JP2002285771A - 梯 子 - Google Patents

梯 子

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JP2002285771A
JP2002285771A JP2001089582A JP2001089582A JP2002285771A JP 2002285771 A JP2002285771 A JP 2002285771A JP 2001089582 A JP2001089582 A JP 2001089582A JP 2001089582 A JP2001089582 A JP 2001089582A JP 2002285771 A JP2002285771 A JP 2002285771A
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ladder
angle
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points
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JP2001089582A
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Katsuhiko Takami
克彦 高見
Haruyuki Naito
晴幸 内藤
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Sankyu Inc
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Sankyu Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 掛架される2地点間の高低差が経時的に変化
し、これに従って梯子の掛架姿勢も経時的に変化する様
な梯子の設置環境下においても、安全に梯子を利用する
ことができる様にすること。 【解決手段】 梯子1は平行に延びる2本のフレーム3
と、該フレーム3とを接続し、且つ、フレーム3の長手
方向に複数配設される足掛かり材6と、回動可能に配設
された支柱5によって支持される手摺り材4とから大略
構成される。足掛かり材6は回動軸6aを中心に回動可
能に設けられ、回動軸6aには、足掛かり材回動歯車1
1が設けられている。足掛かり材回動歯車11は、歯車
機構10により、フレーム3が回動するとフレーム3と
の間で相対的に回動する。足掛かり材6は、フレーム3
の回動如何に関わらず、歯車機構10によって常に水平
に維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2地点間に掛架さ
れて該2地点間を往来可能とする梯子に関するものであ
り、特に、岸壁に係留中の船舶のデッキと岸壁との間に
掛け渡され、且つ、船舶の載貨量の増減に伴ってデッキ
と岸壁との高低差が変化することにより、ある場合は斜
めに立てかけて登り降りの為に使用する場合と、ある場
合は略水平に掛け渡して渡り板として使用する場合とが
生じる梯子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】梯子は平行に延びる2本のフレーム材
と、該2本のフレーム材を結び、該2本のフレーム材の
長手方向に所定の間隔で配設される複数の足掛かり材と
によって構成されている。梯子は通常、高低差のある2
地点の間に掛け渡されて、足掛かり材に足を掛けて高所
と低所との間を登り降りする為に使用される。従ってこ
の場合、梯子は側視において斜めに傾斜した状態で設置
され、そして使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで梯子は多種多
様な状況において使用される。時には、船舶が停泊する
港において、船舶が係留される岸壁と、船舶のデッキと
の間に掛け渡され、以て岸壁と船舶との間を往来する為
に使用される場合もある。
【0004】ここで、岸壁と、船舶のデッキとの間の高
低差が大きい場合には、前述の様に梯子は側視において
斜めに傾斜した状態で設置され、そして高低差の生じて
いる岸壁とデッキとの間の登り降りに使用される。しか
し、船舶は、その積み荷の載貨状況や潮の干満によって
デッキの鉛直位置が上下動する。従って、例えば積み荷
が少量である場合にはデッキと岸壁との高低差が小さく
なり、この様な場合、梯子は側視において略水平姿勢か
或いは緩やかな傾斜姿勢を採り、所謂「渡り板」として
用いられる状態となる。この様に、岸壁と船舶のデッキ
に掛架される梯子は、掛架される2地点間の高低差が梯
子の掛架中に経時的に変化することにより、その掛架姿
勢(傾斜姿勢)も経時的に変化することになる。
【0005】しかし、梯子は専ら前述の様に側視におい
て斜めに傾斜した状態で設置され、高低差のある2地点
間の登り降りの為に設計されている。従って側視におい
て略水平姿勢を採り、「渡り板」として用いられる場合
には、人は梯子を渡る際、平均台の上を渡るが如くバラ
ンスを崩し易く、危険である。また、足掛かり材は梯子
の長手方向に所定の間隔を空けて設けられているのみで
あるので、人は足掛かり材と足掛かり材との間で足を踏
み外す危険もある。
【0006】尚、これに類似する問題を解決する為の従
来技術として特開平6−272466号公報に開示され
た梯子が知られている。当該梯子は、踏み板(足掛かり
材)が側枠(フレーム)に対して揺動可能に設けられ、
梯子を水平状態として歩み板(渡り板)として用いる場
合には、踏み板を側枠長さ方向と平行になる倒伏歩み板
姿勢として平坦な歩み面を形成する様に構成されてい
る。一方で、手摺りバーが設けられ、踏み板が倒伏歩み
板姿勢にある場合には手摺りバーを支持する支柱が起立
する梯子使用時姿勢となり、これによって歩み板として
使用する場合に手摺りバーに掴まりながら歩行すること
が可能となっている。しかし、踏み板や支柱の姿勢を変
化させるのはあくまで人手によるものである為手間がか
かり、特に、前述した船舶のデッキと岸壁との間の位置
関係の如く、梯子を掛架する2地点間の高低差が経時的
に変化する設置環境においては、支柱及び踏み板の角度
が常に適切な状態に維持されるとは言い難い。
【0007】また更に、別の課題として、前述の様に梯
