JP3281006B2 - インク供給容器およびインク供給装置 - Google Patents

インク供給容器およびインク供給装置

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JP3281006B2
JP3281006B2 JP31674891A JP31674891A JP3281006B2 JP 3281006 B2 JP3281006 B2 JP 3281006B2 JP 31674891 A JP31674891 A JP 31674891A JP 31674891 A JP31674891 A JP 31674891A JP 3281006 B2 JP3281006 B2 JP 3281006B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体インクを用いて記
録を行う各記録装置に適用できるインク供給容器ならび
にこれを用いるインク供給装置に関し、複写機,ファク
シミリ、あるいはプリンタ,複合機器に用いて好適なも
のである。
【0002】特に本発明は、異なる吸液部材を用いてイ
ンク供給を安定して行うためのインク供給手段に対し
て、特に有効な発明である。
【0003】
【従来の技術】従来のインク供給容器としては、米国特
許第4,095,237 号明細書および同第4,306,245 号明細書
に開示されているように、インク供給容器の内部全体あ
るいはその一部に吸液部材を設けるものが知られてい
る。このうち、後者は、インクジェットヘッドに連通す
るインク供給管の端部を吸液部材として使用される多孔
質弾性体で包囲している形状のために、インク供給性が
かなり優れ、容器内へ補充されてくる空気の影響を防止
する効果がある点で実用的である。
【0004】他方、密閉容器内に色材(color) を貯蔵す
る材料を充填している構成図を開示するものとしては、
米国特許第4,164,744 号明細書がある。これは、プリン
トペンに関するものであるため、インクジェット記録の
ようにインク消費に応じて侵入してくる空気の問題認識
が全くない。
【0005】また、複数のインク吸液部材を用いた例を
開示する米国特許第3,967,286 号明細書は、記録ヘッド
と共に移動するインクタンク内に設けられた複数のイン
ク吸液部材としてのインク吸収体と、このインク吸収体
に当接するウイック(wick)を開示している。しかし、
この発明は、インク吸収体自体を大気に解放した際の空
気の侵入に対しての問題認識がない。
【0006】さらに、インク収結部の共通液室あるいは
/かつインクタンク内にインク吸液部材として多孔
を設けることを開示する米国特許第4,368,478 号明細書
には、気泡によりインク供給部の多孔質体が封止される
ことを防止するため、インク供給方向に関して該多孔質
体より上流側に位置させたファイバーをインク中に浮遊
させることが開示されている。しかし、この発明は、イ
ンク供給管内を気泡が通過したものを考慮するものであ
り、記録ヘッド自体への気泡の混入を防止するものでは
ない。これは、この発明が気泡の混入がどのように生じ
るかを解明していないためであり、この発明では、気泡
は侵入すると、即座にインク供給容器から記録ヘッド内
に誘導されてしまうものである。また、ファイバーやフ
ィラーは容器内に浮遊しているため内壁に固着したりす
る問題や、吐出口数が増加した場合、さらには高速駆動
した場合のインク供給不良の問題が発生してしまう。
【0007】このように、公知の技術においては、一般
的に10個以上の吐出口を駆動する記録ヘッドや、5kHz
以上での駆動周波数に対して、十分なインク供給を確保
できるインク供給容器は知られていない。
【0008】先行して出願されている発明(欧州特許出
願90310167.3/1990)では、この従来技術に鑑みて、イン
ク供給容器内へインク供給に伴って大気が侵入する状態
をインク供給性に影響のないものに調整できる容器内壁
構造や、インク供給管の端部位置に関する発明を提供し
ている。この背景技術は、侵入してきた大気がインク供
給管端部に集中する時期を大幅に遅らせることを達成し
ているもので、実用的かつ優れたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この背景技
術と同様に、インク消費に伴う大気の侵入の問題を解決
するものであり、この背景技術とは別の観点から発明さ
れたものである。
【0010】すなわち、本発明は、インク供給容器内に
1種類のポーラスなインク吸収部材を単体で用いている
以上は、上記大気の該部材の内部や該部材と容器内壁面
との間を伝わって大気がインク出口部(インク供給容器
から見て)に集中する時期を遅らせることには限界があ
り、インク残量の減少化にも限界があることに着眼した
のである。
【0011】本発明は、この新規な着眼点に鑑みてなさ
れたもので、異なる吸液部材の使用によって、インク容
器内壁面を伝わって侵入してくる空気の移動を阻止また
は大幅に遅らせ、インク供給可能期間の増加を達成する
ことを主たる目的とする。
【0012】本発明は、与えられたインク容器内に吸液
部材としてスポンジ様のインク吸収体を入れた場合にお
けるインク残量を微少化できるインク供給容器およびこ
れを用いたインク供給装置を提供するものである。
【0013】本発明の他の目的は、複数の吸液部材を、
インクジェット記録ヘッドへインク供給するのにより適
した相対的構成関係とすることで、上記侵入空気を記録
ヘッド側から見て確実に排除でき、良好な記録を行える
インク供給容器およびこれを用いたインク供給装置を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態は、
開口端側にフィルタが設けられたインク供給管とこのイ
ンク供給管に連通するインク吐出部とを有するインクジ
ェット記録ヘッドに供給されるインクを内部に貯溜し、
前記インク供給管に連結されるインク供給部を具えたイ
ンク供給容器であって、前記内部を大気に連通させる大
気連通部と、前記内部に貯溜されたインクを保持するイ
ンク吸収体と、このインク吸収体と前記インク供給部と
の間に配されて一方向に束ねられた繊維の集合体とをさ
らに具え、前記繊維の集合体の一端部が前記インク供給
部を構成して前記フィルタに当接可能であることを特徴
とするものである。
【0015】この場合、繊維の集合体の方向性は、イン
ク供給管の端部に向かうことが好ましい。また、繊維の
集合体の毛管作用力は、インク吸収体の毛管作用力より
も大きいことが好ましい。
【0016】本発明の第2の形態は、開口端側にフィル
タが設けられたインク供給管と、このインク供給管に連
通するインク吐出部とを有するインクジェット記録ヘッ
ドと、このインクジェット記録ヘッドに供給されるイン
クが内部に貯溜され、この内部を大気に連通させる大気
連通部と、前記インク供給管に連結されるインク供給部
と、前記内部に貯溜されたインクを保持するインク吸収
体と、このインク吸収体と前記インク供給部との間に配
されて一方向に束ねられた繊維の集合体とを有するイン
ク供給容器とを具え、前記繊維の集合体の一端部が前記
インク供給部を構成して前記フィルタに当接しているこ
とを特徴とするインク供給装置にある。
【0017】この場合、繊維の集合体の方向性は、イン
ク供給管の端部に向かうことが好ましい。また、記録ヘ
ッド部は、インク吐出部として10個以上の吐出口と、
これら吐出口それぞれに対して熱エネルギで膜沸騰によ
る気泡を形成するための電気熱変換体とを有し、それぞ
れ5kHz 以上の周波数で駆動可能であることが好まし
い。
【0018】
【0019】
【作用】本発明においては、インク吸収体中に気泡が発
生しても、この気泡は同一方向に束ねられた繊維の集合
体により供給口の部分から遠ざけられる。従って、供給
口の近傍に気泡がたまることがないので、気泡によりイ
ンクの供給が中断することがなく、常に安定したインク
の供給が行われる。
【0020】また、本発明においては吸液部材として多
数の繊維を揃えたものとし、インク吸収体との接触状態
を構成するのに集合体の繊維の方向を接触面に沿わせて
いるため、インクの消費に伴ってインク吸収体から繊維
の集合体への気体の移動が遅れ、気泡や気体存在による
インク供給不良の発生が防止されるか、大幅に遅れるこ
ととなる。従って、保持したインク量に対するインク消
費割合が効率よく向上する。
【0021】本発明においては、インク供給に対して負
圧を司る繊維の集合体は、インクジェット記録ヘッドの
インク導入部材に対して繊維の集合体の繊維端をインク
供給部となるようにしていることから、繊維の並びに沿
ったインクの流れが形成され、安定した負圧形成と、ス
ムーズなインク供給の安定化とがを達成される。これに
より、インクジェット記録ヘッドの高周波数応答性に充
分対応可能なインク供給性が確保される。
【0022】本発明においては、繊維の集合体の端面に
対して、インクジェット記録ヘッド側のインク導入部材
