JP7289968B1 - 裏込め材注入方法及び装置、裏込め材 - Google Patents

裏込め材注入方法及び装置、裏込め材 Download PDF

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Abstract

【課題】裏込め材に砂を使用せずに、従来の2液可塑性裏込め注入材と同程度の可塑性保持時間及び初期強度を確保し、長期強度を硬質地盤、固結粘土層、軟岩層等の地盤と同程度の圧縮強度や変形係数にする。【解決手段】工業プロセスによって製造される微粉末、水、及び増粘剤を混合して微粉末ジェルを作成する混合装置と、セメント、水、増粘剤、流動化剤、及び調整剤を混合してセメントジェルを作成する混合装置と、微粉末ジェルを裏込め部14付近まで圧送する第1の圧送ポンプと、セメントジェルを裏込め部14付近まで圧送する第2の圧送ポンプと、低モル比の水ガラスを裏込め部14付近まで圧送する第3の圧送ポンプと、微粉末ジェルと、セメントジェルと、低モル比の水ガラスを混合して裏込め材14aを作成する第3の混合工程と、この裏込め材14aを裏込め部14に注入する注入管15と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばトンネルを築造するとき、トンネルの裏込め部(以下、テールボイドともいう。)に裏込め材を注入するための裏込め材注入方法及び装置、裏込め材に関する。
一般に、シールド工法には、シールド掘進機に設けたシールドジャッキ推進装置を用いて、シールド掘進機内の後胴で組み立てられた覆工体(セグメント)を押圧し、その反力をシールド掘進機の掘進力とすると同時に、回転カッタ―等で地山を掘削して掘進し、トンネルを築造する工法がある。
上記シールド工法では、掘削断面とセグメント外周との間に空隙部(テールボイド)が生じることから、掘進すると同時に上記空隙部に速やかに裏込め材を注入充填し、早期に固化させることで地盤変位を最小限に抑制するようにしている。
従来、上記シールド工法において、テールボイドに充填する裏込め材は、主に軟弱地盤を対象に様々な裏込め材が発展してきた。この裏込め材を注入する方法には、テールボイドが発生すると同時に、このテールボイドに裏込め材を充填する同時裏込め注入方法が専ら採用されてきた。
また従来、上記裏込め材に求められる設計強度(材令28日)については、特に重要構造物や急曲線施工等の特殊条件下以外では、掘削対象土質にかかわらず、少なくとも2N/mm以上とされている(技術マニュアルP.23参照、可塑状グラウト協会発行)。これは、比較的軟弱地盤を対象とするシールド工事で多く採用されてきたためである。
近年、大深度、大断面のシールド工事においては、圧縮強度が高い洪積層から軟岩等を掘削することが多くなるため、裏込め材の強度についても掘削対象地盤相当の強度が求められている。また近年、土被りの大きい、N値50以上の洪積層、第三紀層等の未固結地盤や軟岩等で、地下水位が高い条件下の道路トンネルや鉄道トンネル等を建設する事例や計画事例が増えている。このような事情から裏込め材においても高強度の裏込め材が要求されている。なお、高強度の裏込め材については、例えば特許文献1に記載された技術がある。
特開2016-166447号公報
ところで、特許文献1に記載された技術は、裏込め材に細骨材として砂を使用している。砂は産地により粒度分布が異なるばかりでなく、砂の表面水量は、管理方法により変動するものであり、圧送性能及び配合強度に大きな影響を与えるため、裏込め材として一定の品質を確保することが困難な場合がある。
また、裏込め材を長距離圧送する場合は、裏込め材を製造する度に、毎回、含水比、粒度を測定する必要があり、モルタルの練り混ぜ水や添加剤の量の調整が必要となることから、その作業が煩雑となり、また測定管理費用が嵩むことになる。
さらに、大断面のシールド工事では、裏込め材の注入量が多くなり、大量の砂を使用することとなると、市街地では、大量の砂を保管しておく用地を確保することが困難となる。加えて、裏込め材として重要な性能である、注入初期の可塑状状態を表す、裏込め注入後約15分~40分の可塑状保持時間と、0.001~0.01N/mm程度の可塑状強度の確保が困難である。さらに裏込め材を注入してから1時間経過後の強度としては、σ=0.02N/mm以上の強度が要求されている。しかしながら、特許文献1に記載された技術では、このような要求に何ら対応していない。
