JP7326232B2 - 入浴装置の安全機構 - Google Patents

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Description

本発明は、入浴装置の安全機構に関する。高齢者や身体障害者を浴槽に入浴させる介護用の入浴装置の安全機構に、関するものである。
《技術的背景》
高齢者用や身体障害者用の施設では、入浴介助用として各種タイプの入浴装置が開発され、浴槽に付設されている。
そして、このような入浴装置として、高齢者や身体障害者を椅子に座った姿勢で入浴させるタイプの入浴装置が、代表的に使用されている。
《従来技術》
図7は、このタイプの入浴装置1の説明に供する。同図にも示したように、この入浴装置1は、浴槽2に付設され昇降動可能なマスト部3と、マスト部3の上部に取付けられ旋回可能なアーム部4と、アーム部4に取付けられる椅子部5と、からなっている。6は浴室の床面である。
もって、入浴者Aの座った椅子部5を上昇,旋回,降下させることにより、入浴者Aを入浴させる。マスト部3は、筒状をなす第1,第2,第3マスト7,8,9を備えた、多段入れ子式よりなる。
図6はマスト部3示す。第1マスト7は、設置フレーム10を介し不動部の床面6に立設固定されている。第2マスト8は、シリンダ11にて昇降動される。第3マスト9は、張架されたチェーン12を用い第2マスト8の昇降動を利用し従動して昇降動され、上部にアーム部4が取付けられている。
そしてチェーン12は、一端が、第3マスト9下部に止着され、途中が、第2マスト8上部のスプロケット13を経由し、他端が、ブラケット14に止着され、もってロッド15,設置フレーム10を経由して、床面6等の不動部に固定されていた。
チェーン12の他端は、従来このように、ブラケット14に対し不動に止着,固定されていた。
このようなタイプの入浴装置1は、例えば、次の特許文献1,2中に示されている。
特開2007-075167号公報 特開2017-196005号公報
ところで、このような入浴装置1の従来技術については、次の問題が課題として指摘されていた。
上述したように入浴装置1では、アーム部4そして入浴者Aの椅子部5は、マスト部3の第3マスト9にて昇降動され、第3マスト9は、張架されたチェーン12を用い、第2マスト8の昇降動を利用して昇降動され、第2マスト8は、シリンダ11にて昇降動される。
ところで、このような入浴装置1については、チェーン12の破断可能性が1つの検討テーマとなっていた。
すなわち、マスト部3が全伸長した状態、つまり第2マスト8が上昇位置し、第3マスト9が更に上昇位置した状態において、→張架されていたチェーン12が、経年疲労,腐食劣化,衝撃等により切断等破断して、→チェーン12の張力が無くなった場合、→第3マスト9や椅子部5のそれ迄の上昇位置から降下位置への落下可能性が、検討テーマとなっていた。
このような状況に鑑み、従来、チェーン12を2組配設するダブルチェーン方式も、採用されていた。すなわち、一方のチェーン12が破断して張力が無くなった場合、破断していない他方のチェーン12の張力にて、第3マスト9の急落下可能性を防止する対応策が、安全上採用されていた。
このダブルチェーン方式については、一応の対応は達成されるものの、より確実な対応を望む声もあった。
すなわち、上述した他方のチェーン12についても、破断して張力が無くなることが可能性としては存する。つまり、上述した一方のチェーン12と同様、経年疲労,腐食劣化等が想定される。従って、この一方のチェーン12のみによる事後の昇降動継続により、上述と同様な落下懸念が残るという指摘もあった。
つまり、一方のチェーン12が破断したマスト部3,入浴装置1について、他方のチェーン12で第3マスト9の昇降動をそのまま継続してしまう可能性が、指摘されていた。
チェーン12を2組配設するダブルチェーン方式についても、このような安全上の指摘があった。
《本発明について》
本発明の入浴装置の安全機構は、このような実情に鑑み、上記従来技術について、その課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、安全性が向上し、第2に、しかもこれが簡単容易に実現される、入浴装置の安全機構を提案することを、目的とする。
《各請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲に記載したように、次のとおりである。
請求項1については、次のとおり。
