JP7318223B2 - 樹脂成形体を製造する方法、及び、シート状成形材料 - Google Patents

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本発明は、樹脂成形体を製造する方法、及び、シート状成形材料に関する。
所定の形状が付与されたシート状の樹脂成形体を製造するために、樹脂材料を含むシート状成形材料が用いられることがある(例えば、特許文献1)。
特開2018-152817号公報
シート状成形材料を用いて得られる樹脂成形体の形状が、熱等の影響により、付与された形状から変化してしまうことがある。
そこで、本発明の一側面の目的は、シート状成形材料を用いて樹脂成形体を製造する場合において、形状安定性に優れた樹脂成形体を得ることにある。
本発明の一側面は、エラストマー及び硬化性樹脂を含有する硬化性樹脂組成物からなる硬化性樹脂フィルムに所定の形状を付与した状態で、前記硬化性樹脂フィルムを硬化し、それにより前記硬化性樹脂フィルムの硬化体である樹脂成形体を形成する工程を含む、樹脂成形体を製造する方法に関する。本発明に別の一側面は、当該方法に用いることのできるシート状成形材料に関する。
本発明によれば、シート状成形材料を用いて樹脂成形体を製造する場合において、熱等に起因する樹脂成形体の形状変化を抑制することができる。
樹脂成形体を製造する方法の一実施形態を示す工程図である。 成形前の硬化性樹脂フィルム及び成形後の樹脂成形体の写真である。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、樹脂成形体を製造する方法の一実施形態を示す工程図である。図1に示される方法は、硬化性樹脂フィルム1を準備する工程(図1の(a))と、硬化性樹脂フィルム1を型11,12内で加圧することにより硬化性樹脂フィルム1に所定の形状を付与した状態で、硬化性樹脂フィルム1を硬化し、それにより硬化性樹脂フィルム1の硬化体である樹脂成形体を形成する工程(図1の(b))と、樹脂成形体3を型11,12内から取り出す工程(図1の(c))とを含む。
図1の硬化性樹脂フィルム1は、エラストマー及び硬化性樹脂を含有する硬化性樹脂組成物からなる単層のフィルムである、ただし、硬化性樹脂フィルムが、構成の異なる複数の硬化性樹脂層から構成される積層フィルムであってもよい。形状が付与される前の硬化性樹脂フィルム1を構成する硬化性樹脂組成物は、通常、実質的に未硬化の状態にあるが、賦形のための形状追従性が維持される程度に、硬化が部分的に進行していてもよい。
良好な成形性の確保の観点から、エラストマーは、熱可塑性エラストマーであってもよい。熱可塑性エラストマーの一例は、スチレン系熱可塑性エラストマーである。スチレン系熱可塑性エラストマーは、例えば、スチレンブロックからなるハードセグメントと、共役ジエンブロック(例えばブタジエンブロック)からなるソフトセグメントとを含むブロック共重合体である。スチレン系熱可塑性エラストマーを用いることで耐熱性に優れた樹脂成形体3を得ることができる。スチレン系熱可塑性エラストマーは、共役ジエンブロックに水素添加された水素添加型スチレン系熱可塑性エラストマーであってもよい。
エラストマーは、エラストマー同士、又はエラストマーと熱硬化性樹脂との反応等により架橋構造を形成する架橋基を有していてもよい。架橋基を有するエラストマーを用いることにより、樹脂成形体3の耐熱性が向上し易い傾向がある。架橋基の例としては、酸無水物基、アミノ基、水酸基、エポキシ基及びカルボキシル基が挙げられる。
エラストマーが、酸無水物基又はカルボキシル基のうち少なくとも一方の架橋基を有していてもよい。酸無水物基を有するエラストマーの例としては、無水マレイン酸で変性されたエラストマーが挙げられる。無水マレイン酸で変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーの市販品としては、例えば、旭化成(株)製の「タフプレン912」、クレイトンポリマージャパン(株)の「FG1901」、「FG1924」旭化成(株)の「タフテックM1911」、「タフテックM1913」、「タフテックM1943」がある。
エラストマーの他の例としては、アクリルゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、硫化ゴム、エピクロルヒドリンゴム、及び塩素化ブチルゴムが挙げられる。
エラストマーの重量平均分子量は、硬化性樹脂組成物の成膜性等の観点から、20000~200000、30000~150000、又は50000~125000であってもよい。ここでの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって求められる標準ポリスチレン換算値を意味する。
