JP7309590B2 - インクジェット用記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット用記録媒体に関する。
シリカやアルミナなどの無機粒子を主体とする多孔質構造を有するインク受容層が基材に設けられた記録媒体が知られている。そして、近年、好みの写真、又は文字や図形を混在させた写真をこのような記録媒体に印刷した後に製本して得られるフォトブックやフォトアルバムなどを提供するサービスがある。フォトブックやフォトアルバムは、例えば、インクジェット記録方法により片面のみに画像を記録した記録媒体に予め折り目をつけておき、折り目を境界として画像を記録していない面同士を貼り合わせることで作製される。このような方法により、ページを跨ぐような大きな画像が配置されたフォトブックやフォトアルバムを作製することができる。
上記の方法でフォトブックを作製する場合、折り目の部分でインク受容層が割れたり剥がれたりすることがあった。インク受容層が剥がれた折り目の部分は白くなってしまうので、画像品位が低下する。また、多孔質構造を有するインク受容層は無機粒子を主体として形成されているために脆く、折り目の部分で特に割れやすい。このため、耐折り割れ性に優れた記録媒体が求められている。
記録媒体の耐折り割れ性を改善すべく、例えば、ガラス転移温度が50℃以下の樹脂を含有する中間層を基材とインク受容層の間に設けたインクジェット用の記録媒体が提案されている(特許文献1)。また、発色性の良好な画像を記録しうる、インク吸収性が向上した記録媒体として、水溶性多糖類を含有する被覆層を基材とインク受容層の間に設けた記録媒体が提案されている(特許文献2)。さらに、生分解性樹脂及びワックスを含有する樹脂層を原紙の一方の面に形成した、光沢性や平面性が改善された記録媒体が提案されている(特許文献3)。
特開2008-183807号公報 特開平8-108617号公報 特開2005-189541号公報
特許文献1~3で提案された記録媒体の耐折り割れ性は、ある程度良好であった。しかし、製本過程で折り目に大きな荷重がかかるような場合には、折り目の内側となるインク受容層に過度の圧縮力が加わるため、インク受容層の一部が剥離又は欠落して画像に欠陥が生ずるといった不具合が生ずることがあった。このため、インク吸収性を確保しつつ、耐折り割れ性を向上させたインクジェット用記録媒体を得ることは困難であった。
したがって、本発明の目的は、耐折り割れ性及びインク吸収性に優れたインクジェット用記録媒体を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、基材と、前記基材に設けられたアンダーコート層と、前記アンダーコート層に設けられたインク受容層と、を有するインクジェット用記録媒体であって、前記インク受容層が、無機粒子及びバインダを含有し、前記アンダーコート層が、セロファンを含有し、前記インク受容層の厚さが、20μm以下であり、前記インク受容層のマルテンス硬さをH1(N/mm)とし、前記アンダーコート層のマルテンス硬さをH2(N/mm)としたとき、H1/H2が0.50以上1.00以下であることを特徴とするインクジェット用記録媒体が提供される。
本発明によれば、耐折り割れ性及びインク吸収性に優れたインクジェット用記録媒体を提供することができる。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。なお、以下、インクジェット用記録媒体のことを、単に「記録媒体」と記載することがある。一般的なインクジェット用の記録媒体は、基材にインク受容層が設けられている。インク受容層は、インク滴をインク受容層の表面近傍に留めて画像の発色性を向上させる機能と、インク中の液媒体を速やかに吸収して滲みを低減する機能とを有する。インク受容層の主成分は、通常、無機顔料とバインダである。粒子径が100nm程度の無機顔料を用いることで、記録媒体の表面に光沢感をもたせることができる。
検討の結果、本発明者らは、セロファンを含有する、好ましくはセロファンから構成されるアンダーコート層を基材とインク受容層の間に配置することで、インク受容層の耐折り割れ性とインク吸収性がいずれも向上することを見出した。このような構成とすることで、耐折り割れ性及びインク吸収性が向上するメカニズムにつき、本発明者らは以下のように推測している。
インク受容層に剥離や欠落などの不具合が生ずるのを抑制するには、インク受容層を薄くする、具体的には、インク受容層の厚さを20μm以下にすることが必要である。しかし、インク受容層を薄くすると、インク吸収性が低下することになる。セロファンは、セルロースを原料として調製されるビスコースを用いて製造される透明な膜(フィルム)である。セロファンにはナノオーダーの多数の空隙があり、これらの空隙中に吸収した水分を保持することができると考えられる。このため、セロファンをインク受容層の構成材料とすることで、インクをある程度吸収して保持することができる。但し、空隙の密度は必ずしも大きくないため、セロファンのみでインクのすべてを保持するには多大な時間が必要とされる。
そこで、セロファンを含有するアンダーコート層を基材とインク受容層の間に配置することで、付与直後のインクをインク受容層で吸収しつつ、一定時間経過後のインクを含むすべてのインクをアンダーコート層でも吸収することができる。これにより、インク受容層を薄くしながらも十分なインク吸収性を担保することができると考えられる。
さらに、インク受容層のマルテンス硬さ(N/mm)をH1(N/mm)とし、アンダーコート層のマルテンス硬さをH2(N/mm)としたとき、H1/H2が0.50以上1.00以下であることを要する。通常、2つの膜を積層して形成された2層構造を有する膜を折り曲げた場合、それぞれの層の硬さが異なることに起因する歪みが層の境界部に生ずる。そして、生じた歪みが大きい場合、一方の層に折り割れが発生すると考えられる。ここで、H1/H2が0.50以上1.00以下となるように、インク受容層とアンダーコート層のマルテンス硬さをそれぞれ調整することで、層の境界部における歪みの発生を抑制することができ、耐折り割れ性が向上すると考えられる。H1/H2が1.00超であると、アンダーコート層よりも硬いインク受容層が折り曲げに対する抗力を引き受けることになるため、インク受容層に折り割れが発生しやすくなる。一方、H1/H2が0.50未満であると、インク受容層とアンダーコート層との境界部に生ずる歪みが大きくなるため、インク受容層に折り割れが発生しやすくなる。
インク受容層及びアンダーコート層のマルテンス硬さは、ISO14577に準拠して測定される。ISO14577に準拠したマルテンス硬さの測定方法は、圧子に荷重をかけて形成された圧痕の深さ及び硬さをその場で測定する方法である。マルテンス硬さを測定するための測定装置としては、微小硬さ試験機(商品名「ピコデンター(登録商標) HM500」、フィッシャーインストルメンツ製)を用いる。アンダーコート層のマルテンス硬さは、基材に設けられた後、かつ、インク受容層が形成される前のアンダーコート層の表面を対象として測定される。具体的には、アンダーコート層の表面から厚さ方向に1μmの深さまで、圧子を3mNの荷重で60秒かけて押し込んだ際に測定される値を、アンダーコート層のマルテンス硬さH2(N/mm)とする。