子が掛架される2地点間の高低差が経時的に変化する場
合には、梯子の長さが、2地点間の距離に対して必ずし
も適切で無い場合が生じる。即ち、斜めに傾斜した状態
で設置される場合において、梯子の長さが掛架される2
地点間の距離に比較して長い場合、梯子は高所の地点に
おいて上方に突出した状態で設置されることとなるが、
この様な状態であると梯子の登り降りに際して人は高所
において上方に突出した梯子を避ける為に梯子の側方へ
回避することを余儀なくされ、その際に梯子の側方から
下方へ落下する危険が生じる。
【0008】従って本発明は上記問題に鑑みなされたも
のであり、その課題は、掛架される2地点間の高低差が
経時的に変化し、これに従って梯子の掛架姿勢も経時的
に変化する様な梯子の設置環境下においても、安全に梯
子を利用することができる様にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願請求項1記載の梯子は、平行に延びる2本のフ
レーム材と、該2本のフレーム材を結び、該2本のフレ
ーム材の長手方向に所定の間隔で配設される複数の足掛
かり材と、を備えた、2地点間に掛架されて該2地点間
を往来可能とする梯子であって、一端が前記フレーム材
に回動軸を介して取り付けられることにより、前記フレ
ーム材を側視して前記回動軸を中心に回動可能に設けら
れる支柱と、前記フレーム材の長手方向に延設され、且
つ、前記支柱が回動することにより前記フレーム材に対
して引き寄せられる収納位置と離間する手摺り位置とを
変位可能な、前記支柱によって支持される手摺り材と、
前記支柱と前記フレーム材とのなす角度を、水平面と前
記フレーム材とのなす角度の変化に従って自動的に変化
させる支柱角度自動可変手段と、を備え、該支柱角度自
動可変手段が、前記フレーム材が水平面に対して寝る方
向に変位する場合には前記支柱を起こす側に回動させる
ことにより前記手摺り材を前記フレーム材から離間さ
せ、前記フレーム材が水平面に対して起き上がる方向に
変位する場合には、前記支柱を倒す側に回動させること
によって前記手摺り材を前記フレーム材に引き寄せるこ
とを特徴とする。
【0010】本願請求項1記載の発明によれば、手摺り
材を支持する支柱の角度を自動的に変化させる支柱角度
自動可変手段を備えているので、梯子を略水平姿勢に設
置して渡り板として使用する場合の安全を確実に確保す
ることができる。即ち、梯子を略水平姿勢、或いは緩や
かな傾斜状態に設置して渡り板として使用する場合に
は、バランスを崩すことによる落下事故防止の為に、フ
レーム材の長手方向に延びる手摺り材を設置するのが望
ましい。しかし、該手摺り材は、梯子の運搬時或いは斜
めに傾斜した状態で設置して登り降りに使用する場合等
において邪魔となる場合がある為、手摺り材を支持する
支柱を倒してフレーム材に引き寄せた状態、即ち収納し
た状態と、手摺り材を支持する支柱を起こしてフレーム
材から離間した状態、即ち使用時の状態とを切り換え可
能にすることが望ましい。
【0011】ここで、この様な手摺り材の収納状態と使
用状態との切り換え作業を人が必要に応じてその都度行
う場合は、肝心の使用時に手摺り材が使用状態に切り換
えられない虞があり、結果として事故に繋がる可能性が
ある。特に、梯子を掛架する2地点間の高低差が経時的
に変化する様な場合、例えば、2地点間の高低差が最初
は大きくその後小さくなる様な場合には、最初梯子は専
ら登り降りに使用する為の傾斜姿勢に置かれ従って手摺
り材が収納状態にあるが、梯子は当該状態から徐々に水
平姿勢となる為、手摺り材を使用状態とする作業が忘れ
られたままとなる虞がある。
【0012】しかし、本願請求項1記載の梯子は、手摺
り材を支持する支柱とフレーム材とのなす角度を、自動
的に変化させる支柱角度自動可変手段を備えていて、該
支柱角度自動可変手段が、梯子即ちフレーム材が起きた
状態から寝る状態に変化する場合には、支柱を起こす側
に回動させて手摺り材をフレーム材から離間させて使用
状態とするので、従って手摺り材の使用状態への切り換
え忘れを防止し、以て確実に梯子を渡り板として使用す
る場合の安全を確保することができる。一方で、フレー
ム材が水平面に対して起き上がる方向に変位する場合に
は、支柱を倒す側に回動させることによって手摺り材を
フレーム材に引き寄せる収納状態とするので、斜めに傾
斜した状態で設置して登り降りに使用する場合等におい
て手摺り材が邪魔になることも無い。
【0013】本願請求項2記載の梯子は、請求項1にお
いて、前記支柱角度自動可変手段が、前記フレーム材の
一端に回動軸を介して取り付けられることにより、前記
フレーム材を側視して前記フレーム材に対して回動可能
に設けられる、梯子が掛架される前記2地点のいずれか
1地点に固定されるアンカー部と、該アンカー部におい
て回動することなく設けられる太陽歯車と、前記支柱の
回動軸を中心に回動可能に設けられ、且つ、前記太陽歯
車に連結し、前記フレーム材が前記アンカー部に対して
相対的に回動することによって回動する、前記支柱に回
動力を伝達する支柱回動歯車とからなることを特徴とす
る。本願請求項2記載の発明によれば、支柱角度自動可
変手段が特別な動力機構及びセンサ機構等を用いずに単
純な歯車装置のみによって構成されるので、支柱角度自
動可変手段を簡単に且つ低コストに構成することができ
る。
【0014】本願請求項3記載の梯子は、平行に延びる
2本のフレーム材と、該2本のフレーム材を結び、該2
本のフレーム材の長手方向に所定の間隔で配設される、
足を載せる為の平坦面を有する複数の足掛かり材と、を
備えた、2地点間に掛架されて該2地点間を往来可能と
する梯子であって、前記足掛かり材が、前記2本のフレ
ーム材に回動軸を介して取り付けられることによって前
記フレーム材を側視して前記回動軸を中心に回動可能に
設けられ、且つ、前記平坦面と前記フレーム材とのなす
角度を、水平面と前記フレーム材とのなす角度の変化に
従って自動的に変化させる足掛かり材角度自動可変手段
を備え、該足掛かり材角度自動可変手段が、水平面と前
記フレーム材とのなす角度に依存せず前記平坦面を常に
水平に維持することを特徴とする。
【0015】本願請求項3記載の発明によれば、足掛か
り材に形成された足を載せる為の平坦面とフレーム材と
のなす角度を自動的に変化させる足掛かり材角度自動可
