JP2022048935A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被当接部材に向けて付勢された回転部材を、被当接部材に対して離間させるための新規構成を提供することを目的とする。【解決手段】画像形成装置1は、回転部材10を被当接部材9に当接する第1の位置から第1の位置よりも被当接部材9から離れた第2の位置に移動させた状態で保持することが可能な離間機構50を有する。離間機構50は、第1、第2の軸受部材12L、12Rのうち少なくとも一方の移動と連動して移動する移動部材15と、移動部材15の移動を規制する規制部材16であって、回転部材10が付勢部材13L、13Rの付勢力に抗して第1の位置から第2の位置に向かう方向に移動させられた場合に、移動部材15の移動を規制して回転部材10を第2の位置に保持すると共に、外力により規制部材16による移動部材15の移動の規制が解除された場合に、移動部材15の移動を許容することで回転部材10を第1の位置に配置させる規制部材16と、を有する構成とする。【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いたプリンタ、複写機、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式を用いたプリンタなどの画像形成装置では、感光体に形成されたトナー像を記録材に転写することが行われる。感光体上のトナー像は、例えば感光体と転写ローラとの当接部を記録材が通過する際に転写ローラにトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加することで行われる。
画像形成装置において被当接部材に当接させられて用いられる回転部材の一例としての上記転写ローラは、感光体と記録材とを密着させるために、付勢部材によって感光体に向けて付勢される。転写ローラは、一般に、感光体の回転に伴って従動回転する。そのため、画像形成装置の動作状態では、転写ローラは、感光体との当接箇所が感光体の回転に伴って変化するため、付勢部材の付勢力によって圧力を受ける箇所が特定の箇所に集中することはない。しかし、画像形成装置の輸送中など、画像形成装置が起動されることなく長期にわたって感光体に向けて付勢された状態が続くと、転写ローラの圧力を受ける箇所が一部の箇所に集中する。これにより、転写ローラが変形したり、転写ローラの成分が染み出して感光体に付着したりすることで、印刷した画像に弊害が生じる恐れがある。したがって、典型的には画像形成装置の工場出荷時など、画像形成装置が長期にわたって起動されない状態が続く場合には、転写ローラが感光体から離間している状態を維持することが望ましい。
特許文献1では、次のような構成が提案されている。付勢部材によって感光体に向けて付勢された転写ローラを回転可能に支持する軸受部に被係合部が設けられ、転写ローラの軸方向にスライド移動可能なロック部材がその被係合部と係合させられることで、転写ローラが感光体から離間した位置に位置決めされる。そして、駆動源からの駆動力などによってロック部材と軸受部の被係合部との係合状態が解除されると、付勢部材の付勢力によって転写ローラが感光体に当接する位置に移動する。
特開2015-90402号公報
特許文献1に記載の従来構成では、転写ローラを感光体から離間させる離間作業において、転写ローラを一時的に感光体から離間した位置に押し留めたうえでロック部材を移動させることが必要である。このため、離間作業専用の治具や装置を設けることによるコストアップや工程の複雑化に繋がる可能性がある。
本発明は、被当接部材に向けて付勢された回転部材を、被当接部材に対して離間させるための新規構成を提供することを目的とする。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、被当接部材と、前記被当接部材に当接可能な回転部材と、前記回転部材の回転軸線方向に関する両端部に配置され、前記回転部材を前記被当接部材に近付く方向及び離れる方向に沿って移動可能かつ回転可能に支持する第1、第2の軸受部材と、前記回転部材を前記被当接部材に向けて付勢する付勢部材と、前記回転部材を前記被当接部材に当接する第1の位置から前記第1の位置よりも前記被当接部材から離れた第2の位置に移動させた状態で保持することが可能な離間機構と、を有し、前記離間機構は、前記第1、第2の軸受部材のうち少なくとも一方の移動と連動して移動する移動部材と、前記移動部材の移動を規制する規制部材であって、前記回転部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の位置から前記第2の位置に向かう方向に移動させられた場合に、前記移動部材の移動を規制することで前記付勢部材の付勢力により前記回転部材が前記第2の位置から前記第1の位置に向かう方向に移動することを規制して前記回転部材を前記第2の位置に保持すると共に、外力により前記規制部材による前記移動部材の移動の規制が解除された場合に、前記移動部材の移動を許容することで前記付勢部材の付勢力により前記回転部材が前記第2の位置から前記第1の位置に向かう方向に移動することを許容して前記回転部材を前記第1の位置に配置させる規制部材と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、被当接部材に向けて付勢された回転部材を、被当接部材に対して離間させるための新規構成を提供することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 転写部の斜視図である。 転写ローラが当接位置にある状態の回転部材離間機構の斜視図である。 転写ローラが押圧位置にある状態の回転部材離間機構の斜視図である。 転写ローラが離間位置にある状態の回転部材離間機構の斜視図である。 離間動作を説明するための回転部材離間機構の一部の断面図である。 転写ローラが当接移行位置にある状態の回転部材離間機構の斜視図である。 当接動作を説明するための回転部材離間機構の一部の断面図である。 他の実施例における転写部の斜視図である。 他の実施例における回転部材離間機構の一部の斜視図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置
図1は、本実施例の画像形成装置1の概略断面図である。本実施例では、画像形成装置1は、電子写真方式を用いたレーザービームプリンタである。画像形成装置1は、例えば画像形成装置1に接続されたホストコンピュータから送られてきた画像情報に従って、紙などのシート(記録材、転写材、記録媒体)Sに印刷を行うことができる。
