JP7288599B2 - 印刷装置及び消耗品管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、消耗品を管理することが可能な印刷装置及び消耗品管理システムに関する。
印刷装置においては、被印字媒体に対し印字手段によって印字が形成されて、印刷物が作成される。次々に印刷物を作成していくと次第に被印字媒体が消費され、ついには印字可能な被印字媒体が終了する。その場合、新しい被印字媒体が印刷装置に装着されて印刷物の作成が続行される。こうして、印刷物作成の続行によって被印字媒体が順次消費される。
このような印刷装置において、例えばUSB、有線LAN、無線LAN等の、他の印刷装置と情報を送受信するためのインターフェース機能を有していない印刷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010-283111号公報
消耗品である被印字媒体を購入する際、被印字媒体の消費状況に比べて購入量が多すぎる場合には、入荷後実際に使用されるまでに長期間が経過し、被印字媒体の品質低下を招いたり使用期限を過ぎてしまうおそれがある。一方、被印字媒体の消費状況に比べて購入量が少なすぎる場合には、短期間で被印字媒体の消費が完了してしまい、次の購入のタイミングが遅れて印刷装置での使用に間に合わなくなるおそれがある。したがって、消耗品を適切な時期に適切な量だけ購入するように管理する必要がある。しかしながら、上記従来技術の印刷装置ではインターフェース機能を有していないため、外部から使用履歴情報を取得することができず、消耗品を管理することができなかった。
本発明の目的は、インターフェース機能がなくても消耗品を管理することが可能な印刷装置及び消耗品管理システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、被印字媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に印字を行う印字手段と、操作手段と、制御手段と、記憶手段と、を有し、前記制御手段が前記搬送手段及び前記印字手段を制御して、印刷物を作成する印刷装置であって、前記制御手段は、前記印刷物の作成による前記印刷装置の作成履歴を前記記憶手段に蓄積する蓄積処理、前記印刷装置の消耗品の消費に係わる所定タイミングが到来したか否かを判定する判定処理、前記所定タイミングが到来したと判定された場合、前記記憶手段に蓄積された前記作成履歴を標準化した標準化使用情報を生成する生成処理、生成した前記標準化使用情報を2次元コード化して出力する出力処理、を実行することを特徴とする。
印刷装置においては、被印字媒体に対し印字手段によって印字が形成されて、印刷物が作成される。次々に印刷物を作成していくと次第に被印字媒体が消費され、ついには印字可能な被印字媒体が終了する。その場合、新しい被印字媒体が印刷装置に装着されて印刷物の作成が続行される。こうして、印刷物作成の続行によって被印字媒体が順次消費される。
このようにして消費される、消耗品である被印字媒体を購入する際、被印字媒体の消費状況に比べて購入量が多すぎる場合には、入荷後実際に使用されるまでに長期間が経過し、被印字媒体の品質低下を招いたり使用期限を過ぎてしまうおそれがある。一方、被印字媒体の消費状況に比べて購入量が少なすぎる場合には、短期間で被印字媒体の消費が完了してしまい、次の購入のタイミングが遅れて印刷装置での使用に間に合わなくなるおそれがある。したがって、消耗品を適切な時期に適切な量だけ購入するように管理する必要がある。しかしながら、例えばUSB、有線LAN、無線LAN等のインターフェース機能を有していない印刷装置の場合には、外部から作成履歴情報を取得することができず、消耗品を管理することができない。
そこで、本発明の印刷装置では、制御手段が、蓄積処理、判定処理、生成処理、及び出力処理を実行する。蓄積処理では、印刷物の作成による印刷装置の作成履歴を記憶手段に蓄積し、判定処理では、印刷装置の消耗品の消費に係わる所定タイミングが到来したか否かを判定し、生成処理では、所定タイミングが到来したと判定された場合、記憶手段に蓄積された作成履歴を標準化した標準化使用情報を生成し、出力処理では、生成した標準化使用情報を2次元コード化して出力する。出力には、2次元コード化した標準化使用情報を表示手段に表示することや、被印字媒体に印字することが含まれる。
これにより、ユーザは例えばスマートフォン等の操作端末を使用して、印刷装置により出力された2次元コード化した標準化使用情報を読み取ることができる。そして、ユーザが当該操作端末を使用して消耗品の購入操作を行う際に、その購入内容と、上記読み取った標準化使用情報とに基づいて、購入対象である消耗品の消費完了タイミングを予測することが可能となる。その結果、ユーザは予測された消費完了タイミングに基づいて購入しようとする消耗品の量が適正か否かを判断することが可能となり、例えば消費完了タイミングが遅すぎる場合には購入量を少なくし、消費完了タイミングが早すぎる場合には購入量を多くする等、消耗品の購入量を調節することができる。このようにして、インターフェース機能がない印刷装置においても消耗品を管理することができる。
また、上記目的を達成するために、本願発明は、印刷装置と、操作端末と、を有する消耗品管理システムであって、前記印刷装置は、被印字媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に印字を行う印字手段と、装置側操作手段と、前記搬送手段及び前記印字手段を制御して、印刷物を作成する装置側制御手段と、装置側記憶手段と、を有し、前記装置側制御手段は、前記印刷物の作成による前記印刷装置の作成履歴を前記装置側記憶手段に蓄積する蓄積処理、前記印刷装置の消耗品の消費に係わる所定タイミングが到来したか否かを判定する判定処理、前記所定タイミングが到来したと判定された場合、前記装置側記憶手段に蓄積された前記作成履歴を標準化した標準化使用情報を生成する生成処理、生成した前記標準化使用情報を2次元コード化して出力する出力処理、を実行し、前記操作端末は、端末側操作手段と、端末側表示手段と、端末側制御手段と、端末側記憶手段と、を有し、前記端末側制御手段は、前記印刷装置により出力された前記2次元コード化した前記標準化使用情報を読み取り復号化する2次元コード読み取り処理、復号化した前記標準化使用情報を前記端末側記憶手段に記憶する情報記憶処理、前記端末側操作手段を介した前記消耗品の購入操作を受け付ける受付処理、前記受付処理で受け付けた購入内容と、前記端末側記憶手段に記憶した前記標準化使用情報とに基づいて、購入対象の前記消耗品の消費完了タイミングを予測する予測処理、前記予測処理で予測した前記消費完了タイミングを前記端末側表示手段に表示する表示処理を実行することを特徴とする。
