JP7319254B2 - 液体及び固体トリコデルマ生成物の大規模生成 - Google Patents

液体及び固体トリコデルマ生成物の大規模生成 Download PDF

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Description

関連出願を相互参照
本出願は、2017年9月28日出願の米国仮出願第62/564,683号の優先権を主張するものであり、内容を参照することにより組み込まれる。
土壌伝搬性病原菌は、作物に多大な損害を与える。例えば、寄生虫は、様々な宿主植物に苗立枯れ病、根頭腐敗病やいもち病を生じる。この種の最も一般的な病原菌は、RhizoctoniaPythiumFusariumPhytophotoraSclerotiaCercosporaRalstoniaFragariaRhizopusBotrytisColletotrichumMagnaporthe種等である。RhizoctoniaPythium、及びSclerotia種は、非常に広い宿主範囲を有し、豆、トマト、綿、ピーナッツ、ジャガイモ、レタスや装飾用顕花植物といった多くの一般的な市販の作物を攻撃し得る。
これら病原菌種を制御する最も一般的な方法は、化学制御剤を適用するものであるが、こうした化学薬品は高価であり、公衆衛生や環境に有害である。また、例えば、周囲の生態系を変えることにより、植物の微環境が覆される。
化学薬品の使用の代用として、生態系に自然にある生物制御剤の使用がある。例えば、ある種のトリコデルマ菌は、様々な害虫に対して、拮抗特性を持っている。土に添加すると、植物の根を増やし、成長させる、有用な菌が数多くある。植物成長を刺激するのを補助することに加え、他の植物病原菌、他の微生物や動物の害虫による侵入から、根を部分的に保護することができる。
トリコデルマは、標記や浅い表面下の根に浸透していく、表面の強固で長続きするコロニー形成を確立する。これらの根と微生物の関わりによって、植物プロテオームや代謝に大幅な変化をもたらす。局所や全身抵抗反応をもたらす様々な化合物を生成したり、放出して、植物の病原性を無くす。
また、全身獲得抵抗性や根圏細菌誘導全身抵抗性と同様の応答により、数多くの部類の植物病原体から植物を保護する。トリコデルマ種は、いくつかの土壌伝搬性植物病原体による疾病を効果的に減少する。例えば、Trichoderma harzianumTrichoderma hamatum、及びTrichoderma viride種は、Sclerotium sppRhizoctoniaSolaniPythium sppFusarium sppCercospora sppRalstonia sppFragaria sppRhizopus sppBotrytis sppColletotrichum sppMagnaporthe spp、及びその他に対する抗カビ活性を有している。さらに、トリコデルマのいくつかの菌株は、ウイルスやバクテリア植物土壌病原体の繁殖を効果的に抑制し、大きな殺線虫効果を与えることができる。
病原体や害虫から植物を保護するのに加え、トリコデルマ種による根コロニー形成により、根の成長や発達、作物生産性、非生物的ストレスに対する抵抗性や栄養素のバイオアベイラビリティが高められる。
植物の健康増進に用いるのに有効なトリコデルマ菌株の能力にも関わらず、これら生物を高効率に大量生産する技術がないことは、商用化の妨げとなっている。トリコデルマを成長させる最も一般的な方法は、従来の固体培地で行われるものであり、現在ある方法は、費用がかかりすぎ、商用とするには非実用的である。一方、トリコデルマを液体培地、すなわち、液内培養で成長させる方法は、実験室や小規模プロセスのためのものであり、トリコデルマを、商業的に可能性のある量(例えば、数百、数千、数百万エーカーの作物の処置)で製造するものではない。
大規模液内培養プロセスや液内と固体状の組み合わせによるトリコデルマの成長が、商業生産に最も向いているが、このような商業プロセスは、大規模かつ低コストのものは知られていない。このように、商業用規模にすることのできるトリコデルマ菌を製造する改善された方法が必要とされている。
本発明は、商業用途の液体と乾燥の両方の微生物ベースの生成物の大規模製造に関する。具体的には、例えば、トリコデルマのような菌、及び/又はその成長副生成物を、大規模で効率的に培養するための材料及び方法が提供される。これら微生物ベースの生成物を用いる方法も提供される。利点を挙げると、本発明は、有害な化学物質を環境に放出することなく、微生物を大規模かつ低コストで生成するための「グリーン」プロセスとして用いることができる。
本発明は、有益な微生物の効率的な生成及び使用、並びに、該微生物由来の代謝物や、それらが生成される発酵培地等の物質の生成及び使用のためのシステムを提供する。本発明による生物としては、例えば、酵母、菌、バクテリア、古細菌及び植物細胞が挙げられる。好ましい実施形態において、微生物は菌である。より好ましくは、微生物は、トリコデルマ菌であり、Trichoderma harzianumTrichoderma viride、及び/又はTrichoderma hamatumが挙げられるが、これらに限られるものではない。
具体的な実施形態において、本発明は、トリコデルマクレード菌及び/又はその成長副生成物を含む微生物ベースの組成物を提供する。トリコデルマベースの生成物は、例えば、液体又は乾燥形態とすることができる。利点を挙げると、一実施形態において、微生物ベースの生成物は、接種剤の形態とすることができ、液内培養、固体状態培養及び/又はその組み合わせや混成を用いて、商業用途のために工業規模濃度まで規模を拡大することができる。
トリコデルマベースの生成物は、微生物自体及び/又はその成長副生成物を含むことができる。微生物は、生存、活性又は不活性形態とすることができる。栄養細胞、胞子、分生子、菌糸体、菌糸及び/又はこれらの組み合わせの形態とすることができる。任意で、組成物は、微生物が生成された発酵培地、微生物成長のための残渣及び/又は添加栄養素を含み得る。
さらに、本トリコデルマベースの生成物は、例えば、生物肥料及び/又は生物農薬として処方され、例えば、ガーデニング、園芸、温室生産や、大規模農業や森林再生操業をはじめとする用途に有用である。生成物はまた、例えば、種子処理として、土壌埋立、製造増進、植物根の健康増進及び/又は植物成長刺激にも有用である。
好ましい実施形態において、本発明は、液体形態の微生物生成物と、固体状態の微生物ベースの生成物の両方を、1つの種培養液から培養することも提供する。具体的な実施形態において、微生物ベースの生成物は、本明細書に記載のトリコデルマベースの生成物である。
微生物を生成する方法は、液内又は固体形態発酵、或いはそれらの混成及び/又は組み合わせを含む。一実施形態において、本方法を用いて、微生物ベースの生成物の工業規模での生成のための接種剤を生成することができる。
ある実施形態において、本発明は、液体と固体状態の両方の微生物ベースの生成物(例えば、トリコデルマベースの生成物)を1つの種培養液から、工業規模の量で生成する方法であって、
(a)トリコデルマ種培養液からアルギン酸寒天ビード接種剤を調製し、
(b)リアクターにおいて、栄養液培養培地に含まれるアルギン酸寒天ビード接種剤を培養して、ビード中で所望の微生物密度とし、
(c)培養液培地からアルギン酸寒天ビード接種剤を収穫し、
(d)培養したアルギン酸寒天ビード接種剤を用いて液内発酵リアクターに接種して液体形態のトリコデルマベースの生成物を調製し、及び/又は培養したアルギン酸寒天ビード接種剤を用いて固体状態発酵リアクターに接種して固体状態のトリコデルマベースの生成物を調製する、方法を提供する。
