JP7292793B2 - 冷却水系統の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動車両等に搭載される電動機及び当該電動機を制御するPCU(Power Control Unit)を水冷(液冷)する冷却水(冷却液)系統の制御装置に関する。
近時、電動機及び内燃機関の二種の動力源を備えるハイブリッド車両が一定の普及を見ている。シリーズ方式のハイブリッド車両(例えば、下記特許文献1を参照)は、内燃機関により発電用モータジェネレータを駆動して発電を行い、発電した電力をリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等のバッテリに蓄えるとともに走行用モータジェネレータに供給する。そして、走行用モータジェネレータによって車両の駆動輪を回転させて走行する。
発電用モータジェネレータのみならず、走行用モータジェネレータもまた、回生制動により発電を行い、発電した電力をバッテリに蓄えることができる。バッテリの容量一杯まで既に電荷が蓄えられている場合には、回生制動により得られる電力を敢えて発電用モータジェネレータに供給し、これを電動機として作動させて内燃機関を回転駆動することで、余剰の電力を消費する。
ハイブリッド車両では、内燃機関が燃料を燃焼させて回転駆動力を発生させなくとも、走行用モータジェネレータが出力する回転駆動力により車両を走行させることが可能である。故に、車両の運用中であっても、内燃機関の運転を停止している状態が継続することがある。
バッテリが現在蓄えている電荷の量が所定量を下回っている場合、または走行用モータジェネレータに対する要求出力が大きい場合には、内燃機関を始動し気筒に燃料を供給してこれを燃焼させ、内燃機関の出力する回転駆動力を以て発電用モータジェネレータを駆動し、発電を実施してバッテリを充電、または走行用モータジェネレータに供給する電力を増強する。
シリーズ方式のハイブリッド車両にあって、発電用モータジェネレータは、停止した内燃機関を始動する準備として内燃機関をモータリング(または、クランキング)する役割を兼ねる。モータリング時には、バッテリから必要な電力の供給を受ける。
コストの面、また車体における搭載スペースの制約から、採用するバッテリは小形かつ軽量のものであることが望ましい。一方で、小形バッテリは、蓄電容量が小さく、端子電圧が低くなるきらいがある。走行用モータジェネレータに印加される電圧が低いと、走行用モータジェネレータが大きな駆動力を出力できず、運転者が所望する動力性能を得られない懸念が生じる。
そこで、バッテリと、走行用モータジェネレータに付随するインバータとの間に昇圧コンバータを介設しておき、必要に応じ、バッテリの出力電圧を昇圧コンバータにより昇圧した上で、インバータを介して走行用モータジェネレータに印加することが行われる(例えば、下記特許文献2を参照)。インバータ及び昇圧コンバータは、モータジェネレータを電気的に制御するためのPCUの構成要素となる。
車両の運用中、PCU及びモータジェネレータの各々が昇温する。これらが過熱すると、機能不全や故障を招来するおそれが生じる。そこで、PCU及びモータジェネレータを冷却するための水冷式の冷却装置を付設することが通例となっている(例えば、下記特許文献3を参照)。
水冷式冷却装置は、ラジエータにおいて放熱させた比較的低温の冷却水をPCUに供給してPCUを冷却した後、さらにその冷却水をモータジェネレータ及びトランスアクスルに供給してこれらを冷却する。ラジエータから流出する冷却水を先にPCUに供給するのは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)その他の半導体スイッチング素子を内包するPCUの温度の許容上限が、モータジェネレータの温度の許容上限よりも低いからである。モータジェネレータ及びトランスアクスルの冷却を終えた冷却水は、再びラジエータへと帰還する。
特開2016-064735号公報 特開2001-211511号公報 特開2014-220912号公報