変手段を備えているので、特別な操作を行うことなく、
足掛かり材から足を踏み外す事故を防止することができ
る。
【0016】即ち、梯子を略水平姿勢、或いは緩やかな
傾斜姿勢に設置して渡り板として使用する場合には、隣
接する2つの足掛かり材の間で足を踏み外すことがある
為、足掛かり材には足を載せる為の広い平坦面を設ける
ことが望ましいが、この様な広い平坦面を設けると、隣
接する2つの足掛かり材の間隔が狭くなる。従って梯子
を急な傾斜姿勢に設置し、登り降りの為に使用する場合
において足が掛けづらくなり、結果として足掛かり材か
ら足を踏み外す危険性が生じる。
【0017】ここで、この様な問題を解決する為に、足
掛かり材を揺動可能に設けて、梯子の設置姿勢に応じて
足掛かり材の設置角度を人がその都度切り換える様に構
成しても、当該切り換え作業が手間となり、場合によっ
ては適切な設置角度に切り換えられないまま使用され、
結果として足掛かり材から足を踏み外す虞がある。特
に、平坦面が傾斜した状態にあると、足を掛けた際に足
を滑らせるという危険もある。また、梯子を掛架する2
地点間の高低差が経時的に変化し、梯子の傾斜状態も経
時的に変化する様な場合においては、尚一層前記切り換
え作業が手間となる。
【0018】しかし、本願請求項3記載の発明によれ
ば、足掛かり材に形成された平坦面が、足掛かり材角度
自動可変手段によって、水平面とフレーム材とのなす角
度に依存せず自動的に水平に維持されるので、特別な作
業を要せず確実に前述の様な事故の発生を防止すること
ができる。
【0019】本願請求項4記載の梯子は、請求項3にお
いて、前記足掛かり材角度自動可変手段が、前記フレー
ム材の一端に回動軸を介して取り付けられることによ
り、前記フレーム材を側視して前記フレーム材に対して
回動可能に設けられる、梯子が掛架される前記2地点の
いずれか1地点に固定されるアンカー部と、該アンカー
部において回動することなく設けられる太陽歯車と、前
記足掛かり材の回動軸を中心に回動可能に設けられ、且
つ、前記太陽歯車に連結し、前記フレーム材が前記アン
カー部に対して相対的に回動することによって回動す
る、前記足掛かり材に回動力を伝達する足掛かり材回動
歯車とからなることを特徴とする。本願請求項4記載の
発明によれば、足掛かり材角度自動可変手段が特別な動
力機構及びセンサ機構等を用いずに単純な歯車装置のみ
によって構成されるので、以て足掛かり材角度自動可変
手段を簡単に且つ低コストに構成することができる。
【0020】本願請求項5記載の梯子は、平行に延びる
2本のフレーム材と、該2本のフレーム材を結び、該2
本のフレーム材の長手方向に所定の間隔で配設される、
足を載せる為の平坦面を有する複数の足掛かり材と、を
備えた、2地点間に掛架されて該2地点間を往来可能と
する梯子であって、前記足掛かり材が、前記2本のフレ
ーム材に対する配設位置からスライド可能に設けられ、
傾斜した状態で前記2地点間に掛架され且つ高所側にお
いては上方に突出した状態で設置される前記2本のフレ
ーム材における、前記上方に突出した部分に配設された
足掛かり材を下方にスライドさせることにより、前記上
方に突出した2本のフレーム材の間が通行可能となるこ
とを特徴とする。
【0021】傾斜した姿勢で高所及び低所の2地点間に
掛架され、登り降りの為に用いられる梯子の長さが、前
記2地点間の距離よりも大なる場合、梯子は高所におい
て更に上方に突出する様な状態となる。これは、特に、
前記2地点間の高低差が経時的に変化する様な場合には
避けられない現象となる。この様な状態において梯子を
登り、そして高所に到達する際においては、上方に突出
した梯子の部分に足掛かり材が配設されている為に、人
は2本のフレーム材の間をそのまま通過することができ
ず、前記突出した部分を避ける様にして梯子の側方から
高所に到達しなければならない。従ってこの時、人が梯
子の側方から落下する危険が生じる。
【0022】しかし、本願請求項5記載の発明によれ
ば、足掛かり材は正規の配設位置からスライド可能に設
けられていて、前述の様に梯子が高所において上方に突
出した場合、当該突出した部分に配設されている足掛か
り材を下方にスライドさせることができる様になってい
る。従ってこれにより、梯子が高所において上方に突出
しても人は梯子の側方に回避すること無く2本のフレー
ム材の間を通行することが可能となり、以て梯子の側方
から落下する事故を防止することができる。
【0023】本願請求項6記載の梯子は、平行に延びる
2本のフレーム材と、該2本のフレーム材を結び、該2
本のフレーム材の長手方向に所定の間隔で配設される複
数の足掛かり材と、を備えた、2地点間に掛架されて該
2地点間を往来可能とする梯子であって、一端が前記フ
レーム材に回動軸を介して取り付けられることにより、
前記フレーム材を側視して前記回動軸を中心に回動可能
に設けられる支柱と、前記フレーム材の長手方向に延設
され、且つ、前記支柱が回動することにより前記フレー
ム材に対して引き寄せられ或いは離間する、前記支柱に
よって支持される手摺り材と、前記支柱と前記フレーム
材とのなす角度を、水平面と前記フレーム材とのなす角
度の変化に従って自動的に変化させる支柱角度自動可変
手段と、を備え、該支柱角度自動可変手段が、前記フレ
ーム材が水平面に対して寝る方向に変位する場合には前
記支柱を起こす側に回動させることにより前記手摺り材
を前記フレーム材から離間させ、前記フレーム材が水平
面に対して起き上がる方向に変位する場合には、前記支
柱を倒す側に回動させることによって前記手摺り材を前
記フレーム材に引き寄せるものであり、更に、前記足掛
かり材が、前記2本のフレーム材に回動軸を介して取り
付けられることによって前記フレーム材を側視して前記
回動軸を中心に回動可能に設けられ、且つ、前記平坦面
と前記フレーム材とのなす角度を、水平面と前記フレー
ム材とのなす角度の変化に従って自動的に変化させる足
掛かり材角度自動可変手段を備え、該足掛かり材角度自
動可変手段が、水平面と前記フレーム材とのなす角度に
依存せず前記平坦面を常に水平に維持することを特徴と
する。本願請求項6記載の発明によれば、手摺り材を支
持する支柱の角度を自動的に変化させる支柱角度自動可
変手段と、足掛かり材に形成された平坦面を自動的に常
に水平に維持する足掛かり材角度自動可変手段とを備え
