JP3269687B2 - 裏込め注入工法 - Google Patents

裏込め注入工法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主として大断面、大
深度及び長距離掘進等を必要とするシールド等のトンネ
ルに用いる裏込め注入工法、詳しくはセメント等の硬化
発現材と細粒子骨材と遅延剤を主成分とした懸濁液をグ
ラウトホールの手前まで圧送した後、これに少量の水ガ
ラスを添加混合して得たグラウトを注入するようにした
裏込め注入工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のシールド工法は、主に軟弱地盤を
対象として断面(直径)で10〜13m 以下、深度的には30
〜40m 以浅、掘進距離では1,000〜1,500m 以下、希に長
くても2,000m程度の規模のトンネルを構築するのに用い
られている。
【0003】このような条件でのシールドトンネルの裏
込め注入は、歴史的にみて次のような経過をたどってき
ている。
【0004】古く(昭和50年代前半まで)は、セメント
(本発明でいう硬化発現材)と砂とからなる砂モル、あ
るいは、これに粘土(主にベントナイト)を加えたモル
タル等の一液性グラウトが使用されていた。
【0005】この一液性グラウトは、設備的(1 台のポ
ンプ)に安価で操作も簡単という利点はあるが、次のよ
うな問題があった。
【0006】(イ) 砂等を用いるため、骨材粒子が大き
く、材料分離及びブリージングが大であり、また長距離
圧送ができない。
【0007】(ロ) 可使時間(流動性を保持している時
間)が短いため、長距離圧送が難かしく、施工性が悪
い。
【0008】(ハ) セメントの硬化(水和反応)が非常に
遅いため、注入時において、グラウトの地下水での希
釈、不必要な遠方まで逸走し、所定の空洞(特にシール
ドの上部)に充填することが困難であった。
【0009】(ニ) 硬化発現が非常に遅いため、周辺地盤
相当の強度に達するまで長時間を要し、地盤沈下が大き
い。
【0010】その後以上の問題点を改善した工法とし
て、昭和50年代後半から、二液性の裏込め注入工法が開
発され、現状では主流をなしている。
【0011】この工法は、セメントなどの硬化発現材と
細粒子骨材を主成分とした懸濁液をA液とし、所定量の
水ガラスをB液とし、A、B液を別々のポンプで圧送し
グラウトホールの手前で合流混合したグラウト(ゲルタ
イムは通常20〜30秒以下)を空洞内に注入してゲル化さ
せる方法である。
【0012】この二液性グラウトを用いることにより、
以前の一液性に比べて次のような利点がある。
【0013】(a) 遅延剤を使用しているため長距離圧送
が可能となり、この点において施工性が良い。
【0014】(b) ゲルタイムが非常に短いため、地下水
に希釈され難く、材料分離がなく(均一強度が得られ
る)、さらに限定注入(充填)が可能である。
【0015】(c) 硬化発現が著しい(1 時間後で0.5 〜
1.0 kgf/cm2 以上の強度が得られる)ため、短時間で地
山相当以上となり、地盤沈下を阻止することができる。
【0016】このように二液性グラウトは、軟弱地盤を
対象とした前述の条件でのシールド工法の裏込めとして
は非常に有効な注入工法とされている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の二液性グラ
ウトにおいては、本発明が目的とする従来には見られな
い大規模シールド、すなわち大断面(約15〜20m 以
上)、大深度(約50m 以深)及び長距離掘進(約2,000m
以上)を必要とするシールド等のトンネルの裏込注入に
適用する場合に次のような問題点がある。
【0018】(1)二液注入は、2台の注入ポンプ(A、
B液)を用いることであり、正確な吐出量の管理が必要
である。
【0019】(2) グラウトのゲルタイムが短く、硬化発
現が早いため、A、B液合流から地盤に入るまで注入管
内の閉塞あるいは、管が細くなる現象が起こるため、水
洗を頻繁に行う必要がある。
【0020】(3) 大断面、例えば径が25m では円周(注
入範囲)は78.5m と非常に長くなる。したがって、グラ
ウトホール1ケ所が受持つ距離は長くて15〜20m 程度で
あり、同時に注入するには計4 〜5 ケ所の注入口が必要
となる。
【0021】このため、1 台の注入ポンプで圧送したグ
ラウトを分配装置を通じて複数(この場合は4 〜5 ケ
所)に分液した場合、極くわずかな圧力の差でグラウト
の流量は大きく変動することになる。
【0022】このため、二液性の場合にA、B液の混合
比のバランスがくずれ、所定のゲルタイムが異なり、上
記(2) の現象が大となり施工は不能となる。
