JP2008121005A - 接着剤組成物、接着剤組成物半硬化体、接着フィルム及び積層接着フィルム並びにそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜接着に使用した場合に耐熱性、耐クラック性、接着性、滲み出しの少ない耐浸みだし性に優れた接着剤組成物を提供すること。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂と、(B)エポキシ基を含む重量平均分子量10万以上の高分子化合物と、(C)エポキシ硬化剤とを含有する、接着剤組成物であって、硬化前には(A)成分、(B)成分及び(C)成分が相溶し、接着剤組成物からなる膜厚50μm以上の接着フィルムは、硬化させることにより相分離して構造周期が0.5μm以上である相分離構造を形成し、接着剤組成物からなる膜厚0.01〜20μmの接着フィルムは、硬化させることにより相分離して構造周期が0.01μm以上0.5μm未満である相分離構造を形成する接着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、接着剤組成物、接着剤組成物半硬化体、接着フィルム及び積層接着フィルム、並びに接着フィルム及び積層接着フィルムの製造方法に関する。
単一の高分子材料では様々な要求特性を同時に発揮することは難しく、高分子ブレンドによる材料特性の向上が重要となっている。高分子ブレンド材料では、その相分離構造を制御することにより材料の高性能化が図られることが多い。
例えば、半導体パッケージや配線板等で、絶縁材料として用いられる接着剤組成物には、一般に、熱硬化性樹脂及び高分子化合物を主成分とする高分子ブレンド材料が使用される。その具体例としては、特許文献1に示されるアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシアネート及び無機フィラーを含む接着剤組成物や、特許文献2に示されるアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、分子中にウレタン結合を有する両末端が第1級アミンの化合物及び無機フィラーを含む接着剤組成物が挙げられる。
これらの接着剤組成物によれば、硬化前の状態では取り扱い性及び貼り付けに必要なタック性や柔らかさ等の要求特性を満足し、硬化後は接着性、絶縁信頼性及び熱ストレス吸収性等について優れた特性を有する、とされている。
また、熱硬化性樹脂及び高分子化合物を含む高分子ブレンド材料の硬化を制御することで、その材料特性を向上させることもできる旨が、非特許文献1に記載されている。すなわち、熱硬化性樹脂のモノマーやオリゴマーは、多くの高分子化合物と相溶する。これらの一相状態にある系を熱硬化させるとFlory−Huggins理論から予測されるように、熱硬化性樹脂の分子量が増大するのに伴い、相図の二相域が拡大し相溶域が減少する。
実際、熱硬化性樹脂の1種であるエポキシ樹脂と、高分子化合物の1種であるブタジエンアクリロニトリル共重合体(CTBN)との相図は、上限臨界共溶温度(UCST)型を示し、反応によりエポキシ樹脂の分子量が増大するとともに二相域が次第に低温側に移動する。その結果、エポキシ樹脂とブタジエンアクリロニトリル共重合体とのブレンドは、一相領域から二相領域に移り、相分解が起こる。つまり、エポキシ樹脂を反応させ高分子量化することによって、スピノーダル分解が誘起され相分解が起こる。このような反応誘起型相分解では、相分離の様々な過程で構造を凍結する、すなわち高分子ブレンド材料の硬化を制御することで、相分離構造を制御することができる。相分離構造は、高分子ブレンド材料の材料特性と密接に関連することから、高分子ブレンド材料の硬化を制御することでその材料特性を向上させることができる。
さらに、特許文献3には、エポキシ樹脂、官能基を含む重量平均分子量が10万以上である高分子量成分及びイミダゾール化合物を含有する接着剤組成物であって、その硬化体が規則正しい微小な相分離構造を有するものが開示されている。
特開昭60−243180号公報 特開昭61−138680号公報 特開2005−154687号公報 Polymer、1989年、30巻、1839〜1844頁
ところで、近年、電子機器の発達に伴い電子部品の搭載密度が高くなり、新しい形式の実装方法が採用され始めている。例えば、チップスケールパッケージやチップサイズパッケージ(以下、「CSP」という。)と呼ばれるような、半導体チップサイズとほぼ同等なサイズを有する半導体パッケージや半導体のベアチップ実装等の実装方法が採用され始めている。さらに、1つのパッケージに1つのチップを搭載する従来のパッケージに加えて複数チップを搭載するパッケージ、特にチップを積層し高密度化できるパッケージが採用され始めている。
このようなパッケージにおいて、半導体チップや配線板等の積層には薄膜接着が必要とされている。薄膜接着は、高熱伝導性、低エネルギー吸収、軽量化、コストダウン及びリサイクル性に優れる等の利点を有する反面、耐熱性の低下、接着性の低下、粗い表面への接着不良、熱応力緩和性の低下等の弊害を伴いやすいことが知られている。上述の特許文献1及び2記載の接着剤組成物を上述の薄膜接着に用いると、これらの弊害が大きくなるため、実用化は困難であった。
また、非特許文献1等によると、反応誘起相分解で形成される相分離構造は、硬化反応により相分離構造が固定されるまでに進む、スピノーダル分解の進行度により構造周期が決まるとされている。例えば、相分解速度に比べ硬化速度が速い場合には、スピノーダル分解は初期過程で停止し、小さな構造周期の相分離構造となる。反対に、相分解速度に比べ硬化速度が遅い場合には、スピノーダル分解は後期過程まで進み大きな構造周期の相分離構造となる。しかし、硬化温度等の硬化条件のみから相分解速度と硬化速度を制御するのは困難であるという問題があった。
また、特許文献3の接着剤組成物を薄膜接着に用いた場合には、上述の特許文献1,2及び非特許文献1における問題は解消される。しかし、特許文献3の接着剤組成物は、イミダゾール化合物を必須成分として含み、イミダゾール化合物によるエポキシ樹脂の自己重合反応で架橋構造が形成される。このような接着材組成物では、架橋成分として種々のエポキシ硬化剤を選定することができないことから、用途に合わせた種々の材料物性を実現することが難しいという問題点があった。
そこで本発明は、上記事情にかんがみてなされたものであり、イミダゾール化合物を必須成分として含まなくても、薄膜接着に使用した場合に耐熱性、耐クラック性、接着性、滲み出しの少ない耐浸みだし性に優れた接着剤組成物を提供することを目的とする。さらに、本発明は上記接着剤組成物からなる接着フィルム及び積層接着フィルム、並びに上記接着剤組成物を用いる接着フィルム及び積層接着フィルムの製造方法を提供することをも目的とする。
