JPH06128524A - ポリビニルアルコール系フィルムの表面処理液 - Google Patents

ポリビニルアルコール系フィルムの表面処理液

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JPH06128524A
JPH06128524A JP30501192A JP30501192A JPH06128524A JP H06128524 A JPH06128524 A JP H06128524A JP 30501192 A JP30501192 A JP 30501192A JP 30501192 A JP30501192 A JP 30501192A JP H06128524 A JPH06128524 A JP H06128524A
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JP
Japan
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pva
polyvinyl alcohol
film
surface treatment
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JP30501192A
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Naoki Wakasugi
直樹 若杉
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AISERO KAGAKU KK
Aicello Chemical Co Ltd
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AISERO KAGAKU KK
Aicello Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 次の成分(A)と成分(B)とよりなるポリ
ビニルアルコール系フィルムの表面処理液。 成分(A);次の式で表される構造単位を必須成分とし
て含有するポリビニルアルコール樹脂。 −CH−CH(R)− (1) −CH−CH(OR)− (2) 〔式中、R,Rはアルキル基を示す。〕 成分(B);無機物または有機物の微粒子体、そのエマ
ルジョンまたはディスパージョン。 【効果】 表面処理液をポリビニルアルコール系フィル
ムに塗布することによって、フィルムの外観を損なうこ
となく、滑り性を向上し、ブロッキングを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリビニルアルコール
系フィルムの透明性、表面光沢性を損なうことなく滑り
性を向上し、ブロッキング防止しうる表面処理液に関す
る。
【0002】
【従来技術】ポリビニルアルコール(以下PVAと略
記)系フィルムは、その透明性、及び表面光沢性が非常
に優れている上に、機械的強度、印刷適性、耐ガス透過
性ならびに非帯電性も良好であるため、繊維製品をはじ
め種々の商品の包装材料として広く使用されている。通
常PVA系フィルムは、インフレーション成形法、Tダ
イ押出法及び溶液キャスト法により製造されるが、表面
処理を行わないと温湿度変化により敏感にフィルム物性
が変化し、特に高温多湿下ではフィルム面同志が密着し
やすい。また、製袋、及び印刷工程時にフィルムの繰り
出しが困難になったり、加工機に密着したりして加工機
との滑り性が悪くなるなど二次加工に支障をきたすとい
う欠点を持っている。そこで、滑り性向上及びブロッキ
ング防止のため様々な表面処理がなされている。例え
ば、無機物または有機物の微粉末などをフィルムに吹き
付ける方法、高分子物質の有機溶剤溶液をコーティング
する方法、PVA水溶液にエマルジョンなどの微粒子を
添加しコーティングする方法があげられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術にお
いては、滑り性、ブロッキング防止性については良好で
あるもののフィルムの透明性が著しく低下し、また微粉
末がフィルムから脱落し繊維製品に付着して商品価値を
著しく損ねる点、PVA系フィルムとの接着性が乏し
く、ヒートシールした際、塗布層とPVA系フィルムと