請求項1の入浴装置の安全機構は、高齢者や身体障害者の入浴者を浴槽にて入浴させる介護用の入浴装置の安全機構に関する。
該入浴装置は、該浴槽に付設され昇降動可能なマスト部と、該マスト部の上部に取付けられ旋回可能なアーム部と、該アーム部に取付けられる椅子部とを、有している。
もって、入浴者の座った該椅子部を、上昇,旋回,降下させることにより、入浴者を入浴させる。
そして該マスト部は、筒状をなす第1,第2,第3マストを備えた、多段入れ子式よりなる。該第1マストは、不動部に立設固定される。該第2マストは、シリンダにて昇降動される。該第3マストは、張架されたチェーン又はワイヤを用い、該第2マストの昇降動を利用し従動して昇降動され、上部に該アーム部が取付けられている。
該チェーンやワイヤは、一端が、該第3マスト側に止着され、途中が、該第2マスト上部に設けられたスプロケットや滑車を経由し、他端が、該安全機構を介し該不動部や該第1マスト側に取付けられている。
そして該安全機構は、該チェーンやワイヤが破断により張力が無くなった際、該第2マストの上昇を阻止することにより、該第3マストの上昇も阻止すること、を特徴とする。
請求項2については、次のとおり。
請求項2の入浴装置の安全機構では、請求項1において、該チェーンやワイヤは2組配設されている。
そして、一方の該チェーンやワイヤの張力が無くなった際、該第3マストは、他方の該チェーンやワイヤの張力にて、上昇位置から降下位置へと降下可能であること、を特徴とする。
請求項3については、次のとおり。
請求項3の入浴装置の安全機構では、請求項1において、該安全機構は、セーフティプレートよりなり、該不動部や第1マスト側のブラケットに軸着取付けされている。
そして該セーフティプレートは、該チェーンやワイヤの張力が無くなった際、該第2マストそして該第3マストを、降下位置にて上昇不能に不動に係止可能なセーフティ位置に、張架時の常時位置から揺動変位すること、を特徴とする。
請求項4については、次のとおり。
請求項4の入浴装置の安全機構では、請求項3において、該セーフティプレートの揺動変位は、該チェーンやワイヤの張力が無くなったことに伴い作用する、自身の重心側への回動力に基づくこと、を特徴とする。
《作用等》
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)この入浴装置は、マスト部に安全機構が採用されている。第2マストの昇降動を利用して第3マストを連動して昇降動させるチェーン又はワイヤについて、張架された他端を、安全機構を介して、不動部又は第1マスト側に取付けてなる。
(2)安全機構は、チェーンやワイヤが破断により張力が無くなると、事後、第2マストの上昇を阻止することにより、第3マストの上昇を阻止する。
(3)安全機構は、代表例ではセーフティプレートよりなり、チェーンやワイヤの他端に対し、取付けられると共に、不動部や第1マストに対し、ピンにて軸着取付けされている。
(4)そしてセーフティプレートは、チェーンやワイヤが破断により張力が無くなった際、張架時の常時位置から、第2マストそして第3マストを、降下位置にて上昇不能に係止可能なセーフティ位置に、揺動変位する。
(5)このセーフティプレートの揺動変位は、チェーンやワイヤの張力が無くなったことに伴う自重による傾き、つまり重心側への自動的な回動力に基づく。
(6)このように、チェーンやワイヤが破断すると、マスト部は事後、第2マストが降下位置で係止され、全収縮状態とされる。
(7)もって、第3マストや椅子部が、上昇位置から降下位置に落下する懸念は無くなる。
(8)特に、2組配設したチェーンやワイヤについて、その一方の破断後も、他方により第2マストそして第3マストの昇降動作が継続される虞は、回避される。
(9)すなわち、一方のチェーンやワイヤ経年疲労,腐食劣化等により破断した場合、他方のチェーンやワイヤについても、事後同様に経年疲労,腐食劣化等の発生が、想定される。
(10)そこで、本発明の入浴装置の安全機構は、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、安全性が向上する。
本発明の入浴装置は、マスト部に安全機構が採用されている。そして安全機構は、例えばセーフティプレートよりなり、張架されていたチェーンワイヤが張力が無くなった際、第2マストそして第3マストの上昇を、事後阻止する。
すなわち第2マストを、降下位置にて上昇不能に不動に係止等することにより、第3マストも、降下位置にて上昇不能となる。もって、前述した従来技術のように、第3マストそして入浴者の椅子部が、上昇位置から降下位置に急落下する懸念は、確実に解消される。