本発明者らが鋭意研究を行った結果、特定の組成を有する接着剤組成物は、膜厚が50μm以上のフィルム状に形成した後に硬化すると、大きな構造周期を有する相分離構造になるものの、膜厚が20μm以下のフィルム状に形成した後に硬化すると、微細な構造周期を有する相分離構造を維持することを見出して、本発明を完成するに到った。すなわち、本発明者らは、(A)エポキシ樹脂と、(B)エポキシ基を有する重量平均分子量10万以上の高分子化合物と、(C)エポキシ硬化剤とを含有する接着剤組成物であって、硬化前には(A)成分、(B)成分及び(C)成分が相溶し、接着剤組成物からなる膜厚が50μm以上である接着フィルムは、硬化させることにより相分離して構造周期が0.5μm以上である相分離構造を形成し、接着剤組成物からなる膜厚が0.01〜20μmである接着フィルムは、硬化させることにより相分離して構造周期が0.01μm以上0.5μm未満である相分離構造を形成する接着剤組成物により、上記目的を達成できることを見出した。
本発明の接着組成物によれば、イミダゾール化合物を必須成分として含まなくても薄膜接着に使用した場合に耐熱性、耐クラック性、接着性、滲み出しの少ない耐浸みだし性に優れた特性を実現することが可能である。さらに、かかる接着組成物によれば、当該接着剤組成物からなる膜厚0.01〜20μmの接着フィルムを硬化させた場合に、光学的に透明な硬化体が得られる。
なお、硬化させた接着フィルムの相分離構造は原子間力顕微鏡による観察により調べることができる。相分離構造としては、例えば、連続につながった海(連続相)に島(分散相)が点在している海島構造や、相分離した各相が、各々、三次元的につながった連続相となっている共連続構造がある。また、本明細書中、「光学的に透明」とは、波長500nmの光の透過率が70%を超えることをいう。透過率は分光光度計を用いて測定することができる。
本発明の接着剤組成物においては次のようなことが考えられる。すなわち、上述の接着剤組成物からなる接着フィルムをその支持体フィルム又は被着体に貼り付けた場合には、接着フィルムの硬化過程において被着体界面近傍では、被着体等の影響により、その他の部分と比較して接着フィルム中の相流動性が低くなると考えられる。これに伴い、接着剤組成物からなる接着フィルムの膜厚が0.01〜20μmである場合には、被着体等による影響が大きくなり、被着体等に貼り付ける前よりも接着フィルム全体での相流動性が低下する。よって、得られる硬化体の相分離構造が規則正しい微小なものになると考えられる。これに対して、接着剤組成物からなる接着フィルムの膜厚が50μm以上である場合には、被着体等による影響が小さくなり、接着フィルム全体での相流動性が被着体等へ貼り付けた後であってもほとんど低下しない。よって、得られる硬化体の相分離構造が、上記の場合と比べて大きくなると考えられる。
かかる接着剤組成物からなる膜厚が0.01〜20μmである接着フィルムによれば、規則正しい微小な相分離構造を有する。このような相分離構造は、クラック防止効果及び相構造の不規則性や欠陥による局所的な破壊を防止するという、力学的に優れた効果を有する。また、微小な相分離構造に起因して光学的に透明度の高い接着フィルムとなる。
接着フィルムの硬化体の構造周期が0.01〜0.5μmの範囲にあることにより、その接着性及び熱ストレス吸収性に優れたものとなり、薄膜精度が良好で耐浸み出し性及び耐クラック性が高い接着フィルムとなる。
上記(A)成分は、グリシジルエーテル基を有するエポキシ樹脂であることが好ましい。これによれば、薄膜接着に使用した場合の耐熱性及び接着性が更に向上する。
上記(C)成分は、フェノール系硬化剤及び芳香族アミン系硬化剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤であることが好ましい。これにより、接着剤組成物の耐熱性等が更に向上する。
本発明は、上記接着剤組成物を40〜90%の硬化率で硬化してなる接着剤組成物半硬化体を提供する。このような接着剤組成物硬化体は、硬化率が上記範囲内にあることにより、完全に硬化させた場合の光学的な透明度に十分優れると共に、この半硬化体からなる接着フィルムを2枚以上積層した場合に、接着フィルム同士の剥離を十分抑制することができる。
なお、本明細書中、「硬化率」は、例えば、示差走査熱量計を用いて昇温速度5℃/分、昇温開始温度25℃、昇温終了温度300℃の条件で求めることができるものを示す。
また本発明は、上述の接着剤組成物又は接着剤組成物半硬化体からなる膜厚が0.1〜20μmである接着フィルムを提供する。かかる接着フィルムによれば、上述のように、硬化させることにより相分離して構造周期が0.01μm以上0.5μm未満である相分離構造を形成する。このため、クラック防止効果及び相構造の不規則性や欠陥による局所的な破壊を十分防止する効果を有する。
また、接着フィルムの膜厚を0.1〜20μmにすることにより、フィルム形成性及び取り扱い性が良好になると共に、相分離を防止できるため、光学的な透明性に優れたものとなる。
また、上記接着フィルムが上述の接着剤組成物半硬化体からなる場合には、光学的な透明度が更に向上し、この接着フィルムを2枚以上積層した場合に、接着フィルム同士の剥離を十分に防止することができる。
さらに本発明は、上述の接着フィルムを2枚以上積層した膜厚が5〜200μmである積層接着フィルムを提供する。このような積層接着フィルムは、5〜200μmの膜厚であっても耐熱性に優れる。
さらにまた本発明は、上述の接着剤組成物又は接着剤組成物半硬化体を膜厚が0.1〜20μmであるフィルム状に形成する工程を備える接着フィルムの製造方法を提供する。また本発明は、かかる製造方法により得られた接着フィルムを2枚以上積層して、膜厚が5〜200μmである積層接着フィルムを得る工程を備える積層接着フィルムの製造方法を提供する。
これらの製造方法により得られる接着フィルム及び積層接着フィルムは、上述の接着剤組成物を用いているため、上述の優れた効果を有する。
