JP7308157B2 - 光源モジュール - Google Patents

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Description

本開示は、光源モジュールに関する。
特許文献1には、端面発光型の半導体レーザ素子に関する技術が開示されている。この半導体レーザ素子は、基板上に形成された下部クラッド層と、上部クラッド層と、下部クラッド層と上部クラッド層との間に介在する活性層と、活性層と上部及び下部クラッド層の少なくともいずれか一方との間に介在するフォトニック結晶層と、活性層の第1領域に駆動電流を供給するための第1駆動電極とを備える。第1駆動電極の長手方向は、半導体レーザ素子の厚み方向から見た場合、この半導体レーザ素子の光出射端面の法線に対して傾斜している。フォトニック結晶層の第1領域に対応する領域は、周囲と屈折率が異なる異屈折率部の配列周期が互いに異なる第1及び第2の周期構造を有する。第1及び第2の周期構造におけるそれぞれの配列周期の逆数の差分に応じて、第1駆動電極の長手方向に対して所定の角度を成す2つ以上のレーザビームが半導体レーザ素子内部で生成される。これらのレーザビームのうち、光出射端面に向かう1つのレーザビームの光出射端面に対する屈折角は90度未満である。光出射端面に向かう別の少なくとも1つのレーザビームは、光出射端面に対して全反射臨界角条件を満たす。
非特許文献1には、コンピュータ生成ホログラム(Computer Generated Hologram:CGH)に関する技術が開示されている。それぞれ独立した反射率を有する4つのサブピクセルを印刷により作成して一つのピクセルとし、複数のピクセルにレーザ光を照射してその反射光を合成する。この場合、各ピクセルからの発光方向を任意にシフトし得ることが述べられている。非特許文献2には、非特許文献1に記載された技術において、各ピクセルが、それぞれ独立した反射率を有する3つのサブピクセルを含んでいれば、各ピクセルからの発光方向を任意にシフトし得ることが述べられている。
特開2013-120801号公報
Wai Hon Lee, "Sampled Fourier Transform Hologram Generated byComputer", Applied Optics, Vol. 9, No. 3, pp.639-643, March 1970 C. B. Burckhardt, "A Simplification of Lee's Method of Generating Hologramsby Computer", Applied Optics, Vol. 9, No. 8, p.1949, August 1970
従来より、空間的な位相変調により、光の進行方向を変化させる、或いは任意の光像を生成するなどの技術が研究されている。或る技術では、半導体レーザ素子の活性層の近傍に、複数の異屈折率領域とを含む位相変調層を設ける。そして、位相変調層の厚み方向に垂直な面内において仮想的な正方格子を設定した場合に、例えば、複数の異屈折率領域の重心を、仮想的な正方格子の格子点から離れて配置するとともに、格子点周りの回転角度を各異屈折率領域毎に個別に設定する。このような素子によれば、フォトニック結晶レーザ素子と同様にレーザ光を積層方向に出射するとともに、レーザ光の位相分布を空間的に制御し、レーザ光を任意の光像として出射することができる。
しかしながら、この素子では、位相変調層の複数の異屈折率領域の配置が固定されているので、予め設計された一の光像のみしか出力することができない。出射光像や光の進行方向を動的に変化させるためには、出射光の位相分布を動的に制御する必要がある。そこで、本開示は、光の位相分布を動的に制御し得る光源モジュールを提供することを目的とする。
本開示の一形態に係る光源モジュールは、複数のピクセルを備える光源モジュールであって、M点発振を行うフォトニック結晶レーザ構造を有する発光部と、発光部に対し、フォトニック結晶レーザ構造の共振方向の1つである第1方向に各々接続され、第1方向と交差する第2方向に沿って並んで設けられ、フォトニック結晶レーザ構造から第1方向に出力されるレーザ光の強度を個別に調整する複数の強度調整部と、複数の強度調整部のそれぞれに接続され、各強度調整部から出力されたレーザ光を、第1方向及び第2方向の双方と交差する第3方向に出力する複数の光回折部と、を備える。各ピクセルは、第2方向に沿って配列されたn個(nは2以上の整数)の光回折部を含む。
本開示によれば、光の位相分布を動的に制御し得る光源モジュールを提供することが可能となる。
第1実施形態に係る光源モジュール1Aの構成を概略的に示す平面図である。 図1に示すII-II線に沿った断面図であって、光源モジュール1AのY方向に沿った側断面を示す。 実空間(a),(b)及び逆格子空間(c),(d)におけるΓ点及びM点を説明するための図である。 光源モジュール1AのY方向に沿った側断面の変形例を示す図である。 図1に示すV-V線に沿った断面図であって、複数の変調領域42のX方向に沿った側断面を示す。 (a)部及び(b)部は、回折格子層58における回折格子の形状の例を示す平面図である。 図1に示すVII-VII線に沿った断面図であって、複数の回折領域52のX方向に沿った側断面を示す。 第1変形例に係る光源モジュール1Bを示す平面図である。 第2変形例に係る光源モジュール1Cを示す断面図であって、図1のII-II線に沿った断面に対応する断面を示す。 第3変形例に係る光源モジュール1Dを示す平面図である。 図10に示されるXI-XI線に沿った断面図であって、本変形例の光源モジュール1DのY方向に沿った側断面を示す。 第4変形例に係る光源モジュール1Eを示す平面図である。 図12に示されたXIII-XIII線に沿った断面図である。 第5変形例に係る光源モジュール1Fを示す平面図である。 非特許文献1に記載された技術を説明するための図である。 非特許文献2に記載された技術を説明するための図である。
本開示の一形態に係る光源モジュールは、複数のピクセルを備える光源モジュールであって、M点発振を行うフォトニック結晶レーザ構造を有する発光部と、発光部に対し、フォトニック結晶レーザ構造の共振方向の1つである第1方向に各々接続され、第1方向と交差する第2方向に沿って並んで設けられ、フォトニック結晶レーザ構造から第1方向に出力されるレーザ光の強度を個別に調整する複数の強度調整部と、複数の強度調整部のそれぞれに接続され、各強度調整部から出力されたレーザ光を、第1方向及び第2方向の双方と交差する第3方向に出力する複数の光回折部と、を備える。各ピクセルは、第2方向に沿って配列されたn個(nは2以上の整数)の光回折部を含む。
この光源モジュールでは、発光部のフォトニック結晶レーザ構造がM点発振を行うので、第1方向及び第2方向を含む面内においてレーザ発振が生じ、これらの方向と交差する方向にはレーザ光は回折されず、出力されない。従って、強度調整部が接続された第1方向にレーザ光を効率よく伝搬させることができる。このとき、複数の強度調整部のそれぞれに入射するレーザ光の位相は互いに揃っている。各強度調整部は、レーザ光の強度を個別に調整する。強度調整されたレーザ光は、光回折部を通じて出力される。この光源モジュールでは、複数の光回折部から出力するレーザ光の強度を、光回折部毎に独立して制御することができる。また、各ピクセルが、第2方向に沿って配列されたn個(nは2以上の整数)の光回折部を含む。発光部からn個の光回折部に提供されるレーザ光の位相はn個の光回折部において互いに揃っているので、各ピクセルから出力されるレーザ光の位相は、n個の強度調整部により実現される当該ピクセル内の強度分布によって定まる。従って、上記の光源モジュールによれば、光の位相分布を動的に制御することができる。
