JP7312629B2 - 型板ガラス用飛散防止フィルム - Google Patents
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基材10を形成する材料としては、特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。これらの中でも、採光性と飛散防止性のバランスに優れる点から、ポリエチレンテレフタレートが好適である。
粘着剤層20は、型板ガラスGの型模様面の凹凸形状に追従することにより、隙間部分の発生が大幅に抑制され外観の見栄えが良く、高い粘着力を長期間して確保でき飛散防止効果を安定して保持する観点から、所定以上の厚さに厚膜化する必要がある。かかる観点から、粘着剤層の厚さは、50μm以上であり、好ましくは50~120μmである。
・GPC測定装置:東ソー社製,HLC-8220 GPC
・GPCカラム(以下の順に通過):東ソー社製
TSK guard column HXL-H
TSK gel GMHXL
TSK gel GMHXL
TSK gel G2000HXL
・測定溶媒:テトラヒドロフラン
・測定温度:40℃
アクリル系共重合体の製造方法は、特に制限されず、重合開始剤を使用する溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法など従来公知の方法を用いることができる。また、重合開始剤により重合を開始させる方法の他に、電子線、紫外線等を照射して重合を開始させる方法を採用することもできる。中でも重合開始剤を使用する溶液重合法が、分子量の調節が容易であり、また不純物も少なくできるために好ましい。例えば、溶剤として酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトンなどを用い、モノマーの合計量100質量部に対して、重合開始剤を好ましくは0.01~0.50質量部を添加し、窒素雰囲気下で、例えば反応温度60~90℃で、3~10時間反応させることで得られる。
本実施形態において、剥離ライナー30は、ポリエチレンテレフタレート(PET)の単層から構成される。
還流器および攪拌機を備えたフラスコに、2-エチルヘキシルアクリレート70.0質量部、n-ブチルアクリレート29.0質量部、アクリル酸0.5質量部、2-ヒドロキシエチルアクリレート0.5質量部からなるモノマー混合物、アゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤)、および酢酸エチル(溶剤)を添加し、窒素置換を行いながら65℃まで加温し、7時間重合を行って、アクリル系共重合体を得た(重量平均分子量80万)。
実施例1において、剥離ライナーにおけるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの厚さ30μmを38μmに変更した以外は実施例1と同様にして、型板ガラス用飛散防止フィルム2を得た。
実施例1において、剥離ライナーにおけるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの厚さ30μmを50μmに変更した以外は実施例1と同様にして、型板ガラス用飛散防止フィルム3を得た。
実施例1において、剥離ライナーにおけるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの厚さ30μmを75μmに変更した以外は実施例1と同様にして、型板ガラス用飛散防止フィルム4を得た。
実施例1において、剥離ライナーにおけるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの厚さ30μmを25μmに変更した以外は実施例1と同様にして、型板ガラス用飛散防止フィルム8を得た。
1.貼りおこし頻度
各実施例および比較例で得られた飛散防止フィルム1~5をA4サイズの大きさに切り取り、1日標準環境下(23℃、50%RH)に静置し、剥離ライナーを剥がして呼び厚さ4mmの型板ガラス「霞」(旭硝子社製)の型模様面に粘着剤層面を貼付した。その際に、所定の位置にフィルムを貼付するまでに必要な貼りおこし頻度を以下の基準にしたがって評価した。
△:6~10回
×:11回以上。
実施例3において、基材であるPETフィルムの厚さ50μmを25μmに変更した以外は実施例3と同様にして、型板ガラス用飛散防止フィルム5を得た。
実施例3において、基材であるPETフィルムの厚さ50μmを38μmに変更した以外は実施例3と同様にして、型板ガラス用飛散防止フィルム6を得た。
実施例3において、基材であるPETフィルムの厚さ50μmを75μmに変更した以外は実施例3と同様にして、型板ガラス用飛散防止フィルム7を得た。
2.飛散防止フィルムの追従性試験(接触面積率)
各実施例で得られた飛散防止フィルム3、5~7を幅75mm長さ75mmの大きさに切り取り、1日標準環境下(23℃、50%RH)に静置し、剥離ライナーを剥がして呼び厚さ4mmの型板ガラス「霞」(旭硝子社製)の型模様面に粘着剤層面を貼付した。飛散防止フィルムの基材側からデジタル顕微鏡でデジタル画像を撮影し、得られたデジタル画像をデジタル顕微鏡に付随するデータ解析装置に取り込み、解析ソフト用いて2値化処理して粘着部(白色部分)の接触面積率を算出し、接触面積率を求めた。
13 基材、
15 粘着剤層、
17 剥離ライナー、
19 ハードコート層。
Claims (4)
- 基材、粘着剤層、および粘着剤層に隣接され、粘着剤層に接する面に剥離処理がなされている樹脂フィルムを有する型板ガラス用樹脂フィルムであって、
前記粘着剤層の厚みは、50~120μmであり、
前記樹脂フィルムの厚みは、30~100μmであって、
前記樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである、型板ガラス用飛散防止フィルム。 - 基材、粘着剤層、および粘着剤層に隣接され、粘着剤層に接する面に剥離処理がなされている樹脂フィルムを有する型板ガラス用樹脂フィルムであって、
前記粘着剤層の厚みは、50~120μmであり、
前記樹脂フィルムの厚みは、30~100μmであって、
前記樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、および塩化ビニルフィルムから選ばれる少なくとも2層からなる積層体である、型板ガラス用飛散防止フィルム。 - 前記基材の厚みが、30~100μmである、請求項1または2に記載の型板ガラス用飛散防止フィルム。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の型板ガラス用飛散防止フィルムを型板ガラスにドライ貼りにより貼付する、型板ガラス用飛散防止フィルムの型板ガラスへの貼付方法。
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