本発明によれば、イミダゾール化合物を必須成分として含まなくても、薄膜接着に使用した場合に耐熱性、耐クラック性、接着性、滲み出しの少ない耐浸みだし性に優れた接着剤組成物が提供される。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明は、(A)エポキシ樹脂と、(B)エポキシ基を有する重量平均分子量10万以上の高分子化合物と、(C)エポキシ硬化剤とを含有する接着剤組成物であって、硬化前には(A)成分、(B)成分及び(C)成分が相溶し、接着剤組成物からなる膜厚が50μm以上である接着フィルムは、硬化させることにより相分離して構造周期が0.5μm以上である相分離構造を形成し、接着剤組成物からなる膜厚が0.01〜20μmである接着フィルムは、硬化させることにより相分離して構造周期が0.01μm以上0.5μm未満である相分離構造を形成する接着剤組成物を提供する。
かかる本発明の接着剤組成物によれば、イミダゾール化合物を必須成分として含まなくても薄膜接着に使用した場合に耐熱性、耐クラック性、接着性、滲み出しの少ない耐浸みだし性に優れた特性を実現することが可能である。
構造周期が0.01μm未満である場合には、接着性や熱ストレス吸収性に劣る。また、構造周期が0.5μmよりも大きい場合には、薄膜精度が悪く、耐浸み出し性及び耐クラック性も低い。
以下、本発明の接着剤組成物に含まれ得る各成分について説明する。
(A)成分としては、芳香族グリシジルエーテル基を有するエポキシ樹脂、又は、脂肪族グリシジルエーテル基を有するエポキシ樹脂のような、グリシジルエーテル基を有するエポキシ樹脂であることが好ましく、芳香族グリシジルエーテル基を有するエポキシ樹脂であることがより好ましい。このようなエポキシ樹脂を用いることにより、薄膜接着に使用した場合の耐熱性が更に向上する。
芳香族グリシジルエーテル基を有するエポキシ樹脂は分子内に芳香環及びグリシジルエーテル基を有していれば特に限定されない。その具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂及びナフタレンジオールのジグリシジルエーテル等、各種フェノール化合物のグリシジルエーテルが挙げられる。脂肪族グリシジルエーテル基を有するエポキシ樹脂の具体例としては、脂肪族ジオールのジグリシジルエーテル、脂肪族トリオールのトリグリジシルエーテル、両末端に水酸基を有するポリアルキルエーテルのジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の水添化合物、ビスフェノールF型エポキシ樹脂の水添化合物及びシリコーン変性エポキシ樹脂が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
このようなエポキシ樹脂は、その重量平均分子量が700以下であることが好ましく、400以下であることがより好ましい。重量平均分子量が700を超えると、硬化させたときの相分離構造の規則性が低下し、海島構造における島の大きさや、構造周期の分布が広くなる傾向にある。なお、本明細書において「重量平均分子量」とは、ゲルバーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量をいう。
(B)成分としては、(A)成分及び(C)成分と極性の近い、エポキシ基を有する(以下、単に「エポキシ基含有」と表記する。)熱可塑性プラスチック、エポキシ基含有未架橋ゴム、エポキシ基含有熱可塑性エラストマー等の高分子量化合物が好ましい。これによれば、(A)成分及び(C)成分と(B)成分とを混合することが容易になる。上記(B)成分は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
(B)成分の高分子量化合物の重量平均分子量は、30万〜300万であることが好ましく、50万〜200万であることがより好ましい。高分子量化合物の重量平均分子量が30万未満であると、接着剤組成物をシート状又はフィルム状としたときの強度及び可とう性が低下し、タック性が増大する傾向にある。また、高分子量化合物の重量平均分子量が300万を超えると、フロー性が小さくなり、接着剤組成物の回路充填性が低下する傾向にある。
さらに、(B)成分としては、モノマーとしてグリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタクリレートを用いて得られるエポキシ基含有アクリル共重合体がより好ましい。
このようなエポキシ基含有アクリル共重合体としては、例えば、ナガセケムテックス株式会社製商品名「HTR―860P−3」等が挙げられる。また、モノマーとしてのグリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタクリレートの仕込み比は、エポキシ基含有アクリル共重合体を得るためのモノマー全体量に対して0.5〜10質量%であると好ましく、2〜6質量%であるとより好ましい。この仕込み比が0.5質量%未満であると接着性が低下する傾向にあり、10質量%を超えると接着剤組成物がゲル化する傾向にある。
エポキシ基含有アクリル共重合体のその他のモノマーとして、エチル(メタ)アクリレート若しくはブチル(メタ)アクリレート又は両者の混合物を用いることができる。これらのモノマーの仕込み比は、エポキシ基含有アクリル共重合体のガラス転移温度(以下、「Tg」という。)を考慮して決定される。このTgは−10℃以上であることが好ましい。Tgが−10℃未満であると半硬化状態での接着剤フィルムのタック性が大きくなり取り扱い性が悪化する可能性がある。エポキシ基含有アクリル共重合体を得るための重合方法は特に制限がなく、パール重合、溶液重合等を用いることができる。
接着剤組成物における上述の(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して10〜400質量部であることが好ましい。この配合量が10質量部未満であると、弾性率の低減効果及び成形時のフロー性抑制効果が小さくなる傾向にあり、400質量部を超えると、高温での取り扱い性が低下する傾向にある。
(C)成分としては、(A)成分及び(B)成分と相溶するエポキシ硬化剤であれば特に制限なく用いることができる。その具体例としては、2官能性又は多官能性フェノールに代表されるフェノール系硬化剤、酸無水物硬化剤、並びに芳香族ジアミンに代表される芳香族アミン系硬化剤等が挙げられる。2官能性又は多官能性フェノールとしては、例えば、ビスフェノールA及びビスフェノールFが挙げられる。酸無水物硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。芳香族ジアミンとしては、例えば、4、4’−ジアミノジフェニルメタンが挙げられる。これらの中で、耐熱性等を向上させる観点から、フェノール系硬化剤及び/又は芳香族アミン系硬化剤が好ましく、ビスフェノールA、ビスフェノールF及び/又は4,4’−ジアミノジフェニルメタンがより好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