トナー像を担持する像担持体としての回転可能なドラム型(円筒形)の感光体(感光ドラム)9は、図1中の時計回り方向に回転駆動される。回転する感光体9の表面は、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ41によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電処理された感光体9の表面は、露光手段としての露光装置(レーザースキャナ)5によって画像情報に応じて走査露光され、感光体9上に静電潜像(静電像)が形成される。感光体9上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像装置42によって現像剤としてのトナーが供給されることで現像(可視化)され、感光体9上にトナー像が形成される。本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光体9上の露光部(イメージ部)に、感光体9の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する。
一方、シートSが給紙部2から搬送部3を経由して転写部6へと搬送される。転写部6には、転写手段としてのローラ型の転写部材である転写ローラ10が設けられている。転写ローラ10は、感光体9に向けて付勢されて感光体9に当接させられており、感光体9と転写ローラ10とが接触する転写ニップNを形成している。転写ローラ10は、芯金の周りに導電性の弾性層が形成されて構成されており、感光体9の回転に伴って従動回転する。感光体9上に形成されたトナー像は、転写ニップNにおいて感光体9と転写ローラ10とに挟持されて搬送されるシートS上に転写される。トナー像の転写時に、転写ローラ10には、トナーの正規の帯電極性(現像時の帯電極性)とは逆極性(本実施例では正極性)の転写電圧が印加される。
トナー像が転写されたシートSは、定着部7へと搬送される。定着部7は、未定着のトナー像を担持したシートSを、定着ローラと加圧ローラとによって加熱及び加圧しながら搬送することで、トナー像をシートS上に定着(溶融、固着)させる。その後、トナー像が定着されたシートSは、排紙部8より排出(出力)される。また、トナー像の転写後に感光体9上に残留したトナーは、クリーニング手段としてのクリーニング装置43によって、感光体9上から除去されて回収される。
本実施例では、感光体9、帯電ローラ41、現像装置42、露光装置5、転写部6などによって、シートSに画像を形成する画像形成部が構成される。また、本実施例では、感光体9と、これに作用するプロセス手段としての帯電ローラ41、現像装置42及びクリーニング装置43とは、一体的に画像形成装置1の装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジ4を構成している。なお、本実施例では、露光装置5は、光源としてレーザーを用いて感光体9上に静電潜像を描画するが、LEDなどの他の光源を用いて感光体9上に静電潜像を描画するものであってもよい。
2.回転部材離間機構
図2及び図3を参照して、本実施例における回転部材離間機構50の概略構成について説明する。図2は、図1に示す画像形成装置1の転写部6(図1中の破線Xの範囲)の斜視図であり、転写ローラ10が感光体9に当接している状態を示している。図3は、図2中の破線X1及びX2の範囲をそれぞれ詳細に示す斜視図である。図3(a)は、図2中の破線X1の範囲、図3(b)は、図2中の破線X2の範囲を示している。なお、ここでは、図1の紙面手前側と紙面奥側とを結ぶ方向は、画像形成装置1の動作状態における感光体9の回転軸線方向と略平行であるものとする。また、画像形成装置1の動作状態において、感光体9の回転軸線方向と転写ローラ10の回転軸線方向とは略平行である。そして、図1中の右側を画像形成装置1の正面側、図1中の左側を画像形成装置1の背面側として、画像形成装置1を正面側から見た場合の図1の紙面手前側と奥側とを結ぶ方向を画像形成装置1の左右方向とする。図2及び図3中の左右方向は、画像形成装置1を正面側から見た場合の左右方向に対応する。
転写ローラ10は、被当接部材に向けて付勢され、被当接部材に当接する第1の位置と、第1の位置よりも被当接部材から離れた第2の位置と、に移動可能な回転部材の一例である。また、回転可能な回転体である感光体9は、被当接部材の一例である。
転写ローラ10は、その回転軸線方向の両端部をそれぞれ第1の軸受部材12L及び第2の軸受部材12Rに回転可能に支持されている。第1の軸受部材12L及び第2の軸受部材12Rは、それぞれフレーム11に設けられた第1の軸受部材ガイド部11a及び第2の軸受部材ガイド部11bに沿って直動可能なように、フレーム11に支持されている。本実施例では、第1、第2の軸受部材12L、12Rは、感光体9の回転軸線及び転写ローラ10の回転軸線を通る平面と略平行に、感光体9に対して近付く方向及び離れる方向にスライド移動可能なようにフレーム11に支持されている。第1の軸受部材12L及び第2の軸受部材12Rは、それぞれ第1の付勢部材13L及び第2の付勢部材13Rにより矢印a方向(感光体9に向かう方向)の力を受ける。これにより、転写ローラ10は、感光体9に向けて付勢され、感光体9に当接する。本実施例では、第1、第2の付勢部材13L、13Rは、それぞれ圧縮コイルバネで構成されている。第1、第2の付勢部材13L、13Rの伸縮方向に関する一端部はそれぞれ第1、第2の軸受部材12L、12Rに当接し、他端部はそれぞれフレーム11に当接している。
第1の軸受部材12Lは、第1の軸受部材ラック12Laを有する。第1の軸受部材ラック12Laは、フレーム11に設けられた第1の伝達ギヤ回転軸11cに回転可能に支持された伝達部材としての第1の伝達ギヤ14Lの第1の歯部14Laと噛み合う。第1の伝達ギヤ14Lの第2の歯部14Lbは、フレーム11に移動可能に支持された移動部材としてのスライド部材15の第1のスライド部材ラック15aと噛み合う。スライド部材15は、フレーム11に設けられたスライド部材ガイド部11gに沿って、感光体9の回転軸線方向と略平行にスライド移動可能なように、フレーム11に支持されている。また、本実施例では、スライド部材15は、感光体9の回転軸線及び転写ローラ10の回転軸線を通る平面と略直交する方向に見たとき、転写ローラ10を挟んで感光体9とは反対側に、転写ローラ10の回転軸線方向と略平行に配置されている。
第2の軸受部材12Rは、第2の軸受部材ラック12Raを有する。第2の軸受部材ラック12Raは、フレーム11に設けられた第2の伝達ギヤ回転軸11dに回転可能に支持された伝達部材としての第2の伝達ギヤ14Rの第1の歯部14Raと噛み合う。第2の伝達ギヤ14Rの第2の歯部14Rbは、フレーム11にスライド移動可能に支持されたスライド部材15の第2のスライド部材ラック15bと噛み合う。
