JP2005119765A - 車椅子の段差解消機 - Google Patents

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啓明 関
Yusuke Kobayashi
裕介 小林
Yutaka Chatani
豊 茶谷
Yasuji Kurahashi
泰次 倉橋
Mitsuyoshi Maekawa
満良 前川
Yuka Tagawa
有河 田川
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Abstract

【課題】 車椅子が住居の玄関等に存在する段差部分を通過可能にするための段差解消機に関し、個人住宅等に設置するのに適したコンパクトで昇降時の人力や電力の消費を可及的に軽減した上記装置を得る。
【解決手段】 昇降台2と、この昇降台2の昇降駆動装置4、9と、昇降台2を上方に付勢する付勢装置とを備えた車椅子の段差解消機において、昇降駆動装置4、9は、垂直方向の昇降ガイド4とこれに係合して昇降台2と共に昇降する係合体9とを備え、昇降ガイド4及び付勢装置が昇降台2の一側側縁に立設配置され、昇降台2の水平姿勢を保持する水平保持機構3を昇降台2の下部に備えている。上記昇降ガイドは、ラック、ねじ杆、ワイヤなどであり、係合体は、ピニオン、ナット、ワイヤの連結端などである。水平保持機構3としては、パンタグラフ機構が適している。
【選択図】 図1

Description

この発明は、住居の玄関等に存在する段差部分を車椅子が通過可能にするために設置される昇降機型の段差解消機に関するもので、個人住宅等に設置するのに適したコンパクトな段差解消機に関するものである。
下肢に障害を有する者が移動のために使用する用具として車椅子が広く利用されているが、健常者と同様な自由な移動を可能にするためには、建物の出入口や通路に存在する段差を乗越え可能にすることが必要である。高さの低い段差は、スロープを設けたり、車椅子自体に段差越え機能を付与することにより、乗越え可能にすることが多いが、個人住宅の玄関に存在するような高さの比較的大きな段差は、スロープを設けようとすると大きな面積が必要になることから、設置面積が小さくて済む昇降機(リフタ)型の段差解消機が使用されている。
この種の段差解消機は、車椅子が乗り入れる昇降台と、この昇降台を昇降させる昇降駆動装置とを備えており、昇降駆動装置の動力源としては、一般に電動機が用いられている。
一方、車椅子は、その主車輪を腕力又は電動機で回転駆動するようになっているので、その回転駆動力を利用してパンタグラフ型の昇降駆動装置を駆動する段差解消機が特許文献1及び特許文献2で提案されている。これらの段差解消機は、車椅子を搭載して昇降する昇降台に2本の平行ローラからなるローラ対を備えており、昇降台上に侵入した車椅子の主車輪が、このローラ対で支持されるようにし、その状態で車椅子の主車輪を回転駆動すると、その回転力がローラ対に伝達され、このローラ対の回転がパンタグラフリンクを起伏させて昇降台2を昇降させるようになっている。
パンタグラフ型の昇降駆動装置は、昇降台の周囲に昇降台の昇降を案内する枠部材を立設する必要がなく、かつ昇降駆動装置を昇降台の下部にコンパクトに収めることができるので、中程度の昇降ストロークを有する昇降機の昇降駆動装置として広く利用されている。
特開2002−46987号公報 特開2000−344476号公報
車椅子の主車輪の回転を駆動源として昇降台の昇降を行う段差解消機は、特に人力で主車輪を駆動する車椅子のことを考えれば、できるだけ少ない労力で昇降台を昇降させる必要がある。昇降台を昇降させるのに必要な力は、主車輪の回転を昇降駆動装置に伝達する伝達系の減速比を大きくすれば良いが、そうすると所望ストロークの昇降に必要な主車輪の回転量が多くなり、必ずしも労力の低減には繋がらない。操作者の負担にならない適切な一定の操作力にして、操作量を少なくすることが望ましいが、パンタグラフ式の昇降駆動装置は、リンクの角度によって必要な操作力が変化するため、昇降台の昇降に伴って操作力が過大になったり操作量が過大になったりするということが起こり、作業負担に無駄が生ずる問題がある。