が剥離しやすい点、エマルジョンなどの微粒子の脱落は
ないが、透明性を低下させない程度の添加量では高温多
湿状態下でブロッキングを生じる点など、それぞれ、大
きな問題点を抱えており、必ずしもすべての点において
満足するようなものではない。そこで本発明者らは、P
VA系フィルムの持つ優れた透明性、表面光沢性を損な
うことなく、高温多湿状態下でも優れた滑り性、ブロッ
キング防止性を付与できる表面処理液を得ることについ
て鋭意努力し、本発明のポリビニルアルコール系フィル
ムの表面処理液を得るに至った。従って、本発明の設題
は、PVA系フィルムの持つ優れた透明性、表面光沢性
を損なうことなく、高温多湿状態下でも優れた滑り性、
ブロッキング防止性を付与できる表面処理液を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、無機物または有機物の微粒子体、そのエ
マルジョンまたはディスパージョンなどと、次の式
〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕または〔5〕で表され
る構造単位を必須成分として含有するPVA系樹脂とを
含有する液をポリビニルアルコール系フィルムの表面処
理液として使用することによりフィルム表面に微粒子体
を支持させるという性能に加え、完全ケン化PVA樹脂
に比べフィルム表面の水分によるベタツキを少なくし、
フィルム同志またはフィルムと加工機との間のブロッキ
ングを防止する性能を持つことを見出し、本発明を完成
するに至ったものである。すなわち、本発明は、次の成
分(A)と成分(B)とからなるPVA系フィルムの表
面処理液である 成分(A):下記の式〔1〕、〔2〕、〔3〕または
〔4〕で表される構造単位を必須成分として含有するP
VA系樹脂。
【化2】 成分(B):無機物または有機物の微粒子体、エマルジ
ョン、ディスパージョン。
【0005】成分(A)の式〔1〕、〔2〕、〔3〕ま
たは〔4〕で表される構造単位を必須成分として含有す
るPVA系樹脂の製造方法としては、それぞれ、α−オ
レフィン、アルキルビニルエーテル、ビニルエステル、
N−アルキル置換アクリルアミドと酢酸ビニルエステル
とを共重合せしめてケン化する方法が用いられる。式
〔1〕のα−オレフィンについては、ヘプタン−1、オ
クテン−1、ドデセン−1など、式〔2〕のアルキルビ
ニルエーテルとしては、ブチルビニルエーテル、ラウリ
ルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、イソア
ミルビニルエーテルなど、式〔3〕のビニルエステルに
ついては、ラウリル酸ビニルエステル、ステアリン酸ビ
ニルエステル、VeoVa−10(シェル社商標;平均
炭素数が10の分岐状脂肪酸ビニルエステル)など、ま
た、式〔4〕のN−アルキル置換アクリルアミドについ
ては、N−ターシャリーブチルアクリルアミドなどが用
いられている。従って、上記、アルキル基は、プロピ
ル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、
ノニル等C3 〜C20のアルキル基が用いられる。これら
は直鎖であっても分岐していてもよい。導入される炭化
水素基は0.1モル%から15モル%の範囲であること
が好ましい。0.1モル%未満であると、フィルム表面
のベタツキ、また、ブロッキングを防止する性能が不十
分である。また、15モル%を越えると、水溶性の低下
により水不溶性になったり、PVAが本来持っている強
い造膜性などの性能が失われる。また、ここで使用する
変性PVAは、式〔1〕、〔2〕、〔3〕または〔4〕
で表される構造単位を含有していれば、他にカルボキシ
ル基、スルホン基などの陰イオン性親水基を有するよう
に変性してあっても構わない。陰イオン親水基の導入方
法としては、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸モノ
メチル、アクリル酸メチル、無水マレイン酸などのシル
ボキシル基、またはカルボキシル基に変換しうる基を含
有する単量体、あるいはビニルスルホン酸、アリルスル
ホン酸、メタクリルスルホン酸、N−アクリルアミドプ
ロパンスルホン酸塩等のスルホン酸基含有単量体とを酢