(C)成分の分子量は、(A)成分及び/又は(B)成分との相溶性の観点から400以下であることが好ましい。
上述の(C)成分は、(A)成分のエポキシ当量に対する(C)成分の活性水素当量の比率が0.8〜1.3となるように接着剤組成物に含有させることが好ましい。この比率が上記範囲外であると、接着剤として用いる際に、タック性が大きくなり取り扱い性が悪化する。
本発明に係る接着剤組成物を得るには、上述の(A)成分、(B)成分及び(C)成分の組み合わせを次のような観点から選択することが望ましい。すなわち、(A)成分及び/又は(C)成分の分子量が小さく、且つ上述の3成分の極性が近いという観点から、上述の3成分を選択することが望ましい。これにより、これらの3成分が相溶しやすくなるとともに、接着剤組成物を硬化させる際に3成分が相分離する速度を抑制することができる。相分離の速度が抑制されることにより、規則正しい微細な相分離構造が得られる。
このような観点から、上述の(A)成分、(B)成分及び(C)成分の好ましい組み合わせとしては、例えば、重量平均分子量400以下のエポキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル共重合体、及び重量平均分子量400以下の2官能性又は多官能性フェノールの組み合わせ;重量平均分子量400以下のエポキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル共重合体、及び重量平均分子量400以下の芳香族ジアミンの組み合わせ;重量平均分子量400以下のエポキシ樹脂、エポキシ基含有熱可塑性樹脂、及び重量平均分子量400以下の酸無水物の組み合わせ等が挙げられる。これらの中で、重量平均分子量400以下のビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル共重合体、及び重量平均分子量400以下の芳香族アミンの組み合わせが、それぞれの極性の近さ、及び、得られる接着剤組成物の耐熱性等の観点から好ましい。
上記接着剤組成物は、上述した(A)成分、(B)成分及び(C)成分の他に、無機フィラー、カップリング剤、イオン捕捉剤等の添加剤をさらに含有していてもよい。
無機フィラーは耐熱性を向上させるために用いられる。その具体例としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ほう素、結晶性シリカ、非晶性シリカ等が挙げられる。これらの中で、熱伝導性向上の観点からは、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ほう素、結晶性シリカ及び非晶性シリカが好ましい。また、溶融粘度の調整やチキソトロピック性の付与の目的のためには、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、結晶性シリカ及び非晶性シリカが好ましい。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
無機フィラーを用いる場合には、その含有量は、接着剤組成物100体積部に対して1〜20体積部であることが好ましい。この含有量が1体積部未満であると無機フィラーを添加したことによる上述の効果が低下する傾向にある。また、この含有量が20体積部を超えると、上記範囲にある場合と比較して、接着剤組成物の硬化体の貯蔵弾性率の上昇、接着性の低下、ボイド残存による電気特性の低下等が引き起こされる傾向にある。
接着フィルムの用途によっては、透明性の付与が必要なこともある。例えば、光学素子の封止フィルムでは、光が透過することが必須である。また、フリップチップに使用するノンコンダクティブフィルム(NCF)等では、チップ表面のアライメントマークが確認できる程の透明性が必要とされている。このような用途に利用する場合には、無機フィラーの含有量に加えて、その粒径の選択が重要である。透明性を付与するためには、無機フィラーの粒径は0.05μm〜0.5μmであることが好ましい。粒径が0.05μm未満であると、無機フィラーが凝集を起こしやすくなり、接着フィルムは透明性を失う傾向にある。粒径が0.5μmを超えると光の透過性が低下し、接着フィルムは透明性を失う傾向にある。また、透明性を付与するためには、無機フィラーの含有量は接着剤組成物100体積部に対して1体積部〜10体積部であることが好ましい。この含有量が1体積部未満であると無機フィラーを添加したときの耐熱性向上の効果が低下する傾向にある。また、この含有量が10体積部を超えると、上記範囲と比較して、透明性が低下する傾向にある。
カップリング剤は、異種材料間の界面結合を良好にするために用いられる。その具体例としては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤及びアルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらの中では、カップリング剤を添加することによる上記効果をより有効に発揮する観点からシラン系カップリング剤が好ましい。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
シラン系カップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン類;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル−トリメトキシシラン、メチルトリ(メタクリロイルオキエトキシ)シラン等のメタクリロイルシラン類;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、メチルトリ(グリシジルオキシ)シラン等のエポキシ基含有シラン類;N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ−エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアミノプロピルトリメトキシシラン、3−4,5−ジヒドロイミダゾール−1−イル−プロピルトリメトキシシラン、アミルトリクロロシラン等のアミノシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピル−メチルジメトキシシラン等のメルカプトシラン類;3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン等の尿素結合含有シラン類;トリメチルシリルイソシアネート、ジメチルシリルイソシアネート、メチルシリルトリイソシアネート、ビニルシリルトリイソシアネート、フェニルシリルトリイソシアネート、テトライソシアネートシラン、エトキシシランイソシアネート等のイソシアネート基含有シラン類;3−クロロプロピル−メチルジメトキシシラン、3−クロロプロピル−ジメトキシシラン、3−シアノプロピル−トリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリクロロシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、N−β(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン等を使用することができる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
チタン系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリス(n−アミノエチル)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアエチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレート、テトラメチルオルソチタネート、テトラエチルオルソチタネート、テタラプロピルオルソチタネート、テトライソブチルオルソチタネート、ステアリルチタネート、クレシルチタネートモノマー、クレシルチタネートポリマー、ジイソプロポキシ−ビス(2,4−ペンタジオネート)チタニウム(IV)、ジイソプロピル−ビス−トリエタノールアミノチタネート、オクチレングリコールチタネート、テトラ−n−ブトキシチタンポリマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレートポリマー、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレート等を使用することができる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウム−モノイソプロポキシモノオレオキシエチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシド−モノ−エチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−イソ−プロポキシド−モノ−エチルアセトアセテート等のアルミニウムキレート化合物;アルミニウムイソプロピレート、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム−sec−ブチレート、アルミニウムエチレート等のアルミニウムアルコレート等を使用することができる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
カップリング剤を用いる場合、その含有量は、その効果や耐熱性及びコストの観点から、接着剤組成物100質量部に対して0.1〜10質量部とすることが好ましい。
イオン捕捉剤は、イオン性不純物を吸着して、吸湿時の絶縁信頼性を良好にするために用いられる。イオン捕捉剤としては、銅がイオン化して溶け出すのを防止するため銅害防止剤として知られる化合物、例えば、トリアジンチオール化合物、ビスフェノール系還元剤等を使用することができる。あるいは、ジルコニウム系、アンチモンビスマス系マグネシウムアルミニウム化合物等の無機イオン吸着剤を使用することもできる。
イオン捕捉剤を用いる場合には、その含有量は、添加による効果や耐熱性、コスト等の観点から、接着剤組成物100質量部に対して1〜10質量部とすることが好ましい。
上述の接着剤組成物を硬化した硬化物の貯蔵弾性率は、25℃で10〜2000MPaであるのが好ましく、260℃で3〜50MPaの低弾性率であるのがより好ましい。貯蔵弾性率の測定は、動的粘弾性測定装置(レオロジ社製、商品名「DVE−V4」)を使用し、硬化物に引張り荷重をかけて、周波数10Hz、昇温速度5℃/minで−50℃から300℃まで測定する温度依存性測定モードで行われる。この貯蔵弾性率が25℃で2000MPa、260℃で50MPaを超えると、半導体素子と支持部材との熱膨張係数の差によって発生する熱応力を緩和させる効果が小さくなり、剥離やクラックを発生する可能性がある。また、貯蔵弾性率が25℃で10MPa未満では、硬化物の取り扱い性や硬化物の厚み精度が低下する可能性があり、260℃で3MPa未満では、リフロークラックを発生しやすくなる可能性がある。
本発明の接着フィルムは上述の接着剤組成物からなる接着フィルムである。その膜厚は0.1〜20μmであると好ましいがこれに限定されるものでない。接着フィルムの膜厚が0.1μmよりも薄いと、その作製方法や取り扱い性に難があり、20μmよりも厚いと相分離して光学的な透明性が低下する。また、接着フィルムの取り扱い性を更に向上させるために、接着フィルムの膜厚は、1〜20μmであることが好ましい。
かかる接着フィルムは、例えば、上述の接着剤組成物を膜厚0.1〜20μmのフィルム状に形成する工程を備える方法により製造することができる。より具体的には、フィルム状に形成する工程では例えば、上述の接着剤組成物を溶剤に溶解あるいは分散してワニスとし、これを支持体フィルムの一方の主面上に塗布し塗布膜を形成した後に、加熱し溶剤を除去する。これによって上記接着フィルムを得ることができる。接着フィルムの膜厚は、接着剤の不揮発性成分の量の調整や、ワニスを塗布する際に形成される塗布膜の厚さの調整により制御することができる。
支持体フィルムとしては、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポイエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルムを使用することができる。これらプラスチックフィルムは表面を離型処理して使用することもできる。支持体フィルムは、使用時に剥離して接着フィルムのみを使用することもできるし、接着フィルムとともに使用し、後で除去することもできる。