ているので、前述した本願請求項1及び本願請求項3記
載の発明の作用効果を同時に得ることができる。
【0024】本願請求項7記載の梯子は、平行に延びる
2本のフレーム材と、該2本のフレーム材を結び、該2
本のフレーム材の長手方向に所定の間隔で配設される複
数の足掛かり材と、を備えた、2地点間に掛架されて該
2地点間を往来可能とする梯子であって、一端が前記フ
レーム材に回動軸を介して取り付けられることにより、
前記フレーム材を側視して前記回動軸を中心に回動可能
に設けられる支柱と、前記フレーム材の長手方向に延設
され、且つ、前記支柱が回動することにより前記フレー
ム材に対して引き寄せられ或いは離間する、前記支柱に
よって支持される手摺り材と、前記支柱と前記フレーム
材とのなす角度を、水平面と前記フレーム材とのなす角
度の変化に従って自動的に変化させる支柱角度自動可変
手段と、を備え、該支柱角度自動可変手段が、前記フレ
ーム材が水平面に対して寝る方向に変位する場合には前
記支柱を起こす側に回動させることにより前記手摺り材
を前記フレーム材から離間させ、前記フレーム材が水平
面に対して起き上がる方向に変位する場合には、前記支
柱を倒す側に回動させることによって前記手摺り材を前
記フレーム材に引き寄せるものであり、更に、前記足掛
かり材が、前記2本のフレーム材に対する配設位置をス
ライド可能に取り付けられ、傾斜した状態で前記2地点
間に掛架され且つ高所側においては上方に突出した状態
で設置される前記2本のフレーム材における、前記上方
に突出した部分に配設された足掛かり材を下方にスライ
ドさせることにより、前記上方に突出した2本のフレー
ム材の間が通行可能となることを特徴とする。本願請求
項7記載の発明によれば、手摺り材を支持する支柱の角
度を自動的に変化させる支柱角度自動可変手段を備え、
且つ、足掛かり材がスライド可能に設けられているの
で、前述した本願請求項1及び本願請求項5記載の発明
の作用効果を同時に得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しつつ本発明の実
施の形態について説明する。先ず、図1乃至図6を参照
しつつ、本発明の第1実施形態について説明する。ここ
で、図1は本発明の第1実施形態に係る梯子1の設置環
境を示す、梯子1の側面図であり、図2は梯子1の側面
図、図3は梯子1の平面図である。また、図4(A),
(B)は梯子1の部分拡大図((A)は側面図、(B)
は平面図)であり、図5及び図6は梯子1の動作説明図
(部分拡大図)である。
【0026】先ず、図1を参照しつつ梯子1の使用環境
及び梯子1の大略構成について説明する。図1におい
て、符号Pqは船舶等が係留される岸壁を示していて、
符号Psは、岸壁Pqに係留される船舶のデッキを示して
いる。船舶のデッキPsは船舶の載貨量の多少によって
その鉛直位置が変化し、図1においては、岸壁Pqに対
して最もデッキ位置が高くなる状態(船舶の載貨量が最
も少ない状態)であるPshと、最もデッキ位置が低くな
る状態(船舶の載貨量が最も多い状態)であるPslとの
間を変位する。梯子1は、この様に鉛直位置が経時的に
変化する船舶のデッキPsと岸壁Pqとの間に掛架され、
人Mが当該2地点の間を往来する為に使用される。尚、
以下において特に鉛直位置を限定しないデッキは「デッ
キPs」と称することとする。
【0027】梯子1は平行に延びる2本のフレーム3
と、該2本のフレーム3を結ぶ様に配設される足掛かり
材6とから大略構成されている。足掛かり材6は梯子1
の長手方向に所定の間隔で複数配設され、人Mは、当該
足掛かり材6に足を掛けながら進むことによって掛架さ
れる2地点間を往来することができる。
【0028】梯子1は、岸壁Pqと、鉛直位置が経時的
に変化するデッキPsとの間に掛架される為、従って梯
子1の掛架姿勢(傾斜姿勢)も、デッキPsの鉛直位置
の変化に従って経時的に変化する。より詳しくは、岸壁
Pqに対して最も低い位置にあるデッキPslと岸壁Pqと
の間に掛架される梯子1は、図示の如く急な傾斜姿勢で
掛架され、従ってこの場合、人Mは、低所に位置するデ
ッキPsと高所に位置する岸壁Pqとの間の、登り降り用
として梯子1を利用することになる。一方、本実施形態
においては、最も高い位置にあるデッキPshは岸壁Pq
よりも僅かに高い位置にあるので、当該デッキPshと岸
壁Pqとの間に掛架される梯子1は、図示する如く緩や
かな傾斜姿勢で掛架され、従ってこの場合、人Mは、デ
ッキPshと岸壁Pqとの間の渡り板として梯子1を利用
することになる。この様に、人Mは、梯子1の傾斜の程
度によって、ある場合は梯子1を渡り板として、ある場
合は梯子1を高所と低所の登り降り用として利用するこ
とになる。
【0029】梯子1は、デッキPsに設置された支持棒
2によってデッキPs側に固定される。より詳しくは、
フレーム3の端部にアンカー部7が設けられていて、該
アンカー部7が支持棒2を掴持することにより、梯子1
がデッキPs側に固定される。ここで、アンカー部7は
フレーム回動軸8を介してフレーム3に対し回動可能に
取り付けられている為、従ってアンカー部7が支持棒2
をしっかりと掴持することによりアンカー部7が固定さ
れ、これによってフレーム3は、フレーム回動軸8を中
心に図1に示す時計方向及び反時計方向に回動可能とな
り、梯子1は、前述したデッキPsの鉛直位置の変化に
従った掛架姿勢(傾斜姿勢)の変化を行うことが可能と
なる。尚、梯子1は、図示の如く岸壁Pq側においては
フリーな状態となっている。以上が、梯子1の設置環境
及び大略構成である。
【0030】次に、図2乃至図4を参照しつつ、梯子1
の詳細な構成について説明する。前述の様に、梯子1は
平行に延びる2本のフレーム3と、該2本のフレーム3
を結ぶ、長手方向に複数配設される足掛かり材6とから
大略構成されている。図2及び図3に示す様に足掛かり
材6は板状体からなり、且つ、回動軸6aを有し、該回
動軸6aを回動中心として図2に示す時計方向及び反時
計方向に回動可能となる様にフレーム3に設けられてい
る。尚、図2において仮想線で示す足掛かり材6は、図
2の反時計方向に回動し、側視においてフレーム3から
突出した状態になることを示している。本実施形態にお
いては、図2に示す様に足掛かり材6の平坦面がフレー
ム3と平行な状態にある場合に、隣接する2つの足掛か