より具体的に、一実施形態において、本方法は、(a)既成の種培養液、栄養成分、アルギン酸ナトリウム及び寒天を含むアルギン酸ビーズの形態のトリコデルマ接種剤を調製することを含む。アルギン酸ビード接種剤は、殺菌液体栄養培地を、1%寒天、2%アルギン酸ナトリウム、5%均質種培養液スラリーと混合して、接種溶液を生成することにより調製することができる。
滴下シャワー装置及び蠕動ポンプを用いて、接種溶液を、塩化カルシウム1%溶液の入った混合容器に滴下する。滴下プロセス中、接種剤の液滴が、栄養成分と、アルギン酸寒天塊に埋め込まれたトリコデルマ培養液を含むゲルビーズを形成する。ビーズ形成後、混合容器の残渣液体を放出して、廃液システムに廃棄する。
一実施形態において、本方法は、(b)栄養液培養培地でアルギン酸寒天ビード接種剤を培養して、ビードで所望の微生物密度とすることを含む。ある実施形態において、アルギン酸寒天ビード接種剤は、混合容器から集め、高濃度のトリコデルマ菌糸体を、各アルギン酸寒天ビード表面内部と全体に分散させるだけの、十分な容積の好適な栄養液培地を含むリアクター中で培養する。ある実施形態において、トリコデルマの中には、ビーズから栄養液培地へ生成されるものもある。
一実施形態において、接種剤ビーズを生成する種培養液を、好適な培養液培地中、連続通気撹拌下で、液内発酵を用いて生成された培養液から得ることができる。温度及びpHは、このステップ中、一定又は実質的に一定のレベルに維持する(すなわち、温度は約28℃~約30℃の範囲、pHは約5.0~約6.5の範囲)。種培養液は、微生物の所望の濃度及び/又は密度を得るのに十分な期間にわたって成長させ、均質化して種培養液スラリーを生成する。
一実施形態において、本方法は、(c)所望の菌糸体密度が得られた後、培養液培地からアルギン酸寒天ビード接種剤を収穫することを含む。これらの接種剤ビーズは、高濃度のトリコデルマを内側及び表面に含んでいる。ビーズを用いて、収穫直後に培養液の大規模播種が可能であり、ビーズを処理すると、短期及び/又は長期保管も可能である。
ある実施形態において、本方法は、ステップ(c)の後、ステップ(d)の前、保管のためにビーズを処理することをさらに含む。これには、収穫したアルギン酸寒天ビード接種剤を凍結保存溶液に入れて、微生物の生存能力を失うことなく、接種剤を、冷凍庫や冷蔵庫に保管することができる。好ましくは、凍結保存溶液は、例えば、50%の割合で、水とグリセロールを含む。ビード接種剤の入ったこの溶液は、接種剤培養液の効力を損なうことなく、例えば、-80℃~-10℃の温度で、長期間、或いは、例えば、-10℃~4.0℃で標準的な冷蔵庫で短期間保管することができる。ある実施形態において、ビーズは、例えば、密閉フラスコ中1~50個のビーズのグループで保管される。
一実施形態において、本方法は、(d)スケールアップした液体形態のトリコデルマベースの生成物を調製し、及び/又はスケールアップした乾燥又は固体形態のトリコデルマベースの生成物を調製することをさらに含む。ある実施形態において、(d)は、接種剤ビーズを用いて、液体生成物と固体生成物のいずれか望ましいかに応じて、固体状態発酵リアクターか、その混成又は修正形態リアクターにおいて、スケールアップした培養液を播種することを含む。
ある実施形態において、液体形態の生成物の調製は、栄養液培地が入った液内発酵リアクターに、本発明のアルギン酸寒天接種剤ビーズを播種することを含む。
特定の実施形態において、接種剤ビーズを、例えば、200~250ガロン(作動容積)のリアクターにおいて、実質的に一定の混合通気にて、約28℃~約30℃の温度で、栄養液培地に添加する。培地のpHは、発酵プロセス中、約5.0~約6.5に維持する。培養液を3~10日間、又は、接種剤から生成された分生子の密度が、培養液1ml当たり5×10未満にならないように維持する。
ある実施形態において、液体形態の生成物の調製は、ステップ(b)の液体培地中に残る残渣微生物を、ステップ(c)に従って、接種剤ビーズを収穫した後、単に培養することを含む。残渣微生物は、第2のリアクター又はステップ(b)で用いたのと同じリアクターで培養することができる。
一実施形態において、液体微生物ベースの生成物の調製は、1ミリリットル当たり10億の散布体となるまで、微生物の濃度を増大し、必要に応じて、添加剤、保存料及び/又はpH調節剤を添加することをさらに含む。「既成」の液体生成物で、容器(例えば、1ガロンの容器)を満たし、密封し、商業的環境をはじめとする様々な用途のためにラベルを付ける。
ある実施形態において、本方法は、固体状態発酵やその混成又は修正を用いて、スケールアップした固体状態トリコデルマベースの生成物を調製することを含む。アルギン酸寒天ビード接種剤は、バーミキュレートや食品(例えば、トウモロコシの粉、粉、パスタや豆)等の固体又は半固体基質と混合することができる。基質は、適切な栄養培地で湿らせておくのが好ましく、混合物は、インキュベータにおいて、約3~約10日以上、又は5~約6日間培養する。基質と培養液を、ブレンドし、及び/又はミリング、乾燥して、商業的環境をはじめとする様々な用途のための、粉末形態のトリコデルマベースの生成物を調製する。
ある実施形態において、本発明はまた、菌の代謝物及び/又は成長副生成物を生成する方法も提供する。本方法は、代謝物及び/又は成長副生成物の成長及び生成に好ましい条件下で、菌を培養し、任意で、代謝物及び/又は成長副生成物を精製することを含む。具体的な実施形態において、代謝物及び/又は成長副生成物は、酵素、バイオポリマー、酸、溶剤、バイオサーファクタント、アミノ酸、核酸、ペプチド、タンパク質、リピド及び/又は炭水化物である。
本発明は、商業用途の液体と乾燥の両方の微生物ベースの生成物の大規模製造に関する。具体的には、例えば、トリコデルマのような菌、及び/又はその成長副生成物を、大規模で効率的に培養するための材料及び方法が提供される。これら微生物ベースの生成物を用いる方法も提供される。
本発明は、効率的な生成と有益な微生物の使用のため、さらに、これら微生物及びそれらが生成された発酵培地由来の代謝物等の物質の生成及び使用ためのシステムを提供する。本発明による生物としては、例えば、酵母、菌、バクテリア、古細菌及び植物細胞が挙げられる。好ましい実施形態において、微生物は菌である。より好ましくは、微生物は、トリコデルマ菌であり、Trichoderma harzianumTrichoderma viride、及び/又はTrichoderma hamatumが挙げられるが、これらに限られるものではない。
具体的な実施形態において、液内培養、固体状態培養、その混成及び/又は組み合わせを用いて、トリコデルマクレード菌及び/又はトリコデルマ成長副生成物を含む液体又は固体状態微生物ベースの生成物を培養するための材料及び方法が提供される。一実施形態において、本方法を用いて、微生物ベースの生成物の生成のための接種剤を工業規模で生成することができる。
選択した定義