酸ビニルを共重合せしめた後ケン化する方法や、PVA
に硫酸、クロロスルホン酸などを反応させてエステル化
する方法等が挙げられる。ケン化度については特に制限
がなく水溶性の範囲であれば良いが、60モル%以上の
ケン化度であったほうがブロッキング防止性能の点から
良好である。重合度については、処理液の濃度、粘度等
の以外により適宜選択すべきであるが、通常、200〜
300の範囲が適当である。
【0006】また、上記の式〔5〕で表される構造単位
を必須成分として含有するPVA系樹脂の製造方法とし
ては、PVA系樹脂を脂肪族モノアルデヒドでアセター
ル化する方法が用いられる。脂肪族モノアルデヒドにつ
いては、バレルアルデヒド、カプロンアルデヒド、ヘプ
トアルデヒド、カプリルアルデヒド、ノニルアルデヒ
ド、ラウリンアルデヒド、ステアリンアルデヒドなどが
挙げられる。従って、アルキル基には、ブチル、アミ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル等C4〜C
20のアルキル基が用いられる。これらは直鎖であっても
分岐していてもよい。アセタール化度0.1モル%から
10モル%の範囲であることが好ましい。0.1モル%
未満であると、フィルム表面のベタツキやブロッキング
を防止する性能が不十分である。また、10モル%を越
えると、水溶性の低下により水不溶性になったり、PV
Aが本来持っている強い造膜性などの性能が失われる。
また、ここで使用する変性PVAは、式〔5〕で表され
る構造単位を含有していれば、前記式〔1〕〜〔4〕と
同様に他にカルボキシル基、スルホン基などの陰イオン
性親水基を有するように変性してあっても構わない。陰
イオン親水基の導入方法としては、クロトン酸、イタコ
ン酸、マレイン酸モノメチル、アクリル酸メチル、無水
マレイン酸などのカルボキシル基、またはカルボキシル
基に変換しうる基を含有する単量体、あるいはビニルス
ルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、
N−アクリルアミドプロパンスルホン酸塩等のスルホン
酸基含有単量体とを酢酸ビニルを共重合せしめた後ケン
化する方法や、PVAに硫酸、クロロスルホン酸などを
反応させてエステル化する方法等が挙げられる。
【0007】成分(B)の無機物または有機物の微粒子
体、エマルジョンあるいはディスパージョンなどの微粒
子については、珪酸、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、カオ
リン、クレー、コロイダルシリカなどの無機物、球状ポ
リエチレンワックス、ポリ四フッ化エチレン、メラミン
−グアナミン酸共重合体などの有機物、酢酸ビニルエマ
ルジョン、エチレン酢酸ビニルエマルジョン、塩化ビニ
ル−酢酸ビニルエマルジョン、アクリル酸系エマルジョ
ン、スチレンアクリル酸系エマルジョン、シリコーン樹
脂エマルジョン等のエマルジョンまたはディスパージョ
ンが挙げられる。これらは必要に応じて単独、あるいは
2種以上混合して用いても良い。
【0008】本発明の表面処理液を得るには、成分
(A)10〜100重量部と成分(B)0.5〜10重
量部とを水、有機溶媒あるいはその混合液100〜20
00重量部と混合溶解して調製する。有機溶媒にはイソ
プロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコ
ール等が用いられる。また表面処理液のPVAフィルム
への処理は、表面処理液をPVAフィルムに塗布あるい
は噴霧して均一に付着させ、これを乾燥することによっ
て行なうことができる。この乾燥は60〜100℃で数
分間前後行なうこととが好ましい。
【0009】以下に、実施例を示して本発明をさらに具
体的に説明する。
【実施例1】酢酸ビニル700部(重量部を示す。以下
同じ)、メタノール930部、ブチルビニルエーテル2
5部を重合缶に仕込んで常法により重合し、未反応の酢
酸ビニルを追い出し、ついで水酸化ナトリウムを含むメ
タノール中でケン化した。得られた変性PVAはブチル
エーテル基を1.8モル%含有しケン化度は99.0モ
ル%であった。この変性PVA100部を水4,500
部、イソプロピルアルコール400部に溶解し、この溶
液にミズカシル101(水沢化学製)3部、ヨドゾール
