JP7286351B2 - ラケット - Google Patents

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Description

本発明は、ラケットのフレームに装着されてストリングとフレームとの接触を回避するグロメットを用いたラケットに関する。
テニスやバドミントンのラケットにおいては、特許文献1に開示されるように、ループ状に形成されたフレームを備え、フレームの内側にストリングが張設されて打球面(フェース)が形成される。また、フレームには、ストリングが挿通される孔が所定の間隔を隔てて多数形成される。各孔にはグロメットが装着され、グロメットの筒状部分(以下、「筒部」とする)が孔の内周面とストリングとの間に介在し、それらの接触を回避するようになっている。
特表2012-517873号公報
グロメットにあっては、筒部が円筒状に形成され、その径方向の厚みが円筒の周方向で均一に形成される。また、ラケットによる打球時に、ストリングの撓みによりグロメットに力が作用してグロメットが変形し、該変形による復元力がストリングだけでなくストリングに接触するボールにも作用する。
ここで、本発明者は、筒部の厚みが薄くなる方が、打球時におけるストリング及び筒部の変形量が大きくなり、打球の飛び性能が向上する一方、筒部が厚くなる程、該変形量が小さくなって飛び性能が低下することを知見した。更には、本発明者は、筒部の内周面とストリングとが接触した状態において、筒部の厚みが厚くなる方が、打球時のストリングでの雑振動等を抑制して打球感が向上できる一方、筒部が薄くなる程、該雑振動を抑制し難くなることを知見した。つまり、筒部の厚さによる打球の飛び性能と、打球感の向上とはトレードオフの関係となるが、本発明者は鋭意検討を行うことで、飛び性能と打球感との両方を向上できる発明を案出したものである。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ラケットによる打球時の飛び性能を向上し、且つ、良好な打球感を得ることができるラケットを提供することを目的とする。
本発明における一態様のラケットは、ストリングが縦方向及び横方向に張設されるフレームと、前記フレームに形成された孔に貫通して装着されてストリングが通過する筒部を複数備えたグロメットと、を有するラケットであって、前記ストリングは、前記フレームに張設された状態で、前記筒部の一端側を折り返し位置として折り返され、前記筒部は、その外周面の中心軸位置に対して前記折り返し位置側に位置する第1形成部と、前記中心軸位置を挟んで前記第1形成部と反対側に位置する第2形成部とを備え、前記第1形成部は、前記第2形成部より前記筒部の径方向の厚みが大きく形成され、前記グロメットは、複数の前記筒部を連結しつつ所定方向に延在する帯状部を更に備え、複数の前記筒部における前記第1形成部及び前記第2形成部の形成位置は、前記帯状部の延在方向にて交互に異なり、前記筒部は、その中心軸の延出方向から見て、内周及び外周を円形に形成しつつ、該内周の中心軸位置を該外周の中心軸位置より前記折り返し位置と反対側に配置することで、前記第1形成部及び前記第2形成部を形成し、前記フレームの内側に延在する前記ストリングの一端側を折り返す前記筒部と、該ストリングの他端側を折り返す前記筒部との両方にて、前記折り返し位置側に前記第1形成部が形成されることを特徴とする。
この構成によれば、ストリングが折り返されて接触する第1形成部に比べ、非接触となる第2形成部の厚みを小さくできる。第2形成部の厚みを小さくした分、打球時における筒部及びストリングの変形量を大きく確保でき、飛び性能を向上させることができる。しかも、ストリングが接触する第1形成部の厚みを大きくした分、打球時のストリングでの雑振動等を抑制でき、不快な感触が伝わることを防止して打球感を向上できる。このように、上記構成によって、トレードオフの関係にある飛び性能向上効果と、打球感向上効果とを同時に得ることができる。また、筒部を単純で簡単な形状としつつ、第2形成部より第1形成部の厚みが大きい筒部を形成することができる。更に、ストリングの蛇行する張り上げ方向に応じて複数の筒部に第1形成部及び第2形成部を形成することができる。これにより、複数の筒部において、ストリングの折り返し位置と第1形成部及び第2形成部との位置関係を統一させ、複数本のストリングにて、言い換えると広範囲の打球面にて筒部による飛び性能及び打球感向上効果を得ることができる。