本明細書で用いる、「微生物ベースの組成物」とは、微生物又はその他細胞培養の結果生成された成分を含む組成物を意味する。このように、微生物ベースの組成物は、微生物自体及び/又は微生物成長の副生成物を含む。微生物は、植物状態、胞子形態、菌糸形態、微生物散布体のその他形態、又はこれらの混合物であってよい。微生物は、プランクトン又はバイオフィルム形態、或いは両者の混合であってよい。成長副生成物は、例えば、代謝物(バイオサーファクタント)、細胞膜成分、発現タンパク質及び/又はその他細胞成分であってよい。酵母は、無傷又は溶解させてよい。細胞は、存在していなくても、又は、例えば、組成物1ミリリットル当たり、1×10、1×10、1×10、1×10、1×10、1×10、1×1010、1×1011、1×1012、1×1013以上の細胞又は散布体濃度で存在してよい。本明細書で用いる、散布体は、新たな及び/又は成熟した生物が発現する微生物の一部であり、これらに限られるものではないが、細胞、分生子、嚢胞、胞子(例えば、再生胞子、芽胞、外生胞子)、つぼみ及び種を発現することができる。
本発明は、所望の結果を得るために、実際適用されるべき生成物である、「微生物ベースの生成物」をさらに提供する。微生物ベースの生成物は、微生物培養プロセスから収穫された単純な微生物ベースの組成物である。或いは、微生物ベースの生成物は、添加された成分をさらに含む場合もある。追加された成分としては、例えば、安定剤、緩衝剤、担体(例えば、水や塩溶液)、さらなる微生物成長をサポートする添加栄養素、適用される環境において微生物及び/又は組成物の追跡を促す非栄養素成長因子及び/又は栄養素成長剤が挙げられる。微生物ベースの生成物は、微生物ベースの組成物の混合物であってもよい。微生物ベースの生成物はまた、これらに限られるものではないが、ろ過、遠心分離、溶解、乾燥、精製等、何らかの方法で、処理された微生物ベースの組成物の1つ以上の成分を含んでいてもよい。
本明細書で用いる、「接種源」又は「接種剤」は、「微生物ベースの生成物」という用語に包含される。本明細書で用いる接種源は、例えば、大規模発酵システムやプロセスで接種するための種培養液として用いることができる。接種源は、このような発酵システムに規模を合わせて、所望量の微生物ベースの組成物及び生成物を生成することができる。
本明細書で用いる、「単離」又は「精製」核酸分子、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質、小分子等の有機化合物(例えば、以下に挙げるようなもの)又はその他化合物は、自然状態で結合した細胞材料等の他の化合物を実質的に含まない。例えば、精製又は単離ポリヌクレオチド(リボ核酸(RNA)やデオキシリボ核酸(DNA))は、自然発生状態で側鎖の遺伝子やシーケンスは含まない。精製又は単離ポリペプチドは、自然発生状態で側鎖のアミノ酸やシーケンスは含まない。精製又は単離微生物菌株は、自然に存在する環境から取り出される。このように、単離菌株は、担体と結合した、例えば、生物学的に純粋な培養物として、又は芽胞(又は菌株のその他の形態)として存在する。
ある実施形態において、精製化合物は、少なくとも60重量%(乾燥重量)の当該化合物である。好ましくは、製剤は、少なくとも75重量%、より好ましくは、少なくとも90重量%、最も好ましくは、少なくとも99重量%の当該化合物である。例えば、精製化合物は、少なくとも90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、95重量%、98重量%、99重量%又は100重量%(w/w)の所望の化合物である。純度は、例えば、カラムクロマトグラフィー、薄膜クロマトグラフィー、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)分析等、適切な標準的な方法により測定される。
「代謝物」とは、代謝により生成された物質(すなわち、成長副生成物)又は特定の代謝プロセスに参加する必要のある物質を指す。代謝物は、代謝の出発材料(例えば、グルコース)、中間体(例えば、アセチル-CoA)又は最終生成物(例えば、n-ブタノール)である有機化合物である。代謝物としては、これらに限定されるものではないが、酵素、毒素、酸、溶剤、アルコール、タンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、微量元素、アミノ酸、ポリマー及び界面活性剤が例示される。
本明細書で用いる、「スケールアップ」、「大規模」、「商業規模」や「工業規模」という句は、区別なく用いられ、容積、濃度、量、含量及び/又は有効性により、工業及び/又は商業用途で用いることのできる生成物を指す。例えば、工業規模の量の液体微生物ベースの生成物又は液体担体に溶解した乾燥微生物ベースの生成物は、100ガロン~1000ガロン以上である。工業及び/又は商業用途としては、例えば、ガーデニング、園芸、温室生産、農業、土壌埋立、バイオレメディエーション、森林再生や害虫抑制が挙げられる。
本明細書で用いる、「収穫」とは、微生物ベースの組成物の一部又は全てを、成長容器から取り出すことを指す。
移行句「含む」は、「有する」、「含有する」と同義であり、包括的で、制限がなく、追加の、列挙されていない、要素や方法ステップを排除しない。対照的に、移行句「からなる」は、請求項で指定していない要素、ステップや成分を排除する。移行句「から実質的になる」は、請求項の範囲を、指定した材料やステップ、そして請求した発明の、「基本かつ新規な特徴に実質的に影響しないもの」に限定する。
特に断りのない限り、本明細書で用いる「又は」という用語は、包括的と考えられる。特に断りのない限り、本明細書で用いる「1つの」は単数又は複数と考えられる。
特に断りのない限り、本明細書で用いる「約」は、通常の許容範囲と考えられ、例えば、平均の2標準偏差以内である。「約」は、表示値の10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.1%、0.05%又は0.01%以内と考えられる。
本明細書の可変要素の定義において、化学基の列挙には、単一の基又は列挙した基の組み合わせとしての可変要素の定義が含まれる。本明細書の可変基や態様についての実施形態の列挙には、単一の実施形態や他の実施形態やその一部との組み合わせとしての実施形態が含まれる。
本明細書に挙げた参考文献は、内容を参照することにより組み込まれる。
トリコデルマベースの生成物を生成する方法
本発明は、トリコデルマ微生物を培養し、微生物代謝物及び/又はその他微生物成長副生成物の生成方法を提供する。ある実施形態において、乾燥形態と液体形態の両方のトリコデルマベースの生成物を生成する方法が提供される。微生物を生成する方法は、液内培養、固体状態培養、その混成及び/又は組み合わせを含む。本明細書で用いる「発酵」とは、コントロールされた条件下での細胞の培養又は成長を指す。成長は、好気性又は嫌気性とすることができる。
一実施形態において、本発明は、バイオマス(例えば、生細胞材料)、細胞外代謝物(例えば、小分子及び排泄タンパク質)、残余栄養素及び/又は細胞内成分(例えば、酵素及びその他タンパク質)の生成のための材料及び方法を提供する。
本発明に従って用いる微生物成長容器(例えば、リアクター)は、機能制御/センサを有している、又は機能制御/センサに接続されて、pH、酸素、圧力、温度、撹拌軸動力、湿度、粘度及び/又は微生物密度及び/又は代謝物濃度といった培養プロセスにおいて重要な因子を測定する。
リアクター容器は、選択した微生物で接種してよい。好ましくは、本発明に従って生成された接種剤、例えば、本明細書に記載したアルギン酸寒天接種剤ビードで容器を接種する。容器のサイズに応じて、規模拡大生成のための容器に接種する必要のある接種剤の数は、1つの接種剤ビードから40又は50ビーズ以上の範囲とすることができる。
さらなる実施形態において、容器はまた、容器内の微生物の成長をモニターすることもできる(例えば、細胞数及び成長段階)。あるいは、デイリーサンプルを容器から取り出して、希釈平板法等、業界で公知の方法により数える。希釈平板は、サンプル中の微生物の数を推定するのに用いる単純な方法である。この方法はまた、異なる環境や処理を比べる指標も提供する。