インク受容層のマルテンス硬さの測定は、アンダーコート層に形成されたインク受容層の表面を対象として測定される。具体的には、インク受容層の表面から厚み方向に1μmの深さまで、圧子を3mNの荷重で60秒かけて押し込んだ際に測定される値を、インク受容層のマルテンス硬さH1(N/mm)とする。
インク吸収性の観点から、記録媒体のコブ吸水度は20g/m以上であることが好ましい。本明細書における「コブ吸水度」は、記録媒体のインク受容層が設けられている側の表面を測定対象として測定される物性値である。記録媒体のコブ吸水度は、JIS P 8140:1998に準拠し、記録媒体の表面(インク受容層の表面)と水との接触時間を30秒間とする条件で測定される。
<記録媒体>
本発明の記録媒体は、基材と、この基材に設けられたアンダーコート層と、このアンダーコート層に設けられたインク受容層とを有する。すなわち、アンダーコート層とインク受容層を含む少なくとも2層が基材に設けられている。本発明の記録媒体は、インクジェット記録方法に適用されるインクジェット用の記録媒体である。
(基材)
基材としては、基紙のみから構成されるもの、プラスチックフィルムのみから構成されるもの、及びクロスのみから構成されるものなどを挙げることができる。複層構造を有する基材を用いることもできる。複層構造を有する基材としては、基紙と樹脂層が積層された、いわゆる樹脂被覆基材を用いることができる。樹脂被覆基材を構成する樹脂層は、基紙の片面のみに設けられていてもよく、基紙の両面に設けられていてもよい。基材としては、樹脂被覆基材、プラスチックフィルム、クロスが好ましい。
基材の厚さは、50μm以上400μm以下であることが好ましく、70μm以上200μm以下であることがさらに好ましい。基材の厚さは、以下に示す方法にしたがって測定及び算出する。マイクロトームで切り出した記録媒体の断面を走査型電子顕微鏡で観察し、任意の100点以上の厚さを測定する。次いで、測定した100点以上の厚さの平均値を算出し、算出した平均値を基材の厚さとする。
[樹脂被覆基材]
[1]基紙
基紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じてポリプロピレンなどの合成パルプや、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維を加えて抄紙される。木材パルプとしては広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)、広葉樹溶解パルプ(LDP)、針葉樹溶解パルプ(NDP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)などを挙げることができる。木材パルプのなかでも、短繊維成分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPを用いることが好ましい。パルプとしては、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましい。漂白処理して白色度を向上させたパルプも好ましい。基紙には、サイズ剤、白色顔料、紙力増強剤、蛍光増白剤、水分保持剤、分散剤、柔軟化剤などを適宜添加してもよい。
基紙の厚さは、50μm以上130μm以下であることが好ましく、90μm以上120μm以下であることがさらに好ましい。JIS P 8118:2014で規定される基紙の紙密度は、0.6g/cm以上1.2g/cm以下であることが好ましく、0.7g/cm以上1.2g/cm以下であることがさらに好ましい。
[2]樹脂層
樹脂被覆基材を構成する樹脂層は、基紙の表面に、基紙の表面の少なくとも一部を被覆するように設けられている。樹脂層の被覆率(樹脂層で被覆された基紙の表面積/基紙の全表面積)は70%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、100%であることが好ましい。すなわち、基紙の表面の全てが樹脂層で被覆されていることが特に好ましい。
樹脂層の厚さは、20μm以上60μm以下であることが好ましく、35μm以上50μm以下であることがさらに好ましい。樹脂層を基紙の両面に設ける場合は、それぞれの樹脂層の厚さが上記の範囲内であることが好ましい。
樹脂層を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、オレフィン樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体などを挙げることができる。なかでも、エチレン、プロピレン、イソブチレンなどの単重合体や共重合体であるオレフィン樹脂が好ましく、ポリエチレンがさらに好ましい。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)を挙げることができる。
樹脂層は、不透明度、白色度、及び色相を調整するために、白色顔料、蛍光増白剤、及び群青などを含有してもよい。なかでも、不透明度を向上させることができるため、白色顔料を含有させることが好ましい。白色顔料としては、ルチル型の酸化チタン、アナターゼ型の酸化チタンを挙げることができる。樹脂層中の白色顔料の含有量は、3g/m以上30g/m以下であることが好ましい。樹脂層を基紙の両面に設ける場合は、それぞれの樹脂層中の白色顔料の合計の含有量が、上記の範囲内であることが好ましい。樹脂層中の白色顔料の含有量は、樹脂の含有量に対する質量比率で、0.25倍以下であることが好ましい。樹脂層中の白色顔料の含有量は、樹脂の含有量に対する質量比率で0.25倍超であると、白色顔料の分散安定性が不十分になる場合がある。
[プラスチックフィルム]
プラスチックフィルムは、プラスチックをフィルム状に加工したものである。プラスチックとしては、分子量10,000以上の高分子成分を、プラスチック全質量を基準として、50質量%以上含有するものを用いることができる。プラスチックとしては、ビニル系プラスチック、ポリエステル系プラスチック、セルロースエステル系プラスチック、ポリアミド系プラスチック、耐熱エンジニアリングプラスチックなどの熱可塑性プラスチックを挙げることができる。