また、本発明のグロメットにおいて、前記第1形成部と前記第2形成部とが異なる材質で構成されるとよい。この構成によれば、第1形成部と第2形成部との材質の相違によって剛性を異ならせることができ、筒部の厚みだけでなく材質によって飛び性能や打球感を変化させることができる。
また、本発明のグロメットにおいて、前記第1形成部と前記第2形成部とで前記筒部の軸線方向長さが異なって形成されるとよい。この構成によれば、第1形成部と第2形成部との長さを相違させて飛び性能や打球感を変化させることができる。
また、本発明のラケットにおいて、複数の前記筒部のうち、縦方向に張設される前記ストリングが挿通される前記筒部に対し、前記第1形成部及び前記第2形成部が形成されるとよい。この構成によれば、飛び性能及び打球感への影響が大きい縦方向のストリングにて上述の効果を効率良く発揮させることができる。
また、本発明のラケットにおいて、前記フレームの中央領域を通過する前記ストリングが挿通される前記筒部に対し、前記第1形成部及び前記第2形成部が形成されるとよい。この構成によれば、いわゆるスイートスポットのストリングについて上述の効果を効率良く発揮させることができる。
本発明によれば、ストリングの折り返し位置側の第1形成部の方が第2形成部より大きい厚みに形成されるので、ラケットによる打球時の飛び性能を向上し、且つ、良好な打球感を得ることができる。
実施の形態に係るラケットの外観図であり、図1Aは、前記ラケットの正面図、図1Bは、前記ラケットの側面図である。 フレームからグロメットを取り外した状態の説明用正面図である。 実施の形態におけるストリングの張設状態を模式的に表したラケットの部分正面断面図である。 図3のA-A線断面図である。 図5Aは、変形例に係るグロメットの要部断面図であり、図5Bは、他の変形例に係るグロメットの要部断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下においては、本発明に係るグロメットを硬式テニス用のラケットに適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。例えば、ソフトテニス用のテニスラケットや、スカッシュ用のラケット、バドミントン用のラケットなどに適用してもよい。
図1は、本発明の実施の形態に係るラケットの外観図であり、図1Aは、前記ラケットの正面図、図1Bは、前記ラケットの側面図である。なお、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略している。
図1に示すように、ラケット10は、ボールを打つ部位であるヘッド11と、プレーヤがラケット10を把持する部位であるグリップ12と、ヘッド11とグリップ12とを一体に連結するシャフト13とを備えている。なお、以下の説明において、図1中矢印にて示すように、ラケット10の長手方向を縦方向とし、この縦方向にてヘッド11が位置する側を上側とし、グリップ12が位置する側を下側とする。また、ラケット10の打球面22上において(即ち打球面22に沿う平面上において)縦方向に直交する方向を横方向(あるいは、左右方向)とし、ラケット10の打球面22に直交する方向を表裏方向(あるいは、前後方向)とし、図1Aの紙面手前側(図1Bの紙面左側)を表側とし、その反対側を裏側とする。
シャフト13は、表裏方向から見て、グリップ12からヘッド11に向かって二股に分岐するスロート15を備え、左右のスロート15の間にはヘッド11の一部を形成するヨーク17が形成されている。ヨーク17は後述するフレーム20の下側を形成する。なお、シャフト13は、これに限らず、二股に分岐しないものとしてもよい。
ヘッド11は、縦方向に長い楕円形状のフレーム20と、フレーム20の内側に縦方向及び横方向に張設されたストリング21とを備えている。ストリング21は、フレーム20の内側における表裏両面に打球面(フェース)22を形成する。フレーム20は、例えば繊維強化樹脂等からなる中空の筒状体を楕円形状に成形したものである。なお、フレーム20は中空とせずに内部に発泡材を充填したり、木製或いは金属製としたりしてもよい。
