JP7310217B2 - タンクユニット及び液体消費装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一方向に並べられた複数のタンクからなるタンクユニット、及び、そのタンクユニットを備える液体消費装置に関する。
従来から、紙などの記録媒体に向けてインクを吐出することによって、記録媒体にインクで画像を形成するインクジェット式プリンタが知られている。インクジェット式プリンタでは、複数のインクタンクを備えるものが一般的である。特許文献1では、本願の出願人により複数のタンクが結束部材で束ねられてなるタンクユニットを備えた液体供給装置が提案されている。
インクジェット式プリンタのインクタンクには、プリンタ本体に据え付けられたタンクにユーザがインクを補給する補給式のものがある。補給式のインクタンクは、内部へインクを注入するための注入口を有し、注入口は弾性を有するキャップで封止される。このキャップを注入口から引き抜くと、キャップが勢いよく外れるため、キャップに付着しているインクが飛散し、注入口の周辺にインクが付着するおそれがある。また、インクを補給する際に、注入口からインクが洩れたり、注入口の周囲にインクが垂れたりすることが想定される。特許文献2,3では、注入口の周囲に漏れた又は垂れた液体を捕集する構造を有するタンクが提案されている。
特許文献2のインクタンクは、その上部に傾斜した注入口形成面を有し、注入口形成面から突出する筒部により注入口が形成されている。注入口形成面の下端には堰き止め凸部が設けられており、注入口から漏出したインク(液体)は、注入口形成面に沿って下方へ流れ、堰き止め凸部で堰き止められる。
特許文献3の液体収容容器(タンク)は、その上面に周壁部で囲まれた液受部を有し、液受部の一部に注入口が形成されている。液受部は、注入口に向かって重力方向に傾斜しており、液受部で受けた液体は液受部上を伝って注入口へ案内される。
特開2018-001579号公報 特開2014-037057号公報 特開2014-046624号公報
特許文献2,3のタンクでは、注入口が形成されている面に水平からの傾きを設けるとともに、注入口を囲う周壁を形成して、タンクの所定位置に液体を集めるようにしている。しかし、特許文献1のようなタンクユニットのように複数のタンクが並べられると、各タンクの周壁が複数のタンクの並び方向に重複することとなる。その結果、タンクユニットでは、周壁の厚さが過剰となって、タンクの容積効率が低下するおそれがある。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、一方向に並べられた複数のタンクからなるタンクユニット、及び、そのタンクユニットを備える液体消費装置において、タンクの容積効率の低下を抑制しつつ、タンクの注入口から漏洩した液体や、注入口から飛散した液体を捕捉する構造を提案する。
《1》本発明の一態様に係るタンクユニットは、
液体消費部にて消費される液体を収容する液体貯留室と当該液体貯留室に前記液体を注入するための注入口とを各々が有し、水平な第1方向に並ぶ複数のタンクと、
前記第1方向に並んだ前記複数のタンクを結束した状態で前記液体消費部を収容した筐体内に保持させる結束部材と、
前記注入口に着脱可能に取り付けられて当該注入口を封止するキャップとを備え、
前記結束部材は、前記複数のタンクの前記注入口を個別に露出させる複数の開口、及び、前記開口の周囲に設けられた液体捕捉突起が形成された壁を有し、
前記液体捕捉突起が、隣接する複数の前記注入口に亘って設けられていることを特徴としている。
《2》本発明の別の一態様に係るタンクユニットは、
液体消費部にて消費される液体を収容する液体貯留室と当該液体貯留室に前記液体を注入するための注入口とを各々が有し、水平な第1方向に並ぶ複数のタンクと、
前記第1方向に並んだ前記複数のタンクを結束した状態で前記液体消費部を収容した筐体内に保持させる結束部材と、
前記注入口に着脱可能に取り付けられて当該注入口を封止するキャップとを備え、
前記結束部材は、前記複数のタンクの前記注入口を個別に露出させる複数の開口、及び、前記開口の周囲に設けられた液体捕捉突起が形成された壁を有し、
前記注入口の開口中心線は、垂直から0°より大きく90°より小さい傾きを有し、前記液体捕捉突起が前記注入口の開口中心線と平行に前記壁から突出しているものである。
《3》本発明の更に別の一態様に係るタンクユニットは、
液体消費部にて消費される液体を収容する液体貯留室と当該液体貯留室に前記液体を注入するための注入口とを各々が有し、水平な第1方向に並ぶ複数のタンクと、
前記第1方向に並んだ前記複数のタンクを結束した状態で前記液体消費部を収容した筐体内に保持させる結束部材と、
前記注入口に着脱可能に取り付けられて当該注入口を封止するキャップとを備え、
前記結束部材は、前記複数のタンクの前記注入口を個別に露出させる複数の開口、及び、前記開口の周囲に設けられた液体捕捉突起が形成された壁を有し、
前記注入口は、前記注入口の開口中心線と平行に延びる筒部の先端に形成されており、
前記注入口の開口中心線の延伸方向を第2方向としたときに、前記注入口の前記第2方向に沿った高さが前記液体捕捉突起の先端の前記第2方向に沿った高さよりも低いものである。
《4》本発明の更に別の一態様に係るタンクユニットは、
液体消費部にて消費される液体を収容する液体貯留室と当該液体貯留室に前記液体を注入するための注入口とを各々が有し、水平な第1方向に並ぶ複数のタンクと、
前記第1方向に並んだ前記複数のタンクを結束した状態で前記液体消費部を収容した筐体内に保持させる結束部材と、
前記注入口に着脱可能に取り付けられて当該注入口を封止するキャップとを備え、
前記結束部材は、前記複数のタンクの前記注入口を個別に露出させる複数の開口、及び、前記開口の周囲に設けられた液体捕捉突起が形成された壁を有し、
前記液体捕捉突起が、前記注入口に挿入される液体補給ノズルに付着した前記液体を拭うワイパ部を有するものである。
《5》本発明の更に別の一態様に係るタンクユニットは、