上記の光源モジュールにおいて、第2方向における各ピクセルのサイズがレーザ光の波長λよりも小さいか、又は、n個の光回折部の配列ピッチがレーザ光の波長λの(m/n)倍(但しmはnの倍数を除く自然数)であってもよい。或いは、上記の光源モジュールは、複数の光回折部と光学的に結合された縮小光学系を更に備えてもよい。そして、縮小光学系を通過した後の或る位置において、第2方向における各ピクセルからの光束の幅がレーザ光の波長λよりも小さいか、又は、縮小光学系を通過した後の或る位置において、n個の光回折部から出力されたレーザビーム同士の中心間隔がレーザ光の波長λの(m/n)倍(但しmはnの倍数を除く自然数)であってもよい。例えばこのような条件を満たす場合、n個の光回折部を纏めて、等価的に単一の位相を有する画素と見なしてよい。従って、n個の強度調整部により実現される当該ピクセル内の強度分布を制御することによって、光の位相分布を動的に制御することができる。
上記の光源モジュールにおいて、複数の強度調整部は、光吸収層を含む半導体積層構造を有してもよい。或いは、複数の強度調整部は、M点発振を行うフォトニック結晶レーザ構造を有してもよい。これらのうち何れかの構成を複数の強度調整部が有する場合、レーザ光の強度を好適に調整することができる。
上記の光源モジュールは、主面を有する基板を備え、主面は、第1の領域、第2の領域、及び第3の領域を含み、発光部は第1の領域上に設けられ、複数の強度調整部は第2の領域上に設けられ、複数の光回折部は第3の領域上に設けられてもよい。この場合、半導体素子を用いて発光部、強度調整部及び光回折部を構成したときに、強度調整後のレーザ光を基板の主面と交差する方向に出力することができる。故に、複数のピクセルを容易に集積化することが可能であり、複数のピクセルの配列の自由度を高めることができる。
上記の光源モジュールにおいて、発光部は、第2方向に沿って各々延在するとともに第1方向に並ぶ第1及び第2の部分と、第1方向に沿って延在するとともに第1の部分と第2の部分とを相互に接続する第3の部分とを有してもよい。そして、複数の強度調整部の一部である二以上の第1の強度調整部は、第1の部分に対し第1方向に各々接続され、第2方向に沿って並んで設けられ、第1の部分のフォトニック結晶レーザ構造から第1方向に出力されるレーザ光の強度を個別に調整し、複数の強度調整部の残部である二以上の第2の強度調整部は、第2の部分に対し第1方向に各々接続され、第2方向に沿って並んで設けられ、第2の部分のフォトニック結晶レーザ構造から第1方向に出力されるレーザ光の強度を個別に調整し、複数の光回折部の一部である二以上の第1の光回折部は、二以上の第1の強度調整部のそれぞれに接続され、複数の光回折部の残部である二以上の第2の光回折部は、二以上の第2の強度調整部のそれぞれに接続され、第1の部分と第2の部分との間の領域において、第1の光回折部と第2の光回折部とが第2方向に沿って交互に並んでいてもよい。この場合、発光部の第1及び第2の部分のそれぞれから第1の部分と第2の部分との間の領域に複数の強度調整部及び複数の光回折部が延びるので、光回折部の配列ピッチを容易に小さくすることができる。
以上の構成を備える本開示の光源モジュールの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本開示の一実施形態に係る光源モジュール1Aの構成を概略的に示す平面図である。光源モジュール1Aは、共通の基板上に形成された半導体積層構造を含んで構成され、複数のピクセル21、フォトニック結晶レーザ(PCSEL)領域3、複数の変調領域42、及び複数の回折領域52を備える。PCSEL領域3は、本実施形態における発光部の例である。変調領域42は、本実施形態における強度調整部の例である。回折領域52は、本実施形態における光回折部の例である。
図において、複数のピクセル21は太い実線により区画して示されている。複数のピクセル21は、Y方向(第1方向)を長手方向として延在し、Y方向と交差(例えば直交)するX方向(第2方向)に並んで配置されている。各ピクセル21からは、X方向及びY方向の双方と交差(例えば直交)するZ方向(第3方向)に沿って、レーザ光が出力される。各ピクセル21は、X方向に沿って配列されたn個(nは2以上の整数、図示例ではn=3)の回折領域52を含んで構成される。回折領域52の配列方向(X方向)における各ピクセル21のサイズLは、下記のPCSEL領域3から出力されるレーザ光の波長よりも小さい。
PCSEL領域3は、X方向及びY方向に延在する単一の領域により構成されている。PCSEL領域3の平面形状は長方形または正方形であり、X方向に沿った平坦な側面3aを有する。PCSEL領域3は、後述するように、M点発振を行うPCSEL構造を有する。PCSEL領域3は、電極33を介して供給される電流により発光し、XY平面内においてレーザ発振を行う。PCSEL領域3は、空間的に位相の揃ったレーザ光を側面3aから出力する。
複数の変調領域42は、Y方向に沿ってそれぞれ延在する。各変調領域42の平面形状は、Y方向を長手方向とする長方形である。複数の変調領域42は、X方向に沿って並んで配置され、互いに隣接している。複数の変調領域42は、PCSEL領域3に対し、PCSEL構造の共振方向の1つであるY方向に(すなわち側面3aに)各々接続されている。言い換えると、Y方向における各変調領域42の一端は、PCSEL領域3の側面3aと光学的に結合している。一例では、複数の変調領域42それぞれとPCSEL領域3とはY方向において互いに隣接している。各変調領域42は、PCSEL領域3からY方向に出力されるレーザ光を減衰することにより、レーザ光の強度を個別に調整し、調整後のレーザ光を回折領域52に提供する。各ピクセル21に対応するn個の変調領域42は、変調領域群41を構成する。図において、変調領域群41は太い実線により区画して示されている。各変調領域群41は、各ピクセル21と一対一で対応する。各変調領域群41のX方向における幅は、上述したサイズLと等しく、PCSEL領域3から出力されるレーザ光の波長よりも小さい。PCSEL領域3から出力されたレーザ光は、各変調領域42に入力される。PCSEL領域3から複数の変調領域42に入力されるレーザ光の位相は、互いに揃っている。変調領域42は、電極43を有する。変調領域42は、電極43に印加される電圧に応じて、レーザ光の強度調整量を変調領域42毎に個別に制御する。
複数の回折領域52は、Y方向に沿ってそれぞれ延在する。各回折領域52の平面形状は、Y方向を長手方向とする長方形である。複数の回折領域52は、X方向に沿って並んで配置され、互いに隣接している。各回折領域52は、対応する変調領域42と一対一で対応している。各回折領域52は、Y方向において、対応する変調領域42に接続されている。言い換えると、Y方向における各回折領域52の一端は、変調領域42の他端と光学的に結合している。一例では、各回折領域52と各変調領域42とはY方向において互いに隣接している。各回折領域52は、変調領域42から受けたレーザ光を、X方向及びY方向の双方と交差する(例えば直交する)Z方向に偏向する。各ピクセル21に対応するn個の回折領域52は、回折領域群51を構成する。図において、回折領域群51は太い実線(ピクセル21を区画する実線と共通)により区画して示されている。各回折領域群51は、各ピクセル21と一対一で対応する。各回折領域群51のX方向における幅は、上述したサイズLと等しく、PCSEL領域3から出力されるレーザ光の波長よりも小さい。
図2は、図1に示すII-II線に沿った断面図であって、光源モジュール1AのY方向に沿った側断面を示す。図2に示すように、光源モジュール1Aは、基板10を備える。基板10は、平坦且つ互いに平行な主面10a及び裏面10bを有する。基板10は、半導体のエピタキシャル成長のために好適な基板であって、例えば半導体基板である。主面10aは、領域10aa(第1の領域)、領域10ab(第2の領域)、及び領域10ac(第3の領域)を含む。領域10aa及び領域10abは、Y方向に並んでいる。領域10acは、領域10aaとの間に領域10abを挟む位置に設けられ、領域10aa、領域10ab及び領域10acはY方向においてこの順に並んでいる。
PCSEL領域3は、領域10aa上に設けられた半導体積層構造30を有する。半導体積層構造30は、領域10aa上に設けられた下部クラッド層34と、下部クラッド層34上に設けられた活性層35と、活性層35上に設けられた上部クラッド層36と、上部クラッド層36上に設けられたコンタクト層37とを含む。活性層35の屈折率は下部クラッド層34及び上部クラッド層36の屈折率より大きく、活性層35のバンドギャップは下部クラッド層34及び上部クラッド層36のバンドギャップより小さい。コンタクト層37上には、電極33が設けられている。電極33は、コンタクト層37とオーミック接触を成す。基板10の裏面10b上には、裏面電極39が設けられている。裏面電極39は、基板10とオーミック接触を成す。