フレーム20の外周面20aには、表裏方向における中央部が両側部に比べて凹んだ溝部20bが設けられている。溝部20bは、フレーム20の周方向に沿って連続して設けられている。また、フレーム20には、貫通孔(孔)23が設けられ、かかる貫通孔23は、フレーム20の溝部20bの底側から内周面20cまで貫通して形成されている。貫通孔23は、フレーム20の周方向に沿って複数設けられている。
図2は、フレームからグロメットを取り外した状態の説明用正面図である。図2にも示すように、フレーム20には、その外周側から4体のグロメット25~28が装着され、これらグロメット25~28を介してストリング21がフレーム20に張設される。本実施の形態では、上側のグロメット25は、図2のフレーム20の正面視にて、約10時方向の個所から約2時方向の個所に亘って設けられ、フレーム20のトップ20A側を保護している。左右のグロメット26、27は、上側のグロメット25の左右両端近傍からフレーム20の左右の側面に形成された最下位の貫通孔23に達する位置に亘って設けられている。また、下側のグロメット28は、ヨーク17に設けられている。なお、下側のグロメット28を除く各グロメット25~27は、各種条件に応じ、フレーム20の周方向に沿う長さを変えてもよい。
各グロメット25~28は、熱可塑性樹脂を射出成形した成形体とすることが例示できる。各グロメット25~28は、フレーム20の周方向に延在する帯状部31と、この帯状部31の一方の面となる裏面から突出する複数の筒部32とを備えている。帯状部31の前後幅は、溝部20bの前後幅より大きく又は同一とされ、フレーム20の前後幅より小さく設定されている。上側のグロメット25にあっては、帯状部31の前後幅がフレーム20の前後幅と概略同一に形成されてフレーム20のトップ20A側を保護している。
筒部32は、帯状部31側が基部とされ、基部と反対側の先端部がフレーム20の外側から貫通孔23に貫通される。この貫通によってグロメット25~28がフレーム20に装着され、この状態で、筒部32の先端側は、フレーム20の内周面20c側から内方に突出するように配設される。ここで、各筒部32の内部空間は、ストリング21を挿通する挿通路33(図3参照)として形成される。なお、挿通路33の内径寸法は、ストリング21を通す作業性の都合上、ストリング21の直径寸法より大きくなっている。
続いて、本実施の形態のストリング21の張設要領について図3を参照して説明する。図3は、実施の形態におけるストリングの張設状態を模式的に表したラケットの部分正面断面図である。ここでは、フレーム20の中央領域となるスイートスポットで縦方向に張設されるストリング21、つまり、中央領域S(図1参照)内の縦糸となるストリング21の張設要領について説明する。
図3に示すように、フレーム20に縦糸となるストリング21を張設する場合、例えば、矢印a1の位置及び方向から見ると、ストリング21が筒部32の先端側から基部側に挿通される。そして、かかる筒部32の基部(一端側)でストリング21が折り返され、フレーム20の外側で帯状部31の表面に沿って矢印a2の位置及び方向となる。続いて、横方向に隣り合う筒部32の基部にてストリング21が折り返され、筒部32の基部側から先端側に挿通されて矢印a3の位置及び方向となり、フレーム20の内側にて縦方向に延在される。
このような要領が縦糸を形成する1本のストリング21にてフレーム20の下側と上側とで交互に実施される。これにより、縦糸となるストリング21は、複数の筒部32内の挿通路33にて挿通及び折り返しを繰り返して蛇行しながら横方向に延出する。このときの矢印a1~a3方向を含むストリング21の延出方向がストリング21の張り上げ方向となる。
続いて、筒部32の形成位置について以下に説明する。先ず、中央領域S内の縦糸となるストリング21を張設する挿通路について説明する。