発熱量の増大により冷却水が受熱して高温化し、ラジエータからPCUに供給するべき冷却水の温度が許容上限を超えると、PCU保護機能により、PCUから電動機として作動するモータジェネレータに入力する電力(または、モータジェネレータに対する印加電流若しくは印加電圧)の大きさに制限がかかる。結果、モータジェネレータの出力が低減し、車両の車速や加速度が低下して、運転者の所望する動力性能を発揮できなくなる。
ラジエータを大形化して冷却水の放熱性能を高めることも考えられるものの、重量の増大及びコストの増加に繋がる不利がある。加えて、軽自動車や小型乗用車では元来、車体のエンジンルーム(エンジンコンパートメント)の容積に制約があり、ラジエータを大形化することが難しいという側面もある。
本発明は、ラジエータからPCUに供給する冷却水が電動機から受熱しその温度が許容上限を超えてPCU保護機能が働く可能性を減少させることを所期の目的とする。
本発明では、ラジエータにおいて放熱させた冷却水をインバータを含むPCUに供給し、PCUを冷却した後の冷却水を電動機に供給し、電動機を冷却した後の冷却水をラジエータに向けて還流させる冷却水系統を制御するものであり、ラジエータからPCUに供給する冷却水の温度が高くなるほど、ウォータポンプが吸込んで吐出する冷却水の流量を増加させることを原則とし、ラジエータからPCUに供給する冷却水の温度がその許容上限以下でありつつも当該許容上限よりは低位の所定値以上に高まっている状況下において、電動機の温度がその許容上限よりは低い所定値以下に留まっている場合には、電動機の温度が当該所定値を上回る場合と比較して、ラジエータからPCUに供給する冷却水の温度の上昇量に対するウォータポンプが吐出する冷却水の流量の増加量の比を小さくする冷却水系統の制御装置を構成した。
並びにラジエータからPCUに供給する冷却水の温度が所定値以上となったときに、ラジエータを強制空冷するファンを作動させ、さもなくば当該ファンを作動させないことを原則とし、ラジエータからPCUに供給する冷却水の温度が所定値未満であるとしても、電動機の出力を所定値以上に増大させることが要求された場合には、ラジエータを強制空冷するファンを作動させることが好ましい
本発明によれば、ラジエータからPCUに供給する冷却水が電動機から受熱しその温度が許容上限を超えてPCU保護機能が働く可能性を減少させることができる。
本発明の一実施形態におけるシリーズ方式のハイブリッド車両及び制御装置の構成を示す図。 同実施形態のハイブリッド車両のPCUの電気回路図。 同実施形態のハイブリッド車両のPCU及びモータジェネレータを水冷する冷却水系統の構成を示す図。 同実施形態の冷却水系統における、PCUに供給する冷却水の温度と、ウォータポンプによる冷却水の吐出流量との関係を示す図。 同実施形態の冷却水系統における、ウォータポンプによる冷却水の吐出流量と、ラジエータにおける放熱量、モータジェネレータの温度及びPCUに供給する冷却水の温度との関係を示す図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 同実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態におけるハイブリッド車両の主要システムの概略構成を示している。このハイブリッド車両は、内燃機関1と、内燃機関1により駆動されて発電を行う発電用モータジェネレータ2と、発電用モータジェネレータ2が発電した電力を蓄える駆動用バッテリ3と、発電用モータジェネレータ2及び/または駆動用バッテリ3から電力の供給を受けて車両の駆動輪62を駆動する走行用モータジェネレータ4とを備えている。
本実施形態のハイブリッド車両は、内燃機関1を発電にのみ使用するシリーズハイブリッド方式の電気自動車であり、車両の駆動輪62には専ら走行用モータジェネレータ4から走行のための駆動力を供給する。内燃機関1と駆動輪62との間は機械的に切り離されており、元来両者の間で回転駆動力の伝達がなされない。よって、内燃機関1は、走行用モータジェネレータ4及び駆動輪62から完全に独立して回転することが可能である。イグニッションスイッチ(パワースイッチ、またはイグニッションキー)がONに操作されている車両の運用中、運転者がアクセルペダルを踏むことで車両が走行可能な状態にあっても、駆動用バッテリ3が充分な電荷を蓄えている状況下では、燃料の燃焼を伴う内燃機関1の運転を実施しないことがある。
