JP7296221B2 - シート切断装置およびシート切断方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シート切断装置およびシート切断方法に関する。
従来、所定形状の切断予定ラインに沿って接着シート基材に切込を形成し、当該接着シート基材から接着シートを形成するシート切断装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-296590号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来のシート切断装置10(シート切断装置)では、円弧状の軌跡に沿ってカッター刃12(切断部材)を正規軌跡(切断予定ライン)に近付け、当該切断部材を切断予定ラインに沿って略1回転させることで、所定形状の接着シートS(接着シート)を形成するものの、切断部材が切断予定ラインへ編入する編入点における切断部材の切断方向が規定されていないため、当該編入点において切断部材の切断方向を変化させなければならない場合があり、当該編入点の近傍において切断予定ライン通りの切込を形成することができず、綺麗な外縁を備えた接着シートを形成できなくなる場合があるという不都合がある。
本発明の目的は、綺麗な外縁を備えた接着シートを形成することができるシート切断装置およびシート切断方法を提供することにある。
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
本発明によれば、第1アプローチ工程において、第1編入点で接する所定半径の円弧状軌跡を描くようにして切断部材を切断予定ラインに編入させるので、当該第1編入点において切断部材の切断方向が変化することがなくなり、第1編入点の近傍において切断予定ライン通りの切込が形成できなくなることを防止し、綺麗な外縁を備えた接着シートを形成することができる。
また、第2アプローチ工程を実施すれば、万が一、第1切込形成工程において第1編入点の近傍で切断予定ライン通りの切込が形成できなかったとしても、その部分を切断して綺麗な外縁を備えた接着シートを形成することができる。
本発明の実施形態に係るシート切断装置の説明図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な図1中手前方向から観た場合を基準とし、図を指定することなく方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。
本発明のシート切断装置EAは、所定形状の切断予定ラインPL通りに接着シート基材ABに切込CUを形成し、当該接着シート基材ABから接着シートAS(図1(E)参照)を形成する装置であって、接着シート基材ABに切込CUを形成する切断部材としての切断刃12を有するシート切断手段10と、シート切断手段10の動作を制御する制御手段20とを備え、被着体WKに接着シート基材ABを貼付するシート貼付手段30とでシート貼付装置EA1を形成している。
なお、本実施形態の場合、切断予定ラインPLは、第1切断予定ラインPL1、第2切断予定ラインPL2、第3切断予定ラインPL3および第4切断予定ラインPL4からなる四角形とされ、第1~第4切断予定ラインPL1~PL4が交差する交差部CPを4か所に備えている。
シート切断手段10は、複数のアームによって構成され、その作業範囲内において、作業部である先端アーム11Aで支持したものを何れの位置、何れの角度にでも変位可能な駆動機器としての所謂多関節ロボット11と、ブラケット12Aを介して先端アーム11Aに支持された切断刃12とを備えている。
制御手段20は、パーソナルコンピュータやシーケンサ等の制御機器21を備えている。
シート貼付手段30は、接着シート基材ABが帯状の剥離シートRLに仮着された原反RSを支持する支持ローラ31と、原反RSを案内するガイドローラ32と、剥離縁33Aで剥離シートRLを折り返し、当該剥離シートRLから接着シート基材ABを剥離する剥離手段としての剥離板33と、被着体WKに接着シート基材ABを押圧して貼付する押圧手段としての押圧ローラ34と、駆動機器としての回動モータ35Aの図示しない出力軸に支持され、ピンチローラ35Bとで剥離シートRLを挟み込む駆動ローラ35と、図示しない駆動機器の出力軸に支持され、シート貼付装置EA1の自動運転が行われている間、ピンチローラ35Bとの間に存在する剥離シートRLに常に所定の張力を付与し、当該剥離シートRLを回収する回収手段としての回収ローラ36と、駆動機器としてのリニアモータ37と、リニアモータ37のスライダ37Aに支持された支持テーブル38とを備えている。
支持テーブル38の上面には、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段(保持手段)によって吸着保持が可能とされ、上方から見下ろした平面視において正方形状の内側支持面38Aと、当該内側支持面38Aの外周に環状の凹溝38Bを隔てて形成された外側支持面38Cとが形成されている。
