JP7304259B2 - 加飾性シート及びその製造方法、並びに成形品 - Google Patents

加飾性シート及びその製造方法、並びに成形品 Download PDF

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Description

本発明は、内層に炭素繊維織物が積層され、両外層に透明熱可塑性樹脂フィルムが積層された加飾性シート及びその製造方法、並びに成形品に関する。
炭素繊維織物に熱可塑性樹脂を積層した積層シートは、高い引張強度と意匠性を有することから、自動車用のインストルメントパネル、家具、スポーツ用具、楽器などの装飾用シートとして用いられている。例えば、特許文献1には、炭素繊維織物と透明な熱可塑性樹脂とを複合化した複合シートの両面に、透明樹脂シートを積層した3層構造の積層シートが提案されている。また、特許文献2には、2枚の炭素繊維織物の間に接着性樹脂シートを挟み、プレス成形により樹脂を含浸させることが提案されている。しかしながら、これらの炭素繊維織物と熱可塑性樹脂を積層した積層シートは、別途成形した成形体に貼付するものであり、積層シートそのものを成形することを目的とするものでないため、成形(特に深絞り成形)に適さないものであった。
一方、成形可能な積層シートとして、特許文献3には、炭素繊維織物にエポキシ樹脂を含浸させてなるプリプレグ上に、ポリエチレンテレフタレート基材に印刷を施した加飾性シートを積層し、加熱加圧成形により一体化した積層シートが提案されている。しかしながら、炭素繊維織物に熱硬化性樹脂を含浸させた積層シートでは、硬化時間が必要であるため成形時間が長いという問題があった。
また、特許文献4には、ポリプロピレンシートの両表面に接着層(熱融着フィルム;低密度ポリエチレンフィルム)を介して炭素繊維織物層が貼り合わされ、該織物層の表面に接着層を介してポリプロピレン系シートが積層一体化された、成形用の積層シートが提案されている。しかしながら、織物層とポリプロピレンシートを、接着層を介して積層しているため層間剥離や反りが生じやすく、表面平滑性及び加飾性に優れる積層シートを得ることは容易でなかった。
特開平11-348191号公報 特開2017-113956号公報 特開2013-202921号公報 特開2015-063019号公報
本発明は、前記従来の問題を解決するため、炭素繊維織物が有する意匠性を損なわず、軽量で、層間剥離や反りがなく、意匠性及び耐擦傷性があり、真空成形を可能にする熱可塑性の加飾性シート及びその製造方法、並びに成形品を提供する。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、炭素繊維織物の両面に、最外層として透明熱可塑性樹脂フィルムが積層され、これらが一体化されてなる加飾性シートであって、
前記炭素繊維織物は、熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物であり、
前記透明熱可塑性樹脂フィルムは、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとがドライラミネートまたは熱ラミネートされて構成されており、
前記炭素繊維織物が、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層されている
ことを特徴とする加飾性シート(以下、第1の加飾性シート)を提供する。
また、本発明は、重畳配置された複数枚の炭素繊維織物の両面に、最外層として透明熱可塑性樹脂フィルムが積層され、これらが一体化されてなる加飾性シートであって、
前記炭素繊維織物は、熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物であり、
前記透明熱可塑性樹脂フィルムは、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとがドライラミネートまたは熱ラミネートされて構成されており、
前記炭素繊維織物が、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層されている
ことを特徴とする加飾性シート(以下、第2の加飾性シート)を提供する。
また、本発明は、熱可塑性樹脂シートの両面に炭素繊維織物が積層され、各炭素繊維織物に、最外層として透明熱可塑性樹脂フィルムが積層され、これらが一体化されてなる加飾性シートであって、
前記炭素繊維織物は、熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物であり、
前記透明熱可塑性樹脂フィルムは、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとがドライラミネートまたは熱ラミネートされて構成されており、
前記炭素繊維織物が、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層されている
