JP7298117B2 - 搬送装置及びこれを用いた媒体処理装置 - Google Patents

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本発明は、媒体を搬送する搬送装置及びこれを用いた媒体処理装置に関する。
従来この種の搬送装置としては例えば特許文献1,2に記載のものが既に知られている。
特許文献1には、用紙整合装置を感光体ドラムの直線部に配置するレジストローラ装置と、その上流部に配置するプリレジストローラ装置により構成するに際して、プリレジストローラ装置の駆動ローラ部材には、駆動軸を軸方向に移動可能に設けるとともに、規制部材を軸に配置し、更に、駆動ローラ部材に対して、用紙のねじれ応力のストレスの反力が加えられると、駆動軸を移動させることにより用紙を正常に送り出すようにし、その後で、用紙のストレスが解消された状態では、規制部材の板バネ部材により、駆動軸を元の位置に戻すことができるようにした画像形成装置が開示されている。
特許文献2には、搬送装置のフレームに固定して設置された複数の駆動モータ(駆動手段)によって、挟持ローラにより記録媒体を挟持した状態で搬送しながら記録媒体の斜め方向の位置ズレ量を補正するとともに記録媒体の幅方向の位置ズレ量を補正するようにした画像形成装置が開示されている。
特開平8-225196号公報(実施例,図2) 特開2014-193769号公報(発明を実施するための形態,図4)
特許文献1,2では、いずれも対構成の搬送部材に対する駆動伝達手段として平歯車列で駆動伝達する態様が開示されているが、平歯車列では噛み合い率が低く、騒音や振動が発生する要因になり易い懸念がある。また、平歯車列に代えてハスバ歯車列のみで駆動伝達する態様では、軸方向への移動が高負荷になり過ぎる懸念がある。
本発明が解決しようとする技術的課題は、媒体に捻れ方向の負荷が生じたとしても、媒体を挟持して搬送する対構成の搬送部材を、振動が抑制された状態で低負荷にて軸方向への移動を可能にすることにある。
請求項1に係る発明は、媒体を挟持して搬送し且つ軸方向に移動可能な対構成の搬送部材を含む搬送手段と、前記対構成の搬送部材の一方の搬送部材の軸方向端部に設けられて当該搬送部材を駆動する駆動伝達手段と、を備え、前記駆動伝達手段は、前記一方の搬送部材の軸方向端部に固定される内側継手要素及び当該内側継手要素を軸方向に移動可能に保持する外側継手要素を含み、前記一方の搬送部材を軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段と、駆動源からの回転駆動力を伝達する複数のハスバ歯車列を有し、当該ハスバ歯車列を介して前記軸継手手段の外側継手要素に前記駆動源からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達手段と、を有し、前記軸継手手段は、前記外側継手要素及び前記内側継手要素の中心位置のずれによる偏芯が許容可能な遊び代を有し、前記外側継手要素と当該外側継手要素を保持する継手保持部との間に前記遊び代に相当する隙間を有することを特徴とする搬送装置である。
請求項2に係る発明は、媒体を挟持して搬送し且つ軸方向に移動可能な対構成の搬送部材を含む搬送手段と、前記対構成の搬送部材の一方の搬送部材の軸方向端部に設けられて当該搬送部材を駆動する駆動伝達手段と、を備え、前記駆動伝達手段は、前記一方の搬送部材の軸方向端部に固定される内側継手要素及び当該内側継手要素を軸方向に移動可能に保持する外側継手要素を含み、前記一方の搬送部材を軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段と、駆動源からの回転駆動力を伝達する複数のハスバ歯車列を有し、当該ハスバ歯車列を介して前記軸継手手段の外側継手要素に前記駆動源からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達手段と、を有し、前記ハスバ歯車伝達手段は、前記ハスバ歯車列の最終段に位置するハスバ歯車が前記軸継手手段の外側継手要素の外周部に一体的に設けられていることを特徴とする搬送装置である。
請求項3に係る発明は、媒体を挟持して搬送し且つ軸方向に移動可能な対構成の搬送部材を含む搬送手段と、前記対構成の搬送部材の一方の搬送部材の軸方向端部に設けられて当該搬送部材を駆動する駆動伝達手段と、を備え、前記駆動伝達手段は、前記一方の搬送部材の軸方向端部に固定される内側継手要素及び当該内側継手要素を軸方向に移動可能に保持する外側継手要素を含み、前記一方の搬送部材を軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段と、駆動源からの回転駆動力を伝達する複数のハスバ歯車列を有し、当該ハスバ歯車列を介して前記軸継手手段の外側継手要素に前記駆動源からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達手段と、を有し、前記軸継手手段は、前記ハスバ歯車伝達手段から前記外側継手要素が受ける駆動力方向に対して交差する方向に遊び代を有することを特徴とする搬送装置である。
請求項4に係る発明は、請求項に係る搬送装置において、前記軸継手手段の遊び代は、前記外側継手要素及び前記内側継手要素の中心位置の公差計算によるずれ量よりも大きく、両要素間で軸継手作用が可能な範囲に設定されていることを特徴とする搬送装置である。
請求項に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る搬送装置において、前記軸継手手段は、前記外側継手要素及び前記内側継手要素が軸方向に対して相対移動可能で且つ回転方向に対して相対移動不能に係わっていることを特徴とする搬送装置である。
請求項に係る発明は、請求項に係る搬送装置において、前記軸継手手段は、前記外側継手要素及び前記内側継手要素が軸方向に対して相対移動可能に噛み合う平歯車で構成されていることを特徴とする搬送装置である。