以上のシート切断装置EAが採用されたシート貼付装置EA1の動作を説明する。
先ず、図1(A)中実線で示す初期位置に各部材が配置されたシート貼付装置EA1に対し、当該シート貼付装置EA1の使用者(以下、単に「使用者」という)が同図のように原反RSをセットした後、操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない操作手段を介して自動運転開始の信号を入力する。すると、シート貼付手段30が回動モータ35Aを駆動し、原反RSを繰り出し、先頭の接着シート基材ABの繰出方向先端部が剥離板33の剥離縁33Aで所定長さ剥離されると、回動モータ35Aの駆動を停止する。
次いで、使用者または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が、図1(A)に示すように、内側支持面38A上に被着体WKを載置すると、シート貼付手段30が図示しない減圧手段を駆動し、当該内側支持面38Aでの被着体WKの吸着保持を開始する。その後、シート貼付手段30がリニアモータ37を駆動し、支持テーブル38を左方に移動させ、当該支持テーブル38が所定の位置に到達すると、回動モータ35Aを駆動し、当該支持テーブル38の移動速度に合わせて原反RSを繰り出す。これにより、接着シート基材ABが剥離シートRLから剥離され、当該剥離シートRLから剥離された接着シート基材ABは、図1(A)中二点鎖線で示すように、押圧ローラ34によって、外側支持面38Cおよび被着体WKの上面に押圧されて貼付される。次に、先頭の接着シート基材ABに次ぐ次の接着シート基材ABの繰出方向先端部が、剥離板33の剥離縁33Aで所定長さ剥離されると、シート貼付手段30が回動モータ35Aの駆動を停止する。
そして、外側支持面38Cおよび被着体WKに接着シート基材AB全体が貼付され、支持テーブル38がシート切断手段10の作業範囲内に到達すると、シート貼付手段30がリニアモータ37の駆動を停止する。次いで、シート切断手段10が多関節ロボット11を駆動し、図1(B)示すように、接着シート基材ABにおいて接着シートASとされるシート形成領域SA以外の第1突き刺し位置P1に切断刃12を突き刺す第1突き刺し工程を行う。なお、シート切断手段10は、制御手段20によってその動作が制御される(以降も同じ)。その後、シート切断手段10が多関節ロボット11を駆動し、図1(B)に示すように、第1突き刺し位置P1から接着シート基材ABを切断しつつ、切断予定ラインPL上の第1編入点TP1にまで切断刃12を移動させる第1アプローチ工程を行う。この第1アプローチ工程では、シート切断手段10が多関節ロボット11を駆動し、図1(B)中符号AAを付した図に示すように、第1編入点TP1で接する所定半径R1の第1円弧状軌跡CL1を描くようにして切断刃12を切断予定ラインPLに編入させる。従って、第1編入点TP1において切断刃12の切断方向が変化することはない。次に、シート切断手段10が多関節ロボット11を駆動し、図1(B)に示すように、第1編入点TP1から切断予定ラインPLの一方向D1に向かうように切断刃12を移動させ、当該切断予定ラインPL通りに接着シート基材ABを切断して当該切断予定ラインPLの一部に沿う第1切込CU1を形成する第1切込形成工程を行う。
第1切込CU1が形成されると、シート切断手段10が多関節ロボット11を駆動し、図1(B)に示すように、シート形成領域SA以外の第2突き刺し位置P2に切断刃12を突き刺す第2突き刺し工程を行う。そして、シート切断手段10が多関節ロボット11を駆動し、図1(B)中二点鎖線で示すように、第2突き刺し位置P2から接着シート基材ABを切断しつつ、第1切込CU1上の第2編入点TP2にまで切断刃12を移動させる第2アプローチ工程を行う。この第2アプローチ工程では、シート切断手段10が多関節ロボット11を駆動し、図1(B)中符号AAを付した図に示すように、第2編入点TP2で接する所定半径R2の第2円弧状軌跡CL2を描くようにして切断刃12を第1切込CU1に編入させる。次いで、シート切断手段10が多関節ロボット11を駆動し、図1(B)中二点鎖線で示すように、第2編入点TP2から切断予定ラインPLの他方向D2に向かうように切断刃12を移動させ、当該切断予定ラインPL通りに接着シート基材ABを切断して当該切断予定ラインPLの一部に沿う第2切込CU2を形成する第2切込形成工程を行う。以上の「第1突き刺し工程」、「第1アプローチ工程」、「第1切込形成工程」、「第2突き刺し工程」、「第2アプローチ工程」、「第2切込形成工程」からなる全工程(以下、単に「全行程」という)を制御手段20がシート切断手段10に実施させることで、第1切断予定ラインPL1通りに接着シート基材ABを切断して当該第1切断予定ラインPL1に沿う第1外縁切込CUAを形成する。
