JP2011054777A - 単一光子発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2DPC光共振器を用いた単一光子発生装置に関して、高効率化、高集積化、高偏波制御化を、同時に実現すること。
【解決手段】2次元フォトニック結晶光共振器のコアとなる材料と、2次元フォトニック結晶光共振器のコアとなる材料中に導入された発光体と、水素化アモルファスシリコンをコアとする光導波路と、2次元フォトニック結晶光共振器のクラッドとして機能する低屈折率材料と、水素化アモルファスシリコン光導波路のクラッドとして機能する低屈折率材料と、ウエハ接合用接着材料と、デバイス基板とを含み、2次元フォトニック結晶光共振器が、少なくとも1つの鏡映面を有し、水素化アモルファスシリコン光導波路が、2次元フォトニック結晶光共振器近傍において、少なくとも1つの鏡映面を有するとともに、2次元フォトニック結晶光共振器、水素化アモルファスシリコン光導波路が、互いの鏡映面が重なり合うように配置されている単一光子発生装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、量子暗号通信等に利用される単一光子発生装置に係り、特に、2次元フォトニック結晶光共振器を用いた単一光子発生装置に関する。
現在、安全な情報通信社会の実現のため、極めて高い安全性を誇る量子暗号通信の実現が期待されている。
量子暗号通信は、従来の計算量理論に基づく安全性保証ではなく、物理法則に基づく安全性保証を特徴とする。
特に、単一光子を用いた量子暗号通信は、有力な通信方式の一つとして注目されている。光子を一個ずつ送る場合、量子論に基づくと、痕跡を残すことなく盗聴することは不可能である。よって、単一光子を用いた量子暗号通信では、盗聴の有無を検知することが可能となる。
送信者、受信者は、盗聴の有無を検知することにより、盗聴されていないことが保証された情報を互いに共有することが可能となる。単一光子を用いた量子暗号通信は、第三者に知られてはならない情報の共有に適した通信方式である。
単一光子を用いた量子暗号通信は、共通鍵暗号方式における共通鍵の配送への応用が期待されている。
単一光子を用いた量子暗号通信においては、単一光子を効率よく発生させるための装置が必要である。従来、1パルスあたりの平均光子数を0.1程度にまで減衰させた微弱レーザー光が用いられてきた。しかしながら、微弱レーザー光を利用する場合,光子数がポアソン分布に従うため、同時に2個以上の光子が発生する確率を十分小さくできないという問題点が指摘されている。
近年、理想的な単一光子源を実現するための有力な方法の一つとして、微小光共振器を用いた方法が報告されている。特に、2次元フォトニック結晶(2−Dimensional Photonic Crystal:2DPC)を用いた光共振器は、超小型、高性能な光共振器の実現が可能であることから大きな注目を集めている。例えば、2DPC光共振器中に、量子ドット等の発光体を導入することにより、単一光子源の実現が可能であることが報告されている(図36、非特許文献1)。
しかしながら、2DPC光共振器を用いた単一光子源には、以下の問題点が挙げられる。
第一の問題点として、2DPC光共振器は、上下対称構造を有するため、上下方向に対して対称に光を放射することが挙げられる(図37)。
単一光子の生成において、上面(、又は下面)に放射される確率は、50%となる。
よって、上面(、又は下面)に受光光学系を配置した場合、単一光子を受光できる確率は、最大で50%となる。
ここで、2DPC光共振器において、上下非対称構造を導入し、上下方向に対する光の放射を不均一とする対策が考えられるが、一般に、上下非対称構造を導入すると、TE(Transverse−Electric)−TM(Transverse−Magnetic)結合が生じ、光共振器としての特性が劣化することが知られている。
第二の問題点として、2DPC光共振器は、数μm程度の超小型な光共振器であるため、広い放射角に対して光を放射することが挙げられる。
通信のためには、光ファイバーを用いて単一光子を伝送させなければならない。しかしながら、放射パターンが広い放射角を有するため、光ファイバーとの効率の良い結合が非常に難しくなる。
第一の問題点として挙げた50%の損失に加えて、第二の問題点として挙げた光ファイバーとの結合損失により、2DPC光共振器中で生成された単一光子の多くは、光ファイバーに伝送されることなく、損失として失われてしまう。
単一光子を用いた通信方式では、ある単一光子が損失により失われると、その単一光子がもつ情報は全く伝送されない事態となる。よって、光ファイバーに効率よく単一光子を伝送することが可能な単一光子発生装置の実現は、非常に重要である。
さらに、実用化のためには、単一光子発生装置は、集積化に適した構造であることが求められる。集積化としては、単一光子源同士の高集積化に加え、他の光デバイスとの光・光集積化、他の電子デバイスとの光・電子集積化が挙げられる。