ワニスを調製する際の溶剤は、特に制限はないが、接着フィルム作製時の揮発性等を考慮し、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、2−エトキシエタノール、トルエン、キシレン、ブチルセルソルブ、メタノール、エタノール及び2−メトキシエタノール等の比較的低沸点の溶剤であることが好ましい。また、塗膜性を向上させる等の目的で、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノン等比較的沸点の高い溶剤を加えることもできる。これらの溶剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
上述の無機フィラーを含有する場合のワニスの製造には、無機フィラーの分散性を考慮して、らいかい機、3本ロール、ボールミル及びビーズミル等を使用するのが好ましく、これらを組み合せて使用することもできる。また、無機フィラーと低分子量成分とを予め混合した後、高分子量成分を配合することによって、混合する時間を短縮することも可能となる。また、ワニスを調製した後、真空脱気等によってワニス中の気泡を除去することもできる。
支持体フィルム上へのワニスの塗布方法としては、公知の方法を用いることができる。その具体例としては、ナイフコート法、ロールコート法、スプレーコート法、グラビアコート法、バーコート法、カーテンコート法等が挙げられる。
また、本発明の接着フィルムは、上述の接着剤組成物を40〜90%の硬化率で硬化してなる接着剤組成物半硬化体をフィルム状に形成してなる、膜厚が0.1〜20μmである接着フィルムであってもよい。このような接着フィルムは、その2枚以上を貼り合わせることで光学的により透明で微小な相分離構造を有する積層接着フィルムを得ることができる。硬化率が40%未満である場合には、上記範囲にある場合と比較して、接着剤組成物からなる接着フィルムを硬化させた場合に光学的な透明度が低下する傾向にある。硬化率が90%を超える場合には、積層した接着フィルム同士の剥離が発生しやすい傾向にある。なお、この硬化率は、接着フィルムを硬化させた場合の光学的な透明度をより向上させる観点から、60〜80%であることが好ましい。
上記接着剤組成物半硬化体をフィルム状に形成してなる接着フィルムは、接着剤組成物を上述のようにしてフィルム状に形成した後、硬化率が40〜90%になるまで硬化させることで得られる。
また、2枚以上の上記接着フィルムを積層することにより、膜厚5〜200μmの積層接着フィルムを得ることができる。この積層接着フィルムは、膜厚が5〜200μmと厚いにも関わらず、耐熱性、耐クラック性、接着性、滲み出しの少ない耐浸みだし性に優れた特性を実現することが可能である。かかる積層接着フィルムは、例えば、上述の製造方法により得られた接着フィルムを2枚以上積層して、膜厚5〜200μmの積層接着フィルムを得る工程を備える方法により製造することができる。
積層時には、接着フィルム同士の剥離が発生しないような積層条件が必要である。この条件を満たす積層方法としては、例えば、ホットロールラミネーターを用いる方法がある。
上述の本実施形態に係る接着剤組成物、接着フィルム及び積層接着フィルムは、半導体用材料や光学材料として有用である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、本発明の別の実施形態の接着フィルムは、上記接着フィルムを接着剤層としてコア材の両主面上に形成してなるものである。このような接着フィルムは、例えば、コア材の両主面上に上記接着フィルムを積層することにより作製することができる。
かかる接着フィルムは、より具体的には、次のような方法により作製することができる。すなわち、上述の接着剤組成物を含むワニスを調製し、これをコア材の一方の主面上に上述の方法等により塗布し塗布膜を形成した後に加熱する。こうして、まず、コア材の一主面上に接着剤層が形成される。次いで、この作業をコア材のもう一方の主面上で行うことにより、コア材の両主面上に上記接着剤層が形成されてなる本実施形態の接着フィルムが得られる。この場合、コア材の両主面上の接着剤層同士がブロッキングしないように、両接着剤層上に更にカバーフィルムを設けてそれらの表面を保護することが好ましい。ただし、ブロッキングが起こり得ない場合、経済的な理由からカバーフィルムを用いなくてもよく、制限を加えるものではない。
さらにまた、本実施形態の接着フィルムは、次のような方法により作製することもできる。すなわち、まず、上記実施形態と同様にして、支持体フィルムの一方の主面上に接着フィルムを形成する。次いで、得られた支持体フィルム付接着フィルム2枚を、接着フィルム側で、コア材の両主面に貼り合わせる。こうして、コア材の両主面上に上記実施形態の接着フィルムを接着剤層として設け、更に各々の接着剤層の主面上に支持体フィルムを設けた接着フィルムを作製することもできる。この場合、支持体フィルムはカバーフィルムとしても機能することができる。
コア材に用いられるフィルムとしては、特に制限はないが、好ましくは、耐熱性熱可塑フィルムであり、更に好ましくは、軟化点温度が260℃以上の耐熱性熱可塑フィルムである。軟化点温度が260℃未満の耐熱性熱可塑フィルムをコア材に用いると、はんだリフロー等の高温時に接着フィルムが剥離する可能性がある。更には、液晶ポリマーを用いた耐熱性熱可塑フィルム、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、全芳香族ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、テトラフルオロエレチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー等が好適に用いられる。また、耐熱性熱可塑フィルムは、接着剤層の弾性率低減のため、多孔質フィルムであってもよい。コア材の厚みは、5〜200μmの範囲内であることが好ましいが、特に制限されるものではない。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
(A)成分としてビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成社製、商品名「YD−8125」、エポキシ当量175)60質量部、(C)成分としてビスフェノールA(和光純薬工業社製、分子量228)40質量部、及び(B)成分として、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートに由来するモノマー単位を2〜6質量%有するアクリルゴム(ナガセケムテックス社製、商品名「HTR−860P−3」、重量平均分子量80万)230質量部を配合した。これを攪拌モータで30分間混合し、ワニスを得た。このワニスを、表面を離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、90℃で5分間加熱乾燥して、半硬化状態の膜厚10μmの塗膜を形成した。こうして、支持体フィルム上に実施例1の接着フィルムを作製した。