現在多用されている2液可塑性裏込め材は、充填性、水中分離抵抗性、初期強度発現性に優れているものの、長期強度が2~5N/mm程度であり、洪積層、第三紀層等の未固結地盤や軟岩より極めて小さく、その地盤と同程度の強度や変形係数を確保することが困難である。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、裏込め材に砂を使用せずに、従来の2液可塑性裏込め注入材と同程度の可塑性保持時間及び初期強度を確保するとともに、長期強度を硬質地盤、固結粘土層、軟岩層等の地盤と同程度の圧縮強度や変形係数にすることが可能な裏込め材注入方法及び装置、裏込め材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、粉砕されることによって最大粒径が所定値である0.6mm以下に工業的に成形される微粉末、水、及び増粘剤を混合して微粉末ジェルを作成する第1の混合工程と、セメント、水、前記増粘剤、流動化剤、及び調整剤を混合してセメントジェルを作成する第2の混合工程と、前記微粉末ジェル、前記セメントジェルにそれぞれ添加する前記増粘剤に対して2~3%の消泡剤を混合する第3の混合工程と、前記第の混合工程によって混合された前記微粉末ジェルを、第1の配管を通して裏込め部付近まで圧送する第1の圧送工程と、前記第の混合工程によって混合された前記セメントジェルを、第2の配管を通して前記裏込め部付近まで圧送する第2の圧送工程と、モル比が2.5以下の水ガラスである凝結剤を第3の配管を通して前記裏込め部付近まで圧送する第3の圧送工程と、前記裏込め部付近まで圧送された前記微粉末ジェル及び前記セメントジェルと、前記モル比が2.5以下の水ガラスである凝結剤を混合して裏込め材を作成する第の混合工程と、前記第の混合工程によって混合された前記裏込め材を前記裏込め部に注入する注入工程と、を有する。
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第3の混合工程は、前記増粘剤がトンネルの坑内において混合される工程であって、前記増粘剤が缶体に収容され、該缶体が前記トンネルの坑内を移動可能な台車に載置されて前記坑内を搬送され、あるいは圧送管で圧送される。
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第2の混合工程で、前記水と前記セメントとの比が40~70%、前記セメントに対して前記流動化剤の量が0.05%以上であって0.5%以下、前記セメントに対して前記調整剤の量が1.0%、前記水に対して前記増粘剤の量が0.1~0.2%である。
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第4の混合工程で前記水ガラスを混合するとき、前記消泡剤を混合する。
また、本発明の請求項に記載の発明は、粉砕されることによって最大粒径が所定値である0.6mm以下に工業的に成形される微粉末、水、及び増粘剤を混合して微粉末ジェルを作成する第1の混合手段と、セメント、水、前記増粘剤、流動化剤、及び調整剤を混合してセメントジェルを作成する第2の混合手段と、前記微粉末ジェル、前記セメントジェルにそれぞれ添加する前記増粘剤に対して2~3%の消泡剤を混合する第3の混合手段と、前記第の混合手段によって混合された前記微粉末ジェルを、第1の配管を通して裏込め部付近まで圧送する第1の圧送手段と、前記第の混合手段によって混合された前記セメントジェルを、第2の配管を通して前記裏込め部付近まで圧送する第2の圧送手段と、モル比が2.5以下の水ガラスである凝結剤を第3の配管を通して前記裏込め部付近まで圧送する第3の圧送手段と、前記裏込め部付近まで圧送された前記微粉末ジェル及び前記セメントジェルと、モル比が2.5以下の前記低モル比の水ガラスである凝結剤とを混合して裏込め材を作成する第の混合手段と、前記第の混合手段によって混合された前記裏込め材を前記裏込め部に注入する注入手段と、を備える。
また、本発明の請求項に記載の発明は、粉砕されることによって最大粒径が所定値である0.6mm以下に工業的に成形される微粉末、水、及び増粘剤を混合してなる微粉末ジェルと、セメント、水、前記増粘剤、流動化剤、及び調整剤を混合してなるセメントジェルと、モル比が2.5以下の水ガラスである凝結剤とが混合されるとともに前記微粉末ジェル、前記セメントジェルにそれぞれ添加する前記増粘剤に対して2~3%の消泡剤が混合されてなる裏込め材。
また、本発明の請求項7に記載の発明は、請求項4に記載の構成に加え、前記増粘剤がミセル剤である。
また、本発明の請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の構成に加え、前記ミセル剤は、下記一般式(1)で表される化合物を2種以上含有するミセル剤であって、前記2種以上の化合物は、一般式(1)中のXが異なっており、前記2種以上の化合物のうち、少なくとも1つは一般式(1)中のXのR1a又はR1bがアルケニル基の化合物であって、更にアニオン性化合物との組合せからなる裏込め材。
Figure 0007289968000002
〔式中、XはR1a又はR1b-〔CONH-CHCHCH〕n-で表される基である。R1aは、炭素数14以上22以下のアルキル基又は炭素数14以上22以下のアルケニル基である。nは1以上3以下の整数である。RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1以上4以下のアルキル基又は-(CO)pHで表される基である。pは、平均付加モル数であり、RおよびRの合計で0以上5以下の数である。〕。