液体消費部にて消費される液体を収容する液体貯留室と当該液体貯留室に前記液体を注入するための注入口とを各々が有し、水平な第1方向に並ぶ複数のタンクと、
前記第1方向に並んだ前記複数のタンクを結束した状態で前記液体消費部を収容した筐体内に保持させる結束部材と、
前記注入口に着脱可能に取り付けられて当該注入口を封止するキャップとを備え、
前記結束部材は、前記複数のタンクの前記注入口を個別に露出させる複数の開口、及び、前記開口の周囲に設けられた液体捕捉突起が形成された壁を有し、
前記液体捕捉突起が、弾性を有する樹脂材料からなるものである。
また、本発明の一態様に係る液体消費装置は、液体消費部と、前記液体消費部によって消費される液体を収容するタンクユニットと、前記液体消費部及び前記タンクユニットを収容した筐体とを備えることを特徴としている。
上記液体容器及び液体消費装置では、注入口に取り付けられたキャップを取り外す際に、注入口から漏洩したインクや、注入口やキャップから周囲へ飛散したインクは、注入口の周囲に設けられた液体捕捉突起に当接して捕捉され、それ以上の拡散が防止される。
上記の液体捕捉突起は、タンクではなく、結束部材に設けられている。これにより、一方向に並べられた複数のタンクを備えるタンクユニットにおいて、特許文献2,3のようにインクを捕集するための壁が過剰に厚くなることを回避し、タンクの容積効率の低下を抑制することができる。
本発明によれば、方向に並べられた複数のタンクからなるタンクユニット、及び、そのタンクユニットを備える液体消費装置において、タンクの容積効率の低下を抑制しつつ、タンクの注入口から漏洩した液体や、注入口から飛散した液体を捕捉する構造を提案することができる。
図1は、複合機の外観斜視図であって、(A)はカバーが閉塞位置である状態、(B)はカバーが開放位置である状態を示す。 図2は、プリンタ部の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、キャリッジ及びタンクユニットの配置を示す平面図である。 図4(A)は、タンクの前方斜視図であり、図4(B)は、タンクの後方斜視図である。 図5は、タンクユニットの分解斜視図である。 図6(A)は、結束部材の上方斜視図であり、図6(B)は、結束部材の下方斜視図である。 図7は、筐体と結束部材の部分縦断面図である。 図8(A)は、連結部材の前方斜視図であり、図8(B)は、連結部材の後方斜視図である。 図9は、結束部材に保持された各タンクが連結部材に組み付けられた状態を示す縦断面図である。 図10は、タンクユニットの注入口の周辺の側面断面図である。 図11は、タンクユニットの注入口の周辺の平面図である。 図12は、タンクユニットの注入口の周辺の平面図である。 図13は、注入口と液体捕捉突起との高さ関係を説明する図である。 図14は、ワイパ部が設けられた液体捕捉突起を含むタンクユニットの注入口の周辺の側面断面図である。 図15は、結束部材の前方斜視図である。 図16は、ワイパ部としての凹部と液体補給ノズルとの曲率半径の関係を説明する液体捕捉突起の前面図である。 図17は、ワイパ部に設けられたワイパゴムを説明する液体捕捉突起の前面図である。 図18は、液体捕捉突起で補足したインクの排出経路を説明するタンクユニットの前部の側面断面図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。この実施形態では、本発明を液体消費装置の一例である複合機1に適用する。但し、本発明は、複合機1に限定されず、液体消費部と、液体容器としてのタンクユニットと、液体消費部及びタンクユニットを収容した筐体とを備える液体消費装置に広く適用することができる。
〔複合機1の全体構成〕
図1は、複合機1の外観斜視図であって、(A)はカバー39が閉塞位置である状態、(B)はカバー39が開放位置である状態を示す。複合機1は、ファクシミリ機能及びプリント機能を含む、各種の機能を有する。複合機1は、プリンタ部2と、プリンタ部2を収容した筐体3とを備える。プリンタ部2は、液体消費部である記録部24、及び、液体容器であるタンクユニット9を含む。複合機1が水平面に設置された使用姿勢(図1の姿勢)を基準として上下方向Zを定義し、複合機1の操作パネル31が設けられている面を前面として前後方向Yを定義し、複合機1を前面から見て左右方向Xを定義する。使用姿勢において、上下方向Zが鉛直方向に相当し、前後方向Y及び左右方向Xが水平方向に相当する。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みを「向き」と表し、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来を「方向」と表す。
〔プリンタ部2〕
図2は、プリンタ部2の内部構造を模式的に示す縦断面図である。プリンタ部2は、記録媒体である用紙12にインクジェット記録方式で画像を記録する。プリンタ部2は、給送トレイ20、給送部21、搬送ローラ部23、記録部24、排出ローラ部25、プラテン26、タンクユニット9、及び、排出トレイ27を含む。
給送トレイ20は、用紙12を収容する。給送トレイ20は、複合機1の底部に設けられており、複合機1の前面から前後方向Yに挿脱される。給送部21は、給送トレイ20に収容された用紙12を搬送経路28へ給送する。給送部21は、図示されない搬送モータによって回転駆動される給送ローラ21aを含む。
搬送経路28は、給送トレイ20の後端部から後向きに延び、前向きにUターンし、記録部24とプラテン26との間の空間を経て排出トレイ27に至る経路である。搬送経路28は、ガイド部材29やプラテン26などによって形成される。搬送経路28内における用紙12の搬送向きCDが、図2において一点鎖線の矢印で示されている。
搬送ローラ部23は、記録部24より搬送向きCDの上流に配置され、記録部24とプラテン26の間へ向けて用紙12を搬送する。搬送ローラ部23は、対向配置された搬送ローラ23a及びピンチローラ23bを含む。搬送ローラ23aは、搬送モータによって駆動される。ピンチローラ23bは、搬送ローラ23aの回転に伴って連れ回る。