ビニル系プラスチックとしては、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニデリン、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂などを挙げることができる。ポリエステル系プラスチックとしては、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートなどを挙げることができる。セルロースエステル系プラスチックとしては、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレートなどを挙げることができる。ポリアミド系プラスチックとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12などを挙げることができる。耐熱エンジニアリングプラスチックとしては、ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドなどを挙げることができる。耐久性とコストの観点から、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。
薬品処理、表面コート、内添などの処理を施して不透明度を高めたプラスチックフィルムを用いることができる。薬品処理としては、プラスチックフィルムの表面にアセトン、メチルイソブチルケトンなどの有機溶剤を接触させて形成した膨潤層をメタノールなどの別の有機溶剤で処理して乾燥凝固させる方法などを挙げることができる。表面コートとしては、炭酸カルシウムや酸化チタンなどの白色顔料及び結合剤を含有する層をプラスチックフィルムの表面に形成させる方法を挙げることができる。内添としては、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料を充てん剤としてプラスチックフィルムに含有させる方法を挙げることができる。また、ポリブチレンテレフタレート微粒子、ポリカーボネート微粒子、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂などを添加して空隙を形成して不透明度を高めた発泡プラスチックフィルムを用いることができる。
プラスチックフィルムの厚さは、50μm以上300μm以下であることが好ましく、75μm以上135μm以下であることがさらに好ましい。プラスチックのガラス転移点は、-20℃以上150℃以下であることが好ましく、-20℃以上80℃以下であることがさらに好ましい。プラスチックのガラス転移点は、例えば、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定することができる。
JIS K 7112:1999で規定されるプラスチックフィルムのプラスチック密度は、0.6g/cm以上1.5g/cm以下であることが好ましく、0.7g/cm以上1.4g/cm以下であることがさらに好ましい。JIS K 7209:2000で規定されるプラスチックフィルムの吸水率は、5%以下であることが好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。
プラスチックフィルムを表面酸化処理することで、プラスチックフィルムと隣接して配置される層との密着性を向上させることができる。表面酸化処理としては、コロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理、グロー放電処理、オゾン処理などを挙げることができ、なかでもオゾン処理が好ましい。
[クロス]
クロスは、多数の繊維を薄く広いシート状に加工したものである。繊維としては、天然繊維、天然繊維の性質を有する材質やプラスチックから再生される再生繊維、石油などの高分子を原料とする合成繊維を挙げることができる。天然繊維としては、木綿、絹、麻、モヘヤ、ウール、カシミヤなどを挙げることができる。再生繊維としては、アセテート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステルなどを挙げることができる。合成繊維としては、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリウレタンなどを挙げることができる。
(インク受容層)
インク受容層は、無機粒子及びバインダを含有する。インク受容層は、例えば、インク受容層に含有される材料を含む塗工液を調製し、調製した塗工液を塗工及び乾燥することで形成することができる。インク受容層は、単層であってもよく、2層以上の複層であってもよい。インク受容層は、基材の片面のみに設けられてもよく、両面に設けられてもよい。
インク受容層の厚さは、20μm以下であり、好ましくは15μm以下である。インク受容層の厚さが20μm超であると、耐折り割れ性が低下する。インク受容層の下に設けられたセロファンを含有するアンダーコート層は、インクを吸収しうる層である。このため、インク受容層がある程度薄い場合(20μm以下)であっても、インク吸収性の低下はアンダーコート層によって補われる。インク吸収性の観点から、インク受容層の厚さは5μm以上であることが好ましい。インク受容層の厚さは、以下の手順にしたがって測定される。まず、マイクロトームにより記録媒体を切断して形成された断面を、走査型電子顕微鏡(商品名「SU-70」、日立製作所製)によって観察する。そして、観察されたインク受容層の任意の10点以上の厚さを測定し、その平均値をインク受容層の厚さとする。
[無機粒子]
インク受容層は、無機粒子を含有する。無機粒子の平均一次粒子径は、50nm以下であることが好ましく、1nm以上30nm以下であることがさらに好ましく、3nm以上10nm以下であることが特に好ましい。無機粒子の平均一次粒子径が50nmを超えると、インク吸収性が十分に得られない場合がある。無機粒子の平均一次粒子径は、電子顕微鏡で観察したときの無機粒子の一次粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径の数平均粒子径(100点以上の平均値)である。
インク受容層中の無機粒子の含有量(質量%)は、インク受容層全質量を基準として、50.0質量%以上98.0質量%以下であることが好ましく、70.0質量%以上96.0質量%以下であることがさらに好ましい。
無機粒子としては、アルミナ水和物、アルミナ、シリカ、コロイダルシリカ、二酸化チタン、ゼオライト、カオリン、タルク、ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウムなどを挙げることができる。なかでも、インク吸収性に優れた多孔質構造を形成しうる、シリカ、アルミナ、アルミナ水和物が好ましく、塗布量当たりのインク吸収容量が多いシリカがさらに好ましい。
[1]シリカ
シリカは、その製法により湿式法と乾式法(気相法)に大別される。いずれのシリカも好適に用いることができる。なかでも、湿式法シリカを用いると、耐折り割れ性をより向上させることができるために好ましい。湿式法シリカを用いると、空隙率がより高いインク受容層を形成することができる。このため、折り曲げの際に生ずる圧縮によってインク受容層がより変形しやすくなり、インク受容層の開裂や剥離に対する耐性がより高まるためであると推測される。