請求項に係る発明は、請求項に係る搬送装置において、前記軸継手手段の遊び代は、前記平歯車の噛み合い量が当該平歯車のモジュールよりも小さい範囲に収まるように設定されていることを特徴とする搬送装置である。
請求項に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る搬送装置において、前記ハスバ歯車伝達手段は、前記ハスバ歯車列の最終段に位置するハスバ歯車中心が前記軸継手手段の外側継手要素と同心であることを特徴とする搬送装置である
請求項に係る発明は、請求項に係る搬送装置において、前記軸継手手段は、前記外側継手要素と当該外側継手要素を保持する継手保持部との間に前記遊び代に相当する隙間を有し、当該隙間は前記ハスバ歯車伝達手段から前記外側継手要素が受ける駆動力方向に沿う寸法よりも当該駆動力方向に直交する寸法が大きくなるように設けられることを特徴とする搬送装置である。
請求項10に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る搬送装置において、前記軸継手手段は、前記外側継手要素及び前記内側継手要素間に両者の軸方向位置を規制するストッパ手段を有することを特徴とする搬送装置である。
請求項11に係る発明は、媒体を整合した後に搬送させる媒体整合装置と、前記媒体整合装置よりも媒体の搬送方向上流側に設けられ、前記媒体整合装置にて媒体を整合する際に媒体がスラスト方向に移動可能に搬送される搬送装置と、を備え、前記搬送装置は、媒体を挟持して搬送し且つ軸方向に移動可能な対構成の搬送部材を含む搬送手段と、前記対構成の搬送部材の一方の搬送部材の軸方向端部に設けられて当該搬送部材を駆動する駆動伝達手段と、を備え、前記駆動伝達手段は、前記一方の搬送部材の軸方向端部に固定される内側継手要素及び当該内側継手要素を軸方向に移動可能に保持する外側継手要素を含み、前記一方の搬送部材を軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段と、駆動源からの回転駆動力を伝達する複数のハスバ歯車列を有し、当該ハスバ歯車列を介して前記軸継手手段の外側継手要素に前記駆動源からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達手段と、を有することを特徴とする媒体処理装置である。
請求項12に係る発明は、媒体を整合した後に搬送させる媒体整合装置と、前記媒体整合装置よりも媒体の搬送方向上流側に設けられ、前記媒体整合装置にて媒体を整合する際に媒体がスラスト方向に移動可能に搬送される請求項1乃至10のいずれかに係る搬送装置と、を備えることを特徴とする媒体処理装置である。
請求項1乃至3に係る発明によれば、媒体に捻れ方向の負荷が生じたとしても、媒体を挟持して搬送する対構成の搬送部材を、振動が抑制された状態で低負荷にて軸方向への移動を可能にすることができるという基本的効果を奏する。
特に、請求項1乃至3に係る発明は以下のように特有な効果を奏する。
請求項に係る発明によれば、軸継手手段の外側継手要素及び内側継手要素間の軸方向の摺動抵抗を低減することができる。
請求項2に係る発明によれば、少ない部品点数で、ハスバ歯車伝達手段と軸継手手段との間の駆動伝達を効率的に実現することができる。
請求項3に係る発明によれば、軸継手手段の両要素間の調芯作用を容易に実現させることができる。
請求項に係る発明によれば、軸継手手段の両要素間の軸方向の摺動抵抗を低減する上で必要な軸継手手段の遊び代を簡単に設定することができる。
請求項に係る発明によれば、軸継手手段の両要素に必要な機能から軸継手手段を簡単に具現化することができる。
請求項に係る発明によれば、軸継手手段の両要素に必要な機能を簡単に実現することができる。
請求項に係る発明によれば、軸継手手段の両要素に平歯車を使用する態様において、軸継手手段の機能を確実に実現することができる。
請求項に係る発明によれば、ハスバ歯車伝達手段と軸継手手段との間の駆動伝達を効率的に実現することができる
請求項に係る発明によれば、軸継手手段の両要素間の調芯作用を発揮させる上で有効である。
請求項10に係る発明によれば、軸継手手段を一部利用することで対構成の搬送部材の軸方向位置の移動を簡単に規制することができる。
請求項11及び12に係る発明によれば、媒体整合装置にて媒体を整合したときに、媒体に捻れ方向の負荷が生じたとしても、媒体を挟持して搬送する対構成の搬送部材を、振動が抑制された状態で低負荷にて軸方向への移動を可能にする搬送装置を含む媒体処理装置を構築することができる。
(a)は本発明が適用された媒体処理装置の実施の形態の概要を示す説明図、(b)は(a)中B方向から見た搬送装置を示す矢視図、(c)は(b)中の駆動伝達手段の一例を示す説明図である。 実施の形態1に係る媒体処理装置としての画像形成装置の全体構成を示す説明図である。 (a)は実施の形態1で用いられる位置整合ロール及びその用紙搬送方向上流側に位置する搬送ロール(搬送装置)による用紙搬送の挙動を示す説明図、(b)は(a)中B方向から見た搬送装置を示す矢視図である。 図3中IV部分の軸継手部品の詳細を示す説明図である。 図3中IV部分の軸継手部品を含む駆動伝達機構の要部を示す説明図である。 図5に示す駆動伝達機構の詳細を示す斜視説明図である。 図6中の駆動伝達機構から支持筐体の一部を取り除いた状態を示す斜視説明図である。 図7中の駆動伝達機構から更にハスバ歯車伝達機構及び軸継手部品の外側カップリングを取り除いた状態を示す斜視説明図である。 (a)は駆動伝達機構による駆動力の作用方向についての説明図、(b)は軸継手部品の両要素である内側カップリングと外側カップリングとの間の遊び代を示す説明図である。 (a)は実施の形態1に係る搬送装置の駆動ロールの一端側のストッパ機構の一例を示す説明図、(b)は同駆動ロールの他端側のストッパ機構の一例を示す説明図である。 実施の形態2に係る搬送装置で用いられる駆動伝達機構の要部を示す説明図である。