排出ローラ部25は、記録部24より搬送向きCDの下流に配置され、記録部24とプラテン26の間から用紙12を搬出し、排出トレイ27へ送り出す。排出ローラ部25は、対向配置された排出ローラ25a及び拍車25bを含む。排出ローラ25aは、搬送モータによって駆動される。拍車25bは、排出ローラ25aの回転に伴って連れ回る。排出トレイ27は、給送トレイ20の上方において前向きに開放しており、画像の記録を終えた用紙12は複合機1の前面から取り出される。
図3は、キャリッジ40及びタンクユニット9の配置を示す平面図である。記録部24は、キャリッジ40と、記録ヘッド41とを備える。キャリッジ40からインクチューブ42とフレキシブルフラットケーブル43とが延出している。キャリッジ40は、左右方向Xに延設されたガイドレール45,46に支持されている。キャリッジ40は、図示されないキャリッジモータを含む公知の駆動装置によって、ガイドレール45,46に沿って左右方向Xに往復移動する。
インクチューブ42は、タンクユニット9と記録ヘッド41とを接続し、タンクユニット9からインク(液体の一例)を記録ヘッド41に供給する。タンクユニット9は、4色(ブラック,マゼンタ,シアン,イエロー)のインクを収容する4つのタンク10B,10Y,10C,10M(これらを総称して、「タンク10」と表示することがある)を含む。タンク10は、インク補給式のインクタンクである。インクチューブ42は、各色(ブラック,マゼンタ,シアン,イエロー)のインクが流通する4本のインクチューブ42B,42Y,42C,42M(これらを総称して、「インクチューブ42」と表記することがある)を含み、束ねられた状態でキャリッジ40と接続されている。
フレキシブルフラットケーブル43は、図示されない制御部が実装された制御基板と記録ヘッド41とを電気的に接続する。フレキシブルフラットケーブル43は、制御部から出力される制御信号を記録ヘッド41に伝達する。
記録ヘッド41の下面には、複数のノズル411が配置されている。記録ヘッド41は、ノズル411からインクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ40が移動しながら記録ヘッド41がインク滴を吐出することにより、プラテン26に支持されている用紙12に画像が記録される。このようにして、タンク10に貯留されたインクが消費される。
〔タンクユニット9〕
タンクユニット9は、筐体3の右前部において、筐体3の内部に据え置かれている。タンクユニット9は、4つのタンク10と、各タンク10の注入口18を封止するキャップ5と、4つのタンク10の前部を束ねる結束部材7と、4つのタンク10の後部を束ねる連結部材8とを含む。
<タンク10>
4つのタンク10は、左右方向Xに沿って一列に並んでいる。各タンク10M,10C,10Yは同一構造であり、タンク10Bは、その他のタンクに比べて貯溜可能なインク量が多い点で異なるため、その他のタンクと僅かに構造が異なる。しかし、4つのタンク10B,10M,10C,10Yは実質的に同一構造を有するため、以下では、タンク10B,10M,10C,10Yのうち一つのタンク10Mの構造について説明する。
図4(A)は、タンク10Mの前方斜視図であり、図4(B)は、タンク10Mの後方斜視図である。図4に示すタンク10Mは、インクを収容するインク室11が内部に形成されたタンク筐体13を備える。タンク筐体13は、タンク本体14と、2枚のフィルム15,16とで構成される。タンク本体14は、透光性を有する樹脂で形成されており、タンク10Mの外部からインク室11内のインクを視認可能である。
タンク本体14は、前壁101、左壁103、上壁104、下壁105、後壁110、及び、仕切壁107を一体的に有する。前壁101は、立壁102と傾斜壁106とを含む。立壁102は、筐体3の前壁32と対峙する左右方向X及び上下方向Zに広がる表面を有する。傾斜壁106は、立壁102の上端及び上壁104の前端を連結する。傾斜壁106は、上下方向Z及び前後方向Yに対して傾斜し、傾斜壁106の表面は上下方向Zから0°より大きく90°より小さい傾きを有する。
図4(A)に示されるように、タンク本体14の右面は開放されている。前壁101、下壁105、後壁110、上壁104、及び、仕切壁107の右面にフィルム15が溶着されることによって、タンク本体14の右面が封止される。従って、タンク本体14の右面を封止する右壁はフィルム15で構成されている。図4(B)に示されるように、タンク本体14の左面の一部(後部)は開放されている。下壁105、後壁110、上壁104、及び、仕切壁107の左面にフィルム16が溶着されることによって、タンク本体14の左面の一部(後部)が封止される。従って、タンク本体14の左面は左壁103とフィルム16とで構成されている。
タンク筐体13は、後壁110に設けられたインク流出口17を有する。インク流出口17を通じて、インク室11に貯留されているインクがタンク10Mの外部へ流出する。インク流出口17には、連結部材8のインクニードル223が挿入される。インクニードル223は、直接又は間接的にインクチューブ42と接続される。これにより、インク室11内のインクは、インク流出口17、インクニードル223、及び、インクチューブ42を通じて記録ヘッド41のノズル411へ流出する。
タンク筐体13は、上壁104に設けられた大気連通口19を有する。大気連通口19を通じて、インク室11とタンク10Mの外部とが連通される。つまり、大気連通口19を通じて、インク室11内が大気開放される。
タンク筐体13は、傾斜壁106に設けられた注入口18を有する。タンク10Mへインクを補給する際に、注入口18を通じて、インクがインク室11へ注入される。注入口18の開口の中心を、「開口中心点O1」と規定する。開口中心点O1を通り且つ傾斜壁106の厚み方向と平行に延びる直線を、「開口中心線C1」と規定する。開口中心線C1は上下方向Z(垂直方向)に対し、0°より大きく90°より小さい傾きを有する。傾斜壁106から開口中心線C1と平行に突出する筒部108が設けられており、この筒部108の開口縁が注入口18を形成している。