の端部、つまりインク供給管の端部に配したフィルタと
接触させていることで、インク供給管の開口近傍に移動
してきた気泡は繊維の集合体によりインク供給管の開口
から遠ざけられると共に、もしインク導入部材に気泡が
到達してもフィルタによって気泡が捕捉されるため、気
泡によるインク断絶層の形成が確実に防止され、インク
の供給が安定して行われる。
【0023】
【0024】
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0026】図1は、本発明で用いられるインクジェッ
ト記録ヘッドの一実施例の構成を示す断面図である。図
1中、符号1は記録ヘッドである。この記録ヘッド1
は、図示しないインク吐出機能(後述する)を備えた記
録ヘッド本体2と、この記録ヘッド本体2に記録インク
を供給するインク供給容器としてのインク収容体3とが
一体化されて構成されている。このインク収容体3はそ
の内部にインクを収容する容器であって、その内部に
は、その内部空間をヘッド側の第1室3Aと容器の大気連
通部側の第2室3Bとに分割する仕切り部材としての仕切
り壁4がインク収容体3の内壁と一体化されて設けられ
ている。この例においては、仕切り壁4は、対向する第
1室3Aの壁面部12A とほぼ平行となるように設けられて
いる。この仕切り壁4のほぼ中央部分には、仕切り壁4
により分割された2室間を連絡する部分開口部4Aが形成
されている。また、インク収容体3の第1室3Aには、記
録ヘッド本体2へのインクの供給口となる供給管9がそ
の一端部を第1室3A内に挿入するように配設されてい
る。供給管9の一端部には、インク中の不純物等をイン
ク路10内に侵入させないためのフィルタ8が装着されて
おり、供給管9の他端の口部はインク吐出部7となって
いる。さらに、第2室3Bには、インク収容体3を、記録
ヘッド本体2の一部を介して大気に連通するための大気
開放孔11が設けられている。そして、このように構成さ
れたインク収容体3の第2室3Bの内部には、弾性および
吸液性を有するポリウレタン等の連続微細多孔質体から
なるインク吸収体としてのスポンジ5が収容され、第1
室3Aの内部には、同一方向に圧縮して束ねられたポリエ
ステル繊維等の繊維束で構成される吸液性を持った繊維
体6が収容されている。
【0027】ここで重要な構成要素の1つは、繊維体6
の方向が記録ヘッドの供給管9の端部へ向う方向(途
中、屈曲していても良い)にあることである。この方向
性はインク供給性を優れたものにできる利点がある。こ
の繊維体をかなりの本数(例えば8000本)の繊維を繊維
方向に対して交差する方向に圧縮することで極めて微少
な毛細管力を発揮できるようになり、気泡自体の侵入を
遅らせ、同時に気泡の大型化をも阻止できる効果を得る
ことができる。繊維体を所定範囲内に圧縮しておけば、
インク案内性がインク消費と共に増加するのでインクの
繊維体内への補充特性が優れ、長期的なインク供給を達
成できる。この場合気泡が侵入してきてもインク案内性
が各部で優るために、気泡は繊維体内から実質的に排除
される傾向となる。この作用もインク供給にとって有効
である。
【0028】この例において、繊維体6を構成する繊維
の束の長さ方向(以下、繊維方向という)は第1室3Aの
壁面部12A および仕切り壁4の壁面とほぼ平行とされ、
その繊維体の束の両端部は上述の両壁面と直交する第1
室3Aの他の壁面部12B および12C に確実に接触してい
る。また、繊維体6の一端部における中央部分は、図に
示すように供給管9のフィルタ8の一面に直交するよう
に当接(好ましくは圧接)している。さらに、仕切り壁
4の部分開口部4Aは、供給管9の端部から適当な距離を
隔ててはいるが、互いに近接した状態に形成されてい
る。
【0029】このような構成からなるインクジェット記
録ヘッド1にあっては、インク吐出部7からインクが吐
出されるに従い、供給管9の端部のフィルタ8の近傍の
インクから順に消費される。すなわち、繊維体6に保持
されるインクには、多数の繊維が同一方向に束ねられて
いることから、繊維方向に沿う毛管力が働く。この毛管
力により、インクは繊維体6内の各繊維に沿って速やか
に移動してフィルタ8に到達し、さらに供給管9の端部
から図示しないインク吐出手段の存在するインク吐出部
7へ確実に供給される。この作用で理解できるように、
この繊維体6にインクが確実に供給されれば、優れたイ
ンク供給を記録ヘッドに対して行うことができる。
【0030】例えば、記録ヘッドを重力方向下方に少な
くとも記録中は位置させれば、インクをその上方から供
給するようにしてこの繊維体により記録ヘッドへ供給す
れば良い。この構成の場合は、インク容器を大気から閉
鎖した系にしても良い。
【0031】図1の実施例に戻ると、第2室3B内のスポ
ンジ5の内部に、スポンジの負圧により含まれているイ
ンクは、仕切り壁4の部分開口部4Aを通って第1室3A内
の繊維体6の接触部分に供給され、同様に消費される。
これらのインクの消費と同時に、大気開放口11からは第
2室3B内へ空気が侵入して第1室3Aおよび第2室3Bの両
室の圧変化状態が回避され、インクの供給継続が確実に
なされる。
【0032】図1において、繊維体6とスポンジ5との
相対的な特性を比較すると以下のことが好ましい条件と
なる。
【0033】第1に、記録ヘッドに直接インク供給する
ものが繊維体6であり。スポンジ5は繊維体と大気連通
部との間に位置していることである。第2に繊維体とス
ポンジとは接触ないしは圧接していることである。これ
らは、インク供給容器内に外気が侵入することに対し
て、気体の侵入速度を遅らせ、容器内インクをより効率
よく記録ヘッドへ供給できる利点をもたらす。
【0034】第3に、繊維体6の毛細管力およびインク
吸液性さらには空気排除力のすべてにおいて、スポンジ
5よりも優れていることである。これにより、空気の侵
入は、相対的にスポンジ5内部や、スポンジと内壁との
間に対して行われ易くなり、第1室3A内への到達時点を
大幅に遅らせることができる。従って、インク容器内で
無駄になってしまう残量インクはわずかなものにでき
る。
【0035】ここで、本実施例および後述の実施例に共
通する効果を、従来の問題点に比較することでより理解
を深めて戴くことにする。
【0036】従来、単一のスポンジがインク供給容器内
に圧縮充填されている場合では、空気はスポンジの負圧
力により、スポンジ内部へ移動していくことは知られて
いる。ところが、スポンジ内部へ移動する前に、空気は
インク使用直後に容器内壁を伝わって各部へ侵入してし
まい、記録ヘッド側へ至ってしまう。一度進行した空気
は、気泡状態となり、さらに大型化してインク供給特性
を低下させてしまう。この特性の回復のために、吸引ポ
ンプで記録ヘッド吐出口側から空気を吸引することが行
われても、一時的な回復が多量インクの損失を犠牲にし
て行えるだけで、この問題は再び生じてしまう。
【0037】本実施例や以下の実施例では、この問題自
体の発生を大幅に遅らせることができ、また、ほとんど
発生しなくなることが確認されており、優れた効果であ
ることが認められよう。
【0038】また、この例においては、上述の部分開口
部4Aを通じてスポンジ5と繊維体6とが接触しているこ
とから、スポンジ5から繊維体6へのインクの移動は円
滑に行われる。
【0039】この開口部4Aにおけるスポンジ5と繊維体
6との関係についてより好ましい条件について説明す
る。本例は、この開口部4Aを容器の内壁4で形成してい
るため、開口部自体はスポンジや繊維体に比べて剛体で
形成され変形するものではない。開口部4Aにおけるイン
ク供給方向に関しての壁4の厚みは薄い程度良いが、あ
る程度の厚みがある。従って、この空間内に対して、ス
ポンジ5,繊維体6のいずれか少なくとも一方が突出し
ていることが好ましい。本例では、この開口面積を100m
m2以上である200mm2としているので、両者が互いに突出
し合い(図1)、その空間を埋めている。この空間内に
繊維体が存在することは、第2室3B内から第1室3A内へ
の気泡の移動を阻止する効果が向上し、スポンジからイ
ンクを受ける能力が向上する。また、この空間にスポン
ジが存在することはスポンジの中心部にある負圧中心が
開口部4A側にわずかにシフトするので、スポンジ内に残
るインク残量をよりわずかなものにすることができる。
【0040】また、本実施例は、スポンジ5と繊維体6
との接触状態について、より好ましい構成を採用してい
る。図2の(A),(B) は、共に本発明に含まれるものであ
るが、相対的に図2の(A) が好ましく、これを本例は採
用している。図2中、Xはインクがスポンジから繊維体
6へ移動する方向を示しており、スポンジ内気泡もこの
方向Xに移動することになる。図2の(A) は、繊維体6
の束の周囲、すなわち束ねられた繊維体の側部にスポン
ジ5を接触させる構成である。
【0041】すなわち、スポンジからのインク供給方向
が繊維体の繊維のインク案内方向に対して交差する方向
である。この接触構成によってスポンジからのインク供