また、この種の段差解消機では、重力に逆らう上昇時と、重力に従う下降時とでは、上昇時の作業負担が大きいことは明らかである。公共施設や病院などのように、複数台の車椅子が通行することのある箇所に設ける段差解消機は、複数回の上昇動作が続けて起こること、即ち車椅子を搭載した上昇動作と、搭載しない空荷での下降動作とが繰り返されることが起こり得る。これに対して個人住宅に設置される段差解消機や、車椅子の主車輪の回転力を昇降駆動源とする段差解消機は、車椅子を搭載しての上昇と下降とが交互に繰り返されるものと考えてよく、特に主車輪の回転によるものは、そのような交互動作をする場合でなければ使用できない(車椅子が乗っていなければ、上昇も下降もできない)。この必然的な交互動作と上昇時と下降時における作業負担の差を勘案すれば、個人住宅に設置される段差解消機、特に主車輪の回転力を駆動源とする段差解消機は、下降時の重力エネルギーを利用して、次回の上昇時の作業負担を軽減することが可能なように考えられる。
一方、個人住宅に設置する段差解消機においては、設置スペースが小さいことと、当該スペースを健常者も通行することを考慮しなければならない。そして、パンタグラフ式昇降駆動装置の上記問題点を考慮して、他の駆動装置を採用しようとするときには、昇降台の昇降や姿勢を案内するための枠部材などを設置スペースを共有する健常者の通行の邪魔にならないようにするための構造が必要になる。
この発明は、上述したような従来の段差解消機における昇降時の駆動力や構造上の問題点を解決して、個人住宅等に設置するのに特に好適なコンパクトで昇降時の人力や電力の消費を可及的に軽減した段差解消機を得ることを課題としている。
上記課題を解決した本願の請求項1の発明に係る車椅子の段差解消機は、車椅子が進入及び退出する前後縁を備えた昇降台2と、この昇降台2を昇降する昇降駆動装置4、9と、昇降台2を上方に付勢する付勢装置11とを備えた車椅子の段差解消機において、昇降駆動装置4、9は垂直方向の昇降ガイド4とこれに係合して昇降台2と共に昇降する係合体9とを備え、この昇降ガイド4及び付勢装置11が昇降台2の一側側縁に立設配置され、昇降台2は付勢装置11で上方付勢されかつ係合体9で昇降駆動されると共に、昇降台2の水平姿勢を保持する水平保持機構3を昇降台2の下部に備えているものである。
上記の鉛直方向の昇降ガイドは、例えばラック、ねじ杆、ワイヤなどであり、それらに係合する係合体は、ピニオン、ナット、ワイヤの連結端などである。また請求項2に記載したように、水平保持機構3としては、パンタグラフ機構3を昇降台2の前後にその前後縁と平行な垂直面内に、すなわち各パンダグラフ機構のリンク7a、7bが昇降台2の前後縁と平行な垂直面内で運動するように配置する構造が特に優れている。
本願の請求項3に係る発明は、上記構造を備えた車椅子の段差解消機において、付勢装置11が、圧縮気体の圧力を付勢源とするガススプリングやオイルスプリングなどの昇降部材11bと、この昇降部材に軸着された動滑車と、この動滑車に逆U字状に掛け回して一方端を基台1に連結し他方端を昇降台2に連結した索条16とを備え、この付勢装置11が、昇降台2の一側側縁に昇降駆動装置の昇降ガイド4の両側に配置して設けられているというものである。
また本願の請求項4に係る発明は、上記構造の車椅子の段差解消機において、昇降台2が、前縁又は後縁から進入した車椅子の主輪を回転可能に支持するべく配置された前後各一対のローラ対26と、各ローラ対のローラ26a、26aの間に配置されて車椅子の車輪の走行面を形成しているあおり板27と、昇降台2上における車椅子の前後方向を検出する検出手段25と、当該検出手段の検出動作に基づいて前記ローラ対26の一方のあおり板をロックし他方のあおり板のロックを開放する交互ロック機構29とを備えているものである。