また、実用化のためには、単一光子発生装置は、発生させる単一光子の偏波方向を制御できることが望ましい。直交する2つの偏波方向に対して、信号の0、1を割り当てる量子暗号通信方式では、当然望ましい。また、πずれた2つの位相に対して、信号の0、1を割り当てる量子暗号通信方式においても、光学素子の偏波依存性を考慮すると、単一光子の偏波方向を所望の方向に制御できることが望まれる。
Dirk Englund and et al、"Controlling the Spontaneous Emission Rate of Single Quantum Dots in a Two-Dimensional Photonic Crystal、" Physical Review Letters、vol.95、pp.013904-1-4 (2005)
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、2DPC光共振器を用いた単一光子発生装置に関して、高効率化、高集積化、高偏波制御化を、同時に実現する単一光子発生装置を提供することを課題とする。その詳細は、次のとおりである。
第一に、光ファイバーに効率よく単一光子を伝送することが可能な2DPC光共振器単一光子発生装置を提供すること。
第二に、集積化に適した2DPC光共振器単一光子発生装置を提供すること。
第三に、単一光子の偏波方向を制御可能な2DPC光共振器単一光子発生装置を提供すること。
上記課題は次のような手段により解決される。
(1)構成要素として、2次元フォトニック結晶光共振器のコアとなる材料と、2次元フォトニック結晶光共振器のコアとなる材料中に導入された発光体と、水素化アモルファスシリコンをコアとする光導波路と、2次元フォトニック結晶光共振器のクラッドとして機能する低屈折率材料と、水素化アモルファスシリコン光導波路のクラッドとして機能する低屈折率材料と、ウエハ接合用接着材料と、デバイス基板とを含み、
2次元フォトニック結晶光共振器が、少なくとも1つの鏡映面を有し、水素化アモルファスシリコン光導波路が、2次元フォトニック結晶光共振器近傍において、少なくとも1つの鏡映面を有するとともに、2次元フォトニック結晶光共振器、水素化アモルファスシリコン光導波路が、互いの鏡映面が重なり合うように配置されていることを特徴とする単一光子発生装置。
(2)上記2次元フォトニック結晶が、三角格子2次元フォトニック結晶、又は正方格子2次元フォトニック結晶であることを特徴とする(1)に記載の単一光子発生装置。
(3)上記2次元フォトニック結晶光共振器のコアとなる材料が、化合物半導体であることを特徴とする(1)乃至(2)のいずれかに記載の単一光子発生装置。
(4)上記2次元フォトニック結晶光共振器のコアとなる材料中に導入された発光体が、量子ドットであることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の単一光子発生装置。
(5)上記水素化アモルファスシリコン光導波路が、細線光導波路構造、又はリブ型光導波路構造であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の単一光子発生装置。
(6)上記2次元フォトニック結晶光共振器のクラッドとして機能する低屈折率材料が、SiOであることを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の単一光子発生装置。
(7)上記水素化アモルファスシリコン光導波路のクラッドとして機能する低屈折率材料が、SiOであることを特徴とする(1)乃至(6)のいずれかに記載の単一光子発生装置。
(8)上記ウエハ接合用接着材料が、BCB樹脂、又はSOG(Spin On Glass)であることを特徴とする(1)乃至(7)のいずれかに記載の単一光子発生装置。
(9)上記デバイス基板が、Si基板、SOI(Silicon On Insulator)基板、又は石英基板であることを特徴とする(1)乃至(8)のいずれかに記載の単一光子発生装置。
(10)上記2次元フォトニック結晶光共振器、水素化アモルファスシリコン光導波路において、作製上生じる位置合わせ誤差による鏡映面の位置ずれ量が、100nm以下であることを特徴とする(1)乃至(9)のいずれかに記載の単一光子発生装置。
本発明では、2DPC光共振器を用いて生成した単一光子を、水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)光導波路を用いて取り出している。ここで、a−Si:H光導波路は、光ファイバーとの高効率な接続が可能である。よって、本発明は、第一に、光ファイバーに効率よく単一光子を伝送することが可能な2DPC光共振器単一光子発生装置を提供する。
本発明では、ウエハ接合用接着材料によるウエハ接合を導入しており、他の光デバイスとの光・光集積化、他の電子デバイスとの光・電子集積化が実現可能である。また、単一光子をa−Si:H光導波路を用いて取り出していることから、任意の光学素子との光・光集積化が実現可能である。よって、本発明は、第二に、集積化に適した2DPC光共振器単一光子発生装置を提供するものである。