り材6の間に形成される隙間が、足を踏み外さない様に
極力小なる寸法に設定されている。
【0031】足掛かり材6において回動軸6aから離間
した端部には仮想線で示すリンク棒9がリンク軸6bを
介して取り付けられ、これによって長手方向に複数設け
られる足掛かり材6は、全てがリンク棒9を介して連結
され、そして当該リンク機構によって同調回動する。ま
た、回動軸6aには足掛かり材回動歯車11が設けられ
ていて、該足掛かり材回動歯車11に回動力が付与され
ることにより、足掛かり材6(複数配設される全ての足
掛かり材6)が回動する。尚、足掛かり材回動歯車11
への回動力の付与方法については後に詳述する。
【0032】次に、1本のフレーム3には、2本の支柱
5が図2における時計方向及び反時計方向に回動可能と
なる様に取り付けられている。尚、本実施形態において
は、支柱5は足掛かり材6と同調して回動する様に、足
掛かり材回動歯車11に取り付けられているが、当該支
柱5の足掛かり材回動歯車11への取付構造は後に詳述
する。そして、支柱5の端部には、梯子1の長手方向に
延びる手摺り材4がリンク軸4aを介して取り付けられ
ている。従ってフレーム3に対して回動可能に設けられ
た支柱5によって支持された手摺り材4は、リンク機構
により、支柱5がフレーム3に対して起き上がる方向
(図2における時計方向)に回動するとフレーム3から
離間する方向に変位し、支柱5がフレーム3に対して寝
る方向(図2における反時計方向)に回動すると、フレ
ーム3に対して引き寄せられる方向に変位する。これに
より、手摺り材4は、梯子1を図2に示すような水平姿
勢或いは緩やかな傾斜姿勢において渡り板として使用す
る場合にはフレーム3から離間した位置において手摺り
の役割を果たし、逆に梯子1が急な傾斜姿勢で掛架され
て登り降り用として利用される場合、或いは梯子1の運
搬時等には、フレーム3に対して引き寄せられた位置、
即ち収納位置に変位することにより、デッキPs側への
突出を防止してデッキPsを通行する際の妨げとならな
い様に、或いは、運搬の妨げとならない様に構成されて
いる。
【0033】次に、フレーム3のデッキPs側(図2及
び図3の右側)には、前述の通りデッキPsに設けられ
た支持棒2を掴持するアンカー部7が、フレーム回動軸
8を介して図2における時計方向及び反時計方向に回動
可能に取り付けられている。しかし、アンカー部7は支
持棒2を掴持することによって支持棒2に固定されるの
で、実際にはフレーム3が、図2における時計方向及び
反時計方向に回動する。以下、図4を参照しつつアンカ
ー部7の詳細構成について説明する。
【0034】図4において、アンカー部7は固定棒18
と、該固定棒18に対して近接及び離間動作を行う可動
部20によって支持棒2を掴持する構成を採り、支持棒
2を掴持した状態においては、固定棒18が垂直に延び
る状態となる様に固定される。可動部20にはガイドピ
ン21が設けられ、該ガイドピン21が、固定棒18に
形成された挿通孔21aを挿通し、これによって可動部
20の、固定棒18に対する近接及び離間動作がガイド
される。また、可動部20にはスライド用ねじ19が設
けられ、該スライド用ねじ19は固定棒18に形成され
ためねじ加工部19aにねじ嵌合している。スライド用
ねじ19には操作レバー23が取り付けられていて、該
操作レバー23を回動させることにより、スライド用ね
じ19がめねじ加工部19aに深く入り込み、支持棒2
を固定棒18と可動部20とによって挟圧掴持すること
ができる。尚、アンカー部7は支持棒2に対してしっか
りと固定される必要があるので、必要に応じて図示する
様な規制ピン22を支持棒2の軸方向に直交する方向に
挿通させて、図4(A)における時計方向及び反時計方
向へのアンカー部7の回動を規制しても良い。
【0035】次に、歯車機構10(図2参照)による、
足掛かり材回動歯車11への回動力の伝達について詳説
する。前述の如く、アンカー部7は支持棒2にしっかり
と固定される。ここで、アンカー部7を構成する固定棒
18の先端(図4(A)における上端)はフレーム回動
軸8となっていて、また、固定棒18の先端には、該フ
レーム回動軸8と軸心を同じくする太陽歯車15が固設
されている。一方、フレーム3には、太陽歯車15と噛
合する遊星歯車16が回動軸16aによって回動可能に
取り付けられていて、更に、遊星歯車16に隣接して遊
星歯車16と噛合するピニオン歯車17が、回動軸17
aによって回動可能に取り付けられている。
【0036】ピニオン歯車17には、フレーム3の長手
方向に延びるラック12が噛合している(図2及び図3
参照)。ラック12は、フレーム3に設けられたラック
ガイド14上をフレーム3の長手方向にスライド可能に
設置されていて、ピニオン歯車17が回動することによ
り、ラックガイド14にガイドされてフレーム3の長手
方向にスライドする。
【0037】以下、この様に構成された歯車機構10の
動作について説明する。太陽歯車15はアンカー部7に
対して回動することなく設けられているので、フレーム
3がフレーム回動軸8を中心にアンカー部7(固定棒1
8)に対して相対的に回動すると、太陽歯車15の外周
を遊星歯車16が回動(遊星運動)する。すると、遊星
歯車16と噛合するピニオン歯車17が回動し、該ピニ
オン歯車17と噛合するラック14がスライド運動を行
う。ここで、全ての足掛かり材6の回動軸6aに取り付
けられた足掛かり材回動歯車11はラック14と噛合し
ている。故に、フレーム3がアンカー部7に対して相対
的に回動することにより、ラック14がスライドして、
全ての足掛かり材回動歯車11が回動し、以て足掛かり
材6が一斉に回動する。
【0038】尚、手摺り材4を支持する支柱5も、前述
した構成(歯車機構10)によって回動するが、支柱5
は足掛かり材回動歯車に皿ばね24を介して摩擦固定さ
れていて、また、その回動方向には、回動規制部材13
a,13bが配設されている。従って、所謂ばねクラッ
チ作用が働き、支柱5は回動規制部材13a,13bに
当接した時点でその回動が止まる様に構成されている。
しかし、他の実施形態として、皿ばね24を介さずに、
歯車機構10における減速比を調節することによって支
柱5の回動範囲を所望の範囲に規制することも可能であ
る。
【0039】以上の様に構成された本実施形態に係る梯