規制部材16は、該規制部材16に設けられたガイド部16aがフレーム11に設けられた溝部11eに沿って直動可能なように、フレーム11に支持されている。本実施例では、規制部材16は、転写ローラ10及び第1、第2の軸受部材12L、12Rの移動方向と略平行にスライド移動可能なようにフレーム11に支持されている。また、本実施例では、規制部材16は、転写ローラ10の回転軸線方向に関して第2の軸受部材12Rよりも外側(転写ローラ10の中央と反対側)に配置されている。規制部材16は、スライド部材15の感光体9の回転軸線方向に関する右側の先端に設けられた接触部としての円筒部15cを誘導するための誘導経路16b、及び駆動ギヤ17の歯部17aと噛み合うための規制部材ラック16cを有する。駆動ギヤ17は、フレーム11に設けられた駆動ギヤ回転軸11fに回転可能に支持されている。駆動ギヤ17は、画像形成装置1に設けられた駆動源(図示せず)から連なる駆動列と噛み合っており、該駆動源の駆動力により回転する。なお、駆動ギヤ17に伝達する駆動力を発生する駆動源は、駆動ギヤ17を駆動するための専用の駆動源である必要はなく、典型的には感光体9などの回転体とされる他の被駆動部材を駆動するための駆動源であってよい。本実施例では、駆動ギヤ17が、規制部材16を移動させる駆動力を規制部材16に伝達して規制部材16にスライド部材15の移動の規制を解除するための外力を加える駆動部を構成する。
3.回転部材(転写ローラ)の離間動作
図3~図6を参照して、本実施例における回転部材離間機構50による転写ローラ10の離間動作について説明する。ここで、転写ローラ10の離間動作とは、例えば画像形成装置1の工場出荷時などに、感光体9に当接する第1の位置にある転写ローラ10を、第1の位置よりも感光体9から離れた第2の位置に移動させてその位置に維持させる動作である。本実施例では、転写ローラ10は、第1の位置にあるときには感光体9に圧接して転写ニップNを形成し、第2の位置にあるときには感光体9から離間する。ここでは、第1の位置を「当接位置」、第2の位置を「離間位置」ともいう。また、ここでは、転写ローラ10が、「当接位置」から移動させられた後に「離間位置」に維持される前に配置される位置であって、第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢力に抗して感光体9から離間させられた位置を「押圧位置」ともいう。本実施例では、この「押圧位置」は、第1の位置と第2の位置との間での転写ローラ10の移動方向(第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢方向に沿う方向)に関して、第2の位置よりも感光体9から離れた第3の位置である。なお、転写ローラ10を回転可能に支持する第1、第2の軸受部材12L、12Rは、それぞれ転写ローラ10の移動に伴ってその移動方向に転写ローラ10と一体で移動する。そのため、転写ローラ10の第1の位置(「当接位置」)、第2の位置(「離間位置」)、第3の位置(「押圧位置」)は、それぞれ第1、第2の軸受部材12L、12Rの第1の位置、第2の位置、第3の位置と見ることができる。
図3は、前述のように、転写ローラ10が「当接位置」に配置された状態を示す斜視図である。図3(a)は、図2中の破線X1の範囲、図3(b)は、図2中の破線X2の範囲を示している。図4は、転写ローラ10が「押圧位置」に配置された状態を示す図3と同様の斜視図である。転写ローラ10は、図3に示す「当接位置」に配置された状態から、転写ローラ10又は第1、第2の軸受部材12L、12Rが外力により矢印b方向(感光体9から離れる方向)に押し下げられることで、図4に示す「押圧位置」に配置される。図4(a)は、図2中の破線X1の範囲、図4(b)は、図2中の破線X2の範囲を示している。図5は、転写ローラ10が「離間位置」に配置された状態を示す図3と同様の斜視図である。転写ローラ10は、図4に示す「押圧位置」に配置された状態から、転写ローラ10又は第1、第2の軸受部材12L、12Rに加えられていた外力が解除されることで、図5に示す「離間位置」に配置される。図5(a)は、図2中の破線X1の範囲、図5(b)は、図2中の破線X2の範囲を示している。図6は、転写ローラ10が「当接位置」から「押圧位置」を経由して「離間位置」に移動する過程における、スライド部材15、規制部材16、駆動ギヤ17の関係を示す図2中の破線X3の範囲の断面図である。図6(a)、(b)、(c)は、それぞれ転写ローラ10が「当接位置」(図3)、「押圧位置」(図4)、「離間位置」(図5)に配置された状態に対応している。
図4に示すように、図3に示す転写ローラ10が「当接位置」に配置された状態から、転写ローラ10又は第1、第2の軸受部材12L、12Rに矢印b方向に外力が加えられる。この外力は、例えば、作業者の手や画像形成装置1の組み立て装置の押圧部により加えられるようになっていてよい。これにより、第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢力に逆らって、転写ローラ10及び第1、第2の軸受部材12L、12Rが矢印b方向に押圧される。図4(a)に示すように、第1の軸受部材12Lが矢印b方向に移動すると、第1の軸受部材ラック12Laが、第1の伝達ギヤ14Lの第1の歯部14Laと噛み合う。これにより、第1の軸受部材ラック12Laが、第1の伝達ギヤ14Lを第1の伝達ギヤ回転軸11cを中心に矢印c方向(反時計回り方向)に回転させる。第1の伝達ギヤ14Lは、第2の歯部14Lbにより第1のスライド部材ラック15aと噛み合っているため、第1の伝達ギヤ14Lの矢印c方向の回転により、スライド部材15は矢印d方向(感光体9の回転軸線方向に沿って右側に向かう方向)に移動する。一方、図4(b)に示すように、第2の軸受部材12Rが矢印b方向に移動すると、第2の軸受部材ラック12Raが、第2の伝達ギヤ14Rの第1の歯部14Raと噛み合う。これにより、第2の軸受部材ラック12Raが、第2の伝達ギヤ14Rを第2の伝達ギヤ回転軸11dを中心に矢印c方向に回転させる。第2の伝達ギヤ14Rは、第2の歯部14Rbにより第2のスライド部材ラック15bと噛み合っているため、第2の伝達ギヤ14Rの矢印c方向の回転により、スライド部材15は矢印d方向に移動する。