本実施の形態では、縦糸となるストリング21の上下両側を挿通する筒部32は、横方向を対称軸位置とした非対称位置及び非対称形状に形成されている。例えば、中央領域Sの左右方向中心位置Caから右方向に1本目に位置する縦糸(ストリング21)では、下側の筒部32の方が上側の筒部32より中心位置Ca寄りとなる横方向にずれて位置している。また、かかる縦糸(ストリング21)を挿通する筒部32にて、上方(一方)の筒部32では基部の左側が折り返し位置(例えば、図3の符号F1で示す位置)となる。これに対し、下方(他方)の筒部32では基部の右側がストリング21の折り返し位置(例えば、図3の符号F2で示す位置)となる。それら折り返し位置F1、F2は横方向にずれた位置に形成されており、そのずれ量G1は、ストリング21の直径寸法Dと略同一に設定される。このため、縦糸となるストリング21が縦方向と平行又は略平行に張設され、具体的には、ストリング21の縦方向に対する傾き角度が0°以上0.2°以下の範囲内となるように張設される。ここで、ずれ量G1と直径寸法Dとが略同一とは、それらが同一となる場合の他、上記傾き角度が上記範囲内に収まる程度にずれる場合を含む意味である。
帯状部31において、ストリング21が表面に沿う領域に溝31aを形成し、且つ、ストリング21が沿わない領域は溝31aを形成しない非形成領域31bとする。
続いて、筒部32の具体的構成について図3及び図4を参照して説明する。ここで、特許請求の範囲及び本明細書の説明において、特に明示しない限り、筒部32における外周面の中心軸位置Cbに対して折り返し位置F(F1、F2)側に位置する領域を第1形成部35とする。また、中心軸位置Cbを挟んで第1形成部35と反対側に位置する領域を第2形成部36とする。従って、筒部32は、第1形成部35と第2形成部36とによって形成され、それらの境界位置(境界面)は中心軸位置Cbを含んで表裏方向(図3中紙面直交方向)に沿う面とすることが例示できる。なお、かかる境界位置は上記に限定されるものでなく、中心軸位置Cbを表裏方向に若干ずらしたり、第1形成部35と第2形成部36とが表裏方向に離れるように設定してもよい。
図4は、図3のA-A線断面図である。図4では、筒部32の中心軸位置Cbの延出方向(図中紙面直交方向)から見た状態となる。図4に示すように、筒部32にあっては、外周及び挿通路33となる内周をそれぞれ円形に形成しているが、外周の中心軸位置Cbに対し内周の中心軸位置Ccは一致せずに折り返し位置Fの反対側となる横方向にずれている。つまり、筒部32の外周と内周とは横方向に偏心した位置関係となり、中心軸位置Cbを挟む横方向両側にて筒部32の径方向の厚みが異なって形成される。かかる形状にて、筒部32は、該筒部32の径方向の厚みが大きく形成される方が第1形成部35とされ、厚みが小さく形成される方が第2形成部36とされる。言い換えると、筒部32において、折り返し位置F側に位置する第1形成部35は、その反対側に位置する第2形成部36より筒部32の径方向の厚みが大きく形成される。
ストリング21が蛇行して張設されるため、ストリング21の折り返し位置Fは左右に隣り合う筒部32にて比べると左右反対側に位置するようになる。ここで、縦糸となるストリング21を張設する筒部32の形成領域において、帯状部31は横方向に延在するので、該横方向にて第1形成部35及び第2形成部36の形成位置が交互に異なるように複数の筒部32が形成されている。これにより、かかる複数の筒部32それぞれにおいて、折り返し位置Fからフレーム20の内側に延びるストリング21に第1形成部35が略線接触するようになる。
ここで、本実施の形態のラケット10は、各グロメット25~28において、複数の筒部32を備えて構成されるが、上記の第1形成部35及び第2形成部36を備えた筒部32は、その一部とされる。
具体例を挙げると、第1形成部35及び第2形成部36を備えた筒部32は、縦糸となるストリング21が挿通される筒部32とされる。また、かかる筒部32のうち、中央領域Sを通過するストリング21が挿通される筒部32に第1形成部35及び第2形成部36を形成する構成としてもよい。具体的には、縦糸となるストリング21が16本の場合、左右方向中央の12本~14本の縦糸(ストリング21)が挿通される筒部32に第1形成部35及び第2形成部36が形成される。複数の筒部32のうちの一部に第1形成部35及び第2形成部36を形成した場合、それ以外の筒部32は、外周と内周との中心軸位置が一致し、その周方向に均一となる厚みに形成される。