湿式法シリカとしては、沈降法シリカやゲル法シリカが好ましい。沈降法シリカは、珪酸ソーダと硫酸をアルカリ条件で反応させて製造することができる。製造過程で粒子成長したシリカ粒子を凝集及び沈降させた後、ろ過、水洗、乾燥、粉砕、及び分級などの工程を経て製品化される。このような方法で製造される沈降法シリカの二次粒子は緩やかな凝集粒子であり、比較的粉砕しやすい。沈降法シリカの市販品としては、以下商品名で、ニップシール(東ソーシリカ製);トクシール、ファインシール(以上、トクヤマ製)などを挙げることができる。
ゲル法シリカは、珪酸ソーダと硫酸を酸性条件下で反応させて製造することができる。熟成中に溶解した小さなシリカ粒子が、大きなシリカ粒子の一次粒子同士を結合するように再析出するため、明確な一次粒子は消失し、内部空隙構造を有する比較的硬い凝集粒子が形成される。ゲル法シリカの市販品としては、以下商品名で、ミズカシル(水澤化学工業製);サイロジェット(グレースジャパン製)などを挙げることができる。
乾式法(気相法)としては、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)や、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)が知られている。気相法シリカの市販品としては、以下商品名で、アエロジル(日本アエロジル製);レオロシールQSタイプ(トクヤマ製)などを挙げることができる。
気相法シリカを分散させる分散剤としては、カチオン性樹脂や多価金属塩などを挙げることができる。カチオン性樹脂としては、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリアミン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドエピクロルヒドリン系樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン系樹脂、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン系樹脂、ポリジアリルアミン系樹脂、ジシアンジアミド縮合物などを挙げることができる。多価金属塩としては、ポリ塩化アルミニウム、ポリ酢酸アルミニウム、ポリ乳酸アルミニウムなどのアルミニウム化合物などを挙げることができる。
[2]アルミナ
アルミナとしては、γ-アルミナ、α-アルミナ、δ-アルミナ、θ-アルミナ、χ-アルミナなどを挙げることができる。なかでも、画像の光学濃度やインク吸収性の観点から、γ-アルミナが好ましい。γ-アルミナとしては、気相法アルミナを用いることが好ましい。気相法アルミナの市販品としては、以下商品名で、AEROXIDE;Alu C、Alu130、Alu65(以上、EVONIK製)などを挙げることができる。
[3]アルミナ水和物
アルミナ水和物は、下記一般式(X)で表されるものが好ましい。
Al3-n(OH)2n・mHO ・・・(X)
一般式(X)中、nは0~3の整数であり、mは0~10、好ましくは0~5である。但し、mとnが同時に0となる場合はない。mHOは、多くの場合、結晶格子の形成に関与しない脱離可能な水相を表す。このため、mは整数でなくてもよい。アルミナ水和物を加熱すると、mが0となる場合がある。
アルミナ水和物の結晶構造としては、熱処理する温度に応じて、非晶質、ギブサイト型、及びベーマイト型などがある。アルミナ水和物の結晶構造は、X線回折法により分析することができる。アルミナ水和物としては、ベーマイト型のアルミナ水和物、又は非晶質のアルミナ水和物が好ましい。アルミナ水和物の具体例としては、特開平7-232473号公報、特開平8-132731号公報、特開平9-66664号公報、及び特開平9-76628号公報などに記載されたアルミナ水和物を挙げることができる。アルミナ水和物の市販品としては、以下商品名で、Disperal HP14、HP18(以上、サソール製)などを挙げることができる。
アルミナ水和物は、そのアスペクト比が2以上である板状のアルミナ水和物であることが好ましい。シート状のアルミナ水和物のアスペクト比は、特公平5-16015号公報に記載された方法により求めることができる。すなわち、アスペクト比は、粒子の「厚さ」に対する「直径」の比で示される。「直径」は、アルミナ水和物を電子顕微鏡で観察したときの粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径(円相当径)である。
アルミナ水和物は、米国特許第4,242,271号明細書、同第4,202,870号明細書に記載されているような、アルミニウムアルコキシドを加水分解する方法やアルミン酸ナトリウムを加水分解する方法などの公知の方法で製造することができる。また、アルミン酸ナトリウムなどの水溶液に、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどの水溶液を加えて中和する方法などの公知の方法でも製造することができる。
アルミナとアルミナ水和物は併用してもよい。アルミナとアルミナ水和物を併用する場合、アルミナとアルミナ水和物を粉体状態で混合及び分散して分散液(ゾル)としてもよいし、アルミナ分散液とアルミナ水和物分散液を混合してもよい。
アルミナ水和物及びアルミナは、分散剤で分散された水分散液の状態でインク受容層用の塗工液に混合されることが好ましく、分散剤として酸を用いることが好ましい。酸としては、下記一般式(Y)で表されるスルホン酸を用いることが、画像の滲みを抑制する効果が得られるため好ましい。
R-SOH ・・・(Y)
一般式(Y)中、Rは水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、又は炭素数1以上4以下のアルケニル基を表す。Rは、オキソ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、及びアシル基で置換されていてもよい。酸の含有量は、アルミナ水和物及びアルミナの合計の含有量に対して、1.0質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、1.3質量%以上1.6質量%以下であることがさらに好ましい。
[バインダ]
インク受容層はバインダを含有する。バインダとしては、親水性バインダを用いることが好ましい。バインダとしては、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール、及びこれらの誘導体;ポリビニルピロリドンなどを挙げることができる。
なかでも、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルアルコール誘導体(PVA誘導体)をバインダとして用いることが好ましい。PVA誘導体としては、カチオン変性PVA、アニオン変性PVA、シラノール変性PVA、ポリビニルアセタールなどを挙げることができる。カチオン変性PVAとしては、例えば、特開昭61-10483号公報に記載されているような、ポリビニルアルコールの主鎖又は側鎖にアミノ基などを有するものが好ましい。