硬化性樹脂は、架橋構造を形成して硬化性樹脂組成物を硬化させるための反応性基を有する化合物である。硬化性樹脂は、(メタ)アクリル基、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、アミノ基、イソシアヌレート基、ウレイド基、シアネート基、イソシアネート基、メルカプト基、水酸基、及びカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の反応性基を有する化合物であってもよい。樹脂成形体3の耐熱性向上の観点から、硬化性樹脂は、エポキシ基を有する化合物であるエポキシ樹脂であってもよい。硬化性樹脂としてのエポキシ樹脂と酸無水物酸基又はカルボキシル基を有するエラストマーとの組み合わせは、樹脂成形体3の耐熱性、低透湿度、及び、低粘着性に寄与し得る。
エポキシ樹脂は、十分な硬化性を得るためには2以上のエポキシ基を有する化合物であってもよい。エポキシ樹脂の例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、及びクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が挙げられる。硬化性、低粘着性、及び耐熱性の観点から、エポキシ樹脂が、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、又はこれらから選ばれる2種以上の組み合わせを含んでいてもよい。
硬化性樹脂がエポキシ樹脂である場合、硬化性樹脂組成物が、エポキシ樹脂の硬化剤を更に含有してもよい。硬化剤は、エポキシ樹脂と反応する化合物であっても、エポキシ樹脂の硬化反応を促進する化合物(「硬化促進剤」ともいう)であってもよい。硬化剤は、例えば、イミダゾール化合物、脂肪族ポリアミン、ポリアミノアミド、ポリメルカプタン、芳香族ポリアミン、酸無水物、カルボン酸、フェノールノボラック樹脂、エステル樹脂、及びジシアンジアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいてもよい。エポキシ樹脂及びこれら硬化剤を含有する硬化性樹脂組成物は、加熱によって硬化することができる。
硬化性樹脂が、(メタ)アクリル基を有する化合物であってもよい。(メタ)アクリル基を有する化合物の一例は、(メタ)アクリレート化合物である。硬化性の観点から、硬化性樹脂が、2以上の(メタ)アクリル基を有する化合物を含んでいてもよい。硬化性樹脂が(メタ)アクリル基を有する化合物である場合、硬化性樹脂組成物が、熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤、又はこれらの両方を更に含有していてもよい。
硬化性樹脂とエラストマーとの比率に基づいて、樹脂成形体3の弾性率を制御することができる。硬化性樹脂の比率が高いと、樹脂成形体3の弾性率が大きくなる傾向がある。例えば、硬化性樹脂の含有量が、エラストマー及び硬化性樹脂の合計量100質量部に対して10質量部以上、20質量部以上、又は25質量部以上であってもよく、60質量部以下、又は50質量部以下であってもよい。硬化性樹脂の含有量がこれら範囲内にあると、硬化性樹脂フィルム1の良好な賦形性を維持しながら、適度に高い弾性率を有する樹脂成形体3が得られ易い傾向がある。例えば、振動板として用いられる樹脂成形体3は、3~30MPa、又は5~20MPa程度の適度に高い引張弾性率を有することが求められる場合がある。
硬化性樹脂フィルム1又はこれを形成する硬化性樹脂組成物における、エラストマー及び硬化性樹脂の合計の含有量は、硬化性樹脂フィルム1又は硬化性樹脂組成物のうち、後述のフィラ及び有機溶媒以外の成分の質量を基準として、60~100質量%、70~100質量%、80~100質量%、又は90~100質量%であってもよい。
硬化性樹脂組成物は、エラストマー及び熱硬化性樹脂を含む樹脂マトリックス中に分散したフィラを更に含有していてもよい。フィラの形状は特に限定されず、略球形、繊維状、又は不定形であってもよい。フィラは、無機フィラ、有機フィラ、又はこれらの組み合わせであることができる。フィラは、シリカ、ガラス、アルミナ、酸化チタン、カーボンブラック、マイカ、及び窒化ホウ素からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機フィラを含んでいてもよい。フィラの表面が、官能基によって修飾されていてもよい。フィラの表面上に導入され得る官能基としては、例えば、アミノ基が挙げられる。
フィラの平均粒径は、10~500nmであってもよい。フィラの平均粒径がこの範囲内であると、樹脂成形体3の熱膨張率の低減、及び樹脂成形体3の高温での粘着性抑制の点でより一層顕著な効果が得られる。同様の観点から、フィラの平均粒径は、400nm以下、300nm以下、200nm以下、150nm以下、又は80nm以下であってもよい。本明細書において、フィラの平均粒径は、レーザ回折・散乱法によって求められる粒径の平均値(平均一次粒子径)を意味する。フィラの平均粒径の測定は、例えば、ナノ粒子径分布測定装置SALD-7500nano(株式会社島津製作所製)を用いて行うことができる。