注入口18には、着脱可能なキャップ5が取り付けられる。キャップ5は、注入口18を液密に封止する。キャップ5は、注入口18を塞ぐ栓部材50と、キャップ5の操作時にユーザの手指等が作用する操作部材60とを有する。キャップ5のうち少なくとも栓部材50は、例えばエラストマーなどの、弾性変形可能な樹脂材料からなる。
<結束部材7>
図5~7に示すように、結束部材7は、左右方向Xに一列に並んだ複数のタンク10の前部分を保持することにより結束する。また、結束部材7は、結束した複数のタンク10を筐体3に保持させる。
結束部材7は、前壁71、右壁72、左壁73、上壁74、及び、下壁75を備える。これらの壁によって、結束部材7の内部空間70が形成される。
前壁71は、立壁76及び傾斜壁77からなる。立壁76は、上下方向Z及び左右方向Xに拡がる垂直面を有する。傾斜壁77は、立壁76の上端及び上壁74の前端を連結する。傾斜壁77は上下方向Z及び前後方向Yに対して傾斜し、傾斜壁77の表面は垂直から0°より大きく90°より小さい傾きを有する。結束部材7の傾斜壁77と、タンク本体14の傾斜壁106とは平行であってよい。
右壁72は、前壁71の右端から後向きに延びる。左壁73は、前壁71の左端から後向きに延びる。上壁74は、前壁71の上端(詳細には傾斜壁77の上端)から後向きに延びる。上壁74の右端は、右壁72の上端と接続されている。上壁74の左端は、左壁73の上端と接続されている。下壁75は、前壁71の下端から後向きに延びる。下壁75の右端は、右壁72の下端と接続されている。下壁75の左端は、左壁73の下端と接続されている。
下壁75には、下向きに延びる円筒形状の凸部78aが形成されている。凸部78aは、下壁75の右端部及び左端部にそれぞれ形成されている。図7に示すように、凸部78aは、プリンタ部2の筐体3の底板33に形成された穴34に挿入される。上壁74には、上向きに延びる円筒形状の凸部78bが形成されている。凸部78bは、上壁74の左右方向Xの中央付近に形成されている。図7に示すように、凸部78bは、プリンタ部2の筐体3の中板35に形成された穴36に挿入される。このようにして、結束部材7は、複数のタンク10を結束した状態で、筐体3に固定されると共に支持される。
図6に示すように、結束部材7の内部空間70へ、複数のタンク10が後方から挿入される。図5に示すように、左右方向Xに並ぶ複数のタンク10において、隣り合うタンク10の間には、隙間G1が形成されている。
図9に示すように、複数のタンク10を保持している結束部材7において、前壁71は複数のタンク10の前壁101を覆い、上壁74はタンク10の上壁104の前部を覆い、下壁75はタンク10の下壁105の前部を覆う。
図6に示すように、結束部材7の前壁71の立壁76は、左右方向Xに間隔をあけて並ぶ複数の窓79を有する。各窓79は、4つのタンク10B,10Y,10C,10Mに対応する。つまり、本実施形態において、窓79は4つ形成されている。本実施形態において、各窓79の形状は矩形であるが、矩形以外の形状であってもよい。
図9に示すように、複数のタンク10を保持している結束部材7において、各タンク10の立壁102が、窓79を通じて結束部材7の外部に露出する。また、図6に示すように、カバー39が閉塞位置にある状態で、各タンク10の立壁102が、結束部材7の窓79及びカバー39の窓37を通じて筐体3の外部に露出する。これにより、ユーザはタンク10内に貯留されているインクの残量を、窓79及び窓37を通じて筐体3の外から視認できる。
各窓79の上縁及び下縁には、内部空間70へ向かって突出する凸部81がそれぞれ形成されている。複数のタンク10を保持している結束部材7において、各タンク10の前壁101の立壁102が、窓79の周縁の凸部81に当接する。これにより、結束部材7に対するタンク10の前方の位置が決定される。
図6に示すように、結束部材7の前壁71の傾斜壁77は、左右方向Xに間隔をあけて並ぶ複数の開口82を有する。各開口82は、4つのタンク10B,10Y,10C,10Mに対応する。つまり、本実施形態において、開口82は4つ形成されている。本実施形態において、各開口82の形状は円形であるが、円形以外の形状であってもよい。図9に示すように、結束部材7に保持された複数のタンク10において、各タンク10の注入口18が、開口82を通じて結束部材7の外部に露出する。
図6に示すように、結束部材7の上壁74の前部には、後述するキャップ5が取り付けられるキャップ取付部83が形成されている。本実施形態において、キャップ取付部83は、図6(A)に示すように、前向きに開放した溝を有する凹部である。
<連結部材8>
連結部材8は、左右方向Xに一列に並んだ複数のタンク10の後部を保持することにより結束する。また、連結部材8は、結束した複数のタンク10を筐体3に保持させる。連結部材8は、本体201及び連結部202を有する。図8に示すように、本体201の後方から連結部202が組み合わされることによって、連結部材8が構成されている。
図8に示すように、本体201は、ベース部203、起立部204、及び、ブリム部205を有する。起立部204は、ベース部203の後端部から上方へ延びる。ブリム部205は、起立部204の上端部から前向きに延びる。
ベース部203は、概ね矩形の平板である。ベース部203の上面には、前後方向Yに沿って延びる4つの溝210が形成されている。溝210の前端は、前向きに開口している。各溝210の左右方向Xの幅は、当該溝210に保持されるタンク10の左右方向Xの幅よりも若干大きい。各溝210は、タンク10の後下部に形成された凸部137(図4、参照)が進入することによって、タンク10の左右方向Xの位置決めを行いつつ、タンク10の移動を前後方向Yに案内するガイドとして機能する。