その分子構造中に水酸基を多く含むポリビニルアルコールをバインダとして用いると、セロファンを含むアンダーコート層と、インク受容層との密着性を向上させ、記録媒体の耐折り割れ性をより向上させることができるために好ましい。
ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルをけん化して合成することができる。ポリビニルアルコールのけん化度は、80.0mol%以上100.0mol%以下であることが好ましく、98.0mol%以上100.0mol%以下であることがさらに好ましい。ポリビニルアルコールのけん化度は、ポリビニルアルコール中のアセチルオキシ基とヒドロキシ基の合計に対する、ヒドロキシ基の割合(mol%)である。本明細書におけるポリビニルアルコールのけん化度は、JIS K 6726:1994に準拠した方法により測定した値である。
ポリビニルアルコールの重合度は、2,000以上であることが好ましく、2,000以上5,000以下であることがさらに好ましい。重合度が2,000以上のポリビニルアルコールをバインダとして用いることで、セロファンを含むアンダーコート層と、インク受容層との密着性を向上させ、記録媒体の耐折り割れ性をより向上させることができる。本明細書におけるポリビニルアルコールの重合度は、JIS K 6726:1994に準拠した方法により測定される粘度平均重合度である。
インク受容層用の塗工液を調製する際には、ポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体を水溶液の状態で用いることが好ましい。水溶液中のポリビニルアルコール及びポリビニルアルコール誘導体の固形分の含有量は、水溶液全質量を基準として、3.0質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。
[架橋剤]
インク受容層は、架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤としては、アルデヒド系化合物、メラミン系化合物、イソシアネート系化合物、ジルコニウム系化合物、アミド系化合物、アルミニウム系化合物、ホウ酸、及びホウ酸塩などを挙げることができる。ポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体をバインダとして用いる場合には、ホウ酸やホウ酸塩を架橋剤として用いることが好ましい。
ホウ酸としては、オルトホウ酸(HBO)、メタホウ酸、ジホウ酸などを挙げることができる。ホウ酸塩としては、ホウ酸の水溶性塩が好ましい。ホウ酸の水溶性塩としては、ホウ酸のナトリウム塩やカリウム塩などのホウ酸のアルカリ金属塩;ホウ酸のマグネシウム塩やカルシウム塩などのホウ酸のアルカリ土類金属塩;ホウ酸のアンモニウム塩などを挙げることができる。なかでも、オルトホウ酸を用いることが、塗工液の経時安定性が向上するとともに、クラックの発生が抑制される点から好ましい。
架橋剤の量は、製造条件などに応じて適宜調整することができる。インク受容層中の架橋剤の含有量は、バインダの含有量に対して、1.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、5.0質量%以上40.0質量%以下であることがさらに好ましい。
バインダがポリビニルアルコールであり、かつ、架橋剤がホウ酸及びホウ酸塩の少なくとも一方である場合には、インク受容層中のポリビニルアルコールの含有量に対する、ホウ酸とホウ酸塩の合計含有量は、5質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
[その他の添加剤]
インク受容層には、上述の各種成分以外のその他の添加剤を含有させてもよい。その他の添加剤としては、pH調整剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、界面活性剤、離型剤、浸透剤、着色顔料、着色染料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、耐水化剤、染料定着剤、硬化剤、耐候材料などを挙げることができる。
(インク受容層の形成方法)
アンダーコート層にインク受容層用の塗工液を塗工した後、乾燥させることで、アンダーコート層にインク受容層を形成することができる。塗工液は、公知の塗工方式によってアンダーコート層に塗工することができる。塗工方式としては、スロットダイ方式、スライドビード方式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーティング方式、ロッドバーコーティング方式などを挙げることができる。インク受容層は、第1のインク受容層、第2のインク受容層、…、第nのインク受容層を含む複層構造を有していてもよい。各層を形成するための塗工液は、逐次塗工してもよく、同時多層塗工してもよい。なかでも、スライドビード方式による同時多層塗工は、生産性が高いために好ましい。
塗工液を塗工して形成した塗工層を、例えば、直線トンネル乾燥機;アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤーなどの熱風乾燥機;赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波などを利用した乾燥機;などを使用して乾燥する。これにより、アンダーコート層にインク受容層を形成することができる。
(アンダーコート層)
アンダーコート層はセロファンを含有する層であり、好ましくはセロファンを主成分として含有する層である。より具体的には、アンダーコート層は、アンダーコート層全質量を基準として、セロファンを50質量%以上100質量%以下含有する層である。アンダーコート層の厚さは10μm以上であることが好ましく、10μm以上40μm以下であることがさらに好ましく、20μm以上30μm以下であることが特に好ましい。アンダーコート層の厚さを10μm以上とすることで、インク吸収性を向上させることができる。また、厚さ10μm以上のアンダーコート層は、折り曲げた際に生ずる圧力の緩衝層として機能するため、記録媒体の耐折り割れ性をさらに向上させることができる。アンダーコート層の厚さは、以下の手順にしたがって測定される。まず、マイクロトームにより記録媒体を切断して形成された断面を、走査型電子顕微鏡(商品名「SU-70」、日立製作所製)によって観察する。そして、観察されたアンダーコート層の任意の10点以上の厚さを測定し、その平均値をアンダーコート層の厚さとする。