図6(a)に示すように、スライド部材15が矢印d方向に移動すると、スライド部材15の円筒部15cが規制部材16の誘導経路16bの第1の斜面16baに接触する。そして、図6(b)に示すように、円筒部15cが矢印d方向に移動することで、円筒部15cが規制部材16を第1の方向である矢印e方向(図中下方)に移動させる。円筒部15cが規制部材16の誘導経路16bの突当面16bbまで移動すると、円筒部15cの矢印d方向の移動が規制される。このとき、スライド部材15及び第1、第2の伝達ギヤ14L、14Rを介して、第1、第2の軸受部材12L、12Rの矢印b方向の移動が規制される。これにより、外力による転写ローラ10又は第1、第2の軸受部材12L、12Rの押し込みが制限されるため、転写ローラ10は「押圧位置」で停止する。また、転写ローラ10が「当接位置」に配置された状態では、規制部材ラック16cと駆動ギヤ17の歯部17aとは噛み合っていない(図6(a))。しかし、規制部材16が矢印e方向に移動して転写ローラ10が「押圧位置」に配置された状態では、規制部材ラック16cと駆動ギヤ17の歯部17aとが噛み合う(図6(b))。そして、規制部材16の矢印e方向の移動により、駆動ギヤ17が駆動ギヤ回転軸11fを中心に矢印f方向(反時計回り方向)に回転する。
図5に示すように、図4に示す転写ローラ10が「押圧位置」に配置された状態で、転写ローラ10又は第1、第2の軸受部材12L、12Rを押圧している外力が取り除かれる。これにより、転写ローラ10及び第1、第2の軸受部材12L、12Rは、第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢力により矢印a方向に移動する。図5(a)に示すように、第1の軸受部材12Lが矢印a方向に移動すると、第1の軸受部材ラック12Laが、第1の伝達ギヤ14Lの第1の歯部14Laを介して、第1の伝達ギヤ14Lを矢印g方向(時計回り方向)に回転させる。第1の伝達ギヤ14Lは、第2の歯部14Lbにより第1のスライド部材ラック15aと噛み合っているため、第1の伝達ギヤ14Lの矢印g方向の回転により、スライド部材15は矢印h方向(感光体9の回転軸線方向に沿って左側に向かう方向)に移動する。一方、図5(b)に示すように、第2の軸受部材12Rが矢印a方向に移動すると、第2の軸受部材ラック12Raが、第2の伝達ギヤ14Rの第1の歯部14Raを介して、第2の伝達ギヤ14Rを矢印g方向に回転させる。第2の伝達ギヤ14Rは、第2の歯部14Rbにより第2のスライド部材ラック15bと噛み合っているため、第2の伝達ギヤ14Rの矢印g方向の回転により、スライド部材15は矢印h方向に移動する。
図6(c)に示すように、スライド部材15の矢印h方向の移動に伴い、スライド部材15の円筒部15cが矢印h方向に移動すると、円筒部15cが規制部材16の誘導経路16bの規制面16bcに接触し、円筒部15cの矢印h方向の移動が規制される。その結果、スライド部材15及び第1、第2の伝達ギヤ14L、14Rを介して、第1、第2の付勢部材13L、13Rによる第1、第2の軸受部材12L、12Rの矢印a方向の移動が規制され、転写ローラ10は「離間位置」に固定される。このとき、規制部材16の移動は、規制部材ラック16cが駆動ギヤ17の歯部17aと噛み合うことで規制されている。そのため、駆動源からの駆動力などによって駆動ギヤ17が図6(b)に示す矢印f方向とは逆方向(時計回り方向)に回転しない限り、スライド部材15の円筒部15cが規制面16bcから脱落して矢印h方向に移動することはない。図6(c)に示す規制部材16の位置が、スライド部材15の移動を規制することが可能で、かつ、駆動ギヤ17から規制部材16への駆動力の伝達が可能な規制位置である。
以上のようにして、図5に示すように、転写ローラ10は感光体9に対して所定の距離を保って感光体9から離間した状態に保持され、転写ローラ10の離間動作が完了する。
なお、上記第1の位置、第2の位置、第3の位置は、転写ローラ10の感光体9に対する相対位置でいうものであるが、本実施例では転写ローラ10の離間動作自体はプロセスカートリッジ4が画像形成装置1の装置本体に装着されていない状態で行われる。そして、画像形成装置1は、転写ローラ10の離間動作が行われ、画像形成装置1の装置本体にプロセスカートリッジ4が装着された状態で輸送することができる。転写ローラ10の離間動作は、プロセスカートリッジ4が画像形成装置1の装置本体に装着された状態で行われるようにしてもよい。
4.回転部材(転写ローラ)の離間解除及び当接動作
図3、図5、図7及び図8を参照して、本実施例における回転部材離間機構50による転写ローラ10の離間解除及び当接動作について説明する。ここで、転写ローラ10の離間解除及び当接動作とは、例えば画像形成装置1の設置後の最初の起動時に、転写ローラ10が「離間位置」に維持された状態を解除し、転写ローラ10を「当接位置」に移動させる動作である。典型的には、画像形成装置1の設置後に、プロセスカートリッジ4が画像形成装置1の装置本体に装着された状態で、画像形成装置1の電源が最初にONとされることにより、以下に説明するように転写ローラ10の離間解除及び当接動作が行われる。
図7は、転写ローラ10が図5に示す「離間位置」から図3に示す「当接位置」に移行している途中の「当接移行位置」に配置された状態を示す図3と同様の斜視図である。図7(a)は、図2中の破線X1の範囲、図7(b)は、図2中の破線X2の範囲を示している。図8は、転写ローラ10が「離間位置」から「当接移行位置」を経由して「当接位置」に移動する過程における、スライド部材15、規制部材16、駆動ギヤ17の関係を示す図2中の破線X3の範囲の断面図である。図8(a)、(b)、(c)は、それぞれ転写ローラ10が「離間位置」(図5)、「当接移行位置」(図7)、「当接位置」(図3)に配置された状態に対応している。
図8(a)に示すように、転写ローラ10が「離間位置」に配置された状態で、画像形成装置1が起動し、駆動源からの駆動力により駆動ギヤ17が駆動ギヤ回転軸11fを中心に矢印j方向(時計回り方向)に回転する。すると、駆動ギヤ17の歯部17aと規制部材ラック16cとの噛み合いにより、規制部材16は前述の矢印e方向(第1の方向)とは逆の第2の方向である矢印i方向(図中上方)に移動する。規制部材16が矢印i方向に移動すると、スライド部材15の円筒部15cが規制部材16の誘導経路16bの規制面16bcから脱落し、円筒部15cの矢印h方向の移動の規制が解除される。すると、図7に示すように、第1、第2の軸受部材12L、12Rは、第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢力により、矢印a方向に移動する。