本発明の請求項1乃至請求項に記載の発明によれば、工業プロセスによって製造される微粉末、水、及び増粘剤を混合して微粉末ジェルを作成し、セメント、水、増粘剤、流動化剤、及び調整剤を混合してセメントジェルを作成し、微粉末ジェル、セメントジェル、及び低モル比の水ガラスである凝結剤を裏込め部付近まで圧送し、これら微粉末ジェル、セメントジェル、及び低モル比の水ガラスである凝結剤を混合して裏込め材を作成して裏込め部に注入することにより、裏込め材に砂を使用せずに、従来の2液可塑性裏込め注入材と同程度の可塑性保持時間及び初期強度を確保するとともに、長期強度を硬質地盤、固結粘土層、軟岩層等の地盤と同程度の圧縮強度や変形係数にすることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る裏込め材注入装置の構成を示す系統図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[一実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る裏込め材注入装置の構成を示す系統図である。なお、以下の実施形態では、トンネルを築造するとき、トンネルの裏込め部に裏込め材を注入する例について説明する。
図1に示すように、泥土圧式のシールド掘進機1は、カッタヘッド回転駆動装置2を駆動してカッタヘッド3を回転させてトンネル坑内4aの切羽を掘削する。ここで、トンネル坑内4aは、地盤5に掘削した発進立坑6から連続して掘削されている。この掘削された掘削土には、作泥土材注入口7からベントナイト、粘土、高分子剤、気泡材等の添加材が注入されて練り混ぜることで泥土8aが作成される。シールド掘進機1は、この泥土8aを切羽室8内に充満させることにより切羽を安定させ、スクリュコンベヤからなる排土装置9で排土しながら掘削処理を進めるようにしている。なお、切羽室8内に充満された泥土8aの圧力は、圧力計10によって計測される。
また、シールド掘進機1は、図示しないセグメント組立装置を用いてセグメントによるセグメント覆工体11を一リング毎に組み立て、この組み立てたセグメント覆工体11から反力をとりつつ、シールドジャッキ12によってシールド筒13とともに、カッタヘッド3を押し出すことで、切羽面を掘削しながらシールドトンネルを掘進して行くように構成されている。
そして、シールド掘進機1の後方では、上記セグメント組立装置を用いて組み立てたセグメント覆工体11と地盤5の掘削孔との間に形成される裏込め部(テールボイド)14に裏込め材14aを裏込め材注入管15の吐出口15aから注入してトンネル4を築造するトンネル施工が実施される。地上16には、発進基地17が設置され、この発進基地17の付近に発進立坑6が構築されている。
<裏込め材注入装置の構成説明>
発進基地17には、裏込め材圧送装置20が設置されている。この裏込め材圧送装置20は、工場プロセスで生産された素材(原材料)から最大粒径が所定値である0.6mm以下に成形される微粉末を用いて微粉末ジェルが製造される微粉末ジェル製造設備21と、この微粉末ジェル製造設備21によって製造された微粉末ジェルをトンネル坑内4aの切羽付近まで圧送する第1の圧送手段としての微粉末ジェル圧送ポンプ22と、セメントジェルを製造するセメントジェル製造設備30と、このセメントジェル製造設備30によって製造されたセメントジェルをトンネル坑内4aの切羽付近まで圧送する第2の圧送手段としてのセメントジェル圧送ポンプ31と、凝結剤を製造する凝結剤製造設備40と、この凝結剤製造設備40によって製造された凝結剤をトンネル坑内4aの切羽付近まで圧送する第3の圧送手段としての凝結剤圧送ポンプ41とを備える。微粉末は、粉砕、精製されて製造される場合もある。
ここで、本実施形態のセメントジェルとは、粘調性の低いセメントミルクから粘調性の高いセメントペーストの全てを含むものとする。
微粉末ジェル製造設備21は、石灰系微粉末である炭酸カルシウムの粉砕微粉末を収容する炭酸カルシウム槽23と、水を収容する水槽24と、増粘剤としてのミセル剤を収容するミセル剤槽25と、計量器23a,24a,25aと、第1の混合手段としてのミキサー26とを有している。計量器23a,24a,25aは、それぞれ炭酸カルシウム、水、及びミセル剤を計量する。ミキサー26は、計量器23a,24a,25aによって計量された炭酸カルシウム、水、及びミセル剤を撹拌混合することで炭酸カルシウムの微粉末ジェルを作成する。
本実施形態では、炭酸カルシウムの粉砕微粉末に一定の割合で水とミセル剤を混合する。本実施形態では、上記微粉末ジェル(以下、A液ともいう)という。この微粉末ジェルは、微粉末ジェル圧送ポンプ22の圧送に適した不分離状態を長時間維持し、適度な流動性と粘性を有している。微粉末ジェル圧送ポンプ22は、第1の配管としての微粉末ジェル配管27を介してA液B液貯留・混合・圧送装置51に接続されている。微粉末ジェル配管27は、地上の発進基地17から地盤5に構築した発進立坑6を経てA液B液貯留・混合圧送装置51まで延びている。