ことを特徴とする加飾性シート(以下、第3の加飾性シート)を提供する。
また、本発明は、炭素繊維織物の両面に熱可塑性樹脂シートが積層され、各熱可塑性樹脂シートに、最外層として透明熱可塑性樹脂フィルムが積層され、これらが一体化されてなる加飾性シートであって、
前記炭素繊維織物は、熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物であり、
前記透明熱可塑性樹脂フィルムは、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとがドライラミネートまたは熱ラミネートされて構成されており、
前記炭素繊維織物が、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層されている
ことを特徴とする加飾性シート(以下、第4の加飾性シート)を提供する。
さらに、本発明は、前記第1~第4の加飾性シートの製造方法であって、
熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物と透明熱可塑性樹脂フィルムとを、
または、
熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物及び熱可塑性樹脂シートと透明熱可塑性樹脂フィルムとを、
所定の順序で積層して加熱加圧した後、冷却することを特徴とする加飾性シートの製造方法を提供する。
またさらに、本発明は、前記第1~第4の加飾性シートを熱成形してなる成形品を提供する。
本発明によれば、内層に所定の炭素繊維織物層、外層(表面層及び裏面層)に鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとのラミネートフィルム層が配置されているため、加飾性及び耐擦傷性があり、軽量で、層間剥離及び反りがなく、しかも真空成形を可能にする熱可塑性の加飾性シートを提供できる。また、内層に、複数の炭素繊維織物層または熱可塑性樹脂シート層を配置することで、剛性のある加飾性シートを提供できる。
本発明の加飾性シートの製造方法は、本発明の加飾性シートを効率よく製造できる。
本発明の加飾性シートを成形してなる成形品は、軽量性、意匠性、耐擦傷性、曲面強度保持性などに優れている。
本発明の一実施形態の第1の加飾性シートの断面を示す模式図である。 本発明の一実施形態の第2の加飾性シートの断面を示す模式図である。 本発明の一実施形態の第3の加飾性シートの断面を示す模式図である。 本発明の一実施形態の第4の加飾性シートの断面を示す模式図である。 実施例1で作製した第1の加飾性シートの表面写真図である。 実施例2で作製した第3の加飾性シートの表面写真図である。 実施例3で作製した第4の加飾性シートの表面写真図である。
本発明の第1の加飾性シートは、炭素繊維織物の両面に、最外層として透明熱可塑性樹脂フィルムが積層され、これらが積層一体化されてなる加飾性シートである。前記の透明熱可塑性樹脂フィルムは、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとが、ドライラミネートまたは熱ラミネートされて構成されている。前記の炭素繊維織物は、透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層されている。
前記の炭素繊維織物と透明熱可塑性樹脂フィルムは、接着性樹脂層を介して接着されていてもよい。
接着性樹脂としては、公知の接着性樹脂を用いることができるが、透明性及び接着性に優れている点で変性ポリオレフィン系樹脂が好ましい。変性ポリオレフィン系樹脂は、公知の樹脂を用いることができ、具体例としては、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレンなどの酸変性ポリオレフィン系樹脂が好ましい。無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂は、融点が130~135℃(DSC法)前後である。
炭素繊維織物としては、熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物、または、炭素繊維織物に熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物が用いられる。これらの炭素繊維織物の繊維体積含有率(Vf)は、10~80%が好ましく、さらに好ましくは20~60%、特に好ましくは30~60%である。繊維体積含有率が高すぎると、炭素繊維織物の内部に熱可塑性樹脂が侵入し難くなることで炭素繊維織物と透明熱可塑性樹脂フィルムとの密着性が低下する恐れがある。一方、繊維体積含有率が低すぎると、加飾性シート製造時あるいは成形時に炭素繊維織物の配向が乱れやすい。
含浸させる熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、あるいはこれらの変性樹脂が好ましく、接着性に優れている変性ポリプロピレン系樹脂が特に好ましい。