その後、図1(C)に示すように、接着シート基材ABにおける位置を変更して全工程を制御手段20がシート切断手段10に実施させることで、第2切断予定ラインPL2通りに接着シート基材ABを切断して当該第2切断予定ラインPL2に沿う第2外縁切込CUBを形成し、接着シートASに角部CNを形成する。次に、図1(D)、(E)に示すように、接着シート基材ABにおける位置を変更して全工程をシート切断手段10に2度実施させることで、第3切断予定ラインPL3通りの第3外縁切込CUCおよび、第4切断予定ラインPL4通りの第4外縁切込CUDを順次形成して4か所に角部CNを備えた接着シートASを形成し、被着体WKに当該接着シートASが貼付された一体物UPを形成する。
なお、第2外縁切込CUB、第3外縁切込CUCおよび第4外縁切込CUDの形成動作は、第1外縁切込CUAの形成動作に対し、第3~第8切込CU3~CU8を形成する位置が異なるだけで、基本的な動作は、第1外縁切込CUAの形成動作と同じなので、図示のみで詳細な動作説明は省略する。
一体物UPが形成されると、シート切断手段10が多関節ロボット11を駆動し、切断刃12を初期位置に復帰させるとともに、シート貼付手段30が図示しない減圧手段の駆動を停止し、内側支持面38Aでの被着体WKの吸着保持を解除する。次いで、使用者または図示しない搬送手段が一体物UPを次工程に搬送した後、接着シートASが切り抜かれた接着シート基材ABを外側支持面38C上から剥離して破棄すると、シート貼付手段30がリニアモータ37を駆動し、支持テーブル38を初期位置に復帰させ、以降上記同様の動作が繰り返される。
以上のような実施形態によれば、第1アプローチ工程において、第1編入点TP1で接する所定半径R1の円弧状軌跡CL1を描くようにして切断刃12を切断予定ラインPLに編入させるので、当該第1編入点TP1において切断刃12の切断方向が変化することがなくなり、第1編入点TP1の近傍において切断予定ラインPL通りの切込CUが形成できなくなることを防止し、綺麗な外縁を備えた接着シートASを形成することができる。
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、シート切断手段は、接着シート基材に切込を形成する切断部材を有するものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせ、その技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
シート切断手段10は、切断部材として接着シート基材ABを切断可能なものであればどのようなものが採用されてもよく、例えば、切断刃12の延出方向(図1(A)の状態におけるZ軸方向)に対して峰が平行で刃先が傾斜した切断刃12が採用されてもよいし、切断刃12の延出方向に対して刃先が平行で峰が傾斜した切断刃12が採用されてもよいし、切断刃12の延出方向に対して刃先および峰の両方が傾斜した所謂両刃の切断刃12が採用されてもよいし、丸刃や鋸刃等のその他の形状の切断刃12が採用されてもよいし、ニクロム線や金属線等の電熱線や、ワイヤやベルト等の線状刃物等が採用されてもよいし、ブラケット12Aに支持されることなく直接多関節ロボット11に支持されてもよいし、切断刃12を移動させずにまたは移動させつつ、支持テーブル38を移動させて接着シート基材ABを切断してもよいし、切断刃12における切先側が被着体WKから遠ざかる方向に当該切断刃12を傾斜させて接着シート基材ABを切断してもよいし、同切先側が被着体WKに接近する方向に当該切断刃12を傾斜させて接着シート基材ABを切断してもよいし、同切先側が被着体WKから遠ざかる方向または接近する方向にも傾斜させることなく接着シートASを切断してもよいし、被着体WKの外縁に切断刃12を押し当てるようにして接着シート基材ABを切断してもよいし、被着体WKの外縁と同形状となるように接着シート基材ABを切断してもよいし、被着体WKの外縁よりも被着体WKから離れた位置で接着シート基材ABを切断してもよいし、被着体WKの外縁よりも内側で接着シート基材ABを切断してもよいし、被着体WKの外縁の形状とは関係なく接着シート基材ABを切断してもよいし、接着シート基材ABのみを切断してもよいし、接着シート基材ABおよび被着体WKの両方を切断してもよいし、切断刃12を着脱可能または着脱不能な構成でもよいし、切断刃12の着脱を自動で行ったり、人手で行ったり、他の装置で行ったりしてもよいし、多関節ロボット11が被着体WKや一体物UPを保持可能な保持手段を先端アーム11Aで支持し、それらを搬送する被着体搬送手段として機能してもよいし、多関節ロボット11が接着シートASが切り抜かれた接着シート基材ABを保持可能な保持手段を先端アーム11Aで支持し、当該接着シートASが切り抜かれた接着シート基材ABを外側支持面38C上から剥離する剥離手段として機能してもよい。
