JP7292920B2 - 油性化粧料 - Google Patents

油性化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP7292920B2
JP7292920B2 JP2019065493A JP2019065493A JP7292920B2 JP 7292920 B2 JP7292920 B2 JP 7292920B2 JP 2019065493 A JP2019065493 A JP 2019065493A JP 2019065493 A JP2019065493 A JP 2019065493A JP 7292920 B2 JP7292920 B2 JP 7292920B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
component
powder
manufactured
ester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019065493A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020164448A (ja
Inventor
孝紀 宗像
雅樹 奥山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kose Corp
Original Assignee
Kose Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kose Corp filed Critical Kose Corp
Priority to JP2019065493A priority Critical patent/JP7292920B2/ja
Publication of JP2020164448A publication Critical patent/JP2020164448A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7292920B2 publication Critical patent/JP7292920B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

本発明は油性化粧料に関し、さらに詳しくは、光沢感に優れ、なめらかに伸び広がり、負担感のなさ及び高い化粧もち効果を有する油性化粧料に関するものである。
メイクアップ化粧料において、近年のファッショントレンドや使用シーンの変化により、光沢感の高い仕上がりが求められている。また、高齢者に向け、加齢等により生じるくすみに対して、化粧膜の光沢を付与することによる対人印象向上の試みもなされている。その中でも、油剤を高配合した油性メイクアップ化粧料は、油剤とパール剤による高い光沢感の演出により、市場で好まれている。特に瞼や唇に代表されるような、柔らかく動きが多く、二重の溝やシワによる複雑な凹凸形状を持つ部位で使用されるポイントメイクアイテムにおいては、高い光沢感という化粧効果に加え、さらに、塗布時の伸び広がりの良さや、負担感のない化粧もち等の機能との両立が求められている。
しかし、従来の主成分が油剤である油性メイクアップ化粧料は、光沢感の高い仕上がりを与える一方、化粧膜がヨレやすく、油剤の負担を感じやすい傾向がある。一般に、粉体総量を向上させることで化粧膜のヨレは向上されるが、粉の並び方が不均一であると光が拡散し、光沢性が低下し、粉体が油を吸油することで粘土のような伸びの重さが発生しやすい問題があった。これら課題を解決するため、これまでにも種々の検討がなされてきた。
例えば、光沢性向上の技術として、(a)デキストリン脂肪酸エステルと、(b)エステルの平均置換度が3~8のショ糖脂肪酸エステルと、(c)30℃において固形である油分を5質量%以下、を含有する油性化粧料(例えば、特許文献1)がある。
また、1)粉体40乃至90質量%と、2)油性成分10乃至25質量%とを含有する化粧料であって、少なくとも2種の表面処理を施した単分散シリカであって、少なくとも2種の表面処理剤による被膜が外側に向かうほど屈折率が低いものであるシリカを含有することを特徴とする油性化粧料(例えば特許文献2)が提案されている。
さらに、化粧もち向上の技術として、(A)正又は負イオン性基を有するフッ素含有ポリマー、及び(B)成分(A)と逆電荷のイオン性基を有するシリコーンを含有する皮膜形成剤により、表面が被覆された被覆粉体、並びにこれを含有する化粧料(例えば特許文献3)の提案もなされている。
しかしながら、特許文献1による技術では、塗膜の光沢、発色性はよいものの、固形油の配合により化粧膜が重く、負担感の無さの点で満足のいくものが得られなかった。
また、特許文献2による技術では、ツヤ感といった光沢感には優れるものの、パール剤は肌から剥離しやすく、化粧もちの点で満足いくものが得られなかった。
特許文献3による技術では、電荷の異なるポリマーと皮膜形成剤を組み合わせることで、化粧膜の汗や皮脂に対する撥水・撥油性が高く、使用感及び化粧もちは優れるという記載はあるものの、極端な電荷の相互作用により、かえって粉の凝集が発生しやすくなり、化粧膜の内側からにじみ出る汗や皮脂により凝集した粉が白浮きしてしまい、化粧もちの低下や白浮により光沢感が損なわれる場合があった。また、電荷がどちらかに少しでも偏ると粉と肌との吸着力が高くなりすぎてしまう場合があり、負担感のある化粧膜となり、満足のいくものが得られなかった。
特開2006-306829 特開2010-173948 特開2007-302800
本発明は、高い光沢感を持ちながらも、粉や油によるべたつきや重さがなくなめらかに伸び広がり塗布しやすく、負担感のなさ、及び高い化粧もち効果を実現する油性化粧料の提供することを課題とする。
かかる実情を鑑み、本発明者等は鋭意検討を重ねた結果、次の成分、(A)ポリアクリレート-44、(B)無機非晶質板状粒子または焼成板状粘土鉱物を含有する油性化粧料が、光沢感に優れ、なめらかに伸び広がり、負担感のない化粧もちに優れることを見出し、本発明の油性化粧料の開発に至った。
すなわち本発明は、以下を包含するものである。
[1]次の成分(A)、(B)、
(A)ポリアクリレート-44 0.1~10質量%
(B)無機非晶質板状粒子または焼成板状粘土鉱物
を含有する油性化粧料。
[2]前記成分(B)がガラス末、板状シリカ、焼成セリサイトから選ばれる1種または2種以上を含有する油性化粧料。
[3]さらに成分(C)として油剤を30~80質量%含有し、(C)中に、エステル油、シリコーン油から選ばれる1種または2種以上を含有する油性化粧料。
[4]前記成分(B)を含む全粉体を30~60質量%含有する油性化粧料。
[5]さらに成分(D)としてワックス、天然ロウ、植物脂、飽和高級アルコール、飽和高級脂肪酸、金属石鹸、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖エステル、ポリウレタン、アミノ酸系ゲル化剤 、シリコーンワックスから選ばれる1種または2種以上を含有する油性化粧料。
[6]前記成分(C)としてエステル油及びシリコーン油を各々1種または2種以上含有し、エステル油とシリコーン油の合計比率が、エステル油:シリコーン油=5:1~1:3である油性化粧料。
[7]前記成分(B)の平均粒子径が、1~60μmである油性化粧料
を提供するものである。
本発明の油性化粧料は、光沢性、粉や油によるべたつきや重さがなくなめらかな伸び広がりに優れ、塗布後の負担感のなさ、および化粧もちに優れるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本明細書において、「~」はその前後の数値を含む範囲を意味し、特に記載がない場合の%は質量%を指すものとする。なお、本発明における「平均粒子径 」とは、画像解析装置(ルーゼックスAP、ニレコ社製)による測定により求めたメジアン径D50値である。なお、非対称形状の場合、今回は最も大きい粒子径の分布から求めたメジアン径D50を平均粒子径とする。
本発明の成分(A)ポリアクリレート-44は、アクリレートシリコーンの1種であり、構成にアクリル酸ステアリル及びメタクリル酸ヒドロキシエチルのモノマーを含む共重合体である。成分(A)は、GPCにおけるポリスチレン換算の重量平均分子量は700~300,000であるが、好ましくは2000~200,000、よりこのましくは3000~100,000である。重量平均分子量が300,000より大きいと、各種油剤への相溶性が低下する。また重量平均分子量が700より小さいと皮膜剤、増粘剤、界面活性剤、及び/又は分散剤としての使用感が低下する場合がある。ポリアクリレート-44は、INCI名(International Nomenclature Cosmetic Ingredient Labeling Names)がPolyacrylate-44として収載され、市販品としては、イソドデカン溶液であるX-22-8338E(固形分:30%、信越化学工業社製)等が挙げられる。希釈溶媒は、本発明において特に限定されず、希釈濃度も同様である。