上記の細幅シートの糸幅は、加飾性シートの意匠性、製造容易性及び加飾性シートの成形容易性の観点より、1~5mmの範囲にあることが好ましく、2~5mmの範囲にあることがさらに好ましい。前記の熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートとしては、複数本の炭素繊維束を開繊させた繊維シートに、熱可塑性樹脂繊維を不織状態で布帛とした熱可塑性樹脂不織布あるいは熱可塑性樹脂シートを重ね合わせ、加熱しつつ加圧することにより、炭素繊維中に溶融した熱可塑性樹脂を含浸させたもの(例えば、特許第4324649号公報参照)などが挙げられる。
熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物としては、公知の炭素繊維織物に熱可塑性樹脂を含浸させたものが用いられる。糸幅は、1~5mmの範囲にあることが好ましく、2~5mmの範囲にあることがさらに好ましい。
炭素繊維織物の織り組織としては、平織、綾織、朱子織、絡み織、変化組織などが挙げられるが、形状安定性及び美的外観に優れている点で平織、綾織、朱子織が好ましく、成形容易性の点で平織及び綾織が好ましい。炭素繊維織物の目付は、30~200g/mが好ましく、40~150g/mがさらに好ましく、50~100g/mが特に好ましい。
本発明では、熱可塑性樹脂が含浸されている炭素繊維織物を用いることにより、加飾性シート製造時におけるボイドの発生が抑制され、接着性樹脂を用いなくても隣接層との接着が容易になる。また、繊維の配向を乱すことなく材料を積層一体化できるため、意匠性に優れる加飾性シートが得られる。さらに加飾性シートを真空成形(特に深絞り成形)した際に、成形品の湾曲部分の表面にシワができ難く、加飾性シートを薄く(軽量)した際に成形品の曲面が破れたり薄肉化する現象が抑制されるため、所望の形状に賦形し易い。
透明熱可塑性樹脂フィルムは、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとが、ドライラミネートまたは熱ラミネートされて構成されている。このように構成することにより、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルム(外層フィルム)と、無延伸熱可塑性樹脂フィルム(内層フィルム)を確実に接着させることができる。また、外層フィルムを高融点樹脂、内層フィルムを低融点樹脂で構成することにより、成形時において、炭素繊維織物と接着していない外層フィルムに皺が発生するのを防止でき、フィルムの表面硬度及び加飾性の低下を防止できる。また、炭素繊維織物との接着性に優れる熱可塑性樹脂を選定することができるので、加飾性シートの層間剥離防止効果に優れている。
無延伸熱可塑性樹脂フィルムは、分子の配向が無配向(配向処理が施されていない)フィルムである。無延伸熱可塑性樹脂フィルムを用いることで、加飾性シートの積層温度が低くても十分に軟化してアンカー効果を発現し、炭素繊維織物との十分な密着力を確保できる。また、賦形処理した際に、成形型の凹凸形状と同一の面形状を形成しやすくなる。
前記の外層フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)系フィルム、ポリプロピレン(PP)系フィルムなどの、表面硬度が高く耐擦傷性に優れ、かつ透明度が高く、加飾性に優れている樹脂フィルムが好ましい。さらに好ましいのは、非晶性でガラスに匹敵する透明性及び表面光沢性を有しているAPETフィルム及びGPETフィルム、あるいは2軸延伸PETフィルムである。外層フィルムの厚みは、成形品の加飾性、外観(曲面の皺の有無)及び成形性を考慮すると、15~50μmが好ましく、20~40μmがさらに好ましい。厚みが小さすぎると加飾性シートにピンホールが発生することが懸念され、反対に厚みが大きすぎると加飾性シートの深絞り成形が困難になる。
前記の内層フィルムを構成する樹脂としては、ポリエチレン系樹脂(低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン系樹脂(無延伸ポリプロピレン)、あるいはこれらの酸変性物が好ましく、ポリプロピレン系樹脂がさらに好ましい。
ポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレンを主成分とする単独又は共重合体であり、具体的には、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン-エチレンブロック共重合体、及びプロピレンと炭素数4~20のα-オレフィン(ブテン-1、4-メチルペンテン-1、ヘキセン-1又はオクテン-1など)の共重合体などであり、ポリプロピレン系樹脂の柔軟化に通常用いられる改質剤が添加されていても良い。
ポリプロピレン系樹脂フィルムとしては、キャストポリプロピレン(CPP)フィルムが好ましい。