給は気泡が繊維体内へ侵入することが阻止されるのでよ
り長期にわたって安定化できる。
【0042】また、図2の(B) に示すように、繊維体6
を構成する繊維体の束の断面にスポンジ5を構成するイ
ンク吸収体を接触させるようにすると、繊維体6に含ま
れる気泡が繊維体の束の各繊維体間の僅かな隙間に拘束
されるものの、気泡よりもインクの方が案内されるの
で、インク供給不良は生じることなく、従来よりはるか
に長期的にインク供給できる。従って、図2(B) よりも
図2(A) の方が相対的に好ましい条件となる。
【0043】たとえ繊維体6中に気泡が侵入したとして
も、繊維体の束の両端部が第1室3Aの壁面部12B および
12C に接触しているから、気泡は壁面部12B および12C
のいずれかに押しやられる。これにより、気泡は供給管
9のフィルタ8に達することはなく、フィルタ8の近傍
から排除される。
【0044】また、仕切り壁4の部分開口部4Aが、供給
管9の口部から適当な距離を隔てて形成されているの
で、スポンジ5のインクは部分開口部4Aを通って繊維
6に一旦保持されたのち、供給管9の口部からインク吐
出部7へ送られる。この点によっても、スポンジ5中の
気泡がインク吐出部7へ移動するのを確実に防止するこ
とができる。
【0045】図3は、本発明で用いられるインクジェッ
ト記録ヘッドの他の実施例の構成を示す断面図である。
図3中、符号60はインクジェット記録ヘッドである。こ
の記録ヘッド60の構成は、第1図に示した記録ヘッド1
とほぼ同様であり、同一または類似の部分には同一符号
を符してその部分の説明を省略する。図3に示す記録ヘ
ッド60においては、インク収容体3の内部に仕切り壁部
として2つの仕切り壁61および62がインク収容体3の内
壁と一体化されて設けられ、これら仕切り壁61および62
により収容体3の内部空間が1つの第1室3Aとこの第1
室3Aの両側に仕切り壁部としての仕切り壁61および62を
隔てて第1室3Aを包囲するように隣接する断面上2つの
第2室3Bおよび3C(室3Bと3Cは一つの室である)とに分
割されている。各仕切り壁61および62のほぼ中央部分に
は、それぞれ部分開口部61A および62A が設けられてい
る。また、第1室3Aの内部には、先の実施例とほぼ同様
に、インク路10およびインク吐出部7に連結する供給管
9の一端部が両仕切り壁61および62の各壁面に平行とな
るように挿入され、この供給管9の一端部の口部にはフ
ィルタ8が装着されている。このような第1室3A内に
は、繊維体6の繊維方向が両仕切り壁61および62の各壁
面と平行になるように、また供給管9の口部のフィルタ
8の一面に繊維体の束の一端の中央部が当接するように
配設されている。また、上述の第2室3Bおよび3Cの内部
には、スポンジ5が充填されている。この例において
は、断面図上では2つの第2室のうち第2室3Bのみに大
気開放口11が設けられているが、これらを2つの室にし
た場合、この開放口11は両室3B,3Cそれぞれに設けられ
る。また、この例においても、スポンジ5と繊維体6と
は、2つの部分開口部61A および62A を通じて接触して
おり、スポンジ5から吸収体6へのインクの供給が円滑
になされるようになっている。
【0046】このような構成の液体噴射記録ヘッド60に
あっても、インク吐出部7からインクが吐出されるに従
い、供給管9の口部のフィルタ8の近傍のインクから順
に消費される。すなわち、繊維体6が同一方向に束ねら
れていることから、繊維方向に沿う毛管力が働く。この
毛管力により、インクは繊維体に沿って速やかに移動し
てフィルタ8に到達し、さらに供給管9の口部から図示
しないインク吐出手段によりインク吐出部7へ送り出さ
れる。また、第2室3Bおよび3C内のスポンジ5中に含ま
れるインクは、仕切り壁61および62の部分開口部61A お
よび62A を通って第1室3A内の繊維体6に供給され、同
様に消費される。これらのインクの消費と同時に、大気
開放口11からは第2室3B内へ空気が侵入して第1室3Aお
よび第2室3Bおよび3Cの圧力変化状態が回避され、イン
クの供給が確実になされる。
【0047】特に、この例においては、先の実施例の場
合よりも部分開口部の開口面積を大きくとれるので、ス
ポンジ5から繊維体6へのインク供給を効率良く行える
利点がある。
【0048】また、この例においても、部分開口部61A
および62A を通じてスポンジ5と繊維体6とが接触して
いるから、インクの移動は円滑に行われる。ここでの繊
維体6およびスポンジ5の2ケ所の接触は、図2(A) と
同じである。
【0049】また、上述の各実施例では、インク供給容
器の内壁に一体化された仕切り部材を仕切り壁4または
仕切り壁61および62により構成したが、インク供給容器
の内面リブや内面に接合された部材等により構成しても
よい。
【0050】さらに、仕切り部材として変形可能な弾性
シートをインクタンクに接合した構成であってもよい。
この場合、インクタンク内の気体やインク存在状態ある
いは温度等の環境によるインク保持部材自体の変位によ
り、インク供給やインク伝達割合が乱されることを弾性
シートが変位することにより防止できる利点がある。
【0051】またさらに、仕切り壁部を略筒状とし、そ
の内部に繊維を配設し、かつ仕切り壁部とインク供給
容器との間に弾性かつ吸液性を有するインク吸収体を配
設した構成とすることもできる。
【0052】図4(A),(B) 、図5は、上述の仕切り部材
として、繊維体または吸収体に一体的ではあっても良い
が、インク容器の内壁には固定されていないシートを用
いた実施例の説明図である。
【0053】図4(A),(B) および図5において、インク
供給に対して負圧を司どる繊維体およびスポンジは、イ
ンクを受けると自由に変形したり、部分的変動状態とな
ることがある。本実施例は、このような場合に対して安
定した負圧形成と、インク供給の安定化とを達成するも
ので、上記仕切り部材によって、繊維体の変形を抑制し
つつ、負圧を安定化しているので、スポンジと繊維体の
接触状態を定常化でき、異なる吸液部材の間を移動する
ような空気の移動を阻止できる。本発明に用いる仕切り
部材としては、繊維体とインク吸収体との間に介在する
シート,板状体であればよく、好ましくは、繊維体の大
半を包囲する樹脂やアルミニウムシート(空気の移動を
遅らせ、または阻止する)がよい。
【0054】図4(A) および(B) は本発明のシート様仕
切部材の一実施例に係るインクタンクの断面図および斜
視図である。図中、符号1は本発明のインクタンクを示
すもので、このインクタンク1Aの内部は部分開口部40A
を持つ仕切り部材40によって2分割されている。インク
タンクのインク排出部では、供給管9の接続される部分
(一方の隔室)に繊維体6が充填されている。他の部分
(他方の隔室)には弾性吸液性のスポンジ5が充填さ
れ、この部分に大気への開放口11が形成されている。前
記仕切り部材40は可撓性のシートであり、本例ではポリ
エチレンを使用している。インクを利用するために、供
給管9からインクが排出されるが、そのために当然、イ
ンクタンク1内部のインク量が減少する。この補充のた
めの空気とインクとの置換は、前記大気開放口11から行
われる。しかし、インクを供給している供給管9は仕切
り部材40によって隔たれており、しかも、繊維体6の毛
管現象によって供給管9の周囲は常にインクが密の状態
に保たれ、インクの供給が安定化されている。また、仕
切り部材40が可撓性のシートであることから、インク残
量の変化による2部材間5,6の内部圧力状態の変化に
柔軟に対応し、繊維体6とスポンジ5との接触を安定に
保つ効果をもたらしている。
【0055】図4(A),(B) において採用されている繊維
体の案内方向とスポンジを用いたインク吸収体からのイ
ンク供給方向は、交差する関係で図2(A) と同等であ
る。弾性を有するインク吸収体は、通常、タンク内に圧
縮充填されており、インクを供給する代わりに空気を内
部へ吸収すると体積膨張する傾向にある。これに対し
て、繊維体は、インク吸収によって繊維間が広がる方向
なり、逆にインク供給すると繊維間が縮まる。従って、
繊維体が微少な体積変動を行っても、インク吸収体は、
インクを繊維体に供給するにつれて繊維体の繊維方向に
対して交差する方向の押圧力を増すように変化する。こ
の変化は、互いの接触を良好にするばかりか繊維体の優
れた毛管力を維持する作用が得られる。従って、インク
タンク内のインク供給は長期にわたって安定することに
なる。
【0056】図5は、図4(A),(B) のインクタンク1Aを
キヤノン(株)製BJカートリッジBC01に適用した図の分
解図である。詳細は図10ないし図12で後述するが、ここ
では要部のみ説明する。
【0057】インクカートリッジIJC は、カートリッジ
本体1000にインクジェットユニットIJU ,インクジェッ
トヘッドIJH を一体化したものである。カートリッジ本
体1000には、前述した束状の繊維の部分と開口40A を
もつ仕切部材40とインク吸収体900とがこの順に圧接し
た状態で同時に圧入されている。このタンク部からヘッ
ドIJH へのインク供給は、供給口1200を貫通するインク
供給管2200を介してインク導管1600で共通液室のインク
受け口1500に供給されることで行われる。インクジェッ
トヘッドIJH は、後述するように熱エネルギーで気泡を
形成し、もってインク滴を吐出する方式のマルチノズル
型ヘッドであり、高周波駆動でオンデマンド記録を行
う。
【0058】従って、上述したインクタンク1Aを適用し
たことでインクタンク内インクを安定してヘッドへ供給
できたので、記録不良を防止し、吐出用の膜沸騰による
気泡形成を安定化できた。
【0059】なお、上記実施例は、可撓性シートとした
が、図4,図5の繊維体を包囲する可撓性チューブとし
ても同様に効果が得られた。特にチューブ状として、繊
維体を予め圧縮した状態にすることは、インクタンク内
への装填を容易に行えるので好ましい。
【0060】以上説明したように、図4,図5の実施例
は、インク供給に対して負圧を司どる繊維体がインクを
スポンジから受けると自由に変形したり、部分的変動状
態となることがある場合に対して、安定した負圧形成
と、インク供給の安定化を達成するものである。本発明
では、その仕切り部材によって、繊維体の変形を抑制し
つつ、負圧を安定化しているので、スポンジと繊維体の
接触状態を定常化でき、吸収体間を移動するような空気
等の繊維体中への移動を阻止できる。
【0061】図6ないし図8は、繊維体の包囲部材を用
いたインクタンクの実施例を説明するものである。図6
〜8における繊維体は、インク排出部に対して均等に配
分されたもので、繊維体のインク供給性をインク排出部
に対して均一に作用せしめる利点がある。
【0062】また、本例においては、より好ましいイン
クタンク内への異なる2つの吸液部材(繊維体およびイ
ンク吸収体)の装填方法についても説明することにす
る。
【0063】つまり、繊維体とインク吸収体とをほぼ同
時にインクタンクヘ充填することにより、繊維体の変形
を防止し、接触域の安定化を達成できる。その後のイン
ク充填も確実となり、空気の残留を防止して接触部のイ
ンク伝達を確実に行える。
【0064】図6は、インクタンクの分解図を示してい
る。この図で、インク吸収体900 は、前記実施例と異な
り繊維体をタンク内に角部を収納するようにテーパが付
けられている。このテーパ部に対して、円筒状の仕切部
材の開口904 が当接し、繊維体902 との密着性を向上す
ることができる。
【0065】900 はインクを保持するインク吸収体、90
2 は常に一定量のインクを吸収できる繊維体、903 は繊
維体902 を保持固定しかつインク吸収体900 に圧接する
仕切り部材としての可撓性材料からなるチューブ、904
はインク吸収体901 から繊維体902 へインクを供給する
チューブ903 に設けられた開口としてのインク供給口で
ある。
【0066】図7は、図6に示した吸収体群901 をイン
クタンク1000内へ収納し、インク排出部として、インク
ジェットユニットIJU のインク供給管2200を繊維体902
に挿入した状態を模式的に示す図である。
【0067】ここでインク吸収体900 はインクの保持力
を有するポリウレタン等のインク吸収体で構成され、繊
維体902 を変形させるための傾斜部または凹部を有する
ものであることが好ましい。インク吸収体900 と繊維体
902 との接触は単面よりも多面あるいは曲面によるもの
が好ましく、インク供給状態を安定かつ有効にする接触
形態であることが好ましい。また、繊維体902 はインク
をインク吸収体900 からインクジェットユニットIJU の
インク供給管2200へ供給するに十分なインク量を常に吸
収しておけるものであって、空気の混入を防ぐ毛管力の
高いポリエステル繊維等の繊維体で構成される。さら
に、繊維体902 の配設方向を、挿入されたインク供給管
2200の延在方向に平行となるように揃え、その繊維体の
束の外側をポリエチレン等の可撓性のチューブ903 で覆
う。
【0068】このような構成によりインクジェットユニ
ットIJU へのインク供給を円滑に行うことができ、さら
にインクタンクIT内壁を伝わってくる空気を遮蔽して吸
収体への空気の混入を防止することも可能である。ま
た、インク供給管2200は、第7図に示すように、繊維体
902 に挿入されていれば、その機能を勿論果たせるが、
インクもれがないように繊維体902 にインク供給管2200
の口部が圧接されていれば、インクの供給不良の解消,
インクの安定供給も十分に可能である。
【0069】また、インクタンクIT内にインク吸収体90
1 および繊維体902 を同時に充填することが好ましい。
同時充填により、繊維体902 の変形を防止し、かつイン
ク吸収体901 と繊維体902 との接触域の安定化を達成で
きると共に充填後のインクのばらつきを防止し、空気の
残留を防止して接触域でのインク伝達を確実に行える。
【0070】このような構成をとることによって、イン
クジェットユニットIJU へインクを供給するためのイン
ク供給管2200の口部の周囲部分の繊維体902 内に常に一
定量のインクを吸収しておけるため、インクジェットユ
ニットIJU へのインク供給が不十分となることはない。
また繊維体902 は毛管力によってインクを吸収している
ため、その吸収力はまわりの温度や湿度,気圧,衝撃等
による特性の変化を起こさない。従って、従来吸収体に
よるインク保持における問題点であった環境条件の変化
によって引き起こされるインク保持特性の変化によるイ
ンク供給不足を防止できる。
【0071】図8は、本発明にかかる他の実施例のイン
ク供給容器を示す図である。この例における繊維体902
は角柱形である。このため、インク吸収体900 にはその
角部を角柱状に切り欠いて形成した切欠きが設けられて
おり、この切欠きに包囲仕切部材付繊維体902 が挿入さ
れるようになっている。このように、繊維体902 の繊維
束の断面形状が矩形であってもインク供給経路としては
同様であるから、その果たす機能としては前述の実施例
と同じである。
【0072】以上説明したように、本実施例によれば、
容器本体の内壁とインク吸収体との間に繊維体を存在さ
せ、インク吸収体に対する繊維体の安定配置を可能にし
ているので、インク供給不良が防止される。繊維体を包
囲する形状のインク吸収体を用いることにより接触域へ
のインク保持力や供給力を高めて、より効率よい供給を
達成できる。
【0073】また、繊維体を用いたことにより、インク
吸収体と記録ヘッドのインク供給管との間において空気
の層の形成を防止できるので、引き起こされる画像劣化
や不吐出等の発生を確実に防止することができる。した
がって、回復操作に伴う余分なインクの消費の低減やイ
ンクジェットカートリッジの信頼性の向上に大きく寄与
することが可能となる。このことはカートリッジタイプ
の記録ヘッドの普及さらにはインクジェット記録の普及
に大きく貢献するものである。
【0074】図9ないし図14を用いて、インクジェット
記録ヘッドおよびその装置として、より好ましい実施例
を説明する。本実施例の前述実施例に加えられる特徴を
まとめると、インク収容部内において繊維体が前記イン
ク供給管側(インク排出側)に位置するとともに、イン
ク吸収体(スポンジ)の吸液性に対して繊維体の吸液性
は大きく、前記スポンジと繊維体が、スポンジから繊
維体へのインクの流れが生じるように、少なくとも部分
的に接触していることを特徴とする液体噴射記録ヘッド
である。
【0075】図9は本発明で用いられる液体噴射記録ヘ
ッドを構成するインクタンクを示すものであるが、この
図9のインクタンクの構造を説明する前に図10ないし図
12を用いて、本発明が実施もしくは適用される好適なイ
ンクジェットユニットIJU,インクジェットヘッドIJH,イ
ンクタンクIT,インクジェットカートリッジIJC,インク
ジェット記録装置本体IJRA, キャリッジHCのそれぞれ、
およびそれぞれの関係を説明する。
【0076】本例でのインクジェットカートリッジIJC
は、図11の斜視図でわかるように、インクの収納割合が
大きくなっているもので、インクタンクITの前方面より
もわずかにインクジェットユニットIJU の先端部が突出
した形状である。このインクジェットカートリッジIJC
は、インクジェット記録装置本体IJRAに載置されている
キャリッジHCの不図示の位置決め手段と電気的接点とに
よって固定支持されると共に、該キャリッジHCに対して
着脱可能な交換,インク再充填可能タイプである。 (i) インクジェットユニットIJU 構成説明 インクジェットユニットIJU は、電気信号に応じて膜沸
騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギーを
生成する電気熱変換体を用いて記録を行う方式のユニッ
トである。
【0077】図10において、100 はSi基板上に複数の列