ベース部203には、溝210と重複しない位置に2つの凹部211,212が形成されている。凹部211,212は、左右方向Xに離れた位置に配置されている。各凹部211,212には、ベース部203を上下方向Zに貫通する貫通孔213,214がそれぞれ形成されている。これらの貫通孔213,214は、連結部材8のベース部203を筐体3に固定するために利用される。具体的には、貫通孔213,214に挿通されたネジが筐体3のネジ穴に螺合される。
起立部204は、左右方向Xの幅がベース部203の幅とほぼ同じである。起立部204には、各溝210の後端に対応する位置に、前後方向Yに貫通する開口215(図5、参照)がそれぞれ形成されている。開口215を通じて、連結部202のガイド筒222が起立部204に挿入される。
隣接する開口215の間は、上下方向Zに延びる仕切板216で仕切られている。各仕切板216によって、隣り合うインクニードル223の一方から他方へインクが飛散して付着することが抑制される。
各開口215の上方には、前向きに突出するロッド217がそれぞれ設けられている。ロッド217の前端に、タンク10の後壁110が当接することによって、タンク10の後方の位置が決定される。
ブリム部205は、ベース部203と上下方向Zに対向している。ブリム部205の先端であって各溝210の上方には、ブリム部205を上下方向Zに貫通し、且つ、前向きに開放した溝218が形成されている。この溝218には、タンク10の後上部に形成された凸部136が嵌合する。溝218と凸部136との嵌合により、タンク10の左右方向Xへの移動が規制される。ブリム部205の上面には、複数の凸部219が上方へ突出している。凸部219は、筐体3と係合することによって、筐体3に対して連結部材8を位置決めする。
連結部202は、連結板221、ガイド筒222、インクニードル223、インク流路224、及び、ジョイント225を有する。ガイド筒222、インクニードル223、インク流路224、及びジョイント225の数は、タンクユニット9のタンク10の数と対応している。
連結板221は、平板形状を呈し、起立部204にネジ226で固定されている。連結板221から複数のガイド筒222が前向きに突出している。ガイド筒222は、起立部204の開口215に挿通されている。ガイド筒222内には、当該ガイド筒222と同軸状にインクニードル223が配置されている。インクニードル223は、連結板221から前向きに突出した管である。インクニードル223をタンク10の突出部157に挿入する際に、突出部157がガイド筒222に案内される。突出部157に挿入されたインクニードル223の前端はタンク10のインク流出路114に進入、インクニードル223の内部空間とインク流出路114とが連通する。
インクニードル223の後端は、連結板221の後面に開口し、連結板221の後面に形成されたインク流路224と接続されている。連結板221の後面に形成された溝の開口面(後面)が不図示のフィルムによって封止されることによって、インク流路224が形成されている。各インクニードル223に対応して独立したインク流路224が設けられている。各インク流路224は、連結板221の上部に形成されたジョイント225とそれぞれ連続している。各ジョイント225には、インクチューブ42がそれぞれ連結される。このように、連結部202によって、タンク10のインク流出路114からインクチューブ42へ連続するインク流路が形成されている。
〔筐体3〕
図1に戻って、筐体3は、概ね直方体形状を呈し、垂直な前壁32を有する。前壁32の右部に、開口38が形成されている。開口38は、前壁32に支持されたカバー39によって閉塞される。カバー39は、開口38を閉塞する閉塞位置(図1(A)に示される位置)と、開口38を開放する開放位置(図1(B)に示される位置)との間で変位する。
カバー39には、窓37が形成されている。窓37は、結束部材7の窓79と前後方向Yの位置が対応している。窓37を通じて、結束部材7の窓79内に露出するタンク10を視認することができる。つまり、閉塞位置にあるカバー39の窓37を通じて、タンク10のインク残量を筐体3の外部から視認することができる。
また、カバー39が開放位置にあるとき、開口38を通じて、タンク10に設けられた注入口18及びそれを封止するキャップ5が露出する。このように注入口18及びそれを封止するキャップ5を露出させた状態で、タンク10へインクを補給する作業が行われる。
〔インク飛散防止構造〕
ここで、タンクユニット9のインク飛散防止構造について詳細に説明する。タンク10の注入口18に取り付けられたキャップ5において、栓部材50の少なくとも一部分はタンク10の内部(即ち、インク室11)に晒されており、栓部材50にはインクが付着している。また、キャップ5の着脱の過程で注入口18やその周囲にインクが付着していると、栓部材50にインクが付着してしまう。キャップ5を注入口18から取り外す際には栓部材50の弾性変形が伴うことから、栓部材50の弾性回復の勢いで栓部材50に付着しているインクが周囲へ飛散することがある。そこで、本実施形態に係る結束部材7は、キャップ5を注入口18から取り外す際に、ユーザへ向かうインクの飛散を抑えるとともに、インクを捕集する飛散防止構造を有する。
図10は、タンクユニット9の注入口18の周辺の側面断面図であり、図11は、タンクユニット9の注入口18の周辺の平面図である。図10及び図11に示すように、結束部材7の傾斜壁77には、タンク10の注入口18を個別に露出させる複数の開口82が設けられている。そして、開口82の前縁には、液体捕捉突起701が設けられている。液体捕捉突起701は、結束部材7の前壁71から前斜め上向きに突出する突起である。より詳細には、液体捕捉突起701は、立壁76及び傾斜壁77のいずれか一方、又は、立壁76と傾斜壁77の境界部分から突出する。本実施形態に係る結束部材7では、開口82の前縁が立壁76と傾斜壁77との境界部分にあり、液体捕捉突起701は立壁76と傾斜壁77の境界部分にある。
液体捕捉突起701の突出方向は、注入口18の開口中心線C1と平行である。但し、液体捕捉突起701の突出方向はこれに限定されず、液体捕捉突起701の突出方向が上向き及び前向きの方向成分を有していればよい。つまり、液体捕捉突起701の開口82(及び、注入口18)を向いた面(以下、「液体捕捉面702」と称する)が、後向き又は後斜め上向きであればよい。