図7(a)に示すように、第1の軸受部材12Lが矢印a方向に移動すると、第1の軸受部材ラック12Laが、第1の伝達ギヤ14Lの第1の歯部14Laを介して、第1の伝達ギヤ14Lを矢印g方向に回転させる回転力を第1の伝達ギヤ14Lに加える。第1の伝達ギヤ14Lは、第2の歯部14Lbにより第1のスライド部材ラック15aと噛み合っているため、第1の伝達ギヤ14Lの矢印g方向の回転力により、スライド部材15は矢印h方向に移動する力を受ける。一方、図7(b)のように、第2の軸受部材12Rが矢印a方向に移動すると、第2の軸受部材ラック12Raが、第2の伝達ギヤ14Rの第1の歯部14Raを介して、第2の伝達ギヤ14Rを矢印g方向に回転させる回転力を第2の伝達ギヤ14Rに加える。第2の伝達ギヤ14Rは、第2の歯部14Rbにより第2のスライド部材ラック15bと噛み合っているため、第2の伝達ギヤ14Rの矢印g方向の回転力により、スライド部材15は矢印h方向に移動する力を受ける。
図8(b)に示すように、スライド部材15の円筒部15cは、規制部材16の誘導経路16bの規制面16bcから離れた後、規制部材16の誘導経路16bの第2の斜面16bdに接触する。そして、円筒部15cは、上述した第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢力に起因する力により、矢印h方向に移動しながら規制部材16を矢印i方向へ移動させる。規制部材16が一定以上矢印i方向に移動すると、駆動ギヤ17の歯部17aと規制部材ラック16cとの噛み合いが解除され、駆動ギヤ17からの駆動力の入力が無くなる。しかし、円筒部15cが第2の斜面16bdを押すことで、規制部材16の矢印i方向への移動は継続される。
図8(c)に示すように、スライド部材15の矢印h方向の移動の結果、スライド部材15の円筒部15cが規制部材16の第2の斜面16bdから離れると、規制部材16に加えられていた矢印i方向の力が無くなり、規制部材16が停止する。このとき、駆動ギヤ17は駆動源からの駆動力により矢印j方向に回転しているが、駆動ギヤ17の歯部17aと規制部材ラック16cとが離間した状態となっているため、駆動力の伝達は行われない。図8(b)、(c)に示す規制部材16の位置が、駆動ギヤ17から規制部材16への駆動力の伝達が不可能な解除位置である。
円筒部15cが第2の斜面16bdから離れた後、第1、第2の軸受部材12L、12Rは矢印a方向に移動し続ける。そして、転写ローラ10が感光体9に当接することで、転写ローラ10、第1、第2の軸受部材12L、12R、第1、第2の伝達ギヤ14L、14R、及びスライド部材15の移動が規制される。これにより、各部品の配置が、図3に示す転写ローラ10が「当接位置」に配置された状態へと戻り、転写ローラ10の当接動作が完了する。
5.効果
以上説明したように、本実施例では、画像形成装置1は、被当接部材9と、被当接部材9に当接可能な回転部材10と、回転部材10の回転軸線方向に関する両端部に配置され、回転部材10を被当接部材9に近付く方向及び離れる方向に沿って移動可能かつ回転可能に支持する第1、第2の軸受部材12L、12Rと、回転部材10を被当接部材9に向けて付勢する付勢部材13L、13Rと、回転部材10を被当接部材9に当接する第1の位置から第1の位置よりも被当接部材9から離れた第2の位置に移動させた状態で保持することが可能な離間機構50と、を有する。そして、本実施例では、離間機構50は、第1、第2の軸受部材12L、12Rのうち少なくとも一方(本実施例では両方)の移動と連動して移動する移動部材15と、移動部材15の移動を規制する規制部材16と、を有する。この規制部材16は、回転部材10が付勢部材13L、13Rの付勢力に抗して第1の位置から第2の位置に向かう方向に移動させられた場合に、移動部材15の移動を規制することで付勢部材13L、13Rの付勢力により回転部材10が第2の位置から第1の位置に向かう方向に移動することを規制して回転部材10を第2の位置に保持すると共に、外力により規制部材16による移動部材15の移動の規制が解除された場合に、移動部材15の移動を許容することで付勢部材13L、13Rの付勢力により回転部材10が第2の位置から第1の位置に向かう方向に移動することを許容して回転部材10を第1の位置に配置させる。
本実施例では、離間機構50は、第1、第2の軸受部材12L、12Rのうちの上記少なくとも一方及び移動部材15とそれぞれ係合し、第1、第2の軸受部材12L、12Rのうちの上記少なくとも一方の動作を移動部材15に伝達すると共に、移動部材15の動作を第1、第2の軸受部材12L、12Rのうちの上記少なくとも一方に伝達する伝達部材14L、14Rを有する。本実施例では、伝達部材14L、14Rは、第1、第2の軸受部材12L、12Rのうちの上記少なくとも一方に設けられたラック12La、12Raと噛み合う歯部14La、14Raと、移動部材15に設けられたラック15a、15bと噛み合う歯部14Lb、14Rbと、を備えたギヤを有し、回動することで、第1、第2の軸受部材12L、12Rのうちの上記少なくとも一方の動作を移動部材15に伝達すると共に、移動部材15の動作を第1、第2の軸受部材12L、12Rのうちの上記少なくとも一方に伝達する。特に、本実施例では、離間機構50は、第1の軸受部材12L及び移動部材15とそれぞれ係合する伝達部材14Lと、第2の軸受部材12R及び移動部材15とそれぞれ係合する伝達部材14Rと、をそれぞれ有する。また、本実施例では、移動部材15は、第1、第2の軸受部材12L、12Rの移動方向と交差(本実施例では略直交)する方向に沿って移動可能である。特に、本実施例では、移動部材15は、回転部材10の回転軸線方向に沿う方向(本実施例では略平行な方向)に移動可能である。
本実施例では、規制部材16は、移動部材15の移動と連動して移動部材15の移動方向と交差(本実施例では略直交)する方向に沿って移動可能であり、画像形成装置1は、規制部材16を移動させる駆動力を規制部材16に伝達して規制部材16に上記外力を加える駆動部17を有し、規制部材16は、回転部材10の第1の位置から第2の位置に向かう方向への移動に連動して移動部材15が移動した場合に、移動部材15の移動に連動して第1の方向に移動して、移動部材15の移動を規制することが可能で、かつ、駆動部17から規制部材16への駆動力の伝達が可能な規制位置に配置されると共に、規制部材16が駆動部17から伝達された駆動力により第1の方向とは逆の第2の方向に移動して規制部材16による移動部材15の移動の規制が解除された場合に、付勢部材13L、13Rの付勢力による移動部材15の移動に連動して第2の方向に更に移動して、駆動部17から規制部材16への駆動力の伝達が不可能な解除位置に配置される。