状に配された電気熱変換体(吐出ヒータ)と、これに電
力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術により形成さ
れて成るヒータボードである。200 はヒータボード100
に対する配線基板であり、ヒータボード100 の配線に対
応する配線(例えばワイヤボンディングにより接続され
る)と、この配線の端部に位置し本体装置からの電気信
号を受けるパッド201とを有している。
【0078】1300は複数のインク流路をそれぞれ区分す
るための隔壁や各インク流路へインクを与えるためにイ
ンクを収納するための共通液室等を設けた溝付天板で、
インクタンクITから供給されるインクを受けて上述の共
通液室へ導入するインク受け口1500と、各インク流路に
対応した吐出口を複数有するオリフィスプレート400を
一体成型したものである。これらの一体成型材料として
はポリサルフォンが好ましいが、他の成型用樹脂材料で
もよい。
【0079】300 は配線基板200 の裏面を平面で支持す
る例えば金属製の支持体で、インクジェットユニットの
底板となる。500 は押えばねであり、M字形状でそのM
字の中央で共通液室を軽圧で押圧すると共に前だれ部50
1 で液路の一部、好ましくは吐出口近傍の領域を線圧で
集中押圧する。ヒータボード100 および天板1300を押え
ばねの足部が支持体300 の穴3121を通って支持体300 の
裏面側に係合することでこれらを挟み込んだ状態で両者
を係合させることにより、押えばね500 とその前だれ部
501 の集中付勢力によってヒータボード100 と天板1300
とを圧着固定する。また、支持体300 は、インクタンク
ITの2つの位置決め凸起1012および位置決めかつ融着保
持用凸起1800等に係合する位置決め用穴312,1900,2000
を有する他、装置本体IJRAのキャリッジHCに対する位置
決め用の突起2500,2600 を裏面側に有している。加えて
支持体300 はインクタンクからのインク供給を可能とす
るインク供給管2200(後述)を貫通可能にする穴320 を
も有している。支持体300に対する配線基板200 の取付
は、接着剤等で貼着して行われる。なお、支持体300 の
凹部2400,2400 は、それぞれ位置決め用突起2500,2600
の近傍に設けられており、組立てられたインクジェット
カートリッジIJC(図11)において、その周囲の3辺を平
行溝3000,3001 の複数で形成されたヘッド先端域の延長
点にあって、ゴミやインク等の不要物が突起2500,2600
に至ることがないように位置している。この平行溝3000
が形成されている。蓋部材800 は、図11でわかるよう
に、インクジェットカートリッジIJC の外壁を形成する
と共に、インクタンクとでインクジェットユニットIJU
を収納する空間部を形成している。また、この平行溝30
01が形成されているインク供給部材600 は、前述したイ
ンク供給管2200に連続するインク導管1600を供給管2200
側が固定の片持ちばりとして形成し、インク導管の固定
側とインク供給管2200との毛管現象を確保するための封
止ピン602 が挿入されている。なお、601 はインクタン
クITと供給管2200との結合シールを行うパッキン、700
は供給管のタンク側端部に設けられたフィルタである。
【0080】このインク供給部材600 は、モールド成型
されているので、安価で位置精度が高く形成製造上の精
度低下を無くしているだけでなく、片持ちばりの導管16
00によって大量生産時においても導管1600の上述インク
受け口1500に対する圧接状態が安定化できる。本例で
は、この圧接状態下で封止用接着剤をインク供給部材側
から流し込むだけで、より完全な連通状態を確実に得る
ことができている。なお、インク供給部材600 の支持体
300 に対する固定は、支持体300 の穴1901,1902に対す
るインク供給部材600 の裏面側ピン(不図示)を支持体
300 の穴1901,1902 を介して貫通突出せしめ、支持体30
0 の裏面側に突出した部分を熱融着することで簡単に行
われる。なお、この熱融着された裏面部のわずかな突出
領域は、インクタンクITのインクジェットユニットIJU
取付面側壁面のくぼみ(不図示)内に収められるのでユ
ニットIJU の位置決め面は正確に得られる。 (ii)インクタンクIT構成説明 インクタンクは、カートリッジ本体1000と、インク吸収
体群900 繊維体902 とインク吸収体群901 をカートリッ
ジ本体1000の上記ユニットIJU 取付面とは反対側の側面
から挿入した後、これを封止する蓋部材1100とで構成さ
れている。
【0081】繊維体902 は、一部に開口部(不図示)が
形成されている可撓性シート903 で周囲を覆われてお
り、前記開口部はインク吸収体900 と圧接されて、カー
トリッジ本体1000内に配置される。1200は上記各部100
〜600 からなるユニットIJU に対してインクを供給する
ための供給口であると共に、当該ユニットをカートリッ
ジ本体1000の部分1010に配置する前の工程で供給口1200
よりインクを注入することにより吸収体900 のインク含
浸を行うための注入口でもある。
【0082】この本例では、インクを供給可能な部分
は、大気連通口とこの供給口とになるが、インク吸収体
からのインク供給性を良好に行うための本体1000内リブ
2300と蓋部材1100の部分リブ2500,2400 とによって形成
されたタンク内空気存在領域を、大気連通口1401側から
連続させてインク供給口1200から最も遠い角部域にわた
って形成している。このリブ1000は、インクタンクの本
体1000の後方面において、キャリッジ移動方向に平行な
リブを4本有し、吸収体が後方面に密着することを防止
している。また、部分リブ2400,2500は、同様にリブ10
00に対して対応する延長上にある蓋部材1100の内面に設
けられているが、リブ1000とは異なり分割された状態と
なっていて空気の存在空間を前者より増加させている。
なお、部分リブ2500,2400 は蓋部材1000の全面積の半分
以下の面に分散された形となっている。これらのリブに
よってインク吸収体のタンク供給口1200から最も遠い角
部の領域のインクをより安定させつつも確実に供給口12
00側へ毛管力で導くことができた。1401はカートリッジ
内部を大気に連通するために蓋部材に設けた大気連通口
である。1400は大気連通口1401の内方に配置される止液
部材であり、これにより大気連通口1401からのインク漏
洩が防止される。
【0083】前述したインクタンクITのインク収容空間
は長方体形状であり、その長辺を側面にもつ場合である
ので上述したリブの配置構成は特に有効であるが、キャ
リッジの移動方向に長辺を持つ場合または立方体の場合
は、蓋部材1100の全体にリブを設けるようにすることで
インク吸収体群900 からのインク供給を安定化できる。
限られた空間内にインクをできるだけ収納するためには
直方体形状が適しているが、この収納されたインクを無
駄なく記録に使用するためには、上述したように、角部
の領域に対して近接する2面領域に上記作用を行えるリ
ブを設けることが重要である。さらに本実施例における
インクタンクITの内面リブは、直方体形状のインク吸収
体の厚み方向に対してほぼ均一な分布で配置されてい
る。この構成は、吸収体全体のインク消費に対して、大
気圧分布を均一化しつつインク残量をほとんど無ならし
めることができるため重要な構成である。さらに、この
リブの配置上の技術思想を詳述すれば、直方体の4角形
上面においてインクタンクのインク供給口1200を投影し
た位置を中心として、長辺を半径とする円弧を描いたと
きに、その円弧よりも外側に位置する吸収体に対して、
大気圧状態が早期に与えられるようにその円弧よりも外
側の面に上記リブを配設することが重要となる。この場
合、タンクの大気連通口は、このリブ配設領域に大気を
導入できる位置であれば、本例に限られることではな
い。
【0084】インクジェットカートリッジIJC として組
立てられると、インクはカートリッジ内部より供給口12
00、支持体300 に設けた穴320 および供給タンク600 の
中裏面側に設けた導入口を介して供給タンク600 内に供
給され、その内部を通った後、導出口より適宜の供給管
および天板400 のインク導入口1500を介して共通液室内
へと流入する。以上におけるインク連通用の接続部に
は、例えばシリコンゴムやブチルゴム等のパッキンが配
設され、これによって封止が行われてインク供給路が確
保される。
【0085】なお、本実施例においては天板1300は耐イ
ンク性に優れたポリサルフォン,ポリエーテルサルフォ
ン,ポリフェニレンオキサイド,ポリプロピレンなどの
樹脂を用い、オリフィスプレート部400 と共に金型内で
一体に同時成型してある。
【0086】上述のように一体成型部品は、インク供給
部材600 、天板・オリフィスプレート一体、インクタン