本方法は、成長培養物を酸素化する。一実施形態は、緩慢な動きの空気を利用して、低酸素含有空気を除去し、酸素化空気を導入するものである。酸素化空気は、液体を機械的に撹拌するためのインペラと、酸素を液体に溶解するために液体に気泡を供給するための空気スパージャを含む機構により毎日補充される周囲空気である。
一実施形態において、本方法は、培養物に窒素源を補充することを含む。窒素源は、例えば、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、アンモニア、尿素及び/又は塩化アンモニウムとすることができる。これらの窒素源は、独立に、又は2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
本方法は、培養物に炭素源を補充することをさらに含む。炭素源は、典型的に、炭水化物、例えば、グルコース、スクロース、ラクトース、フルクトース、トレハロース、マンノース、マンニトール及び/又はマルトース、有機酸、例えば、酢酸、フマル酸、クエン酸、プロピオン酸、リンゴ酸、マロン酸及び/又はピルビン酸、アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、イソブタノール及び/又はグリセロール、油脂、例えば、大豆油、米糠油、オリーブ油、コーン油、ごま油及び/又は亜麻仁油等である。これらの炭素源は、独立に、又は2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
一実施形態において、微生物の成長因子及び微量栄養素が培地に含まれる。必要な全てのビタミンを生成できない微生物を成長させるときはこれは特に好ましい。鉄、亜鉛、銅、マンガン、モリブデン及び/又はコバルトといった微量元素を含む無機栄養素もまた、培地に含めてよい。さらに、ビタミン、必須アミノ酸および微量元素の源を、例えば、小麦粉やミール、例えば、コーンスターチの形態で、又は、エキス、例えば、酵母エキス、ポテトエキス、ビーフエキス、大豆エキス、バナナピールエキス等の形態で、又は精製した形態で含めることができる。アミノ酸、例えば、タンパク質の生合成に有用なものを含めることもできる。
一実施形態において、無機塩を含めてもよい。有用な無機塩は、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、硫酸マンガン、塩化マンガン、硫酸鉄、塩化鉄、硫酸マンガン、塩化マンガン、硫酸亜鉛、塩化鉛、硫酸銅、塩化カルシウム、炭酸カルシウム及び/又は炭酸ナトリウムである。これらの無機塩は、単体または2つ以上の組み合わせで用いてよい。
ある実施形態において、培養方法は、培養プロセスの前及び/又は後に、追加の酸や抗菌剤を、液体培地に添加することをさらに含む。抗菌剤や抗生物質は、培養物を汚染から守るのに用いることができる。さらに、培養中にガスが生成されるときは、泡の形成や堆積を防ぐために、消泡剤も添加してよい。
混合物のpHは、菌、特に、トリコデルマの成長に好適なものとする。ある実施形態において、pHは、約5.0~約7.0、好ましくは、約5.0~約6.5である。緩衝剤、pH調節剤、例えば、炭酸塩やリン酸塩を用いて、好ましい値近くにpHを安定化する。金属イオンが高濃度で存在しているときは、液体培地中のキレート化剤の使用が必要となる。
トリコデルマ微生物の培養及び微生物副生成物の生成のための方法及び機器は、バッチ、準連続又は連続プロセスで実行することができる。
一実施形態において、微生物の培養方法は、約5℃~約100℃、好ましくは、15℃~60℃、より好ましくは、25~50℃で実施される。さらなる実施形態において、培養は、一定の温度で連続して行われる。他の実施形態において、培養は温度を変えて行われる。
一実施形態において、本方法及び培養プロセスで用いる機器は、無菌である。リアクター/容器等の培養機器は、殺菌ユニット、例えば、オートクレーブから離れているが、接続されている。培養機器はまた、接種を開始する前に、現場で殺菌する殺菌ユニットも有していてよい。空気は、業界に公知の方法により殺菌される。例えば、周囲空気は、容器に入れる前に、少なくとも1つのフィルタを通過させる。他の実施形態において、培地は、殺菌し、任意で、熱を全く加えなくてもよい。そうすると、低水分活性と低pHが、バクテリアの成長をコントロールするのに役立つ。
一実施形態において、本発明は、エタノール、乳酸、ベータグルカン、ペプチド、代謝中間体、多価不飽和脂肪酸及びリピド等の微生物代謝物を生成する方法をさらに提供する。本方法は、成長及び代謝物生成に適した条件下で培養することを含む。特定の実施形態において、代謝物は、酵素、バイオポリマー、酸、溶媒、バイオサーファクタント、アミノ酸。核酸、ペプチド、タンパク質、リピド及び/又は炭水化物である。本方法により生成される代謝物含量は、例えば、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%である。
液内発酵の場合には、発酵ブロスのバイオマス含量は、例えば、5g/l~180g/l以上である。一実施形態において、ブロスの固体含量は、10g/l~150g/lである。
トリコデルマにより生成された微生物成長副生成物は、微生物に保持されたり、液体培地に分泌されてもよい。他の実施形態において、微生物成長副生成物を生成する方法は、当該微生物成長副生成物を濃縮し精製するステップをさらに含んでいてよい。さらなる実施形態において、液体培地は、微生物成長副生成物の活性を安定化する化合物を含有していてよい。
一実施形態において、微生物培養組成物は全て、培養完了時に(例えば、所望の細胞密度やブロス中の特定の代謝物の密度が得られたら)取り出す。このバッチ手順において、第1のバッチの収穫時に全く新しいバッチを開始する。
他の実施形態において、培養生成物の一部のみを任意の時点で取り出す。本実施形態において、生存可能な細胞によるバイオマスは、新たな培養バッチのための接種剤として容器に残る。取り出された組成物は、細胞や基質を含まない培地としたり、細胞を含むことができる。このようにして、準連続システムが形成される。
利点を挙げると、本方法は、複雑な機器や高エネルギー消費を必要としない。トリコデルマは、現場で小規模又は大規模に培養でき、培地と混合したままで用いることができる。同様に、微生物代謝物も必要な現場で大量に生成することもできる。
本発明を用いて培養可能な生物としては、例えば、酵母、菌、バクテリア、古細菌、及び植物細胞が挙げられる。好ましい実施形態において、微生物は菌である。より好ましくは、微生物は、トリコデルマ菌であり、これらに限られるものではないが、Trichoderma reeseiTrichoderma harzianum Trichoderma narcissi)、Trichoderma viride及び/又はTrichoderma hamatumが挙げられる。
その他菌も、本発明に従って生成可能であり、例えば、Mycorrhizae、外菌根菌、酵母、例えば、Starmerella bombicola、及びキノコを形成する菌の胞子、例えば、シイタケ(Lentinula edodes)が挙げられる。
本発明によれば、大規模で商業的な量のトリコデルマベースの生成物を成長させることができる。利点を挙げると、トリコデルマは、3~10日、又は5~6日以内に、200ガロンの発酵リアクターを用いて、培養液1ml当たり5×10~5×10の分生子の収量となるまで、かつ、プルーフィングオーブン型リアクター等のインキュベータにおいて、乾燥生成物1グラム当たり1×10を超える分生子の収量となるまで、成長させることができる。