液体捕捉突起701は、隣接する複数の注入口に亘って設けられている。本実施形態に係る結束部材7は、4つの注入口18に対し一連の液体捕捉突起701が設けられている。そして、液体捕捉突起701の液体捕捉面702には、複数のリブ703が設けられている。各リブ703は、液体捕捉面702から当該液体捕捉面702と直交する方向へ突出する。また、各リブ703は、液体捕捉面702と略直交する面を有する。このような複数のリブ703によって、液体捕捉面702が注入口18ごとに区切られている。
各注入口18に対応して液体捕捉突起701(701A)が設けられていてもよい。図12に示す液体捕捉突起(701A)は、開口82の前縁及び側縁の一部を囲っている。また、液体捕捉突起701の液体捕捉面702は平面ではなく、曲面であってもよい。
図13は、注入口18と液体捕捉突起701との高さ関係を説明する図である。図13に示すように、注入口18の開口中心線C1の延伸方向を開口方向γとしたときに、注入口18の開口方向γに沿った高さH1が、液体捕捉突起701の上端の開口方向γに沿った高さH2よりも低い。液体捕捉突起701の高さH2は高いほど飛散する液体を捕集する効果が高いが、過剰となればキャップ5の着脱の動きを阻害する。
図14は、ワイパ部705が設けられた液体捕捉突起701(701B)を含むタンクユニット9の注入口18の周辺の側面断面図であり、図15は、結束部材7の前方斜視図である。図14及び図15に示すように、液体捕捉突起701(701B)は、タンク10にインクを注入する際に、補給用インクの入った液体補給容器のノズル(以下、「液体補給ノズル301」と称する)に付着しているインクを拭うためのワイパ部705を有していてもよい。
図14及び図15に例示されたワイパ部705は、液体捕捉突起701Bの上端部に設けられた凹部706である。凹部706の態様は特に限定はされないが、例えば、凹部706は円弧形状であってよい。この場合、図16に示すように、凹部706の縁の曲率半径R1が、液体補給ノズル301の外周の曲率半径R2よりも大きい。但し、液体補給ノズル301の曲率半径R2が液体補給ノズル301の位置によって異なる場合は、液体補給ノズル301の曲率半径R2のうち最大のものよりも、凹部706の縁の曲率半径R1が大きい。
図17に示すように、凹部706の縁にワイパゴム708(弾性体)が設けられていてもよい。ワイパゴム708、エラストマーのようなゴム様の弾性を有する。ワイパゴム708は、液体捕捉突起701に接着、嵌合、又は溶着されていてよい。或いは、結束部材7のうち液体捕捉突起701の凹部706の周囲のみが他の部分と比較して弾性の高い樹脂材料を用いて結束部材7が二色成形されることによって、ワイパゴム708が液体捕捉突起701に一体的に設けられていてもよい。
図14に戻って、液体補給ノズル301を凹部706の縁に接触させて、液体補給ノズル301を前方へ引くことにより、液体補給ノズル301に付着しているインクをワイパ部705で拭うことができる。凹部706の縁には、液体補給ノズル301から拭き取ったインクを捕捉する吸収体707が設けられている。吸収体707は、例えば、スポンジ様のものであってよい。吸収体707は、凹部706の液体捕捉面702側において帯状に設けられていてよいし、スポット状に設けられていてもよい。但し、吸収体707は省略されてもよい。
図18は、液体捕捉突起701で補足したインクの排出経路709を説明するタンクユニット9の前部の側面断面図である。この図では、排出経路709が二点鎖線で示されている。図18に示すように、液体捕捉突起701で捕捉されたインク(及び、液体捕捉突起701で液体補給ノズル301から拭き取られたインク)は、重力によって液体捕捉面702に沿って下方へ流れ、開口82を通過して、結束部材7とタンク10との間隙に進入する。なお、注入口18の周囲の傾斜壁106上に落下したインクも、重力によって傾斜壁106に沿って下方へ、結束部材7とタンク10との間隙に進入する。結束部材7とタンク10との間には、インクの排出経路709が形成されている。排出経路709は、例えば、結束部材7の前壁71の内側及び下壁75の内側に連続する溝によってされ得る。排出経路709は、窓79の内側がインクで汚れないように、前壁71においては隣接する窓79の間を通る。結束部材7とタンク10との間隙に進入したインクは、重力によって、排出経路709に沿ってタンク10の下方まで流れる。タンク10の下方には、図示されないインクフォームが設けられている。排出経路709を流れたインクは、インクフォームに吸収される。
以上に説明したように、本実施形態に係るタンクユニット9は、水平な第1方向(左右方向X)に並ぶ複数のタンク10と、第1方向に並んだ複数のタンク10を結束した状態で記録部24(請求の範囲の「液体消費部」に相当)を収容した筐体3内に保持させる結束部材7と、各注入口18に着脱可能に取り付けられて当該注入口18を封止するキャップ5とを備える。各タンク10は、記録部24にて消費されるインク(請求の範囲の「液体」に相当)を収容するインク室11(請求の範囲の「液体貯留室」に相当)と当該インク室11にインクを注入するための注入口18とを有する。結束部材7は、複数のタンク10の注入口18を個別に露出させる複数の開口82、及び、開口82の周囲に設けられた液体捕捉突起701が形成された前壁71(傾斜壁77及び/又は立壁76)を有する。
また、本発明の液体消費装置の一実施形態に係る複合機1は、液体消費部である記録部24と、記録部24によって消費される液体を収容する液体容器であるタンクユニット9と、記録部24及びタンクユニット9を収容した筐体3とを備える。なお、本実施形態に係るタンクユニット9は、4つのタンク10を備えるが、本発明のタンクユニット9及び本発明の液体消費装置が有するタンクユニット9は、2つ以上の複数のタンク10を備えればよい。