AD−29(カネボウ・エヌエスシー製)3部、ニカゾ
ールRX−568(日本カーバイド工業製)3部を添加
し処理液を調製した。この処理液を流延法により製膜し
たPVAフィルムにバーコーターにて塗布(PVAフィ
ルム1m2 当り0.1g)し、80℃で2分間乾燥し
た。かくして得られたフィルムについて、ヘイズ値、滑
り性(静摩擦係数、動摩擦係数)、ブロッキング性を測
定し評価した。結果は表1に示す。
【0010】
【実施例2】酢酸ビニル700部、メタノール930
部、ブチルビニルエーテル25部を重合缶に仕込んで常
法により重合し、未反応の酢酸ビニルを追い出し、つい
で水酸化ナトリウムを含むメタノール中でケン化した。
得られた変性PVAはブチルエーテル基を1.8モル%
含有しケン化度は99.0モル%であった。この変性P
VA100部を水4,500部、イソプロピルアルコー
ル400部に溶解し、この溶液に、ミズカシル101
(水沢化学製)1.2部、ヨドゾールAD−29(カネ
ボウ・エヌエスシー製)1.2部、ニカゾールRX−5
68(日本カーバイド工業製)1.2部を添加し処理液
を調製した。この処理液を実施例1と同様に流延法によ
り製膜したPVAフィルムにバーコーターにて塗布し、
乾燥した。かくして得られたフィルムについて、ヘイズ
値、滑り性(静摩擦係数、動摩擦係数)、ブロッキング
性を測定し評価した。結果は表1に示す。
【0011】
【実施例3】酢酸ビニル700部、メタノール930
部、ラウリルビニルエーテル30部を重合缶に仕込んで
常法により重合し、未反応の酢酸ビニルを追い出し、つ
いで水酸化ナトリウムを含むメタノール中でケン化し
た。得られた変性PVAはラウリルエーテル基を1.1
モル%含有しケン化度は99.0モル%であった。つい
でこの変性PVAにピリジン媒体中でクロロスルホン酸
を反応させた後中和して得られた変性PVAはラウリル
エーテル基を1.1モル%、スルホン酸エステル基を
2.4モル%含有していた。この変性PVA100部を
水4,500部、イソプロピルアルコール400部に溶
解し、この溶液にミズカシル101(水沢化学製)1.
2部、ヨドゾールAD−29(カネボウ・エヌエスシー
製)1.2部、ニカゾールRX−568(日本カーバイ
ド工業製)1.2部を添加し処理液を調製した。この処
理液を実施例1と同様に流延法により製膜したPVAフ
ィルムにバーコーターにて塗布し、乾燥した。かくして
得られたフィルムについて、ヘイズ値、滑り性(静摩擦
係数、動摩擦係数)、ブロッキング性を測定し評価し
た。結果は表1に示す。
【0012】
【実施例4】酢酸ビニル700部、メタノール930
部、イソアミルビニルエーテル35部を重合缶に仕込ん
で常法により重合し、未反応の酢酸ビニルを追い出し、
ついで水酸化ナトリウムを含むメタノール中でケン化し
た。得られた変性PVAはイソアミルエーテル基を1.
7モル%含有しケン化度は99.0モル%であった。こ
の変性PVA100部を水4,500部、イソプロピル
アルコール400部に溶解し、この溶液にサイロイド2
44(富士デウィソン化学製)2部、エポスター30M
(日本触媒化学製)2部、ケミパールW−100(三井
石油化学製)2部を添加し処理液を調製した。この処理
液を実施例1と同様に流延法により製膜したPVAフィ
ルムにバーコーターにて塗布し、乾燥した。かくして得
られたフィルムについて、ヘイズ値、滑り性(静摩擦係
数、動摩擦係数)、ブロッキング性を測定し評価した。
結果は表1に示す。
【0013】
【実施例5】PVA(重合度1,700、ケン化度9
9.5モル%)100部を水4,500部、イソプロピ
ルアルコール400部に溶解し、ノニルアルデヒド10
部を分散させ、触媒として硫酸を用いて、70℃、24
時間アセタール化反応を行い。反応後、中和してアセタ
ール化したポリビニルアルコール水溶液を調製した。こ
の溶液にミズカシル101(水沢化学製)2部、ヨドゾ
ールAD−29(カネボウ・エヌエスシー製)2部、ニ
カゾールRX−568(日本カーバイド工業製)2部を
添加し処理液を調製した。この処理液を実施例1と同様
に流延法により製膜したPVAフィルムにバーコーター
にて塗布し、乾燥した。かくして得られたフィルムにつ
いて、ヘイズ値、滑り性(静摩擦係数、動摩擦係数)、
ブロッキング性を測定し評価した。結果は表1に示す。