本発明の消耗品管理システムでは、印刷装置の装置側制御手段が、蓄積処理、判定処理、生成処理、及び出力処理を実行する。蓄積処理では、印刷物の作成による印刷装置の作成履歴を装置側記憶手段に蓄積し、判定処理では、印刷装置の消耗品の消費に係わる所定タイミングが到来したか否かを判定し、生成処理では、所定タイミングが到来したと判定された場合、装置側記憶手段に蓄積された作成履歴を標準化した標準化使用情報を生成し、出力処理では、生成した標準化使用情報を2次元コード化して出力する。出力には、2次元コード化した標準化使用情報を装置側表示手段に表示することや、被印字媒体に印字することが含まれる。
また、操作端末の端末側制御手段が、2次元コード読み取り処理、情報記憶処理、受付処理、予測処理、及び表示処理を実行する。2次元コード読み取り処理では、印刷装置により出力された2次元コード化した標準化使用情報を読み取り復号化し、情報記憶処理では、復号化した標準化使用情報を端末側記憶手段に記憶し、受付処理では、端末側操作手段を介した消耗品の購入操作を受け付け、予測処理では、受付処理で受け付けた購入内容と、端末側記憶手段に記憶した標準化使用情報とに基づいて、購入対象の消耗品の消費完了タイミングを予測し、表示処理では、予測処理で予測した消費完了タイミングを端末側表示手段に表示する。
これにより、ユーザは操作端末を使用して、印刷装置により出力された2次元コード化した標準化使用情報を読み取ることができる。そして、ユーザが当該操作端末を使用して消耗品の購入操作を行う際に、その購入内容と、上記読み取った標準化使用情報とに基づいて、購入対象である消耗品の消費完了タイミングを予測し、表示することができる。その結果、ユーザは表示された消費完了タイミングに基づいて購入しようとする消耗品の量が適正か否かを判断することが可能となり、例えば消費完了タイミングが遅すぎる場合には購入量を少なくし、消費完了タイミングが早すぎる場合には購入量を多くする等、消耗品の購入量を調節することができる。このようにして、インターフェース機能がない印刷装置においても消耗品を管理することができる。
本発明によれば、インターフェース機能がなくても消耗品を管理することができる。
本発明の一実施形態である印刷装置と操作端末を備えた消耗品管理システムの全体構成を表す構成図である。 印刷装置の外観構造を表す斜視図である。 印刷装置の内部構造を表す斜視図である。 印刷装置に着脱されるカートリッジの内部構造を表す透視図である。 印刷装置の機能的構成を表すブロック図である。 購入内容の登録画面の一例を表す説明図である。 印刷装置により作成される印字ラベルの外観の一例を表す平面図である。 2次元コード化した標準化使用情報の出力例を表す、(a)は2次元コードのみを印字した印字ラベルの平面図、(b)は2次元コードを表示した表示部の平面図、(c)は2次元コードと宛名を印字した印字ラベルの平面図である。 印刷装置の制御回路が実行する制御ルーチンの一例のフロー図である。 操作端末の機能的構成を表すブロック図である。 消耗品の購入画面の一例を表す説明図である。 予測された消耗品の消費完了タイミングの表示画面の一例を表す説明図である。 操作端末のCPUが実行する制御ルーチンの一例のフロー図である。 印刷装置で購入指示があった場合に標準化使用情報を作成する変形例において、購入指示画面の一例を表す説明図である。 印刷装置で購入指示があった場合に標準化使用情報を作成する変形例において、印刷装置の制御回路が実行する制御ルーチンの一例のフロー図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、図示される実施形態の構成要素は、本発明の理解を助けるために縮尺が適宜変更されている。
<消耗品管理システムの全体構成>
まず、本実施形態の消耗品管理システム100の全体構成について、図1を用いて説明する。図1に示すように、消耗品管理システム100は、印刷装置200と、操作端末300とを有する。
印刷装置200は、所望の印字を行った印字済みラベル用テープ230(後述の図4参照)を所定の長さに切断することにより印字ラベル10(後述の図7参照。印刷物に相当)を作成する。また、印刷装置200は、所定のタイミングにおいて所定の情報を含む2次元コード21を印刷した印字ラベル20(図1参照)を作成したり、当該2次元コード21を表示部205に表示する。この詳細については後述する。
操作端末300は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット型コンピュータ等の携帯情報端末(いわゆるPDA)である。操作端末300は、タッチパネル301と、操作ボタン302と、カメラ303とを有している。タッチパネル301は、各種情報やメッセージを表示する表示機能を有すると共に、操作ボタン302と併せてユーザが所望の指示や情報を入力することが可能である。したがって、以降、タッチパネル301の表示機能に関して「表示部301(端末側表示手段に相当)」と称し、タッチパネル301の操作機能と操作ボタン302の操作機能とを総称して、単に「操作部302(端末側操作手段に相当)」と称する。なお、操作ボタン302は必ずしも設けられる必要はなく、タッチパネル301のみで各種操作が行われてもよい。
また、操作端末300は、印刷装置200により作成された上記印字ラベル20に印刷された2次元コード21をカメラ303により撮影し、復号化する機能を有している。この詳細については後述する。
<印刷装置の構成>
次に、印刷装置200について、図2乃至図4を用いて説明する。なお、以下において印刷装置200の前・後・左・右・上・下というときは、図2及び図3等に示す方向を指すものである。
図2に示すように、印刷装置200の筐体202は、装置下面を構成する下カバー215と、装置側面を構成する横カバー216と、装置上面を構成する上カバー217とを有する。上カバー217には、前方向から後方向に向けて、文字入力等の種々の操作が行われるキーボード203、電源スイッチや印刷キー等の印刷装置200の各種機能を実行させるための機能キー群204、及び入力した文字や記号等を表示するための液晶ディスプレイ等の表示部205が設けられている。また横カバー216の右側後方には、印字された印字済みラベル用テープ230(後述の図4参照)をカッター刃234(後述の図4参照)を動作させてカットするためのカッターレバー207が設けられている。なお、以降、上記キーボード203及び上記機能キー群204を併せて「操作部203,204(操作手段、装置側操作手段に相当)」と称する。