上記構造におけるローラ対26は、請求項5に記載のように、昇降ガイド4と回転係合するピニオンやボールナットなどの係合体9に回転伝達機構38、39、40で回転連結する構造が好ましい。この構造は、車椅子の主車輪の回転を駆動源として昇降台2を昇降させる段差解消機のみでなく、電動式の昇降駆動装置を備えた段差解消機にもおいても好ましい構造である。
上記本願の段差解消機は、請求項1に記載のように、昇降ガイド4及び付勢装置11が昇降台2の一側側縁に立設配置され、昇降台2の水平姿勢を保持する水平保持機構3を昇降台2の下部に配置しているので、昇降台の周囲にガイド枠を必要としない。そのため、設置面積が小さくて済むと共に、段差解消機を例えば住宅の玄関に設置するときに、昇降駆動装置4、9や付勢装置11が壁面側にくるように設置すれば、段差解消機の近くを通行する健常者の邪魔にならない。そして上記構造の昇降駆動装置4、9は、昇降ストロークの全域にわたって一定の力で昇降台2を昇降させるので、昇降台の昇降に必要な労力ないし動力を小さくできる。特に請求項3の構造を採用したときは、付勢力の変動も小さく、一回ごとの付勢力がその直前の下降動作時に保存されるので、昇降に必要な労力ないし動力を最小にできる。
また請求項2の構造によれば、昇降台2の前後縁と平行な垂直面内に配置されたパンタグラフ機構3が、昇降台2の一方の側縁に作用する支持力と昇降台2の中心に作用する荷重とによる転倒モーメントを確実に保持することから、昇降台2の水平姿勢をコンパクトな機構で維持することが可能になる。
請求項3の構造によれば、昇降台2の全ストロークにわたり比較的一定の付勢力が得られ、動滑車と索条(チェン、ワイヤ、ロープなど)が倍ストローク機構となるので、付勢装置の立設高さを低くでき、また昇降ガイド4の前後に配置することで昇降台2の前後バランスを確保できる。
更に請求項4の構造では、昇降台2の前後にローラ対26が設けられていること、ローラ対のローラ26a、26a間にあおり板27が設けられていること、及び昇降台2上の車椅子の方向により一方のあおり板をロックし他方のあおり板のロックを開放することで、車椅子の進入方向に関らずその主車輪をローラ対26で支持でき、小径の前輪がローラ対26の間に落ち込むのを防止できる。
また請求項5の構造では、昇降ガイド4に沿って回転昇降する係合体9とローラ対26とが回転連結されており、車椅子側から昇降台2の昇降が可能であると共に、主車輪を支持しているローラ26aを車椅子の進行方向に回転させておくことにより、上昇限又は下降限に達してローラ26aが停止したときに、主車輪の回転慣性で車椅子が昇降台2から自動的に押し出され、発進時の力が不要になる。この作用は、昇降駆動装置側が電動機などで駆動される構成においても発揮される。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態を説明する。段差解消機の全体を示す図1ないし3において、1は基台、2は昇降台、3は昇降台2の水平姿勢を維持するパンタグラフ機構、4は基台の一側辺中央に立設されたラックである。ラック4の両側には、昇降台2を上方に付勢するガススプリングが配置されているが、図1及び2には示されていない。
パンタグラフ機構3は、昇降台2の前後(図1の紙面直角方向)にそれぞれ設けられており、対となるパンタグラフリンク7a、7bは、それぞれの一方端が基台1及び昇降台2の定位置に枢着されて固定端5a、5bとなっており、他端6a、6bには転動ローラが軸着されて、当該転動ローラが基台1及び昇降台2の幅方向(図1の左右方向)に設けられたガイド溝内を転動する移動端となっている。両リンク7a、7bの長さ中心点相互を枢着する支点ピン8は、前後のパンタグラフ機構の同方向リンク7a相互を連結しており、これによって前後のパンタグラフ機構が同期運動して、昇降台2の前後左右方向の水平姿勢が維持されるようになっている。
