JP7312064B2 - 溶射膜被覆部材の製造方法 - Google Patents
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(実施例1)
(基材準備工程)
SiC原料粉末が、CIP(冷間等方圧加圧)成形法にしたがって1ton/cm2で静水圧成形されることにより成形体が作製された。成形体が矩形板状に加工されたうえでN2雰囲気において、2000℃において3時間にわたり常圧焼成されることにより焼結体が作製された。焼結体が縦100mm×横100mm×厚さ5mmの略矩形板状(または略正方形板状)になるように加工された。また、焼結体の一方の主面が研削砥石が用いられてその表面粗さRaが0.48μmになるように研削加工された。これにより、当該研削加工面を被溶射面10として有する基材1が作製された。
第1プラズマ溶射装置が用いられて非酸化性ガスプラズマが基材1の被溶射面10に対して照射された。非酸化性ガスとして、Arガス、N2ガスおよびH2ガスの混合ガスが用いられた。溶射装置を構成するノズルに対するArガスの供給量が100l/minに制御され、N2ガスの供給量70l/minに制御され、かつ、H2ガスの供給量が70l/minに制御された。
第1プラズマ溶射装置がそのまま第2プラズマ溶射装置として用いられてY2O3スラリーが非酸化性ガスを用いて基材1の被溶射面10に対してプラズマ溶射された。粒子径D50が3μmである純度99.9%以上のY2O3原料粉末300gと、水700gと、によりY2O3スラリーが調整された。非酸化性ガスとして、Arガス、N2ガスおよびH2ガスの混合ガスが用いられた。溶射装置を構成するノズルに対するArガスの供給量が100l/minに制御され、N2ガスの供給量70l/minに制御され、かつ、H2ガスの供給量が70l/minに制御された。これにより、溶射速度が600~700mm/sに制御された。
基材準備工程(図1/STEP02参照)において被溶射面10の表面粗さRaが0.7μmの基材1が準備されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例2の溶射膜被覆部材が形成された。
基材準備工程(図1/STEP02参照)において被溶射面10の表面粗さRaが0.97μmの基材1が準備されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例3の溶射膜被覆部材が形成された。
基材準備工程(図1/STEP02参照)において被溶射面10の表面粗さRaが0.12μmの基材1が準備されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例4の溶射膜被覆部材が形成された。
基材準備工程(図1/STEP02参照)においてSiC焼結体の一方の主面が研削加工されたうえで砥粒を用いた研磨加工がされることにより被溶射面10の表面粗さRaが0.06μmの基材1が準備されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例5の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)において粒径D50が0.5μmのY2O3原料粉末が用いられてスラリーが調整されたほかは、実施例1と同一条件にしたがっ て、実施例6の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)において粒径D50が1μmのY2O3原料粉末が用いられてスラリーが調整されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例7の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)において粒径D50が4.5μmのY2O3原料粉末が用いられてスラリーが調整されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例8の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)において粒径D50が6μmのY2O3原料粉末が用いられてスラリーが調整されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例9の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)においてAl2O3原料粉末が用いられてスラリーが調整されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例10の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)においてY3Al5O12(YAG)原料粉末が用いられてスラリーが調整されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例11の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)においてY2O3を8重量%含む安定化ジルコニア粉末が用いられてスラリーが調整されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例12の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)においてTiO2原料粉末が用いられてスラリーが調整されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例13の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)においてCr2O3原料粉末が用いられてスラリーが調整されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、実施例14の溶射膜被覆部材が形成された。
(比較例1)
プラズマ照射工程(図1/STEP04参照)が省略されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、比較例1の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ照射工程(図1/STEP04参照)において酸化性ガスプラズマが用いられた。酸化性ガスとして、Arガス、N2ガスおよびO2ガスの混合ガスが用いられた。溶射装置を構成するノズルに対するArガスの供給量が100l/minに制御され、N2ガスの供給量70l/minに制御され、かつ、O2ガスの供給量が70l/minに制御された。これ以外は、実施例1と同一条件にしたがって、比較例2の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)において湿式溶射ではなく乾式溶射が採用された。粒径D50が30μmのY2O3原料粉末または顆粒が用いられ、アクセルガスとしてO2ガスが用いられた。溶射装置を構成するノズルに対するO2ガスの供給量が5l/minに制御された。溶射原料速度が250~300m/sに制御された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)において水ではなくエタノールを溶媒としてスラリーが調整された。これ以外は、実施例1と同一条件にしたがって、比較例4の溶射膜被覆部材が形成された。
基材準備工程(図1/STEP02参照)において焼結体の一方の主面をサンドブラス ト加工することにより被溶射面10の表面粗さRaが1.9μmの基材1が準備されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、比較例5の溶射膜被覆部材が形成された。
プラズマ溶射工程(図1/STEP06参照)において粒径D50が9μmのY2O3原料粉末が用いられてスラリーが調整されたほかは、実施例1と同一条件にしたがって、比較例6の溶射膜被覆部材が形成された。
Claims (1)
- SiC焼結体からなる基材と、前記基材の被溶射面を被覆するアルミナ、イットリア、ジルコニア、チタニアおよびクロミアの少なくとも1種を含む酸化物または複合酸化物からなるセラミックス溶射膜と、を備えている半導体製造装置用の溶射膜被覆部材の製造方法であって、
表面粗さRaが0.05~1.0μmの範囲に含まれている前記被溶射面を有する前記基材を準備する工程と、
前記基材の被溶射面に非酸化性ガスプラズマを照射する工程と、
前記基材の被溶射面に粒子径D50が0.5~6.0μmの範囲に含まれる前記セラミックス溶射膜となるセラミックス原料粉末、および、水系の溶媒から調整されたスラリーを、非酸化性ガスを用いてプラズマ溶射することにより、前記セラミックス溶射膜を形成する工程と、を含むことを特徴とする溶射被覆部材の製造方法。
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