半導体積層構造30は、フォトニック結晶層38を更に含む。フォトニック結晶層38は、下部クラッド層34と活性層35との間、または活性層35と上部クラッド層36との間に設けられている。図示例では、フォトニック結晶層38は活性層35と上部クラッド層36との間に設けられている。フォトニック結晶層38は、二次元の回折格子を有する。例えば、フォトニック結晶層38は、基本層38aと、基本層38aの内部に設けられた複数の異屈折率領域38bとを有する。異屈折率領域38bの屈折率は、基本層38aの屈折率と異なる。複数の異屈折率領域38bは、基本層38a内においてX方向及びY方向に一定の周期で配置されている。複数の異屈折率領域38bは、空孔であってもよく、基本層38aと異なる屈折率を有する半導体が埋め込まれることにより構成されてもよい。
複数の異屈折率領域38bは、活性層35の発光波長に対してM点発振の条件を満たす配置及び間隔を有する。ここで、図3は、実空間(a),(b)及び逆格子空間(c),(d)におけるΓ点及びM点を説明するための図である。同図中の円は、上述の異屈折率領域38bを示している。
図3の(a)部は、XYZ三次元直交座標系を設定した実空間において、異屈折率領域38bが正方格子の格子枠の開口中心に位置している場合を示す。正方格子の格子間隔はaであり、X軸方向及びY軸方向に隣接する異屈折率領域38bの重心間隔もaである。フォトニック結晶層38におけるΓ点での発光は、発光波長をλ、出力光のフォトニック結晶層38における実効屈折率をnとすると、λ/nがaに一致した場合に生じる。このときZ軸方向にレーザ光が出射される。図3の(c)部は、図3の(a)部の格子の逆格子を示しており、縦方向(Γ-Y)又は横方向(Γ-X)に沿って隣接する異屈折率領域38b間の間隔は2π/aであるが、2π/aは2neπ/λに一致している(neはフォトニック結晶層38の実効屈折率)。
図3の(b)部は、XYZ三次元直交座標系を設定した実空間において、異屈折率領域38bが正方格子の格子枠の開口中心に位置している場合を示し、正方格子の格子間隔はa、X軸方向及びY軸方向に隣接する異屈折率領域38bの重心間隔は√2・aであり、発光波長λを実効屈折率nで割った値λ/nはaの√2倍(λ/n=a×20.5)である。この場合、フォトニック結晶層38においては、M点での発光が生じる。このときX軸方向およびY軸方向にレーザ光が出射され、Z軸方向にレーザ光は出射されない。図3の(d)部は、図3の(b)部の格子の逆格子を示しており、Γ-M方向に沿って隣接する異屈折率領域38b間の間隔は(20.5π)/aであり、2neπ/λに一致している(neはフォトニック結晶層38の実効屈折率)。なお、図3における白抜きの矢印は、光の波の進行方向を示している。
なお、上記の例では異屈折率領域38bが正方格子の格子枠の開口中心に位置している場合を示したが、異屈折率領域38bは、他の格子(例えば三角格子)の格子枠の開口中心に位置してもよい。
再び図2を参照する。各変調領域42は、領域10ab上に設けられた半導体積層構造40を有する。半導体積層構造40は、領域10ab上に設けられた下部クラッド層44と、下部クラッド層44上に設けられた光吸収層45と、光吸収層45上に設けられた上部クラッド層46と、上部クラッド層46上に設けられたコンタクト層47とを含む。光吸収層45は、PCSEL領域3の活性層35と同じ高さ位置に互いに隣り合って設けられ、活性層35と光学的に結合されている。光吸収層45の屈折率は下部クラッド層44及び上部クラッド層46の屈折率より大きく、光吸収層45のバンドギャップは下部クラッド層44及び上部クラッド層46のバンドギャップより小さい。また、半導体積層構造40は、半導体層48を更に含む。半導体層48は、下部クラッド層44と光吸収層45との間、または光吸収層45と上部クラッド層46との間に設けられている。図示例では、半導体層48は光吸収層45と上部クラッド層46との間に設けられている。コンタクト層47上には、電極43が設けられている。電極43は、コンタクト層47とオーミック接触を成す。基板10の裏面10b上には、裏面電極49が設けられている。裏面電極49は、基板10とオーミック接触を成す。
半導体積層構造30と半導体積層構造40との間には、高抵抗領域(または絶縁領域)71が設けられている。高抵抗領域71は、半導体積層構造30,40(但し、後述する高抵抗領域72を除く)よりも高抵抗の領域であって、X方向におけるPCSEL領域3の全幅にわたって延在するとともに、半導体積層構造30,40の表面(すなわちコンタクト層37,47の表面)から下部クラッド層34,44に達している。Y方向における高抵抗領域71の幅は、例えば1μm以上100μm以下である。これは、活性層35と光吸収層45との光結合を妨げることなく、半導体積層構造30,40の電気的な分離を可能とする幅である。
なお、図2に示した高抵抗領域71は、活性層35及び光吸収層45を貫通して下部クラッド層34,44に達しているが、図4に示すように、高抵抗領域71は活性層35及び光吸収層45に達していなくてもよい。その場合、高抵抗領域71の最下端は上部クラッド層36,46(またはフォトニック結晶層38及び半導体層48)内に位置し、厚み方向における上部クラッド層36,46の各一部並びにフォトニック結晶層38及び半導体層48の全部、または厚み方向におけるフォトニック結晶層38及び半導体層48の各一部が、互いに接してY方向に連続する。
図5は、図1に示すV-V線に沿った断面図であって、複数の変調領域42のX方向に沿った側断面を示す。図5に示すように、互いに隣り合う変調領域42間において、光吸収層45、半導体層48、上部クラッド層46及びコンタクト層47は、電気的に分離されている。具体的には、半導体積層構造40は、複数の変調領域42と交互に設けられた高抵抗領域72を含む。高抵抗領域72は、半導体積層構造40の他の半導体層よりも高抵抗の領域であって、Y方向における変調領域42の全長にわたって延在するとともに、半導体積層構造40の表面(すなわちコンタクト層47の表面)から下部クラッド層44に達している。また、隣接する変調領域42同士において互いに干渉してスーパーモードを形成し得るように、変調領域42同士の間隔(すなわちX方向における高抵抗領域72の幅)はレーザ光の波長程度となっている。この場合、複数の変調領域42間でレーザ光の位相が揃った状態をより高い精度で維持することができる。また、隣接する変調領域42間で光が漏れ出しやすいように、高抵抗領域72は各層44~48よりも高い屈折率を有するか、または各層44~48と同一の屈折率を有する。
再び図2を参照する。各回折領域52は、半導体積層構造50を有する。半導体積層構造50は、領域10ac上に設けられた下部クラッド層54と、下部クラッド層54上に設けられた光導波層55と、光導波層55上に設けられた上部クラッド層56と、上部クラッド層56上に設けられた半導体層57とを含む。光導波層55は、変調領域42の光吸収層45と同じ高さ位置に互いに隣り合って設けられ、光吸収層45と光学的に結合されている。光導波層55の屈折率は下部クラッド層54及び上部クラッド層56の屈折率より大きく、光導波層55のバンドギャップは下部クラッド層54及び上部クラッド層56のバンドギャップより小さい。また、半導体積層構造50は、回折格子層58を更に含む。回折格子層58は、一次元又は二次元の回折格子を内部に有する。例えば、回折格子層58は、基本層58a及び複数の異屈折率領域58bを含む。複数の異屈折率領域58bは、基本層58a内において一定の周期で配置され、基本層58aとは異なる屈折率を有する。複数の異屈折率領域58bは、空孔であってもよく、基本層58aと異なる屈折率を有する半導体が埋め込まれることにより構成されてもよい。回折格子層58は、下部クラッド層54と光導波層55との間、または光導波層55と上部クラッド層56との間に設けられる。図示例では、回折格子層58は光導波層55と上部クラッド層56との間に設けられている。半導体層57上には、反射防止膜53が設けられている。基板10の裏面10b上には、反射ミラー59が設けられている。