昇降台2には、ラック4に噛合するピニオン9と、ラック4の背面(昇降台側)に沿って転動する上下のガイドローラ10a、10bとが軸着されている。ガイドローラ10a、10bは、ラック4とピニオン9との噛合を保証しており、ピニオン9を回転駆動することにより、昇降台2が昇降する。昇降台2とその上に搭載される車椅子及び搭乗者の重量は、昇降台2の中央部に作用する。一方、これらを上昇させる上昇力は、ラック4とピニオン9の噛合部に上向きに作用する。両者の作用線の相違によって生ずる図1で右回りの転倒モーメントは、パンタグラフ機構3によって受け止められ、昇降台2の水平姿勢が維持される。従ってラック4には、前記転倒モーメントによる曲げ応力は作用しない。
図4及び5は、上記ラック4、ピニオン9からなる上昇駆動装置と、その両側に配置された上昇付勢装置の詳細を示した図である。ラック4の両側(昇降台の前後方向両側)には、それぞれ2本を一組にしたガススプリング対11が配置され、各対のガススプリングのシリンダ11b上端にチェンスプロケット12が自由回転可能に軸着され、当該チェンスプロケットに一端13を基台1に固定し、他端14を昇降台2と一体のブラケットに固定したローラチェン16が逆U字状に巻架されている。チェンスプロケット12は、動滑車として機能しており、昇降台2は4本のガススプリング11aの付勢力の2分の1の付勢力で上昇方向に付勢されることとなる。両側のガススプリング対の昇降動作の同期を取るために、それらの上端は連結材17で連結されており、また、ローラチェン16を案内する上下方向の断面コの字形のガイド19がラック4やガススプリング11aを囲んでいるカバーケース18(図5参照)に固定して設けられている。
図5に示されているように、前述した昇降台のブラケット15は、カバーケース18内に入り込んでおり、ピニオン9及びガイドローラ10は、当該ブラケット15に軸支され、ピニオン9にはウォームホイール20が一体に取り付けられている。
ラック4の上部には、図6に示すように、ラックの歯に嵌合した状態で押えボルト21で定着される上限ストッパ22が取り付けられている。この上限ストッパ22は、押えボルト21を緩めてラックとの噛み合いを解いた上体で上下させることができ、段差解消機が設置される箇所の段差の高さに応じた位置に固定される。
昇降台2は、図3に示すように、車椅子の車輪が通過する幅方向両側に走行面24が設けられている。各走行面には、その前後方向中央に位置するシーソ板25と、その両側に2本ずつ対にして配置されたフリクションローラ26aと、各フリクションローラ対26の間に位置するあおり板27とを供えている。以下、これらの詳細を走行面の前後方向中央部を示した図7と、その内側側面を示す図8を参照して説明する。
図の走行面の構造は、車椅子の主車輪の回転力をフリクションローラ26aに伝達して、前記ピニオン9を駆動することにより、昇降台2を昇降させる構造で、かつ車椅子が小径の前車輪と大径の主車輪とを備えていること、及び段差を昇るときと降りるときとで昇降台2上への車椅子の侵入方向が逆方向となることを考慮したものである。
シーソ板25は、その上を車椅子の前車輪が通過したときに、支点軸28回りに揺動して、あおり板27のロック装置29を動作させ、進行方向前側のあおり板の水平姿勢のロックと後側あおり板のロック解除とを行う。フリクションローラ26aの各対26は、車椅子の大径の主車輪30を安定に支持することが可能な間隔を空けて配置されており、その間に2枚のあおり板がそれぞれの側のフリクションローラ側の支点回りに下方に揺動可能、かつばね31で水平位置に付勢されて設けられている。各あおり板27は、その前後方向中央に設けた蝶番32で先端側33が上方に中折れ可能になっている。これは昇降台の下降端であおり板27が下方に揺動したとき、その先端部33が設置床面に衝突しても、先端部33が蝶番32回りに上動して、設置床面との干渉が回避できるようにするためである。
あおり板のロック装置29は、シーソ板25の揺動に連動して、昇降台の前後方向に往復動するスライド板34と、このスライド板の前後動に連動して垂直方向の支点ピン回りに揺動するベルクランク35と、このベルクランクに連動してあおり板に設けたロック孔に挿抜されるロックピン36とを備えている。