なお、本実施形態では、炭酸カルシウムの微粉末を用いた例について説明するが、これ以外に、その他の石灰石微粉末、高炉スラグ微粉末、又は火山灰微粉末等でもよく、要するに工場プロセスで生産されることによって最大粒径が所定値である0.6mm以下に工業的に成形される微粉末であれば、如何なる微粉末であってもよい。
また、本実施形態では、工場プロセスで生産された素材(原材料)として炭酸カルシウムの粉砕微粉末を用いた例について説明するが、これに限らず工業プロセス上、石灰乳と二酸化炭素ガスを化合器で反応させて、炭酸カルシウムを得る二酸化炭素ガス法による沈降炭酸カルシウム製法を用いれば、粉砕によって粒径を揃える工程を省略することができる。
セメントジェル製造設備30は、セメントを収容するセメント槽32と、水を収容する水槽33と、計量器32a,33aと、第2の混合手段としてのミキサー34とを有している。計量器32a,33aは、それぞれセメント、水を計量する。ミキサー34には、計量器32a,33aによって計量されたセメント、水と、例えば一定量の増粘剤、流動化剤、及び調整剤(遅延剤)が添加混合されてセメントジェル(又はセメントミルク)(以下、B液ともいう)が作成される。上記セメントジェル圧送ポンプ31は、第2の配管としてのセメントジェル配管35を介してA液B液貯留・混合・圧送装置51に接続されている。セメントジェル配管35も微粉末ジェル配管27と同様に、地上の発進基地17から発進立坑6を経てトンネル坑内4aのA液B液貯留・混合・圧送装置51まで延びている。
このA液B液貯留・混合・圧送装置51は、A液B液混合配管53を介して第3の混合手段としての混合部54に接続されている。この混合部54は、トンネル坑内4aの切羽付近に設置されている。このA液B液貯留・混合・圧送装置51には、微粉末ジェル配管27を通して供給された微粉末ジェル(A液)と、セメントジェル配管35を通して供給されたセメントジェル(B液)を貯留した後に、これらを混合してA液B液混合配管53を通して混合部54に注入される。この混合部54は、裏込め注入管15内に収納される場合もある。
凝結剤製造設備40は、凝結剤を収容する凝結剤槽42と、凝結剤の量を計る流量計を含む計量器42aとを有している。この凝結剤としては、例えばモル比2.5以下の低モル比の水ガラス(以下、C液ともいう)が用いられる。凝結剤圧送ポンプ41は、第3の配管としての凝結剤配管43を経てC液貯留・圧送装置52に接続されている。凝結剤配管43は、地上の発進基地17から発進立坑6を経てトンネル坑内4aのC液貯留・圧送装置52まで延びている。
C液貯留・圧送装置52は、C液配管55を介して混合部54に接続されている。この混合部54では、微粉末ジェル(A液)とセメントジェル(B液)とが混合されたA液B液とC液とが混合されて裏込め材14aが作成される。混合部54は、注入配管56を介して裏込め材注入管15に接続されている。この裏込め材注入管15は、テールプレート57に装着され、その先端部に裏込め部14に向けて後方に開口された吐出口15aを有している。注入配管56には、図示しない注入ポンプが配設されている。これら裏込め材注入管15、吐出口15a、及び注入配管56は、本実施形態の注入手段を構成する。
ここで、トンネル坑内4a内には、例えば台車が走行可能に設けられ、この台車に増粘剤としてのミセル剤を収容した複数の缶体が積載され、これら台車にて輸送される複数の缶体に収容された増粘剤(ミセル剤)を図示しないポンプを用いてC液貯留・圧送装置52に供給し、水ガラスと混合するようにしてもよい。
<裏込め材注入装置の作用説明>
次に、本実施形態の裏込め材圧送装置20の作用を説明する。
地上の発進基地17では、炭酸カルシウム槽23内に貯留された炭酸カルシウム微粉末と、水槽24内に貯留された水と、ミセル剤槽25内に貯留されたミセル剤とがそれぞれ計量器23a,24a,25aにより計量されてミキサー26に移送される。このミキサー26では、炭酸カルシウム微粉末と、水と、ミセル剤とが撹拌混合されて微粉末ジェルが作成される(第1の混合工程)。この微粉末ジェルは、上述したように微粉末ジェル圧送ポンプ22の圧送に適した不分離状態を長時間維持し、適度な流動性と粘性を有している。
このため、微粉末ジェルは、グラウトポンプ等に類した微粉末ジェル圧送ポンプ22で容易に圧送することが可能である。本実施形態のようにトンネル4の長さが非常に長い場合には、中継ポンプを使用することができる。微粉末ジェルは、微粉末ジェル圧送ポンプ22を駆動させると、微粉末ジェル配管27を経由してシールド掘進機1付近、すなわち切羽付近のA液B液貯留・混合・圧送装置51まで圧送されて貯留される(第1の圧送工程)。このA液B液貯留・混合・圧送装置51では、図示しない撹拌装置によって撹拌混合することで、長時間の流動性や不分離性を確保することができる。
また、地上の発進基地17では、セメント槽32から計量器32aで計量されたセメントと、水槽33から計量器33aで同じく計量された水とともに、例えば一定量の増粘剤、流動化剤、及び調整剤(遅延剤)がミキサー34に添加混合されて、セメントジェルが作成される(第2の混合工程)。このセメントジェルは、セメントジェル圧送ポンプ31によりセメントジェル配管35を経由してシールド掘進機1付近のA液B液貯留・混合・圧送装置51に圧送される(第2の圧送工程)。