シート切断手段10は、第1外縁切込~第4外縁切込CUA~CUDを形成する順番として、例えば、最初に第2外縁切込を形成した後、第4→第3→第1の順番で接着シートASを形成してもよく、どのような順番としてもよいし、第1~第8切込CU1~CU8を形成する順番として、例えば、最初に第2切込CU2を形成した後、第4→第6→第8→第1→第3→第5→第7切込の順番で接着シートASを形成してもよく、どのような順番としてもよい。
制御手段20は、シート貼付手段30の動作や他の装置を制御してもよい。
シート貼付手段30は、帯状の接着シート基材を外側支持面38Cおよび被着体WKの上面に貼付する構成でもよいし、支持ローラ51やガイドローラ52C等の各ローラの代わりに板状部材やシャフト部材等で原反RSを支持したり案内したりしてもよいし、原反RSを巻回することなく例えばファンフォールド折りにして支持してもよいし、剥離シートRLを巻回することなく例えばファンフォールド折りにしたり、シュレッダ等で切り刻んだりして回収してもよいし、巻回したりファンフォールド折りにしたりすることなく単に集積して剥離シートRLを回収してもよいし、剥離シートRLを回収しなくてもよいし、シート支持装置EAを移動させずにまたは移動させつつ、剥離板33、押圧ローラ34、駆動ローラ35等を移動させて被着体WKに接着シート基材ABを貼付してもよいし、本発明のシート切断装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
シート切断装置EAは、被着体WKに貼付されていない接着シート基材ABを切断して接着シートASを形成してもよいし、接着シート基材ABを介して被着体WKが内側支持面38Aに支持されたものから当該接着シート基材ABを切断して接着シートASを形成してもよい。
シート切断装置EAは、例えば、前記実施形態の場合、内側支持面38AがXY平面内で回転するように支持テーブル38を回転させる駆動機器をシート切断手段10に採用し、全工程を1度実施する度に、支持テーブル38をXY平面内で90度ずつ回転させ、最初に全工程を実施した位置で全工程を4度実施して接着シートASを形成してもよいし、「第1突き刺し工程」、「第1アプローチ工程」、「第1切込形成工程」を1度実施するだけで接着シートASを形成してもよく、この場合、例えば、切断予定ラインPLが円形、楕円形または三角形や四角形以上の多角形等の形状であったとしても、第1切込CU1を閉ループ状とすることで接着シートASの外縁を形成すればよいし、全行程を1度実施するだけで接着シートASを形成してもよく、この場合、例えば、切断予定ラインPLが円形、楕円形または三角形や四角形以上の多角形等の形状であったとしても、第1切込CU1と第2切込CU2とを繋げて閉ループ状の第1外縁切込CUAとすることで接着シートASの外縁を形成すればよい。
第1円弧状軌跡CL1の所定半径R1と、第2円弧状軌跡CL2の所定半径R2とは、同じでもよいし、異なっていてもよい。
切断予定ラインPLを構成する第1切断予定ラインPL1や第2切断予定ラインPL2等は、直線でもよいし曲線でもよいし、切断予定ラインPLによって形成される接着シートASの角部CNは、1つでもよいし、2つ以上でもよいし、なくてもよい。
シート切断装置EAは、シート貼付装置EA1以外に、例えば、接着シートASを積層するシート積層装置や、接着シートASに印字や塗布を行う印刷装置等の他の装置に用いられてもよいし、シート貼付装置EA1や他の装置等に用いられることなく、単独で用いられてもよい。
接着シート基材ABは、剥離シートRLが仮着されていなくてもよい。
本発明における接着シート基材AB、接着シートASおよび被着体WKの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シート基材ABや接着シートASは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シート基材ABや接着シートASが採用された場合は、当該接着シート基材ABや接着シートASを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シート基材ABや接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層との間に中間層を有するもの、基材の上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材を接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。また、被着体WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シート基材ABや接着シートASは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