(実施例2)
(C)成分として、上述のビスフェノールAに代えて4,4’−ジアミノジフェニルメタンを用い実施例1と同様にして、エポキシ樹脂のエポキシ当量とアミンの活性水素当量とが等しくなるように、合計100質量部の(A)成分及び(C)成分、並びに230質量部の(B)成分を配合した。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成社製、商品名「YD−8125」)78質量部、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(和光純薬工業社製、分子量198)22質量部、及び、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートに由来するモノマー単位を2〜6質量%有するアクリルゴム(ナガセケムテックス社製、商品名「HTR−860P−3」)230質量部を配合した。配合以外の操作は実施例1と同様にして、支持体フィルム上に実施例2の接着フィルムを作製した。
(実施例3)
(B)成分としてエポキシ基含有アクリル共重合体(日本ゼオン社製、商品名「Nipol AR51」)を使用した他は実施例1と同様にして、支持体フィルム上に実施例3の接着フィルムを作製した。
(実施例4)
加熱乾燥条件を90℃で5分間から70℃で20分間に代えた他は実施例1と同様の操作で、それぞれ支持体フィルム上に形成された接着フィルムを2枚作製した。これらの接着フィルムをそれぞれ100℃で40分間加熱して半硬化させた後に、接着フィルム同士を貼り合わせるようにして積層して、支持体フィルムに挟まれた厚さ20μmの実施例4の積層接着フィルムを作製した。なお、接着フィルムの積層は、温度60℃、圧力0.3MPa、速度0.3m/分の条件でホットロールラミネーターを用いて行った。
(比較例1)
(A)成分として、上述のビスフェノールA型エポキシ樹脂に代えてクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用い、実施例1と同様にして、エポキシ樹脂のエポキシ当量とフェノールの活性水素当量とが等しくなるように、合計100質量部の(A)成分及び(C)成分、並びに230質量部の(B)成分を配合した。具体的には、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成社製、商品名「YDCN−703」、エポキシ当量210)65質量部、ビスフェノールA(和光純薬工業社製、分子量228)35質量部、及び、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートに由来するモノマー単位を2〜6質量%有するアクリルゴム(ナガセケムテックス社製、商品名「HTR−860P−3」)230質量部を配合した。配合以外の操作は実施例1と同様にして、支持体フィルム上に比較例1の接着フィルムを作製した。この接着フィルムはエポキシ硬化前からエポキシ樹脂と高分子量化合物との相分離構造を形成した。
(比較例2)
(A)成分として、上述のビスフェノールA型エポキシ樹脂に代えてフェノールノボラック型エポキシ樹脂を用い、実施例1と同様にして、エポキシ樹脂のエポキシ当量とフェノールの活性水素当量とが等しくなるように、合計100質量部の(A)成分及び(C)成分、並びに230質量部の(B)成分を配合した。具体的には、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、商品名「エピコート152」、エポキシ当量177)61質量部、ビスフェノールA(和光純薬工業社製、分子量228)39質量部、及び、グリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートを2〜6質量%有するアクリルゴム(ナガセケムテックス社製、商品名「HTR−860P−3」)230質量部を配合した。配合以外の操作は実施例1と同様にして、支持体フィルム上に比較例2の接着フィルムを作製した。この接着フィルムはエポキシ硬化前からエポキシ樹脂と高分子量化合物との相分離構造を形成した。
(比較例3)
(B)成分として、グリシジルアクリレート及びグリシジルメタクリレートに由来するモノマー単位を有しないアクリルゴム(ナガセケムテック社製)を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、支持体フィルム上に比較例3の接着フィルムを作製した。
(参考例1〜6)
塗膜の膜厚を50μmとした以外は実施例1〜3及び比較例1〜3と同様の操作を行い、参考例1〜6の接着フィルムをそれぞれ支持体フィルム上に作製した。
[接着フィルムの評価]
実施例1〜3、比較例1〜3及び参考例1〜6で得られた接着フィルム、並びに実施例4で得られた積層接着フィルムについて相分離構造の大きさを評価した。また、実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた接着フィルム、並びに実施例4で得られた積層接着フィルムについて、それぞれ、相分離構造の大きさ、耐熱性、透明性、耐クラック性及び耐浸みだし性を、以下に示す方法により評価した。
相分離構造の大きさは次のようにして評価した。まず、上述の接着フィルム及び積層接着フィルム(以下、単に「接着フィルム等」という。)を150〜170℃で1時間加熱して得られる十分に硬化した硬化体を原子間力顕微鏡で観察した構造をもとに、その構造周期を算出した。例えば、相分離構造が、連続につながった海(連続相)に島(分散相)が点在している海島構造である場合には、島相の中心間の距離の平均から構造周期を算出した。構造周期が500nm未満のものをA、500nm以上のものをBとして相分離構造の大きさを評価した。なお、実施例2で得られた接着フィルムの硬化体の原子間力顕微鏡像を図1に、比較例3で得られた接着フィルムの硬化体の原子間力顕微鏡像を図2に示す。
耐熱性は次のようにして評価した。まず、上述の接着フィルム等から支持体フィルムを剥離除去した。次いで、接着フィルム等の両主面に厚み25μmのポリイミドフィルムを、温度60℃、圧力0.3MPa、速度0.3m/分の条件でホットロールラミネーターを用いて貼り合わせた。その後150℃で1時間加熱して硬化した。この積層体を切断して、30mm×30mm試験片を5個用意した。これらを、260℃のホットプレートに載せ、120秒間加熱して、膨れ等の異常発生の有無を観測した。全ての試験片で異常が観測されたものをC、一部の試験片について異常が観測されたものをB、全ての試験片で異常が観測されなかったものをAとして耐熱性を評価した。