さらに、地上の発進基地17では、凝結剤槽42内に貯留された低モル比の水ガラスが凝結剤圧送ポンプ41を駆動することによりC液貯留・圧送装置52に圧送される(第3の圧送工程)。A液B液貯留・混合・圧送装置51で微粉末ジェル(A液)とセメントジェル(B液)とが混合されたA液B液がA液B液混合配管53を通して混合部54に供給される一方、C液貯留・圧送装置52からC液配管55を通して混合部54に供給される、混合部54では、A液B液と水ガラス(C液)とが混合されて裏込め材14aが作成される(第の混合工程)。この裏込め材7aは、図示しない注入ポンプを駆動することにより注入配管56、裏込め材注入管15を経由して吐出口15aから裏込め部14に注入される(注入工程)。
なお、本実施形態のC液は、トンネル坑内4a内に設置されたC液貯留・圧送装置52で水ガラスに増粘剤が加えられて作成したが、これに限らずC液貯留・圧送装置52を発進基地17に設置して水ガラスと増粘剤をあらかじめ混合するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図示はしていないが混合部54を既に組み立てられたセグメントの裏込め注入孔に取り付け、裏込め部14に裏込め材を直接充填するようにしてもよい。
このように裏込め材圧送装置20によれば、粉砕されることによって最大粒径が所定値である0.6mm以下に工業プロセスによって成形される微粉末、水、及び増粘剤を混合して微粉末ジェルを作成し、セメント、水、増粘剤、流動化剤、及び調整剤を混合してセメントジェルを作成し、これら微粉末ジェルと、セメントジェルと、凝結剤としての水ガラスをトンネル4の切羽付近まで圧送し、これら微粉末ジェルと、セメントジェルと、水ガラスを混合して裏込め材14aを作成して裏込め部14に注入することにより、裏込め材14aに砂を使用せずに、従来の2液可塑性裏込め注入材と同程度の可塑性保持時間及び初期強度を確保するとともに、長期強度を硬質地盤、固結粘土層、軟岩層等の地盤と同程度の圧縮強度や変形係数にすることが可能となる。
<実施例の説明>
以下、具体的な実施例を表1に基づいて説明する。
本実施例に係る好適な裏込め材の配合例を表1に示す。なお、本発明は、必ずしもこの表1に示す配合例に限定されるものではない。
Figure 0007289968000003
表1に示すように、本実施例の配合例は、A液、B液、C液の3液から構成される。表1において、A液を構成する材料は、W:水、S:炭酸カルシウム、増粘材(ミセル剤)である。W/S:水炭酸カルシウム比である。
具体的にA液は、炭酸カルシウムジェル(表1では、炭カルジェルと略称する)であり、工業製品であり石灰石を粉砕することによって最大粒径が所定値以下に成形された炭酸カルシウムと、増粘剤(ミセル剤)(商品名:ビスコトップ:略号VT)と、水とを含む。上記炭酸カルシウムは、裏込め注入材の骨材の役割を果たしている。なお、増粘剤には、ミセル剤の他に、例えばメチルセルロース(MC)が用いられることもある。メチルセルロース以外のセメントコンクリート向け増粘剤には、例えば酵素より作られるバイオポリマー系の増粘剤や、アクリル系の合成品であるポリアクリルアミド系増粘剤が用いられることもある。
本実施例では、炭酸カルシウム粉末の沈殿を防止し、かつ適当な流動性を保持するために増粘剤(VT)を用いることにより、ジェル状体が作成される。
なお、本実施例では、上記炭酸カルシウムに代えて、消石灰等の石灰系微粉末、火山灰微粉末、又は高炉スラグ微粉末等を使用してもよい。さらに、これらを混合して使用することも可能である。
ここで、使用する炭酸カルシウム微粉末は、最大粒径が例えば0.6mm以下、ブレーン比表面積2500cm/g以上である。圧送実験で採用した炭酸カルシウムの試験成績表によると、最大粒径が0.6mmであって、比表面積が4550cm/gであった。
本実施例の好適な裏込め材の配合例として、表1に示すように、A液の水(混和剤を含む)と石灰石微粉末である炭酸カルシウムとの比が100~120%であって、増粘剤(ミセル剤)の量が水に対して5%以上であることが望ましい。100%以下の場合は圧送性に難があり、120%以上ではブリーディングの抑制ができなくなる。
また、表1において、B液を構成する材料は、W:水と、C:高炉B種セメントと、増粘材(ミセル剤)と、流動化剤と、調整剤により構成される。この調整剤は、有機系の硬化遅延剤である。
本実施例では、セメントに高炉B種セメントを使用したが、これに限定するものではなく、例えば普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、エコセメント(例えばJIS R5214等)、等のセメントが挙げられる。セメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、高炉セメントから選択されるセメントが好ましく、普通ポルトランドセメント、高炉セメントから選択されるセメントがより好ましく、高炉セメントがさらに好ましい。
