JP6716244B2 - グロメット及びラケット - Google Patents

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Description

本発明は、ラケットのフレームに装着されてストリングとフレームとの接触を回避することができるグロメット及びラケットに関する。
テニスやバドミントンのラケットにおいては、ループ状に形成されたフレームにストリングが張り渡されている。フレームには、ストリングが挿通される挿通孔が所定の間隔を隔てて多数形成され、これら挿通孔にはグロメットが装着されている。
グロメットとしては、例えば、特許文献1に開示されるように、挿通孔に挿入される複数の筒部と、これら筒部が裏面で連なる帯状部とを備えたものが利用されている。フレームにストリングを張り渡した状態では、フレームの内側から筒部内を通ってフレームの外側に出されたストリングが帯状部の表面に沿って折り返されて次の筒部内に通される。つまり、ストリングは、帯状部の表面(外面)において筒部に連通する開口位置で折り返されるようになる。
特開2005−237877号公報
しかしながら、特許文献1のグロメットにあっては、隣り合う筒部間における帯状部の表面が平滑な面によって形成される。このため、グロメットにおけるストリングの折り返し部分がストリングの張力によって凹むように潰れると、ストリングとグロメットとの接触領域がフレームの内側に向かって拡大される。この拡大した分、打球時においてストリングが撓み変形する長さが短くなり、打球した際のボールの反発性が低下する、という問題がある。
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、打球時のボールの反発性能を高めることができるグロメット及びラケットを提供することを目的とする。
本発明のグロメットは、所定方向に延在する帯状部と、この帯状部の延在方向に所定間隔を隔てて複数形成されて当該帯状部の一方の面から突出してストリングが通過する筒部とを備えたグロメットにおいて、前記帯状部の他方の面であって前記筒部の内周に沿う部分には当該他方の面より膨らんだ形状の膨出部が形成され、当該膨出部で前記ストリングが折り返され、当該膨出部の頂部は球面に沿う曲面形状に形成され、前記帯状部の他方の面であって隣り合う前記筒部の間に、前記帯状部の延在方向に所定間隔を隔てて複数形成されて前記ストリングが先端に接触する突出部を更に備えていることを特徴とする。
この構成によれば、ストリングの折り返し部分に膨出部を形成したので、その分ストリングの折り返し位置をフレームの外方に位置させることができる。これにより、膨出部が凹んでも、膨出部を形成しない従来構造に比べ、打球時に撓み変形し得るストリング長さを長くすることができる。この結果、ストリングの打球方向の撓み量も大きくなり、打球した際のボールの反発性を高め、ボールの飛び性能向上を図ることができる。また、突出部の先端にストリングを接触或いは食い込ませることができる。これにより、ストリングと突出部との間に摩擦を生じさせて、打球時に加わる力によって帯状部の外側に位置するストリングの動きを規制することができる。この動きを規制した分、ボールの打球によって加わった力を効率良く反発力に変換でき、更に、ストリングによって形成される打球面の面圧を高めてスピン性能を高めることができる。更に、ストリングと突出部との間の摩擦力をより大きくすることができ、反発性能及びスピン性能をより一層高めることができる。
また、本発明のグロメットにおいて、前記帯状部には、前記筒部の内部に通じる開口が形成され、当該開口における前記帯状部の延出方向両側に前記膨出部がそれぞれ連なり、前記膨出部は、前記帯状部の他方の面側から見たときに、前記帯状部の延出方向に直交する方向の幅が前記開口から離れるに従って次第に小さくなるとよい
また、本発明のグロメットにおいて、前記突出部は、接触する前記ストリングと交差する方向に延びる形状を備え、その延在方向に直交する断面が頂部に向かって細くなる突出形状に形成され、延在方向中間部がくびれる形状に形成されているとよい。この構成によれば、種々の太さのストリングに対応できる上、突出部の先端にストリングを食い込ませ易くなり、それらの摩擦力向上に寄与することができる。
本発明のラケットは、前記グロメットと、前記ストリングが張設されて打球面を形成するフレームとを備えたラケットであって、前記グロメットが前記フレームに装着され、張設された前記ストリングが前記膨出部で折り返されることを特徴とする。
また、本発明のラケットにおいて、前記膨出部は、前記フレームの中央領域において幅方向に延出する前記ストリングを折り返す部分に形成されているとよい。この構成によれば、いわゆるスイートスポットのストリングについて効果的に反発性を高めることができる。また、本発明のラケットにおいて、前記膨出部には、前記ストリングが食い込んで張設されるとよい。