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用された媒体処理装置の実施の形態の概要を示す。
同図において、媒体処理装置は、媒体10を整合した後に搬送させる媒体整合装置11と、媒体整合装置11よりも媒体10の搬送方向上流側に設けられ、媒体整合装置11にて媒体10を整合する際に媒体10がスラスト方向に移動可能に搬送される搬送装置12と、を備えたものである。
本例は、搬送装置12が媒体整合装置11よりも媒体10の搬送方向上流側に設けられた態様を示すもので、媒体整合装置11にて媒体10を整合したときに、媒体10に捻れ方向の負荷が生じたとしても、搬送装置12で挟持された媒体10にしわが発生する事態を有効に回避することを企図したものである。
ここで、搬送装置12を含む媒体処理装置としては、媒体10に画像を形成する画像形成装置に限らず、媒体10を裁断する媒体裁断装置なども含む。
尚、図1(a)では、搬送装置12は媒体整合装置11よりも媒体10の搬送方向の上流側に設置された態様であるが、これに限られるものではなく、媒体10の搬送経路の任意の箇所に設置するようにしてもよいことは勿論である。
本例において、搬送装置12は、図1(b)(c)に示すように、媒体10を挟持して搬送し且つ軸方向に移動可能な対構成の搬送部材1a,1bを含む搬送手段1と、対構成の搬送部材1a,1bの一方の搬送部材1aの軸方向端部に設けられて当該搬送部材1aを駆動する駆動伝達手段2と、を備え、駆動伝達手段2は、一方の搬送部材1aの軸方向端部に固定される内側継手要素5及び当該内側継手要素5を軸方向に移動可能に保持する外側継手要素6を含み、一方の搬送部材1aを軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段4と、駆動源3からの回転駆動力を伝達する複数のハスバ歯車列8を有し、当該ハスバ歯車列8を介して軸継手手段4の外側継手要素6に駆動源3からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達手段7と、を有するものである。
このような技術的手段において、搬送手段1は媒体10を挟持して搬送する対構成の搬送部材1a,1bを含むものであれば適宜選定して差し支えない。
また、軸継手手段4としては外側継手要素6と内側継手要素5とを含み、軸方向に移動可能な態様であれば適宜選定して差し支えない。
更に、ハスバ歯車伝達手段7は複数のハスバ歯車列8を有するものであればよく、途中に平歯車列を介在させるものは含まない。
本件は、対構成の搬送部材1a,1bに対し、ハスバ歯車伝達手段7により駆動力の伝達性を良好に保ち、軸継手手段4により軸方向に移動可能である機能(スラストフリー)を実現するものである。
次に、本実施の形態で用いられる搬送装置12の代表的態様又は好ましい態様について説明する。
先ず、軸継手手段4の代表的態様としては、図1(c)に示すように、外側継手要素6及び内側継手要素5の中心位置のずれによる偏芯が許容可能な遊び代αを有し、外側継手要素6と当該外側継手要素6を保持する継手保持部9との間に遊び代αに相当する隙間gを有する態様が挙げられる。本例は、継手保持部9の隙間g分だけ、軸継手手段4の偏芯調整動作が可能な構成であることから、軸継手手段4の各要素間の摺動部(摺り移動部に相当)が静摩擦から動摩擦になる。
本例において、軸継手手段4の遊び代αの好ましい設定手法としては、外側継手要素6及び内側継手要素5の中心位置の公差計算によるずれ量よりも大きく、両要素間で軸継手作用が可能な範囲に設定されているものが挙げられる。
また、軸継手手段4の別の代表的態様としては、外側継手要素6及び内側継手要素5が軸方向に対して相対移動可能で且つ回転方向に対して相対移動不能に係わっている態様が挙げられる。本例の一例としては外側継手要素及び内側継手要素が軸方向に対して相対移動可能に噛み合う平歯車で構成されるものがある。この場合、軸継手手段4の遊び代αは、平歯車の噛み合い量が当該平歯車のモジュールよりも小さい範囲に収まるように設定されていればよい。
更に、ハスバ歯車伝達手段7の代表的態様としては、ハスバ歯車列8の最終段に位置するハスバ歯車中心が軸継手手段4の外側継手要素6と同心である態様が挙げられる。
ここで、ハスバ歯車伝達手段7の好ましい態様としては、ハスバ歯車列8の最終段に位置するハスバ歯車が軸継手手段4の外側継手要素6の外周部に一体的に設けられている態様が挙げられる。本例は、軸継手手段4の外側継手要素6の外周部にハスバ歯車列8を配列することが可能であるため、搬送部材1aの軸方向に沿って軸継手手段4とハスバ歯車列8とを並設する態様に比べて、駆動伝達手段2の搬送部材1aの軸方向に沿う方向の寸法を抑制することが可能である。
また、軸継手手段4の好ましい態様としては、ハスバ歯車伝達手段7から外側継手要素6が受ける駆動力方向に対して交差する方向に遊び代αを有する態様が挙げられる。例えばハスバ歯車伝達手段7から外側継手要素6が受ける駆動力方向に対してのみ遊び代を確保した態様では、駆動力の影響を受けて軸継手手段4の両要素5,6間の調芯作用が損なわれ易いのに対し、前述した駆動力方向に交差する方向に遊び代αを確保しておけば、軸継手手段4の両要素5,6間の調芯作用が確保され易い。
本例において、特に有効な態様としては、軸継手手段4は、外側継手要素6と当該外側継手要素6を保持する継手保持部9との間に遊び代αに相当する隙間gを有し、当該隙間gはハスバ歯車伝達手段7から外側継手要素6が受ける駆動力方向に沿う寸法よりも当該駆動力方向に直交する寸法が大きくなるように設けられる態様がよい。