内燃機関1は、例えば複数の気筒を包有する4ストロークエンジンである。内燃機関1の回転軸であるクランクシャフトは、発電用モータジェネレータ2の回転軸と歯車機構を介して機械的に接続している。そして、内燃機関1が出力する回転駆動力を発電用モータジェネレータ2に入力することで、発電用モータジェネレータ2が発電する。発電した電力は、駆動用バッテリ3に充電し、及び/または、走行用モータジェネレータ4に供給する。また、発電用モータジェネレータ2は、自らが回転駆動力を発生させて内燃機関1のクランクシャフトを回転駆動する電動機としても機能する。例えば、発電用モータジェネレータ2は、停止している内燃機関1を始動する準備としてのモータリング(クランキング)を実行する。
走行用モータジェネレータ4は、車両の走行のための駆動力を発生させ、その駆動力をトランスアクスル6の減速機61を介して駆動輪62に入力する。また、走行用モータジェネレータ4は、駆動輪62に連れ回されて回転することで発電し、車両の運動エネルギを電気エネルギとして回収する。この回生制動により発電した電力は、駆動用バッテリ3に充電する。
但し、既に駆動用バッテリ3の容量一杯まで電荷が蓄えられており、それ以上の充電が困難であるならば、走行用モータジェネレータ4が回生発電した電力を敢えて発電用モータジェネレータ2に供給し、発電用モータジェネレータ2を電動機として稼働させて内燃機関1を回転駆動する。これにより、車両の制動性能を維持しながら、余剰の電力を消尽する。また、このとき、内燃機関1の回転が保たれることから、内燃機関1の気筒への燃料供給を一時的に停止する燃料カットを実行することができる。
発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2が発電する交流電力を直流電力に変換する。そして、その直流電力を駆動用バッテリ3または駆動機インバータ41に入力する。並びに、発電機インバータ21は、発電用モータジェネレータ2を電動機として作動させる際に、駆動用バッテリ3及び/または駆動機インバータ41から供給される直流電力を交流電力に変換した上で発電用モータジェネレータ2に入力する。
駆動機インバータ41は、駆動用バッテリ3及び/または発電機インバータ21から供給される直流電力を交流電力に変換した上で走行用モータジェネレータ4に入力する。並びに、駆動機インバータ41は、車両の回生制動を行うときに走行用モータジェネレータ4が発電する交流電力を直流電力に変換した上で駆動用バッテリ3または発電機インバータ21に入力する。
駆動用バッテリ3は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等の、エネルギ密度の大きい高電圧の二次電池である。駆動用バッテリ3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々が発電する電力を充電して蓄える。並びに、駆動用バッテリ3は、発電用モータジェネレータ2及び走行用モータジェネレータ4の各々を電動機として作動させるための電力を放電し、それらモータジェネレータ2、4に必要な電力を供給する。
図2に、本実施形態のハイブリッド車両のPCU5(Power Control Unit)5の電気回路図を示す。駆動用バッテリ3と、走行用モータジェネレータ4に付随するインバータ41及び発電用モータジェネレータ2に付随するインバータ21との間には、昇降圧コンバータ31を介設している。昇降圧コンバータ31は、駆動用バッテリ3の端子電圧即ちバッテリ3が出力する電圧を、昇圧または降圧した上で、インバータ21、41を介してモータジェネレータ2、4に印加することのできるDC-DCコンバータである。
因みに、降圧コンバータ32は、駆動用バッテリ3とは別の補機バッテリ(図示せず)に低電圧を供給するためのDC-DCコンバータである。補機バッテリは、例えば鉛蓄電池等の、駆動用バッテリ3と比較して低電圧の二次電池である。