【0014】
【比較例1】PVA(重合度1,700、ケン化度9
9.5モル%)100部を水4,900部に溶解し、こ
の水溶液にミズカシル101(水沢化学製)3部、ヨド
ゾールAD−29(カネボウ・エヌエスシー製)3部、
ニカゾールRX−568(日本カーバイド工業製)3部
を添加し処理液を調製した。この処理液を実施例1と同
様に流延法により製膜したPVAフィルムにバーコータ
ーにて塗布し、乾燥した。かくして得られたフィルムに
ついて、ヘイズ値、滑り性(静摩擦係数、動摩擦係
数)、ブロッキング性を測定し評価した。結果は表1に
示す。
【0015】
【比較例2】PVA(重合度1,700、ケン化度9
9.5モル%)100部を水4,900部に溶解し、こ
の水溶液にミズカシル101(水沢化学製)1.2部、
ヨドゾールAD−29(カネボウ・エヌエスシー製)
1.2部、ニカゾールRX−568(日本カーバイド工
業製)1.2部を添加し処理液を調製した。この処理液
を実施例1と同様に流延法により製膜したPVAフィル
ムにバーコーターにて塗布し、乾燥した。かくして得ら
れたフィルムについて、ヘイズ値、滑り性(静摩擦係
数、動摩擦係数)、ブロッキング性を測定し評価した。
結果は表1に示す。
【0016】
【比較例3】酢酸ビニル700部、メタノール930
部、エチルビニルエーテル20部を重合缶に仕込んで常
法により重合し、未反応の酢酸ビニルを追い出し、つい
で水酸化ナトリウムを含むメタノール中でケン化した。
得られた変性PVAはブチルエーテル基を2.1モル%
含有しケン化度は99.0モル%であった。この変性P
VA100部を水4,500部、イソプロピルアルコー
ル400部に溶解し、この溶液にミズカシル101(水
沢化学製)1.2部、ヨドゾールAD−29(カネボウ
・エヌエスシー製)1.2部、ニカゾールRX−568
(日本カーバイド工業製)1.2部を添加し処理液を調
製した。この処理液を実施例1と同様に流延法により製
膜したPVAフィルムにバーコーターにて塗布し、乾燥
した。かくして得られたフィルムについて、ヘイズ値、
滑り性(静摩擦係数、動摩擦係数)、ブロッキング性を
測定し評価した。結果は表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1に示したように、通常の完全ケン化P
VAを微粒子体の支持体として用いた場合、比較例1の
ような微粒子の添加量が多い時にはヘイズ値を悪化させ
るが、良好な滑り性、ブロッキング防止性をしめすのに
対し、比較例2のような微粒子の添加量が少ない時に
は、滑り性、ブロッキング防止性を向上させることがで
きない。しかしながら、本発明の式〔1〕、〔2〕、
〔3〕、〔4〕または〔5〕で表される構造単位を必須
成分として含有するポリビニルアルコール系樹脂を微粒
子体の支持体として用いた場合、実施例2のような微粒
子の添加量が少ない時にでも、良好な滑り性、ブロッキ
ング防止性を示す。これにより、外観を悪化させる原因
となる微粒子の添加量を最低限に抑えることができ、P
VA系フィルムの特徴である外観の美しさを損なうこと
なく、表面処理することが可能な表面処理液を得ること
ができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の表面処理液を用いて、PVA系
フィルムの表面を処理するとPVAフィルムの外観の美
しさを損なうことなく、フィルムの滑り性を向上し、ブ
ロッキングを防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 133/24 PFW 7921−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)と成分(B)とからなる
    ポリビニルアルコール系フィルムの表面処理液 成分(A):下記の式〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕
    または〔5〕で表される構造単位を必須成分として含有
    するポリビニルアルコール系樹脂 【化1】 成分(B):無機物または有機物の微粒子体、エマルジ
    ョン、ディスパージョン
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