図6の(a)部及び(b)部は、回折格子層58における回折格子の形状の例を示す平面図である。図6の(a)部は、異屈折率領域58bがY方向に一定の周期Tで配列された一次元的な回折格子を示す。また、図6の(b)部は、異屈折率領域58bがX方向及びY方向に一定の周期Tで配列された二次元的な回折格子(Γ点発振型のフォトニック結晶)を示す。これらの例において、回折格子の周期Tは、例えば、PCSEL領域3から出力されるレーザ光の波長と等しい。なお、図6の(b)部には、異屈折率領域58bの平面形状を正三角形とする場合を例示しているが、異屈折率領域58bの平面形状はこれに限られず、例えば円形、正方形、長方形等であってもよい。また、異屈折率領域58bの平面形状は、例えば図6の(b)部に示すように、Y方向に折り返し非対称な形状であってもよい。この場合、垂直方向への消失性干渉が生じにくいので、垂直方向への結合を強くすることが容易になる。
図7は、図1に示すVII-VII線に沿った断面図であって、複数の回折領域52のX方向に沿った側断面を示す。図7に示すように、互いに隣り合う回折領域52間において、回折格子層58、上部クラッド層56及び半導体層57はスリット50aにより分割されている。すなわち、半導体積層構造50は、X方向において複数の回折領域52と交互に設けられたスリット50aを含む。スリット50aは、半導体積層構造50に形成された溝であって、Y方向における回折領域52の全長にわたって延在するとともに、半導体積層構造50の表面(すなわち半導体層57の表面)から回折格子層58に達している。X方向におけるスリット50aの幅は、例えば1μm以上10μm以下である。これは、複数の回折領域52同士の光学的な分離を可能とする幅である。
下部クラッド層34、44、及び54は、共通の半導体層により構成されてもよい。換言すると、下部クラッド層34、44、及び54は、それぞれ同じ厚さ及び組成を有してもよい。活性層35、光吸収層45、及び光導波層55は、共通の半導体層により構成されてもよい。換言すると、活性層35、光吸収層45、及び光導波層55は、それぞれ同じ厚さ、層構造及び組成を有してもよい。上部クラッド層36、46、及び56は、共通の半導体層により構成されてもよい。換言すると、上部クラッド層36、46、及び56は、それぞれ同じ厚さ及び組成を有してもよい。コンタクト層37、47、及び半導体層57は、共通の半導体層により構成されてもよい。換言すると、コンタクト層37、47、及び半導体層57は、それぞれ同じ厚さ及び組成を有してもよい。フォトニック結晶層38の基本層38a、半導体層48、及び回折格子層58の基本層58aは、共通の半導体層により構成されてもよい。換言すると、基本層38a、半導体層48、及び基本層58aは、それぞれ同じ厚さ及び組成を有してもよい。裏面電極39、49、及び反射ミラー59は、共通の金属膜により構成されてもよい。換言すると、裏面電極39、49、及び反射ミラー59は、それぞれ同じ厚さ、層構造及び構成材料を有してもよい。なお、必要に応じて、反射ミラー59は省かれてもよい。電極33及び43は、それぞれ同じ厚さ、層構造及び構成材料を有してもよい。
基板10、並びに下部クラッド層34、44、及び54は、第1導電型(例えばn型)を有する。上部クラッド層36、46、及び56、並びにコンタクト層37、47、及び半導体層57は、第2導電型(例えばp型)を有する。光源モジュール1Aの具体的な実施例を以下に示す。
基板10:n型GaAs基板
下部クラッド層34、44、及び54:n型AlGaAs(屈折率3.39、厚さ0.5μm以上5μm以下)
活性層35、光吸収層45、及び光導波層55:InGaAs/AlGaAs多重量子井戸構造(InGaAs層厚さ10nm、AlGaAs層厚さ10nm、3周期)
上部クラッド層36、46、及び56:p型AlGaAs(屈折率3.39、厚さ0.5μm以上5μm以下)
コンタクト層37、47、及び半導体層57:p型GaAs(厚さ0.05μm以上1μm以下)
基本層38a、半導体層48、及び基本層58a:i型GaAs(厚さ0.1μm以上2μm以下)
裏面電極39、49、及び反射ミラー59:GeAu/Au
電極33及び43:Cr/AuまたはTi/Au
反射防止膜53:例えばSiNなどのシリコン化合物膜(厚さ0.1μm以上0.5μm以下)
ここで、光源モジュール1Aを作製する方法の例について説明する。まず、基板10の主面10a上に、半導体積層構造30、40、及び50を形成する。具体的には、有機金属気相成長法(MetalOrganic Chemical Vapor Deposition;MOCVD)を用いて、まず下部クラッド層34、44、及び54をエピタキシャル成長させる。次に、MOCVDを用いて、活性層35、光吸収層45、及び光導波層55をエピタキシャル成長させる。続いて、MOCVDを用いて、フォトニック結晶層38の基本層38a、半導体層48、及び回折格子層58の基本層58aをエピタキシャル成長させる。
続いて、電子線リソグラフィ技術を用いてレジストマスクを形成する。このレジストマスクは、M点発振の条件を満たす異屈折率領域38bの位置に対応する開口をフォトニック結晶層38の基本層38a上に有し、一次元回折格子或いは二次元回折格子に対応する開口を回折格子層58の基本層58a上に有する。そして、このレジストマスクを介してドライエッチング(例えば誘導結合プラズマエッチング)を基本層38a及び58aに施すことにより、M点発振の条件を満たす複数の異屈折率領域38bとしての凹部を基本層38aに形成するとともに、一次元回折格子または二次元回折格子のパターンを有する異屈折率領域58bとしての凹部を基本層58aに形成する。その後、MOCVDを用いて、上部クラッド層36、46、及び56を成長させる。次いで、MOCVDを用いて、コンタクト層37、47、及び半導体層57を成長させる。なお、上部クラッド層36、46、及び56を形成する前に、基本層38a,58aの凹部を、基本層38a,58aと屈折率が異なる半導体により埋め込んで異屈折率領域38b,58bとしてもよい。
続いて、フォトリソグラフィ技術を用いて、高抵抗領域71,72に対応する開口を有するレジストマスクを形成する。そして、このレジストマスクを介してイオン注入(例えば酸化イオン注入)を行うことにより、高抵抗領域71,72を形成する。なお、高抵抗領域71,72の形成に際しては、上記の方法に代えて、レジストマスクを介してドライエッチングを行うことによりスリット(溝)を形成し、該スリットを高抵抗の半導体再成長により埋め込んでもよい。
続いて、プラズマCVD法を用いて反射防止膜53の材料からなる表面保護膜を半導体積層構造30、40、及び50の全面に成膜する。その上に、フォトリソグラフィ技術を用いて、スリット50aに対応する開口を有するレジストマスクを形成する。そして、このレジストマスクを介してドライエッチングを表面保護膜及び半導体積層構造50に施すことにより、スリット50aを形成する。
続いて、フォトリソグラフィ技術を用いて、電極33及び43に対応する開口を有するレジストマスクを形成する。そして、このレジストマスクを介してウェットエッチングまたはドライエッチングを施すことにより、電極33及び43に対応する開口を表面保護膜に形成する。表面保護膜がシリコン化合物膜である場合、ウェットエッチングのエッチャントとしては例えばバッファードフッ酸が用いられ得る。また、ドライエッチングのエッチングガスとしては例えばCF4ガスが用いられ得る。
続いて、フォトリソグラフィ技術を用いて、電極33及び43に対応する開口を有するレジストマスクを再び形成する。そして、真空蒸着法により電極33及び43の材料を堆積したのち、リフトオフ法により電極33及び43以外の堆積部分を除去する。続いて、真空蒸着法により基板10の裏面10b上に裏面電極39、49、及び反射ミラー59の材料を堆積する。最後に、アニールを行い、電極33及び43並びに裏面電極39及び49を合金化する。以上の工程を経て、本実施形態の光源モジュール1Aが作製される。