内燃機関1、発電用モータジェネレータ2、駆動用バッテリ3及び走行用モータジェネレータ4等の制御を司る制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECU、例えば内燃機関1を制御するエンジンコントローラ01、発電用モータジェネレータ2及び発電機インバータ21を制御する発電機コントローラ02、駆動用バッテリ3を監視しかつ昇降圧コンバータ31を制御するバッテリコントローラ03、走行用モータジェネレータ4及び駆動機インバータ41を制御する駆動機コントローラ04等が、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものである。各コントローラ01、02、03、04は、補機バッテリから必要な電力の供給を受ける。
ECU0は、各種センサを介して検出される、運転者が操作するアクセル開度即ちアクセルペダルの踏込量や、シフトポジション即ちシフトレバー若しくはセレクタレバーの位置またはスイッチのON/OFF、現在の車両の車速、路面の勾配、駆動用バッテリ3の蓄電量、発電用モータジェネレータ2の発電電力等に応じて、走行用モータジェネレータ4が出力する回転駆動力、内燃機関1が出力する回転駆動力、及び発電用モータジェネレータ2が発電する電力の大きさを増減制御する。
駆動用バッテリ3が現在充分な電荷を蓄えており、走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が小さい場合、内燃機関1への燃料の供給を遮断して内燃機関1を運転しない。翻って、駆動用バッテリ3が現在蓄えている電荷の量が所定量を下回っている場合、または走行用モータジェネレータ4に対して要求される出力が大きい場合には、内燃機関1を始動し気筒に燃料を供給してこれを燃焼させ、内燃機関1の出力する回転駆動力を以て発電量モータジェネレータ2を駆動し、発電を実施して駆動用バッテリ3を充電し、または走行用モータジェネレータ4に供給する電力を増強する。
走行用モータジェネレータ4により駆動輪62を回転駆動して車両を走行させるときには、走行用モータジェネレータ4に要求される(走行用モータジェネレータ4が出力するべき)駆動力の大きさに応じ、駆動用バッテリ3の出力電圧を昇圧コンバータ31により昇圧して、その昇圧した電圧をインバータ41を介して走行用モータジェネレータ4に印加する。基本的に、昇圧コンバータ31は、アクセル開度が大きいほど、つまり要求される駆動力が大きいほど、走行用モータジェネレータ4に印加する電圧を大きく昇圧する。要求される駆動力が小さいときには、昇圧の度合いを小さくし、走行用モータジェネレータ4に印加する電圧をできる限り低下させて、インバータ41を含む電気回路における損失、並びにモータジェネレータ4における銅損及び鉄損の低減を図る。
図3に、PCU5及びモータジェネレータ2、4を水冷する冷却装置の冷却水系統を示す。ラジエータ71において放熱させて低温化した冷却水は、まずPCU5に供給され、PCU5と熱交換してこれを冷却する。PCU5を冷却した後の冷却水は、次にモータジェネレータ2、4及びトランスアクスル6に供給され、これらモータジェネレータ2、4及びトランスアクスル6を冷却する。詳細には、モータジェネレータ2、4及びトランスアクスル6をオイルクーラ72により冷却するものとし、そのオイルクーラ72の冷媒であるオイルと冷却水とが熱交換することにより、間接的にモータジェネレータ2、4及びトランスアクスル6を冷却する。
モータジェネレータ2、4及びトランスアクスル6を冷却した後の冷却水は、密閉型リザーブタンク(リザーバータンク)73に流入する。リザーブタンク73は、冷却水中に混入した空気等の気体を冷却水から分離させて除去する機能を有している。リザーブタンク73は、冷却水系統の中で最も高い位置に配設することが好ましい。