従来のアクリレートシリコーンは、シリコーン特有のなめらかな伸び広がりや撥水性による高い化粧もちを有しながら、高分子量シリコーン重合体に比べ、炭化水素油への相溶性に優れる特性を持つ。しかしながら、エステル油に代表される肌への親和性の高い高極性油への相溶性には優れないため、極性油の含有により系が白濁し光沢感が失われる場合があった。本発明における(A)成分は、親水基となるメタクリル酸ヒドロキシエチルのモノマーを含むため、高極性油への相溶性に優れる。このため、なめらかな伸び広がり、および光沢感を有しながら、高い化粧もち効果のある化粧料を与えることができる。
本発明における成分(A)の含有量は、特に限定されないが、化粧膜のなめらかな伸び広がりに優れ、塗布後の負担感のなさ、及び化粧もちにより優れる等の観点から、下限としては、少なくとも0.5%以上、より好ましくは1%以上、さらに好ましくは2%以上であり、この範囲より少ないと、十分な化粧もち効果が得られない場合があり、好ましくない。上限としては、10%以下であることが好ましく、より好ましくは6%以下、さらに好ましくは5%以下であり、この範囲より多いと、化粧もちは向上するが、化粧膜が重くなり、塗付後の負担感を感じやすくなる場合があり好ましくない。
本発明の成分(B)の無機非晶質板状粒子または焼成板状粘土鉱物は、油剤と混合した際に粘土様の特性を示さないことを特徴とする。粘土様の特性とは、一般に粘土鉱物と総称される粉体が持つ、化学的吸着性、イオン交換性および油剤膨潤性により、発現される可塑性、粘性および粘着性を指す。油で捏ねると塊になりやすく、強い力を加えないと一次粒子の厚みで塊が崩壊しにくく、油や粉同士で強い結合力をもつものである。特にスラリー、キャピラリー、ファニキュラー、ペンデュラー領域のような、油剤と粉が近接しつつ固まりやすい領域において、その特徴は特に発現されやすい。化粧料に一般的に使用される天然鉱物である、マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、ベントナイト、スメクタイトなどは、粘土様の特性を有するものが多い。また、合成された鉱物である、フッ素四ケイ素雲母や合成金雲母などは、天然鉱物よりも、フッ素を含有することで構造や相互作用が変化し、天然鉱物よりは粘土様の特性になりにくい傾向はあるが、本発明の成分(B)に求められるような水準には達していない。このような粘土様の特性を有しない(B)の特徴は、油剤と混合する化粧料において、塗布量に関係なく、塗布直後から抵抗感なく均一に薄く伸び広がるというなめらかな使用感を付与する。
また、成分(B)は、板状形状であり肌との接触面が大きく、油性化粧料中における肌への付着性に富むため、上記の特性から、化粧膜の伸び広がりの良さを損なうことなく、化粧もちを向上させることができる。
粘土様の特性を呈しない本発明の成分(B)は、具体的には、ガラス末、板状シリカ、焼成セリサイトが好ましく、より好ましくは、ガラス末である。ガラス末としては、鉛やヒ素がなどいわゆる重金属が含まれておらず、肌への影響を考慮して、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属の含有量が少ないものが好ましく、アルカリ金属酸化物換算で10質量%以下であり、より好ましくは、5質量%以下であり、含まなくてもよい。なお、ホウ素を含んでも含まなくても、どちらでもよい。例えば、市販品として、マイクログラスシルキーフレークFTD010FY-01(厚み:0.4μm、平均粒子径:10μm、日本板硝子社製)、マイクログラスシルキーフレークFTD025FY-02(厚み:0.4μm、平均粒子径:25μm、日本板硝子社製)、マイクログラスシルキーフレークFT1040FY(厚み:1.3μm、平均粒子径:40μm、日本板硝子社製)等のホウケイ酸(Ca/Al)が挙げられる。焼成セリサイトとしては、例えば、焼成マイカ、焼成タルク、焼成セリサイトがあげられるが、光沢性と色のくすみにくさを考慮すると、焼成セリサイトが好ましい。例えば、市販品として、エイトパールFK-1000-S(角八魚麟箔社製)、エイトパールFK-1000(角八魚麟箔社製)が挙げられる。また、非晶質の板状シリカとしては、例えば、市販品として、シルリーフ(水澤化学工業社製)、SGフレーク(日本板硝子社製)が挙げられる。
本発明における成分(B)の含有量は、特に限定されないが、化粧膜の伸び広がりのよさ、塗布後の負担感のなさ、及び化粧もちにより優れる等の観点から、下限としては、少なくとも1%以上、より好ましくは3%以上、さらに好ましくは5%以上であり、この範囲より少ないと、なめらかな伸び広がり、及び十分な化粧もち効果が得られない場合があり、好ましくない。上限としては、35%以下であることが好ましく、より好ましくは25%以下、さらに好ましくは15%以下であり、この範囲より多いと、塗布時にざらざらとして、使用感が低下しやすくなる場合があり好ましくない。
本発明は、上記した成分(A)と成分(B)を適宜含有することで得られるものではあるが、さらに(B)を含む全粉体量を特定することにより、より高い効果が期待されるものである。前記成分(B)を含む全粉体割合%が、少なくとも30%以上であることが好ましく、より好ましくは40%以上であり、この範囲より少ないと油剤がずるつき、十分な化粧もちが得られないことがある。上限としては、60%以下であることが好ましく、より好ましくは50%以下であり、この範囲であれば、化粧膜のなめらかな伸び広がり、塗布後の負担感のなさ、及び化粧もちの観点においてより優れるため、より好ましい。ただし、成分(B)/全粉体量の質量割合は、特に限定はされない。
本発明の成分(B)は、本発明の効果を損なわない範囲で、表面処理されたものを用いてもよく、特に限定しない。フッ素化合物、シリコーン化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の1種又は2種以上を用いて表面処理を施してあってもよい。
本発明の成分(B)の板状形状は、特に限定はしないが、好ましくは、アスペクト比が50以上の板状形状である。アスペクト比とは、平均粒子径を平均厚みで除することによって得られるものであり、前記条件を満たす形状粉体は、化粧膜の平滑性を向上させ、より光沢感に優れる化粧料を得ることが出来る。厚みの平均粒子径は、特に限定はしないが、好ましくは、5μm以下、より好ましくは、2.0μm以下、更に好ましくは、1.5μm以下である。厚みが薄いほうが、より透明感が出て光沢性を得やすい。長径の平均粒子径は、下限としては、好ましくは、1μm以上、より好ましくは、3μm以上、更に好ましくは、5μm以上、上限としては、好ましくは、150μm以下、より好ましくは、80μm以下、更に好ましくは、40μm以下である。小さすぎると、白濁度が増して光沢感が得られにくく、大きすぎるとざらざらして使用感が好ましくない。
本発明の成分(B)は、表面に複合化していてもよく、特に光沢感のある光輝性を有する粉体であっても、着色効果のある粉体であっても、紫外線防御能がある粉体であってもよい。例えば、金属または金属酸化物を被覆しているものが挙げられる。具体的には、酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化コバルト、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ケイ素、金、銀からなる群より選ばれる1種または2種以上の金属、または金属酸化物が被覆されたもの等が挙げられ、例えば、市販品として、マイクログラスメタシャインMT1080RS、マイクログラスメタシャインMT1080TA、マイクログラスメタシャイン1030PS、マイクログラスメタシャイン1080HP(以上、日本板硝子社製)、RONASTAR PARPLE SPARKS(メルク社製)等が挙げられる。
本発明の成分(C)は、化粧膜の伸び広がりのよさを向上させ、均一性が高く光沢性を有する化粧膜を与えることが可能であり、成分(A)および(B)と組み合わせたときに、化粧膜のより高い光沢感、負担感のなさに加え、なめらかな伸び広がりおよび高い化粧もち効果が得られる。素材は、特に限定されないが、25℃において流動性を呈する油剤であり、液状、またはペースト状の油剤である。例えば、動物油、植物油、合成油等の起源、を問わず、炭化水素類、油脂類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、等が挙げられる。
具体的には、25℃における液状油としては、流動パラフィン、重質流動イソパラフィン、スクワラン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸エチルヘキシル、エチルヘキサン酸エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスチル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、トリメリト酸トリトリデシル、ジカプリン酸プロピレングリコール、2-エチルヘキサン酸セチル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、メドウフォーム油、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル等のエステル油、イソステアリン酸、オレイン酸等の分岐・不飽和脂肪酸類、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の分岐・不飽和高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油などが挙げられる。