セロファンは、原材料であるパルプを二硫化炭素によって硫化及び溶解させて得られるビスコースを、脱硫、水洗、及び乾燥させてフィルム状又はシート状に成形することで製造される。セルロースの重合度は、100以上1,000以下であることが好ましい。セルロースの重合度が100未満であると、緩衝層としての機能が低下し、耐折り割れ性の向上効果がやや不十分になることがある。一方、重合度が1,000超のセルロースは膨潤しにくいため、インク吸収性の向上効果がやや不十分になることがある。
アンダーコート層は、多価アルコールをさらに含有することが好ましい。多価アルコールを含有させることで、アンダーコート層の柔軟性が向上するので、記録媒体の耐折り割れ性をさらに向上させることができる。多価アルコールとしては、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどを挙げることができる。なかでも、多価アルコールとしてはグリセリンが好ましい。アンダーコート層中の多価アルコールの含有量は、アンダーコート層の全質量を基準として、2質量%以上20質量%以下であることが好ましい。アンダーコート層を形成するためのセロファンに多価アルコールを含有させるには、例えば、セロファンを形成する際の最後の乾燥工程の直前に多価アルコールに含浸させることで、形成されるセロファン内に多価アルコールを含有させることができる。アンダーコート層のマルテンス硬さH2は、50N/mm以上100N/mm以下であることが好ましい。
基材にアンダーコート層を設ける方法としては、基材にビスコースを直接塗布してセロファンを形成する方法;基材にフィルム状のセロファンをラミネーションする方法;などがある。フィルム状のセロファンとして、市販のセロファンフィルムを使用することができる。市販のセロファンフィルムとしては、以下商品名で、セロファン#300(レンゴー製);PLシリーズ(フタムラ化学製)などを挙げることができる。基材にフィルム状のセロファンをラミネーションする際には、バインダを含有する接着層を基材とセロファンの間に形成してもよい。バインダとしては、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子の他、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などを用いることができる。
(バックコート層)
基材のインク受容層が設けられる面と反対側の面に、ハンドリング性、搬送適性、多数枚積載での連続印字時の耐搬送擦過性を向上すべく、バックコート層を設けることが好ましい。バックコート層は、白色顔料やバインダなどを含有することが好ましい。バックコート層の厚さは、乾燥塗工量が1g/m以上25g/m以下となる厚さであることが好ましい。
(トップコート層)
インク受容層の表面に、耐傷性を向上すべく、コロイダルシリカを主成分として含有するトップコート層を設けることが好ましい。コロイダルシリカの平均一次粒子径は、20nm以上200nm以下であることが好ましい。コロイダルシリカの平均一次粒子径が20nm未満であると、耐傷性の向上効果が不十分になることがある。一方、コロイダルシリカの平均一次粒子径が200nm超であると、散乱により光沢度や光学濃度が低下しやすくなることがある。
トップコート層は、例えば、コロイダルシリカを含有する塗工液を塗工及び乾燥することで形成することができる。塗工液の乾燥塗工量は、0.01g/m以上2g/m以下であることが好ましい。塗工液の乾燥塗工量を0.01g/m以上とすることで、適度な耐傷性を得ることができる。また、塗工液の乾燥塗工量を2g/m以下とすることで、インク吸収性の低下を有効に防止することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは、特に断らない限り質量基準である。
<無機粒子分散液の調製>
(アルミナ水和物ゾル)
イオン交換水333部に解膠酸であるメタンスルホン酸1.5部を溶解させてメタンスルホン酸水溶液を得た。得られたメタンスルホン酸水溶液を分散機(商品名「ホモミクサーMARKII2.5型」、プライミクス製)を使用して3,000rpmで撹拌しながら、アルミナ水和物(商品名「DISPERAL HP14」、サソール製)100部を少量ずつ添加した。アルミナ水和物の添加終了後、さらに30分間撹拌して、固形分の含有量が23.0%のアルミナ水和物ゾルを得た。
(気相法シリカゾル)
イオン交換水333部にカチオン性樹脂(商品名「シャロールDC902P」、第一工業製薬製)4.0部を溶解させてカチオン性樹脂の水溶液を得た。得られたカチオン性樹脂の水溶液を分散機(商品名「ホモミクサーMARKII2.5型」、プライミクス製)を使用して3,000rpmで撹拌しながら、気相法シリカ100部を少量ずつ添加した。気相法シリカとしては、商品名「AEROSIL300」(EVONIK製、一次粒子径:7nm)を用いた。気相法シリカの添加終了後、イオン交換水で希釈した。高圧ホモジナイザー(商品名「ナノマイザー」、吉田機械興業製)を使用して2回処理し、固形分の含有量が20.0%の気相法シリカゾルを得た。
<インク受容層用の塗工液の調製>
(塗工液A)
アルミナ水和物ゾルに、アルミナ水和物の固形分100部に対して、ポリビニルアルコール(商品名「PVA120」、クラレ製)が10部となる量のポリビニルアルコール水溶液を添加及び混合した。次いで、アルミナ水和物の固形分100部に対して、オルトホウ酸が1部となる量の5%オルトホウ酸水溶液を添加及び混合して、塗工液Aを得た。
(塗工液B)
気相法シリカゾルに、気相法シリカの固形分100部に対して、ポリビニルアルコール(商品名「PVA120」、クラレ製)が25部となる量のポリビニルアルコール水溶液を添加及び混合した。次いで、気相法シリカの固形分100部に対して、オルトホウ酸が3部となる量の5%オルトホウ酸水溶液を添加及び混合して、塗工液Bを得た。
(塗工液C)
アルミナ水和物ゾルに、アルミナ水和物の固形分100部に対して、ポリビニルアルコール(商品名「PVA120」、クラレ製)が10部となる量のポリビニルアルコール水溶液を添加及び混合した。次いで、アルミナ水和物の固形分100部に対して、オルトホウ酸が3部となる量の5%オルトホウ酸水溶液を添加及び混合して、塗工液Cを得た。
調製した塗工液の組成を表1に示す。
Figure 0007309590000001
<記録媒体の製造>
(実施例1:記録媒体1)
基材として、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のフィルム(商品名「ルミラー50」、東レ製、厚さ50μm)を用意した。アクリル樹脂粒子(商品名「モビニール7820」、日本合成製)を固形分2g/mとなるように基材の表面に塗布した後、厚さ20μmの透明セロファン(グリセリン5%含有)を載置した。80℃に加熱したローラーを使用して5N/mに加圧し、基材にセロファンをラミネートしてアンダーコート層を形成した。形成したアンダーコート層に塗工液Aを乾燥塗工量15g/mとなるように塗工した後、90℃の熱風で乾燥してインク受容層を形成し、記録媒体1を得た。得られた記録媒体1の断面を観察して測定したアンダーコート層(セロファン)の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは15μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.60であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は86N/mmであった。また、記録媒体1のコブ吸水度は33g/mであった。