図3に示すように、印刷装置200の下側後方には、印字済みラベル用テープ230を供給するカートリッジ208を着脱可能なカートリッジホルダ209が設けられている。このカートリッジホルダ209は、印刷装置200の前端部を回転軸として開閉可能に構成された下カバー215を閉じると覆われ、下カバー215を開放すると露出される。カートリッジホルダ209には、カートリッジ208内の使用済みのインクリボン210(後述の図4参照)を巻き取るためのリボン巻き取り軸211と、印字済みラベル用テープ230を搬送するためのテープ送りローラ222(後述の図4参照)を駆動するためのテープ送りローラ駆動軸212(搬送手段に相当)とが設けられている。またカートリッジホルダ209には、カバーフィルム206(被印字媒体に相当。後述の図4参照)に所望の印字を行う印字ヘッド213(印字手段に相当)が、カートリッジ装着時にその開口部214に位置するように設けられている。
図4に、カートリッジ208の内部構造を示す。なおこの図4には、カートリッジ208の内部構造と共に、印刷装置200の印刷機構の一部である、印字ヘッド213やローラホルダ219等を図示している。
図4に示すように、カートリッジ208には、透明なフィルムであるカバーフィルム206と、カバーフィルム206に転写されるインクを表面に塗布されたインクリボン210と、印刷が行われたカバーフィルム206の裏面に貼り合わされる、当該カバーフィルム206と同一テープ幅である基材テープ220とが、それぞれ回転自在に設置されたリール部材に巻回されてロール状に構成されたロール225,226,227が設けられている。またこれらのロール225,226,227の間には、印刷に使用された後のインクリボン210を巻き取るリボン巻き取りローラ221が設けられている。さらにカートリッジ208には、開口部214近傍において、基材テープ220とカバーフィルム206とを押圧し接着させて印字済みラベル用テープ230としつつ、当該印字済みラベル用テープ230をカートリッジ208の外部に排出する上記テープ送りローラ222が設けられている。
また印刷装置200側に設けられたローラホルダ219は、印字ヘッド213と対向する位置に配置されたプラテンローラ218を保持すると共に、テープ送りローラ222と対向する位置に配置されたテープ圧接ローラ223を保持する。プラテンローラ218とテープ圧接ローラ223とは、ローラホルダ219に回転可能に取り付けられており、またローラホルダ219は、ホルダ軸224により回動可能に取り付けられている。ローラホルダ219の回動により、プラテンローラ218とテープ圧接ローラ223とは、印字ヘッド213及びテープ送りローラ222に押圧される印字位置A(図4中実線で示す)と、印字ヘッド213及びテープ送りローラ222から離間されるリリース位置B(図4中2点鎖線で示す)とのいずれかの位置に保持される。
上記構成であるカートリッジ208をカートリッジホルダ209に装着すると、カートリッジホルダ209に設けられたリボン巻き取り軸211及びテープ送りローラ駆動軸212は、カートリッジ208のリボン巻き取りローラ221及びテープ送りローラ222に、それぞれ連結される。そして、下カバー215が閉じられると、上記ローラホルダ219が回動して印字位置Aとなり、プラテンローラ218とテープ圧接ローラ223とが印字ヘッド213及びテープ送りローラ222に押圧される。その後、印字ラベル作成時には、リボン巻き取りローラ221及びテープ送りローラ222が回転駆動される。これにより、カバーフィルム206とインクリボン210とがそれぞれのロール225,226より繰り出され、重ね合わされて印字ヘッド213に搬送され、所定の印字が行われる。そして、使用済みのインクリボン210は印刷が行われたカバーフィルム206と離れて、リボン巻き取りローラ221に巻き取られる。一方、印刷が行われたカバーフィルム206は、テープ送りローラ222により、ロール227より繰り出された基材テープ220と貼り合わせられて印字済みラベル用テープ230とされ、当該印字済みラベル用テープ230は外部に排出される。そして、前述したカッターレバー207が操作されることによって、印字済みラベル用テープ230がカッター刃234により所定の長さに切断され、印字ラベル10,20等が作成される。
なお、印字ラベル作成後、下カバー215が開放されると、ローラホルダ219が回動してリリース位置Bとなり、プラテンローラ218とテープ圧接ローラ223とが印字ヘッド213及びテープ送りローラ222より離間する。これにより、カートリッジ208をカートリッジホルダ209より脱着することが可能となる。
<印刷装置及の機能的構成>
次に、印刷装置200の機能的構成について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、印刷装置200は、印字ヘッド213を制御してカバーフィルム206に対する所望の印字を行わせる印刷駆動回路231と、テープ送りローラ222を駆動する送りローラ用モータ232と、送りローラ用モータ232を制御する送りローラ駆動回路233と、操作部203,204と、表示部205と、印刷駆動回路231や送りローラ駆動回路233等を介して印刷装置200の全体動作を制御すると共に表示部205の表示内容を制御する制御回路240(制御手段、装置側制御手段に相当)と、例えばRAMやROM等からなるメモリ242(記憶手段、装置側記憶手段に相当)と、電源回路243とを備えている。メモリ242の上記ROM等には、後述する図9のフローの各手順(処理)を実行するためのプログラムが記憶されている。なお、印刷装置200は、例えばUSB、有線LAN、無線LAN、Bluetooth(登録商標)等のインターフェース機能を有していない。
制御回路240は、印字ラベル10の作成による印刷装置200の作成履歴をメモリ242に蓄積する蓄積処理を実行する。「作成履歴」としてメモリ242に記憶される情報には、例えば、印字ラベル10の総印刷枚数、総印刷長、使用枠履歴、使用余白履歴、使用総文字数、使用日数等が含まれる。「使用枠履歴」は、使用された枠の種類ごとの印刷枚数であり、例えば印刷装置200に100種類の枠が用意されている場合、枠なし100枚、第1の枠5枚、第2の枠7枚、・・・、第100の枠2枚、等の情報である。「使用余白履歴」は、使用された余白の種類ごとの印刷枚数であり、例えば印刷装置200に3種類の枠(大、中、小)が用意されている場合、余白大10枚、余白中20枚、余白小100枚、等の情報である。
また制御回路240は、印刷装置200の消耗品の消費に係わる所定タイミングが到来したか否かを判定する判定処理を実行する。「消耗品」には、カートリッジ208やカッター刃234が含まれる。なお、これら以外の消耗品が含まれてもよい。「消耗品の消費」には、カートリッジ208(カバーフィルム206、インクリボン210、基材テープ220等)の消費や、カッター刃234の摩耗が含まれる。「所定タイミング」には、カートリッジ208の残量(カバーフィルム206、インクリボン210、基材テープ220等の残量)が所定量を切ったタイミング(消費完了に近いタイミング)や、カッター刃234による残りカット回数(寿命回数からカット回数を減算した回数)が所定回数を切ったタイミングが含まれる。