また、25℃におけるペースト油としては、具体的にはワセリン等の炭化水素類、N-アシルアミノ酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ダイマー酸エステル、ジペンタエリストール脂肪酸エステル、脂肪酸コレステリルエステル、脂肪酸フィトステリルエステル等が好ましい。さらに具体的には例えば、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジオクチルドデシル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)等のN-アシルアミノ酸エステル、ヘキサグリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、(アジピン酸/2-エチルヘキサン酸/ステアリン酸)グリセリルオリゴエステル、ステアリン酸硬化ヒマシ油、トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリド、ビスジグリセリルポリアシルアジペート―2、ヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ油等のグリセリン脂肪酸エステル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビスイソステアリル等のダイマー酸エステル、(12-ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリトール、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリトール、(12-ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリトール等のジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、リシノール酸コレステリル等の脂肪酸コレステリルエステル、マカデミアンナッツ油脂肪酸フィトステリル等の脂肪酸フィトステリルエステル等などが挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。
この中でも、(A)成分と相溶性のある油剤が好ましく、具体的には、シリコーン骨格を有する油剤、極性を有するエステル油が好ましい。
本発明における動粘度は、日本工業規格に規定される原油及び石油製品動粘度試験方法および粘度指数算出方法(JIS K2283)に準拠して行うものとする。
本発明の成分(C)の中のシリコーン油は、光沢性となめらかに伸び広がり、負担感のなさを向上する観点から用いることが好ましい。25℃における動粘度が500mm/s以下の液状油シリコーン油を用いることがより好ましく、25℃における動粘度が50mm/s以下の液状油シリコーン油を用いることがさらに好ましく、その中でもジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンを用いることが特に好ましい。25℃における動粘度が小さいと、成分(A)、(B)、(C)の相溶性がよく、化粧膜の均一性も高まるため光沢性も向上し、フェニル基を含有すると相溶性だけではなく屈折率が向上し、光沢性をより向上させるため好ましい。
市販品としては、BELSIL DM 1 PLUS(動粘度25℃;約1.1mm/s)(Wacker Chemical社製)、KF-96L-1.5cs(動粘度25℃;約1.5mm/s)、KF-96L-2cs(動粘度25℃;約2mm/s)、KF-96A-6cs(動粘度25℃;約6mm/s)、KF-96A-10cs(動粘度25℃;約10mm/s)、KF-96A-20cs(動粘度25℃;約20mm/s)、KF-96A-100cs(動粘度25℃;約100mm/s)、KF-56(動粘度25℃;約15mm/s)、KF-54(動粘度25℃;約400mm/s)(以上、信越化学工業社製)等が挙げられる。
本発明の成分(C)の中のエステル油は、(A)の相溶性を向上させる効果が高く、また、肌への親和性が高く、なめらかな伸び広がりに優れ、化粧もちの観点から用いることが好ましい。特に、分岐、又は不飽和のアシル基を持つものが、べたつきや重さがなくなめらかな伸び広がりに優れるため好ましい。さらに、IOB値0.13以上のエステル油を用いることが好ましく、IOB値0.2以上のエステル油を用いることがさらに好ましく、IOB値0.25以上のエステル油を用いることがより好ましい。上限としては、IOB値0.4以下のエステル油を用いることが好ましく、IOB値0.35以下のエステル油を用いることがさらに好ましく、IOB値0.3以下のエステル油を用いることがより好ましく、この範囲であれば、(A)との十分な相溶性が得られ、なめらかな伸び広がりに優れ、均一で高い持続性のある化粧もちに優れる化粧膜が得られる。具体的には、2-エチルヘキサン酸セチル(IOB値:1.3)、イソノナン酸イソトリデシル(IOB値:0.16)、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン(IOB値:0.16)、メドウフォーム油(IOB値:0.16)、テトライソステアリン酸ジグリセリル(IOB値:0.17)、イソノナン酸エチルヘキシル(IOB値:0.2)、エチルヘキサン酸エチルヘキシル(IOB値:0.2)、ネオペンタン酸イソデシル(IOB値:0.22)、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスチル(IOB値:0.22)、デカイソステアリン酸ポリグリセリル-10(IOB値:0.25)、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(IOB値:0.25)、トリイソステアリン酸ジグリセリル(IOB値:0.26)、リンゴ酸ジイソステアリル(IOB値:0.28)、トリメリト酸トリトリデシル(IOB値:0.28)等が挙げられる。特に、IOB値の高いものが、(A)の相溶性を向上させる効果がより高く、なめらかな伸び広がりに優れ、化粧もちの観点からより好ましく、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリメリト酸トリトリデシルがより好ましい。なお、イソステアリン酸の分岐構造は、エメリー型でもカーベット型でもアルドール縮合による分岐でも、特に限定はされない。
ここでIOB値とは、有機概念図(藤田穆、有機化合物の予測と有機概念図、化学の領域VOL).11,No.10(1957)719-715)に基づき求められる値である。より詳しくは、この有機概念図では、化合物の物理化学的物性について、主にファンデルワールス(Van Der Waals)力による物性の程度を「有機性」、主に電気的親和力による物性の程度を「無機性」と定義して表現する値である。IOB値は、無機性(inorganic)と有機性(organic)のバランスを示す指標であり、無機性値/有機性値で与えられる。この値が大きい化合物ほど親水性の性質、極性が高い性質を示す化合物と言える。
本発明における成分(C)の含有量は、特に限定されないが、化粧膜のなめらかな伸び広がりと、光沢性、化粧もちにより優れる等の観点から、下限としては、少なくとも、30%以上、より好ましくは、35%以上、さらに好ましくは、40%以上であり、この範囲より少ないと、塗布時のなめらかな伸び広がり効果が得られず、膜の平滑性が低下し、化粧膜に十分な光沢性を得られない場合があり、好ましくない。上限としては、80%以下であることが好ましく、より好ましくは、70%以下、さらに好ましくは、60%以下であり、この範囲より多いと、油剤がずるつき、化粧もち効果が低下しやすくなる場合があり好ましくない。
さらに、シリコーン油とエステル油の質量比率は、特に限定されないが、化粧膜の伸び広がりと、化粧もちにより優れる等の観点から、下限としては、少なくとも0.2以上、より好ましくは0.25以上、さらに好ましくは0.28以上であり、この範囲より少ないと、なめらかな伸び広がり効果が得られない場合があり、好ましくない。上限としては、3以下であることが好ましく、より好ましくは2以下、さらに好ましくは1以下であり、この範囲より多いと、肌への親和性が低下しやすくなる場合があり好ましくない。