また、本実施例では、規制部材16は、ラック16cを有し、駆動部17は、規制部材16のラック16cと噛み合うギヤを有し、規制部材16が規制位置に配置された状態で規制部材16のラック16cと駆動部17のギヤとは噛み合っており、規制部材16が解除位置に配置された状態で規制部材16のラック16cと駆動部17のギヤとの噛み合いは解除されている。また、本実施例では、規制部材16は、移動部材15の移動方向に対して傾斜した第1、第2の斜面16ba、16bdと、移動部材15の移動を規制する規制面と16bc、を有し、移動部材15は、規制部材16と接触する接触部15cを有し、接触部15cは、移動部材15が回転部材10の第1の位置から第2の位置に向かう方向への移動に連動して移動した際に第1の斜面16baと接触して規制部材16を第1の方向に移動させた後に規制面16bcと係合し、規制面16bcとの係合が解除された後に移動部材15が回転部材10を第2の位置から第1の位置に向かう方向に移動させる方向に移動する際に第2の斜面16bdと接触して規制部材16を第2の方向に移動させる。
また、本実施例では、回転部材10は、第2の位置に配置された状態で被当接部材9から離間している。また、本実施例では、被当接部材9は、トナー像を担持する像担持体であり、回転部材10は、像担持体から記録材Sにトナー像を転写する転写ローラである。特に、本実施例では、上記像担持体は、感光体である。
本実施例では、転写ローラ10が感光体9から離間する位置まで、外力により転写ローラ10又は第1、第2の軸受部材12L、12Rが押し込まれると、その位置で転写ローラ10が保持され、転写ローラ10を感光体9から離間させる離間作業が完了する。そのため、本実施例によれば、離間作業を行うための専用の治具や複雑な工程を必要とせず、容易に離間作業を行うことができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
1.回転部材離間機構
図9は、図1の画像形成装置1の転写部6(図1中の破線Xの範囲)の斜視図であり、転写ローラ10が感光体9に当接している状態を示している。図9中の破線X2及びX3の範囲の各部品の構成は、図2及び図3に示した実施例1における各部品の構成と同じである。図10は、図9中の破線X4の範囲を詳細に示す斜視図である。図10(a)、(b)、(c)は、それぞれ転写ローラ10が「当接位置」、「押圧位置」、「離間位置」に配置された状態に対応している。なお、実施例1における「第1の軸受部材12L」、「スライド部材15」に対応する部材は、本実施例では一部の構成が実施例1とは異なるためそれぞれ「第1の軸受部材19」、「スライド部材20」という。また、本実施例では、図9中のX2の範囲に設けられた、実施例1における「第2の伝達ギヤ14R」に対応する部材を、単に「伝達ギヤ14」という。
2.回転部材(転写ローラ)の離間動作
図10(a)に示す転写ローラ10が「当接位置」に配置された状態から、図10(b)に示すように転写ローラ10又は第1、第2の軸受部材19、12Rに矢印b方向に外力が加えられる。これにより、図10(b)に示すように、第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢力に逆らって、転写ローラ10及び第1、第2の軸受部材19、12Rが矢印b方向に押圧される。第2の軸受部材12Rが矢印b方向に移動すると、図4(b)を参照して実施例1で説明したのと同様に、伝達ギヤ14の第1、第2の歯部と、第2の軸受部材12Rのラック及びスライド部材20のラックと、がそれぞれ噛み合う。これにより、第2の軸受部材12Rの矢印b方向の力がスライド部材20へと伝達され、スライド部材20が矢印d方向へと移動する。スライド部材20が矢印d方向に移動すると、図6を参照して実施例1で説明したのと同様に、スライド部材20の円筒部が規制部材16の誘導経路16bの第1の斜面16baを押す。これにより、規制部材16が矢印e方向に移動し、規制部材ラック16cと駆動ギヤ17の歯部17aとが噛み合う。
図10(b)に示す転写ローラ10が「押圧位置」に配置された状態で、第1、第2の軸受部材19、12Rを押圧している外力が取り除かれる。すると、図10(c)に示すように、第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢力により第1の軸受部材19が矢印a方向に移動する。このとき、第1の軸受部材19に設けられた被係合部としてのフック19aがスライド部材20に設けられた係合部20aと係合し、第1の軸受部材19が係止状態となり、第1の軸受部材19の矢印a方向の移動が停止する。一方、図6を参照して実施例1で説明したのと同様に、第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢力により第2の軸受部材12Rが矢印a方向に移動することで、伝達ギヤ14を介してスライド部材20が矢印h方向に移動する。このとき、図6を参照して実施例1で説明したのと同様に、スライド部材20の移動が規制部材16に規制されることで、伝達ギヤ14を介して第2の軸受部材12Rの矢印a方向の移動が規制される。このようにして、転写ローラ10を支持する第1、第2の軸受部材19、12Rの移動が規制され、転写ローラ10は「離間位置」に固定される。
以上のようにして、図10(c)に示すように、転写ローラ10は感光体9に対して所定の距離を保って感光体9から離間した状態に保持され、転写ローラ10の離間動作が完了する。
3.回転部材(転写ローラ)の離間解除及び当接動作
図10(c)に示すように、転写ローラ10が「離間位置」に配置された状態で、画像形成装置1が起動し、図8を参照して実施例1で説明したのと同様に駆動源からの駆動力により駆動ギヤ17が駆動ギヤ回転軸11fを中心に矢印j方向に回転する。すると、図8を参照して実施例1で説明したのと同様に、駆動ギヤ17の歯部17aと規制部材ラック16cとの噛み合いにより、規制部材16が矢印i方向に移動する。規制部材16が矢印i方向に移動すると、図8を参照して実施例1で説明したのと同様に、規制部材16によるスライド部材20の規制が解除され、スライド部材20の矢印h方向の移動が可能になる。すると、図7を参照して実施例1で説明したのと同様に、第2の軸受部材12Rは、第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢力により、矢印a方向に移動する。このとき、図7を参照して実施例1で説明したのと同様に、伝達ギヤ14の第1、第2の歯部と、第2の軸受部材12Rのラック及びスライド部材20のラックと、がそれぞれ噛み合う。これにより、第2の軸受部材12Rの矢印a方向の力がスライド部材20へと伝達され、スライド部材20が矢印h方向へと移動する。また、スライド部材20は、矢印h方向へと移動しながら、規制部材16を矢印i方向へ移動させ、規制部材16と駆動ギヤ17との噛み合いが解除される。