本発明によれば、ストリングの折り返し部分に膨出部を形成したので、打球時のボールの反発性能を高めることができる。
実施の形態に係るラケットの外観図であり、図1Aは、前記ラケットの正面図、図1Bは、前記ラケットの側面図である。 グロメットを一部断面視した概略斜視図である。 フレーム及びグロメットを左右方向に切断した断面図である。 グロメットによるストリングの折り返し状態の比較用説明図である。 グロメットでのストリングの有効長を比較説明するための模式図である。 グロメットの潰れ状態の比較用説明図である。 実施例1〜3及び比較構造の弾道測定結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下においては、本発明に係るグロメットを硬式テニス用のラケットに適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。例えば、軟式テニス用のテニスラケットや、スカッシュ用のラケット、バドミントン用のラケットなどに適用してもよい。
図1は、本発明の実施の形態に係るラケットの外観図であり、図1Aは、前記ラケットの正面図、図1Bは、前記ラケットの側面図である。なお、以下の各図では、説明の便宜上、一部の構成を省略している。
図1に示すように、ラケット10は、ボールを打つ部位であるヘッド11と、プレーヤがラケット10を把持する部位であるグリップ12と、ヘッド11とグリップ12とを一体に連結するシャフト13とを備えている。なお、以下の説明において、図1中矢印にて示すように、ラケット10の長手方向のうちヘッド11が位置する側を先端側とし、グリップ12が位置する側を後端側とする。また、ラケット10の打球面上において(即ち打球面に沿う平面上において)長手方向に直交する方向を幅方向(あるいは、左右方向)とし、ラケット10の打球面に直交する方向を厚さ方向(あるいは、前後方向)とする。
シャフト13は、前後方向から見て、グリップ12からヘッド11に向かって二股に分岐するスロート15を備え、左右のスロート15の間にはヘッド11の一部を形成するヨーク17が形成されている。なお、シャフト13は、これに限らず、二股に分岐していないものとしてもよい。
ヘッド11は、上下方向に長い楕円形状のフレーム20と、フレーム20の内側に張設されたストリング21とを備え、フレーム20の内側に打球面(フェース)を形成する。フレーム20は、例えば繊維強化樹脂等からなる中空の筒状体を楕円形状に成形したものである。なお、フレーム20は中空とせずに内部に発泡材を充填したり、木製或いは金属製としたりしてもよい。
フレーム20の外周面20aには、厚さ方向における中央部が両側部に比べて凹んだ溝部20bが設けられている。溝部20bは、フレーム20の周方向に沿って連続して設けられている。また、フレーム20には、挿通孔23が設けられ、かかる挿通孔23は、フレーム20の溝部20bの底側から内周面20cまで貫通して形成されている。挿通孔23は、フレーム20の周方向に沿って複数設けられている。
フレーム20には、その外周側から4体のグロメット25〜28が装着され、これらグロメット25〜28を介してストリング21がフレーム20に張設される。本実施の形態では、先端側のグロメット25は、図1Aのフレーム20の正面視にて、約10時方向の個所から約2時方向の個所に亘って設けられ、フレーム20のトップ20A側を保護している。左右のグロメット26、27は、先端側のグロメット25の左右両端近傍からフレーム20の左右の側面に形成された最下位の挿通孔23に達する位置に亘って設けられている。また、後端側のグロメット28は、ヨーク17に設けられている。なお、後端側のグロメット28を除く各グロメット25〜27は、各種条件に応じ、フレーム20の周方向に沿う長さを変えてもよい。
続いて、左側のグロメット26の具体的な構成について説明する。グロメット26は、所定方向としてフレーム20の周方向に延在する帯状部31と、この帯状部31の一方の面となる裏面から突出する複数の筒部32とを備えている。帯状部31の前後幅は、フレーム20の前後幅より小さく設定されている。また、筒部32は、帯状部31の延在方向に所定間隔を隔てて複数形成されている。
図2は、グロメットを一部断面視した概略斜視図である。図3は、グロメットを左右方向に切断した断面図である。図2及び図3に示すように、帯状部31は、底面部34と、この底面部34の前後両側に連なる側面部35とを備えている。底面部34は、フレーム20における溝部20b(図1B参照)の底側に面接触するよう配置される。各側面部35は、溝部20bの側面とフレーム20の外周面20a(図1B参照)の一部に面接触するよう配置される。底面部34と2つの側面部35とは、溝部20bの内部に嵌め込まれるようになる。底面部34の面内には、筒部32の内部に通じる開口34aが形成されている。