本発明における成分(B)を含む全粉体と成分(C)を含む全油剤との含有比率は、特に限定されないが、なめらかな伸び広がり、塗布後の負担感のなさ、及び化粧もち効果により優れる等の観点から、下限としては、少なくとも0.4以上、より好ましくは0.5以上、さらに好ましくは0.6以上であり、この範囲より少ないと、十分な化粧もち効果が得られない場合があり、好ましくない。上限としては、2.0以下であることが好ましく、より好ましくは1.5以下、さらに好ましくは1.0以下であり、この範囲より多いと、化粧膜の伸び広がりのよさが損なわれ、塗布後の負担感を感じやすくなる場合があり好ましくない。また、成分(B)と成分(C)の屈折率比が特定の範囲になると透明性が高まるため好ましく、具体的には屈折率比の成分(C)/成分(B)が0.9~1.2であるとより好ましい。
本発明の成分(D)は、成分(C)の液状またはペースト状の油を固定化することによりずるつきを抑え、高い化粧もちおよび製剤の安定性を向上する。通常、前述の目的では、疎水性相互作用や水素結合等の分子間・分子内相互作用によりゲルを構築するワックスや高分子ゲル化剤が用いられる。化粧料においては、エステル油とシリコーン油といった種々の特性の油の共存が求められることから、異なる固化剤の併用や、配合量を高める必要がある。これにより、化粧もち及び製剤安定性の向上効果は得られる反面、塗布時の伸び広がりが重くなり、負担感を感じやすくなるが、成分(A)と組み合わせることで、(D)の必要配合量が抑えられ、負担感は軽減し、なめらかな伸び広がりが得られる。伸び広がりが良いことは化粧膜の平滑性にも寄与し、光沢性が向上する効果が得られる。
成分(D)は、通常化粧料に配合されるものであれば、その組成や油の固化機構に特に制限はなく、例えば、ワックス、天然ロウ、植物脂、飽和高級アルコール、飽和高級脂肪酸、金属石鹸、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖エステル、ポリウレタン化合物、アミノ酸系ゲル化剤 、シリコーンワックス等が挙げられ、具体的には、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等の鉱物系ワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エチレン・プロピレンコポリマー、ポリプロピレン等の合成ワックス、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、綿ロウ、セラックロウ、ミツロウ、ジェラックロウ、イボタロウ、ラノリン、硬化油等の天然ロウ類、カカオ脂、パーム油、モクロウ、ヤシ油等の植物脂、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロール等の結晶性の高い高級アルコール、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、12-ヒドロキシステアリン酸等の飽和高級脂肪酸類、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、(パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸)デキストリン、イソステアリン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖ステアリン酸エステル等のフラクトオリゴ糖エステル、(水添ポリブタジエン/グリコール/HDI)コポリマー等のポリウレタン化合物、ジブチルラウロイルグルタミド、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド等のアミノ酸系ゲル化剤、ステアリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸の脂肪酸と2~3価の金属(例えば、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛等)による金属石鹸、長鎖アルコキシ変性シリコーン、長鎖アルキル変性シリコーン等のシリコーンワックスが挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。
これらの中でも、化粧もちやなめらかな伸び広がりの観点から、ワックスまたはデキストリン脂肪酸エステル、ポリウレタンが好ましく、さらに、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、アルキル(C30-45)メチコン、(ステアロキシメチコン/ジメチコン)コポリマー、ステアリルメチルポリシロキサン、ヒマワリワックス、ミツロウ、ポリプロピレン、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、(パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸)デキストリン、(水添ポリブタジエン/グリコール/HDI)コポリマー、ジブチルラウロイルグルタミド、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドから選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。
さらに、化粧膜の光沢性の観点から、構造内での光散乱が抑えられ透明性が阻害されないものがより好ましく、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、(パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸)デキストリン、(水添ポリブタジエン/グリコール/HDI)コポリマーから選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。市販品としては、レオパールKL2、レオパールTL2、レオパールMKL2、レオパールTT2(以上、千葉製粉社製)等が挙げられる。
本発明における成分(D)の含有量は、特に限定されないが、塗布後の負担感のなさ、及び化粧もち効果により優れる等の観点から、下限としては、少なくとも1%以上、より好ましくは2%以上、さらに好ましくは3%以上であり、この範囲より少ないと、十分な化粧もち効果が得られない場合があり、好ましくない。上限としては、10%以下であることが好ましく、より好ましくは8%以下、さらに好ましくは6%以下であり、この範囲より多いと、塗布後の負担感を感じやすくなる場合があり好ましくない。
本発明の油性化粧料は、上記の成分(A)~(D)の他に、通常化粧料に使用される無機顔料、有機顔料及び色素等の粉体、水性成分、界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で含有することができる。
粉体成分としては、成分(B)以外のものであり、化粧料に一般に使用される粉体として用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン-アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N-アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末、デキストリン粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、セルロース等の繊維等が挙げられる。
水性成分としては、水及び水に可溶な成分であれば特に制限されず、例えば、エチルアルコール、プロピルアルコール等の低級アルコール類、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液等が挙げられ、セルロース誘導体類、アルギン酸ソーダ、カラギーナン、クインスシードガム、寒天、ゼラチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ペクチン、ジェランガム、ポリビニルアルコール、カルボシキビニルポリマー、アルキル付加カルボシキビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ、ポリメタクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸グリセリンエステル、ポリビニルピロリドン等の合成高分子類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン等の非イオン性界面活性剤類、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸及びそれらの無機または有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α-スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N-メチル-N-アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N-アシル-N-アルキルアミノ酸塩等の陰イオン性界面活性剤類、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノイルアミン脂肪酸誘導体、アルキルアンモニウム塩、脂環式アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤類、リン脂質、N,N-ジメチル-N-アルキル-N-カルボキシメチルアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