特に、チェーンやワイヤを2組配設した場合、破断しなかった他方にて昇降動作を継続してしまうようなことは、回避される。マスト部は降下位置で全収縮状態とされ、昇降動作が継続されることはない。
《第2の効果》
第2に、しかもこれは簡単容易に実現される。
本発明の入浴装置の安全機構は、第2マストの昇降動を利用して第3マストを昇降動させるチェーンやワイヤの他端と、不動部や第1マスト側との間に、介装される。
そして安全機構は、代表的にはセーフティプレートよりなり、張架時の常時位置と破断時のセーフティ位置とに、揺動変位可能に軸着取付けされている。
このように安全機構は、簡単な構成よりなり、容易に安全性を向上でき、コスト面に優れると共にコンパクトでもある。
このように、この種従来技術に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
本発明に係る入浴装置の安全機構について、発明を実施するための形態の説明に供し、マスト部の正面断面図である。 同発明を実施するための形態の説明に供し、マスト部の背面断面図である。 同発明を実施するための形態の説明に供し、マスト部の側面断面図である。 同発明を実施するための形態の説明に供し、安全機構のセーフティプレートの代表例を示す。そして(1)図は、その常時位置、(2)図は、セーフティ位置、(3)図は、セーフティ位置での係止状態を示す。 同発明を実施するための形態の説明に供し、マスト部正面の断面写真である。そして(1)図は、正常時、(2)図は、チェーン破断時、(3)図は、同チェーン破断時を示す。 従来技術の説明に供し、マスト部の正面断面図である。 入浴装置の説明に供し、椅子部について、(1)図は、浴槽外での降下位置の側面図、(2)図は、浴槽外での上昇位置の側面図、(3)図は、浴槽内外位置での平面図、(4)図は、浴槽内での降下位置の正面図である。
以下、本発明について、図面を参照して詳細に説明する。
《入浴装置1について》
まず、入浴装置1について、図1,図2,図3,図7等を参照して、説明する。
入浴装置1は、高齢者や身体障害者の入浴者Aを、浴槽2にて入浴させる。そして、浴槽2に付設立設され昇降動可能なマスト部3と、マスト部3の上部に取付けられ旋回可能なアーム部4と、アーム部4に取付けられる椅子部5とを、有している。
もって入浴装置1は、入浴者Aの座った椅子部5を、マスト部3やアーム部4にて、上昇,旋回,降下させることにより、入浴者Aを浴槽2にて入浴させる。図1,図2,図3は浴槽2内での降下状態を示す。
アーム部4は、マスト部3の第3マスト9の頭部に取付けられ、マスト部3を回動中心として水平面で回動可能,旋回可能となっている。椅子部5は、マスト部3の先端部に取付けられている。図7中16は、マスト部3を収納するカバーケースであり、浴槽2に付設されている。
入浴装置1については、以上のとおり。
《マスト部3について》
次に、入浴装置1のマスト部3について、図1,図2,図3,図7等を参照して、説明する。
リフターであるマスト部3は、筒状をなす第1,第2,第3マスト7,8,9を備えた、3段式の多段入れ子式よりなる。第1マスト7は、不動部に立設固定され、第2マスト8は、シリンダ11にて昇降動される。第3マスト9は、張架されたチェーン12又はワイヤにて、第2マスト8の昇降動を利用して昇降動され、上部にアーム部4が取付けられている。
最下段の第1マスト7は、図示例では設置フレーム10を介し、不動部である浴室の床面6に立設固定されている。
中間段の第2マスト8は、固定された第1マスト7に対し、例えば内蔵された油圧式のシリンダ11にて上下方向に直接昇降動される。シリンダ11駆動用の油圧回路には、リリーフ弁が配されている。
最上段の第3マスト9は、第2マスト8に対し、上下方向に昇降動可能となっている。
すなわち第3マスト9は、張架されたチェーン12(図示例によらず、チェーン12に代えてワイヤも使用可能)を用い、第2マスト8のシリンダ11による昇降動を利用し、従動して昇降動される。
チェーン12は、一端が、第3マスト9下部にブラケット17にて止着され、途中が、第2マスト8上部に設けられたスプロケット13(図示例によらず、スプロケット13に代えて滑車も使用可能)を経由し、他端が、安全機構18を介し、不動部側のブラケット14に取付けられている。
図示例のブラケット14は、ロッド15や設置フレーム10を介し、浴槽2の床面6等の不動部に止着されているが、第1マスト7側に止着するようにしてもよい。