(実施例2:記録媒体2)
アンダーコート層に塗工液Aを乾燥塗工量20g/mとなるように塗工したこと以外は、前述の実施例1と同様にして記録媒体2を得た。得られた記録媒体2の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは20μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.55であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は86N/mmであった。また、記録媒体2のコブ吸水度は38g/mであった。
(実施例3:記録媒体3)
アンダーコート層に塗工液Aを乾燥塗工量10g/mとなるように塗工したこと以外は、前述の実施例1と同様にして記録媒体3を得た。得られた記録媒体3の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは10μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.65であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は86N/mmであった。また、記録媒体3のコブ吸水度は28g/mであった。
(実施例4:記録媒体4)
アンダーコート層に塗工液Bを乾燥塗工量15g/mとなるように塗工したこと以外は、前述の実施例1と同様にして記録媒体4を得た。得られた記録媒体4の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは15μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.58であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は86N/mmであった。また、記録媒体4のコブ吸水度は25g/mであった。
(実施例5:記録媒体5)
アンダーコート層として乳白セロファン(グリセリン5%含有)を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして記録媒体5を得た。得られた記録媒体5の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは15μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.51であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は101N/mmであった。また、記録媒体5のコブ吸水度は32g/mであった。
(実施例6:記録媒体6)
アンダーコート層として透明セロファン(グリセリン0%含有)を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にして記録媒体6を得た。得られた記録媒体6の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは15μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.50であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は103N/mmであった。また、記録媒体6のコブ吸水度は34g/mであった。
(実施例7:記録媒体7)
アンダーコート層として厚さ10μmの透明セロファン(グリセリン5%含有)を用いたこと、及び、塗工液Aを乾燥塗工量10g/mとなるように塗工したこと以外は、前述の実施例1と同様にして記録媒体7を得た。得られた記録媒体7の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは10μmであり、インク受容層の厚さは10μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.92であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は61N/mmであった。また、記録媒体7のコブ吸水度は19g/mであった。
(比較例1:記録媒体8)
塗工液Aを乾燥塗工量25g/mとなるように塗工したこと以外は、前述の実施例1と同様にして記録媒体8を得た。得られた記録媒体8の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは25μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.50であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は86N/mmであった。また、記録媒体8のコブ吸水度は43g/mであった。
(比較例2:記録媒体9)
アンダーコート層として厚さ30μmの透明セロファン(グリセリン5%含有)を用いたこと、及び、塗工液Aを乾燥塗工量15g/mとなるように塗工したこと以外は、前述の実施例1と同様にして記録媒体9を得た。得られた記録媒体9の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは30μmであり、インク受容層の厚さは15μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.45であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は114N/mmであった。また、記録媒体9のコブ吸水度は61g/mであった。
(比較例3:記録媒体10)
塗工液Cを乾燥塗工量15g/mとなるように塗工したこと以外は、前述の実施例1と同様にして記録媒体10を得た。得られた記録媒体10の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは15μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は1.20であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は86N/mmであった。また、記録媒体10のコブ吸水度は30g/mであった。
(比較例4:記録媒体11)