昇降台2に車椅子が乗っていないときは、総てのあおり板27は、復帰ばねによって水平状態となっている。そして、図8に示すように、シーソ板25が図の右側を向いた状態でスライド板34が左動しており、シーソ板25の右側にあるあおり板27にはロックピン36が挿入されて、その水平位置が固定されている。この状態で図8の右側から車椅子が進入すると、前車輪がロックされたあおり板の上を通過し、シーソ板に乗り上げたとき、シーソ板25を左向きに揺動させる。これによりスライド板34が右動して、図の左側のあおり板27にロックピン36を差し込んで水平位置をロックし、右側のあおり板27のロック状態が開放される。このロックとロックの開放が行われた後、車椅子の前車輪が左側のロックされたあおり板27の上に乗り、主車輪が右側のロック開放されたあおり板を押し下げて、2本のフリクションローラの間に嵌まり込んで支持される。この状態で搭乗者が車椅子の主車輪を回転駆動すると、その回転力は右側の一対のフリクションローラに伝達される。
図3に示すように、両側の走行面の各フリクションローラは、それぞれが1本の回転軸に固定して設けられており、各対となるフリクションローラ相互は、チェン37で同期回転するように連結されている。一方、シーソ板25側のフリクションローラの軸は、ラック4側へと延びており、その先端に固定したスプロケット38と、昇降ピニオンに装着された前記ウォームホイール20に噛合するウォーム39に設けたスプロケット40相互がチェン41で連結されている。従ってフリクションローラの対26で支持された主車輪の回転は、フリクションローラ26a、ウォーム39及びウォームホイール20を介してピニオン9を回転駆動し、昇降台2を昇降させる。なお、搭乗者が主車輪を回転させなければ、ウォーム39とウォームホイール20とのセルフロック作用により、昇降台2は停止位置を保持する。
昇降台2が下降端に達するか、又は上限ストッパ22で規定される上昇端に達すると、昇降台2は強制的に停止させられ、主車輪を支持しているフリクションローラの回転も停止する。2本のフリクションローラの間に落ち込んでいる主車輪は、それまでの回転の慣性力によって進行方向に押し出され、シーソ板25を乗り越え、更にロックされている前方のあおり板の上を通って昇降台上から退出する。シーソ板25は車椅子の退出方向を向いており、従って退出方向前側(次に車椅子が逆方向から進入するときの進入側)のあおり板がロックされた状態となっている。
従って、次に車椅子が逆方向から進入すると、最初に前輪が通過するあおり板はロック状態となっており、これを通過した後、前車輪がシーソ板を反対向きに揺動させて、通過した後のあおり板のロックを開放し、前方のあおり板の水平状態をロックする。そして、車椅子が更に前進することにより、前車輪はロックされたあおり板の上に侵入し、主車輪がロック解除されたあおり板の上に侵入してあおり板を押し下げ、主車輪が2本のフリクションローラで支持されることになる。車椅子が図8の右側から進入したときと左側から進入したときとでは、車椅子を前方に進行させようとするときの主車輪の回転方向は反対になる。従って、フリクションローラの回転方向も反対となり、ピニオン9の回転方向も反対となるから、段差の方向に合せた方向にして段差解消機を設置すれば、段差を昇るときも降りるときも車椅子を前進姿勢で進入して、主車輪を車椅子の進行方向に回してやればよいことなる。上記した構造の段差解消機においては、車椅子を搭載して昇降台2が下降するとき、ガススプリング11aが圧縮される。従って、ガススプリングの圧縮力が昇降台2の下降時の抵抗となるが、下降時は重力を利用できるため、この抵抗に打ち勝って昇降台を下降させるのに必要な力は、僅かで済む。一方、昇降台2の上昇時には、ガススプリング11aの上方への付勢力を利用することができるので、昇降台2の上昇時の駆動力も小さくて済む。1台の車椅子のみが利用する段差解消機では、昇降台の上昇と下降とが必ず車椅子が乗った状態で交互に行われるため、下降時の重力エネルギーをガススプリング11aに蓄え、それを次の上昇時に利用するという繰り返しが可能になり、適切な付勢力のガススプリングを選択することによって、通常は大きな労力を必要とする昇降台の上昇を僅かな労力で行うことが可能になる。そして、ラックピニオンやボールねじなどの昇降駆動装置を用いてやれば、昇降台の高さによる駆動力の変化がなく、またガススプリングは、圧縮時と伸長時の付勢力の変動が小さいので、このような昇降駆動装置と上昇付勢装置との組合せにより、極めて少ない労力で段差の昇降を行うことができるようになる。