そこでマスト部3は、全収縮状態の降下位置(図1,図2,図3,図5,図7の(1)図,(4)図を参照)と、全伸長状態の上昇位置(図7の(2)図を参照)との間で、昇降動可能となっている。
降下位置において、シリンダ11が伸長動作すると、→第1マスト7に対し第2マスト8が伸長,上昇する。→これと同時に、第2マスト8上部のスプロケット13も上昇することにより、→チェーン12が略動滑車的に押し上げられて、→第3マスト9が第2マスト8に対し更に伸長,上昇する。そしてアーム部4,椅子部5,入浴者A等の荷重を、第3マスト9が保持する。
これに対し、このような全伸長状態の上昇位置において、→全荷重を保持しているシリンダ11の保持力を解放すると、→第3マスト9が荷重に基づき降下を開始して、シリンダ11が収縮動作される。→もって、第1マスト7内に第2マスト8そして第3マスト9が、徐々に降下,収納されて、→マスト部3は、全収縮状態で降下位置を取る。
マスト部3については、以上のとおり。
《チェーン12等の2組配設について》
次に、ダブルチェーン方式つまりチェーン12等の2組配設について、図1,図2,図3,図5等を参照して、説明する。
この入浴装置1のマスト部3では、チェーン12が正面側と背面側とに、それぞれ配設されている。
すなわち正面側では、一方のチェーン12が、第3マスト9下部にブラケット17にて止着され、途中が、第2マスト8上部に設けられた一方のスプロケット13を経由し、他端が、一方の安全機構18を介し、不動部側のブラケット14に取付けられている。
背面側では、他方のチェーン12が、第3マスト9下部にブラケット17にて止着され、途中が、第2マスト8上部に設けられた他方のスプロケット13を経由し、他端が、他方の安全機構18を介し、不動部側のブラケット14に取付けられている。
そして、例えば一方のチェーン12の張力が破断により無くなった際は、第3マスト9は、破断していない他方のチェーン12の張力にて、上昇位置から降下位置へと降下可能となっている(図5の(2)図,(3)図を参照)。
勿論、逆に他方のチェーン12の破断の際は、第3マスト9は、破断してない一方のチェーン12にて降下可能である。
なお前述したように、一方のチェーン12や他方のチェーンに代え、それぞれワイヤも使用可能であり、その場合は、一方のスプロケット13や他方のスプロケット13に代え、それぞれ滑車が使用される。
チェーン12等の2組配設については、以上のとおり。
《安全機構18について》
次に、安全機構18について、図1,図2,図3,図4,図5を参照して、説明する。
前述したように、チェーン12(又はワイヤ)は、他端が、安全機構18を介し、不動部や第1マスト7側に取付けられている。
そして安全機構18は、チェーン12(又はワイヤ)が破断により張力が無くなった際、第2マスト8の上昇を阻止することにより、第3マスト9の上昇も阻止する。第2マスト8そして第3マスト9を、降下位置にて上昇不能とする。
《安全機構18のセーフティプレートS》
安全機構18の代表例であるセーフティプレートSについて説明する。
図示の安全機構18は、固定端金具であるセーフティプレートSよりなり、チェーン12他端に取付けられると共に、不動部側(又は第1マスト7側)のブラケット14に、軸着取付けされている。
そしてセーフティプレートSは、チェーン12の張力が無くなった際、第2マスト8を降下位置にて上昇不能に係止可能なセーフティ位置Bに、張架時の常時位置Cから揺動変位する。このセーフティプレートSの揺動変位は、チェーン12の張力が無くなったことに伴い作用する、自身の重心側への回動力に基づく。
図示の安全機構18(18,18)は、ダブルチェーン方式に伴い、一方のチェーン12他端と他方のチェーン12他端とに、それぞれ設けられている。
そして、そのセーフティプレートSは、図1,図2,図3,図4の(1)図,図5の(1)図等では、常時位置Cにある。図4の(2)図,(3)図では、セーフティ位置Bにある。図5の(2)図,(3)図では、一方の安全機構18のセーフティプレートSは、セーフティ位置Bにあり、他方の安全機構18のセーフティプレートSは、常時位置Cにある。
図示のセーフティプレートSについて、更に詳述する。セーフティプレートSは、チェーン12の他端に対し、取付けられると共に、不動部側(又は第1マスト7側)に固定されたブラケット14に対し、ピンPで軸着取付けされている。ピンPは、セーフティプレートSの重心位置に対し、図面上では右側に偏心位置している。