本発明では、2次元フォトニック結晶光共振器、a−Si:H光導波路が、互いの鏡映面が重なり合うように配置されている。このように鏡映面を合わせて配置することで、単一光子の偏波方向を、TE偏波、又はTM偏波に制御して、光ファイバーへと出射することが可能となる。よって、本発明は、第三に、単一光子の偏波方向を制御可能な2DPC光共振器単一光子発生装置を提供するものである。
単一光子発生装置の一例。 単一光子発生装置の構成要素である2DPC光共振器、a−Si:H光導波路の一例。 単一光子発生装置の構成要素である2DPC光共振器の一例。 単一光子発生装置の構成要素であるa−Si:H光導波路の一例。 単一光子発生装置の構成要素である2DPC光共振器、a−Si:H光導波路の配置方法の一例。 単一光子発生装置の構成要素であるa−Si:H光導波路の例。 作製上生じる2DPC光共振器、a−Si:H光導波路の位置合わせ誤差の説明図。 2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板とデバイス基板の一例。 2DPC光共振器のコアとなる材料上への低屈折率材料の導入例。 ウエハ接合界面へのウエハ接合用接着材料の導入例。 ウエハ接合用接着材料を用いたウエハ接合の一例。 2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板に対して余分な部材の除去を実施した例。 2DPC光共振器のコアとなる材料への2DPC光共振器構造の導入例。 2DPC光共振器のコアとなる材料上への低屈折率材料の導入例。 低屈折率材料上へのa−Si:H光導波路の導入例。 a−Si:H光導波路上への低屈折率材料の導入例。 2DPC光共振器のコアとなる材料への2DPC光共振器構造の導入例。 2DPC光共振器のコアとなる材料上への低屈折率材料の導入例。 低屈折率材料上へのa−Si:H光導波路の導入例。 a−Si:H光導波路上への低屈折率材料の導入例。 ウエハ接合用接着材料を用いたウエハ接合の一例。 2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板に対して余分な部材の除去を実施した例。 2DPC光共振器のコアとなる材料上への低屈折率材料の導入例。 2DPCL7光共振器。 2DPCL7光共振器の基底共振モードの電界分布(Ey)。 2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の結合構造の説明図(俯瞰図)。 2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の結合構造の説明図(断面図)。 2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の結合構造における鏡映面上の電界分布(Ey)の一例。 2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の中心間距離を変化させた場合の光取り出し効率。 2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の中心間距離を変化させた場合のQ値。 2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の結合構造の説明図。 a−Si:H光導波路の位置をx方向に変化させた場合の光取り出し効率。 a−Si:H光導波路の位置をx方向に変化させた場合のQ値。 2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の結合構造の一例(x=−1765nm)。 2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の結合構造の一例。 従来法による2DPC光共振器を用いた単一光子源の一例。 上下対称構造を有する2DPC光共振器における放射光の説明図。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1に、本発明に係る単一光子発生装置の実施例を示す。
本単一光子発生装置は、第一の構成要素として、2DPC光共振器のコアとなる材料を含む。例えば、上記2DPC光共振器のコアとなる材料としては、GaAs、InP等の化合物半導体を用いればよい。
本単一光子発生装置は、第二の構成要素として、2DPC光共振器のコアとなる材料中に発光体を含む。例えば、上記発光体としては、InAs量子ドットを用いればよい。
本単一光子発生装置は、第三の構成要素として、a−Si:Hをコアとする光導波路を含む。a−Si:H光導波路は、第一に、2DPC光共振器内で生成された単一光子を効率よく取り出すために使用される(図2)。
a−Si:H光導波路は、第二に、単一光子を光ファイバーへと効率よく伝送するために使用される。例えば、a−Si:H光導波路、光ファイバー間に、スポットサイズコンバーター等を挿入することにより、単一光子を損失なく光ファイバーへと伝送することが可能となる。
単一光子の生成には、2DPC光共振器中の発光体を励起する必要がある。ここで、一般的な光照射により励起を行う場合のa−Si:H光導波路の影響について考える。ここで、a−Si:H光導波路の厚さは、光の波長より小さいサイズである。