ウォータポンプ74は、リザーブタンク73から流下する冷却水を吸込んで吐出し、ラジエータ71に向けて圧送する電動式のものである。PCU5、モータジェネレータ2、4及びトランスアクスル6の冷却に供されて昇温した冷却水は、ラジエータ71に帰還し、ラジエータ71において外気と熱交換して冷却された上、再度PCU5に向けて送り出される。ラジエータ71には、ラジエータ71に対して送風しこれを強制的に空冷する電動のファン77が付随している。ウォータポンプ74を駆動するモータ、及びラジエータファン77を駆動するモータはそれぞれ、補機バッテリから必要な電力の供給を受ける。
以降、本実施形態の冷却装置の制御に関して詳述する。制御の目的は、PCU5の温度THをその許容上限(例えば、65℃)LH以下に抑制すること、並びに、モータジェネレータ2、4の温度TMをその許容上限(例えば、110℃)LM以下に抑制することである。IGBTその他の半導体スイッチング素子を内包する都合上、PCU5の温度THの許容上限LHはモータジェネレータ2、4の温度TMの許容上限LMよりも低い。
図4に、PCU5に供給する冷却水の温度THと、ウォータポンプ74による冷却水の吐出流量との関係を示す。ECU0は、PCU5に供給する冷却水の温度THとして、ラジエータ71から流出しPCU5に向かう冷却水の温度、PCU5に流入する冷却水の温度、またはPCU5自体の温度を、温度センサ(サーミスタ)75を介して計測する。そして、原則として、その冷却水の温度THが高くなるほど、ウォータポンプ74が吸込み吐出する冷却水の流量を増加させるように、ウォータポンプ74の駆動モータを制御する。
ウォータポンプ74による冷却水の吐出流量が増加することは、冷却水系統を循環する冷却水の流量が増加することを意味する。冷却水の流量が増加するほど、ラジエータ71において冷却水から放熱される単位時間当たりの熱量が増加する。また、図5に示すように、冷却水の流量が増加するほど、オイルクーラ6の冷媒のオイルが冷却され、モータジェネレータ2、4から奪う熱量が増加して、モータジェネレータ2、4の温度TMが降下する。
ところが、PCU5に供給する冷却水の温度THは、常に冷却水の流量の増加に応じて低下するとは限らない。車両が勾配の大きい坂道を登坂走行するときのような、車速及びモータジェネレータ4の回転数は低いがモータジェネレータ4に対する要求駆動力が大きい低回転高負荷の運転領域では、図5に示しているように、冷却水の流量の増加により却ってPCU5に供給する冷却水の温度THが上昇することが起こり得る。これは、PCU5による負荷増に対して、モータジェネレータ4における損失即ち発熱量が大きく、モータジェネレータ2、4と熱交換した冷却水の温度が顕著に高まることに起因する。しかも、低速走行中は、エンジンルームに吹き込む走行風の風量が少なく、ラジエータ71が走行風により空冷される度合いが小さくなる。
その帰結として、ラジエータ71を流通した冷却水の温度THが、PCU5の温度THの許容上限LHを上回るリスクが生じる。冷却水の温度THが許容上限LHを超えると、PCU5の保護機能により、PCU5からモータジェネレータ2、4に入力する電力(または、モータジェネレータ2、4に対する印加電流若しくは印加電圧)の大きさを制限することになり、モータジェネレータ2、4の出力が低減して、運転者の所望する動力性能を発揮できなくなる。
そこで、本実施形態では、ラジエータ71からPCU5に供給する冷却水の温度THがその許容上限LHよりは低い所定値(例えば、60℃)CH以上となっている状況下において、モータジェネレータ2、4の温度TMがその許容上限LMよりは低い所定値(例えば、100℃)CM以下に留まっている場合には、そうでない場合と比較して、冷却水の温度THに対する冷却水の流量の増加率、即ちラジエータ71からPCU5に供給する冷却水の温度THの上昇量に対するウォータポンプ74が吐出する冷却水の流量の増加量の比を小さくする。つまり、モータジェネレータ2、4及びトランスアクスル6からラジエータ71への高温の冷却水の流入量の増加を抑制することで、PCU5に供給する冷却水の温度THの上昇をできる限り小さくする。