ある実施形態において、本発明は、液体と固体状態の両方の微生物ベースの生成物(例えば、トリコデルマベースの生成物)を1つの種培養液から、工業規模の量で生成する方法を提供する。利点を挙げると、本発明によるアルギン酸寒天ビード接種剤(又は「接種剤ビーズ」、「ビード接種剤」、「ビーズ」又は「接種剤」)により、標準的な接種剤を用いた場合に得られるよりもはるかに高い細胞濃度で、リアクターの接種が可能となる。「高濃度」とは、例えば、所望の微生物単位当たり(重量又は容積)、少なくとも、10、10、10、10、10、10、10、10、10、1010、1011、1012、1013以上の細胞又は散布体のことを指す。
好ましい実施形態において、本方法は、
(a)トリコデルマ種培養液からアルギン酸寒天ビード接種剤を調製し、
(b)リアクターにおいて、栄養液培養培地に含まれるアルギン酸寒天ビード接種剤を培養して、ビード中で所望の微生物密度とし、
(c)培養液培地からアルギン酸寒天ビード接種剤を収穫し、
(d)培養したアルギン酸寒天ビード接種剤を用いて液内発酵リアクターに接種して液体形態のトリコデルマベースの生成物を調製し、及び/又は培養したアルギン酸寒天ビード接種剤を用いて固体状態発酵リアクターに接種して固体状態のトリコデルマベースの生成物を調製する。
より具体的に、一実施形態において、本方法は、(a)既成の種培養液、栄養成分、アルギン酸ナトリウム及び寒天を含むアルギン酸ビーズの形態のトリコデルマ接種剤を調製することを含む。種培養液(例えば、5%均質種培養液スラリー)を、殺菌栄養培地に溶解して、寒天とアルギン酸ナトリウムの混合物と混合して、接種溶液を生成する。
接種剤溶液中のアルギン酸の濃度は、約0.1~約3.0%、好ましくは、約0.5~約2.5%、より好ましくは、約2.0%である。寒天の濃度は、約0.1%~約2.0%、好ましくは、約0.5%~約1.5%、より好ましくは、約1.0%である。一実施形態において、アルギン酸寒天は、種培養液と混合する前に、オートクレーブに入れる、及び/又は加熱する。
滴下シャワー装置及び蠕動ポンプを用いて、接種溶液を、塩化カルシウム溶液の入った混合容器に滴下する。滴下プロセス中、接種剤の液滴が、栄養成分と、アルギン酸寒天塊に埋め込まれたトリコデルマ培養液を含むゲルビーズを形成する。特定の実施形態において、約5~10kgのアルギン酸ビード接種剤が1つのバッチから生成される。ビーズ形成後、混合容器の残渣液体を放出して、廃液システムに廃棄する。
ある実施形態において、CaCl溶液は、約1.0%~約5.0%溶液、好ましくは、約1%~2%溶液である。
一実施形態において、混合容器は、モーター付きの可搬性回転タンクである。タンクは、容積が約2~約4、約6立方フィート以上であり、ポリエチレン、その他ポリマー源又は金属でできている。回転タンクには、例えば、5~10ガロンの塩化カルシウム1%溶液を入れることができる。
一実施形態において、接種剤ビーズを生成する種培養液を、好適な培養液培地中、連続通気撹拌下で、液内発酵を用いて生成された培養液から得ることができる。温度及びpHは、このステップ中、一定又は実質的に一定のレベルに維持する(すなわち、温度は約28℃~約30℃の範囲、pHは約5.0~約6.5の範囲)。種培養液は、微生物の所望の濃度及び/又は密度を得るのに十分な期間にわたって成長させ、均質化して種培養液スラリーを生成する。
一実施形態において、本方法は、(b)栄養液培養培地でアルギン酸寒天ビード接種剤を培養して、ビードで所望の微生物密度とすることを含む。ある実施形態において、アルギン酸寒天ビード接種剤は、混合容器から集め、高濃度のトリコデルマ菌糸体を、各アルギン酸寒天ビード表面内部と全体に分散させるだけの、十分な容積の好適な栄養液培地を含むリアクター中で培養する。ある実施形態において、ステップ(b)の培養パラメータ、例えば、温度、培地及びpHは、初期種培養液を生成するのに用いるのと同一にすることができる。ある実施形態において、ある量のトリコデルマ細胞はまた、接種剤ビーズに結合していない栄養液培地でも成長し得る。
一実施形態において、本方法は、(c)高濃度のトリコデルマを含むアルギン酸寒天接種剤ビーズを、液体培地から収穫することを含む。これらの接種剤ビーズは、高濃度のトリコデルマを内側及び表面に含んでいる。ビーズを用いて、収穫直後に培養液の大規模播種が可能であり、ビーズを処理すると、短期及び/又は長期保管も可能である。ある実施形態において、ビーズは、収穫の際、管やフラスコといった容器に、入れられる。
ある実施形態において、本方法は、ステップ(c)の後、ステップ(d)の前、保管のためにビーズを処理することをさらに含む。これには、収穫したアルギン酸寒天ビード接種剤を凍結保存溶液に入れて、微生物の生存能力を失うことなく、接種剤を、冷凍庫や冷蔵庫に保管することができる。好ましくは、管、フラスコ、シリンダー、バイアルや皿その他同様の標準的な実験室にある容器に保管される。
ある実施形態において、凍結保存溶液は、水と凍結保存物質を含む。凍結保存物質は、凍結や着氷による損傷から細胞やその他生物組織を保護することのできる周知の不凍化合物である。寒冷気候ゾーン原産の多くの動物や植物種は、体や細胞を保護する天然凍結保存物質を生成する。単離及び合成凍結保存物質はまた、生物研究や食品における生存材料の保存にも用いられる。
本発明に有用な例示の凍結保存物質としては、これらに限られるものではないが、エチレングリコール、プロピレングリコールやグリセロール等のグリコール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、トレハロース、2-メチル-2,4-ペンタンジオール(MPD)及びスクロースが挙げられる。
好ましい実施形態において、凍結保存溶液は、水とグリセロールを含むグリセロールのパーセンテージは、35%~75%、好ましくは、約50%である。
ビード接種剤の入ったこの溶液は、例えば、約-80℃~約0℃、好ましくは、約-80℃~約-20℃にセットされた冷凍庫において、長期間保管することができる。これらの温度での保管は、生物材料の効率や生存能力を保持しながら、必要な限り長く続けることができ、例えば、1か月、6か月、1、2、3、4、5又はさらに10年以上である。
ある実施形態において、短期間、例えば、1か月以下の保管が望ましいときは、グリセロール溶液に懸濁した接種剤ビーズを含む容器は、約-15℃~約4℃、又は約-10℃~約4℃の温度にセットされた冷凍庫に保管することができる。
ある実施形態において、ビーズは、凍結保存溶液を含む群で保管し、例えば、1つの密封容器当たり1~50個のビーズとする。
他の実施形態において、ビーズは、(c)による発酵リアクターから収穫されず、代わりに、凍結保存溶液を、ステップ(b)で用いた発酵リアクターに直接注ぎ、リアクターそのものを用いて、ビーズの全体バッチを保管及び保存する。リアクター内部の温度は適宜調節することができる。
一実施形態において、本方法は、(d)大規模の液体形態のトリコデルマベースの生成物を調製し、及び/又は大規模の乾燥又は固体形態のトリコデルマベースの生成物を調製することをさらに含む。ある実施形態において、(d)は、接種剤ビーズを用いて、液体生成物と固体生成物のいずれか望ましいかに応じて、液内発酵リアクター、固体状態発酵リアクター、その混成又は修正形態のいずれかにおいて、培養液を大規模播種することを含む。