より詳細には、制御回路240は、操作部203,204を介した消耗品の購入内容の登録操作を受け付ける第1受付処理を実行し、上記判定処理において、上記第1受付処理で受け付けた登録内容と、メモリ242に蓄積された上記作成履歴とに基づいて、カートリッジ208の残量が所定量を切ったか否か、あるいは、カッター刃234による残りカット回数が所定回数を切ったか否かを判定する。
図6に、上記第1受付処理において表示部205に表示される購入内容の登録画面の一例を示す。図6に示す例では、ユーザは、カートリッジ208の種類(例えばテープ幅が3.5mm、6mm、9mm、12mm)ごとに、購入した本数を入力部251により登録できる。
カートリッジ208は、その種類(テープ幅)ごとに供給可能なテープ長さが設定されている。したがって、上記判定処理では、その供給長さに購入本数を乗じた値から作成履歴に含まれる総印刷長を減算し、算出された残量が予め定められた所定量を切ったか否かが判定される。
例えば図6に示す例では、テープ幅が12mmのカートリッジ208(例えばテープ長さ8m)が3本購入されているので、総テープ長さ24m(8m×3本)から総印刷長を減算した残量が所定量(例えば1m)を切ったか否かが判定される。
なお、図示は省略するが、購入内容の登録画面において、ユーザは購入したカッター刃234の枚数を登録できる。カッター刃234は、使用される印刷装置200の機種に応じてその種類が特定されており、当該特定のカッター刃234には寿命回数が予め設定されている。したがって、上記判定処理では、その寿命回数から作成履歴に含まれる総印刷枚数(カット回数に相当)を減算し、算出された残りカット回数が予め定められた所定回数(例えば100回)を切ったか否かが判定される。
図5に戻り、制御回路240は、上記判定処理により所定タイミングが到来したと判定された場合、メモリ242に蓄積された作成履歴を標準化した標準化使用情報を生成する生成処理を実行する。この生成処理では、作成履歴に基づいて、カートリッジ208の種類(テープ幅)ごとに換算したカートリッジ208の1個あたりの消費日数を含む標準化使用情報が生成される。
この標準化使用情報の生成手法の具体例について、図7を用いて説明する。図7に示す例では、印刷装置200により作成された印字ラベル10に例えば「ABCDE」からなるテキスト11と枠12とが印字されている。
まず、1日あたりの印字ラベル10の印刷枚数を、作成履歴に含まれる総印刷枚数と使用日数とに基づいて、次式(1)により算出する。
1日あたりの印刷枚数=総印刷枚数/使用日数・・・(式1)
次に、印字ラベル10の1枚あたりの平均余白(図7参照)を、作成履歴に含まれる使用余白履歴及び総印刷枚数と、予め設定された余白の長さとに基づいて、次式(2)により算出する。なお、この例では印刷装置200に3種類の余白(大、中、小)が用意されているものとし、これら3種類の余白の長さはカートリッジ208の種類(テープ幅)によらずに共通であるものとする。
1枚あたりの平均余白={(余白大の枚数×余白大の長さ)+(余白中の枚数×余白中の長さ)+(余白小の枚数×余白小の長さ)}/総印刷枚数・・・(式2)
次に、印字ラベル10の1枚あたりの平均枠印字長(図7参照)を、作成履歴に含まれる使用枠履歴及び総印刷枚数と、予め設定された枠の長さと、枠補正係数とに基づいて、次式(3)により算出する。なお、この例では枠の長さは枠の種類によらずに共通であるものとし、且つ、カートリッジ208の種類(テープ幅)に応じて異なるものとする。上記枠補正係数は、平均枠印字長をカートリッジ208の種類に応じて補正するために予め設定された係数であり、例えばテープ幅が大きいほど枠の長さも大きくなるように設定されている。
1枚あたりの平均枠印字長=[{(枠なしの枚数×枠の長さ0)+(枠ありの枚数×枠の長さ)}/総印刷枚数]×枠補正係数・・・(式3)
次に、印字ラベル10の1枚あたりの平均テキスト印字長(図7参照)を、作成履歴に含まれる使用総文字数及び総印刷枚数と、文字補正係数とに基づいて、次式(4)により算出する。なお、1文字の長さは使用されるフォントの種類やフォントサイズ等により異なるが、この例ではカートリッジ208の種類(テープ幅)ごとに1文字の平均長さが設定されており、上記文字補正係数として予め設定されている。この文字補正係数は、例えばテープ幅が大きいほど1文字の平均長さも大きくなるように設定されている。
1枚あたりの平均テキスト印字長=(使用総文字数/総印刷枚数)×文字補正係数・・・(式4)
次に、印字ラベル10の1枚あたりの平均印字長さ(図7参照)を、上述の式(2)、式(3)、及び式(4)に基づいて、次式(5)により算出する。
1枚あたりの平均印字長さ=2×(1枚あたりの平均余白)+2×(1枚あたりの平均枠印字長)+(1枚あたりの平均テキスト印字長)・・・(式5)
次に、カートリッジ208の種類(テープ幅)ごとに換算した場合の1個あたりの消費日数を、カートリッジ208の種類(テープ幅)ごとに設定された供給可能なテープ長さと、上述の式(1)及び式(5)に基づいて、次式(6)により算出する。
1個あたりの消費日数=テープ長さ/(1日あたりの印刷枚数×1枚あたりの平均印字長さ)・・・(式6)
以上により、カートリッジ208の種類(例えばテープ幅が3.5mm、6mm、9mm、12mm等)ごとに換算した場合の1個あたりの消費日数が計算され、標準化使用情報が生成される。またこの他にも、標準化使用情報には、カッター刃234の1枚あたりの寿命日数、印刷装置200のモデル情報、シリアル番号等が含まれる。なお、これら以外の消耗品に関わる情報を含めてもよい。
上記カッター刃234の1枚あたりの寿命日数は、上述の式(1)及びカッター刃234に設定された寿命回数に基づいて、次式(7)により算出される。なお、作成履歴に含まれる総印刷枚数はカッター刃234によるカット回数に相当することから、式(1)による1日あたりの印刷枚数は1日あたりのカット回数に相当する。
1枚あたりの寿命日数=寿命回数/1日あたりのカット回数・・・(式7)
図5に戻り、制御回路240は、上記生成処理により生成した標準化使用情報を2次元コード化して出力する出力処理を実行する。「2次元コード化」の符号化方式は特に限定されるものではないが、例えばQRコード(登録商標)やカラーコード等である。「出力」には、標準化使用情報を2次元コード化して生成された2次元コードを印字した印字ラベルを作成することや、2次元コードを表示部205に表示することが含まれる。
図8(a)乃至図8(c)に、上記出力処理による出力例を示す。例えば図8(a)に示す例では、2次元コード21を印字した印字ラベル20が作成されている。また、図8(b)に示す例では、2次元コード21が印刷装置200の表示部205に表示されている。なお、図8(a)及び図8(b)に示す出力例では、2次元コード21を復号化する機能を有する操作端末300が必要となるが、ユーザによってはそのような操作端末300を所有していない場合も考えられる。そのような場合には、例えば図8(c)に示すように、2次元コード21と宛名22を印字した印字ラベル30を作成してもよい。宛名22は、購入しようとする消耗品(カートリッジ208、カッター刃234)の購入先(メーカー、販売会社等)の住所、会社名等である。ユーザはこの印字ラベル30をハガキに貼り付けて送付することで、送付先において2次元コード21を復号化して標準化使用情報を取得し、購入手続きを進めることができる。