ク本体1000としたので組立て精度が高水準になるばかり
でなく、大量生産の品質向上に極めて有効である。また
部品点数の個数は従来に比較して減少できているので、
優れた所望特性を確実に発揮できる。 (iii)装置本体の概略説明 図12は本発明が適用されるインクジェット記録装置IJRA
の外観図で、駆動モータ5013の正逆回転に連動して駆動
力伝達ギア5011,5009 を介して回転するリードスクリュ
ー5005のら線溝5004に対して係合するキャリッッジHCは
ピン(不図示)を有し、矢印a,b方向に往復移動され
る。5002は紙押え板であり、キャリッジ移動方向にわた
って紙をプラテン5000に対して押圧する。5007,5008 は
フォトカプラでキャリッジのレバー5006のこの域での存
在を確認してモータ5013の回転方向切換等を行うための
ホームポジション検知手段である。5016は記録ヘッドの
前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材
で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引手段でキャッ
プ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。50
17はクリーニングブレードで、5019はこのブレードを前
後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018に
これらは支持されている。ブレードは、この形態でなく
周知のクリーニングブレードが本例に適用できることは
いうまでもない。また、5012は、吸引回復の吸引を開始
するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の
移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッ
チ切換等の公知の伝達手段で移動制御される。
【0087】これらのキャッピング,クリーニング,吸
引回復は、キャリッジがホームポジション側領域にきた
ときにリードスクリュー5005の作用によってそれらの対
応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、
周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれば、本
例にはいずれも適用できる。上述における各構成は単独
でも複合的に見ても優れた発明であり、本発明にとって
好ましい構成例を示している。
【0088】図9において、900 はインク吸収体であ
り、902 は繊維体である。繊維体902はインク吸収体900
よりインク吸液性が高く、本実施例では、インク吸収
体900はウレタン吸収体であり、繊維体902 は1方向案
内ポリエステル繊維体である。
【0089】繊維体902 は一部に開口部(不図示)が形
成されている可撓性シート903 で周囲を覆われている。
【0090】インク吸収体900 と繊維体902 は、前記開
口部を介して互いに圧接する様に配置され、インクタン
クカートリッジ本体1000の内に収納される。
【0091】図13(A)(B),図14(A)(B)は、それぞれ本発
明を実施したインク吸収体900 と、繊維体902 を示すも
のである。
【0092】図13において、インク吸収体900 は、その
端部においてL1L2だけ部分的に切断された形状(切欠段
部)をなす。距離L1L2は、図14の繊維体902 をインクタ
ンクの内壁に圧接させるために、この吸収体902 の径よ
りも小さく、本実施例では、繊維体901 の径16mmに対し
て、L1=11mm ,L2=12mm の時に、インク吸収体900 と繊
維体902 との圧接がインク吸収体(スポンジ900 の切
欠段部において十分に行なわれた。
【0093】図14において、インク吸収体900 と繊維体
902 とが直接に圧接される可撓性シート903 の開口部90
4 の面積は、ヘッド特性や必要供給量に合わせて決定さ
れる。
【0094】本実施例では、距離L3 は12mm,距離L4
は16mmとするのが望ましい。
【0095】開口部904 の面積が100mm2以上であれば、
内部の繊維体902 は、確実に図14(B) に示すように開口
からわずかにその側面の一部を突出して突出部902Aを形
成する。この突出部902Aは、前述したようにインクの受
取りと気泡排除効果がある。
【0096】以上説明したように、本実施例によれば、
インクを充填後、所望のインク量にするためにインクを
部分排出・除去する場合、一方向案内繊維体の周囲を覆
う可撓性シートがインクタンクカートリッジの内壁に圧
接していることにより、壁をつたわってくる空気を遮断
することができ、インクジェットユニットへの空気侵入
を防止することができ、安定したインク供給が可能とな
る。
【0097】また、インクは一方向案内繊維体より吸
の低いスポンジ等のインク吸収体から排出・除去され
るため、繊維体はインク排出時に生じるインク分布の乱
れの影響をうけにくくなり、その結果、インクジェット
ユニットへの空気侵入を防止でき、滑らかなインク供給
が可能となる。
【0098】図15は、本発明具体例の構成関係を説明す
るためのものである。このインク供給容器ITは、インク
を収容する容器本体1000A とこの容器本体の開口部を塞
ぐ蓋部材800Aとから概略構成されている。
【0099】この容器本体1000A には、その一壁面部を
貫通するようにインク供給管2200の一端部が挿入されて
いる。このインク供給管2200は、容器本体1000A 内に保
持されるインクをインクジェットヘッドのインク吐出部
へ送るためのインク供給経路をなすものである。この容
器本体1000A の内部には、インクを保持するポリウレタ
ン等のインク吸収体からなるスポンジ900 と、同一方向
に束ねられたポリエステル繊維等からなる繊維体の束90
2(不図示)をポリエチレン等の可撓性材料からなるチュ
ーブ903 で覆ってなる繊維体905 とが共に圧縮された状
態で充填されている。繊維体905 のチューブ403 の周面
には、スポンジ900 から繊維体905 内部へのインク供給
用の窓口となる開口部904 が設けられている。繊維体90
5 におけるチューブ903 への繊維体束902 の充填は、チ
ューブ903 の長さ方向に沿って繊維体束902 の繊維方
向、すなわち長さ方向を揃え、この方向に対して垂直方
向に圧縮して行われる。
【0100】なお、1000B は、シール部材でインクもれ
を防止する部材である。このため、チューブ903 の開口
部904 を通じてスポンジ900 を構成するインク吸収体と
繊維体905 の構成要素の1つである繊維体束902 の周面
とが接触するから、スポンジ900 から繊維体905 内部へ
のインクの供給が確実に行える。また、そのチューブ90
3 に被覆された繊維体束902 の一端部の中央部内に上述
のインク供給管2200の端部を押し付けるようにして挿入
され、その端部は容器本体1の内部に充填されて位置決
めされている。
【0101】このような構成のインク供給容器ITでは、
上述したチューブ903 の開口部904の開口面積Sを100mm
2以上とし、インク供給管2200の一端部のチューブ903
内への挿入深さLを3mm以上とし、チューブ903 の内径
Dをインク供給管2200の端部の内口径dの1.5 倍以上
(好ましくは2.0 倍以上)とする条件を同時に満たすこ
とにより、インク吐出部における吐出特性に悪影響を与
えずに、安定かつ高効率のインク供給を行うことができ
た。
【0102】これらの条件は、製造誤差や設定誤差があ
っても本発明の効果をより確実にする条件として好まし
いものである。また、この条件を満足していることで、
高速インク消費に対して充分追従できるインク供給が達
成できる。
【0103】また、供給管は繊維体の中心部に挿入さ
れ、その周囲の繊維体の方向性が供給管に沿っているこ
とが好ましい。さらに、供給管の管径は繊維体の束径の
10倍以下の範囲に集中しているのがよい。好ましくは5
倍以下が最適である。
【0104】このように、繊維束によって構成された繊
体によるインク集中供給は供給管方向に沿って、3mm
以上の差分によって気体が供給管端に到達する時期をほ
とんどのインク消費終了の時期まで充分に遅らせること
ができる。
【0105】ポンジインク吸収体と繊維体(繊維
を束状に結束したもの)との100mm2以上の接触は、環境
変動やインク残量が少なくなった場合でもスポンジから
繊維体へのインク供給パスが不連続にならないようにす
るために適しており、好ましい条件である。
【0106】図16,図17は、本発明の上述構成をより効
果的に初期から安定したインク供給を行うためのインク
充填方法および再利用時のインク再充填方法を説明する
ものである。
【0107】本発明は前述した構成により、多少気泡や
空気がインク容器内にあってもインク供給性は従来より