【0023】このため、注入口1ケ所当たりA、B液の
2台が必要となり、施工が非常に煩雑になる。
【0024】このような施工上の問題は一液性の方が好
ましいが、長距離圧送する場合に可使時間を長くする必
要上、セメント等の硬化発現材の水和反応を抑えるため
に一般には遅延剤を用いる。
【0025】しかし、可使時間は長くなるが、注入後の
グラウトの硬化発現が著しく阻害されるため、実際には
施工できないという欠点がある。
【0026】以上のように、従来の一液性及び二液性
ラウトは大断面、長距離圧送には多くの問題点を包含し
ており、このような問題点を改善した裏込め注入工法の
開発が望まれる。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の目的である大断
面、大深度及び長距離掘進における裏込め注入には、次
のような条件が要求される。
【0028】(i) 長距離圧送ができる可使時間の長いグ
ラウトで注入時にブリージングがないこと。
【0029】(ii) 大断面のトンネルは円周長が長いた
め、注入は1台のポンプから分配装置を経て、複数のグ
ラウトホールに同時に注入が可能であること。
【0030】また、大断面(1ヶ所当たりの注入範囲が
広い)の注入は長時間をかけて行うため、注入するグラ
ウトは少なくとも流動性並びに可塑状を保持する時間は
30分以上が必要である。
【0031】(iii) 大深度の地盤は主に洪積層を対象と
するため、掘削による地盤沈下はほとんどないが、注入
時点からセグメントを組立て、次の注入時点までの間
(4〜8時間程度)でグラウトの固結強度はセグメントを
安定させるため、少なくとも0.1〜0.5kgf/cm2以上必要
である。
【0032】本発明は、上記の(i) の条件を解決するた
め、セメント等の硬化発現材と粘土鉱物等の細粒土骨材
に遅延剤を加えることにより、長時間に渡って安定(可
使時間が長い)した懸濁液(グラウト)となり、長距離
圧送を可能とした。
【0033】しかし、遅延剤を加えた懸濁液は(ii)の条
件は満たすが、硬化発現材の硬化発現を抑えているた
め、グラウトとして最も重要な性質である注入後の実用
的な強度発現は全く不可能である。
【0034】この問題を解決するために本発明は、グラ
ウトホールの手前において圧送途中又は調合槽内に圧送
された上記懸濁液にJIS3号水ガラス(SiO2を28〜30重量
%含有)を容量換算で1.2 〜5.6 容量%を加えることに
より、(ii) 及び(iii)の条件を満足するようにした裏込
め注入工法を提案するものである。
【0035】
【作用】硬化発現材と細粒子骨材と遅延剤とからなるグ
ラウトにおいて、遅延剤を加えられて硬化発現が抑えら
れた状態に少量の水ガラスを加えることにより、硬化反
応の遅延効果を消滅させ、さらに全く遅延剤を加えない
ものよりも硬化発現を適度に促進させることができ、併
せて1台のポンプにより複数のグラウトホールから同時
に注入(充填)させることができる。
【0036】
【実施例】本発明は、従来の裏込め注入が大断面、大深
度及び長距離掘進に対応できないという課題に対し、グ
ラウトに加える遅延剤及び水ガラスの特異な反応を起こ
すことをつきとめ、裏込め注入としての性能を充分に満
足するグラウト、及び注入方法(一液性)を完成するに
到ったものである。
【0037】すなわち、硬化発現材と細粒子骨材と遅延
剤を主成分としてこれらを水と混合した懸濁液に、グラ
ウトホールの手前で水ガラスをJIS3号水ガラス(SiO2
28〜30重量%含有)換算で1.2 〜5.6 容量%添加混合す
ることより、長距離圧送、硬化発現及び1台のポンプか
ら複数のグラウトホールから同時に注入が可能となるこ
とが判った。
【0038】本発明における最大の特徴は、遅延剤によ
る硬化反応遅延効果を消滅させ、かつ硬化発現を促進さ
せ、併せて一液性で圧送可能なグラウトを得るために、
少量の水ガラスを加えることである。
【0039】すなわち、本発明に用いる水ガラスは、従
来の二液性(B液にあたる)と同じ組成であるが、二液
の場合には主にケミカルグラウトとしての特徴である
ゲルタイムの短縮のために用いられているのに対して、
本発明は一液性であるためにゲルタイムの調整には関係
なく、その目的はグラウトの硬化反応遅延効果の消滅と
硬化発現の促進効果を期待するものである。
【0040】上記効果を充分に発揮して、4 時間後の固
結強度が0.1kgf/cm 2 以上であること、さらに流動性並び
に可塑状を保持する時間が30分以上であることの二条件
を満たすために、本発明で使用する水ガラス(JIS3号で
SiO2を28〜30重量%含有)量はグラウト中に1.2 〜5.6
容量%程度を添加することが必要である。
【0041】すなわち、グラウトに加える水ガラスが1.