本実施の形態におけるラケット10にて打球した場合、縦方向に張設されたストリング21が表裏方向や横方向の力を受けて撓むようになる。ストリング21の撓みにより上下のグロメット25、28の筒部32に力が加わって変形し、該変形による復元力がストリング21に作用する。よって、撓んだストリング21の復元力に加えて筒部32の復元力がボールに作用し、これらの力によってボールが弾き飛び、また、スピン回転がかかるようになる。ここで、筒部32における第2形成部36の厚みを小さく形成したことで、ストリング21の撓みによって筒部32の可動量(変形量)を大きくでき、可動後に復元する筒部32の弾性力も増大可能となる。これにより、ストリング21を介してボールに伝わる筒部32の弾性力を高めてボールに対する反発力、スピン量を増大でき、飛び性能やスピン性能等の打球性能を向上させることができる。
また、筒部32内では折り返されたストリング21が第1形成部35の内面に接触しており、打球によってストリング21を振動させる力が発生しても、かかる振動の発生を第1形成部35で抑制することができる。筒部32において、ストリング21の接触領域を形成する第1形成部35の厚みが大きく形成されるので、ストリング21の振動を抑制する作用を強く発揮できるようになる。これにより、プレーヤにとって不快な雑振動が発生することを防止でき、ぼやけた打球感になることを回避することができる。
このような実施の形態によれば、筒部32に第1形成部35及び第2形成部36を形成したので、上記のように飛び性能やスピン性能等の打球性能の向上と、打球感の向上とをバランス良く両立させることができる。これらは、筒部の厚みが均一となる従来構造では両立が困難なトレードオフの関係になっていたものである。本実施の形態の筒部32にあっては、筒部32の外周と内周とを偏心させて厚みを異ならせるシンプルな構造によって、上記トレードオフの関係を解消することができる。
また、筒部32におけるストリング21の折り返し位置F側は、ストリング21の張設によって荷重が加わるだけでなく、打球回数が多数になることでストリング21の離反及び衝突が繰り返されて摩耗し易い部分となる。本実施の形態の筒部32では、ストリング21の折り返し位置F側となる第1形成部35の厚みを大きくしたので、ストリング21の離反及び衝突が発生する部分の耐久性を高めて長期に亘る使用を実現することができる。
また、本実施の形態では、筒部32の内面(挿通路33の形成面)の延出方向と、縦糸となるストリング21の延出方向とが縦方向で平行になる。これにより、ストリング21が筒部32の内面にて折り返し位置Fから筒部32の先端に亘って略線接触しつつ、縦糸(ストリング21)の両端側が主として折り返し位置Fで支持される状態となる。よって、筒部32の先端側でストリング21を屈曲させて張設する状態に比べ、打球時に撓み変形するストリング21の長さを概ね筒部32の長さ分延長でき、飛び性能を向上することができる。しかも、ストリング21が筒部32の第1形成部35内面に略線接触するので、ストリング21の振動が第1形成部35にて効果的に抑制され、打球感の向上を図ることもできる。
また、複数の筒部32における第1形成部35及び第2形成部36の形成位置が帯状部31の延在方向にて交互に異なっているので、それぞれの筒部32にて折り返し位置Fを第1形成部35にすることができる。これにより、上述した筒部32による効果を、複数本の縦糸(ストリング21)で得ることができ、ひいては、打球面22の広範囲で上述の効果を得ることができる。
また、縦糸となるストリング21は飛び性能及び打球感への影響が大きくなるので、縦糸となるストリング21が挿通される筒部32に対し第1形成部35及び第2形成部36を形成したことで、上述の効果を効率良く発揮させることができる。更に、中央領域Sを通過するストリング21が挿通される筒部32に第1形成部35及び第2形成部36を形成したことで、上述の効果をより効率良く発揮できるようになる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状、方向などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、縦糸となるストリング21及びこれを挿通する筒部32について図示、説明したが、横糸となるストリング21及びこれを左右両側で挿通する筒部32についても、向きを縦方向から横方向に90°変更しただけで同様の構成を採用できる。この構成においても、筒部32におけるストリング21の折り返し位置F側に第1形成部35が形成される。