ある実施形態において、液体形態生成物の調製は、本発明のアルギン酸寒天接種剤ビードを栄養液培地が入った液内発酵リアクターに播種することを含む。ある実施形態において、例えば、接種剤ビーズを、グリセロール溶液を用いて保存したときは、ビーズを保管し、リアクターで播種するのに用いた冷凍庫や冷蔵庫から直接取り出すことができる。利点を挙げると、本方法によって、単一の種培養液から複数の大規模発酵リアクター(例えば、100~2,000ガロンから10,000ガロン以上の容積)で接種することができる。
好ましい実施形態において、大規模(スケールアップ)生成を、新規な可搬性の分配可能なリアクターで実施される。このシステムを用いた発酵は、バッチプロセスとして、撹拌なしで、混合及び通気をして実施される。一実施形態において、システムは1つの高容積タンクを含む。リアクターは、さらに、第1及び第2の配管システムを含む混合システムを含むことができ、第1の配管システムは、タンクの左垂直側に配置され、第2の配管システムは、タンクの右垂直側に配置される。各配管システムは、タンクの上下に接続されている。各配管システムは、培養液を、1分当たり約200ガロンの速度で、タンクの下部から、配管を通して、タンクの上部へ移動し、戻すことができるポンプを備えている。配管システムは、発酵プロセス中連続的に操作して、培養液を混合することができる。
この単一タンクリアクターは、1分間に1リットルの培養液当たり、2リットルの空気を提供することのできる送風機により、ろ過空気の供給されたスパージャを含む。散布のためのろ過空気は、追加のフィルタを備えたポンプを含む高容積水中ポンピングシステムを介して生成される。
システムリアクターの好ましい作動容積は、200~2,000ガロンであるが、これより小さい(例えば、100~200ガロン)又はこれより大きい(例えば、10,000ガロン以上)ものとすることができる。しかしながら、リアクターのサイズや構成は変えてよい(例えば、所望の工業規模の微生物ベースの生成物の最終容積に応じて)。システムは、様々な菌株や種の微生物培養に用いることができ、生成できる微生物ベースの生成物の合計量に実質的に制限はない。
ある実施形態において、培養液製造のコストを下げ、製造のスケーラビリティを確保するために、発酵システムは、従来の方法を用いて殺菌されない。代わりに、空容器の衛生法を用いて、内側表面を2~3%の過酸化水素で処理し、漂白剤と高圧温水で濯ぐ。さらに、深刻な汚染の可能性を減じるために、培養液を調製するのに用いる水は、0.1マイクロメートルのフィルタを通してろ過する。培養培地成分は、85~90℃の温度で汚染除去し、3%過酸化水素(乾燥成分とHOの比は、1:3v/v)に溶解する。
ある実施形態において、トリコデルマのスケールアップ生成のステップで用いる培地は、ポテトデキストロースブロスやグルコースを炭素源として含む液体基礎栄養培地である。培地はまた、追加の炭素源や窒素源を含むことができる。追加の炭素源は、グルコース、スクロース、マルトース、フルクトース、セルロース、スターチやラミナリンから選択することができる。培地はまた、任意で、麦芽エキスを含むことができる。
様々な窒素源を、液体基礎栄養培地に用いることができる。硝酸塩や亜硝酸塩を用いるのが好ましい。好ましい実施形態において、硝酸アンモニウムを、窒素減として用いる。
液体基礎栄養培地はまた、MgSO、FeCl、MnSO、ZnSO、KCl、及びKHPOといった好適な量のミネラルや微量元素も含むことができる。その他微量元素やミネラルを添加してもよい。
ある実施形態において、液体基礎栄養培地は、ビタミン源として酵母エキスを含む。「有機」生成物を成長させるために、抗生物質等の抗菌化合物を、栄養培地に含めないものとする。代わりに、本方法により生成される微生物(例えば、トリコデルマ種)に悪影響を及ぼさない限りは、抗菌性のある天然化合物(例えば、ソホロリピドやラムノリピド等のバイオサーファクタント及び/又はホップ酸やホップ)を用いるものとする。
一実施形態において、本リアクターシステムにおいてトリコデルマを大規模生成するための液体基礎栄養培地は、下記実施例1の表1に挙げた量の成分を含む。
トリコデルマベースの生成物の大規模生成のための発酵温度は、約25~約32℃、好ましくは、約28~30℃の範囲とする。pHは、約5.0~約6.5、好ましくは、約5.5~約6.0の範囲とする。発酵中のpH安定化は必須ではないが、pHは4.5を下回らないものとする。必要であれば、発酵中、pHの調節や維持を、塩基成分を添加するような自動pH調節剤を用いる等、業界において通常の手動又は自動技法を用いて行ってよい。pH調節に用いられる好ましい塩基としては、これらに限られるものではないが、NaOHやKOHが挙げられる。
好ましくは、アルギン酸塩接種剤ビーズから生成された分生子の密度が、培養液1ミリリットル当たり約5×10~5~10の分生子になるまで、培養液は、3~10日、さらには5~6日維持される。
ある実施形態において、液体形態の生成物の調製は、接種剤ビーズが、ステップ(c)に従って収穫された後、残った液体培地に残存する残渣微生物を単に培養することが含まれる。残渣微生物は、第2のリアクター又はステップ(b)を行ったのと同じリアクターで培養することができる。
一実施形態において、液体微生物ベースの生成物の調製は、1ミリリットル当たり10億の散布体となるまで、微生物の濃度を増大し、必要に応じて、添加剤、保存料及び/又はpH調節剤を添加することをさらに含む。「既成」の液体生成物で、容器(例えば、1ガロンの容器)を満たし、密封し、商業的環境をはじめとする様々な用途のためにラベルを付ける。
ある実施形態において、本方法は、固体状態発酵やその混成又は修正を用いて、スケールアップした固体状態トリコデルマベースの生成物を調製することを含む。アルギン酸寒天ビード接種剤は、バーミキュレートや食品(例えば、トウモロコシの粉、粉、パスタや豆)等の固体又は半固体基質と混合することができる。基質は、適切な栄養培地で湿らせておくのが好ましい。例えば、培養中、トレイに、殺菌栄養培地を定期的に(例えば、1日に1回、1日おきに1回、1週間に1回)スプレーすることができる。
混合物は、インキュベータにおいて、約3~約10日以上、又は5~約6日間培養する。基質と培養液を、ブレンドし、及び/又はミリング、乾燥して、商業的環境をはじめとする様々な用途のための、粉末形態のトリコデルマベースの生成物を調製する。
ある実施形態において、例えば、接種剤ビーズを、グリセロール溶液を用いて保存したときは、ビーズは、それらが保管されていた冷凍庫や冷蔵庫から直接取り出して、固体又は半固体基質を播種するのに用いることができる。
特定の実施形態において、例えば、トリコデルマの固体状態の商業生成物を生成することは、集めたビーズを基質及び栄養培地と混合し、混合物をトレイでインキュベートすることを含む。ある実施形態において、トレイは、プルーフィングオーブンや同様の加熱装置でインキュベートされる。
一実施形態において、バーミキュライトを用いるときは、バーミキュライトを150℃のオーブンで一晩加熱殺菌する。約3~4部の殺菌バーミキュライトを、1部のアルギン酸寒天ビーズと混合する。混合物をトレイに薄く広げる。周囲空気で通気しながら、培養を約5~約6日間ないし約2週間行う。
培養プロセス終了後、インキュベータの温度を約40℃まで上げ、乾燥空気を補充し、湿った空気を排気して、約3~4日間乾燥を行う。乾燥した微生物ベースの生成物を、粉砕、ミリング、微粒子化して、所望の粒子サイズとする。散布体濃度は、乾燥生成物1グラム当たり1×10 以上の分生子とし、1グラム当たり、1×1010、1×1011、1×1012、さらに、1×1013の散布体とする。