a−Si:Hの光学特性は、作製法、作製条件に依存するが、一般に、シリコンより大きな光学バンドギャップを有する。そのため、シリコンより広い波長帯域に対して、光を吸収なく透過させることが可能である。
励起光の波長を、a−Si:Hの広い透過波長帯域に対応させた場合、a−Si:H光導波路は、励起光を吸収なく透過させることが可能となる。この場合、a−Si:H光導波路は、光照射による励起を全く邪魔しない。よって、a−Si:H光導波路は、自由な配置が許される。例えば、a−Si:H光導波路は、2DPC光共振器の直上に配置されていてもよいし、直下に配置されていてもよい。
a−Si:Hの広い透過波長帯域は、光照射による励起を行う際、大きな利点となる。
本単一光子発生装置は、第四の構成要素として、2DPC光共振器のクラッドとして機能する低屈折率材料を含む。例えば、上記低屈折率材料としては、SiOを用いればよい。ここで、SiOの屈折率は1.45程度である。
本単一光子発生装置は、第五の構成要素として、a−Si:H光導波路のクラッドとして機能する低屈折率材料を含む。例えば、上記低屈折率材料としては、SiOを用いればよい。
本単一光子発生装置は、第六の構成要素として、ウエハ接合用接着材料を含む。例えば、上記ウエハ接合用接着材料としては、BCB樹脂を用いればよい。
本単一光子発生装置は、第七の構成要素として、デバイス基板を含む。例えば、上記デバイス基板としては、Si基板を用いればよい。
上記一〜五の構成要素は、第六の構成要素であるウエハ接合用接着材料を用いて、第七の構成要素であるデバイス基板上に接合される。
ウエハ接合用接着材料を用いたウエハ接合は、第一に、単一光子発生装置の集積化の実現に使用される。例えば、ウエハ接合用接着材料を用いたウエハ接合の導入により、他の光デバイスとの光・光集積化、他の電子デバイスとの光・電子集積化が実現可能となる。
ウエハ接合用接着材料を用いたウエハ接合は、第二に、2DPC光共振器コアの周囲を低屈折材料で覆うために利用される。ウエハ接合工程を含むことで、2DPC光共振器コアの上下両面に低屈折率材料を導入することが可能となる。
ここで、ウエハ接合技術を用いないで、2DPC光共振器コアの上下両面に低屈折率材料を導入する方法も考えられる。例えば、低屈折率材料上に結晶成長技術を用いて2DPC光共振器のコアとなる材料を成長させ、2DPC光共振器の下面に低屈折率材料を導入する。その後、2DPC光共振器コアの上面に低屈折率材料を形成させる。このように、ウエハ接合技術を用いることなく、2DPC光共振器コアの上下両面に低屈折率材料を導入することも可能である。
しかしながら、格子定数の違い等の原因により、低屈折率材料上に高品質な化合物半導体を結晶成長させることは、一般に困難である。
よって、本発明に係る単一光子発生装置の作製では、ウエハ接合工程を通じて、2DPC光共振器コアの上下両面に低屈折率材料を導入する方法を採用する。
ウエハ接合用接着材料を用いたウエハ接合工程を含むことから、例えば、高品質な化合物半導体をコアとする2DPC光共振器の実現が容易となる。
また、ウエハ接合用接着材料を用いたウエハ接合は、ウエハ接合界面に凹凸が存在する場合にも、良好なウエハ接合が可能であるという利点がある。
本発明に係る単一光子発生装置は、単一光子の偏波方向の制御を実現するために、2DPC光共振器、a−Si:H光導波路に対して、以下の条件を満たす必要がある。
(1)本単一光子発生装置において、2DPC光共振器は、少なくとも一つの鏡映面を含む(図3)。a−Si:H光導波路は、2DPC光共振器近傍において、少なくとも一つの鏡映面を含む(図4)。
(2)2DPC光共振器、a−Si:H光導波路は、互いの鏡映面が重なり合うように配置される(図5)。
このように鏡映面を合わせて配置することで、単一光子の偏波方向を、TE偏波、又はTM偏波に制御して、光ファイバーへと出射することが可能となる。
上記鏡映面に関する条件を考慮しないで2DPC光共振器、a−Si:H光導波路の配置を行った場合には、単一光子の偏波方向は、TE偏波、TM偏波のどちらにもなり得る状態となる。つまり、単一光子は、ある一定の確率に応じて、TE偏波、又はTM偏波となり、光ファイバーへと出射される。単一光子の偏波方向が曖昧な状態となるため、情報伝送の高効率化に支障が生じる。
上記実施例では、2DPCとして、三角格子2DPCを用いているが(図3)、本発明では、その他の2DPCを用いてもよい。例えば、正方格子2DPC等の利用が挙げられる。
また上記実施例では、2DPCの基本構造として、円孔を用いているが(図3)、本発明では、その他の基本構造を用いてもよい。例えば、楕円孔、三角孔等の利用が挙げられる。
上記実施例では、2DPC光共振器として、円孔を複数埋め込んだ2DPC光共振器を用いているが(図3)、本発明では、その他の2DPC光共振器を用いてもよい。
例えば、2DPC光共振器の形成方法としては、円孔サイズを変える方法、円孔位置をシフトさせる方法、2DPC線欠陥導波路をヘテロ接続させる方法、2DPC線欠陥導波路の一部に変調構造を導入する方法等が挙げられる。