紫外線吸収剤としては、通常、化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、ベンゾフェノン系としては、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸ナトリウム、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸ナトリウム、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6-トリアニリノ-パラ-(カルボ-2’-エチルヘキシル-1’-オキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス[{4-(2-エチルヘキシロキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-(1,3,5)-トリアジン、2-2‘-メチレン-ビス-{6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3、-テトラメチルブチル)フェノール}等が挙げられ、PABA系としては、p-アミノ安息香酸、p-アミノ安息香酸エチル、p-アミノ安息香酸グリセリル、p-ジメチルアミノ安息香酸アミル、p-ジメチルアミノ安息香酸-2-エチルヘキシル、p-ジヒドロキシプロピル安息香酸エチル、2-{4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル}安息香酸ヘキシル等が挙げられ、サリチル酸系としてはサリチル酸-2-エチルヘキシル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル等、ジベンゾイルメタン系としては、4-tert-4’-メトキシジベンゾイルメタン等、また、2-2‘-メチレン-ビス-{6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3、-テトラメチルブチル)フェノール}等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
保湿剤としては、例えばタンパク質、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα-トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分として、その他ビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばクロルフェネシン、デヒドロ酢酸Na、アルカンジオール、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の油性化粧料の製造方法は特に限定されるものではなく、一般的な製法で得ることができる。例えば成分(A)、成分(C)、成分(D)、その他の油性成分等を加熱溶融したのち、成分(B)及び任意の粉体や水性成分などを均一に混合・分散し、加熱溶解した後、容器または型に流し込み充填し、冷却して得ることができる。加熱溶解せずに、弾力性を有する組成物や、流動性を有しない粘土状の組成物等の充填に用いられる充填機器を用いることも可能であり、例えば、スクリューフィーダー付充填機、枡型充填機等が挙げられる。形状としては、皿状容器に充填されたもの、ジャー容器に充填されたもの、スティック状塗布体付き容器に充填されたもの、チューブ容器に充填されたもの、スティック状に成形されたもの等いずれのものにも使用されるが、本発明の効果が特に発揮される点において、ジャー容器に充填されたもの及びスティック状塗布体付き容器に充填されたものであることが好ましい。
本発明の油性化粧料は、性状が油性状の化粧料であれば特に限定されず何れのものにも適用できるが、パック、日焼け止めなどの基礎化粧料、アイカラー、マスカラ、アイライナー、メイク下地、BBクリーム、ファンデーション、頬紅、口紅等のメイクアップ化粧料、ヘアワックス等の頭髪用化粧料が挙げられ、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤、パップ剤、リニメント剤等のいずれの形態であってもよい。これらの中でも、本技術の油性化粧料の効果が顕著に発揮される点から、アイシャドウ、頬紅、メイク下地、コンシーラー、BBクリーム、ファンデーション等の目周り、頬、または顔全面に塗布するメイクアップ製品であることが好ましい。
本発明の油性化粧料は、液状、ゲル状、クリーム状、固形状等の性状、油性、油中水型、水中油型等の剤型は問わないが、油を連続相とする油性、油中水型が本発明の効果を特に顕著に得ることができることから好ましく、水の含有量は10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、水を含有していないことが特に好ましい。
以下、本発明の油性化粧料の実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
実施例1~17及び比較例1~7:油性化粧料
Figure 0007292920000001
※1:X-22-8338E(信越化学工業社製、固形分30%イソドデカン溶液)
※2:KP-561P(信越化学工業社製)
※3:ハイマレートDIS(高級アルコール工業社製)
※4:シリコ-ンKF-56(信越化学工業社製)
※5:シリコーンKF-96L-2CS(信越化学工業社製)
※6:シリコーンKF-96-100CS(信越化学工業社製)
※7:レオパールKL2(千葉製粉社製)
※8:レオパールTT2(千葉製粉社製)
※9:マイクログラスシルキーフレークFT1040FY(日本板硝子社製)
※10:マイクログラスシルキーフレークFTD025FY-02(日本板硝子社製)
※11:マイクログラスシルキーフレークFTD010FY-01(日本板硝子社製)
※12:エイトパールFK-1000-S(角八魚麟箔社製)
※13:マイクログラスメタシャインMT1080RS(日本板硝子社製)
※14:マイクログラスメタシャインMT1120RS(日本板硝子社製)
※15:PDM-40L(トピー工業社製)
※16:エイトパール300S(角八魚麟箔社製)
※17:SA-PDM-10L(三好化成社製)
※18:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
Figure 0007292920000002
(製法)
A.成分3~7と成分9~14を90℃にて均一に加熱溶解する。
B.Aに成分1~2、8、15~32を加え、均一に混合分散する。
C.Bを容器に充填して油性化粧料を得た。
(評価方法)
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目):(評価観点)
イ.光沢感:化粧膜にツヤがあるかどうか
ロ.負担感のなさ:塗付後の化粧膜が柔軟であり、負担感を感じないかどうか
ハ.化粧もち:塗付後4時間後も化粧膜が維持されるかどうか
ニ.なめらかな伸び広がり:塗付時に油剤や粉体のべたつきを感じずになめらかに伸び広がり、均一な化粧膜となるかどうか
イ~ニの項目について、各試料について専門パネル20名の評価者による使用テストを行った。評価者全員が各試料を瞼に塗布し、評価者各人が、イ~ニの各項目を評価観点について下記絶対評価基準にて7段階に評価し評点をつけ、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準により判定した。
(絶対評価基準)
(評点):(評価)
6 :非常に良い
5 :良い
4 :やや良い
3 :普通
2 :やや悪い
1 :悪い
0 :非常に悪い
(判定基準)
(判定):(評点の平均点)
◎ :5点を超える
○ :3.5点を超え5点以下
△ :1点を超え3.5点以下
× :1点以下
表1、2の結果から明らかなように、本発明の実施例1~17の油性化粧料は、比較例1~7の油性化粧料に比べ、高い光沢性を有し、粉や油によるべたつきや重さがなく、なめらかに伸び広がり、さらに塗付後の負担感のなさ、および化粧もちにも優れるものであった。
一方、成分(A)のない比較例1では化粧膜がずるつき、油剤の負担感を感じやすく、系内での油剤の相溶性が良くないため化粧膜の均一性が乏しく、光沢感、負担感のなさ、化粧もち、なめらかな伸び広がりにおいて満足のいくものが得られなかった。