内層フィルムの厚みは、15~80μmが好ましく、20~50μmがさらに好ましい。
外層フィルムと内層フィルムの好ましい組合せ例としては、例えば、PET系フィルムとポリプロピレン系フィルムとのラミネートフィルム、または、ホモポリプロピレン樹脂フィルムとプロピレン-エチレンランダム共重合体フィルム、プロピレン-エチレンブロック共重合体フィルムもしくはポリエチレン系樹脂フィルムとのラミネートフィルムなどが挙げられる。
本発明の加飾性シートにおける炭素繊維織物の積層枚数は、第1及び第4の加飾性シートでは基本的に1枚であり、第2及び第3の加飾性シートでは加飾性シートに剛性を付与するため複数枚(好ましくは2枚)を用いる。ただし、第4の加飾性シートでは剛性を高めるために2枚以上積層してもよい。使用枚数は、炭素繊維織物における炭素繊維の太さや糸の打ち込み数に応じて調整することができる。
本発明の第2の加飾性シートでは、複数枚の炭素繊維織物を重畳配置する。この場合、炭素繊維織物同士の密着性を向上させるために、炭素繊維織物は接着性樹脂層を介して接着されていてもよい。それ以外の構成は第1の加飾性シートと同様である。
本発明の第3の加飾性シートでは、複数枚の炭素繊維織物(成形性の点より好ましくは2枚)の間に、熱可塑性樹脂シートを積層する。
前記の熱可塑性シートを構成する樹脂としては、接着性樹脂及び内層フィルムを構成する樹脂よりも高融点の樹脂であって、透明性に優れる樹脂が好ましい。具体例としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂シートの厚みは、50~500μmが好ましく、50~300μmがさらに好ましい。
本発明の第4の加飾性シートでは、加飾性シートに剛性を付与するため、熱可塑性樹脂シートを複数枚(好ましくは2枚)用いて、これらを炭素繊維織物の両面に積層する。熱可塑性樹脂シートを構成する樹脂としては、第2の加飾性シートで用いるものと同様の樹脂が挙げられる。炭素繊維織物は成形性を考慮すると1枚用いることが好ましい。
本発明の第1~第4の加飾性シートでは、前記無延伸熱可塑性樹脂フィルム及び前記熱可塑性樹脂シートを構成する樹脂がポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。すなわち、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムは、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などで構成し、それ以外の熱可塑性樹脂材料をポリプロピレン系樹脂にすることが、成形性及び賦形性の点から特に好ましい。
本発明の第1~第4の加飾性シートは、材料のバランスを良くし、真空成形を可能にするため、各層が鏡面対象に積層された積層体であることが望ましい。
本発明の加飾性シートを構成する各フィルム・シートには、本発明の効果を損なわない程度の紫外線吸収剤、難燃剤、酸化防止剤、熱安定剤、帯電防止剤、顔料、着色剤、核剤などの添加剤が配合されていても良い。また、カバン類、ケース類、カバー類などの用途向けの加飾性シートの場合、着色剤は最外層にある透明熱可塑性樹脂フィルムに配合されていることが望ましい。
本発明の第1~第4の加飾性シートの製造方法では、上記の透明熱可塑性樹脂フィルムと炭素繊維織物、または、上記の透明熱可塑性樹脂フィルム、炭素繊維織物及び熱可塑性樹脂シートを、所定の順序で積層して加熱加圧した後、冷却する。
第3及び第4の加飾性シートでは、炭素繊維織物と熱可塑性樹脂シートは、接着性樹脂層を介して接着されていてもよい。
具体的には、本発明の第1の加飾性シートの製造方法においては、透明熱可塑性樹脂フィルム、前記の炭素繊維織物、透明熱可塑性樹脂フィルムを、この順に、かつ前記炭素繊維織物は、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層する。
図1は、本発明の第1の加飾性シートの一実施態様の模式的断面図である。この加飾性シート10は、前記の炭素繊維織物1の両面に、透明熱可塑性樹脂フィルム2(2a:鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する熱可塑性樹脂フィルム、2b:ポリプロピレン系無延伸熱可塑性樹脂フィルム)が積層され、一体化されている。
本発明の第2の加飾性シートの製造方法においては、透明熱可塑性樹脂フィルム、複数枚の前記の炭素繊維織物、透明熱可塑性樹脂フィルムを、この順に、かつ前記炭素繊維織物は、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層する。
図2は、本発明の第2の加飾性シートの一実施形態の模式的断面図である。この加飾性シート20は、前記の炭素繊維織物を2枚積層した例を示す。
本発明の第3の加飾性シートの製造方法においては、透明熱可塑性樹脂フィルム、前記の炭素繊維織物、熱可塑性樹脂シート、前記の炭素繊維織物、透明熱可塑性樹脂フィルムを、この順に、かつ前記炭素繊維織物は、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層する。