以上に説明した、本実施形態による光源モジュール1Aによって得られる作用効果について説明する。PCSEL領域3の電極33と裏面電極39との間に順バイアス電流が供給されると、下部クラッド層34と上部クラッド層36との間にキャリアが集まり、活性層35において光が効率的に発生する。この光は、フォトニック結晶層38に入力され、フォトニック結晶層38においてM点発振を行う。すなわち、XY面内においてレーザ発振が生じ、Z方向にはレーザ光は回折されず、出力されない。従って、変調領域42が接続されたY方向にレーザ光を効率よく伝搬させることができる。このとき、複数の変調領域42のそれぞれに入射するレーザ光の位相は互いに揃っている。
変調領域42の電極43と裏面電極49との間には逆バイアス電圧が印加され、量子閉じ込めシュタルク効果(Quantum Confined Stark Effect:QCSE)により、光吸収層45においてレーザ光が吸収される。変調領域42においては、逆バイアス電圧の大きさを制御して、レーザ光の吸収量(減衰率)を調整することにより、レーザ光の強度を所望の大きさに調整する。電極43が各変調領域42毎に独立して設けられているので、このような強度調整を、各変調領域42において個別に行うことができる。
強度調整されたレーザ光は、複数の変調領域42それぞれから、複数の回折領域52それぞれに入力される。レーザ光は、下部クラッド層54と上部クラッド層56との間に閉じ込められつつ回折格子層58に達する。回折格子層58では、基板10の主面10aに沿った方向において複数の異屈折率領域58bの配置に応じた共振モードが形成される。複数の回折領域52それぞれにおいて、レーザ光は、波数(位相)が揃った状態で、基板10の主面10aと交差する方向(Z方向)に進む。このレーザ光は、そのまま回折領域52の上面から光源モジュール1Aの外部へ出力されるか、または、反射ミラー59において反射したのち回折領域52の上面から光源モジュール1Aの外部へ出力される。
ここで、図15は、非特許文献1に記載された技術を説明するための図である。図15の(a)部~(d)部には、一方向に並ぶ4つのサブピクセル102からなるピクセル101が示されており、各サブピクセル102の反射率がハッチングの粗密により表現されている。ここでは、ハッチングが粗いほど反射率が大きい(すなわち反射光の光強度が大きい)ものとする。この場合、4つのサブピクセル102を纏めて、等価的に単一の位相を有する一つの画素と見なすことができる。そして、4つのサブピクセル102からの反射光の位相が互いに揃っている場合、ピクセル101から出力される光の位相は、4つのサブピクセル102の強度分布によって定まる。例えば、4つのサブピクセル102が左から0°、90°、180°、及び270°の各位相に対応しているとする。この場合、図15の(a)部に示すように、180°及び270°にそれぞれ対応する2つのサブピクセル102から反射光を出力せず、0°及び90°にそれぞれ対応する2つのサブピクセル102の反射光の強度比を制御することにより、図15の(e)部に示すように、ピクセル101から出力される光の位相θを0°と90°との間の任意の値に制御することができる。また、図15の(b)部に示すように、90°及び180°にそれぞれ対応する2つのサブピクセル102から反射光を出力せず、0°及び270°にそれぞれ対応する2つのサブピクセル102の反射光の強度比を制御することにより、図15の(f)部に示すように、ピクセル101から出力される光の位相θを270°と0°(360°)との間の任意の値に制御することができる。また、図15の(c)部に示すように、0°及び90°にそれぞれ対応する2つのサブピクセル102から反射光を出力せず、180°及び270°にそれぞれ対応する2つのサブピクセル102の反射光の強度比を制御することにより、図15の(g)部に示すように、ピクセル101から出力される光の位相θを180°と270°との間の任意の値に制御することができる。また、図15の(d)部に示すように、0°及び270°にそれぞれ対応する2つのサブピクセル102から反射光を出力せず、90°及び180°にそれぞれ対応する2つのサブピクセル102の反射光の強度比を制御することにより、図15の(h)部に示すように、ピクセル101から出力される光の位相θを90°と180°との間の任意の値に制御することができる。
図16は、非特許文献2に記載された技術を説明するための図である。図16の(a)部には、一方向に並ぶ3つのサブピクセル202からなるピクセル201が示されており、各サブピクセル202の反射率がハッチングの粗密により表現されている。非特許文献2には、3つのサブピクセル202からの反射光の位相が互いに揃っている場合、ピクセル201から出力される光の位相は、3つのサブピクセル202の強度分布によって定まることが述べられている。例えば、3つのサブピクセル202が左から0°、120°、及び240°の各位相に対応しているとする。この場合、例えば、図16の(b)部に示すように、120°に対応するサブピクセル202から反射光を出力せず、0°及び240°にそれぞれ対応する2つのサブピクセル202の反射光の強度比を制御することにより、ピクセル201から出力される光の位相θを240°と0°(360°)の間の任意の値に制御することができる。なお、3つのサブピクセル202のうち1つの強度は、必ず0となる。
但し、図15及び図16に示された方式では、サブピクセル102,202の光反射率は制御不能な固定値であるため、ピクセル101,201の出力位相を動的に制御することができない。これに対し、本実施形態の光源モジュール1Aでは、各ピクセル21に含まれるn個の回折領域52から出力するレーザ光の強度を、回折領域52毎に独立して制御することができる。また、各ピクセル21が、X方向に沿って配列されたn個の回折領域52を含む。PCSEL領域3からn個の回折領域52に提供されるレーザ光の位相はn個の回折領域52間において互いに揃っているので、各ピクセル21から出力されるレーザ光の位相は、n個の変調領域42により実現される当該ピクセル21内の強度分布によって定まる。従って、本実施形態の光源モジュール1Aによれば、光の位相分布を動的に制御することができる。例えば、nが3以上である場合、光の位相分布を0°~360°の範囲で動的に制御することができる。
本実施形態のように、X方向における各ピクセル21のサイズは、レーザ光の波長λよりも小さくてもよい。例えばこのような条件を満たす場合、n個の回折領域52を纏めて等価的に単一の位相を有する画素と見なしてよい。従って、n個の変調領域42により実現される当該ピクセル21内の強度分布を制御することによって、光の位相分布を動的に制御することができる。
本実施形態のように、複数の変調領域42は、光吸収層45を含む半導体積層構造40を有してもよい。この場合、レーザ光の強度を好適に調整することができる。
本実施形態のように、光源モジュール1Aは、主面10aを有する基板10を備え、主面10aは、第1の領域10aa、第2の領域10ab、及び第3の領域10acを含み、PCSEL領域3は第1の領域10aa上に設けられ、複数の変調領域42は第2の領域10ab上に設けられ、複数の回折領域52は第3の領域10ac上に設けられてもよい。この場合、半導体素子を用いて発光部、強度調整部及び光回折部を構成したときに、強度調整後のレーザ光を基板10の主面10aと交差する方向に出力することができる。故に、複数のピクセル21を容易に集積化することが可能であり、複数のピクセル21の配列の自由度を高めることができる。
本実施形態のように、半導体積層構造50は、複数の回折領域52と交互に形成されたスリット50aを有してもよい。例えばこのような構成により、光導波層55及び上部クラッド層56を、複数の回折領域52に容易に分割することができる。
本実施形態のように、半導体積層構造40は、複数の変調領域42と交互に設けられた高抵抗領域72を含んでもよい。例えばこのような構成により、複数の変調領域42を相互に電気的に分離し、複数の変調領域42それぞれにおいてレーザ光の強度調整量を個別に制御することができる。
(第1変形例)