一方、図10(c)に示すように、スライド部材20が矢印h方向に移動することで、第1の軸受部材19のフック19aがスライド部材20の係合部20aから外れ、フック19aと係合部20aとの係合による第2の軸受部材19の係止状態が解除される。このようにしてスライド部材20による第1、第2の軸受部材19、12Rの規制が解除されると、第1、第2の付勢部材13L、13Rの付勢力により、第1、第2の軸受部材19、12Rが矢印a方向に移動し続ける。そして、転写ローラ10が感光体9に当接することで、転写ローラ10、第1、第2の軸受部材19、12R、伝達ギヤ14、及びスライド部材20の移動が規制される。これにより、各部品の配置が、図9に示す転写ローラ10が「当接位置」に配置された状態へと戻り、転写ローラ10の当接動作が完了する。
4.効果
以上説明したように、本実施例では、離間機構50は、第1、第2の軸受部材19、12Rのうちのいずれか一方(第2の軸受部材12R)及び移動部材20とそれぞれ係合する伝達部材14を有し、第1、第2の軸受部材19、12Rのうちの他方(第1の軸受部材19)は、移動部材20の移動が規制部材16によって規制された際に移動部材20に設けられた係合部20aと係合して、第1、第2の軸受部材19、12Rのうちの上記他方(第1の軸受部材19)の、付勢部材13L、13Rの付勢力による回転部材10の第2の位置に対応する位置から回転部材10の第1の位置に対応する位置に向かう方向への移動を規制する被係合部19aを有する。
本実施例では、実施例1の構成に比べて、少ない部品点数で同様の機能を実現できる。つまり、実施例1の構成では、転写ローラ10の回転軸線方向の両端部側の軸受部材12L、12Rに対してそれぞれ伝達ギヤ14L、14Rを設け、該軸受部材12L、12Rとスライド部材15との間で動作を伝達させていた。これに対して、本実施例では、図9中の破線X4の範囲の伝達ギヤを無くし、破線X2の範囲に設けた伝達ギヤ14のみで、転写ローラ10及び軸受部材12Rの動作をスライド部材20へと伝達している。そのため、本実施例の構成では、伝達ギヤを2つ使用した実施例1の構成に比べて、部品コストや組み立て工程を削減でき、コストダウンを図ることができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、回転部材としての転写ローラの被当接部材としての感光体に対する当接離間動作について説明したが、本発明における回転部材、被当接部材は、それぞれ転写ローラ、感光体に限定されるものではない。例えば、回転部材は記録材を搬送するためのゴムローラなどであってもよく、被当接部材はそのゴムローラと対となるコロなどであってもよい。また、1次転写部で第1の像担持体としての感光体から第2の像担持体としての中間転写体に1次転写したトナー像を、2次転写部で中間転写体から記録材に2次転写する、中間転写方式の画像形成装置が斯界にて周知である。中間転写体としては、無端状のベルトで構成された中間転写ベルトが広く用いられている。中間転写ベルトは、複数の張架ローラ(支持ローラ)に張架され、中間転写ベルトを介して複数の張架ローラのうち1つである内ローラに外ローラが当接させられて2次転写部が形成される。中間転写ベルトから記録材へのトナー像の転写は、2次転写部を形成する外ローラにトナーの正規の帯電極性とは逆極性の転写電圧が印加されたり、内ローラにトナーの正規の帯電極性と同極性の転写電圧が印加されたりすることで行われる。このような中間転写方式の画像形成装置において、回転部材としての外ローラと、被当接部材としての、内ローラにバックアップされた中間転写ベルトと、の当接離間動作に関して、本発明を適用してもよい。また、被当接部材は、回転可能な回転体に限定されるものではない。例えば、上記例示の他の構成についても、上述の実施例と同様の本発明に従う回転部材離間機構を適用することで、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施例では、第2の位置は、回転部材が被当接部材から離間した位置であったが、第1の位置よりも被当接部材から離れた位置であれば、回転部材の変形や成分の染み出しを抑制する効果が相応に得られる。したがって、回転部材は、第2の位置に配置されている際に、その一部又は全体が第1の位置に配置されている際よりも小さい圧力で被当接部材に接触していてもよい。また、上述の実施例では、規制部材の誘導経路の突当面(図6の符号16bb)と規制面(図6の符号16bc)とが、スライド部材の円筒部(図6の符号15c)に対して一定のクリアランスを有するように構成されていた。そのため、上述の実施例では、第3の位置(「押圧位置」)は第2の位置(「離間位置」)よりも所定量だけ回転部材が被当接部材から離れた位置となっていた。ただし、上記クリアランスの設定などにより、第2の位置と第3の位置とが実質的に同じ位置とされていてもよい。
また、上述の実施例では、規制部材は、画像形成装置に設けられた駆動部からの駆動力が伝達されて加えられた外力により移動部材の移動の規制が解除される構成とされていた。この構成は、画像形成装置のユーザーなどの操作者の特別の操作を必要とすることなく、回転部材の離間解除及び当接動作を行うことができるため好ましい。ただし、例えばユーザーなどの操作者が、画像形成装置の最初の起動前に、手動により上述の実施例における動作と同様に規制部材を動作させるようにしてもよい。
また、上述の実施例では、軸受部材及び移動部材とそれぞれ係合して軸受部材と移動部材との間で動作を伝達する伝達部材は、歯部の噛み合いにより係合するギヤを有して構成されていた。しかし、本発明は斯かる構成に限定されるものではなく、軸受部材と移動部材とが連動するように動作の伝達を行えればよい。例えば、伝達部材と軸受部材又は移動部材の少なくとも一方との係合を、上述の実施例における歯部の噛み合いではなく、軸受部材及び移動部材の移動に伴って回動(揺動)する伝達部材に設けられた係合部(レバーなど)と、被係合部と、の係合としてもよい。
9 感光体(被当接部材)
10 転写ローラ(回転部材)
11 フレーム
12L、12R 軸受部材
13L、13R 付勢部材
14L、14R 伝達ギヤ(伝達部材)
15 スライド部材(移動部材)
16 規制部材
17 駆動ギヤ(駆動部)

Claims (13)

  1. 被当接部材と、
    前記被当接部材に当接可能な回転部材と、