そしてセーフティプレートSは、まず、チェーン12が破断せず張力が存している場合、→常時位置Cを取り、→第2マスト8の内壁面や、内壁面から出張り形成された突出部21には、当接,接触しない姿勢をとる(図4の(1)図を参照)。
これに対し、チェーン12が破断し張力が無くなると、→自身の自重により、すなわち重心側への回動力に基づき、→ピンPを回動中心として、図面上では左側に傾く、つまり反時計方向に揺動変位する。→その結果、セーフティプレートSは、それ迄の常時位置Cからセーフティ位置Bへと揺動変位する(図4の(2)図を参照)。
→もってセーフティプレートSは、第2マスト8が降下位置で僅かでも上昇しようとすると、その突出部21に当接,接触して、これを係止する(図4の(3)図を参照)。→従って第2マスト8は、降下位置,縮端位置にて上昇不能となる。第2マスト8の上昇は、第2マスト8の突出部21にセーフティプレートSが係止することにより、阻止される。
このようにセーフティプレートSは、チェーン12の張力が無くなったことに伴い、自身の重心側への回動力が作用し、セーフティ位置Bへと揺動変位し、第2マスト8は、降下位置にて上昇不能となる。
《補助チェーン19について》
なお、補助チェーン19について、図1,図2,図6等を参照して、説明しておく。
図示例のマスト部3には、降下安全性を向上させるべく、更に補助チェーン19が張架されている。
この補助チェーン19は、一端が、ブラケット17を介して第3マスト9下部に止着され、途中が、第2マスト8下部に設けられた補助スプロケット20を経由し、他端が、ブラケット14,ロッド15,設置フレーム10等を介し、床面6等の不動部に止着されている。
そして、マスト部3の降下に際し、シリンダ11が収縮動作して、→第2マスト8が降下するが、→同時に、第2マスト8下部の補助スプロケット20も降下する。→これにより、補助チェーン19が略動滑車状に押し下げられるので、→第3マスト9も、同時に確実に降下されるようになる。
すなわち第3マスト9が、第2マスト8への接触,引っ掛かり等により、降下されなくなる事故が防止される。接触,引っ掛かり等により、チェーン12が弛む可能性があるが、補助チェーン19の張力により、第3マスト9は安全に降下される。図示例の補助チェーン19は、チェーン12とチェーン12にそれぞれ対応し、正面側と背面側に配設されている。
補助チェーン19については、以上のとおり。
《作用等について》
本発明の入浴装置1の安全機構18は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
(1)この入浴装置1は、マスト部3に安全機構18が採用されている。
すなわち入浴装置1は、第2マスト8の昇降動を利用して、第3マスト9を従動し連動して昇降動させるが、その為に張架されたチェーン12の他端を、安全機構18を介して不動部(又は第1マスト7)側に、取付けてなる(図1,図2,図3等を参照)。
(2)そして安全機構18は、チェーン12が破断により張力が無くなると、事後、第2マスト8の上昇を阻止することにより、第3マスト9の上昇を阻止する。なお破断したチェーン12は事後、補修される。
(3)安全機構18としては、以下に述べるセーフティプレートSが代表的に用いられる。
セーフティプレートSは、チェーン12の他端に対し、取付けられると共に、不動部(又は第1マスト7)に固定されたブラケット14に対し、ピンPにて軸着取付けされている(図1~図5を参照)。
(4)そしてセーフティプレートSは、チェーン12が破断して張力が無くなると、常時位置Cからセーフティ位置Bに揺動変位する。
すなわち、張架時の常時位置Cから(図1,図2,図3,図4の(1)図,図5の(1)図等を参照)、第2マスト8の突出部21を降下位置にて上昇不能に係止するセーフティ位置Bに、揺動変位して傾く(図4の(2)図,(3)図,図5の(2)図,(3)図等を参照)。
(5)このセーフティプレートSの揺動変位は、それ迄張架していたチェーン12の破断により、自重にて自動的に傾くことに基づく。チェーン12の張力が無くなったことに伴い、自身の重心側への回動力に基づく(図4を参照)。
(6)このように、第3マスト9用のチェーン12が破断すると、セーフティプレートSよりなる安全機構18により、事後、第2マスト8そして第3マスト9、つまりマスト部3は、降下位置に全収縮した状態で係止ロックされる。その昇降動は阻止される(図4の(3)図,図5の(2)図,(3)図を参照)。
すなわち、降下位置にある第2マスト8をシリンダ11にて上昇させようとしても、上昇は阻止される。なお、シリンダ11の油圧回路は、リリーフ弁にて圧力制御されており、無理な圧力上昇からは保護されるようになっている。