また、成分(A)の代わりに(アクリレーツ/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマーを含有した比較例2では、高極性油との相溶性が悪く化粧膜がくすんでしまい、光沢感の点で満足いくものが得られなかった。さらに、成分(B)の変わりに合成金雲母を含有した比較例3及び成分(B)の変わりにマイカを含有した比較例4では、化粧もちが向上するものの、油剤との組み合わせで粘土様のべたつきが発生し、なめらかな伸び広がりの点で満足のいくものが得られなかった。また、成分(B)の変わりに有機板状粉体であるアクリル酸アルキル共重合体を含有した比較例5及び成分(B)の変わりにメチルポリシロキサン処理合成金雲母を含有した比較例6では、粘土様のべたつきは抑えられるが、肌への付着性に欠け、化粧もちの点で満足のいくものが得られなかった。さらに、成分(D)を含有していない比較例7では、油剤のずるつきが大きく、塗布時の化粧膜の伸び広がりがとまらず、負担感のなさ、化粧もち、なめらかな伸び広がりの点で満足のいくものが得られなかった。
実施例18:チークカラー(キャピラリー)
(成分) (%)
1.球状多孔質セルロースパウダー(5μm) 10.0
2.球状(ジフェニルジメチコン/ビニルフェニルジメチコン
/シルセスキオキサン)クロスコポリマー 5.0
3.赤色226号 0.4
4.赤色202号 0.2
5.黄色4号 0.2
6.ベンガラ 0.2
7.黄酸化鉄 0.5
8.マイカ 残量
9.セリサイト※19 10.0
10.メチルポリシロキサン処理合成金雲母※20 5.0
11.煙霧状ジメチルシリル化シリカ※21 0.5
12.雲母チタン※20 14.0
13.ホウケイ酸(Ca/Al)※10 2.0
14.酸化亜鉛(六角板状 平均粒子径0.3μm) 0.5
15.ポリアクリレート-44(固形分30%イソドデカン溶液)※1
3.0
16.(ジメチコン/ポリグリセリン-3)クロスポリマー 4.0
17.セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.0
18.トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル(IOB値:0.30)
7.0
19.流動パラフィン(10cSt) 8.0
20.ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル 10.0
21.メチルフェニルポリシロキサン※4 8.0
22.ジプロピレングリコール 0.1
23.セージ油 0.3
24.アーモンド油 0.3
25.(水添ポリブタジエン/グリコール/HDI)コポリマー 0.5
※19:セリサイトJS-1(ジャパンセリサイト社製)
※20:SA-PDM-20L(三好化成社製)
※21:BLONDIEE SUPER BRONZE N-2220S(CQV社製)
(製造方法)
A.成分1~14をスーパーミキサーで均一に混合する。
B.成分15~25を90℃にて均一に混合溶解する。
C.25℃でAにBを添加し万能攪拌機で均一に混合する。
D.Cをスクリューフィーダー付充填機を用いて容器に充填後に凸状にプレス成型し、チークカラーを得た。
得られたチークカラーは、高い光沢性を有し、粉や油によるべたつきや重さがなく、なめらかに伸び広がり、さらに塗付後の負担感のなさ、および化粧もちにも優れるものであった。
実施例19:口紅(スティック状)
(成分) (%)
1.ポリエチレンワックス 7.0
2.マイクロクリスタリンワックス 1.5
3.12-ヒドロキシステアリン酸 1.5
4.トリイソステアリン酸ジグリセリル(IOB値:0.26) 残量
5.t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン 1.0
6.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 3.0
7.ジメチルポリシロキサン※22 2.0
8.オクチルドデカノール 20.0
9.ポリアクリレート-44(固形分30%イソドデカン溶液)※1 8.0
10.フェニルトリメチコン※23 5.0
11.ジフェニルジメチコン※24 5.0
12.イソノナン酸イソトリデシル(IOB値:0.15) 10.0
13.ジブチルヒドロキシトルエン 0.1
14.シリル化処理無水ケイ酸※25 1.0
15.多孔質無水ケイ酸(平均粒子径12μm) 1.5
16.ホウケイ酸(Ca/Al)※10 5.0
17.赤色202号 0.3
18.パーフルオロオクチルトリエトキシシラン2%処理ガラス末※9
5.0
19.トコトリエノール 0.1
20.1,2-ペンタンジオール 0.1
21.香料 0.05
22.水添レシチン 0.1
23.セラミド3 0.01
24.アスタキサンチン 0.0001
25.オレイン酸フィトステリル 0.02
※22:KF-96-10CS(信越化学工業社製)
※23:SH556 Fluid(東レダウコーニング社製)
※24:KF-54(信越化学工業社製)
※25:AEROSIL R976S(日本アエロジル社製)
(製造方法)
A.成分1~13を100~110℃にて均一に溶解する。
B.Aに成分14~25を加え、均一に混合分散する。
C.Bを脱泡後、100℃に加熱してスティック状口紅容器に直接流し込む。
D.Cを室温に冷却後、口紅を得た。
得られたスティック状口紅は、高い光沢性を有し、粉や油によるべたつきや重さがなくなめらかに伸び広がり、さらに塗付後の負担感のなさ、および化粧もちにも優れるものであった。
実施例20:コンシーラー
(成分) (%)
1.カルナウバワックス(融点83℃) 1.0
2.キャンデリラワックス(融点73℃) 4.0
3.トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン(IOB値:0.16)
2.0
4.ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(IOB値:0.25) 残量
5.ポリアクリレート-44(固形分30%イソドデカン溶液)※1 7.0
6.セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン 0.5
7.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
3.0
8.パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル(IOB値:0.28)
5.0
9.(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマー 3.0
10.イソドデカン 10.0
11.ジフェニルジメチコン※24 2.0
12.(水添ポリブタジエン/グリコール/HDI)コポリマー 2.0
13.球状ナイロン末(平均粒子径15μm) 8.0
14.ポリメチルシルセスキオキサン(平均粒子径0.5μm) 3.0
15.酸化亜鉛(六角板状、平均粒子径1μm) 2.0
16.トリエトキシカプリリルシラン2%処理酸化チタン 12.0
17.メチルハイドロゲンジメチコン2%処理ベンガラ 0.5
18.ジメチルポリシロキサン3%処理黒色酸化鉄 0.1
19.N-ラウロイル-L-グルタミン酸Na2%処理黄色酸化鉄 2.0
20.ホウケイ酸(Ca/Al)※10 5.0
21.ベンガラ被覆雲母チタン 3.0
22.メドウフォーム油(IOB値:0.16) 2.0
23.レシチン処理扁平セルロース 0.01
24.カルボマー 0.01
25.ローズ水 0.05
(製造方法)
A. 成分1~11を90~100℃にて均一に溶解する。
B. Aに成分12~25を加え、均一に混合する。
C. Bを容器に90℃にて溶解して、金型に流し込む。
D. Cを室温に冷却後、金型を取り除き、容器に装填し、コンシーラーを得た。
得られたコンシーラーは、高い光沢性を有し、粉や油によるべたつきや重さがなくなめらかに伸び広がり、さらに塗付後の負担感のなさ、および化粧もちにも優れるものであった。
実施例21:アイブロウ(パレットタイプ)
(成分) (%)
1.フィッシャートロプシュワックス 8.0
2.ステアリルジメチコン(融点40℃) 1.0
3.ミツロウ(融点65℃) 3.0
4.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン※4 10.0
5.デカイソステアリン酸ポリグリセリル-10(IOB値:0.25)
5.0
6.パルミチン酸デキストリン※26 5.0
7.ポリアクリレート-44(固形分30%イソドデカン溶液)20.0
8.ミリスチン酸イソプロピル(IOB値:0.18) 3.0
9.トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル(IOB値:0.35) 残量
10.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル) 5.0
11.ラウロイルリジン 2.0
12.ホウケイ酸(Ca/Al)※11 7.0
13.(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン
/シルセスキオキサン)クロスポリマー 1.5
14.ジプロピレングリコール 0.5
15.グリセリン 1.0
16.シア脂 0.03
17.ジメチルポリシロキサン2%処理黒色酸化鉄 5.0
18.2%トリイソステアリン酸イソプロピルチタン処理酸化チタン
(平均粒子径0.25μm) 0.5
19.レシチン3%処理黄色酸化鉄 1.0
20.ハイドロゲンジメチコン1%処理ベンガラ 0.5