図8は、上記実施形態の第1変形例に係る光源モジュール1Bを示す平面図である。光源モジュール1Bは、変調領域42の配列方向(X方向)における変調領域群41の幅がサイズLより大きく、PCSEL領域3から出力されるレーザ光の波長λよりも大きい点、及び縮小光学系8を備える点で上記実施形態と相違し、他の点において上記実施形態と一致する。縮小光学系8はY方向において複数の変調領域42と複数の回折領域52との間に設けられ、Y方向における縮小光学系8の一端は複数の変調領域42と光学的に結合され、他端は複数の回折領域52と光学的に結合されている。縮小光学系8は、複数の変調領域42それぞれから出力されたレーザ光を複数の回折領域52それぞれへ導波する。
より詳細には、縮小光学系8は、複数のピクセル21にそれぞれ対応する複数の部分83を含む。図において、複数の部分83は太い実線により区画して示されている。各部分83の平面形状は、Y方向を高さ方向とする台形である。複数の部分83は、X方向に並んで配置され、互いに隣接している。各部分83の一端は、各変調領域群41と一対一で対応しており、各変調領域群41と光学的に結合されている。一例では、縮小光学系8の各部分83と各変調領域群41とはY方向において互いに隣接している。また、各部分83の他端は、各回折領域群51(各ピクセル21)と一対一で対応しており、各回折領域群51(各ピクセル21)と光学的に結合されている。一例では、縮小光学系8の各部分83と各回折領域群51とはY方向において互いに隣接している。更に、各部分83は、X方向において、n個の単位部分84に分割されている。各単位部分84は、各回折領域52と一対一で対応している。n個の単位部分84は、X方向に並んで配置され、互いに隣接している。各部分83の一端において、単位部分84の配列方向(X方向)における各部分83の幅は、変調領域群41の幅と等しい。また、各部分83の他端において、単位部分84の配列方向(X方向)における各部分83の幅は、回折領域群51の幅(すなわちサイズL)と等しい。すなわち、各単位部分84の幅は、一端側から他端側に向けて次第に縮小している。
本変形例においても、回折領域52の配列方向(X方向)における各ピクセル21のサイズLがレーザ光の波長よりも小さく、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。更に、縮小光学系8が設けられることによって、変調領域42の配列方向(X方向)における変調領域群41の幅を、レーザ光の波長λよりも大きくすることができる。故に、複数の変調領域42の作製を容易にできる。また、回折領域52の配列方向(X方向)における回折領域群51の幅を、レーザ光の波長λよりも小さくすることが容易にできる。この場合、後述する縮小光学系80(図9参照)を設ける必要がなく、光源モジュールの簡略化及び小型化が可能となる。
(第2変形例)
図9は、上記実施形態の第2変形例に係る光源モジュール1Cを示す断面図であって、図1のII-II線に沿った断面に対応する断面を示す。本変形例では、上記実施形態と異なり、各ピクセル21のサイズLが、PCSEL領域3から出力されるレーザ光の波長λより大きい。そして、X方向における変調領域群41及び回折領域群51(図1を参照)の幅が、PCSEL領域3から出力されるレーザ光の波長λよりも大きい。また、本変形例の光源モジュール1Bは、上記実施形態の構成に加えて、複数の回折領域52と光学的に結合された縮小光学系80を更に備える。縮小光学系80は、入射側の像を出射側に結像させ、且つ出射側での像のサイズが入射側よりも小さくなるような光学系であって、例えば一対のレンズ81,82を含む。一対のレンズ81,82は、回折領域52から出力されるレーザ光の光軸に沿った方向に並んで配置されており、レンズ81,82間の距離は、レンズ81,82の焦点距離の和に等しい。従って、レンズ81,82の間においてレーザ光は一旦収束したのち発散し、縮小された状態でレンズ82から出力される。
本変形例では、縮小光学系80を通過した後の或る位置(例えば縮小光学系80を通過した直後)において、回折領域52の配列方向における各ピクセル21からの光束の幅が、PCSEL領域3から出力されるレーザ光の波長λよりも小さくなるように、縮小光学系80の縮小率が設定されている。例えば本変形例のような構成であっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。また、この場合、各ピクセル21のサイズLをレーザ光の波長λより大きくすることが可能となる。従って、X方向における変調領域群41及び回折領域群51の幅を、導波モードが十分に形成される程度に大きくすることが可能となり、具体的な構造の選択肢が広がるという利点がある。
(第3変形例)
図10は、上記実施形態の第3変形例に係る光源モジュール1Dを示す平面図である。光源モジュール1Dでは、変調領域及び回折領域の構成が上記実施形態と相違する。それ以外の構成に関しては、上記実施形態と同様である。具体的には、各ピクセル21において、n個の回折領域52が互いに空間をあけて分離されており、n個の回折領域52の配列方向(X方向)における配列ピッチ(中心間隔)Laが、レーザ光の波長λの(m/n)倍(但しmはnの倍数を除く自然数)となっている。n個の回折領域52に対応するn個の変調領域42Aもまた、互いに空間をあけて分離されており、n個の変調領域42AのX方向における配列ピッチが、レーザ光の波長λの(m/n)倍となっている。この場合、nは3以上であってもよく、一例ではn=3、m=4である。
また、本変形例では、変調領域42AがPCSEL構造を有する点で上記実施形態と相違する。図11は、図10に示されるXI-XI線に沿った断面図であって、本変形例の光源モジュール1DのY方向に沿った側断面を示す。図11に示すように、変調領域42Aは、半導体積層構造40Aを有する。半導体積層構造40Aは、領域10ab上に設けられた下部クラッド層44と、下部クラッド層44上に設けられた活性層45Aと、活性層45A上に設けられた上部クラッド層46と、上部クラッド層46上に設けられたコンタクト層47とを含む。活性層45Aは、PCSEL領域3の活性層35と同じ高さ位置に互いに隣り合って設けられ、活性層35と光学的に結合されている。活性層45Aの発光波長は活性層35の発光波長と等しい。すなわち、活性層45Aのバンドギャップは、活性層35のバンドギャップと等しい。活性層45Aの屈折率は下部クラッド層44及び上部クラッド層46の屈折率より大きく、光吸収層45のバンドギャップは下部クラッド層44及び上部クラッド層46のバンドギャップより小さい。コンタクト層47上には、電極43が設けられている。電極43は、コンタクト層47とオーミック接触を成す。基板10の裏面10b上には、裏面電極49が設けられている。裏面電極49は、基板10とオーミック接触を成す。なお、図2に示された高抵抗領域71は、本変形例では設けられない。
半導体積層構造40Aは、フォトニック結晶層48Aを更に含む。フォトニック結晶層48Aは、下部クラッド層44と活性層45Aとの間、または活性層45Aと上部クラッド層46との間に設けられている。図示例では、フォトニック結晶層48Aは活性層45Aと上部クラッド層46との間に設けられている。フォトニック結晶層48Aは、二次元の回折格子を有する。例えば、フォトニック結晶層48Aは、基本層48aと、基本層48aの内部に設けられた複数の異屈折率領域48bとを有する。異屈折率領域48bの屈折率は、基本層48aの屈折率と異なる。複数の異屈折率領域48bは、基本層48a内においてX方向及びY方向に一定の周期で配置されている。複数の異屈折率領域48bは、空孔であってもよく、基本層48aと異なる屈折率を有する半導体が埋め込まれることにより構成されてもよい。複数の異屈折率領域48bは、活性層45Aの発光波長に対してM点発振の条件を満たす配置及び間隔を有する。本実施形態では活性層45Aの発光波長は活性層35の発光波長と等しいので、複数の異屈折率領域48bは、フォトニック結晶層38の複数の異屈折率領域38bと同様の配置及び間隔を有する(図3を参照)。