更に、対構成の搬送部材1a,1bの軸方向の移動量を規制するという観点からすれば、外側継手要素6及び内側継手要素5間に両者の軸方向位置を規制するストッパ手段15を有する態様が好ましい。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明をより詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は実施の形態1に係る媒体処理装置としての画像形成装置の全体構成を示す。
-画像形成装置の全体構成-
同図において、画像形成装置20は、例えば電子写真方式を採用したフルカラー画像形成装置として構成されたものであり、本例では、作像部25が内蔵された装置筐体21の上部にガラス等の透明体からなるプラテン22が設けられ、このプラテン22上の所定の読取位置に図示外の原稿を自動的に搬送する自動原稿搬送装置23及び自動原稿搬送装置23にて搬送された原稿やプラテン22上に置かれた原稿を読み取る画像読取装置24を備えた態様である。尚、画像形成装置20としては、自動原稿搬送装置23や画像読取装置24を備えていない態様も含まれることは勿論である。
-作像部-
本実施の形態において、装置筐体21内の作像部25は中間転写方式を採用したものであって、例えば略水平方向に配列される複数の色成分(本例ではイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))の画像が形成可能な画像形成部30(具体的はに30a~30d)を有し、各画像形成部30にて形成した画像を記録媒体としての用紙Sに転写する前に例えばベルト状の中間転写体40に一時的に転写して保持するものである。
本例では、画像形成部30(30a~30d)は、像保持体としての感光体31を有し、この感光体31の周囲に、感光体31を帯電する帯電装置32と、帯電された感光体31上に静電潜像を書き込むLED書込装置等の露光装置33と、感光体31上に形成された静電潜像を少なくとも帯電作像粒子としてのトナーが含まれる現像剤にて可視像化する現像装置34と、感光体31に対向する中間転写体40の裏面側に設けられ、感光体31上に形成された現像像を中間転写体40側に転写させる一次転写装置35と、感光体31上に残留した残トナー等を清掃する清掃装置36と、を備えている。
また、中間転写体40は例えばベルト状部材からなり、本例では各画像形成部30(30a~30d)の上方に配置され、複数の張架ロール41~44に掛け渡されて循環回転するようになっている。そして、本例では、張架ロール41は駆動ロールとして用いられ、また、張架ロール42~44は従動ロールとして用いられている。そして、従動ロールのうち、張架ロール42は後述する転写部としての二次転写装置50の一要素を兼用する構成になっており、更に、張架ロール43は中間転写体40に張力を付与する張力付与ロールとして用いられ、張架ロール44は感光体31に対する中間転写体40の画像形成面を形成する面出しロールとして用いられている。尚、中間転写体40のうち例えば張架ロール41に対向した部位には中間転写体40上の残トナー等を清掃する中間転写体清掃装置45が設けられている。
更に、本実施の形態では、中間転写体40の上方には、少なくとも夫々の色成分トナーが含まれる現像剤(作像材料)を収容する現像剤収容容器としての複数の現像剤カートリッジ38(具体的には38a~38d)が略水平方向に並んで設置されている。各現像剤カートリッジ38の下方には、各画像形成部30の現像装置34に接続される現像剤搬送装置39が設けられており、各現像剤搬送装置39を介して対応する現像装置34に現像剤が補給されるようになっている。
-二次転写装置-
本実施の形態では、中間転写体40上のトナーによる画像を用紙Sに転写する転写部としては二次転写装置50が設けられている。この二次転写装置50は、中間転写体40の張架ロール42に対応した部位に転写ロール51を接触配置し、転写ロール51に対向する張架ロール42を電極ロールとして機能させ、転写ロール51と張架ロール42との間に転写電圧を印加することで、中間転写体40と用紙Sとの間に画像転写に必要な転写電界を作用させるようにしたものである。
-定着装置-
本実施の形態では、二次転写装置50の略直上の位置には定着部としての定着装置60が設置されている。
本例では、定着装置60は、用紙Sに未定着トナーによる画像を加熱することで定着する加熱定着ロール61と、加熱定着ロール61に用紙Sを加圧する無端ベルト状の加圧定着ベルト62とを備え、加熱定着ロール61と加圧定着ベルト62との間の接触域に用紙Sを挟持搬送することで用紙Sに未定着トナー像を加熱、加圧定着するようになっている。尚、定着装置60としては、必ずしも加熱、加圧定着方式に限られるものではなく、非接触加熱方式やレーザ光定着方式、加圧定着方式など適宜選定して差し支えない。
-用紙搬送系-
本実施の形態では、用紙搬送系80は、装置筐体21の下方に複数の用紙供給装置81,82を有し、いずれかの用紙供給装置81,82のフィード部81a,82aから送出された用紙Sを略鉛直方向に延びる鉛直搬送経路83に沿って適宜設置された搬送ロール84により下方から上方へと搬送し、二次転写装置50の手前の位置整合ロール85にて整合した後に二次転写装置50を通過させた後、定着装置60を通過させ、装置筐体21の上部に設けられた第1の用紙収容部91又は装置筐体21の側部に設けられた第2の用紙収容部92へとカール矯正済みの用紙Sを搬送するようになっている。
本例では、用紙搬送系80は、鉛直搬送経路83に加えて、鉛直搬送経路83に対して迂回して設けられる戻り搬送経路93と、鉛直搬送経路83の途中から分岐して装置筐体21のうち現像剤カートリッジ38の上方空間を略水平方向に延びる水平搬送経路95とを有している。