筒部32は、帯状部31側が基部とされ、基部と反対側の先端部がフレーム20の外側から挿通孔23(図1A参照)に挿通される。この挿通によってグロメット26がフレーム20に装着され、この状態で、筒部32の先端側は、フレーム20の内周面20c側から内方に突出するように配設される(図1A参照)。
帯状部31の他方の面となる底面部34の表面には、膨出部41及び突出部42が形成されている。膨出部41は、開口34aに沿う部分に形成されて底面部34の表面から膨らんだ形状を有し、頂部が概略球面に沿う曲面形状に形成されている。開口34a周りにおいて膨出部41が形成された部分は他の部分に比べて肉厚となるように形成される。
膨出部41は、各開口34aにおける帯状部31の延出方向両側にそれぞれ連なり、言い換えると、複数の筒部32それぞれに一対ずつ形成されている。膨出部41は、帯状部31の表面側から見たときに、開口34aから離れるに従って次第に厚さ方向(図3中紙面直交方向)の幅が小さくなる形状に形成されている。従って、膨出部41は、開口34aから帯状部31の延出方向所定幅に形成され、本実施の形態では、当該幅が筒部32の内径の3倍より小さく形成されている。これにより、膨出部41は、隣り合う筒部32間に形成された膨出部41同士は大きく離れており、それら膨出部41の間では、突出部42の形成位置を除いて底面部34が一定の厚さに形成される。
突出部42は、帯状部31の延在方向で隣り合う筒部32の間に、当該延在方向に所定間隔を隔てて3つずつ形成されている。言い換えると、帯状部31の延在方向で3つ並んだ突出部42の同方向両側に、所定間隔を隔てて膨出部41が形成されている。突出部42は、底面部34の表面からリブ状となって突出する形状を有している。突出部42は、後述のように接触するストリング21の延在方向と交差する方向(図3中紙面直交方向)に延びる形状を備えている。突出部42は、その延在方向中間部がくびれるような形状となり、また、突出形状が頂部(図3中上部)に向かって細くなるように形成されている。
図1のようにフレーム20にストリング21を張設する場合、図3に示すように、グロメット26の筒部32を先端(図3中下端)側から通過して帯状部31の表面側に出たストリング21が、当該筒部32に沿う膨出部41で折り返される。この折り返しによって、帯状部31の表面に沿って位置するストリング21が、隣の筒部32に沿う膨出部41で折り返され、当該筒部32の先端側から抜け出るようになる。つまり、ストリング21の各折り返し位置には膨出部41がそれぞれ位置するようになり、ストリング21に張力が加わった状態では、膨出部41にストリング21が食い込むようになる。また、各突出部41の先端においても、ストリング21が食い込む或いは接触するようになり、各突出部41によってストリング21がその延在方向に変位又は変形することに摩擦抵抗を生じるようになる。
なお、上記では、左側のグロメット26について説明したが、図1に示す右側のグロメット27についてもフレーム20に装着する位置が異なる点以外は同様の構造とされる。また、図1に示す先端側のグロメット25は、フレーム20への装着位置が異なる点及び帯状部31の幅が異なる点以外は同様の構造とされる。先端側のグロメット25の帯状部31は、フレーム20と前後方向の幅が略同じに形成されてフレーム20を保護する機能を有する。
次に、本実施の形態に係るグロメット26の反発性能向上効果について、説明する。図4Aは、本実施の形態に係るグロメットによるストリングの折り返し状態の説明図であり、図4Bは、比較構造に係るグロメットによるストリングの折り返し状態の説明図である。
図4Aの黒塗り部分にて示すように、本実施の形態に係るグロメット26においては、膨出部41周りでストリング21が食い込んで潰れることとなる。具体的には、膨出部41の頂部から開口34a付近に亘る範囲R1でストリング21が食い込んでグロメット26が潰れる。
図4Bの比較構造に係るグロメット50は、実施の形態に係るグロメット26に対し、膨出部及び突出部を形成しない点を除き共通の構成を備える。すなわち、比較構造に係るグロメット50は、帯状部51における開口54a周りにおいても、底面部54の厚さが均一となり、底面部54の表面が平滑面によって形成される。
図4Bの黒塗り部分にて示すように、比較構造に係るグロメット50において、開口54a周辺でストリング21が食い込んで潰れることとなる。具体的には、底面部54の表面から筒部52の先端側(図4B中下側)に亘る範囲R2でストリング21が食い込む。