21.窒化ホウ素 2.0
22.オキシ塩化ビスマス 0.5
23.パルミチン酸レチノール 0.005
24.ラベンダー油 0.02
25.アスコルビン酸 0.0002
※26:レオパールTL2(千葉製粉社製)
(製造方法)
A.成分1~10を100℃~110℃にて加熱溶解する。
B.Aに成分11~25を加えて均一に混合する。
C.Bを脱泡後、100℃に加熱し金皿に流し込み充填する。
D.Cを室温に冷却してアイブロウを得た。
得られたアイブロウは、高い光沢性を有し、粉や油によるべたつきや重さがなくなめらかに伸び広がり、さらに塗付後の負担感のなさ、および化粧もちにも優れるものであった。
実施例22:チークカラー(油性固形)
(成分) (%)
1.パルミチン酸デキストリン※7 7.0
2.(パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸)デキストリン※8 3.0
3.ヒマワリワックス(融点76℃) 3.0
4.トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル(IOB値:0.35) 残量
5.イソステアリン酸デキストリン※27 2.0
6.(ビニルピロリドン/ヘキサデセン)コポリマー 2.0
7.ポリアクリレート-44(固形分30%イソドデカン溶液)※1 10.0
8.リンゴ酸ジイソステアリル(IOB値:0.28) 5.0
9.ホホバ油(IOB値:0.07) 0.1
10.トリベヘニン 0.5
11.PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 1.0
12.ラウリルポリグリセリン-3
ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 0.4
13.(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー 4.0
14.ジメチルポリシロキサン※5 5.0
15.セスキオレイン酸ソルビタン 0.3
16.(スチレン/DVB)コポリマー※28 2.0
17.球状ポリメタクリル酸メチル(平均粒子径6.5μm) 3.0
18.(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)
クロスポリマー 5.0
19.ポリメチルシルセスキオキサン(平均粒子径5μm) 8.0
20.赤色226号 0.2
21.ハイドロゲンジメチコン8%処理黄色4号 0.1
22.ジメチルポリシロキサンン2%処理合成金雲母 3.0
23.PET(平均粒子径20μm) 1.0
24.(PET/AL)ラミネート 1.0
25.ピーチエキス 0.03
※27:ユニフェイルマHVY(千葉製粉社製)
※28:ガンツパールGS-0605(アイカ工業社製)
(製造方法)
A.成分1~13を均一に80~90℃にて溶解する。
B.Aに成分14~25を加え、均一に混合する。
C.Bを樹脂皿に90℃にて溶解充填する。
D.Cを室温に冷却固化し頬紅を得た。
得られたチークカラー(油性固形)は、高い光沢性を有し、粉や油によるべたつきや重さがなくなめらかに伸び広がり、さらに塗付後の負担感のなさ、および化粧もちにも優れるものであった。
実施例23:ファンデーション
(成分) (%)
1.ステアロイルグルタミン酸2Na3%処理黄色酸化鉄 2.0
2.ステアロイルグルタミン酸2Na3%処理赤色酸化鉄 0.8
3.ステアロイルグルタミン酸2Na3%処理黒色酸化鉄 0.3
4.ラウロイルリシン 2.0
5.アミノ変性シリコーン1%処理合成金雲母 5.0
6.ラウリン酸亜鉛2%処理 焼成セリサイト※12 残量
7.酸化チタン被覆合成金雲母※29 2.0
8.板状シリカ※30 4.0
9.ホウケイ酸(Ca/Al)※11 8.0
10.ジラウロイルグルタミン酸リシンNa2%処理酸化チタン※31
10.0
11.酸化亜鉛※32 3.0
12.パラメトキシケイ皮酸エチルヘキシル(IOB値:0.28) 7.0
13.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 3.0
14.トリプロピレングリコール 3.0
15.トリメリト酸トリトリデシル(IOB値:0.28) 10.0
16.スクワラン 5.0
17.メドウフォーム油(IOB値:0.16) 3.0
18.コハク酸ジエチルヘキシル(IOB値:0.32) 8.0
19.ポリアクリレート-44(固形分30%イソドデカン溶液)※1 3.0
20.ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン※4 5.0
21.パルミチン酸デキストリン※7 3.0
22.セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.2
23.リンゴ酸ジイソステアリル(IOB値:0.28) 1.0
24.ヒアルロン酸Na 0.1
25.トコフェロール 0.1
26.1,3-ブチレングリコール 0.5
27.グリセリン 1.0
28.精製水 1.0
※29:HERIOS R10R(トピー工業社製)
※30:シルリーフ(水澤化学工業社製)
※31:MP-70(テイカ社製)
※32:XZ-3000F(堺化学工業社製)
(製造方法)
A.成分1~11をスーパーミキサーで均一に混合する。
B.成分12~24を80℃にて均一に混合溶解する。
C.成分25~29を均一に混合する
D.25℃でAにBとCを添加し万能攪拌機で均一に混合する。
E.Dを、スクリューフィーダー付充填機を用いて容器に充填後、立体花形のレリーフ付きプレス成型し、ファンデーションを得た。
得られたファンデーションは、高い光沢性を有し、粉や油によるべたつきや重さがなくなめらかに伸び広がり、さらに塗付後の負担感のなさ、および化粧もちにも優れるものであった。
実施例24:アイライナー
(成分) (%)
1.オクチルトリエトキシシラン3%処理黒酸化鉄 2.0
2.オクチルトリエトキシシラン3%処理群青 0.5
3.カーボンブラック 0.3
4.ラウリン酸亜鉛3%処理タルク 12.0
5.ミリスチン酸亜鉛2%処理マイカ 残量
6.ホウケイ酸(Ca/Al)※11 3.0
7.ポリアクリレート-44(固形分30%イソドデカン溶液)※1 3.0
8.イソドデカン 10.0
9.(水添ポリブタジエン/グリコール/HDI)コポリマー 3.0
10.トリメチルシロキシケイ酸の50%ジメチコン溶液※33
15.0
11.ポリメチルシルセスキオキサン※34 5.0
12.メチルトリメチコン 5.0
13.カプリリルメチコン 3.0
14.トリイソステアリン酸ジグリセリル(IOB値:0.26) 4.0
15.トリメリト酸トリトリデシル(IOB値:0.28) 13.0
16.カプリリルグリコール 0.3
17.香料 0.1
※33:KF-9021L(固形分50%、ジメチコン2CS溶液、信越化学工業社製)
※34:SILFORM FLEXIBLE RESIN(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
(製造方法)
A.成分1~7をスーパーミキサーで均一に混合する。
B.成分8~17を80℃にて均一に混合溶解する。
C.25℃でAにBを添加し万能攪拌機で均一に混合する。
D.をスクリューフィーダー付充填機を用いて容器に充填後プレス成型し、アイライナーを得た。
得られたアイライナーは、高い光沢性を有し、粉や油によるべたつきや重さがなくなめらかに伸び広がり、さらに塗付後の負担感のなさ、および化粧もちにも優れるものであった。
実施例25:油性液状マスカラ
(成分) (%)
1.軽質流動イソパラフィン 残量
2.トリメチルシロキシケイ酸※35 14.0
3.パルミチン酸デキストリン※27 5.0
4.ポリメチルシルセスキオキサン粉体※36 2.0
5.ジステアルジモニウムヘクトライト 4.0
6.ポリエチレンワックス※37 2.0
7.ミツロウ 4.0
8.カルナウバワックス 3.0
9.(エチレン/プロピレン)コポリマー※38 1.0
10.ホウケイ酸(Ca/Al)※11 1.5
11.ナイロン12繊維(5T、1mm) 1.0
12.黒酸化鉄 8.0
13.炭酸プロピレン 1.0
14.ポリアクリレート-44 (固形分30%イソドデカン溶液)※1
10.0
15.メチルパラベン 0.2

※35:KF-7312L(信越化学工業社製、固形分50%ジメチコン溶液)
※36:TOSPEARL 150KA(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン社製)(平均粒子径5μm)
※37:PERFORMALENE500(ニューフェーズテクノロジー社製)
※38:EPSワックス(日本ナチュラルプロダクツ社製)
(製造方法)
A.成分1~10を100℃まで溶解し均一に分散する。
B.Aに成分11~16を加え均一に混合する。
C.Bを容器に充填して製品とする。
得られた油性液状マスカラは、高い光沢性を有し、粉や油によるべたつきや重さがなくなめらかに伸び広がり、さらに塗付後の負担感のなさ、および化粧もちにも優れるものであった。