子1の作用効果を、図4乃至図6を参照しつつ以下説明
する。先ず、図4(A)に示す様な、フレーム3が水平
姿勢にある状態から、図5に示す様に起き上がる方向
(図4(A)における時計方向)に回動すると、歯車機
構10が稼働し、足掛かり材6と、支柱5とがフレーム
3に対して相対的に回動する。しかしここで、足掛かり
材6と支柱5とは、フレーム3に対して相対的に回動し
ても、歯車機構10の作用によりアンカー部7に対して
は相対的に回動しないので、結果として足掛かり材6に
おいて足を載せる為の平坦面6cは水平を維持し、支柱
5は垂直に起立した状態を維持する。従って、図5に示
す状態から、図6に示す様にフレーム3が更に起き上が
る方向に回動しても、足掛かり材6の平坦面6cは水平
を維持し、支柱5も垂直を維持する。
【0040】以上により、梯子1が岸壁Pqと、鉛直位
置が経時的に変化するデッキPsとの間に掛架され、梯
子1の傾斜姿勢が経時的に変化しても、足掛かり材6の
平坦面6cは常に水平を維持するので、以て特別な操作
を必要とせず常に安定して足を載せることができる。つ
まり、前述した歯車機構10が、足掛かり材6の平坦面
6cとフレーム3とのなす角度を自動的に変化させる
“足掛かり材角度自動可変手段”を構成し、該足掛かり
材角度自動可変手段が、平坦面6cを常に水平に維持す
ることによって、梯子1を常に安全に利用することがで
きる様になっている。
【0041】また、歯車機構10は、支柱5とフレーム
3とのなす角度を自動的に変化させる“支柱角度自動可
変手段”をも構成している。従って、該支柱角度自動可
変手段が、フレーム3が水平面に対して寝る方向に変位
する場合には(フレーム3に対して)支柱5を起こす側
に自動的に回動させ、以て手摺り材4が手摺りとしての
役割を果たす様に機能し、逆にフレーム3が水平面に対
して起き上がる方向に変位する場合には、(フレーム3
に対して)支柱5を寝る側に自動的に回動させることに
より、手摺り材4を収納位置に変位させるので、以て梯
子1が渡り板として使用される場合の安全が確実に確保
され、一方で梯子1が登り降り用として使用される場合
或いは運搬時の場合には、手摺り材4が邪魔とならずに
済む様になっている。
【0042】尚、本実施形態においてはアンカー部7に
よって支持棒2を掴持する構成や、歯車機構10によっ
てフレーム3と、足掛かり材6及び支柱5とが相対的
に、且つ自動的に回動する構成を採用しているが、梯子
1に前述の様な支柱角度自動可変手段及び足掛かり材角
度自動可変手段が設けられ、フレーム3(梯子1)の傾
斜姿勢が変化しても、自動的に支柱5及び足掛かり材6
と、フレーム3とのなす角度が変化するものであれば、
どの様な構成であっても構わない。
【0043】次に、図7乃至図9を参照しつつ、本発明
の第2実施形態について説明する。ここで、図7は第2
実施形態に係る梯子50の側面図であり、図8は梯子5
0を構成する可動足掛かり材53の斜視図である。ま
た、図9(A)は、岸壁PqとデッキPsに掛架された様
子を示す梯子1の側面図であり、図9(B)は、同正面
図である。尚、図7乃至図9においては、前述した第1
実施形態と同一構成要素に同一符号を付して、以下その
説明は省略することとする。また、本実施形態に係る梯
子50は、第1実施形態と同様に、鉛直位置が経時的に
変化するデッキPsと、岸壁Pqとの間に掛架される。
【0044】まず、図7において、梯子50は平行に延
びる2本のフレーム51と、該2本のフレーム51を結
ぶ様に、且つ、フレーム51の長手方向に複数配設され
る、板状体としての固定足掛かり材52(本実施形態に
おいては4個)及び可動足掛かり材53(本実施形態に
おいては3個)とから大略構成されている。固定足掛か
り材52はデッキPs側(図7における右側)の足掛か
り材を構成し、可動足掛かり材53は、岸壁Pq側(図
7における左側)の足掛かり材を構成する。
【0045】本実施形態において、固定足掛かり材52
はフレーム51に対して動くことなく固定した状態に配
設される。一方で、可動足掛かり材53は、フレーム5
1に対する配設位置からスライド可能となる様に、フレ
ーム51に取り付けられている。より詳しくは、以下の
通りである。2本のフレーム51には、それぞれ対向す
る面に長手方向に延びるガイド溝54が形成されてい
て、また、可動足掛かり材53の配設位置においては、
略L字形状をなす誘導溝57が形成されている。
【0046】図8は該ガイド溝54及び誘導溝57の詳
細を示す、可動足掛かり材53の斜視図である。図8に
示す様に、可動足掛かり材53には、梯子50を登り降
り用として用いる場合に足を掛ける足掛かり面53a
と、梯子50を渡り板として用いる場合に足を載せる平
坦面53bとが形成されていて、足掛かり面53aが、
梯子50が掛架された際に岸壁Pq側(図8における左
上方向)に向く様に配設されている。また、可動足掛か
り材53の両端部には、フレーム51からの脱落を防止
する為のストッパ板55が取り付けられている。
【0047】可動足掛かり材53は、正規の配設位置に
配設された際、略L字形の形状をなすガイド溝57に面
して形成された係止突起56によって容易にスライドし
ない様保持される。可動足掛かり材53をフレーム51
の長手方向にスライド可能とする為には、係止突起56
を回避する様に可動足掛かり材53を上方に持ち上げつ
つ図8における左上にスライドさせた後、下方に変位さ
せてガイド溝54まで落とすことにより(図8において
点線で示す矢印の動き)、フレーム51の長手方向へス
ライドさせることが可能となる。
【0048】次に、以上の様に構成された梯子50の作
用効果を、図9を参照しつつ説明する。梯子50は、前
述の如く掛架された際に岸壁Pq側に可動足掛かり材5
3が配設される様になっている。一方、梯子50の長さ
が、掛架される2地点間の距離、即ち岸壁Pqとデッキ
Psとの間の距離に比して長い場合、傾斜姿勢で掛架さ
れる梯子1は、図9に示す様に岸壁Pqにおいて上方に
大きく突出した状態となる。ここで、人Mが梯子50を
利用してデッキPsから岸壁Pqへ上る(渡る)場合、梯
子50の上方に大きく突出した部分(図9において符号
Xで示す範囲)が邪魔となる為、図9(B)の仮想線で
示す人Mの如く、梯子50の側方へ回避しなければなら
ず、従って図9(B)に矢印で示す様に人Mに落下の危