透明性は次のようにして評価した。まず、上述の接着フィルム等から支持体フィルムを剥離除去した。次いで、分光光度計を用いて、上述の接着フィルムの透過率を測定した。波長500nmの光の透過率が70%を超えるものをA、70%以下のものをBとして透明性を評価した。
耐クラック性は次のようにして評価した。まず、複数枚の上述の接着フィルム等を温度60℃、圧力0.3MPa、速度0.3m/分の条件でホットロールラミネーターを用いて貼り合わせ、膜厚60μmの積層接着フィルムを得た。その後、160℃で1時間加熱して硬化し、更に支持体フィルムを剥離除去した。この積層接着フィルムの硬化体を切断して10cm×10mmの試験片を得た。得られた試験片に対して引張試験を行い破断するときの強度を調べた。破断強度が100g未満のものをC、100g以上1kg未満のものをB、1kg以上のものをAとして耐クラック性を評価した。
耐浸み出し性は次のようにして評価した。まず、上述の接着フィルム等から支持体フィルムを剥離除去した。次いで、接着フィルム等の両主面に厚み25μmのポリイミドフィルムを、温度60℃、圧力0.3MPa、速度0.3m/分の条件でホットロールラミネーターを用いて貼り合わせた。その後160℃で1時間加熱して硬化した。この硬化体を切断して、30mm×30mm試験片を得た。得られた試験片を200℃、10気圧で20分間ホットプレスした後、試験片端部からの樹脂の浸み出しを、光学顕微鏡を用いて確認した。浸み出しがないものをA、浸み出しがあるものをBとして耐浸み出し性を評価した。
実施例4で積層接着フィルムの作製に使用した半硬化状態の接着フィルムについては、更にその硬化率を測定した。硬化率は、示差走査熱量計を用いて昇温速度5℃/分、昇温開始温度25℃、昇温終了温度300℃の条件で、測定を行うことにより求めた。具体的には、硬化前の接着フィルムの発熱ピークをΔH0、100℃で40分間加熱して半硬化した後の接着フィルムの発熱ピークをΔHtとして、(ΔH0−ΔHt)×100/ΔH0の計算式で半硬化状態の接着フィルムの硬化率(単位:%)を求めた。
実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた接着フィルム等の評価結果を表1に、参考例1〜6で得られた接着フィルムの評価結果を表2に示す。
Figure 2008121005
Figure 2008121005
実施例1〜3の接着フィルムは、本発明に係る(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有してなる。これらの接着フィルムにおいては、硬化前にはこれらの3成分が相溶するが、硬化させることによって相分解が誘発され、相分離構造の構造周期が500nm未満と小さく、光学的に透明な状態となる。実施例4の積層接着フィルムは、硬化率70%の半硬化状態の接着フィルムを2枚積層したものである。この接着フィルムにおいても、実施例1〜3と同様に、硬化させることにより相分離構造の大きさが500nm未満と小さく、光学的に透明な状態となる。実施例1〜4の接着フィルム等は、耐熱性、耐クラック性、耐浸み出し性に優れる。
これに対して、比較例1及び2の接着フィルムにおいては、(A)成分が硬化前から(B)成分と相分離構造を形成していた。これらの接着フィルムは、耐クラック性、耐浸み出し性に劣る。比較例3の接着フィルムにおいては、上述の(B)成分に代えて、エポキシ基を含まない高分子化合物を用いている。この接着フィルムは、硬化後の相分離構造の構造周期が大きく、アクリルゴム相とエポキシ樹脂相の界面での接着強度が弱いので、耐熱性、耐クラック性、耐浸み出し性に劣る。
以上のように実施例1〜4の接着フィルム等は、比較例1〜3の接着フィルムと比較して、耐熱性、耐クラック性、耐浸み出し性に優れ、半硬化状態の接着フィルムを積層しても、さらに相分解が進まないので、積層するのに好適である。
実施例2で得られた接着フィルムの硬化体の原子間力顕微鏡像を示す図である。 比較例3で得られた接着フィルムの硬化体の原子間力顕微鏡像を示す図である。

Claims (8)

  1. (A)エポキシ樹脂と、
    (B)エポキシ基を有する重量平均分子量10万以上の高分子化合物と、
    (C)エポキシ硬化剤と、を含有する接着剤組成物であって、
    硬化前には前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分が相溶し、
    前記接着剤組成物からなる膜厚が50μm以上である接着フィルムは、硬化させることにより相分離して構造周期が0.5μm以上である相分離構造を形成し、
    前記接着剤組成物からなる膜厚が0.01〜20μmである接着フィルムは、硬化させることにより相分離して構造周期が0.01μm以上0.5μm未満である相分離構造を形成する、接着剤組成物。
  2. 前記(A)成分が、グリシジルエーテル基を有するエポキシ樹脂である、請求項1記載の接着剤組成物。
  3. 前記(C)成分がフェノール系硬化剤及び芳香族アミン系硬化剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤である、請求項1又は2記載の接着剤組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着剤組成物を40〜90%の硬化率で硬化してなる接着剤組成物半硬化体。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着剤組成物又は請求項4記載の接着剤組成物半硬化体をフィルム状に形成してなり、膜厚が0.1〜20μmである接着フィルム。
  6. 請求項5記載の接着フィルムを2枚以上積層した膜厚が5〜200μmである積層接着フィルム。
  7. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の接着剤組成物又は請求項4記載の接着剤組成物半硬化体を膜厚が0.1〜20μmであるフィルム状に形成する工程を備える接着フィルムの製造方法。
  8. 請求項7記載の製造方法により得られた接着フィルムを2枚以上積層して、膜厚が5〜200μmである積層接着フィルムを得る工程を備える積層接着フィルムの製造方法。
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