ここで、鉛直搬送経路83の終端位置には第1の用紙収容部91が設けられており、第1の用紙収容部91の直前に正逆回転可能な排出ロール86が設けられている。また、鉛直搬送経路83と水平搬送経路95との分岐位置には経路切替用の切替ゲート87が設けられ、更に、鉛直搬送経路83と戻り搬送経路93との交差箇所にも経路切替用の切替ゲート88が設けられており、この切替ゲート88は、鉛直搬送経路83を経て片面作像済みの用紙Sを排出ロール86にニップした状態を保って排出ロール86を逆転させ、戻り搬送経路93に引き込むための第1の切替動作と、鉛直搬送経路83を経て片面作像済みの用紙Sをそのまま戻り搬送経路93に引き込む第2の切替動作とを実施するようになっている。
また、戻り搬送経路93には複数の搬送ロール94が設置され、更に、水平搬送経路95には複数の搬送ロール96が設置され、水平搬送経路95の終端位置には第2の用紙収容部92が設けられており、第2の用紙収容部92の直前に排出ロール97が設けられている。
よって、本例では、両面作像モード時には、鉛直搬送経路83を経て片面作像済みの用紙Sを、戻り搬送経路93を経由して再び鉛直搬送経路83の位置整合ロール85の手前に反転して戻し、しかる後、用紙Sの他の片面に対して作像するように鉛直搬送経路83に沿って用紙Sを搬送するようになっている。また、第2の用紙収容部92に用紙Sを収容したい場合には、片面若しくは両面作像済みの用紙Sを鉛直搬送経路83の途中で水平搬送経路95へと切り替えて搬送するようにすればよい。
尚、本実施の形態では、装置筐体21の第2の用紙収容部92の反対側には鉛直搬送経路83に向かって手差し用紙が供給可能な手差し用紙供給器98が設けられており、手差し用紙供給器98のフィード部98aから送出された用紙Sは鉛直搬送経路83に搬入された後、搬送ロール84及び位置整合ロール85を通じて鉛直搬送経路83に沿って搬送される。
-用紙の搬送装置に必要な機能-
本実施の形態においては、位置整合ロール85は、図3(a)に示すように、用紙Sのスキュー補正として用紙Sを突き当ててループを作り、用紙S先端を整合させてから当該用紙Sを搬送させている。
しかしながら、ループ部Saで用紙Sの捻れが発生し、そのまま用紙Sを搬送すると、しわが発生する等の不具合が生ずる虞れがある。
そこで、本実施の形態では、鉛直搬送経路83に設置された複数の搬送ロール84のうち、少なくとも位置整合ロール85の用紙搬送方向の上流側に位置し且つ当該位置整合ロール85に最も近い搬送ロール84f(84)は軸方向に沿って移動可能な所謂スラストフリー機能を備えることが必要である。
-搬送ロール84fの構成例-
このため、本例において、用紙を搬送する搬送装置100として、搬送ロール84fは用紙Sを挟持して搬送し且つ軸方向に移動可能な対構成のロールを有し、対構成のロールの一方のロールを駆動ロール101として使用し、他方のロールを従動ロール102として使用し、駆動ロール101の軸方向端部に図示外の駆動モータからの駆動力を伝達する駆動伝達機構120を設けるようにした構成が採用されている。
本例では、位置整合ロール85に用紙Sの先端が突き当たると、用紙Sのループ部Saに生じた捻れ方向のストレスにより、搬送ロール84fの駆動ロール101、従動ロール102が軸方向に移動させられ、これにより用紙Sの位置整合に伴う捻れを解消するようになっている。
本例において、駆動ロール101は、図3(b)に示すように、用紙Sの搬送方向に交差する幅方向に延びる支軸103を有し、当該支軸103の両端部を軸受104,105にて回転可能に且つ軸方向に沿って移動可能に保持し、更に、支軸103の中央付近には例えばゴム又は樹脂製のロール部材106を支軸103の中央位置を境として複数(本例では2つ)嵌め込み固定したものである。
一方、従動ロール102は、図3(b)に示すように、用紙Sの搬送方向に交差する幅方向に延びる支軸107を有し、当該支軸107中央付近のうち駆動ロール101のロール部材106に対向した箇所にはロール部材106に接触するようにピンチロール部材108を複数嵌め込み固定したものである。
そして、本例では、従動ロール102は、支軸107のうちピンチロール部材108と支軸107の両端部との中間領域の一部を軸受109,110にて回転可能に且つ軸方向に沿って移動可能に保持し、更に、駆動ロール101のロール部材106と従動ロール102のピンチロール部材108とが所定の圧力で圧接するように、軸受109,110を押圧バネ111で押圧するようになっている。
更に、従動ロール102の支軸107の両端部付近には、従動ロール102が初期位置から軸方向に移動したときに圧縮若しくは引張する復帰バネ112が設けられており、用紙Sが搬送ロール84fを通過したときに復帰バネ112の付勢力を利用して従動ロール102が初期位置に復帰するようになっている。
更にまた、本例では、駆動ロール101及び従動ロール102は、支軸103、支軸107の一端側をリンクアーム113にて回転動作を許容した状態で連結することで、両者の軸方向への移動を連動させるようになっている。
尚、駆動ロール101の軸受104,105、従動ロール102の軸受109,110は支持フレーム115にて支持されている。
-駆動伝達機構-
本実施の形態において、駆動伝達機構120は、図3乃至図5に示すように、搬送ロール84fの駆動ロール101を軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段としてのカップリング121と、このカップリング121に駆動モータ160からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達機構150と、を備えている。
<カップリング>
本例において、カップリング121は、駆動ロール101の支軸103の一端部に形成された被連結部103a(本例では抜け止め用の大径部及び当該大径部から突出する小径軸部を具備)に固定されるインナカップリング122と、当該インナカップリング122の周囲を覆うように設けられて当該インナカップリング122を軸方向に移動可能に保持するアウタカップリング123とを備えている。