但し、本発明において、2DPC光共振器は、a−Si:H光導波路と共有することが可能な鏡映面を、少なくとも一つはもつ必要がある。
ここで、2DPC光共振器の構造としては、2DPC光共振器中心から十分離れた領域、すなわち、2DPC光共振器の共振モードの電磁界が無視できる程減衰している領域の構造は考慮しなくてよい。実際に、2DPC光共振器の動作上、有効な範囲において、上記鏡映面の条件が満たされれば、問題ない。
上記実施例では、a−Si:H光導波路として、直方体状の細線光導波路構造を用いているが(図1、2)、本発明では、その他の光導波路構造を用いてもよい。例えば、ハの字型細線光導波路構造、リブ型光導波路構造、細線光導波路構造においてコア、クラッド間に新たな材料(例えば、SiN等)を付加した光導波路構造等が挙げられる(図6)。
また上記実施例では、a−Si:H光導波路として、先端部まで一様な光導波路構造を用いているが(図1、2)、本発明では、一様でない光導波路構造を用いてもよい。
例えば、先端部を細くした光導波路構造、先端部を太くした光導波路構造、導波路幅を任意に変調した光導波路構造等が挙げられる。
但し、本発明において、a−Si:H光導波路は、2DPC光共振器と共有することが可能な鏡映面を、少なくとも一つはもつ必要がある。
ここで、a−Si:H光導波路の鏡映面は、2DPC光共振器近傍でのみ存在が求められる。つまり、2DPC光共振器中心から十分離れた領域、すなわち、2DPC光共振器の共振モードの電磁界が無視できる程減衰している領域においては、鏡映面をもたない光導波路構造が許される。鏡映面をもたない光導波路構造としては、曲がり光導波路等が挙げられる。
上記実施例では、2DPC光共振器、a−Si:H光導波路は、互いの鏡映面が重なり合うように配置されるとした(図5)。しかしながら、本単一光子発生装置を実際に作製する際には、作製上生じる位置合わせ誤差により、互いの鏡映面にわずかな位置ずれΔrが発生する(図7)。
本発明では、2つの鏡映面の位置ずれΔrが零であることが理想的であるが、Δrが零から外れたからといって、突然に動作不良に至るわけではない。Δrが十分小さな値であれば、正常な動作が保証される。これは、通常の光デバイスにおける作製誤差に関する議論と同様である。
本発明において、2つの鏡映面の位置ずれΔrは、十分小さな値であることが望ましい。例えば、最新のフォトリソグラフィ技術を用いれば、位置ずれΔrを数十nm以下の十分小さな値に抑えることが可能となる。
上記実施例では、2DPC光共振器のコアとなる材料として、GaAs、InP等の化合物半導体を挙げたが、本発明では、その他の材料を用いてもよい。
上記実施例では、2DPC光共振器のコアとなる材料中に導入する発光体としてInAs量子ドットを挙げたが、本発明では、その他の発光体を用いてもよい。
例えば、2DPC光共振器のコアとなる材料として化合物半導体を、2DPC光共振器のコアとなる材料中に導入する発光体として量子細線、量子井戸を用いる場合が挙げられる。
また、2DPC光共振器のコアとなる材料としてSiを、2DPC光共振器のコアとなる材料中に導入する発光体としてGe量子ドットを用いる場合が挙げられる。
上記実施例では、a−Si:H光導波路、光ファイバー間にスポットサイズコンバーター等を挿入することで、単一光子の高効率な伝送が可能となると述べた。ここで、本発明では、任意のスポットサイズコンバーターを用いてもよい。
また、本発明では、a−Si:H光導波路、光ファイバー間に、任意の光学素子を挿入してもよい。例えば、光変調器、方向性結合器、偏波回転素子、光スイッチ等の挿入が挙げられる。
ここで、本発明は、単一光子源同士の高集積化に適しているだけでなく、単一光子をa−Si:H光導波路を用いて取り出していることから、任意の光学素子との光・光集積化に適しているという大きな利点がある。
上記実施例では、低屈折材料として、SiOを挙げたが、本発明では、その他の低屈折率材料を用いてもよい。また、複数の低屈折率材料を組み合わせて用いてもよい。例えば、SiOF、SiOCH、SiON、SOG(Spin On Glass)、SiN、有機ポリマー、樹脂等が挙げられる。
上記実施例では、ウエハ接合用接着材料として、BCB樹脂を挙げたが、本発明では、その他のウエハ接合用接着材料を用いてもよい。例えば、SOG、有機ポリマー、樹脂、金属材料等が挙げられる。
上記実施例では、デバイス基板として、Si基板を挙げたが、本発明では、その他の基板を用いてもよい。また、デバイス基板上には、任意のデバイス(例えば、光デバイス、電子デバイス等)が作製されていてもよい。例えば、SOI(Silicon on Insulator)基板、石英基板、化合物半導体基板等が挙げられる。
次に、本発明による単一光子発生装置の作製方法の一例を簡単に説明する。
第一に、2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板と、デバイス基板を用意する(図8)。例えば、2DPC光共振器のコアとなる材料としては、化合物半導体が挙げられる。例えば、デバイス基板としては、Si基板が挙げられる。
2DPC光共振器のコアとなる材料上に、2DPC光共振器のクラッドとなる低屈折率材料を形成する(図9)。例えば、低屈折率材料としては、SiOが挙げられる。