<印刷装置の制御回路が実行する制御ルーチン>
次に、印刷装置200の制御回路240が実行する制御ルーチンを、図9のフロー図を参照しつつ説明する。なお、図9に示す制御ルーチンは、印刷装置200の電源がONである間は繰り返し実行される。
ステップS1において、制御回路240は、購入内容の登録画面において操作部203,204を介した購入内容の登録操作が行われたか否かを判定する。登録操作が行われていないと判定した場合(No)には、後述のステップS3へと処理を移す。一方、登録操作が行われたと判定した場合(Yes)には、ステップS2へと処理を移す。
ステップS2において、制御回路240は、操作部203,204を介した消耗品の購入内容の登録操作を受け付ける第1受付処理を実行し、ステップS3へと処理を移す。
ステップS3において、制御回路240は、操作部203,204を介した印字ラベル10の作成指示が行われたか否かを判定する。作成指示が行われていないと判定した場合(No)には、先のステップS1へと処理を移す。一方、作成指示が行われたと判定した場合(Yes)には、ステップS4へと処理を移す。
ステップS4において、制御回路240は、所望の印字を行った印字済みラベル用テープ230を所定の長さに切断することにより印字ラベル10を作成し、ステップS5へと処理を移す。
ステップS5において、制御回路240は、印字ラベル10の作成による印刷装置200の作成履歴をメモリ242に記憶(蓄積)する蓄積処理を実行し、ステップS6へと処理を移す。
ステップS6において、制御回路240は、印刷装置200の消耗品の消費に係わる所定タイミングが到来したか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、前述のように、カートリッジ208の残量が所定量を切ったか否か、あるいは、カッター刃234による残りカット回数が所定回数を切ったか否かを判定する。所定タイミングが到来していないと判定した場合(No)には、先のステップS1へと処理を移す。一方、所定タイミングが到来したと判定した場合(Yes)には、ステップS7へと処理を移す。
ステップS7において、制御回路240は、メモリ242に蓄積された作成履歴を読み出し、当該作成履歴を標準化した標準化使用情報を生成する生成処理を実行し、ステップS8へと処理を移す。
ステップS8において、制御回路240は、上記ステップS7で生成した標準化使用情報を2次元コード化して出力する出力処理を実行し、このルーチンを終了する。
<操作端末及の機能的構成>
次に、操作端末300の機能的構成について、図10を用いて説明する。
図10に示すように、操作端末300は、CPU304(端末側制御手段に相当)と、例えば、RAMやROM等からなるメモリ305(端末側記憶手段に相当)と、操作部302と、表示部301と、ハードディスク装置等からなり、各種情報を記憶する大容量記憶装置306(端末側記憶手段に相当)と、例えばUSB、有線LAN、無線LAN、Bluetooth(登録商標)等のインターフェースを介した通信機能によりインターネット等のネットワークへの接続を行う通信制御部307とを備えている。
CPU304は、RAMの一時記憶機能を利用しつつROM又は大容量記憶装置306に記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、後述する図13のフローの各手順(処理)を実行する。
CPU304は、印刷装置200により出力された2次元コード化した標準化使用情報をカメラ303を介して読み取り復号化する2次元コード読み取り処理を実行する。また、CPU304は、復号化した標準化使用情報をメモリ305又は大容量記憶装置306に記憶する情報記憶処理を実行する。この際、CPU304は、標準化使用情報と当該標準化使用情報に含まれる印刷装置200のモデル情報やシリアル番号とを関連付けて、複数の印刷装置200を管理可能なように記憶する。
また、CPU304は、操作部302を介した消耗品の購入操作を受け付ける受付処理を実行する。この受付処理は、例えば操作端末300にインストールされた専用の購入用プログラム(アプリケーション)の実行により表示される購入画面において行われる。または、通信制御部307によりインターネット等のネットワーク上の所定のアドレス(URL等)にアクセスすることによって表示される購入画面において行われてもよい。「消耗品」は、前述のように印刷装置200で使用されるカートリッジ208やカッター刃234である。
図11に、上記受付処理において表示部301に表示される購入画面の一例を示す。図11に示す例では、ユーザは、カートリッジ208の種類(例えばテープ幅が3.5mm、6mm、9mm、12mm)ごとに、購入しようとする本数を例えばプルダウンメニュー方式による入力部311により入力できる。なお、入力部311は、例えばテキストを直接入力するテキスト入力ボックス等、他の入力形式としてもよい。また、購入画面には、購入手続きを進めるための購入ボタン312と、購入手続きをキャンセルするためのキャンセルボタン313が表示されている。
また、CPU304は、上記受付処理で受け付けた購入内容と、メモリ305又は大容量記憶装置306に記憶した標準化使用情報とに基づいて、購入対象の消耗品の消費完了タイミングを予測する予測処理を実行する。具体的には、例えば図11に示す例では、テープ幅が12mmのカートリッジ208が3本購入されようとしているので、標準化使用情報に含まれるテープ幅12mmのカートリッジ208に換算された1個あたりの消費日数を3倍することにより、購入対象の消耗品の消費完了タイミングを計算(予測)することができる。
また、CPU304は、上記予測処理で予測した消費完了タイミングを表示部301に表示する表示処理を実行する。図12に、この表示処理において表示部301に表示される表示画面の一例を示す。なお、図12に示す表示画面は、図11に示す購入画面において購入ボタン312が押された場合に表示される。図12に示す例では、例えば「テープ幅12mmを3本購入するとおおよそ75日で終了します。」という内容で予測された消費完了タイミングが表示されている。なお、消費完了タイミングの表示態様は日数に限るものではなく、例えば「2ヶ月半」や「1年程度」等のようにさらにざっくりとした期間で表示してもよい。