乾燥微生物生成物を、乾燥珪藻土及び市販のコンポストと混合して、残留水分を再分配し、最終生成物を標準化する。混合後の散布体の濃度は、例えば、1グラム当たり約1×10分生子とすることができる。この最終の乾燥トリコデルマベースの生成物を、商品化するために、ラベル付きのビニール袋に詰めて、密封する。
ある実施形態において、最終の乾燥トリコデルマベースの生成物は、炭素、プロテイン及び/又はミネラル源を含む。
微生物ベースの生成物の現地生成
本発明の特定の実施形態において、微生物成長設備では、所望の規模で、対象の新鮮な高密度微生物及び/又は微生物成長副生成物を生成する。微生物成長設備は、適用場所又はその近くに配置される。設備は、バッチ、半連続又は連続培養で、高密度微生物ベースの組成物を生成する。
本発明の微生物成長設備は、微生物ベースの生成物が用いられる(例えば、養魚場)場所に配置される。例えば、微生物成長設備は、使用場所から300、250、200、150、100、75、50、25、15、10、5、3又は1マイル未満である。
微生物ベースの生成物は、従来の生成物の安定化、保存、長期保管や長い搬送プロセスを必要とすることなく、適用現場又はその近くで生成されるため、高密度の生存している微生物を生成することができ、現場適用で用いるのに必要とされる微生物ベースの生成物の容積をかなり小さくすることができる。これによって、規模を縮小したバイオリアクター(例えば、小さな発酵タンク、小容積の出発材料、栄養素、pH調節剤、消泡剤等)が可能となり、システムを効率的なものとする。さらに、現地生成だと、生成物の可搬性も促される。
微生物生成物の現場生成によってまた、生成物に成長培地を含めるのも促される。培地は、現場使用に特に向いた発酵中に生成される溶剤を含んでいる。
現場生成される高密度で、頑健な微生物培養物は、栄養細胞安定化をしたり、サプライチェーンにしばらく置かれたものよりも、現場においてより有効である。本発明の微生物ベースの生成物は、発酵成長培地に存在する代謝物や栄養素から細胞が分離された、従来の生成物に比べて、特に有利である。搬送時間が減じたことにより、現場の要求により必要とされる時間と量で、微生物及び/又はその代謝物の新鮮なバッチの生成と分配が可能となる。
本発明の微生物成長設備は、微生物それ自体、微生物代謝物及び/又は微生物が成長する培地の他の成分を含む新鮮な微生物ベースの組成物を生成する。所望であれば、組成物は、高密度の栄養細胞、不活性細胞、あるいは、植物細胞、不活性細胞、胞子、菌糸体及び/又は他の微生物散布体の混合物を含む。利点を挙げると、組成物は、特定の場所での使用に合わせることができる。一実施形態において、微生物成長設備は、微生物ベースの生成物を用いる場所又はその近くに配置される。
微生物成長設備は、遠方の工業規模の生産者に頼っている現在の問題に対する解決策を提供する点で有利である。その問題とは、上流処理遅延、サプライチェーンボトルネック、不適切な保管、タイムリーな配達や、例えば、生存している細胞及び/又は散布体の数の多い生成物や、微生物が元々成長した関連ブロスや代謝物の適用の妨げとなるその他不測の事態の影響を、生成物の品質が受けることである。
利点を挙げると、好ましい実施形態において、本発明のシステムは、自然発生の現場微生物及びその代謝副生成物の力を抑えて、植物病原体バクテリアを処置することができる。現場微生物は、例えば、耐塩性、高温での成長能力及び/又は特定の代謝物を生成する能力に基づいて識別することができる。さらに、微生物成長設備は、行先の地理との相乗効果を改善するために、微生物ベースの生成物をそれに合わせて調整できることにより、製造汎用性を与える。
個々の容器の培養時間は、例えば、1日~2週間以上である。培養生成物は、数多くの異なるやり方のいずれかにより収穫することができる。
例えば、発酵の24時間以内の現場生成と分配の結果、純粋な高細胞密度の組成物と実質的に低い運搬コストとなる。より効率的で強力な微生物接種の開発における急速な発展が見込まれることを考慮すると、消費者は、即時に微生物ベースの生成物を分配するという恩恵が受けられる。
本発明の微生物ベースの生成物は、例えば、1)活性代謝物の入った新鮮な発酵ブロス、2)微生物及び発酵ブロスの混合物、3)生存細胞、胞子、菌糸、分生子又はその他微生物散布体、4)生存細胞及び/又は、胞子、菌糸、分生子又はその他微生物散布体を含む高密度の微生物との組成物、5)即時に準備できる微生物ベースの生成物、及び6)遠隔地の微生物ベースの生成物を効率的に分配するという能力によって、様々な独特の状況で用いることができる。
実施例
本発明及びその利点の理解を広げるために、例示としての以下の実施例を示す。以下の実施例は、本発明の方法、応用、実施形態及び変形のいくつかを示すものであり、本発明を限定しようとするものではない。数多くの変更及び修正を、本発明に関して行うことができる。
実施例1-種培養液の生成及び散布体計数方法
トリコデルマの種培養液を、表1の培地組成でpH5.5で作製した。
Figure 0007319254000001
フラスコを、プレートから菌分生子や活発に成長する菌糸で接種した。均質な種培養液調製のために、菌糸ペレットをガラスビーズで破砕した。振とうフラスコを30℃、200rpmで3~4日間インキュベートした。3~4日後、トリコデルマは、大規模発酵のための菌糸ペレットを形成した。所定時間の180秒で、発酵した基質とバイオマスを含むフラスコの中身全てがガラスビーズと完全に均質化し、分生子と菌糸断片が得られた。均質化後、段階希釈を準備し、微小散布体の数を見積もった。
実施例2-アルギン酸寒天ビード培養液成長
表1の液体培地を、1%寒天と2%アルギン酸ナトリウムの混合物と混合することにより、トリコデルマ含有アルギン酸ビーズを調製する。この混合物を、実施例1の5%均質種培養液スラリーと混合する。よく混合した後、全混合物を、混合を続けながら、オートクレーブに入れた100mMの塩化カルシウム溶液に徐々に滴下する。菌粒子の入ったアルギン酸ビーズが即時に形成される。アルギン酸ビーズを溶液から集め、残りの液体は廃棄する。
実施例3-培養液での分生子生成
分生子を、リアクターで成長したTrichoderma harzianumの生物学的に純粋な培養液から収穫する。栄養培地組成物は、グルコース(30g/L)、酵母エキス(2.8g/L)、KHPO(1.0g/L)、MgSO.7HO(0.5g/L)、KCl(0.5g/L)、FeSO.7HO(0.01g/L)、ZnSO.7HO(0.01g/L)、CuSO.5HO(0.005g/L)を含む。培養の初期pHは5.5、温度は25~28℃である。培養液の量は約100ガロンである。5日間の培養後、量は、培養液1ミリリットル当たり約5×10~5×10の分生子を超える。
実施例4-バーミキュライト基質でのトリコデルマの固体状態培養
バーミキュライトと珪藻土を加熱オーブンで150℃で一晩加熱殺菌する。3~4部のバーミキュライトを、1部の珪藻土と、1部のトリコデルマ接種ビーズか150mlの種培養液スラリーと混合する。成分を、1リットルの栄養培地と混合する。この混合物を、トレイに薄く広げ、周囲空気で通気しながら、プルーフィングオーブンで30℃で4~6日間インキュベートする。分生子をまず、4日目に観察する。
1つのトレイからの量は、乾燥及び処理前は約652.60グラムである。培養処理終了後、インキュベータの温度を約40℃まで上げ、乾燥空気を補充し、湿った空気を排気して、約3~約4日乾燥を行う。乾燥と完全ミリング後、トレイ1つ当たり、4ポンド以上ものトリコデルマ生成物が生成される。乾燥した微生物ベースの生成物を粉砕、ミリング、微粒子化して、所望の粒子サイズとし、乾燥珪藻土及び市販のコンポストと混合して、残留水分を再分配し、最終生成物を標準化する。散布体の濃度は、乾燥生成物1グラム当たり分生子を約1×10未満、好ましくは1×10未満としないようにする。