図6に示すように、本実施形態のECU0は、温度センサ75を介して実測している冷却水の現在の温度THがその許容上限LHを上回る場合(ステップS1)、PCU5を保護する機能を発動して(ステップS2)PCU5からモータジェネレータ2、4に入力する電力の大きさを制限する。そうでなくとも、温度センサ(サーミスタ)76を介して実測しているモータジェネレータ2、4の現在の温度TMがその許容上限LMを上回る場合には(ステップS3)、モータジェネレータ2、4を保護する機能を発動して(ステップS4)PCU5からモータジェネレータ2、4に入力する電力の大きさを制限する。
冷却水の温度TH及びモータジェネレータ2、4の温度TMがそれぞれの許容上限LH、LM以下に収まっており、さらに、PCU5に供給する冷却水の温度THが所定値CH以下であるならば(ステップS5)、図中に実線で表しているように、原則通り、冷却水の温度THが高くなるほどウォータポンプ74が吐出する冷却水の流量を増加させる通常の制御を実施する(ステップS8)。
これに対し、冷却水の温度THが所定値CH以上、許容上限LH未満であり(ステップS5)、なおかつモータジェネレータTMの温度が所定値CM以下であるならば(ステップS6)、冷却水の温度THに対する冷却水の流量の増加率を、通常の制御よりも小さくする(ステップS7)。例えば、図中に一点鎖線で表しているように、冷却水の温度THが高くなってもウォータポンプ74が吐出する冷却水の流量を増加させずに一定またはほぼ一定の値VCに保つ。あるいは、ステップS7にて、冷却水の温度THが高くなるほどウォータポンプ74が吐出する冷却水の流量を増加させるものの、その増加率を図中に実線で表している通常の制御のそれよりも小さくする(傾きをより小さくする)。ステップS7にて、冷却水の温度THが高くなるほどウォータポンプ74が吐出する冷却水の流量を(僅少なりとも)減少させることもあり得よう。
冷却水の温度THが所定値CH以上、許容上限LH未満である(ステップS5)としても、モータジェネレータTMの温度が所定値CMを上回っているならば(ステップS6)、冷却水の温度THが高くなるほどウォータポンプ74が吐出する冷却水の流量を増加させる通常の制御を実施する(ステップS8)。
ECU0は、上述したステップS1ないしS8を反復的に実行する。
また、図7に示すように、本実施形態のECU0は、温度センサ75を介して実測している冷却水の現在の温度THが所定値(例えば、上記の所定値CHに等しい60℃)を上回ることを条件として(ステップS9)、ラジエータファン77を起動してこれを回転させ、当該ファン77が吐出する風をラジエータ71に当ててラジエータ71を強制空冷する(ステップS10)。換言すれば、PCU5に供給される冷却水の温度THが所定値以下である場合には、原則として、ラジエータファン77の回転を停止する(ステップS12)。
だが、冷却水の温度THが所定値以下である(ステップS9)としても、モータジェネレータ4に対して要求されている出力が所定値以上に大きいときには(ステップS11)、後の冷却水の温度上昇を見越して、予防的にラジエータファン77を起動してラジエータ71を強制空冷する(ステップS10)。モータジェネレータ4に対する要求出力は、運転者が操作するアクセル開度及び車速によって決まる。要求出力は、アクセル開度が大きくなるほど大きくなり、車速が高くなるほど大きくなる。
ECU0は、上述したステップS9ないしS12を反復的に実行する。
本実施形態では、ラジエータ71において放熱させた冷却水をインバータを含むPCU5に供給し、PCU5を冷却した後の冷却水を電動機2、4に供給し、電動機2、4を冷却した後の冷却水をラジエータ71に向けて還流させる冷却水系統を制御するものであり、ラジエータ71からPCU5に供給する冷却水の温度THが高くなるほど、ウォータポンプ74が吸込んで吐出する冷却水の流量を増加させることを原則とし、ラジエータ71からPCU5に供給する冷却水の温度THがその許容上限LHよりは低い所定値CH以上となっている状況下において、電動機2、4の温度TMがその許容上限LMよりは低い所定値CH以下に留まっている場合には、そうでない場合と比較して、ラジエータ71からPCU5に供給する冷却水の温度THの上昇量に対するウォータポンプ74が吐出する冷却水の流量の増加量の比を小さくする冷却水系統の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、特に低回転高負荷の運転領域等において、ラジエータ71からPCU5に供給する冷却水の温度THを効果的に許容上限LH以下に抑制することができる。そして、ラジエータ71を徒に大形化せずとも、PCU5の保護機能が働く可能性が減少し、車両の動力性能を高く維持することが可能となる。