このことは、主車輪を人力で回転する車椅子についてのみでなく、電動式の車椅子においても上昇時に必要な主車輪の駆動トルクが少なくて済むことを意味し、また昇降駆動装置を専用の電動機で駆動する段差解消機においても、当該昇降駆動用の電動機の容量が小さくて済むことを意味する。従って、この発明は、車椅子の主車輪の回転を駆動源として、昇降台を昇降させる段差解消機のみでなく、電動式の段差解消機にも有用な構造である。
更に上記この発明の段差解消機は、その昇降駆動装置及び上昇補助装置を昇降台2の一方の側辺に配置しているので、当該側辺を通路の壁面に添設した状態で設置すれば、設置スペースの反対側に障害となるガイド枠等の部材がなく、狭い場所での設置性に優れ、かつ昇降台の水平姿勢を昇降台の前後に配置したパンタグラフ機構で保持しているので、昇降力と重力の作用線のずれによる転倒モーメントが昇降駆動装置や上昇付勢装置に作用することがなく、全体をコンパクトかつ軽量にできるという特徴がある。
車椅子進行方向から見た正面図 図1の右方上より見た側面図 図1の上面図 昇降駆動装置の図1の左方より見た詳細図 図4の上面図 図4の断面側面図 昇降台の車椅子走行面の詳細平面図 図7の断面側面図
符号の説明
1 基台
2 昇降台
4 ラック
9 ピニオン
11a ガススプリング
12 チェンスプロケット
26 フリクションローラ対
29 ロック装置
38 スプロケット
39 ウォーム
40 チェンスプロケット

Claims (5)

  1. 車椅子が進入及び退出する前後縁を備えた昇降台(2)と、この昇降台を昇降する昇降駆動装置(4,9)と、当該昇降台を上方に付勢する付勢装置(11)とを備えた車椅子の段差解消機において、
    前記昇降駆動装置は垂直方向の昇降ガイド(4)とこれに係合して昇降台(2)と共に昇降する係合体(9)とを備え、前記昇降ガイド及び前記付勢装置が昇降台(2)の一側側縁に立設配置され、昇降台(2)は前記付勢装置で上方付勢されかつ前記昇降ガイドに沿って昇降する係合体により昇降駆動されると共に、昇降台(2)の水平姿勢を保持する水平保持機構(3)を昇降台下部に備えている、車椅子の段差解消機。
  2. 前記水平保持機構が、前記昇降台の前後縁と平行な面内に配置された昇降台前後のパンタグラフ機構である、請求項1記載の車椅子の段差解消機。
  3. 前記付勢装置が、圧縮気体の圧力を付勢源とする昇降部材(11b)と、この昇降部材に軸着された動滑車(12)と、この動滑車に逆U字状に掛け回して一方端を基台(1)に連結し他方端を昇降台(2)に連結した索条(16)とを備えており、当該付勢装置が、昇降台(2)の一側側縁の前記昇降ガイドの両側に配置されている、請求項1又は2記載の車椅子の段差解消機。
  4. 前記昇降台が、前縁又は後縁から進入した車椅子の主輪を回転可能に支持するべく配置された前後各一対のローラ対(26)と、各ローラ対のローラ間に配置されて昇降台面を形成している上下方向のあおり板(27)と、昇降台上における車椅子の前後方向を検出する検出手段(25)と、当該検出手段の検出動作に基づいて前記ローラ対の一方のあおり板をロックし他方のあおり板のロックを開放する交互ロック機構(29)とを備えている、請求項1、2又は3記載の車椅子の段差解消機。
  5. 前記係合体が昇降ガイド(4)と回転係合する部材であり、当該係合体と前記ローラ対とを連結する回転伝達機構(38,39,40)を備えている、請求項4記載の車椅子の段差解消機。
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