優れている。しかし、初期に2つの異なる吸液部材(具
体的に例えば繊維体およびインク吸収体)の接触部付近
に空気や気泡が存在しない方が、より安定した効果を初
期から得られるので好ましいものである。以下の説明
は、この2つの吸液部材(繊維体およびインク吸収体)
の接触部近傍に空気や気泡の存在がないように、インク
を初期あるいは再充填できる方法に関するものである。
【0108】前記課題を解決するために、本発明のヘッ
ドは、前記インク吸収体と繊維体との間の部分開口部の
近傍の前記インクタンク壁にインク注入口を形成したこ
とを特徴とする。
【0109】上記構成によれば、インクタンクの吐出口
を密閉し、前述の大気開放口1401から真空吸引し、充分
インクタンク内の真空度を上げた後、大気開放口を閉じ
る。次に、本発明の特徴である注入口よりインクを注入
すると、繊維体およびインク吸収体の各吸液部材内部の
空気残り、特に部材間の仕切り部分に残る空気を除くこ
とが可能となった。
【0110】また、前記課題を解決するために、本発明
の方法では、前記大気開放口から前記インク吸収体中に
細管を挿入し、この細管を介してインクタンク内にイン
クを注入することによって、インクタンク内に残留する
空気が生じないようにした。
【0111】図16は、本発明の特徴を最も良く表わす図
であり、各図番の構成は、前述の構成がすべて適用され
るものであり、詳細は前述説明を援用することとし、こ
こでの説明は省略する。
【0112】1000C は、インクタンク自体に設けられた
インク充填用注入口である。この注入口1000C は、繊維
体902 を包囲するチューブ903 の開口904 の近傍であっ
て、インク吸収体900 を収納している側に設けられてい
る。大気開放口からインクを充填するとチューブ903 の
開口904 近傍には気体が存在してしまうが、本例のよう
にこの注入口1000C からインク注入を行うことで、スポ
ンジのような多孔質吸収体内の空気は大気開放口側へ移
動し易くなり、また、開口904 からインクは繊維体内へ
充填されることになり、インク供給用の接触域からの気
体排除が確実に行える。
【0113】このように、開口904 の近傍のインク注入
口1000C からインク注入を行うことにより、残留空気量
を低減することができる。
【0114】なお、前記インク注入口1000C には着脱自
在にキャップを嵌めておくことが好ましい。このように
キャップを取りつけておけば、インクの再注入が可能で
あり、これによりヘッドの再使用が可能になる。
【0115】図17は、図16のように注入口1000C を設け
ずとも、大気連通部1401を利用する実施例を示すが、重
要なことは、異なる吸液部材同志の接触部近傍にインク
充填用挿入管の注入先端を位置せしめ、インク供給を行
うことである。この場合、注入先端は、インク吸収体,
繊維体のいずれであっても良く、理想的にはこれらの接
触部が適している。なお、再充填においては、この接触
部においてインク残分があるので、インク充填用の注入
先端は、初期充填よりも多少この接触部から離れた位置
でも良い。いずれにしてもインク供給容器全体から見
て、接触部近傍にインク注入が行われれば良い。
【0116】図17に示すように大気開放口から細管100
を挿入すれば、前記実施例での効果と同様の効果が期待
できる。
【0117】以上説明したように、複数の吸液部材(繊
維体およびインク吸収体)を含むインクタンクにおい
て、インク注入口を、繊維体とインク吸収体のインク
移動用の部分開口部近傍にすることで、吸収体内での残
留空気を低減することができる。
【0118】なお、ヘッドへのインク供給側吸液部材
を、圧縮チューブで覆われた繊維で構成しているため
に、毛管力が上がり、フィルタ下部の空気だまりができ
にくい構造となっている。
【0119】本充填方法採用以前は、60℃の加速試験に
おいて、1時間でインク落ちしていたヘッドが本充填方
法により、16時間まで伸びるようになった。
【0120】図18は、本発明がより効果を発揮するマル
チ吐出口の電気熱変換体を用いたインクジェット記録装
置の概略図である。
【0121】図においてHは、吐出口を10個以上備え、
各吐出口にそれぞれ対応した電気熱変換体EHと各吐出口
に連通する液路が共通している共通液室C.C.を具備した
インクジェットヘッドであり、SPはインク貯蔵部内のイ
ンクを該共通液室へ供給するための供給管である。EC
は、電気熱変換体EHをそれぞれ個々または同時に駆動す
るための選択回路であり、共通電極を有するヘッドに対
して駆動手段DMに応じた駆動を行う。RSは記録信号発生
部で、読取手段や通信手段、あるいは受信器,ホストコ
ンピュータ等が含まれる。駆動手段は、記録信号RSによ
り、5kHz 以上の駆動周波数で電気熱変換体を駆動でき
るものである。なお、Yは供給管SP内のインク供給方向
である。
【0122】図18内におけるインク供給容器の内部構造
は前述した実施例すべてが適用されるものであり、ITA
は前述した繊維体で、HMは前述した包囲仕切部材、THは
仕切部材の開口、AHは大気連通部、ITB はインク保有部
で前述のインク吸収体あるいはこれがないインク室であ
っても良い。
【0123】本実施例では、インク供給管の端部がテー
パをなしており、その端部のフィルタは、繊維体の繊維
方向に対して傾斜している。この端部が仕切部材HM中に
挿入されている長さは、最短がL1、最長がL2である。こ
の場合、上述した長さLとして判定するには、(L1
L2)/2を上記Lとし(L1+L2)/2≧3(mm) であれば実用
上有効である。なお好ましくは、最短L1が上記Lに相当
させL1≧3(mm) であることが最適である。この場合供給
管の内径は、インク供給方向Yに対して垂直なもので、
上記仕切部材HM内に位置する内径dとなる。
【0124】いずれにしても、上述のS≧100(mm2 ) ,
d≧1.5D,L≧3mm の条件の最適条件はもとより、上述
の各実施例は、この装置構成に特に有効な発明となり、
消費されるインク量に対して充分応答したインク供給生
態を奏する。
【0125】なお、本発明は、特にインクジェット記録
方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用される
エネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気
熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギにより
インクの状態変化(膜沸騰)を生起させる方式の記録ヘ
ッド、記録装置において優れた効果をもたらすものであ
る。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が達
成できるからである。
【0126】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129 号明細書,同第4740796 号明細
書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好
ましい。
【0127】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0128】本発明においては、複数の吸液部材を組み
合わせて構成されるインク供給容器の第1の吸液部材と
してのインク吸収体中に気泡が発生しても、この気泡は
同一方向に束ねられた繊維体からなる第2の吸液部材
より供給口の口部から遠ざけられる。従って、供給口の
口部近傍に気泡がたまることがないから、気泡によりイ
ンクの供給が中断することがなく、常に安定したインク
の供給が行える。
【0129】また、本発明においては容器本体の内壁に
一体化された仕切り壁部により繊維体や多孔質体などで
構成されるインク吸収体等、形状や材質の異なる複数の
液部材を配置することにより、インクの消費に伴って
一方から他方へ移動する気体の移動を遅らせることがで
き、気泡や気体存在によるインク供給不良の発生を防止
し、もしくは大幅に遅らせることができる。従って、イ
ンク消費割合を、保持したインク量に対して効率よく向
上できる。
【0130】
【発明の効果】本発明によると、安定したインク供給を
確保し、インクジェット記録ヘッド内への気泡混入を確
実に防ぎ、余分なインク消費をまねく回復操作を極力少
なくし、形状や材質の異なる複数の吸液部材に保持され
たインクを最大限に有効に使用することが可能である。
【0131】また、容器本体の内壁とインク吸収体との
間に繊維の集合体を存在させ、インク吸収体に対する繊
維体の安定配置を可能にしているので、インク供給不良
を防止することができる。繊維体を包囲する形状のイン
ク吸収体を用いることにより、接触域へのインク保持力
や供給力を高めて、より効率のよい供給を達成すること
ができる。また、繊維体を用いたことにより、インク吸
収体とインクジェット記録ヘッドのインク導入部材との
間において空気の層の形成を防止できるので、引き起こ