なお、図示は省略するが、上記購入画面においてカッター刃234を購入する場合、ユーザは購入しようとする枚数を入力する。そして、購入ボタン312が押されると、標準化使用情報に含まれるカッター刃234の1枚あたりの寿命日数に枚数を乗じることで消費完了タイミングが計算(予測)され、カッター刃234の寿命タイミングとして表示される(例えば「カッター刃○○を2枚購入するとおおよそ6ヶ月で寿命となります。」等)。
以上により、ユーザは、表示部301に表示された消費完了タイミングに基づいて購入しようとする消耗品の量や種類が適正か否かを判断することができる。その結果、例えば消費完了タイミングが適切であると判断した場合には、ユーザは図12に示す「この内容で購入する」ボタン314を押すことで、その購入内容で購入することできる。一方、例えば消費完了タイミングが遅すぎる(言い換えると消費期間が長すぎる)、あるいは、消費完了タイミングが早すぎる(言い換えると消費期間が短すぎる)と判断した場合には、ユーザは図12に示す「購入内容を変更する」ボタン315を押すことで、例えば購入本数(枚数)を増減させたり、カートリッジの種類を変更する等により、消耗品の購入量や種類を調整することができる。このようにして、インターフェース機能がない印刷装置200においても消耗品を管理することができる。
<操作端末のCPUが実行する制御ルーチン>
次に、操作端末300のCPU304が実行する制御ルーチンを、図13のフロー図を参照しつつ説明する。なお、図13に示す制御ルーチンは、操作端末300の電源がONである間は繰り返し実行される。
ステップS11において、操作部302を介した2次元コード21の読み取り操作が行われたか否かを判定する。読み取り操作が行われていないと判定した場合(No)には、読み取りが行われるまでループ待機する。一方、読み取り操作が行われたと判定した場合(Yes)には、ステップS12へと処理を移す。
ステップS12において、CPU304は、印刷装置200により作成された印字ラベル20の2次元コード21、又は、印刷装置200の表示部205に表示された2次元コード21を読み取り復号化する2次元コード読み取り処理を実行し、ステップS13へと処理を移す。
ステップS13において、CPU304は、復号化した標準化使用情報をメモリ305又は大容量記憶装置306に記憶する情報記憶処理を実行し、ステップS14へと処理を移す。
ステップS14において、CPU304は、表示部301に消耗品の購入画面を表示して、操作部302を介した消耗品の購入操作を受け付ける受付処理を実行し、ステップS15へと処理を移す。
ステップS15において、CPU304は、上記ステップS14で受け付けた購入内容と、上記ステップS13で記憶した標準化使用情報とに基づいて、購入対象の消耗品の消費完了タイミングを予測する予測処理を実行し、ステップS15へと処理を移す。
ステップS16において、CPU304は、上記ステップS15で予測した消費完了タイミングを表示部301に表示する表示処理を実行し、このルーチンを終了する。
<実施形態の効果>
以上説明した実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。すなわち、印刷装置200においては、カバーフィルム206に対し印字ヘッド213によって印字が形成され、生成された印字済みラベル用テープ230がカッター刃234により所定の長さにカットされて、印字ラベル10が作成される。次々に印字ラベル10を作成していくと次第にカバーフィルム206等(又はカッター刃234)が消費され、ついにはカートリッジ208の消費が終了する(又はカッター刃234が寿命となる)。その場合、新しいカートリッジ208(又はカッター刃234)が印刷装置200に装着されて印字ラベル10の作成が続行される。こうして、印字ラベル10の作成の続行によってカートリッジ208(又はカッター刃234)が消費される。
このようにして消費される、消耗品であるカートリッジ208(又はカッター刃234)を購入する際、カバーフィルム206の消費状況(又はカッター刃234の摩耗状況)に比べて購入量が多すぎる場合には、入荷後実際に使用されるまでに長期間が経過し、カートリッジ208(又はカッター刃234)の品質低下を招いたり使用期限を過ぎてしまうおそれがある。一方、カバーフィルム206の消費状況(又はカッター刃234の摩耗状況)に比べて購入量が少なすぎる場合には、短期間でカートリッジ208の消費が完了して(又はカッター刃234の寿命が来て)しまい、次の購入のタイミングが遅れて印刷装置200での使用に間に合わなくなるおそれがある。したがって、消耗品を適切な時期に適切な量だけ購入するように管理する必要がある。しかしながら、例えばUSB、有線LAN、無線LAN等のインターフェース機能を有していない印刷装置200の場合には、外部から作成履歴情報を取得することができず、消耗品を管理することができない。
そこで、本実施形態の印刷装置200では、制御回路240が、蓄積処理、判定処理、生成処理、及び出力処理を実行する。蓄積処理では、印字ラベル10の作成による印刷装置200の作成履歴をメモリ242に蓄積し、判定処理では、印刷装置200のカートリッジ208(又はカッター刃234)の消費に係わる所定タイミングが到来したか否かを判定し、生成処理では、所定タイミングが到来したと判定された場合、メモリ242に蓄積された作成履歴を標準化した標準化使用情報を生成し、出力処理では、生成した標準化使用情報を2次元コード化して出力する。出力には、2次元コード化した標準化使用情報を表示部205に表示することや、印字ラベル20,30に印字することが含まれる。
これにより、ユーザは例えばスマートフォン等の操作端末300を使用して、印刷装置200により出力された2次元コード化した標準化使用情報を読み取ることができる。そして、ユーザが当該操作端末300を使用してカートリッジ208(又はカッター刃234)の購入操作を行う際に、その購入内容と、上記読み取った標準化使用情報とに基づいて、購入対象であるカートリッジ208(又はカッター刃234)の消費完了タイミングを予測することができる。その結果、ユーザは予測された消費完了タイミングに基づいて購入しようとする消耗品の量や種類が適正か否かを判断することが可能となる。例えば、消費完了タイミングが遅すぎる(言い換えると消費期間が長すぎる)場合には消耗品の購入量を少なくしたり種類を変更したり、消費完了タイミングが早すぎる(言い換えると消費期間が短すぎる)場合には消耗品の購入量を多くしたり種類を変更する等、消耗品の購入量や種類を調整することができる。このようにして、インターフェース機能がない印刷装置200においても消耗品を管理することができる。
また、本実施形態では特に、制御回路240は、操作部203,204を介したカートリッジ208(又はカッター刃234)の購入内容の登録操作を受け付ける第1受付処理をさらに実行し、判定処理では、第1受付処理で受け付けた登録内容と、メモリ242に蓄積された作成履歴とに基づいて、カートリッジ208の残量(又はカッター刃234の残りカット回数)が所定量を切ったか否かを判定し、生成処理では、カートリッジ208の残量(又はカッター刃234の残りカット回数)が所定量を切ったと判定された場合に、標準化使用情報を生成する。