並びに、本実施形態では、ラジエータ71において放熱させた冷却水をインバータを含むPCU5に供給し、PCU5を冷却した後の冷却水を電動機2、4に供給し、電動機2、4を冷却した後の冷却水をラジエータ71に向けて還流させる冷却水系統を制御するものであり、ラジエータ71からPCU5に供給する冷却水の温度THが所定値以上となったときに、ラジエータ71を強制空冷するファン77を作動させ、さもなくば当該ファン77を作動させないことを原則とし、ラジエータ71からPCU5に供給する冷却水の温度THが所定値未満であるとしても、電動機4の出力を所定値以上に増大させることが要求された場合には、ラジエータ71を強制空冷するファン77を作動させる冷却水系統の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、電動機4に対する要求駆動力または要求出力が大きいときに、ラジエータ71からPCU5に供給する冷却水の温度THを効果的に許容上限LH以下に抑制することができる。ひいては、PCU5の保護機能が働く可能性が減少し、車両の動力性能を高く維持することが可能となる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。特に、本発明の適用対象は、シリーズ方式のハイブリッド車両には限定されない。他の方式のハイブリッド車両や電気自動車等に本発明を適用することも、当然に可能である。
その他、各部の具体的な構成や処理の内容は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、電動車両等に搭載される電動機及びPCUを冷却する冷却装置の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…内燃機関
2…発電機、モータリング用電動機(発電用モータジェネレータ)
21…インバータ
3…駆動用バッテリ
31…昇降圧コンバータ
4…走行用電動機(走行用モータジェネレータ)
41…インバータ
5…PCU
6…トランスアクスル
71…ラジエータ
74…ウォータポンプ
75…冷却水の温度を検出するセンサ
76…電動機の温度を検出するセンサ
77…ラジエータファン

Claims (2)

  1. ラジエータにおいて放熱させた冷却水をインバータを含むPCUに供給し、PCUを冷却した後の冷却水を電動機に供給し、電動機を冷却した後の冷却水をラジエータに向けて還流させる冷却水系統を制御するものであり、
    ラジエータからPCUに供給する冷却水の温度が高くなるほど、ウォータポンプが吸込んで吐出する冷却水の流量を増加させることを原則とし、
    ラジエータからPCUに供給する冷却水の温度がその許容上限以下でありつつも当該許容上限よりは低位の所定値以上に高まっている状況下において、電動機の温度がその許容上限よりは低い所定値以下に留まっている場合には、電動機の温度が当該所定値を上回る場合と比較して、ラジエータからPCUに供給する冷却水の温度の上昇量に対するウォータポンプが吐出する冷却水の流量の増加量の比を小さくする冷却水系統の制御装置。
  2. ラジエータからPCUに供給する冷却水の温度が所定値以上となったときに、ラジエータを強制空冷するファンを作動させ、さもなくば当該ファンを作動させないことを原則とし、
    ラジエータからPCUに供給する冷却水の温度が所定値未満であるとしても、電動機の出力を所定値以上に増大させることが要求された場合には、ラジエータを強制空冷するファンを作動させる請求項1記載の冷却水系統の制御装置。
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