ウエハ接合用接着材料をウエハ接合界面に塗布する(図10)。例えば、ウエハ接合用接着材料としては、BCB樹脂が挙げられる。
ウエハ接合用接着材料を用いたウエハ接合を実施する(図11)。
2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板のうち、余分な部材を除去する(図12)。
2DPC光共振器のコアとなる材料に、2DPC光共振器構造を作製する(図13)。
2DPC光共振器及びa−Si:H光導波路のクラッドとなる低屈折率材料を形成する(図14)。例えば、低屈折率材料としては、SiOが挙げられる。
a−Si:H光導波路を形成する(図15)。
a−Si:H光導波路のクラッドとなる低屈折率材料を形成する(図16)。例えば、低屈折率材料としては、SiOが挙げられる。
以上の作製工程を用いることで、図1で示した本発明に係る単一光子発生装置を実際に作製することができる。
本発明に係る単一光子発生装置の作製に当たって、次のような作製工程を用いてもよい。
上記実施例では、ウエハ接合後に、2DPC光共振器構造を作製したが(図13)、最初の段階で、2DPC光共振器のコアとなる材料に2DPC光共振器構造を作製してもよい。
上記実施例では、2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板上に、ウエハ接合用接着材料を塗布しているが(図10)、デバイス基板側にウエハ接合用接着材料を塗布してもよい。
上記実施例では、2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板における余分な部材を除去する際、犠牲層を用いるとしているが(図11、12)、その他の基板除去法を用いてもよい。例えば、エッチストップ層を用いる方法、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法、水素イオン注入を用いる方法等が挙げられる。
上記実施例では、2DPC光共振器の直上にa−Si:H光導波路を形成しているが(図16)、2DPC光共振器の直下にa−Si:H光導波路を形成してもよい。
2DPC光共振器の直下にa−Si:H光導波路を形成する場合の作製工程としては、2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板上にa−Si:H光導波路を作製し、その後、ウエハ接合を用いてデバイス基板上に集積するという工程が挙げられる。
図17−23に、作製工程の説明図を示す。但し、本作製工程では、最初の段階で、2DPC光共振器のコアとなる材料に2DPC光共振器構造を作製するとした。
以下に、作製工程を簡単に説明する。
第一に、2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板と、デバイス基板を用意する。2DPC光共振器のコアとなる材料としては、化合物半導体が挙げられる。また、デバイス基板としては、Si基板が挙げられる。
2DPC光共振器のコアとなる材料に、2DPC光共振器構造を作製する(図17)。
2DPC光共振器のコアとなる材料上に、2DPC光共振器及びa−Si:H光導波路のクラッドとなる低屈折率材料を形成する(図18)。例えば、低屈折率材料としては、SiOが挙げられる。
a−Si:H光導波路を形成する(図19)。
a−Si:H光導波路のクラッドとなる低屈折率材料を形成する(図20)。例えば、低屈折率材料としては、SiOが挙げられる。
ウエハ接合用接着材料をウエハ接合界面に塗布する。例えば、ウエハ接合用接着材料としては、BCB樹脂が挙げられる。
ウエハ接合用接着材料を用いたウエハ接合を実施する(図21)。
2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板のうち、余分な部材を除去する(図22)。
2DPC光共振器のクラッドとなる低屈折率材料を形成する(図23)。例えば、低屈折率材料としては、SiOが挙げられる。
以上の作製工程を用いることで、2DPC光共振器の直下にa−Si:H光導波路を形成した、本発明による単一光子発生装置を実際に作製することができる。
また、2DPC光共振器の直下にa−Si:H光導波路を形成する場合の作製工程としては、上記作製工程の他に、例えば、デバイス基板上にa−Si:H光導波路を作製、その後、ウエハ接合を用いてデバイス基板上に2DPC光共振器のコアとなる材料を有する基板を集積するという作製工程も挙げられる。
本発明に係る単一光子発生装置の実施例について具体的な数値を挙げて説明する。以下では、光通信波長1.55μm、TE偏波の単一光子を光ファイバーへと出射する単一光子発生装置の実施例を例示する。
図24に、本実施例で使用する2DPC光共振器の構造を示す。本2DPC光共振器は、円孔を7個埋め込むことで形成されることから、一般に、2DPCL7光共振器と呼ばれる。
ここで、2DPC光共振器のコアの屈折率は、GaAs、InP等の化合物半導体を想定し、3.4とする。また、2DPC光共振器のクラッドの屈折率は、SiOを想定し、1.445とする。