これにより、カートリッジ208の消費完了タイミング(又はカッター刃234の寿命タイミング)が近づいた場合に、自動的に標準化使用情報を生成し、2次元コード化して出力することができる。したがって、カートリッジ208やカッター刃234の購入タイミングが遅れたり購入のし忘れを防止できると共に、標準化使用情報の生成指示を行う手間を省くことができ、ユーザの利便性を向上できる。
また、本実施形態では特に、生成処理では、作成履歴に基づいて、カバーフィルム206等を供給可能に収納するカートリッジ208の種類(テープ幅)ごとに換算したカートリッジ208の1個あたりの消費日数を含む標準化使用情報を生成する。
これにより、ユーザがカートリッジ208を購入しようとする際に、その購入内容(どの種類のカートリッジ208を何個数)と、標準化使用情報に含まれる、カートリッジ208の種類ごとの1個あたりの消費日数とに基づいて、購入対象であるカートリッジ208の消費完了タイミングを精度良く予測することができる。したがって、ユーザは予測された消費完了タイミングに基づいて購入しようとするカートリッジ208の量や種類が適正か否かを判断することができる。
また、本実施形態の消耗品管理システム100は、印刷装置200と、操作端末300とを有する。操作端末300のCPU304が、2次元コード読み取り処理、情報記憶処理、受付処理、予測処理、及び表示処理を実行する。2次元コード読み取り処理では、印刷装置200により出力された2次元コード化した標準化使用情報を読み取り復号化し、情報記憶処理では、復号化した標準化使用情報をメモリ305又は大容量記憶装置306に記憶し、受付処理では、操作部302を介したカートリッジ208(又はカッター刃234)の購入操作を受け付け、予測処理では、受付処理で受け付けた購入内容と、メモリ305又は大容量記憶装置306に記憶した標準化使用情報とに基づいて、購入対象のカートリッジ208(又はカッター刃234)の消費完了タイミングを予測し、表示処理では、予測処理で予測した消費完了タイミングを表示部301に表示する。
これにより、ユーザは表示された消費完了タイミングに基づいて購入しようとするカートリッジ208の量や種類(又はカッター刃234の量)が適正か否かを判断することが可能となり、例えば消費完了タイミングが遅すぎる場合には購入量を少なくし、消費完了タイミングが早すぎる場合には購入量を多くする等、消耗品の購入量や種類を調整することができる。このようにして、インターフェース機能がない印刷装置200においても消耗品を管理することができる。
<変形例>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例について順次説明する。
(1)印刷装置で購入指示があった場合に標準化使用情報を作成する場合
上記実施形態では、消耗品の残量が所定量を切ったか否かを判定し、残量が所定量を切ったと判定された場合に標準化使用情報を作成して2次元コード21を出力するようにしたが、標準化使用情報を作成するタイミングはこれに限られない。例えば、印刷装置200においてユーザにより消耗品の購入指示が行われた場合に、標準化使用情報を作成して2次元コード21を出力してもよい。
本変形例の印刷装置200の制御回路240は、操作部203,204を介した消耗品の購入指示を受け付ける第2受付処理を実行する。また制御回路240は、判定処理において、上記第2受付処理で消耗品の購入指示を受け付けたか否かを判定し、生成処理では、上記判定処理で消耗品の購入指示を受け付けたと判定された場合に、標準化使用情報を生成する。
図14に、上記第2受付処理において表示部205に表示される購入指示画面の一例を示す。購入指示画面は、例えばカートリッジ208の消費が完了して印字ラベル10の作成が不可能となったような場合に、ユーザがメニュー画面から適宜の操作を行うことにより表示させることができる。図14に示す例では、ユーザは操作部203,204において「Y」ボタンを押すことによりカートリッジ208の購入を指示することができる。一方、「N」ボタンを押すことによりカートリッジ208の購入をキャンセルすることができる。なお、図示は省略するが、カッター刃234についても同様にして購入を指示することができる。
図15に、本変形例の印刷装置200の制御回路240が実行する制御ルーチンを示す。なお、図15において前述の図9と同様の処理手順には、同符号を付し、説明を省略する。
ステップS1~ステップS5は前述の図9と同様である。
ステップS6Aにおいて、制御回路240は、操作部203,204を介した消耗品の購入指示を受け付ける第2受付処理を実行し、当該第2受付処理で消耗品の購入指示を受け付けたか否かを判定する判定処理を実行する。購入指示を受付けていないと判定した場合(No。例えば上記「N」ボタンが押された場合)には、先のステップS1へと処理を移す。一方、購入指示を受け付けたと判定した場合(Yes。例えば上記「Y」ボタンが押された場合)には、ステップS7へと処理を移す。
ステップS7~ステップS8は前述の図9と同様である。
本変形例によれば、カートリッジ208の残量等に関係なく、ユーザがカートリッジ208(又はカッター刃234)の購入指示を行った場合に、標準化使用情報を生成し、2次元コード化して出力することができる。したがって、消耗品の消費完了タイミングが近づいたことを報知するための購入内容の登録等を行う手間を省くことができ、ユーザの利便性を向上できる。また、カートリッジ208の残量検出処理等が不要となるので、印刷装置200の機能を簡素化できる。
(2)その他
以上において、印字の終了した印字済みラベル用テープ230をカッター刃234で切断して印字ラベル10等を作成した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、ラベルに対応した所定の大きさに予め分離されたラベル台紙(いわゆるダイカットラベル)がロールから繰り出されるテープ上に連続配置されているような場合には、カッター刃234で切断しなくても、テープが排出口から排出されてきた後にラベル台紙(対応する印字がなされたもの)のみをテープから剥がして印字ラベル10等を作成しても良く、本発明はこのようなものに対しても適用できる。なお、この場合にはカッター刃234は消耗品に含まれない。
また、以上においては、基材テープ220とは別のカバーフィルム206に印字を行ってこれらを貼り合わせる方式であったが、これに限られず、基材テープに備えられた被印字テープ層に印字を行う方式(貼りあわせを行わないタイプ)に本発明を適用してもよい。