本実施例では、水セメント比の低減による長期強度の増強化と、流動性の向上を図るため、以下の流動化剤を配合することが望ましい。B液の流動化剤には、例えば、ナフタレン系重合体、ポリカルボン酸系重合体、メラミン系重合体、フェノール系重合体、リグニン系重合体が好ましく、ポリカルボン酸系重合体がより好ましい。
また、B液の調整剤(硬化遅延剤)には、例えばオキシカルボン酸系(例えば、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸等の酸またはその塩等)、糖系(例えば、でんぷん、トレハロース、スクロース、マルトース、グルコース、フルクトース、デキストリン等)の有機化合物からなる遅延剤もしくは例えば、リン酸塩、水酸化銅、亜鉛化合物等の無機化合物からなる遅延剤が用いられ、この遅延剤は、1種ないし、2種以上を含有してもよい。
また、本実施例では、B液の水(混和剤を含む)とセメントとの比が40~70%であって、セメントに対して流動化剤の量がポンプ圧送性の観点から0.05%以上であることが好ましく、さらに分離沈降抑制の観点から0.5%以下であることが好ましい。さらに、調整剤は、セメントに対して、セメントの硬化を抑制する観点から1.0%であることが好ましく、増粘剤(ミセル剤)の量が水に対して0.1~0.2%であることが好ましい。
またB液には、上記表1に記載されているようにセメント、水の他に、増粘剤、流動化剤、調整剤を配合することにより、配管内で硬化しにくいばかりでなく、沈殿しにくく、長時間(8時間程度)の流動性を保持することができる。
そのため、本実施例の裏込め材14aは、発進基地17からシールド掘進機1の後方に配置された台車付近まで、直にあるいは中継ポンプを介して、低強度の裏込め材と同仕様の配管で長距離での圧送が可能となる。
C液は、凝結剤であり、具体的には低モル比の水ガラスである。この低モル比の水ガラスとは、JIS K1408で規定されるNaOとSiOのモル比が2.5以下である水ガラスのことである。
C液の水ガラスとしては、特に1号水ガラスを使用することが好ましく、その量は、B液のセメント量に対して初期強度の観点から4.5%以上であることが好ましく、長期強度の観点から6.0%以下であることが好ましい。
A液の炭酸カルシウムジェル及びB液のセメントジェルには、増粘剤を添加しているが、増粘剤に加えて、増粘剤に対して2~3%の消泡剤を加える(第3の混合工程)ことで、ジェルに含まれる気泡を消し、硬化体の圧縮強度を向上させる効果がある。
すなわち、A液とB液とが混合する場合、泡が発生することがあり、さらにこれらにC液を混合する時にも泡が発生することがある。このため、これらに消泡剤を添加すると裏込め材の長期強度に好適である。
上記実施例に用いられる増粘剤としてのミセル剤とは、下記一般式(1)で表される化合物を2種以上含有するミセル剤であって、前記2種以上の化合物は、一般式(1)中のXが異なっており、前記2種以上の化合物のうち、少なくとも1つは一般式(1)中のXのR1a又はR1bがアルケニル基の化合物であって、更にアニオン性化合物との組合せからなる。
Figure 0007289968000004
〔式中、XはR1a又はR1b-〔CONH-CHCHCH〕n-で表される基である。R1aは、炭素数14以上22以下のアルキル基又は炭素数14以上22以下のアルケニル基である。nは1以上3以下の整数である。RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1以上4以下のアルキル基又は-(CO)pHで表される基である。pは、平均付加モル数であり、RおよびRの合計で0以上5以下の数である。〕
ところで、高強度の裏込め注入材は、材令28日強度σ28=30N/mm以上、材令1時間強度σ1h=0.02N/mm以上、少なくとも1000m程度の長距離圧送性能、製造の容易性を目標として鋭意研究を重ねて好適な配合が求めることができた。その好適な実施例を表1に示す。
本実施例は、従来例のように砂を使用せずに炭酸カルシウムを使用していることから、A液は、砂を使用したジェル状骨材体よりも軽くなったため、ジェル状体の長距離圧送が容易になった。そして、A液、B液とも少なくとも1000mの長距離圧送が可能であることが実証試験で立証された。
また、A液の分離性が非常に少なく、3日で1%以下、1週間で3%以下、A液のフロー値320mm程度であった。そして、B液の分離性も非常に小さい。B液の可使時間は少なくとも8時間以上であった。
さらに、一軸圧縮強度については、材令28日強度σ28=36.1N/mm、材令7日強度σ7=25.3N/mm、材令3時間強度σ3h=0.270N/mm、材令1時間強度σ1h=0.137N/mmを得た。このように材令28日強度として36.1N/mmを得たことで、目標値30N/mmを上回り、高強度裏込め材として十分な強度を有することが確認された。また、材令1時間強度としてσ1h=0.020N/mm以上の強度が確認された。