そして、本例では、インナカップリング122は、略円柱状のカップリング本体131に駆動ロール101の被連結部103aに嵌まる連結孔125を形成し、被連結部103aに嵌められて連結固定されるようになっている。尚、図4及び図8において、符号126は被連結部103aの先端に装着されてインナカップリング122を締め付け固定する止めリングである。
更に、アウタカップリング123は、カップリング保持枠130に回転可能に保持されるカップリング本体131を有している。本例において、カップリング本体131は、少なくともインナカップリング122のカップリング本体131の外周部が遊びをもって嵌まる円筒部132を有しており、この円筒部132の両端には当該円筒部132よりも小径の円筒状軸部133,134を設けるようにしたものである。ここで、カップリング保持枠130にはカップリング本体131の円筒状軸部133,134を回転可能に保持する保持孔135,136が形成されている。
本例において、インナカップリング122の外周面及びアウタカップリング123の内周面は、駆動ロール101の軸方向に対して相対移動可能に噛み合う平歯車127,137で構成されている。
-ハスバ歯車伝達機構-
本実施の形態において、ハスバ歯車伝達機構150は、図5乃至図7に示すように、駆動モータ160からの回転駆動力を伝達する複数(本例では3つ)のハスバ歯車列151(ハスバ歯車151a~151cにて構成)を有し、これらのハスバ歯車列151を介してカップリング121のアウタカップリング123に駆動モータ160からの回転駆動力を伝達するようになっている。
特に、本例では、ハスバ歯車伝達機構150は、ハスバ歯車列151の最終段に位置するハスバ歯車151cの中心がカップリング121のアウタカップリング123と同心になるように設けられている。具体的には、ハスバ歯車列151の最終段に位置するハスバ歯車151cがカップリング121のアウタカップリング123の外周面に一体的に設けられている。
また、本例では、カップリング保持枠130は、図6乃至図8に示すように、搬送装置100の支持フレーム115の予め決められた位置に設けられた位置決めスタッド138に位置決め固定されており、このカップリング保持枠130にはハスバ歯車列151の最終段を除くハスバ歯車151a,151bの支軸も保持されている。
<カップリングの遊び代の設定>
本実施の形態では、カップリング121は、図4に示すように、アウタカップリング123及びインナカップリング122の中心位置のずれによる偏心が許容可能な遊び代αを有し、アウタカップリング123の円筒状軸部133,134とカップリング保持枠130の保持孔135,136との間には前述した遊び代αに相当する隙間gが設けられている。
ここで、遊び代αは、アウタカップリング123及びインナカップリング122の中心位置の公差計算によるずれ量よりも大きく、両カップリング122,123間で軸継手作用が可能な範囲、言い換えれば、回転駆動力を有効に伝達する上で回転方向に対して相対移動不能に係わるように設定されていればよい。
例えば平歯車127,137の噛み合い量が当該平歯車127,137のモジュール(ピッチ円の直径を歯数で割った値)より小さい範囲に収まるように設定される手法が挙げられる。
更に、本例では、カップリング121は、図9(a)に示すように、ハスバ歯車伝達機構150からアウタカップリング123が受ける駆動力方向Pxに対して交差する方向に対して十分な遊び代αを確保することが好ましい。具体的には、図9(b)に示すように、アウタカップリング123の平歯車137と、インナカップリング122の平歯車127との間の噛み合い部の遊び代αに関し、駆動力方向Px(図中x方向に相当)に沿う遊び代をαx、駆動力方向Pxに交差する方向(本例では直交する方向:図中y方向に相当)に沿う遊び代をαyとすると、αy>αxを満たすように選定することが好ましい。
このとき、アウタカップリング123の円筒状軸部133,134とカップリング保持枠130の保持孔135,136との間には前述した遊び代αに相当する隙間gが必要になり、隙間gとしては、駆動力方向Pxの寸法よりも当該駆動力方向Pxに直交する寸法を大きくするようにすればよい。
本態様によれば、例えばハスバ歯車伝達機構150からアウタカップリング123が受ける駆動力方向Pxに対してのみ遊び代を確保した態様では、駆動力の影響を受けてアウタカップリング123及びインナカップリング122の両要素間の調芯作用に必要なスペースの確保が損なわれ易いのに対し、前述したように、駆動力方向Pxに直交する方向に遊び代αyを確保しておけば、両要素間の調芯作用に必要なスペースが確保し易くなる。
-ストッパ構造-
本実施の形態では、搬送ロール84fはスラストフリー機能を備えた構造であるが、搬送ロール84fの軸方向の移動量を規制するストッパ構造が駆動ロール101の両端部に夫々設けられている。
先ず、図10(a)に示すように、搬送ロール84fの駆動ロール101のうち駆動伝達機構120のない側の支軸103の端部にはストッパとしてのEリング170が設けられ、当該Eリング170が軸受104のフランジ104aに突き当たるまで駆動ロール101が駆動伝達機構120側に移動可能になっている。
また、図10(b)に示すように、駆動ロール101の支軸103の駆動伝達機構120側に位置する端部にはストッパとしても機能するリンクアーム113が設けられており、当該リンクアーム113が軸受105のフランジ105aに突き当たるまで駆動ロール101が駆動伝達機構120とは反対側に向かって移動可能になっている。
尚、ストッパ構造としてはこれらの態様に限られたものではなく、例えば図10(b)に示すように、インナカップリング122とアウタカップリング123との平歯車127,137の係わり部分に隣接した箇所に段付部175と当該段付部175が突き当たる段差部176とを形成し、図10(a)のEリング170によるストッパ構造に代えて、段付部175が段差部176に突き当たるまで駆動ロール101が駆動伝達機構120側に移動可能になるようにしてもよい。