変調領域42Aの電極43と裏面電極49との間には順バイアス電圧が印加される。このとき、下部クラッド層44と上部クラッド層46との間にキャリアが集まり、活性層45Aにおいて光が効率的に発生する。そして、活性層45Aからの光は、PCSEL領域3からのレーザ光とともに、フォトニック結晶層48Aに入力され、フォトニック結晶層48AにおいてM点発振が生じる。M点発振により生成されるレーザ光の光強度(すなわち変調領域42Aのゲイン)は、順バイアス電圧の大きさを制御することにより調整される。電極43が各変調領域42A毎に独立して設けられているので、このような強度調整を、各変調領域42Aにおいて個別に行うことができる。
本変形例のように、n個の回折領域52の配列ピッチLaがレーザ光の波長λの(m/n)倍であってもよい。この場合においても、n個の回折領域52を纏めて、等価的に単一の位相を有する一つの画素と見なすことができる。従って、n個の変調領域42Aにより実現される各ピクセル21内の強度分布を制御することによって、光の位相分布を動的に制御することができる。また、n個の回折領域52の配列ピッチLaを上記実施形態と比較してより大きくすることが可能になり、互いに隣り合う変調領域42A同士、及び互いに隣り合う回折領域52同士のクロストークを低減できる。
なお、本変形例において、図9に示された縮小光学系80を更に設けてもよい。その場合、縮小光学系80を通過した後の或る位置(例えば縮小光学系80を通過した直後)において、n個の回折領域52から出力されたレーザビーム同士の中心間隔がレーザ光の波長λの(m/n)倍であればよい。これにより、上記と同様の作用効果を奏することができる。また、この場合、n個の回折領域52の配列ピッチLaをより大きくすることが可能となる。
また、本変形例のように、複数の変調領域42A(強度調整部)は、PCSEL領域3と同様に、M点発振を行うPCSEL構造を有してもよい。この場合であっても、上述した作用により、レーザ光の強度を好適に調整することができる。
(第4変形例)
図12は、上記実施形態の第4変形例に係る光源モジュール1Eを示す平面図である。図13は、図12に示されたXIII-XIII線に沿った断面図である。本変形例の光源モジュール1Eは、上記実施形態のPCSEL領域3に代えて、PCSEL領域3Aを備える。PCSEL領域3Aは、本変形例における発光部の例である。PCSEL領域3Aは、PCSEL領域3と同様のPCSEL構造を有し、同様の半導体積層構造30を有する。PCSEL領域3Aは、第1の部分301と、第2の部分302と、第3の部分303とを有する。第1の部分301及び第2の部分302の平面形状は、X方向に沿って延在する形状であり、一例ではX方向を長手方向とする長方形状である。第1の部分301及び第2の部分302は、Y方向に並んで配置されている。第1の部分301は、X方向に沿って延在する側面301aを有する。第2の部分302は、X方向に沿って延在する側面302aを有する。側面301a及び302aの平面形状は、X方向に沿う直線状である。側面301aと側面302aとは、Y方向において互いに対向する。一例では、側面301aと側面302aとは互いに平行である。
第3の部分303は、Y方向に沿って延在するとともに、第1の部分301と第2の部分302とを相互に接続する。具体的には、Y方向における第3の部分303の一端部は、X方向における第1の部分301の一端部と連結して一体とされ、Y方向における第3の部分303の他端部は、X方向における第2の部分302の一端部と連結して一体とされている。結果的に、PCSEL領域3Aの平面形状はU字状となっている。PCSEL領域3Aの半導体積層構造30は、基板10の主面10aに含まれるU字状の領域10aa上に設けられている。すなわち、本変形例の領域10aaは、第1の部分301が設けられる部分と、第2の部分302が設けられる部分と、第3の部分303が設けられる部分とを含む。
光源モジュール1Eは、複数の変調領域42Aを更に備える。変調領域42Aは、本変形例における強度調整部の例である。変調領域42Aは、第3変形例と同様の半導体積層構造40Aを有する。但し、本変形例では、複数の変調領域42Aのうちの一部である二以上の第1の変調領域42Aaが、PCSEL領域3Aの第1の部分301に対しY方向に各々接続され、側面301aから第2の部分302に向けて延びている。二以上の第1の変調領域42Aaは、X方向に沿って並んで設けられ、且つ互いに離間している。第1の変調領域42Aaは、第1の部分301の側面301aからY方向に出力されるレーザ光の強度を個別に調整する。
複数の変調領域42Aのうちの残部である二以上の第2の変調領域42Abは、PCSEL領域3Aの第2の部分302に対しY方向に各々接続され、側面302aから第1の部分301に向けて延びている。二以上の第2の変調領域42Abは、X方向に沿って並んで設けられ、且つ互いに離間している。第2の変調領域42Abは、第2の部分302の側面302aからY方向に出力されるレーザ光の強度を個別に調整する。本変形例においても、第1の変調領域42AaのX方向における配列ピッチ、及び、第2の変調領域42AbのX方向における配列ピッチは、レーザ光の波長λの例えば4/3倍か、又は4/3倍より大きい。
複数の変調領域42Aの半導体積層構造40Aは、基板10の主面10aに含まれる領域10ab上に設けられている。すなわち、本変形例の領域10abは、二以上の第1の変調領域42Aaがそれぞれ設けられる二以上の部分と、二以上の第2の変調領域42Abがそれぞれ設けられる二以上の部分とを含む。
光源モジュール1Eは、複数の回折領域52を更に備える。回折領域52は、本変形例における光回折部の例である。回折領域52は、上記実施形態と同様の半導体積層構造50を有する。但し、本変形例では、複数の回折領域52のうちの一部である二以上の第1の回折領域52aが、二以上の第1の変調領域42Aaのそれぞれに対しY方向に各々接続され、各第1の変調領域42Aaの側面301aとは反対側の一端から第2の部分302に向けて延びている。第1の回折領域52aは、対応する第1の変調領域42Aaから出力された強度調整後のレーザ光をZ方向に偏向して出力する。複数の回折領域52のうちの残部である二以上の第2の回折領域52bは、二以上の第2の変調領域42Abのそれぞれに対しY方向に各々接続され、各第2の変調領域42Abの側面302aとは反対側の一端から第1の部分301に向けて延びている。第2の回折領域52bは、対応する第2の変調領域42Abから出力された強度調整後のレーザ光をZ方向に偏向して出力する。第1の回折領域52aのX方向における配列ピッチ、及び、第2の回折領域52bのX方向における配列ピッチは、レーザ光の波長λの例えば4/3倍か、又は4/3倍より大きい。
第1の部分301と第2の部分302との間の領域において、第1の回折領域52aと第2の回折領域52bとは、X方向に沿って交互に並んで配置されている。そして、第1の回折領域52a及び第2の回折領域52bがそれぞれ1つづつ互いに隣接してペアを構成しており、該ペアは、本変形例のピクセル21を構成する。すなわち、本変形例では、各ピクセル21が、2個の回折領域52を含んで構成されている(すなわちn=2)。ピクセル21はX方向に沿って配列され、その配列ピッチはレーザ光の波長λの例えば4/3倍か、又は4/3倍より大きい。また、X方向における各ピクセル21のサイズは、レーザ光の波長λよりも小さい。或いは、各ピクセル21における回折領域52のピッチは、レーザ光の波長λの(m/n)倍(nは各ピクセル21の光回折部の個数、mはnの倍数を除く自然数)である。
複数の回折領域52の半導体積層構造50は、基板10の主面10aに含まれる領域10ac上に設けられている。すなわち、本変形例の領域10acは、二以上の第1の回折領域52aがそれぞれ設けられる二以上の部分と、二以上の第2の回折領域52bがそれぞれ設けられる二以上の部分とを含む。
本変形例によれば、変調領域42Aにより実現される各ピクセル21内の強度分布を制御することによって、光の位相分布を0°~240°の範囲内で動的に制御することができる。また、本変形例では、PCSEL領域3Aの第1の部分301及び第2の部分302のそれぞれから、第1の部分301と第2の部分302との間の領域に、複数の変調領域42A及び複数の回折領域52が交互に延びるので、回折領域52の配列ピッチを小さくし、各ピクセル21のサイズを小さくすることが容易にできる。
(第5変形例)