2 容量%以下では、遅延剤を加えることによる硬化反応
の遅延効果を消滅したり、硬化発現を促進させて4 時間
後において0.1kgf/cm 2 以上の強度を発揮させるのに充分
ではないことから、本発明より除外した。
【0042】また、グラウトに加える水ガラスが5.6
量%以上と多くなるとゲル化力もそれだけ大となり、グ
ラウトの流動性を失ってポンプで圧送することが困難と
なると共に、流動性並びに可塑状保持時間が30分以内と
なって充分な充填ができないことから、本発明から除外
した。
【0043】本発明でいう硬化発現材とは、水を加える
ことにより実用的な硬化発現を起こす物質で、代表的に
はセメント、スラグと石灰、セメントとスラグ等を挙げ
ることができる。
【0044】また、本発明でいう細粒子骨材とは、ベン
トナイト等の粘土鉱物、微粉末状の岩石、石灰石等、微
砂、現場で採取した微粒子土(微砂、シルト及び粘
土)、その他微粒子増量材等をいう。
【0045】本発明で用いる遅延剤は特に限定するもの
ではないが、セメント等の硬化発現剤に対してその硬化
発現に遅延効果があるもので、例えば、アジピン酸誘導
体を挙げることができる。
【0046】また、本発明で用いる水ガラスは、特に限
定するものではないが、モル比が約3 以上程度以上のも
のが好ましい。
【0047】本発明の注入方法には、主に次の2通りあ
り、その具体例について述べる。
【0048】(A方法)
【0049】第1図に示すようにプラント1で調合され
た上記懸濁液2を注入ポンプ3により圧送し、送液管4
を経て切羽近くのラインミキサー5の手前に設けられた
水ガラス貯蔵槽6から水ガラス7をミニポンプ8を通じ
て圧入し、ラインミキサー5で撹拌混合して得られたグ
ラウト9(この時点でゲル化時間は過ぎている)を分液
装置10により複数注入路11に分配し、セグメント1
2に設けられたグラウトホール13から同時にセグメン
トの間のテールボイド14内に注入する方法である。
【0050】(B方法)
【0051】この注入方法は、切羽付近まで送液管4で
長距離圧送されてきた懸濁液2を一旦混合槽15に貯溜
し、この懸濁液2に水ガラス貯蔵槽6から水ガラス7を
添加混合することを特徴とし、この点以外はA方法と同
じである。
【0052】すなわち、第2図に示すように懸濁液2を
切羽近くに設けられた混合槽15まで圧送し、ここで水
ガラス7を添加混合してグラウト9とした後、新たな注
入ポンプ16により分液装置10を介して複数のグラウ
トホール13から同時に注入する方法である。
【0053】なお、本発明の裏込め注入を従来のシール
ド工法に使用することができること、及び1台の注入ポ
ンプで1ケ所のグラウトホールで使用することも本発明
に含まれることは言うまでもない。
【0054】以下、さらに本発明について実施例を挙げ
て詳しく説明する。
【0055】実験に用いた材料は、硬化発現材としてセ
メント、細粒子骨材としてベントナイト(モンモリロナ
イト粘土鉱物)、遅延剤としてアジピン酸誘導体、水ガ
ラスとしてJIS3号品を用いた。
【0056】実験−I
【0057】長距離の圧送性(流動性)をみるため、グ
ラウトの安定性(可使時間)を円筒フローコーンによる
フロー値測定で行った。実験は水平板に内径80mm、高さ
80mmの円筒を置き、この中に表1に示す所定配合のグラ
ウト(実験No.1,2,3)を満たした後、円筒を静かに持ち
上げ、その時のグラウトの広がり(直径)を測定しcmを
もって表した。
【0058】表2にフロー値並びにブリージングの測定
結果を示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】表2に示すように、硬化発現材同じでも
遅延剤を加えない実験No.1は、ブリージングがほぼ同じ
でありながら、配合時の粘性が高く(フロー値が小さ
い)また時間の経過と共に粘性が急激に増大(硬化反応
が進行)しており、長距離圧送可能な粘性(約20cm以上
として)は約1 〜1.5 時間と極端に短く施工上非常に困
難である。
【0062】これに対して、遅延剤を加えた実験No.2及
びNo.3は長時間にわたって硬化反応は抑制されて粘性は
ほとんど変化しておらず、No.2で約18時間、No.3で約23
時間と非常に安定していることが分かる。
【0063】すなわち、可使時間が非常に長く長距離圧
送に優れている。
【0064】実験−II
【0065】実験−I の実験No.2及びNo.3の4時間経過
後に水ガラスを加えた場合の直後の流動性並びに可塑状
を保持する時間、初期並びに長期強度の一軸圧縮強を測
定した。
【0066】また、実験−I の実験No.1,No.2及びNo.3