次に、本実施の形態に係る搬送装置による用紙の搬送挙動について説明する。
今、図2及び図3(a)に示すように、用紙供給装置81,82又は手差し用紙供給器98から用紙Sが供給され、当該用紙Sが鉛直搬送経路83の搬送ロール84fを通過して位置整合ロール85に到達したものと仮定する。
このとき、搬送ロール84fには駆動モータ160からの回転駆動力が駆動伝達機構120を介して伝達される。具体的には、駆動モータ160からの回転駆動力はハスバ歯車伝達機構150及びカップリング121を介して駆動ロール101に伝達される。
本例では、カップリング121に至るまでは、ハスバ歯車伝達機構150のハスバ歯車列151(ハスバ歯車151a~151c)を介して駆動モータ160の回転駆動力が伝達され、カップリング121はインナカップリング122とアウタカップリング123との間を平歯車127,137で係わらせた態様であるため、ハスバ歯車列151にて伝達される回転駆動力はアウタカップリング123に伝達され、平歯車137,127を介してインナカップリング122、更にはインナカップリング122に連結された駆動ロール101へと伝達される。
このように、本例では、カップリング121に至るまでは、ハスバ歯車伝達機構150のハスバ歯車列151(ハスバ歯車151a~151c)を介して駆動モータ160の回転駆動力が伝達されるため、全てが平歯車列による駆動伝達機構を用いる態様に比べて、ハスバ歯車列151の噛み合い率が高い分、騒音が少なく、また、二次転写装置50による画像転写に影響を与える振動の発生が抑えられる。
また、本実施の形態では、位置整合ロール85に用紙Sの先端が突き当たると、用紙Sのループ部Saに生じた捻れ方向のストレスにより、搬送ロール84fの駆動ロール101、従動ロール102に対してスラスト力が作用する。
このとき、カップリング121は、インナカップリング122、アウタカップリング123が平歯車137,127で係わっている態様であるため、インナカップリング122はアウタカップリング123に対して搬送ロール84fの軸方向に相対移動可能であり、インナカップリング122に連結された駆動ロール101が前述したスラスト力により軸方向に移動し、更に、駆動ロール101に対してリンクアーム113で連結されている従動ロール102が駆動ロール101に連動して軸方向に移動する。これにより、用紙Sに生ずる捻れが解消する。
この状態において、カップリング121のアウタ、インナの両要素間の平歯車137,127は遊び代αをもって噛み合っており、アウタカップリング123の円筒状軸部133,134とカップリング保持枠130の保持孔135,136との間には遊び代αに相当する隙間gが設けられるため、カップリング121はカップリング保持枠130との間のガタ分だけ、調芯作用を行うことが可能である。
そして、カップリング121のアウタ、インナの両要素間の平歯車137,127の噛み合い部は軸方向に沿って摺動(摺り移動に相当)する摺動部として機能するが、平歯車137,127の噛み合い部には前述した遊び代αが確保されているため、当該摺動部では静摩擦から動摩擦となり、その分、スラスト方向の摺動抵抗が低減される。
特に、本実施の形態では、ハスバ歯車伝達機構150からアウタカップリング123が受ける駆動力方向Pxに対して交差する方向(本例では直交する方向)に遊び代αy(図9(b)参照)を確保するようにしておけば、調芯作用を行い易い点で好ましい。
◎実施の形態2
図11は実施の形態2に係る搬送装置の要部を示す説明図である。
同図において、搬送装置100の基本的構成は、実施の形態1と同様な構成の搬送ロール84fを使用したものであるが、駆動伝達機構120が実施の形態1と異なる構成になっている。尚、実施の形態1と同様な構成要素については実施の形態1と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
本例において、駆動伝達機構120は、搬送ロール84fの駆動ロール101を軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段としてのカップリング121と、このカップリング121に駆動モータ160からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達機構150と、を備え、ハスバ歯車伝達機構150は複数のハスバ歯車列151(例えばハスバ歯車151a~151c)にて構成されているが、ハスバ歯車列151の最終段のハスバ歯車151cは、実施の形態1と異なり、カップリング121のアウタカップリング123とは別体のものでアウタカップリング123に対して同軸に設けられている。
従って、本実施の形態にあっても、実施の形態1と同様に、駆動モータ160からの回転駆動力はハスバ歯車伝達機構150のハスバ歯車列151を介してカップリング121へと伝達される。
1…搬送手段,1a,1b…搬送部材,2…駆動伝達手段,3…駆動源,4…軸継手手段,5…内側継手要素,6…外側継手要素,7…ハスバ歯車伝達手段,8…ハスバ歯車列,9…継手保持部,10…媒体,11…媒体整合装置,12…搬送装置,15…ストッパ手段,α…遊び代,g…隙間

Claims (12)

  1. 媒体を挟持して搬送し且つ軸方向に移動可能な対構成の搬送部材を含む搬送手段と、
    前記対構成の搬送部材の一方の搬送部材の軸方向端部に設けられて当該搬送部材を駆動する駆動伝達手段と、
    を備え、
    前記駆動伝達手段は、前記一方の搬送部材の軸方向端部に固定される内側継手要素及び当該内側継手要素を軸方向に移動可能に保持する外側継手要素を含み、前記一方の搬送部材を軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段と、
    駆動源からの回転駆動力を伝達する複数のハスバ歯車列を有し、当該ハスバ歯車列を介して前記軸継手手段の外側継手要素に前記駆動源からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達手段と、を有し、