険が生じる。
【0049】しかし、本実施形態においては、岸壁Pq
側を構成する足掛かり材はスライド可能な可動足掛かり
材53であるので、岸壁Pqから突出した部分Xにおけ
る可動足掛かり材53(図9(B)において仮想線で示
す)を下方(デッキPs側)にスライド退避させること
により、人Mは、図9(B)において実線で示す様に2
本のフレーム51の間を通行することができる様にな
り、以て前述の様な落下事故を防止することができる。
【0050】尚、以上説明した第1実施形態に係る梯子
1及び、第2実施形態に係る梯子50は、掛架される2
地点間の高低差が経時的に連続して変化する環境下にお
いて用いられているが、掛架される2地点間の高低差が
経時的に連続して変化しない場合、例えば、掛架される
2地点間の高低差が小さい第1の設置環境において使用
した後に、掛架される2地点間の高低差が大きい第2の
設置環境において使用する様な場合においても、その作
用効果を発揮し得ることは言うまでも無い。
【0051】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、手
摺り材を支持する支柱の角度を自動的に変化させる支柱
角度自動可変手段を備えているので、梯子を略水平姿勢
に設置して渡り板として使用する場合の安全を確実に確
保することができる。また、足掛かり材に形成された足
を載せる為の平坦面とフレーム材とのなす角度を自動的
に変化させる足掛かり材角度自動可変手段を備えること
により、特別な操作を行うことなく、足掛かり材から足
を踏み外す事故を防止することができる。また、掛架さ
れた2地点のうちの高所側において梯子が上方に突出す
る様な場合において、足掛かり材を正規の配設位置から
スライド可能に設け、当該突出した部分に配設されてい
る足掛かり材を下方にスライドさせる様に構成すること
により、梯子が高所において上方に突出しても人は梯子
の側方に回避すること無く2本のフレーム材の間を通行
することが可能となり、以て梯子の側方から落下する事
故を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る梯子の設置環境を
示す、梯子の側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る梯子の側面図であ
る。
【図3】本発明の第1実施形態に係る梯子の平面図であ
る。
【図4】本発明の第1実施形態に係る梯子の部分拡大図
であり、(A)は側面図、(B)は平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る梯子の動作説明図
(部分拡大図)である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る梯子の動作説明図
(部分拡大図)である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る梯子の側面図であ
る。
【図8】本発明の第2実施形態に係る、可動足掛かり材
の斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る梯子が掛架された
状態を示すものであり、(A)は梯子の側面図、(B)
は梯子の正面図である。
【符号の説明】
1 梯子 2 支持棒 3 フレーム 4 手摺り材 5 支柱 6 足掛かり材 7 アンカー部 8 フレーム回動軸 9 リンク棒 10 歯車機構 11 足掛かり材回動歯車 12 ラック 13a,13b 回動規制部材 14 ラックガイド 15 太陽歯車 16 遊星歯車 17 ピニオン歯車 18 固定棒 19 スライド用ねじ 20 可動部 21 ガイドピン 22 規制ピン 23 操作レバー 24 皿ばね 50 梯子 51 フレーム 52 固定足掛かり材 53 可動足掛かり材 54 ガイド溝 55 ストッパ板 56 係止突起 57 誘導溝 M 人 Pq 岸壁 Ps,Psh,Psl デッキ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行に延びる2本のフレーム材と、 該2本のフレーム材を結び、該2本のフレーム材の長手
    方向に所定の間隔で配設される複数の足掛かり材と、 を備えた、2地点間に掛架されて該2地点間を往来可能
    とする梯子であって、 一端が前記フレーム材に回動軸を介して取り付けられる
    ことにより、前記フレーム材を側視して前記回動軸を中
    心に回動可能に設けられる支柱と、 前記フレーム材の長手方向に延設され、且つ、前記支柱
    が回動することにより前記フレーム材に対して引き寄せ
    られる収納位置と離間する手摺り位置とを変位可能な、
    前記支柱によって支持される手摺り材と、 前記支柱と前記フレーム材とのなす角度を、水平面と前
    記フレーム材とのなす角度の変化に従って自動的に変化
    させる支柱角度自動可変手段と、を備え、 該支柱角度自動可変手段が、前記フレーム材が水平面に
    対して寝る方向に変位する場合には前記支柱を起こす側
    に回動させることにより前記手摺り材を前記フレーム材
    から離間させ、 前記フレーム材が水平面に対して起き上がる方向に変位
    する場合には、前記支柱を倒す側に回動させることによ
    って前記手摺り材を前記フレーム材に引き寄せる、こと
    を特徴とする梯子。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記支柱角度自動可
    変手段が、 前記フレーム材の一端に回動軸を介して取り付けられる
    ことにより、前記フレーム材を側視して前記フレーム材
    に対して回動可能に設けられる、梯子が掛架される前記
    2地点のいずれか1地点に固定されるアンカー部と、 該アンカー部において回動することなく設けられる太陽
    歯車と、 前記支柱の回動軸を中心に回動可能に設けられ、且つ、
    前記太陽歯車に連結し、前記フレーム材が前記アンカー
    部に対して相対的に回動することによって回動する、前
    記支柱に回動力を伝達する支柱回動歯車と、からなるこ
    とを特徴とする梯子。
  3. 【請求項3】 平行に延びる2本のフレーム材と、 該2本のフレーム材を結び、該2本のフレーム材の長手