    前記回転部材の回転軸線方向に関する両端部に配置され、前記回転部材を前記被当接部材に近付く方向及び離れる方向に沿って移動可能かつ回転可能に支持する第1、第2の軸受部材と、
    前記回転部材を前記被当接部材に向けて付勢する付勢部材と、
    前記回転部材を前記被当接部材に当接する第1の位置から前記第1の位置よりも前記被当接部材から離れた第2の位置に移動させた状態で保持することが可能な離間機構と、
    を有し、
    前記離間機構は、
    前記第1、第2の軸受部材のうち少なくとも一方の移動と連動して移動する移動部材と、
    前記移動部材の移動を規制する規制部材であって、前記回転部材が前記付勢部材の付勢力に抗して前記第1の位置から前記第2の位置に向かう方向に移動させられた場合に、前記移動部材の移動を規制することで前記付勢部材の付勢力により前記回転部材が前記第2の位置から前記第1の位置に向かう方向に移動することを規制して前記回転部材を前記第2の位置に保持すると共に、外力により前記規制部材による前記移動部材の移動の規制が解除された場合に、前記移動部材の移動を許容することで前記付勢部材の付勢力により前記回転部材が前記第2の位置から前記第1の位置に向かう方向に移動することを許容して前記回転部材を前記第1の位置に配置させる規制部材と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記離間機構は、前記第1、第2の軸受部材のうちの前記少なくとも一方及び前記移動部材とそれぞれ係合し、前記第1、第2の軸受部材のうちの前記少なくとも一方の動作を前記移動部材に伝達すると共に、前記移動部材の動作を前記第1、第2の軸受部材のうちの前記少なくとも一方に伝達する伝達部材を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記伝達部材は、前記第1、第2の軸受部材のうちの前記少なくとも一方に設けられたラックと噛み合う歯部と、前記移動部材に設けられたラックと噛み合う歯部と、を備えたギヤを有し、回動することで、前記第1、第2の軸受部材のうちの前記少なくとも一方の動作を前記移動部材に伝達すると共に、前記移動部材の動作を前記第1、第2の軸受部材のうちの前記少なくとも一方に伝達することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記離間機構は、前記第1の軸受部材及び前記移動部材とそれぞれ係合する前記伝達部材と、前記第2の軸受部材及び前記移動部材とそれぞれ係合する前記伝達部材と、をそれぞれ有することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記離間機構は、前記第1、第2の軸受部材のうちのいずれか一方及び前記移動部材とそれぞれ係合する前記伝達部材を有し、
    前記第1、第2の軸受部材のうちの他方は、前記移動部材の移動が前記規制部材によって規制された際に前記移動部材に設けられた係合部と係合して、前記第1、第2の軸受部材のうちの前記他方の、前記付勢部材の付勢力による前記第2の位置に対応する位置から前記第1の位置に対応する位置に向かう方向への移動を規制する被係合部を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  6. 前記移動部材は、前記第1、第2の軸受部材の移動方向と交差する方向に沿って移動可能であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記移動部材は、前記回転部材の回転軸線方向に沿う方向に移動可能であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記規制部材は、前記移動部材の移動と連動して前記移動部材の移動方向と交差する方向に沿って移動可能であり、
    前記画像形成装置は、前記規制部材を移動させる駆動力を前記規制部材に伝達して前記規制部材に前記外力を加える駆動部を有し、
    前記規制部材は、前記回転部材の前記第1の位置から前記第2の位置に向かう方向への移動に連動して前記移動部材が移動した場合に、前記移動部材の移動に連動して第1の方向に移動して、前記移動部材の移動を規制することが可能で、かつ、前記駆動部から前記規制部材への駆動力の伝達が可能な規制位置に配置されると共に、前記規制部材が前記駆動部から伝達された駆動力により前記第1の方向とは逆の第2の方向に移動して前記規制部材による前記移動部材の移動の規制が解除された場合に、前記付勢部材の付勢力による前記移動部材の移動に連動して前記第2の方向に更に移動して、前記駆動部から前記規制部材への駆動力の伝達が不可能な解除位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記規制部材は、ラックを有し、前記駆動部は、前記規制部材のラックと噛み合うギヤを有し、前記規制部材が前記規制位置に配置された状態で前記規制部材のラックと前記駆動部のギヤとは噛み合っており、前記規制部材が前記解除位置に配置された状態で前記規制部材のラックと前記駆動部のギヤとの噛み合いは解除されていることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記規制部材は、前記移動部材の移動方向に対して傾斜した第1、第2の斜面と、前記移動部材の移動を規制する規制面と、を有し、前記移動部材は、前記規制部材と接触する接触部を有し、
    前記接触部は、前記移動部材が前記回転部材の前記第1の位置から前記第2の位置に向かう方向への移動に連動して移動した際に前記第1の斜面と接触して前記規制部材を前記第1の方向に移動させた後に前記規制面と係合し、前記規制面との係合が解除された後に前記移動部材が前記回転部材を前記第2の位置から前記第1の位置に向かう方向に移動させる方向に移動する際に前記第2の斜面と接触して前記規制部材を前記第2の方向に移動させることを特徴とする請求項8又は9に記載の画像形成装置。
  11. 前記回転部材は、前記第2の位置に配置された状態で前記被当接部材から離間していることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記被当接部材は、トナー像を担持する像担持体であり、前記回転部材は、前記像担持体から記録材にトナー像を転写する転写ローラであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記像担持体は、感光体であることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
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