このとき、2DPCのコアの厚さを275nm、円孔間隔を392nm、円孔半径を122nmとした場合、2DPCL7光共振器の基底共振モードの共振波長は1.55μmとなる。
ここで、2DPCL7光共振器の基底共振モードは、2万4300と十分大きなQ値を有する。
図25に、2DPCL7光共振器の基底共振モードの電界分布(Ey)を示す。
図26に、2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路を結合させた場合の俯瞰図を示す。2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路は、両者の鏡映面が一致するように配置される。
図27に、2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路を結合させた場合の断面図を示す。
a−Si:H光導波路のコアの屈折率は、3.5とする。また、クラッドの屈折率は、SiOを想定し、1.445とする。a−Si:H光導波路の構造は、光通信波長1.55μm、TE偏波の単一光子の伝送を考慮し、横幅400nm、高さ200nmとした。
図28に、2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路を結合させた場合の数値解析結果を示す。図28では、鏡映面上における電界分布(Ey)を示している。
数値解析手法としては、一般的な3次元電磁界解析手法である3DFDTD(Finite−Difference Time−Domain)法を用いた。
図28より、2DPCL7光共振器からa−Si:H光導波路へと、良好に光が取り出されていることが分かる。
ここで、a−Si:H光導波路中を伝搬する光は、TE偏波のみである。これは、2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路が共有する鏡映面上において、2DPCL7光共振器の共振モードが、TE偏波であることに起因する。
偏波制御においては、2DPC光共振器、a−Si:H光導波路の鏡映面を一致させることが非常に重要である。
次に、2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の中心間距離(図27)を変化させた場合の光取り出し効率、Q値を示す。ここで、a−Si:H光導波路の先端は、2DPCL7光共振器の中心の直上に配置されている。
図29に、2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の中心間距離を変化させた場合の光取り出し効率を示す。中心間距離310〜560nmにおいて、光取り出し効率50%以上が実現される。また、中心間距離365nmにおいて、光取り出し効率71%が実現される。
図30に、2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の中心間距離を変化させた場合のQ値を示す。中心間距離310〜560nmにおいて、Q値は140〜6200となる。
一般に、単一光子の生成には、比較的低いQ値が適することが知られている。例えば、Q値が大きすぎる場合、単一光子は、光共振器中に長時間蓄えられることになる。この場合、単一光子が、光共振器外部に放出されず、発光体によって吸収されてしまうという事態が生じる。そのため、単一光子の生成には、比較的低いQ値が望ましい。
よって、Q値140〜6200は、単一光子の生成を目的とした場合、妥当なQ値と言える。
次に、a−Si:H光導波路の位置をx方向に変化させた場合(図31)の光取り出し効率、Q値を示す。ここで、2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の中心間距離は、480nmとした。
ここで、a−Si:H光導波路の位置をx方向に変化させた場合、2DPC光共振器、a−Si:H光導波路の鏡映面の一致は崩れない。つまり、a−Si:H光導波路の位置をx方向に変化させた場合においても、上記と同様にTE偏波の単一光子の生成が実現される。
図32に、a−Si:H光導波路の位置をx方向に変化させた場合の光取り出し効率を示す。ここで、a−Si:H光導波路の先端が、2DPCL7光共振器の中心の直上となる位置をx=0とした。
a−Si:H光導波路の位置をx方向に変化させた場合においても、適切な位置を選ぶことで、50%以上の高い光取り出し効率が実現可能である。
図33に、a−Si:H光導波路の位置をx方向に変化させた場合のQ値を示す。
ここで、a−Si:H光導波路の先端が、2DPCL7光共振器の直上にない場合でも、光取り出し効率50%以上が実現可能である点に注意する必要がある。例えば、x=−1765nm(図34)において、68%の高い光取り出し効率が実現可能である。
以上、光通信波長1.55μm、TE偏波の単一光子を光ファイバーへと出射する単一光子発生装置の具体的な実施例について説明を行った。
上記実施例では、TE偏波の単一光子を光ファイバーへと出射する単一光子発生装置に関して説明を行ったが、本発明では、TM偏波の単一光子を光ファイバーへと出射する単一光子発生装置を実現することも可能である。