実施例26:油性マスカラ化粧料(固形)
(成分) (%)
1.マイクロクリスタリンワックス※39 5.0
2.ヒマワリ種子ロウ 10.0
3.トリメチルシロキシケイ酸※33 10.0
4.イソドデカン 残量
5.2-デシルテトラデカノール 5.0
6.フェニルグリコール 1.0
7.ポリアクリレート-44(固形分30%イソドデカン溶液)※1 9.0
8.メチルシロキサン網状重合体※40 5.0
9.カーボンブラック 10.0
10.ホウケイ酸(Ca/Al)※10 10.0
11.シリル化処理無水ケイ酸※18 1.0
12.(水添ポリブタジエン/グリコール/HDI)コポリマー 0.3
13.2-エチルヘキサン酸セチル(IOB値:1.3) 1.5
※39:合成セレシンSP-273P(日本ナチュラルプロダクツ社製)
※40:トスパール145A(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
(製造方法)
A.成分1~4を110℃で加熱溶解する。
B.Aに成分5~13を加え、均一に混合する。
C.Bを容器に溶融充填して製品とする。
得られた油性マスカラ化粧料(固形)は、高い光沢性を有し、粉や油によるべたつきや重さがなくなめらかに伸び広がり、さらに塗付後の負担感のなさ、および化粧もちにも優れるものであった。

Claims (4)

  1. 次の成分(A)~(D)、
    (A)ポリアクリレート-44 0.1~10質量%
    (B)無機非晶質板状粒子または焼成板状粘土鉱物
    C)油剤 30~80質量%
    D)ワックス、天然ロウ、植物脂、飽和高級アルコール、飽和高級脂肪酸、金属石鹸、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖エステル、ポリウレタン化合物、アミノ酸系ゲル化剤、シリコーンワックスから選ばれる1種または2種以上
    を含有し、(C)中に、エステル油とシリコーン油の合計比率がエステル油:シリコーン油=5:1~1:3となるように、エステル油及びシリコーン油を各々1種または2種以上含有する油性化粧料。
  2. 前記成分(B)がガラス末、板状シリカ、焼成セリサイトから選ばれる1種または2種以上を含有する請求項1記載の油性化粧料。
  3. 前記成分(B)を含む全粉体を30~60質量%含有する請求項1または2に記載の油性化粧料。
  4. 前記成分(B)の平均粒子径が、1~60μmである請求項1~の何れかに記載の油性化粧料。
JP2019065493A 2019-03-29 2019-03-29 油性化粧料 Active JP7292920B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019065493A JP7292920B2 (ja) 2019-03-29 2019-03-29 油性化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019065493A JP7292920B2 (ja) 2019-03-29 2019-03-29 油性化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020164448A JP2020164448A (ja) 2020-10-08
JP7292920B2 true JP7292920B2 (ja) 2023-06-19

Family

ID=72715149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019065493A Active JP7292920B2 (ja) 2019-03-29 2019-03-29 油性化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7292920B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230072504A (ko) 2020-11-02 2023-05-24 아사히 가세이 파인켐 가부시키가이샤 조성물 및 그의 제조 방법 그리고 화장료
JPWO2022138646A1 (ja) * 2020-12-24 2022-06-30
KR102557085B1 (ko) * 2020-12-29 2023-07-20 주식회사 코스메카코리아 오일 겔화제를 포함하는 수중유형 화장료 조성물 및 이의 제조방법
WO2023248825A1 (ja) * 2022-06-24 2023-12-28 株式会社 資生堂 化粧料
WO2024116413A1 (en) * 2022-12-02 2024-06-06 Lvmh Recherche Powder cosmetic composition

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002138009A (ja) 2000-10-30 2002-05-14 Kose Corp 油性化粧料
WO2009054301A1 (ja) 2007-10-23 2009-04-30 Shiseido Company, Ltd. 油性固形化粧料
JP2012072081A (ja) 2010-09-28 2012-04-12 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 化粧料
JP2016124806A (ja) 2014-12-26 2016-07-11 花王株式会社 油中水型乳化化粧料
JP2016141660A (ja) 2015-02-04 2016-08-08 株式会社コーセー 油性睫用化粧料

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002138009A (ja) 2000-10-30 2002-05-14 Kose Corp 油性化粧料
WO2009054301A1 (ja) 2007-10-23 2009-04-30 Shiseido Company, Ltd. 油性固形化粧料
JP2012072081A (ja) 2010-09-28 2012-04-12 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 化粧料
JP2016124806A (ja) 2014-12-26 2016-07-11 花王株式会社 油中水型乳化化粧料
JP2016141660A (ja) 2015-02-04 2016-08-08 株式会社コーセー 油性睫用化粧料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020164448A (ja) 2020-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7292920B2 (ja) 油性化粧料
JP6517511B2 (ja) カルボシロキサンデンドリマー単位を伴うポリマーおよび大量のモノアルコールを含有する組成物
JP7291034B2 (ja) 二次付着防止用油性化粧料
JP6592258B2 (ja) 油性固形化粧料
WO2013147113A1 (ja) 樹脂組成物および当該樹脂組成物を配合する化粧料
JP5908674B2 (ja) 油性化粧料
CN111107904A (zh) 具有高颜料含量的分散脂肪相的分散体
JP2019014670A (ja) 油性化粧料
JP5214863B2 (ja) アイメイクアップ化粧料
JP5356710B2 (ja) 油性化粧料
JP5497314B2 (ja) 油性化粧料
JP5784932B2 (ja) 油性固形化粧料
JP7306952B2 (ja) 粉末化粧料およびその製造方法
JP7553260B2 (ja) 油性化粧料
JP2003113024A (ja) 油性化粧料
JP2007269763A (ja) 油性化粧料
JP7222651B2 (ja) 油性固形化粧料
JP2017088602A (ja) 油性固形化粧料
CN108078800B (zh) 油性化妆料
JP4704603B2 (ja) 油性化粧料
JP2002316910A (ja) 油性化粧料
JP7449724B2 (ja) 固形粉末化粧料
JP7212563B2 (ja) 睫毛用化粧料
JP3689381B2 (ja) 油性化粧料
JP2022152038A (ja) 固形化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220228

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20220228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230607

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7292920

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150