図14は、第5変形例に係る光源モジュール1Fを示す平面図である。光源モジュール1Fは、第4変形例の光源モジュール1Eと同様に、U字型のPCSEL領域3Aと、複数の変調領域42Aと、複数の回折領域52とを備える。複数の変調領域42Aには、PCSEL領域3Aの第1の部分301から第2の部分302に向けて延びる二以上の第1の変調領域42Aaと、第2の部分302から第1の部分301に向けて延びる二以上の第2の変調領域42Abとが含まれる。複数の回折領域52には、第1の変調領域42Aaにそれぞれ接続された二以上の第1の回折領域52aと、第2の変調領域42Abにそれぞれ接続された二以上の第2の回折領域52bとが含まれる。第1の回折領域52aと第2の回折領域52bとは、第1の部分301と第2の部分302との間の領域において、X方向に沿って交互に配列されている。
但し、本変形例では、第1の変調領域42AaのX方向における配列ピッチ、及び、第2の変調領域42AbのX方向における配列ピッチが、レーザ光の波長λの2/3倍か、又は2/3倍より大きい。同様に、第1の回折領域52aのX方向における配列ピッチ、及び、第2の回折領域52bのX方向における配列ピッチもまた、レーザ光の波長λの2/3倍か、又は2/3倍より大きい。また、変調領域42A及び回折領域52の各配列ピッチは、第4変形例よりも小さい。故に、回折領域52は密に配列され、3つの回折領域52毎にピクセル21を構成することができる(すなわちn=3)。そして、X方向における各ピクセル21のサイズは、レーザ光の波長λよりも小さい。或いは、各ピクセル21における回折領域52のピッチは、レーザ光の波長λの(m/n)倍(nは各ピクセル21の光回折部の個数、mはnの倍数を除く自然数)である。
本変形例によれば、変調領域42Aにより実現される各ピクセル21内の強度分布を制御することによって、光の位相分布を0°~360°の範囲内で動的に制御することができる。また、第4変形例と同様に、PCSEL領域3Aの第1の部分301及び第2の部分302のそれぞれから、第1の部分301と第2の部分302との間の領域に、複数の変調領域42A及び複数の回折領域52が交互に延びるので、回折領域52の配列ピッチを小さくし、各ピクセル21のサイズを小さくすることが容易にできる。
本開示による光源モジュールは、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態及び各変形例では、複数のピクセル21が一次元状に配列された例を示したが、複数のピクセル21は二次元状に配列されてもよい。その場合、例えば上記実施形態または各変形例に開示された光源モジュールを複数組み合わせてもよい。また、上記実施形態及び各変形例に関して、変調領域(強度調整部)は、逆バイアスの印加によって、PCSEL領域(発光部)から伝搬した光の強度を吸収により変調してもよいし、順バイアスの印加によって、PCSEL領域(発光部)から伝搬してきた光の強度をさらに増加させるように変調してもよい。前者の場合、PCSEL領域(発光部)は光源として機能し、後者の場合、PCSEL領域(発光部)は全体の位相同期部として機能する。特に、後者の場合には、変調領域(強度調整部)がPCSEL領域(発光部)を兼ねる構成も可能である。
1A~1F…光源モジュール、3,3A…PCSEL領域(発光部)、3a…側面、8…縮小光学系、10…基板、10a…主面、10aa…第1の領域、10ab…第2の領域、10ac…第3の領域、10b…裏面、21…ピクセル、30…半導体積層構造、33…電極、34…下部クラッド層、35…活性層、36…上部クラッド層、37…コンタクト層、38…フォトニック結晶層、38a…基本層、38b…異屈折率領域、39…裏面電極、40,40A…半導体積層構造、41…変調領域群、42,42A…変調領域(強度調整部)、42Aa…第1の変調領域、42Ab…第2の変調領域、43…電極、44…下部クラッド層、45…光吸収層、45A…活性層、46…上部クラッド層、47…コンタクト層、48…半導体層、48A…フォトニック結晶層、48a…基本層、48b…異屈折率領域、49…裏面電極、50…半導体積層構造、50a…スリット、51…回折領域群、52,52a,52b…回折領域、53…反射防止膜、54…下部クラッド層、55…光導波層、56…上部クラッド層、57…半導体層、58…回折格子層、58a…基本層、58b…異屈折率領域、59…反射ミラー、71,72…高抵抗領域、80…縮小光学系、81,82…レンズ、83…部分、84…単位部分、101,201…ピクセル、102,202…サブピクセル、301…第1の部分、301a…側面、302…第2の部分、302a…側面、303…第3の部分、La…配列ピッチ。

Claims (7)

  1. 複数のピクセルを備える光源モジュールであって、
    M点発振を行うフォトニック結晶レーザ構造を有する発光部と、
    前記発光部に対し、前記フォトニック結晶レーザ構造の共振方向の1つである第1方向に各々接続され、前記第1方向と交差する第2方向に沿って並んで設けられ、前記フォトニック結晶レーザ構造から前記第1方向に出力されるレーザ光の強度を個別に調整する複数の強度調整部と、
    前記複数の強度調整部のそれぞれに接続され、各強度調整部から出力された前記レーザ光を、前記第1方向及び前記第2方向の双方と交差する第3方向に出力する複数の光回折部と、
    を備え、
    各ピクセルは、前記第2方向に沿って配列されたn個(nは2以上の整数)の光回折部を含む、光源モジュール。
  2. 前記第2方向における各ピクセルのサイズが前記レーザ光の波長λよりも小さいか、又は、前記n個の光回折部の配列ピッチが前記レーザ光の波長λの(m/n)倍(但しmはnの倍数を除く自然数)である、請求項1に記載の光源モジュール。
  3. 前記複数の光回折部と光学的に結合された縮小光学系を更に備え、
    前記縮小光学系を通過した後の或る位置において、前記第2方向における各ピクセルからの光束の幅が前記レーザ光の波長λよりも小さいか、又は、前記縮小光学系を通過した後の或る位置において、前記n個の光回折部から出力されたレーザビーム同士の中心間隔が前記レーザ光の波長λの(m/n)倍(但しmはnの倍数を除く自然数)である、請求項1に記載の光源モジュール。
  4. 前記複数の強度調整部は、光吸収層を含む半導体積層構造を有する、請求項1又は2に記載の光源モジュール。
  5. 前記複数の強度調整部は、M点発振を行うフォトニック結晶レーザ構造を有する、請求項1又は2に記載の光源モジュール。
  6. 主面を有する基板を備え、
    前記主面は、第1の領域、第2の領域、及び第3の領域を含み、
    前記発光部は前記第1の領域上に設けられ、
    前記複数の強度調整部は前記第2の領域上に設けられ、
    前記複数の光回折部は前記第3の領域上に設けられている、請求項1~5のいずれか1項に記載の光源モジュール。
  7. 前記発光部は、前記第2方向に沿って各々延在するとともに前記第1方向に並ぶ第1及び第2の部分と、前記第1方向に沿って延在するとともに前記第1の部分と前記第2の部分とを相互に接続する第3の部分とを有し、
    前記複数の強度調整部の一部である二以上の第1の前記強度調整部は、前記第1の部分に対し前記第1方向に各々接続され、前記第2方向に沿って並んで設けられ、前記第1の部分の前記フォトニック結晶レーザ構造から前記第1方向に出力されるレーザ光の強度を個別に調整し、
    前記複数の強度調整部の残部である二以上の第2の前記強度調整部は、前記第2の部分に対し前記第1方向に各々接続され、前記第2方向に沿って並んで設けられ、前記第2の部分の前記フォトニック結晶レーザ構造から前記第1方向に出力されるレーザ光の強度を個別に調整し、
    前記複数の光回折部の一部である二以上の第1の前記光回折部は、前記二以上の第1の強度調整部のそれぞれに接続され、
    前記複数の光回折部の残部である二以上の第2の前記光回折部は、前記二以上の第2の強度調整部のそれぞれに接続され、
    前記第1の部分と前記第2の部分との間の領域において、前記第1の光回折部と前記第2の光回折部とが前記第2方向に沿って交互に並んでいる、請求項1~6のいずれか1項に記載の光源モジュール。
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