上記構成のタンクユニット9及び複合機1において、注入口18に取り付けられたキャップ5を取り外す際に、注入口18から漏洩したインクや、注入口18やキャップ5から周囲へ飛散したインクは、注入口18の周囲に設けられた液体捕捉突起701に当接して捕捉され、それ以上の拡散が防止される。なお、液体捕捉突起701で捕捉されたインクは、前述の通り結束部材7とタンク10との間に形成された排出経路709を通って、インクフォームで回収される。
液体捕捉突起701は、タンク10ではなく、結束部材7に設けられている。これにより、一方向に並べられた複数のタンク10を備えるタンクユニット9において、特許文献2,3のようにインクを捕集するための壁が過剰に厚くなることを回避し、タンク10の容積効率の低下を抑制することができる。
また、液体捕捉突起701が形成された結束部材7は、タンク10を個別に覆うものではなく、複数のタンク10を纏めて覆うことによりそれらを結束するものである。従って隣接するタンク10の間から、インクが漏出するおそれがない。また、タンク10を個別に覆う場合と比較して、タンク10(及び、その注入口18)の位置のばらつきが抑えられ、各タンク10のがたつきが抑えられる。このような結束部材7により、タンク10の組付性が向上し、注入口18の位置が揃うことによりインク注入時の注入口18の視認性を向上する。
また、本実施形態に係るタンクユニット9において、液体捕捉突起701は、隣接する複数の注入口18に亘って設けられている。これにより、液体捕捉突起701同士の間からのインクの漏れを防ぐことができる。このように、隣接する複数の注入口18に亘って設けられた液体捕捉突起701においては、液体捕捉突起701が、当該液体捕捉突起701の捕捉面702から当該捕捉面702と直交する方向へ突出し、当該捕捉面702を開口82ごとに区切るリブ703を有していてよい。このリブ703によって、液体捕捉突起701で捕捉したインクの第1方向(左右方向X)への拡散を防止することができる。
但し、液体捕捉突起701は隣接する複数の注入口18に亘って設けられたものに限定されず、液体捕捉突起701Aは、注入口18ごとに独立して設けられていてもよい(図12、参照)。これにより、隣接する注入口18の間隔が比較的大きい場合に、液体捕捉突起701の第1方向(左右方向X)の長さを抑えることができる。
また、本実施形態に係るタンクユニット9において、タンク10の注入口18の開口中心線C1は、垂直から0°より大きく90°より小さい傾きを有し、液体捕捉突起701が注入口18の開口中心線C1と平行に前壁71から突出している。これにより、液体捕捉突起701によって、注入口18から飛散したインクを効果的に捕捉することができる。
また、本実施形態に係るタンクユニット9において、タンク10の注入口18は、注入口18の開口中心線C1と平行に延びる筒部108の先端に形成されており、注入口18の開口中心線C1の延伸方向を第2方向(開口方向γ)としたときに、注入口18の第2方向に沿った高さH1が液体捕捉突起701の先端の第2方向に沿った高さH2よりも低い。これにより、液体捕捉突起701によって、注入口18から飛散したインクを効果的に捕捉することができる。
また、本実施形態に係るタンクユニット9において、液体捕捉突起701は、注入口18に挿入される液体補給ノズル301に付着したインクを拭うワイパ部705を有する。本実施形態において、ワイパ部705は、液体捕捉突起701の上端部に設けられた凹部706である。
液体捕捉突起701がワイパ部705を備えることにより、タンク10へのインクの補給作業が終わった後、注入口18から抜き出された液体補給ノズル301に付着しているインクを、ワイパ部705で拭うことができる。ワイパ部705は、注入口18に近接して設けられており、液体補給ノズル301からインクが落下する前にワイパ部705でインクを拭うことができる。
上記ワイパ部705において、凹部706の縁は、液体補給ノズル301よりも大きい曲率半径の円弧形状を呈していてよい。これにより、凹部706に液体補給ノズル301を嵌めて、凹部706の縁に対し液体補給ノズル301を摺動させることによって、液体補給ノズル301に付着したインクを拭い取ることができる。
また、上記ワイパ部705に、吸収体707が設けられていてよい。これにより、ワイパ部705で拭ったインクを吸収体707に吸収させて捕捉することができる。
また、上記ワイパ部705に、ワイパゴム708(請求の範囲の「弾性体」に相当)が設けられていてよい。これにより、液体補給ノズル301とワイパ部705との密着性が高まり、インクをより効率的に拭うことができる。
また、上記タンクユニット9において、液体捕捉突起701が、弾性を有する樹脂材料からなるものであってよい。これにより、液体捕捉突起701全体が、液体補給ノズル301に付着したインクを拭うワイパ部705として機能することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態(及び、変形例)を説明したが、本発明の思想を逸脱しない範囲で、上記実施形態の具体的な構造及び/又は機能の詳細を変更したものも本発明に含まれ得る。上記の構成は、例えば、以下のように変更することができる。
例えば、上記実施形態では、結束部材7及び連結部材8が共に筐体3に固定されるが、結束部材7又は連結部材8の一方のみが筐体3に固定されてもよい。例えば、連結部材8が筐体3に固定され、結束部材7は連結部材8に固定されてもよい。
例えば、上記実施形態では、インクを液体の一例として説明したが、本発明はこれに限定されない。液体の一例として、インクに加えて、印刷時にインクに先立って記録用紙に吐出される前処理液、記録ヘッド41のノズル411の乾燥を防止するために記録ヘッド41のノズル411近傍に噴霧される水等が例示される。
1:複合機
2:プリンタ部
3:筐体
5:キャップ
7:結束部材
8:連結部材
9:タンクユニット
10:タンク
11:インク室
12:用紙
13:タンク筐体
14:タンク本体
15,16:フィルム
18:注入口
20:給送トレイ
21:給送部
23:搬送ローラ部
24:記録部
25:排出ローラ部