さらに、以上は、基材テープがリール部材の周りに巻回されてロールを構成し、カートリッジ208内にそのロールが配置されて基材テープが繰り出される場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシート(ロールに巻回されたテープを繰り出した後に適宜の長さに切断して形成したものを含む)を、所定の収納部にスタックして(例えばトレイ状のものに平積み積層して)カートリッジ化し、このカートリッジを印刷装置200側のカートリッジホルダに装着して、上記収納部から移送、搬送して印字及び書き込みを行い印字ラベルを作成するようにしてもよい。
なお、以上の説明において、「垂直」「平行」「平面」等の記載がある場合には、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「垂直」「平行」「平面」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に垂直」「実質的に平行」「実質的に平面」という意味である。
また、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
なお、以上において、図5等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図9、図13、図15等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
100 消耗品管理システム
200 印刷装置
203,204 操作部(操作手段、装置側操作手段)
206 カバーフィルム(被印字媒体)
208 カートリッジ
212 テープ送りローラ駆動軸(搬送手段)
213 印字ヘッド(印字手段)
240 制御回路(制御手段、装置側制御手段)
242 メモリ(記憶手段、装置側記憶手段)
300 操作端末
301 表示部(端末側表示手段)
302 操作部(端末側操作手段)
304 CPU(端末側制御手段)
305 メモリ(端末側記憶手段)
306 大容量記憶装置(端末側記憶手段)

Claims (6)

  1. 被印字媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に印字を行う印字手段と、
    操作手段と、
    制御手段と、
    記憶手段と、
    を有し、
    前記制御手段が前記搬送手段及び前記印字手段を制御して、印刷物を作成する印刷装置であって、
    前記制御手段は、
    前記印刷物の作成による前記印刷装置の作成履歴を前記記憶手段に蓄積する蓄積処理;
    前記印刷装置の消耗品の消費に係わる所定タイミングが到来したか否かを判定する判定処理;
    前記所定タイミングが到来したと判定された場合、前記記憶手段に蓄積された前記作成履歴から、前記消耗品の1個あたりの消費完了までの期間に関する使用情報を生成する生成処理;
    生成した前記使用情報を2次元コード化して出力する出力処理;
    を実行することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置において、
    前記制御手段は、
    前記操作手段を介した前記消耗品の購入内容の登録操作を受け付ける第1受付処理;
    をさらに実行し、
    前記判定処理では、
    前記第1受付処理で受け付けた登録内容と、前記記憶手段に蓄積された前記作成履歴とに基づいて、前記消耗品の残量が所定量を切ったか否かを判定し、
    前記生成処理では、
    前記消耗品の残量が前記所定量を切ったと判定された場合に、前記使用情報を生成する
    ことを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1記載の印刷装置において、
    前記制御手段は、
    前記操作手段を介した前記消耗品の購入指示を受け付ける第2受付処理;
    をさらに実行し、
    前記判定処理では、
    前記第2受付処理で前記消耗品の前記購入指示を受け付けたか否かを判定し、
    前記生成処理では、
    前記消耗品の前記購入指示を受け付けたと判定された場合に、前記使用情報を生成する
    ことを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の印刷装置において、
    前記生成処理では、
    前記作成履歴に基づいて、前記消耗品として前記被印字媒体を供給可能に収納する収納体の種類ごとに換算した前記収納体の1個あたりの消費日数を含む前記使用情報を生成する
    ことを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の印刷装置において、
    前記消耗品としてカッター刃を備え、
    前記生成処理では、
    前記使用情報として、前記作成履歴に基づいて、前記カッター刃の1個あたりの寿命日数を含む
    ことを特徴とする印刷装置。
  6. 印刷装置と、操作端末と、を有する消耗品管理システムであって、
    前記印刷装置は、
    被印字媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に印字を行う印字手段と、
    装置側操作手段と、
    前記搬送手段及び前記印字手段を制御して、印刷物を作成する装置側制御手段と、
    装置側記憶手段と、
    を有し、
    前記装置側制御手段は、
    前記印刷物の作成による前記印刷装置の作成履歴を前記装置側記憶手段に蓄積する蓄積処理;
    前記印刷装置の消耗品の消費に係わる所定タイミングが到来したか否かを判定する判定処理;
    前記所定タイミングが到来したと判定された場合、前記装置側記憶手段に蓄積された前記作成履歴から、前記消耗品の1個あたりの消費完了までの期間に関する使用情報を生成する生成処理;
    生成した前記使用情報を2次元コード化して出力する出力処理;
    を実行し、
    前記操作端末は、
    端末側操作手段と、
    端末側表示手段と、
    端末側制御手段と、
    端末側記憶手段と、を有し、
    前記端末側制御手段は、
    前記印刷装置により出力された前記2次元コード化した前記使用情報を読み取り復号化する2次元コード読み取り処理;
    復号化した前記使用情報を前記端末側記憶手段に記憶する情報記憶処理;
    前記端末側操作手段を介した前記消耗品の購入操作を受け付ける受付処理;
    前記受付処理で受け付けた購入内容と、前記端末側記憶手段に記憶した前記使用情報とに基づいて、購入対象の前記消耗品の消費完了タイミングを予測する予測処理;
    前記予測処理で予測した前記消費完了タイミングを前記端末側表示手段に表示する表示処理;
    を実行する
    ことを特徴とする消耗品管理システム。
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