フィラの含有量が大きいと、樹脂成形体3の弾性率が大きくなる傾向がある。硬化性樹脂フィルム1の良好な賦形性を維持しながら適度に高い弾性率を有する樹脂成形体3を得るために、フィラの含有量は、エラストマー及び硬化性樹脂の合計量100質量部に対して、10質量部以上、20質量部以上、30質量部以上、40質量部以上、50質量部以上、60質量部以上、又は70質量部以上であってもよく、100質量部以下、又は90質量部以下であってもよい。
硬化性樹脂フィルム1、又はこれを形成する硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、その他の成分を更に含有してもよい。その他の成分の例は、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤、黄変防止剤、、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、難燃剤、及びレベリング剤を含む。
硬化性樹脂フィルム1の厚みは、特に制限されないが、例えば5~1000μmであってもよい。特に、樹脂成形体3がスピーカー用の振動板として用いられる場合、硬化性樹脂フィルム1の厚みが50~200μmであってもよい。
硬化性樹脂フィルム1は、例えば、エラストマー、硬化性樹脂及び必要により加えられる他の成分と、有機溶剤とを含有する樹脂ワニスを得ることと、樹脂ワニスを離型シート上に成膜することと、離型シート上の樹脂ワニスの膜から有機溶剤を除去することとを含む方法により、製造することができる。形成された硬化性樹脂フィルム1の露出面を、離型シートで覆ってもよい。これにより、硬化性樹脂フィルム1と、硬化性樹脂フィルム1の両面をそれぞれ覆う2枚の離型シートとを有するシート状成形材料が得られる。図1の実施形態では、離型シートが剥離された硬化性樹脂フィルム1が単独で、型11,12内で加圧される。
樹脂ワニスを調製するための有機溶剤の例としては、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、p-シメンなどの芳香族炭化水素;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサンなどの環状エーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ-ブチロラクトンなどのエステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの炭酸エステル;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンなどのアミドなどが挙げられる。溶解性及び沸点の観点から、トルエン、又はN,N-ジメチルアセトアミドを用いてもよい。これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。樹脂ワニス中の有機溶媒以外の成分の濃度は、20~80質量%であってもよい。
離型シートは、使用時に硬化性樹脂フィルム1から容易に剥離できる程度の離型性を有していればよい。離型シートは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルのシートであってもよい。離型シートの厚みは、特に制限されないが、3~250μmであってもよい。
図1の(b)に示されるように、硬化性樹脂フィルム1を型11,12内で加圧することにより、硬化性樹脂フィルム1に所定の形状を付与した状態で、硬化性樹脂フィルム1を硬化する。エラストマー及び硬化性樹脂を含有する硬化性樹脂フィルム1は、高い伸縮性を有することから、大きく湾曲する部分を含む形状に対しても良好に追従することができる。
硬化性樹脂フィルム1は、例えば、加熱、活性光線の照射、又はこれらの組み合わせにより硬化することができる。加熱により硬化性樹脂フィルム1を硬化する場合、成形温度、及び成形時間は、硬化性樹脂が反応して硬化体が適切に形成される範囲で調整される。例えば、成形温度が80~250℃、又は100~200℃であってもよい。成形時間は、0.1~10分であってもよい。成形の圧力は、例えば、0.1~10MPaであってもよい。成形温度は、通常、型11,12のうち少なくとも一方の温度である。
成形及び硬化後、図1の(c)に示されるように、所定の形状が付与された樹脂成形体3が型11,12から取り出される。樹脂成形体3は、熱等を受けたときでも、付与された形状を大きく損なうことなく維持することができる。適度に高い弾性率を有し、良好な耐熱性を有する樹脂成形体3は、例えば振動板として用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
1.成形試験
1-1.樹脂ワニス