についても上記同様に一軸圧縮強度を測定した。
【0067】なお、流動性並びに可塑状を保持する時間
の間の測定は、アスファルト針入度試験機(JISK2530-19
61) に準じて重量80g 、先端角度15°の貫入コーンを用
いて静的貫入抵抗値を以て判定した。
【0068】この実験−IIの結果を表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】表3より、水ガラスを含まない比較例-1、
比較例-2及び比較例-3は4 時間後では固結は全く得られ
ず、遅延剤を加えた比較例-2及び比較例-3は24時間後に
おいても固結に至らず、本発明のグラウトとしては全く
不適であることが分かる。
【0071】また、実験-Iの実験No.2,No.3に水ガラス
を加えた場合、この水ガラスがグラウト中に1.2 容量%
以下の添加量では24時間後において全く硬化発現がみら
れないことから見て、遅延剤を加えることによる遅延効
果の消滅ならびに硬化発現の促進効果を発揮することが
できないことが分かる。
【0072】一方、グラウトに加える水ガラス量が5.6
容量%以上になると、流動性並びに可塑状を保持する
間が30分以内と短くなるため、充分な充填できないこと
が分かった。
【0073】したがって、本発明の目的であるグラウト
流動性並びに可塑状を保持する時間が30分以上、初期
強度が4時間後において0.1kgf/cm 2 以上を満足するに充
分な水ガラスは、1.2 〜5.6 容量%の範囲であることが
判明した。
【0074】
【発明の効果】以上の通り本発明工法によれば、硬化発
現材と細粉子骨材に遅延剤を加えて可使時間を非常に長
くすることによってグラウトホール手前まで長距離圧送
を可能とし、これにグラウトホールの手前において水ガ
ラスをJIS3号水ガラス(SiO2を28〜30重量%含有)換算で
1.2 〜5.6 容量%添加混合することにより、遅延剤によ
る硬化反応遅延効果を消滅させると共に、硬化発現を適
度に促進し、グラウトの流動性並びに可塑状を保持する
時間と初期強度を充分に確保でき、大断面、大深度及び
長距離圧送を必要とするトンネル等の裏込め注入が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明工法の一実施態様を示す系統図。
【図2】本発明工法の他の実施態様を示す系統図。
【符号の説明】
1 プラント 2 懸濁液 3 注入ポンプ 4 注入管 5 ラインミキサー 6 水ガラス貯蔵槽 7 水ガラス 8 ミニポンプ 9 グラウト 10 分液装置 11 注入管 12 セグメント 13 グラウトホール 14 テールボイド 15 混合槽 16 注入ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/00 C04B 28/02 C04B 22:08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化発現材と細粒子骨材と遅延剤を主成
    分としてこれらを水と混合した懸濁液をポンプで圧送
    し、この圧送途中の懸濁液にグラウトホールの手前にお
    いてJIS3号水ガラス(SiO2を28〜30重量%含有)換算で
    1.2 〜5.6 容量%の水ガラスを添加混合することによ
    り、下記の[A]及び[B]の条件をいずれも満たすグラウト
    とし、このグラウトを前記グラウトホールに圧送して注
    入することを特徴とする一液性裏込め注入工法。 [A] 流動性並びに可塑状を保持する時間が30分以上であ
    ること。 [B] 4時間後の固結強度が0.1kgf/cm 2 以上であること。
  2. 【請求項2】 硬化発現材と細粒子骨材と遅延剤を主成
    分としてこれらを水と混合した懸濁液をポンプでグラウ
    トホールの手前の調合槽まで圧送し、この調合槽にJIS3
    号水ガラス(SiO2を28〜30重量%含有)換算で1.2 〜5.
    6 容量%の水ガラスを添加混合することにより、下記の
    [A]及び[B]の条件をいずれも満たすグラウトを製造し、
    このグラウトを前記ポンプとは別のポンプで前記グラウ
    トホールに圧送して注入することを特徴とする一液性裏
    込め注入工法。 [A] 流動性並びに可塑状を保持する時間が30分以上であ
    ること。 [B] 4時間後の固結強度が0.1kgf/cm 2 以上であること。
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