    方向に所定の間隔で配設される、足を載せる為の平坦面
    を有する複数の足掛かり材と、を備えた、2地点間に掛
    架されて該2地点間を往来可能とする梯子であって、 前記足掛かり材が、前記2本のフレーム材に回動軸を介
    して取り付けられることによって前記フレーム材を側視
    して前記回動軸を中心に回動可能に設けられ、且つ、前
    記平坦面と前記フレーム材とのなす角度を、水平面と前
    記フレーム材とのなす角度の変化に従って自動的に変化
    させる足掛かり材角度自動可変手段を備え、 該足掛かり材角度自動可変手段が、水平面と前記フレー
    ム材とのなす角度に依存せず前記平坦面を常に水平に維
    持する、ことを特徴とする梯子。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記足掛かり材角度
    自動可変手段が、 前記フレーム材の一端に回動軸を介して取り付けられる
    ことにより、前記フレーム材を側視して前記フレーム材
    に対して回動可能に設けられる、梯子が掛架される前記
    2地点のいずれか1地点に固定されるアンカー部と、 該アンカー部において回動することなく設けられる太陽
    歯車と、 前記足掛かり材の回動軸を中心に回動可能に設けられ、
    且つ、前記太陽歯車に連結し、前記フレーム材が前記ア
    ンカー部に対して相対的に回動することによって回動す
    る、前記足掛かり材に回動力を伝達する足掛かり材回動
    歯車と、からなることを特徴とする梯子。
  5. 【請求項5】 平行に延びる2本のフレーム材と、 該2本のフレーム材を結び、該2本のフレーム材の長手
    方向に所定の間隔で配設される、足を載せる為の平坦面
    を有する複数の足掛かり材と、を備えた、2地点間に掛
    架されて該2地点間を往来可能とする梯子であって、 前記足掛かり材が、前記2本のフレーム材に対する配設
    位置からスライド可能に設けられ、 傾斜した状態で前記2地点間に掛架され且つ高所側にお
    いては上方に突出した状態で設置される前記2本のフレ
    ーム材における、前記上方に突出した部分に配設された
    足掛かり材を下方にスライドさせることにより、前記上
    方に突出した2本のフレーム材の間が通行可能となるこ
    とを特徴とする梯子。
  6. 【請求項6】 平行に延びる2本のフレーム材と、 該2本のフレーム材を結び、該2本のフレーム材の長手
    方向に所定の間隔で配設される複数の足掛かり材と、を
    備えた、2地点間に掛架されて該2地点間を往来可能と
    する梯子であって、 一端が前記フレーム材に回動軸を介して取り付けられる
    ことにより、前記フレーム材を側視して前記回動軸を中
    心に回動可能に設けられる支柱と、 前記フレーム材の長手方向に延設され、且つ、前記支柱
    が回動することにより前記フレーム材に対して引き寄せ
    られ或いは離間する、前記支柱によって支持される手摺
    り材と、 前記支柱と前記フレーム材とのなす角度を、水平面と前
    記フレーム材とのなす角度の変化に従って自動的に変化
    させる支柱角度自動可変手段と、を備え、 該支柱角度自動可変手段が、前記フレーム材が水平面に
    対して寝る方向に変位する場合には前記支柱を起こす側
    に回動させることにより前記手摺り材を前記フレーム材
    から離間させ、前記フレーム材が水平面に対して起き上
    がる方向に変位する場合には、前記支柱を倒す側に回動
    させることによって前記手摺り材を前記フレーム材に引
    き寄せるものであり、 更に、前記足掛かり材が、前記2本のフレーム材に回動
    軸を介して取り付けられることによって前記フレーム材
    を側視して前記回動軸を中心に回動可能に設けられ、且
    つ、前記平坦面と前記フレーム材とのなす角度を、水平
    面と前記フレーム材とのなす角度の変化に従って自動的
    に変化させる足掛かり材角度自動可変手段を備え、 該足掛かり材角度自動可変手段が、水平面と前記フレー
    ム材とのなす角度に依存せず前記平坦面を常に水平に維
    持する、ことを特徴とする梯子。
  7. 【請求項7】 平行に延びる2本のフレーム材と、 該2本のフレーム材を結び、該2本のフレーム材の長手
    方向に所定の間隔で配設される複数の足掛かり材と、 を備えた、2地点間に掛架されて該2地点間を往来可能
    とする梯子であって、 一端が前記フレーム材に回動軸を介して取り付けられる
    ことにより、前記フレーム材を側視して前記回動軸を中
    心に回動可能に設けられる支柱と、 前記フレーム材の長手方向に延設され、且つ、前記支柱
    が回動することにより前記フレーム材に対して引き寄せ
    られ或いは離間する、前記支柱によって支持される手摺
    り材と、 前記支柱と前記フレーム材とのなす角度を、水平面と前
    記フレーム材とのなす角度の変化に従って自動的に変化
    させる支柱角度自動可変手段と、を備え、 該支柱角度自動可変手段が、前記フレーム材が水平面に
    対して寝る方向に変位する場合には前記支柱を起こす側
    に回動させることにより前記手摺り材を前記フレーム材
    から離間させ、前記フレーム材が水平面に対して起き上
    がる方向に変位する場合には、前記支柱を倒す側に回動
    させることによって前記手摺り材を前記フレーム材に引
    き寄せるものであり、 更に、前記足掛かり材が、前記2本のフレーム材に対す
    る配設位置をスライド可能に取り付けられ、 傾斜した状態で前記2地点間に掛架され且つ高所側にお
    いては上方に突出した状態で設置される前記2本のフレ
    ーム材における、前記上方に突出した部分に配設された
    足掛かり材を下方にスライドさせることにより、前記上
    方に突出した2本のフレーム材の間が通行可能となる、
    ことを特徴とする梯子。
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Cited By (9)

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