26:プラテン
27:排出トレイ
28:搬送経路
29:ガイド部材
31:操作パネル
32:前壁
37:窓
38:開口
39:カバー
40:キャリッジ
41:記録ヘッド
42:インクチューブ
43:フレキシブルフラットケーブル
45,46:ガイドレール
50:栓部材
60:操作部材
70:内部空間
71~77:壁
79:窓
82:開口
83:キャップ取付部
101~107:壁
108:筒部
201:本体
202:連結部
203:ベース部
204:起立部
205:ブリム部
221:連結板
222:ガイド筒
223:インクニードル
224:インク流路
225:ジョイント
301:液体補給ノズル
701:液体捕捉突起
702:液体捕捉面
703:リブ
705:ワイパ部
706:凹部
707:吸収体
708:ワイパゴム(弾性体)
709:排出経路
1:開口中心線
CD:搬送向き
G1:隙間
1:開口中心点
X:左右方向
Y:左右方向
Z:上下方向

Claims (12)

  1. 液体消費部にて消費される液体を収容する液体貯留室と当該液体貯留室に前記液体を注入するための注入口とを各々が有し、水平な第1方向に並ぶ複数のタンクと、
    前記第1方向に並んだ前記複数のタンクを結束した状態で前記液体消費部を収容した筐体内に保持させる結束部材と、
    前記注入口に着脱可能に取り付けられて当該注入口を封止するキャップとを備え、
    前記結束部材は、前記複数のタンクの前記注入口を個別に露出させる複数の開口、及び、前記開口の周囲に設けられた液体捕捉突起が形成された壁を有し、
    前記液体捕捉突起が、隣接する複数の前記注入口に亘って設けられている
    タンクユニット。
  2. 前記液体捕捉突起が、当該液体捕捉突起の捕捉面から当該捕捉面と直交する方向へ突出し、当該捕捉面を前記開口ごとに区切るリブを有する、
    請求項に記載のタンクユニット。
  3. 液体消費部にて消費される液体を収容する液体貯留室と当該液体貯留室に前記液体を注入するための注入口とを各々が有し、水平な第1方向に並ぶ複数のタンクと、
    前記第1方向に並んだ前記複数のタンクを結束した状態で前記液体消費部を収容した筐体内に保持させる結束部材と、
    前記注入口に着脱可能に取り付けられて当該注入口を封止するキャップとを備え、
    前記結束部材は、前記複数のタンクの前記注入口を個別に露出させる複数の開口、及び、前記開口の周囲に設けられた液体捕捉突起が形成された壁を有し、
    前記注入口の開口中心線は、垂直から0°より大きく90°より小さい傾きを有し、前記液体捕捉突起が前記注入口の開口中心線と平行に前記壁から突出している、
    ンクユニット。
  4. 液体消費部にて消費される液体を収容する液体貯留室と当該液体貯留室に前記液体を注入するための注入口とを各々が有し、水平な第1方向に並ぶ複数のタンクと、
    前記第1方向に並んだ前記複数のタンクを結束した状態で前記液体消費部を収容した筐体内に保持させる結束部材と、
    前記注入口に着脱可能に取り付けられて当該注入口を封止するキャップとを備え、
    前記結束部材は、前記複数のタンクの前記注入口を個別に露出させる複数の開口、及び、前記開口の周囲に設けられた液体捕捉突起が形成された壁を有し、
    前記注入口は、前記注入口の開口中心線と平行に延びる筒部の先端に形成されており、
    前記注入口の開口中心線の延伸方向を第2方向としたときに、前記注入口の前記第2方向に沿った高さが前記液体捕捉突起の先端の前記第2方向に沿った高さよりも低い、
    ンクユニット。
  5. 液体消費部にて消費される液体を収容する液体貯留室と当該液体貯留室に前記液体を注入するための注入口とを各々が有し、水平な第1方向に並ぶ複数のタンクと、
    前記第1方向に並んだ前記複数のタンクを結束した状態で前記液体消費部を収容した筐体内に保持させる結束部材と、
    前記注入口に着脱可能に取り付けられて当該注入口を封止するキャップとを備え、
    前記結束部材は、前記複数のタンクの前記注入口を個別に露出させる複数の開口、及び、前記開口の周囲に設けられた液体捕捉突起が形成された壁を有し、
    前記液体捕捉突起が、前記注入口に挿入される液体補給ノズルに付着した前記液体を拭うワイパ部を有する、
    ンクユニット。
  6. 前記ワイパ部は、前記液体捕捉突起の上端部に設けられた凹部である、
    請求項に記載のタンクユニット。
  7. 前記凹部の縁は、前記液体補給ノズルよりも大きい曲率半径の円弧形状を呈する、
    請求項に記載のタンクユニット。
  8. 前記ワイパ部に、吸収体が設けられている、
    請求項のいずれか一項に記載のタンクユニット。
  9. 前記ワイパ部に、弾性体が設けられている、
    請求項のいずれか一項に記載のタンクユニット。
  10. 液体消費部にて消費される液体を収容する液体貯留室と当該液体貯留室に前記液体を注入するための注入口とを各々が有し、水平な第1方向に並ぶ複数のタンクと、
    前記第1方向に並んだ前記複数のタンクを結束した状態で前記液体消費部を収容した筐体内に保持させる結束部材と、
    前記注入口に着脱可能に取り付けられて当該注入口を封止するキャップとを備え、
    前記結束部材は、前記複数のタンクの前記注入口を個別に露出させる複数の開口、及び、前記開口の周囲に設けられた液体捕捉突起が形成された壁を有し、
    前記液体捕捉突起が、弾性を有する樹脂材料からなる、
    ンクユニット。
  11. 液体消費部と、
    前記液体消費部によって消費される液体を収容する請求項1~10のいずれか一項に記載のタンクユニットと、
    前記液体消費部及び前記タンクユニットを収容した筐体とを備える、
    液体消費装置。
  12. 前記液体捕捉突起が、前記注入口ごとに独立して設けられている、
    請求項3~10のいずれか一項に記載のタンクユニット。
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