単一光子の偏波は、2DPC光共振器、a−Si:H光導波路が共有する鏡映面上における、2DPC光共振器の共振モードの偏波方向で決定される。
上記実施例のように、2DPC光共振器、a−Si:H光導波路が共有する鏡映面上において、2DPC光共振器の共振モードがTE偏波である場合、a−Si:H光導波路を伝搬する単一光子もTE偏波となる。
一方、2DPC光共振器、a−Si:H光導波路が共有する鏡映面上において、2DPC光共振器の共振モードがTM偏波である場合、a−Si:H光導波路を伝搬する単一光子もTM偏波となる。
上記実施例では、2DPC光共振器、a−Si:H光導波路が共有する鏡映面上において、TE偏波となる基底共振モードを用いたが、共有する鏡映面上において、TM偏波となる高次共振モードに注目すれば、TM偏波の単一光子を光ファイバーへと出射する単一光子発生装置を実現できる。
また、図35に示すように2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路を配置した場合、2DPCL7光共振器、a−Si:H光導波路の共有する鏡映面上において、基底共振モードはTM偏波となる。よって、この場合にも、TM偏波の単一光子を光ファイバーへと出射する単一光子発生装置を実現できる。
本発明は、2DPC光共振器を用いた単一光子発生装置に関して、高効率化、高集積化、高偏波制御化を、同時に実現する単一光子発生装置を提供するものである。
以上で述べたように、本発明に係る単一光子発生装置は、第一に、単一光子発生装置の実現に最適であると考えられるが、その他の用途として、全く同一の構成で、多数光子を発生する装置として利用することも可能である。例えば、LED(Light Emitting Diode)光源装置、レーザー光源装置等への応用が挙げられる。

Claims (10)

  1. 構成要素として、2次元フォトニック結晶光共振器のコアとなる材料と、2次元フォトニック結晶光共振器のコアとなる材料中に導入された発光体と、水素化アモルファスシリコンをコアとする光導波路と、2次元フォトニック結晶光共振器のクラッドとして機能する低屈折率材料と、水素化アモルファスシリコン光導波路のクラッドとして機能する低屈折率材料と、ウエハ接合用接着材料と、デバイス基板とを含み、
    2次元フォトニック結晶光共振器が、少なくとも1つの鏡映面を有し、水素化アモルファスシリコン光導波路が、2次元フォトニック結晶光共振器近傍において、少なくとも1つの鏡映面を有するとともに、2次元フォトニック結晶光共振器、水素化アモルファスシリコン光導波路が、互いの鏡映面が重なり合うように配置されていることを特徴とする単一光子発生装置。
  2. 上記2次元フォトニック結晶が、三角格子2次元フォトニック結晶、又は正方格子2次元フォトニック結晶であることを特徴とする請求項1に記載の単一光子発生装置。
  3. 上記2次元フォトニック結晶光共振器のコアとなる材料が、化合物半導体であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載の単一光子発生装置。
  4. 上記2次元フォトニック結晶光共振器のコアとなる材料中に導入された発光体が、量子ドットであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の単一光子発生装置。
  5. 上記水素化アモルファスシリコン光導波路が、細線光導波路構造、又はリブ型光導波路構造であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の単一光子発生装置。
  6. 上記2次元フォトニック結晶光共振器のクラッドとして機能する低屈折率材料が、SiOであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の単一光子発生装置。
  7. 上記水素化アモルファスシリコン光導波路のクラッドとして機能する低屈折率材料が、SiOであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の単一光子発生装置。
  8. 上記ウエハ接合用接着材料が、BCB樹脂、又はSOG(Spin On Glass)であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の単一光子発生装置。
  9. 上記デバイス基板が、Si基板、SOI(Silicon On Insulator)基板、又は石英基板であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の単一光子発生装置。
  10. 上記2次元フォトニック結晶光共振器、水素化アモルファスシリコン光導波路において、作製上生じる位置合わせ誤差による鏡映面の位置ずれ量が、100nm以下であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の単一光子発生装置。
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