ここで、材令1時間強度σ1hは、裏込め材14aの注入が完了して次の掘進が始まるまでに必要とされる強度であり、組み立てられたセグメント覆工体11の自重を裏込め材14aで保持するために重要な要素である。加えて、砂を用いた高強度裏込め材では、上記のような強度が得られることが示唆されていない。また、可塑性保持時間40分で裏込め材としての十分な実用性を示した。
本実施例の裏込め材は、いわゆる場所打ちコンクリートによるシールド工法(例えばSENS工法等)の覆工体に使用すると好適である。
また、本実施例は、ゲル化時間もA液・B液(A+B)にC液を混合した時のゲル化時間も12秒であり、早くゲル化できることが判明した。
この結果、裏込め材注入管15の吐出口15aの直前で混合する、従来の混合方式をそのまま採用することができる。したがって、特に特別な装置を付加して設ける必要がない。
なお、本実施例では、ブリーディング率を改善することにより、閉塞等のトラブルリスクを非常に小さくすることができる。従来の設備や施設で対応可能となる。
このように本実施例によれば、品質が安定している工業製品の炭酸カルシウムを使用することにより、現場における物性管理が容易となり、管理費用も節約することができる。
また、本実施例によれば、セメントジェルの可使時間を大幅に改善できるとともに、長距離圧送が可能となる。そして、圧送配管の洗浄回数を減少することができ、洗浄作業の手間が少なくなり、作業の安全も向上する。
ここで、従来例のように砂を使用せずに本実施例のように炭酸カルシウムを使用した場合の優位性について説明する。
まず、砂は産地によって物理的性質(粒径や粒度分布、微粉量、pH等)が異なる結果、製造する骨材ジェルも施工場所によって性状が異なってしまうため、物件毎に混和剤の合せ込み等が必要になるが、炭酸カルシウムの場合は物理的性質が同一であるため、物件毎に混和剤の合せ込み等が不要となる。
また、砂は粒径が大きいことによって、同時注入管が詰まる等のマシントラブルになる可能性があるが、微粉末である炭酸カルシウムの場合はその可能性を大きく低減することができる。
さらに、炭酸カルシウムの場合は、粒径が小さいことによって、微粉末の沈降速度を抑えることができ、少ない混和剤料で材料分離を抑えることが可能となる。加えて、炭酸カルシウムジェルの場合は、砂ジェルに比べ、モルタルフローが大きく、圧送し易いという効果もある。
このように炭酸カルシウムの場合は、砂と比べて流動性や非分離性能を大きくでき、長距離圧送により好適で、裏込め注入後、同時裏込め注入管の清掃においても、分離、沈降による注入管の閉塞が生じにくい等の利点がある。
<他の実施形態>
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
なお、本実施形態の裏込め材は、シールド掘進機1に設けられた裏込め注入管15から裏込め部14へ注入するのみならず、セグメントに設けられた図示しない裏込め注入孔から注入してもよいことは勿論である。
また、上記実施形態では、一例としてトンネルを築造するとき、トンネル4の裏込め部14に裏込め材を注入する例について説明したが、これに限定することなく、他の例として発進立坑6等を築造するときの裏込め部14に裏込め材を注入する場合についても適用可能である。
さらに、上記実施形態では、B液を地上16に設置された発進基地17で製造し、セメントジェル圧送ポンプ31によりセメントジェル配管35を通してA液B液貯留・混合・圧送装置51まで直接圧送する例について説明したが、これに限らずセメントジェル配管35に設けた図示しない中継ポンプを経由して圧送するようにしてもよい。加えて、B液は、貯留タンクを有する搬送車で搬送するようにしてもよい。
そして、上記実施形態では、A液B液貯留・混合・圧送装置51でA液とB液を混合し、この混合したA液B液を混合部54でC液と混合させるように構成した例について説明したが、これに限定することなく、A液、B液、及びC液を混合部54で混合させるように構成してもよい。しかし、このように構成した場合には、混合部54が大型化するため、上記実施形態のように構成することが好ましい。
1 シールド掘進機
2 カッタヘッド回転駆動装置
3 カッタヘッド
4 トンネル(地下空間)
4a トンネル坑内
5 地盤
6 発進立坑
7 作泥土材添加管
8 切羽室
8a 泥土
9 排土装置
10 圧力計
11 セグメント覆工体
12 シールドジャッキ
13 シールド筒
14 裏込め部(テールボイド)
14a 裏込め材
15 裏込め材注入管(注入手段)
15a 吐出口(注入手段)
16 地上
17 発進基地
20 裏込め材圧送装置
21 微粉末ジェル製造設備
22 微粉末ジェル圧送ポンプ(第1の圧送手段)
23 炭酸カルシウム槽
23a 計量器
24 水槽
24a 計量器
25 ミセル剤槽
25a 計量器
26 ミキサー(第1の混合手段)
27 微粉末ジェル配管(第1の配管)
30 セメントジェル製造設備
31 セメントジェル圧送ポンプ(第2の圧送手段)
32 セメント槽
32a 計量器
33 水槽
33a 計量器
34 ミキサー(第2の混合手段)
35 セメントジェル配管(第2の配管)
40 凝結剤製造設備
41 凝結剤圧送ポンプ(第3の圧送手段)