一般に、ストリング21にあっては、ボールを打撃した際に加わる力によって撓み変形し、この撓み変形が復元する力がボールの飛び性能となる反発性能に影響を及ぼす。図1に示すように、撓み変形するストリング21の長さは、横糸の場合、フレーム20において対向配置されたグロメット26、27間に張設される長さである。より具体的には、上述のように食い込んだ分では殆ど撓み変形しないので、左右のグロメット26、27において、ストリング21が食い込んだ部分を結ぶ長さとなる。この長さを以下において、「有効長」とする。ストリング21にあっては、有効長が長くなると、撓み変形量が大きくなり、いわゆるトランポリン効果によって反発性能が向上する。
図5Aは、本実施の形態に係るグロメットでのストリングの有効長を説明するための模式図であり、図5Bは、比較構造に係るグロメットでのストリングの有効長を説明するための模式図である。ストリング21の有効長について本実施の形態と比較構造とを比較すると、図5Aに示すように、本実施の形態のストリング21の有効長L1は、各グロメット26、27におけるストリング21が食い込んだ範囲R1の最内方端を結ぶ長さとなる。同様にして、図5Bに示すように、比較構造のストリング21の有効長L2は、各グロメット50、50におけるストリング21が食い込んだ範囲R2の最内方端を結ぶ長さとなる。
図4A及び図4Bの比較において、各範囲R1、R2の最内方端(同図中下端)は、比較構造に比べて本実施の形態の方が外側(同図中上側)に位置することが図示にて明らかとなる。つまり、本実施の形態は、膨出部41を形成することによって、ストリング21が食い込む範囲R1を外方に位置させることができる。この結果、図5A及び図5Bに示すように、比較構造の有効長L2に比べて本実施の形態の有効長L1の方が長くなり、具体的には、比較構造の有効長L2を100%としたときに、本実施の形態の有効長L1が102.7%となる。このように、有効長L1が長くなった分、グロメット26、27によるボールの反発性能を向上させることができる。
図6Aは、本実施の形態に係るグロメットの潰れ状態の説明図であり、図6Bは、比較構造に係るグロメットの潰れ状態の説明図である。図6A及び図6Bは、帯状部31、51の表面を直交する方向から見た状態であり、ポリエステル製のストリングを60lbsの張力で張り上げた後、当該ストリングを取り外した状態を写真に基づき図示したものである。図6Aに示すように、本実施の形態では、帯状部31の延在方向で隣り合う筒部32の間において、ストリングの折り返し位置となる2つの膨出部41に潰れが生じている。更に、3つの突出部42において、その延在方向(図中上下方向)中間部において、潰れが生じている。これにより、本実施の形態では、張設したストリングが2つの膨出部41に食い込むだけでなく、3つの突出部42それぞれに食い込んでいたことが理解できる。
図6Bに示すように、比較構造では、隣り合う筒部52の間において、開口54aを含む領域に潰れが生じている。この潰れは、隣り合う筒部52の中間に向かって延びているが、当該中間で潰れが生じていない。これにより、比較構造では、張設されたストリングが筒部52間でアーチ状となって中間部が帯状部51から離れたり僅かな接触となっていたりすると理解できる。
以上のように、比較構造に比べて本実施の形態は、2つの膨出部41と3つの突出部42とがストリングに密着し、ストリングに密着する箇所を増やすことができる。従って、本実施の形態の方が、帯状部31の表面側におけるストリングとの摩擦抵抗を大きくすることができる。これにより、打球時に加わる力によってストリングがフレーム20(図1参照)の内側に引っ張られても、2つの膨出部41(開口部34a)の間でのストリングの動きを抑えることができる。この動きを抑えた分のエネルギーロスをなくすことができるので、ボールの打球によって加わった力を効率良く反発力に変換でき、打球した際のボールの反発性を高め、ボールの飛び性能を向上することができる。しかも、ストリングによって形成される打球面の面圧が高まるので、より強い張力を維持してボールを潰すようにしてボールに回転を掛けることができ、スピン性能を高めることができる。
また、本実施の形態の膨出部41での最大潰れ量と、比較構造の開口54a周りでの最大潰れ量を測定して比較すると、本実施の形態の最大潰れ量を100としたときに、比較構造の最大潰れ量は、約127となった。従って、比較構造に比べて本実施の形態の方が、ストリングからグロメットに加わる負荷について約27%軽減することができる。
続いて、本実施の形態に係るグロメットについての弾道を評価するために行った実験について説明する。実験では、実施例1〜3のグロメットを備えたラケット、上記比較構造のグロメットを備えたラケットを用意した。ラケットは、グロメットを変更した以外は、同一条件とした。実施例1のグロメットは、上記実施の形態にて説明した構造とした。実施例2のグロメットは、上記実施の形態に対し、膨出部を同様に形成し、突出部を削り取って当該突出部の形成領域を底面部表面に対して平滑となる面に形成した。実施例3のグロメットは、上記実施の形態に対し、突出部を同様に形成し、膨出部を削り取って当該膨出部の形成領域を底面部表面に対して平滑となる面に形成した。比較構造のグロメットは、図4Bにおいて説明した構造とし、上記実施の形態に対し、膨出部及び突出部を削り取った構成とした。