図5Aは、変形例に係るグロメットの要部断面図であり、図5Bは、他の変形例に係るグロメットの要部断面図である。図5Aに示すように、第1形成部35と第2形成部36とで筒部32の軸線長さが異なるように形成してもよい。図5Aでは、第1形成部35が第2形成部36より軸線長さが長くなっているが、第2形成部36の方を長く形成してもよい。
また、図5Bに示すように、筒部32の第1形成部35及び第2形成部36を異なる材質で構成してもよい。図5Bの構成では、例えば、いわゆる二色成形法によって、第1形成部35を形成する型内と第2形成部36を形成する型内とで異なる樹脂材を注入して、材質を異なるようにしている。これにより、第1形成部35及び第2形成部36の何れか一方を相対的に高剛性、何れか他方を相対的に低剛性としている。
図5A、図5Bの筒部32の構成によって、第2形成部36に比べて第1形成部35の剛性を相違させることができ、打球時の飛び性能及び打球感が向上することが期待できる。ここで、上述の変形例では、飛び性能等が抑制される可能性があるが、フレーム20やシャフト13の構造や材質等による打球性能と相俟ってラケット10全体としてバランスの良い性能を発揮するよう設計可能となる。
本発明は、ラケットによる打球時の飛び性能を向上し、且つ、良好な打球感を得ることができるグロメット及びこれを用いたラケットに関する。
10 ラケット
20 フレーム
21 ストリング
23 貫通孔(孔)
25~28 グロメット
31 帯状部
32 筒部
33 挿通路
35 第1形成部
36 第2形成部
Cb 中心軸位置
Cc 中心軸位置
S 中央領域

Claims (5)

  1. ストリングが縦方向及び横方向に張設されるフレームと、
    前記フレームに形成された孔に貫通して装着されてストリングが通過する筒部を複数備えたグロメットと、を有するラケットであって、
    前記ストリングは、前記フレームに張設された状態で、前記筒部の一端側を折り返し位置として折り返され、
    前記筒部は、その外周面の中心軸位置に対して前記折り返し位置側に位置する第1形成部と、前記中心軸位置を挟んで前記第1形成部と反対側に位置する第2形成部とを備え、
    前記第1形成部は、前記第2形成部より前記筒部の径方向の厚みが大きく形成され
    前記グロメットは、複数の前記筒部を連結しつつ所定方向に延在する帯状部を更に備え、
    複数の前記筒部における前記第1形成部及び前記第2形成部の形成位置は、前記帯状部の延在方向にて交互に異なり、
    前記筒部は、その中心軸の延出方向から見て、内周及び外周を円形に形成しつつ、該内周の中心軸位置を該外周の中心軸位置より前記折り返し位置と反対側に配置することで、前記第1形成部及び前記第2形成部を形成し、
    前記フレームの内側に延在する前記ストリングの一端側を折り返す前記筒部と、該ストリングの他端側を折り返す前記筒部との両方にて、前記折り返し位置側に前記第1形成部が形成されることを特徴とするラケット
  2. 前記第1形成部と前記第2形成部とが異なる材質で構成されることを特徴とする請求項に記載のラケット
  3. 前記第1形成部と前記第2形成部とで前記筒部の軸線方向長さが異なって形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のラケット
  4. 複数の前記筒部のうち、縦方向に張設される前記ストリングが挿通される前記筒部に対し、前記第1形成部及び前記第2形成部が形成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のラケット。
  5. 前記フレームの中央領域を通過する前記ストリングが挿通される前記筒部に対し、前記第1形成部及び前記第2形成部が形成されることを特徴とする請求項に記載のラケット。
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