42 凝結剤槽
42a 計量器
43 凝結剤配管(第3の配管)
51 A液B液貯留・混合・圧送装置
52 C液貯留・圧送装置
53 A液B液混合配管
54 混合部(第3の混合手段)
55 C液配管
56 注入配管(注入手段)
57 テールプレート
52 裏込め注入材

Claims (8)

  1. 粉砕されることによって最大粒径が所定値である0.6mm以下に工業的に成形される微粉末、水、及び増粘剤を混合して微粉末ジェルを作成する第1の混合工程と、
    セメント、水、前記増粘剤、流動化剤、及び調整剤を混合してセメントジェルを作成する第2の混合工程と、
    前記微粉末ジェル、前記セメントジェルにそれぞれ添加する前記増粘剤に対して2~3%の消泡剤を混合する第3の混合工程と、
    前記第の混合工程によって混合された前記微粉末ジェルを、第1の配管を通して裏込め部付近まで圧送する第1の圧送工程と、
    前記第の混合工程によって混合された前記セメントジェルを、第2の配管を通して前記裏込め部付近まで圧送する第2の圧送工程と、
    モル比が2.5以下の水ガラスである凝結剤を第3の配管を通して前記裏込め部付近まで圧送する第3の圧送工程と、
    前記裏込め部付近まで圧送された前記微粉末ジェル及び前記セメントジェルと、前記モル比が2.5以下の水ガラスである凝結剤を混合して裏込め材を作成する第の混合工程と、
    前記第の混合工程によって混合された前記裏込め材を前記裏込め部に注入する注入工程と、
    を有する裏込め材注入方法。
  2. 前記第3の混合工程は、前記増粘剤がトンネルの坑内において混合される工程であって、前記増粘剤は、缶体に収容され、該缶体が前記トンネルの坑内を移動可能な台車に載置されて前記坑内を搬送され、あるいは圧送管で圧送される請求項1に記載の裏込め材注入方法。
  3. 前記第2の混合工程で、前記水と前記セメントとの比が40~70%、前記セメントに対して前記流動化剤の量が0.05%以上であって0.5%以下、前記水に対して前記増粘剤の量が0.1~0.2%である請求項1に記載の裏込め材注入方法。
  4. 前記第4の混合工程で前記水ガラスを混合するとき、前記消泡剤を混合する請求項1に記載の裏込め材注入方法。
  5. 粉砕されることによって最大粒径が所定値である0.6mm以下に工業的に成形される微粉末、水、及び増粘剤を混合して微粉末ジェルを作成する第1の混合手段と、
    セメント、水、前記増粘剤、流動化剤、及び調整剤を混合してセメントジェルを作成する第2の混合手段と、
    前記微粉末ジェル、前記セメントジェルにそれぞれ添加する前記増粘剤に対して2~3%の消泡剤を混合する第3の混合手段と、
    前記第3の混合手段によって混合された前記微粉末ジェルを、第1の配管を通して裏込め部付近まで圧送する第1の圧送手段と、
    前記第3の混合手段によって混合された前記セメントジェルを、第2の配管を通して前記裏込め部付近まで圧送する第2の圧送手段と、
    モル比が2.5以下の水ガラスである凝結剤を第3の配管を通して前記裏込め部付近まで圧送する第3の圧送手段と、
    前記裏込め部付近まで圧送された前記微粉末ジェル及び前記セメントジェルと、モル比が2.5以下の前記低モル比の水ガラスである凝結剤とを混合して裏込め材を作成する第4の混合手段と、
    前記第4の混合手段によって混合された前記裏込め材を前記裏込め部に注入する注入手段と、
    を備える裏込め材注入装置。
  6. 粉砕されることによって最大粒径が所定値である0.6mm以下に工業的に成形される微粉末、水、及び増粘剤を混合してなる微粉末ジェルと、セメント、水、前記増粘剤、流動化剤、及び調整剤を混合してなるセメントジェルと、モル比が2.5以下の水ガラスである凝結剤とが混合されるとともに、前記微粉末ジェル及び前記セメントジェルにそれぞれ添加する前記増粘剤に対して2~3%の消泡剤が混合されてなる裏込め材。
  7. 前記増粘剤がミセル剤である請求項に記載の裏込め材。
  8. 前記ミセル剤は、下記一般式(1)で表される化合物を2種以上含有するミセル剤であって、前記2種以上の化合物は、一般式(1)中のXが異なっており、前記2種以上の化合物のうち、少なくとも1つは一般式(1)中のXのR1a又はR1bがアルケニル基の化合物であって、更にアニオン性化合物との組合せからなる請求項7に記載の裏込め材。
    Figure 0007289968000005
    〔式中、XはR1a又はR1b-〔CONH-CHCHCH〕n-で表される基である。R1aは、炭素数14以上22以下のアルキル基又は炭素数14以上22以下のアルケニル基である。nは1以上3以下の整数である。RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1以上4以下のアルキル基又は-(CO)pHで表される基である。pは、平均付加モル数であり、RおよびRの合計で0以上5以下の数である。〕
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