前記実施形態において、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ゴム、樹脂、スポンジ等の部材を採用したり、大気やガス等の気体の吹き付けにより押圧する構成を採用したりしてもよいし、押圧するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、剥離板や剥離ローラ等の剥離手段や剥離部材といった被剥離物を剥離するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、板状部材、丸棒、ローラ等の部材を採用してもよいし、剥離するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、支持(保持)手段や支持(保持)部材等の被支持部材(被保持部材)を支持(保持)するものが採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持(保持)する構成を採用してもよいし、切断手段や切断部材等の被切断部材を切断または、被切断部材に切込や切断線を形成するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等で切断するものを採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断するものを移動させて切断するようにしたりしてもよい。
EA シート切断装置
10 シート切断手段
12 切断刃(切断部材)
20 制御手段
AB 接着シート基材
AS 接着シート
CL1 第1円弧状軌跡
CL2 第2円弧状軌跡
CN 角部
CU 切込
CUA 第1外縁切込
CUB 第2外縁切込
CU1 第1切込
CU2 第2切込
D1 一方向
D2 他方向
PL 切断予定ライン
PL1 第1切断予定ライン
PL2 第2切断予定ライン
P1 第1突き刺し位置
P2 第2突き刺し位置
R1 所定半径
R2 所定半径
SA シート形成領域
TP1 第1編入点
TP2 第2編入点

Claims (3)

  1. 所定形状の切断予定ライン通りに接着シート基材に切込を形成し、当該接着シート基材から接着シートを形成するシート切断装置において、
    前記接着シート基材に前記切込を形成する切断部材を有するシート切断手段と、
    前記シート切断手段の動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記接着シート基材において前記接着シートとされるシート形成領域以外の第1突き刺し位置に前記切断部材を突き刺す第1突き刺し工程と、
    前記第1突き刺し位置から前記接着シート基材を切断しつつ、前記切断予定ライン上の第1編入点にまで前記切断部材を移動させる第1アプローチ工程と、
    前記第1編入点から前記切断予定ラインの一方向に向かうように前記切断部材を移動させ、当該切断予定ライン通りに前記接着シート基材を切断して当該切断予定ラインの一部に沿う第1切込を形成する第1切込形成工程とを前記シート切断手段に実施させ、
    前記制御手段は、前記第1アプローチ工程において、前記第1編入点で接する所定半径の第1円弧状軌跡を描くようにして前記切断部材を前記切断予定ラインに編入させ
    前記シート形成領域以外の第2突き刺し位置に前記切断部材を突き刺す第2突き刺し工程と、
    前記第2突き刺し位置から前記接着シート基材を切断しつつ、前記第1切込上の第2編入点にまで前記切断部材を移動させる第2アプローチ工程と、
    前記第2編入点から前記切断予定ラインの他方向に向かうように前記切断部材を移動させ、当該切断予定ライン通りに前記接着シート基材を切断して当該切断予定ラインの一部に沿う第2切込を形成する第2切込形成工程とを前記シート切断手段に実施させることを特徴とするシート切断装置。
  2. 前記制御手段は、前記第2アプローチ工程において、前記第2編入点で接する所定半径の第2円弧状軌跡を描くようにして前記切断部材を前記第1切込に編入させることを特徴とする請求項に記載のシート切断装置。
  3. 前記切断予定ラインは、第1切断予定ラインと第2切断予定ラインとが交差する交差部を備え、
    前記制御手段は、請求項1および請求項2に記載の全工程を前記シート切断手段に実施させることで、前記第1切断予定ライン通りに前記接着シート基材を切断して当該第1切断予定ラインに沿う第1外縁切込を形成し、さらに、前記接着シート基材における位置を変更して請求項1および請求項2に記載の全工程を前記シート切断手段に実施させることで、前記第2切断予定ライン通りに前記接着シート基材を切断して当該第2切断予定ラインに沿う第2外縁切込を形成し、前記接着シートに角部を形成することを特徴とする請求項または請求項に記載のシート切断装置。
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