図3は、本発明の第3の加飾性シートの一実施態様の模式的断面図である。この加飾性シート30は、熱可塑性樹脂シート3の両面に、炭素繊維織物1が積層され、各炭素繊維織物1の外面に、透明熱可塑性樹脂フィルム2(2a:鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する熱可塑性樹脂フィルム、2b:ポリプロピレン系無延伸熱可塑性樹脂フィルム)が積層され、一体化されている。
本発明の第4の加飾性シートの製造方法においては、透明熱可塑性樹脂フィルム、熱可塑性樹脂シート、前記の炭素繊維織物、熱可塑性樹脂シート、透明熱可塑性樹脂フィルムを、この順に、かつ前記熱可塑性樹脂シートは、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層する。
図4は、本発明の第4の加飾性シートの一実施態様の模式的断面図である。この加飾性シート40は、炭素繊維織物1の両面に、熱可塑性樹脂シート3が積層され、各熱可塑性樹脂シート3の外面に、透明熱可塑性樹脂フィルム2(2a:鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する熱可塑性樹脂フィルム、2b:ポリプロピレン系無延伸熱可塑性樹脂フィルム)が積層され、一体化されている。
そして、第1~第4の加飾性シートを構成する材料の積層体を、加熱加圧し、次いで冷却して一体化する。積層体の加熱加圧方法としては、熱プレス、ベルトプレスなどの公知の方法を用いることができる。好ましい加熱温度は120~190℃、加圧力は1MPa~20MPaである。
本発明の第1の加飾シートの成形後の全体の厚みは、0.3~2mmが好ましく、さらに好ましくは0.4~1.5mmである。また、本発明の第2、第3及び第4の加飾性シート(剛性を付与した加飾性シート)の成形後の全体の厚みは、1~5mmが好ましく、さらに好ましくは1~4mmである。厚みが0.3mm以上であれば成形可能であり、5mm以下であれば真空成形による成形性が著しく悪化しない。
本発明の第1~第4の加飾性シートを用いて、本発明の成形品を製造するための熱成形法としては、真空成形、圧空成形、真空・圧空成形などを採用することができる。
本発明の加飾性シートを成形して得られる本発明の成形品は、炭素繊維織物を内層に有することで、引張強度、剛性、表面の硬度及び耐擦傷性、外観意匠性に優れており、比重の大きいガラス繊維を用いないため軽量である。これらの特性より、意匠性が求められる用途に有用である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。また、各特性の測定条件は次の通りである。
(1)材料の融点は、JIS K7121に準じ、示差走査熱量測定(DSC)により測定した時の最大ピーク(Tm)値である。
(2)加飾性シートの表面硬度
加飾性シートの透明熱可塑性樹脂フィルム表面の鉛筆硬度を、鉛筆硬度試験器(オールグッド株式会社製)を用いて、JIS K5600-5-4(1999)に従って測定した。各硬度の鉛筆を用いて引っかいたときに傷が生じない最も硬い鉛筆の硬度で表わされる。
(3)加飾性シートの表面平滑性
加飾性シートに映った蛍光灯の形状を目視で確認し、蛍光灯が歪むことなく綺麗に映った場合を○、加飾性シートに凹凸、ピンホールが存在し、蛍光灯が歪んだりぼやけて見えた場合を×、と評価した。
(4)加飾性シートの意匠性
加飾性シートの外観を目視で確認し、炭素繊維織物の織目模様が表現されている場合を○、表現されていない場合を×、と評価した。
(5)加飾性シートの曲げ試験
JIS K7181:2011(プラスチック-圧縮特性の求め方)に準拠。支持点距離間50mmとして、シングルコラム型材料試験機(STA-1150、ORIENTEC)を用い3点曲げ試験を実施した。試験片の大きさ;長さ80mm、幅25mm。
曲げ試験により得られた荷重-変位線図より、曲げ応力、曲げひずみを以下に示す式で算出し、曲げ応力-曲げひずみ線図を作成した。曲げ弾性率は規定歪み区間(0.05~0.25%)の応力勾配をエクセルの近似曲線の傾きより算出し、曲げ強度、曲げ弾性率を求めた。
曲げ応力 σ=3FL/2bh
曲げひずみ ε=6sh/L
(F:曲げ荷重、L:支持点間距離、b:試験片幅、h:試験片厚さ、s:変位)
(6)真空成形性
上型が雄型で下型が雌型である成形金型を用いて、真空成形による深絞り成形性を評価した。評価は、肉厚の均一性、表面光沢の有無、成形品の曲面及びシール部におけるシワの有無を総合的に評価した。
(実施例1)
図1に示す層構成の第1の加飾性シートを製造した。
炭素繊維織物は、変性ポリプロピレン樹脂(融点130℃)を含浸させた炭素繊維織物(目付量56g/m、Vf31%)を使用した。