(7)もって、第3マスト9や椅子部5が、上昇位置から降下位置に落下する懸念は、無くなる。
(8)そこで特に、2組配設したチェーン12について(図1,図2,図3,図5等を参照)、その一方の破断後も、他方により昇降動作が継続されるようなことは、確実に回避される。
一方の例えばチェーン12が破断した場合、破断しなかった他方の例えばチェーン12により、第2マスト8そして第3マスト9の昇降動作を継続してしまう虞は、回避される。
(9)すなわち、一方の例えばチェーン12が、経年疲労,腐食劣化等により破断した場合、他方のチェーン12についても、事後同様に経年疲労,腐食劣化等の発生が想定される。
本発明では、一方の例えばチェーン12が破断した場合、上述したように、他方のチェーン12のみによる昇降動作も阻止される。もって、第3マスト9の落下は確実に防止される。
(10)なお、第2マスト8が上昇位置にある時に、チェーン12が破断すると、→セーフティプレートSは、それ迄の常時位置Cからセーフティ位置Bへと揺動変位する。
→これと共に第2マスト8は、上昇位置から降下位置へ向け降下開始するが、→セーフティプレートSは、降下途中の第2マスト8の突出部21に当接した際、押圧力を受けて、→一旦元の常時位置CへとピンPを中心に揺動変位する。
→そして、第2マスト8の突出部21が降下通過後、セーフティプレートSは、再びセーフティ位置Bへと揺動変位し、第2マスト8は降下位置に降下到着する。→そして事後は、前述したように第2マスト8は、所期のとおりセーフティ位置BのセーフティプレートSにて係止され、上昇不能となる。
A 入浴者
B セーフティ位置
C 常時位置
P ピン
S セーフティプレート
1 入浴装置
2 浴槽
3 マスト部
4 アーム部
5 椅子部
6 床面
7 第1マスト
8 第2マスト
9 第3マスト
10 設置フレーム
11 シリンダ
12 チェーン
12 チェーン
12 チェーン
13 スプロケット
13 スプロケット
13 スプロケット
14 ブラケット
15 ロッド
16 カバーケース
17 ブラケット
18 安全機構
18 安全機構(その1)
18 安全機構(その2)
19 補助チェーン
20 補助スプロケット
21 突出部

Claims (4)

  1. 高齢者や身体障害者の入浴者を浴槽にて入浴させる介護用の入浴装置の安全機構であって、
    該入浴装置は、該浴槽に付設され昇降動可能なマスト部と、該マスト部の上部に取付けられ旋回可能なアーム部と、該アーム部に取付けられる椅子部とを、有しており、
    もって、入浴者の座った該椅子部を上昇,旋回,降下させることにより、入浴者を入浴させ、
    該マスト部は、筒状をなす第1,第2,第3マストを備えた多段入れ子式よりなり、該第1マストは、不動部に立設固定され、該第2マストは、シリンダにて昇降動され、該第3マストは、張架されたチェーン又はワイヤを用い、該第2マストの昇降動を利用し従動して昇降動され、上部に該アーム部が取付けられており、
    該チェーンやワイヤは、一端が、該第3マスト側に止着され、途中が、該第2マスト上部に設けられたスプロケットや滑車を経由し、他端が、該安全機構を介し該不動部や該第1マスト側に取付けられており、
    該安全機構は、該チェーンやワイヤが破断して張力が無くなった際、該第2マストの上昇を阻止することにより、該第3マストの上昇も阻止されること、を特徴とする入浴装置の安全機構。
  2. 請求項1において、該チェーンやワイヤは2組配設されており、一方の該チェーンやワイヤの張力が無くなった際、該第3マストは、他方の該チェーンやワイヤにて、上昇位置から降下位置へと降下可能であること、を特徴とする入浴装置の安全機構。
  3. 請求項1において、該安全機構は、セーフティプレートよりなり、該不動部や第1マスト側のブラケットに軸着取付けされており、
    該セーフティプレートは、該チェーンやワイヤの張力が無くなった際、該第2マストを降下位置にて上昇不能に係止可能なセーフティ位置に、張架時の常時位置から揺動変位すること、を特徴とする入浴装置の安全機構。
  4. 請求項3において、該セーフティプレートの揺動変位は、該チェーンやワイヤの張力が無くなったことに伴い作用する、自身の重心側への回動力に基づくこと、を特徴とする入浴装置の安全機構。
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