無水マレイン酸変性スチレン・エチレン・ブタジエン熱可塑性エラストマー(KRATON株式会社製、商品名「FG1924GT」)のトルエン溶液(濃度25質量%)と、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名「EPICLON HP7200H」)のトルエン溶液(濃度25質量%)とを混合し、混合物を自転・公転ミキサーを用いて毎分2000回転で10分間撹拌した。混合物にエポキシ樹脂の硬化剤として1-ベンジル-2-メチルイミダゾール(四国化成株式会社製、商品名「1B2MZ」)を加えてから、混合物を毎分2000回転で4分間撹拌して、樹脂ワニスを得た。樹脂ワニスにおける各成分の配合比は以下のとおりである。
・熱可塑性エラストマー:70質量部
・ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂:30質量部
・1-ベンジル-2-メチルイミダゾール:3質量部
1-2.シート状成形材料
離型処理ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、商品名「ピューレックスA31」、厚み25μm)を離型シートとして準備した。離型シートの離型処理面上に、ナイフコータ(株式会社康井精機製、商品名「SNC-350」)を用いて上記樹脂ワニスを塗布した。塗膜を乾燥機(株式会社二葉科学製、商品名「MSO-80TPS」)中、100℃で20分の加熱により乾燥して、厚み100μmの硬化性樹脂フィルムを形成させた。形成された硬化性樹脂フィルムに、離型処理PETフィルムを、離型処理面が硬化性樹脂層側になる向きで保護フィルムとして貼付けて、Bステージ状態の硬化性樹脂フィルムを有するシート状成形材料を得た。
1-3.成形試験
シート状成形材料から離型シートを剥離し、硬化性樹脂フィルムの露出した表面上に、厚み0.5mmのワイヤを置いた。ワイヤの上から、剥離した離型シートを再度貼り付けた。貼り付けた離型シート上にシリコンゴムシートを配置し、全体を熱圧着プレス機によって、圧力0.2MPaで、140℃に加熱しながら3分間熱プレスした。熱プレスによって、硬化性樹脂フィルムが賦形されるとともに硬化し、ワイヤの形状が転写された窪みを含む形状を有する樹脂成形体が形成された。図2は成形前の硬化性樹脂フィルム及び成形後の樹脂成形体の写真である。(a)が硬化性樹脂フィルム、(b)が樹脂成形体の写真である。得られた樹脂成形体を120℃で1時間加熱したところ、付与された形状が維持された。
2.硬化性樹脂フィルムの硬化体(樹脂成形体)の機械物性
熱可塑性エラストマーとジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂の配合比を変更したこと以外は「1-1.樹脂ワニス」及び「1-2.シート状成形材料」と同様にして、3種のシート状成形材料を作製した。各シート状成形材料の硬化性樹脂フィルムを、100℃で20分、180℃で60分の順に加熱して、硬化性樹脂フィルムから形成されたフィルム上の硬化体(樹脂成形体)を得た。
得られたフィルム状の硬化体から2枚の離型シートを剥離し、長さ40mm、幅10mmの短冊状の試験片を切り出した。この試験片の引張試験をオートグラフ(株式会社島津製作所「EZ-S」)を用いて行い、応力-ひずみ曲線を得た。得られた応力-ひずみ曲線から、室温における弾性率及び伸度を求めた。引張試験は、チャック間距離20mm、引張速度50mm/分の条件で行った。引張弾性率は、応力0.5~1.0Nの範囲の応力-ひずみ曲線の傾きから求めた。試験片が破断した時点のひずみを伸度として記録した。測定結果を表1に示す。エポキシ樹脂の比率が高いと、高い伸度を維持しながら、より高い弾性率を有する樹脂成形体が得られることが確認された。
Figure 0007318223000001
1…硬化性樹脂フィルム、11,12…型、3…樹脂成形体。

Claims (5)

  1. エラストマー及び硬化性樹脂を含有する硬化性樹脂組成物からなる硬化性樹脂フィルムに所定の形状を付与した状態で、前記硬化性樹脂フィルムを加熱により硬化し、それにより前記硬化性樹脂フィルムの硬化体である樹脂成形体を形成する工程を含み、
    前記樹脂成形体が振動板である、
    樹脂成形体を製造する方法。
  2. 前記硬化性樹脂フィルムを単独で型内で加圧することにより、前記硬化性樹脂フィルムに前記所定の形状が付与される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記硬化性樹脂の含有量が、前記エラストマー及び前記硬化性樹脂の合計量100質量部に対して25~50質量部である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記硬化性樹脂組成物がフィラを更に含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記硬化性樹脂がエポキシ樹脂を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
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