透明熱可塑性樹脂フィルムは、延伸ポリエステルフィルム(厚み25μm)にCPP(無延伸ポリプロピレン)フィルム(厚み50μm)をドライラミネートしたものを使用した。
上記の炭素繊維織物の両面に、上記の透明熱可塑性樹脂フィルムをCPPフィルム面が炭素繊維織物側になるよう積層した後、積層体を温度150℃、圧力20MPaで、60秒間熱プレス成形した。成形したシートを鉄板に挟み120秒間冷却し、シートを得た。
得られた加飾性シートは反り及び層間剥離がなく、可撓性があり、炭素繊維織物の織目が綺麗に整った意匠性に優れるものであった。図5に加飾性シートの表面写真を示す。
(実施例2)
図3に示す層構成の第3の加飾性シートを製造した。
熱可塑性シートは、ホモポリマー型ポリプロピレン樹脂シート(厚さ300μm、融点163℃)を使用し、炭素繊維織物は、実施例1と同様の変性ポリプロピレン樹脂を含浸させた目付量56g/m、Vf31%のものを使用し、実施例1と同じ材料を使用した。
上記のホモポリマー型ポリプロピレン樹脂シートの両面に、上記の炭素繊維織物を1枚ずつ積層し、さらにその両面に、透明熱可塑性樹脂フィルムをCPPフィルム面が炭素繊維織物側になるよう積層した後、積層体を、温度155℃、圧力22MPaで、60秒間プレス成形した。その後、実施例1と同様の条件にて室温まで冷却した。
得られた加飾性シートは反り及び層間剥離がなく、剛性が高く、炭素繊維織物の織目が綺麗に整った意匠性に優れるものであった。図6に加飾性シートの表面写真を示す。
(実施例3)
図4に示す層構成の第4の加飾性シートを製造した。
熱可塑性シートは、ホモポリマー型ポリプロピレン樹脂シート(厚さ200μm、融点163℃)を使用し、炭素繊維織物は、実施例1と同様の方法で作製した目付量63g/m、Vf47%のものを使用した以外は、実施例1と同じ材料を使用した。
上記の炭素繊維織物の両面に、変性ポリプロピレン樹脂を介して、ホモポリマー型ポリプロピレン樹脂シートを積層し、さらにその両面に、透明熱可塑性樹脂フィルムをCPPフィルム面が樹脂シート側になるよう積層した後、積層体を、温度150℃、圧力20MPaで、60秒間プレス成形した。その後、実施例1と同様の条件にて室温まで冷却した。
得られた加飾性シートは反り及び層間剥離がなく、剛性が高く、炭素繊維織物の織目が綺麗に整った意匠性に優れるものであった。図7に加飾性シートの表面写真を示す。
(比較例1)
実施例2において、透明熱可塑性樹脂フィルムを炭素繊維織物の片面外層に積層した以外は、実施例2と同様の条件で加飾性シートを得た。得られた加飾性シートは、反りや歪みが発生し、真空成形用シートとして適さないものであった。
上記の実施例及び比較例で作製した加飾性シートの構成及びその物性値を表1にまとめて示す。
Figure 0007304259000001
表1から明らかなように、本発明の加飾性シートは、炭素繊維織物により加飾性、外層の透明樹脂フィルムにより耐擦傷性が付与されており、軽量で、ボイドがなく、層間剥離や反りもなく、深絞り成形が可能なものであった。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形及び変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の加飾性シートは、真空成形、圧空成形などにより深絞り成形した際に意匠性が損なわれずに、耐擦傷性、美麗表面及び意匠性を成形品に付与することができる。加飾性シートは、自動車用のインストルメントパネル、家具、スポーツ用具、楽器などの装飾用シートに適用できる。成形品は、スーツケース、アタッシェケース、ウエストポーチ、財布、カメラケース、楽器ケースなどの収納ケース類;スイッチなどのカバー類;自動車、航空機、船などの内装品及び外装品;電子機器類のハウジング、筐体、壁材、天井材、パネル、自転車のパーツなどに適用できる。
1 炭素繊維織物
2 透明熱可塑性樹脂フィルム
2a 鉛筆硬度H以上の熱可塑性樹脂フィルム
2b 無延伸熱可塑性樹脂フィルム(無延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム)
3 熱可塑性樹脂シート
10 第1の加飾性シート
20 第2の加飾性シート
30 第3の加飾性シート
40 第4の加飾性シート

Claims (13)

  1. 炭素繊維織物の両面に、最外層として透明熱可塑性樹脂フィルムが積層され、これらが一体化されてなる加飾性シートであって、
    前記炭素繊維織物は、熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物であり、
    前記透明熱可塑性樹脂フィルムは、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとがドライラミネートまたは熱ラミネートされて構成されており、
    前記炭素繊維織物が、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層されている
    ことを特徴とする加飾性シート。