この最終の乾燥トリコデルマベースの生成物を、商品化するために、ラベル付きのビニール袋に詰めて、密封する。生成物は、様々な用途のために、水に溶解させることができる。
実施例5-トウモロコシの粉基質での菌胞子の固体状態発酵
トリコデルマ属等の菌胞子を成長させるために、250gの顆粒トウモロコシの粉を、脱イオン水と混合し、ステンレス鋼スチーム鍋で殺菌して、蓋と鍋バンドで密封する。トウモロコシの粉培地のこれらの鍋を、菌種培養液で無菌接種する。鍋をプルーフィングオーブンで、30℃で10日間インキュベートする。10日後、約1×10散布体/gが収穫された。
実施例6-パスタ基質における菌胞子の固体状態発酵
トリコデルマ属を成長させるために、1000Lの水と混合した250グラムの乾燥トウモロコシの粉パスタを、ステンレス鋼スチーム鍋に広げる。スチーム鍋、パスタ及び水をオートクレーブに入れ、殺菌した蓋と鍋バンドで密封する。パスタ水基質を、トリコデルマ種培養液で無菌接種する。鍋を、プルーフィングオーブンで30℃で8日間インキュベートする。8日後、約1×10散布体/gが収穫される。

Claims (19)

  1. 液体形態のトリコデルマベースの生成物と固体状態のトリコデルマベースの生成物を生成する方法であって、
    (a)トリコデルマ種培養液からアルギン酸寒天ビード接種剤を調製し、
    (b)リアクターにおいて、栄養液培養培地で前記アルギン酸寒天ビード接種剤を培養して、前記アルギン酸寒天ビード接種剤中で所望のスケールアップした微生物密度とし、前記所望のスケールアップした微生物密度は、前記アルギン酸寒天ビード接種剤1グラム当たり1×10の分生子であり、
    (c)前記栄養液培養培地から前記アルギン酸寒天ビード接種剤を収穫し、
    (d)前記培養したアルギン酸寒天ビード接種剤を用いて液内発酵リアクターに接種して前記液体形態のトリコデルマベースの生成物を調製し、前記培養したアルギン酸寒天ビード接種剤を用いて固体状態発酵リアクターに接種して前記固体状態のトリコデルマベースの生成物を調製する、
    ステップを含む方法。
  2. 前記トリコデルマ微生物は、Trichoderma reeseiTrichoderma harzianumTrichoderma viride及びTrichoderma hamatumからなるグループから選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ステップ(a)は、前記種培養液の5%均質種培養液スラリーを、殺菌液体栄養培地、1%寒天、及び2%アルギン酸ナトリウムと混合して接種溶液を生成し、滴下シャワー装置を用いて、前記接種溶液の液滴を、1%塩化カルシウムを含む混合容器に堆積することを含み、前記液滴は、栄養成分と、アルギン酸寒天塊に埋め込まれた微生物粒子とを含むアルギン酸寒天ビード接種剤を形成する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ステップ(b)は、前記アルギン酸寒天ビード接種剤を集め、高濃度のトリコデルマ菌糸体を、前記アルギン酸寒天ビード接種剤の表面内部と全体に分散させるための、十分な容積の前記栄養液培養培地を含むリアクター中で培養することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ステップ(b)は、連続通気撹拌下、約28℃~約30℃の温度、及び約5.0~約6.5のpHで、約1~約10日間実施される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ステップ(c)の後、前記ステップ(d)の前、保管のために前記アルギン酸寒天ビード接種剤を処理することを含み、処理は、前記リアクターから前記アルギン酸寒天ビード接種剤を集め、前記アルギン酸寒天ビード接種剤を、グリセロールと水を約50%の割合で含む凍結保存溶液に入れることを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記凍結保存溶液は、フラスコ、管、バイアル及び皿からなるグループから選択される容器にある、請求項6に記載の方法。
  8. 前記容器は、50個までのアルギン酸寒天ビード接種剤を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記容器は、-80℃~-10℃の温度で冷凍庫に入れられる、請求項7に記載の方法。
  10. 前記容器は、-10℃~4℃の温度で冷蔵庫に入れられる、請求項7に記載の方法。
  11. 前記ステップ(d)において、前記液体形態のトリコデルマベースの生成物を調製することは、少なくとも200ガロンの作動容積の前記リアクターにおいて、約1~約10日間、連続通気及び撹拌下、約28℃~約30℃の温度及び約5.0~約6.5のpHで前記アルギン酸寒天ビード接種剤を培養することを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記ステップ(d)において、前記液体形態のトリコデルマベースの生成物を調製することは、前記トリコデルマの濃度を前記液体形態のトリコデルマベースの生成物1ミリリットル当たり少なくとも1×10 の散布体で前液内発酵リアクターで増大し、任意で、保存料、添加剤及び/又はpH調節剤を添加することを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ステップ(d)において、前記固体状態のトリコデルマベースの生成物を調製することは、前記収穫したアルギン酸寒天ビード接種剤を、栄養液培地及び固体又は半固体基質と混合して、混合物を形成し、前記混合物を加熱プルーフトレイに薄く広げ、前記トレイの前記混合物を、インキュベータにおいて、30℃で3~10日間、周囲空気の一定通気により培養することを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記インキュベータは、プルーフィングオーブンである、請求項13に記載の方法。
  15. 前記基質は、バーミキュライトであり、前記混合物中のバーミキュライト対アルギン酸寒天ビード接種剤の比率は、3:1から4:1の範囲にある、請求項13に記載の方法。
  16. 前記基質は、トウモロコシの粉、米、豆及びパスタからなるグループから選択される食品である、請求項13に記載の方法。
  17. 前記インキュベータの温度を約40℃まで上げ、乾燥空気を補充し、湿った空気を排気して、約3~約4日、前記トレイを乾燥をして乾燥生成物を生成し、前記乾燥した生成物をグラインダーで所望の粒子サイズまで粉砕し、前記粉砕した乾燥生成物を、乾燥珪藻土及び市販のコンポストと混合することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
  18. 前記珪藻土及び市販のコンポストと混合した乾燥生成物を、商業用の密封袋に詰めることをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記珪藻土及び市販のコンポストと混合した後の乾燥生成物中のトリコデルマの濃度は、1グラム当たり1×10以上の分生子である、請求項18に記載の方法。
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