カチオン性ウレタン樹脂(商品名「スーパーフレックス650-5」、第一工業製薬製)を乾燥塗工量20g/mとなるように基材の表面に塗布及び乾燥してアンダーコート層を形成した。このこと以外は前述の実施例1と同様にして記録媒体11を得た。得られた記録媒体11の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは15μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.50であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は103N/mmであった。また、記録媒体11のコブ吸水度は15g/mであった。
(比較例5:記録媒体12)
カルボキシ変性SBR(スチレン・ブタジエンゴム)粒子(商品名「JSR-0695」、JSR製、高分子接着剤)を乾燥塗工量20g/mとなるように基材の表面に塗布及び乾燥してアンダーコート層を形成した。このこと以外は前述の実施例1と同様にして記録媒体12を得た。得られた記録媒体12の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは15μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.37であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は141N/mmであった。また、記録媒体12のコブ吸水度は15g/mであった。
(比較例6:記録媒体13)
生分解性樹脂粒子と、変性ワックス粒子とを、5:2(固形分質量比)で混合して得た分散液を、乾燥塗工量20g/mとなるように基材の表面に塗布及び乾燥してアンダーコート層を形成した。生分解性樹脂粒子としては、商品名「ランディPL-1000」(ミヨシ油脂製)を用いた。変性ワックス粒子としては、商品名「WR984」(星光PMC製)を用いた。このこと以外は前述の実施例1と同様にして記録媒体13を得た。得られた記録媒体13の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは15μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.16であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は321N/mmであった。また、記録媒体13のコブ吸水度は15g/mであった。
(比較例7:記録媒体14)
ポリビニルアルコール(商品名「PVA117」、クラレ製)を乾燥塗工量20g/mとなるように基材の表面に塗布及び乾燥してアンダーコート層を形成した。このこと以外は前述の実施例1と同様にして記録媒体14を得た。得られた記録媒体14の断面を観察して測定したアンダーコート層の厚さは20μmであり、インク受容層の厚さは15μmであった。インク受容層のマルテンス硬さH1とアンダーコート層のマルテンス硬さH2の比(H1/H2)は0.48であり、アンダーコート層のマルテンス硬さH2は108N/mmであった。また、記録媒体14のコブ吸水度は55g/mであった。
(比較例8:記録媒体15)
アンダーコート層を形成せず、インク受容層を基材に直接形成したこと以外は、前述の実施例1と同様にして記録媒体15を得た。得られた記録媒体15の断面を観察して測定したインク受容層の厚さは15μmであった。また、記録媒体15のコブ吸水度は15g/mであった。
製造した記録媒体の構成を表2に示す。
Figure 0007309590000002
<評価>
以下に示す各項目の評価基準において、「A」及び「B」を好ましいレベルとし、「C」を許容できないレベルとした。
(耐折り割れ性)
インクジェット記録装置(商品名「MP990」、キヤノン製)を使用し、A4サイズに裁断した記録媒体の記録面(インク受容層の表面)全面にブラックのベタ画像(100%デューティ)を記録した。記録した画像が内側になるように記録媒体を2つ折りにした後、プレス機を使用して500kgの荷重をかけて5分間保持した。折った記録媒体を開いて折目部分を目視で観察し、以下に示す評価基準にしたがって耐折り割れ性を評価した。結果を表3に示す。
A:白い筋が見えない。
B:白い筋が多少見える。
C:白い筋がはっきり見える。
(インク吸収性)
インクジェット記録装置(商品名「MP990」、キヤノン製)を使用し、記録媒体の記録面(インク受容層の表面)にグリーンのベタ画像(150%デューティ)を記録した。記録条件は、「写真用紙光沢ゴールド」及び「色補正なしモード」とした。記録した画像を目視で観察し、以下に示す評価基準にしたがってインク吸収性を評価した。結果を表3に示す。
A:インクの溢れがほとんど見られなかった。
B:インクの溢れが見られた。
C:インクの溢れが顕著に見られた。
Figure 0007309590000003

Claims (9)

  1. 基材と、前記基材に設けられたアンダーコート層と、前記アンダーコート層に設けられたインク受容層と、を有するインクジェット用記録媒体であって、
    前記インク受容層が、無機粒子及びバインダを含有し、
    前記アンダーコート層が、セロファンを含有し、
    前記インク受容層の厚さが、20μm以下であり、
    前記インク受容層のマルテンス硬さをH1(N/mm)とし、前記アンダーコート層のマルテンス硬さをH2(N/mm)としたとき、H1/H2が0.50以上1.00以下であることを特徴とするインクジェット用記録媒体。
  2. 前記アンダーコート層のマルテンス硬さH2が、50N/mm以上100N/mm以下である請求項1に記載のインクジェット用記録媒体。
  3. 前記アンダーコート層が、多価アルコールをさらに含有する請求項1又は2に記載のインクジェット用記録媒体。
  4. 前記多価アルコールが、グリセリンである請求項3に記載のインクジェット用記録媒体。
  5. 前記アンダーコート層の厚さが、10μm以上である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット用記録媒体。
  6. コブ吸水度が20g/m以上である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット用記録媒体。
  7. 前記バインダが、ポリビニルアルコールである請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインクジェット用記録媒体。
  8. 前記ポリビニルアルコールのけん化度が、98.0mol%以上である請求項7に記載のインクジェット用記録媒体。
  9. 前記ポリビニルアルコールの重合度が、2,000以上である請求項7又は8に記載のインクジェット用記録媒体。
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