    前記軸継手手段は、前記外側継手要素及び前記内側継手要素の中心位置のずれによる偏芯が許容可能な遊び代を有し、前記外側継手要素と当該外側継手要素を保持する継手保持部との間に前記遊び代に相当する隙間を有することを特徴とする搬送装置。
  2. 媒体を挟持して搬送し且つ軸方向に移動可能な対構成の搬送部材を含む搬送手段と、
    前記対構成の搬送部材の一方の搬送部材の軸方向端部に設けられて当該搬送部材を駆動する駆動伝達手段と、
    を備え、
    前記駆動伝達手段は、前記一方の搬送部材の軸方向端部に固定される内側継手要素及び当該内側継手要素を軸方向に移動可能に保持する外側継手要素を含み、前記一方の搬送部材を軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段と、
    駆動源からの回転駆動力を伝達する複数のハスバ歯車列を有し、当該ハスバ歯車列を介して前記軸継手手段の外側継手要素に前記駆動源からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達手段と、を有し、
    前記ハスバ歯車伝達手段は、前記ハスバ歯車列の最終段に位置するハスバ歯車が前記軸継手手段の外側継手要素の外周部に一体的に設けられていることを特徴とする搬送装置。
  3. 媒体を挟持して搬送し且つ軸方向に移動可能な対構成の搬送部材を含む搬送手段と、
    前記対構成の搬送部材の一方の搬送部材の軸方向端部に設けられて当該搬送部材を駆動する駆動伝達手段と、
    を備え、
    前記駆動伝達手段は、前記一方の搬送部材の軸方向端部に固定される内側継手要素及び当該内側継手要素を軸方向に移動可能に保持する外側継手要素を含み、前記一方の搬送部材を軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段と、
    駆動源からの回転駆動力を伝達する複数のハスバ歯車列を有し、当該ハスバ歯車列を介して前記軸継手手段の外側継手要素に前記駆動源からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達手段と、を有し、
    前記軸継手手段は、前記ハスバ歯車伝達手段から前記外側継手要素が受ける駆動力方向に対して交差する方向に遊び代を有することを特徴とする搬送装置。
  4. 請求項に記載の搬送装置において、
    前記軸継手手段の遊び代は、前記外側継手要素及び前記内側継手要素の中心位置の公差計算によるずれ量よりも大きく、両要素間で軸継手作用が可能な範囲に設定されていることを特徴とする搬送装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送装置において、
    前記軸継手手段は、前記外側継手要素及び前記内側継手要素が軸方向に対して相対移動可能で且つ回転方向に対して相対移動不能に係わっていることを特徴とする搬送装置。
  6. 請求項に記載の搬送装置において、
    前記軸継手手段は、前記外側継手要素及び前記内側継手要素が軸方向に対して相対移動可能に噛み合う平歯車で構成されていることを特徴とする搬送装置。
  7. 請求項に記載の搬送装置において、
    前記軸継手手段の遊び代は、前記平歯車の噛み合い量が当該平歯車のモジュールよりも小さい範囲に収まるように設定されていることを特徴とする搬送装置。
  8. 請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送装置において、
    前記ハスバ歯車伝達手段は、前記ハスバ歯車列の最終段に位置するハスバ歯車中心が前記軸継手手段の外側継手要素と同心であることを特徴とする搬送装置。
  9. 請求項に記載の搬送装置において、
    前記軸継手手段は、前記外側継手要素と当該外側継手要素を保持する継手保持部との間に前記遊び代に相当する隙間を有し、当該隙間は前記ハスバ歯車伝達手段から前記外側継手要素が受ける駆動力方向に沿う寸法よりも当該駆動力方向に直交する寸法が大きくなるように設けられることを特徴とする搬送装置。
  10. 請求項1乃至3のいずれかに記載の搬送装置において、
    前記軸継手手段は、前記外側継手要素及び前記内側継手要素間に両者の軸方向位置を規制するストッパ手段を有することを特徴とする搬送装置。
  11. 媒体を整合した後に搬送させる媒体整合装置と、
    前記媒体整合装置よりも媒体の搬送方向上流側に設けられ、前記媒体整合装置にて媒体を整合する際に媒体がスラスト方向に移動可能に搬送される搬送装置と、を備え、
    前記搬送装置は、媒体を挟持して搬送し且つ軸方向に移動可能な対構成の搬送部材を含む搬送手段と、
    前記対構成の搬送部材の一方の搬送部材の軸方向端部に設けられて当該搬送部材を駆動する駆動伝達手段と、
    を備え、
    前記駆動伝達手段は、前記一方の搬送部材の軸方向端部に固定される内側継手要素及び当該内側継手要素を軸方向に移動可能に保持する外側継手要素を含み、前記一方の搬送部材を軸方向に対して移動可能に連結する軸継手手段と、
    駆動源からの回転駆動力を伝達する複数のハスバ歯車列を有し、当該ハスバ歯車列を介して前記軸継手手段の外側継手要素に前記駆動源からの回転駆動力を伝達するハスバ歯車伝達手段と、を有することを特徴とする媒体処理装置。
  12. 媒体を整合した後に搬送させる媒体整合装置と、
    前記媒体整合装置よりも媒体の搬送方向上流側に設けられ、前記媒体整合装置にて媒体を整合する際に媒体がスラスト方向に移動可能に搬送される請求項1乃至10のいずれかに記載の搬送装置と、を備えることを特徴とする媒体処理装置。
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