  2. 重畳配置された複数枚の炭素繊維織物の両面に、最外層として透明熱可塑性樹脂フィルムが積層され、これらが一体化されてなる加飾性シートであって、
    前記炭素繊維織物は、熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物であり、
    前記透明熱可塑性樹脂フィルムは、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとがドライラミネートまたは熱ラミネートされて構成されており、
    前記炭素繊維織物が、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層されている
    ことを特徴とする加飾性シート。
  3. 熱可塑性樹脂シートの両面に炭素繊維織物が積層され、各炭素繊維織物に、最外層として透明熱可塑性樹脂フィルムが積層され、これらが一体化されてなる加飾性シートであって、
    前記炭素繊維織物は、熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物であり、
    前記透明熱可塑性樹脂フィルムは、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとがドライラミネートまたは熱ラミネートされて構成されており、
    前記炭素繊維織物が、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層されている
    ことを特徴とする加飾性シート。
  4. 炭素繊維織物の両面に熱可塑性樹脂シートが積層され、各熱可塑性樹脂シートに、最外層として透明熱可塑性樹脂フィルムが積層され、これらが一体化されてなる加飾性シートであって、
    前記炭素繊維織物は、熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物であり、
    前記透明熱可塑性樹脂フィルムは、鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムと無延伸熱可塑性樹脂フィルムとがドライラミネートまたは熱ラミネートされて構成されており、
    前記炭素繊維織物が、前記透明熱可塑性樹脂フィルムを構成する無延伸熱可塑性樹脂フィルム側に積層されている
    ことを特徴とする加飾性シート。
  5. 前記炭素繊維織物は、繊維体積含有率(Vf)が10~80%である、請求項1~4のいずれかに記載の加飾性シート。
  6. 炭素繊維織物に含浸させる熱可塑性樹脂が、変性ポリオレフィン系樹脂である、請求項1~5のいずれかに記載の加飾性シート。
  7. 前記鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムが、ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムであり、
    前記無延伸熱可塑性樹脂フィルムが、ポリプロピレン系樹脂フィルムである、
    請求項1~6のいずれかに記載の加飾性シート。
  8. 前記鉛筆硬度でH以上の表面硬度を有する透明熱可塑性樹脂フィルムが、ホモポリプロピレン樹脂フィルムであり、
    前記無延伸熱可塑性樹脂フィルムが、プロピレン-エチレンランダム共重合体フィルムまたはプロピレン-エチレンブロック共重合体フィルムである、
    請求項1~6のいずれかに記載の加飾性シート。
  9. 前記熱可塑性樹脂シートを構成する樹脂が、ポリプロピレン系樹脂またはポリアミド系樹脂である、請求項3~のいずれかに記載の加飾性シート。
  10. 前記無延伸熱可塑性樹脂フィルム及び前記熱可塑性樹脂シートを構成する樹脂が、ポリプロピレン系樹脂である、請求項3~のいずれかに記載の加飾性シート。
  11. 各層が鏡面対象に積層されて積層体を構成している、請求項1~10のいずれかに記載の加飾性シート。
  12. 請求項1~11のいずれか1項に記載の加飾性シートの製造方法であって、
    熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物と透明熱可塑性樹脂フィルムとを、
    または、
    熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維強化熱可塑性樹脂シートを細幅テープ状に切断した細幅シートを製織してなる炭素繊維織物もしくは熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維織物及び熱可塑性樹脂シートと透明熱可塑性樹脂フィルムとを、
    所定の順序で積層して加熱加圧した後、冷却することを特徴とする加飾性シートの製造方法。
  13. 請求項1~11のいずれかに記載の加飾性シートを成形してなる成形品。
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