される画像劣化や不吐出等の発生を確実に防止すること
ができる。従って、回復操作に伴う余分なインクの消費
の低減やインクジェットカートリッジの信頼性の向上に
大きく寄与することが可能となる。このことはカートリ
ッジタイプのインクジェット記録ヘッドの普及さらには
インクジェット記録の普及に大きく貢献するものであ
る。
【0132】さらに本発明によると、形状や材質の異な
る複数の吸液部材の1つを多数の繊維を揃えた束状の繊
維体とし、他の吸液部材を多孔質体で構成されるインク
吸収体とし、これらの接触状態を構成するために繊維体
の繊維の方向をインク吸収体との接触面に沿わせるよう
にしたので、インクの消費に伴ってインク吸収体から
維体への気体の移動が遅れ、気泡や気体存在によるイン
ク供給不良の発生を防止あるいは大幅に遅らせることが
でき、保持したインク量に対するインク消費割合が効率
よく向上したインク供給容器およびインクジェット記録
ヘッドを提供することができる。
【0133】また、インク導入部材の一端部に、同一方
向に束ねられた繊維体の束をその束の端面が接触するよ
うに配したので、繊維体の束に含まれたインクは毛管力
によりインク導入部材の一端部に集められる。従って、
長時間放置しておいても、インク供給経路へのインク供
給容器側からの空気の侵入が確実に防止されるので、画
像劣化や不吐出等の発生が防止され、インクの供給が安
定して行うことができる。
【0134】本発明のインク供給装置によると、繊維の
集合体の端面に対し、インクジェット記録ヘッド側のイ
ンク導入部材の端部、つまりインク供給管の端部に配し
たフィルタと接触させるようにしたので、インク供給管
の開口近傍に移動してきた気泡が繊維体によりインク供
給管の開口から遠ざけられると共に、もしインク導入部
材に気泡が到達してもフィルタによって気泡が捕捉され
るため、気泡によるインク断絶層の形成を確実に防止す
ると共にインクの供給を安定して行うことができる。
【0135】
【0136】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるインクジェット記録ヘッド
の一実施例の構成を示す断面図である。
【図2】本発明に用いられるインク案内部材としての繊
維体の束への気泡の侵入メカニズムを説明するための模
式図であって、(A) は繊維体束への気泡が侵入し得ない
状態を示す図、(B) は繊維体束への気泡がわずかに侵入
し得るが、従来より優れた状態を示す図である。
【図3】本発明が適用されるインクジェット記録ヘッド
の他の実施例の構成を示す断面図である。
【図4】(A) および(B) は、本発明を可撓性シートの仕
切りにより実施したインクタンクの断面図および斜視図
である。
【図5】第4実施例に対応したインクタンク構造を持つ
交換可能または着脱可能なヘッドの分解斜視図である。
【図6】本発明の包囲部材を用いた一実施例におけるイ
ンク供給容器の内部構造を示す分解斜視図である。
【図7】図6に示したインク供給容器内の吸収体の配置
構成およびインク供給管の挿入位置を示す断面図であ
る。
【図8】図6に示した実施例の変形例におけるインク供
給容器の内部構造を示す概略構成図である。
【図9】本発明が適用されるインクジェット記録ヘッド
を構成するインクタンクの構成図である。
【図10】本発明が適用されるインクジェット記録ヘッ
ドを構成するインクジェットカートリッジの構成図であ
る。
【図11】インクジェットカートリッジの斜視図であ
る。
【図12】インクジェット記録装置の概念図である。
【図13】(A) および(B) は、本発明を実施したインク
吸収体の構成図である。
【図14】(A) および(B) は、本発明を実施した一方向
案内繊維体の構成図である。
【図15】本発明を実施する上でより好ましい具体的構
成関係を説明する説明図である。
【図16】インク充填方法に関するインクタンク構成を
説明する説明図である。
【図17】インク充填方法における要部を説明する説明
図である。
【図18】本発明がより好適に実施されるマルチヘッド
の駆動装置の概略説明図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 記録ヘッド本体 3 インク収容体 4 仕切り壁 5 スポンジ 6 繊維体 7 インク吐出部 8 フィルタ 9 供給管 10 インク路 11 大気開放孔 12A,12B,12C 壁面部 40 仕切部材 60 インクジェット記録ヘッド 61 仕切り壁 62 仕切り壁 900 インク吸収体 901 吸収体群 902 繊維体 903 チューブ 904 インク供給口 1000 インクタンク 1200 供給口 1500 インク受け口 1600 インク導管 2200 インク供給管
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平2−329752 (32)優先日 平成2年11月30日(1990.11.30) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−329753 (32)優先日 平成2年11月30日(1990.11.30) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平2−329754 (32)優先日 平成2年11月30日(1990.11.30) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 浅井 直人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 荒島 輝雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 木村 牧子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 泉田 昌明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 田中 茂昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−96559(JP,A) 特開 平2−34353(JP,A) 特開 平2−214665(JP,A) 特開 平2−522(JP,A) 特開 昭56−169083(JP,A) 実開 昭62−174221(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口端側にフィルタが設けられたインク
    供給管とこのインク供給管に連通するインク吐出部とを
    有するインクジェット記録ヘッドに供給されるインクを
    内部に貯溜し、前記インク供給管に連結されるインク供
    給部を具えたインク供給容器であって、 前記内部を大気に連通させる大気連通部と、 前記内部に貯溜されたインクを保持するインク吸収体
    と、 このインク吸収体と前記インク供給部との間に配されて
    一方向に束ねられた繊維の集合体とをさらに具え、前記
    繊維の集合体の一端部が前記インク供給部を構成して前
    記フィルタに当接可能であることを特徴とするインク供
    給容器。
  2. 【請求項2】 前記繊維の集合体の方向性は、前記イン
    ク供給管の端部に向かうものであることを特徴とする請
    求項1記載のインク供給容器。
  3. 【請求項3】 前記繊維の集合体の毛管作用力は、前記
    インク吸収体の毛管作用力よりも大きいことを特徴とす
    る請求項1に記載のインク供給容器。
  4. 【請求項4】 開口端側にフィルタが設けられたインク
    供給管と、このインク供給管に連通するインク吐出部と
    を有するインクジェット記録ヘッドと、 このインクジェット記録ヘッドに供給されるインクが内
    部に貯溜され、この内部を大気に連通させる大気連通部
    と、前記インク供給管に連結されるインク供給部と、前
    記内部に貯溜されたインクを保持するインク吸収体と、
    このインク吸収体と前記インク供給部との間に配されて
    一方向に束ねられた繊維の集合体とを有するインク供給
    容器とを具え、前記繊維の集合体の一端部が前記インク
    供給部を構成して前記フィルタに当接していることを特
    徴とするインク供給装置。
  5. 【請求項5】 前記繊維の集合体の方向性は、前記イン
    ク供給管の端部に向かうものであることを特徴とする請
    求項4記載のインク供給装置。
  6. 【請求項6】 前記インクジェット記録ヘッドは、前記
    インク吐出部として10個以上の吐出口と、これら吐出
    口それぞれに対して熱エネルギで膜沸騰による気泡を形
    成するための電気熱変換体とを有し、それぞれ5kHz 以
    上の周波数で駆動可能であることを特徴とする請求項4
    に記載のインク供給装置。
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