実施例1〜3及び比較構造のラケットにおいて、テニスコートで複数人のテスターがストロークによって複数回打球した。打球されたボールをテニス版トラックマン(ボール弾道測定機)にて、ボールスピード、スピン量、弾道を測定し平均値を算出した。下記表1では、実施例1〜3のボールスピード及びスピン量について、比較構造の測定値を100としたときの相対値を示す。図7では、実施例1〜3及び比較構造の弾道測定結果を示す。
Figure 0006716244
実施例1では、図7に示すように、比較構造に比べ、高い弾道となり飛距離が若干長くなった。また、表1に示すように、比較構造に比べてボールスピード及びスピン量共に、性能向上が図られた。このように、実施例1のグロメットは膨出部及び突出部を有するので、ストリングの有効長を長くして反発性能を高めると同時に、ストリングとグロメット表面との摩擦力を高めて面圧が上昇し、スピン性能も高めることができた。よって、比較構造に比べ、打球によってネットの高い位置にボールを通しつつ、同様の飛距離となる弾道が得られた。
実施例2では、図7に示すように、比較構造に比べ、高い弾道となり飛距離が長くなった。また、表1に示すように、比較構造に比べてボールスピードの性能向上が図られ、スピン量は若干少なくなった。このように、実施例2のグロメットは膨出部を有するので、ストリングの有効長を長くして反発性能を高めることができた。よって、比較構造に比べ、打球によってネットの高い位置にボールを通しつつ、飛距離が長くなる弾道が得られた。
実施例3では、図7に示すように、比較構造に比べ、同様の高さで飛距離が短くなる弾道となった。また、表1に示すように、比較構造に比べてボールスピード及びスピン量共に、性能向上が図られた。このように、実施例3のグロメットは突出部を有するので、ストリングとグロメット表面との摩擦力を向上して面圧が上昇し、スピン性能を高めることができた。よって、比較構造に比べ、打球によってネットを通過する高さ位置を同様としつつ、飛距離が短くなる弾道が得られた。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状、方向などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、膨出部41及び突出部42は、各グロメット25〜28の延在方向全ての領域に設けてもよいし、一部の領域に設けてもよい。例としては、図1に示すように、グロメット25〜27において、フレーム20の中央領域となるスイートスポットで幅方向に延出するストリング21、つまり、領域S内の横糸となるストリング21を折り返す部分だけに膨出部41及び突出部42を形成してもよい。この場合には、打球の飛び性能とスピン量に特に影響を及ぼす部分のストリング21について、それらの性能向上を効果的に図ることができる。なお、スイートスポットとは、打球時に、グリップ12を握った手に伝わる衝撃が最も小さくなる領域である。
また、隣り合う筒部32間の突出部42の形成数は、1つとしたり、2つや4つ以上の複数としたりしてもよい。
また、上記のような性能を得られる限りにおいて、上記実施例2のように突出部42の形成を省略したり、上記実施例3のように膨出部41の形成を省略したりしてもよい。
また、突出部42は、ストリング21に接触し得る限りにおいて種々の形状変更が可能であり、リブ状に代えて平面形状が円形や方形となる突起状としたり、先端が柱状となる形状に変更したりしてもよい。
また、膨出部41にあっても、上記実施の形態と同様の性能を発揮する限り、他の形状に変更してもよい。
また、グロメット26、27における帯状部31及び筒部32の形状は、図示構成例に限られず、フレーム20の形状等に応じて変更してもよい。
本発明は、ラケットのフレームに装着されるグロメット、このグロメットが装着されるラケットであり、打球時のボールの反発性能を高めることができるという効果を有する。
10 ラケット
20 フレーム
21 ストリング
25〜28 グロメット
31 帯状部
32 筒部
41 膨出部
42 突出部

Claims (6)

  1. 所定方向に延在する帯状部と、この帯状部の延在方向に所定間隔を隔てて複数形成されて当該帯状部の一方の面から突出してストリングが通過する筒部とを備えたグロメットにおいて、
    前記帯状部の他方の面であって前記筒部の内周に沿う部分には当該他方の面より膨らんだ形状の膨出部が形成され、当該膨出部で前記ストリングが折り返され、当該膨出部の頂部は球面に沿う曲面形状に形成され、
    前記帯状部の他方の面であって隣り合う前記筒部の間に、前記帯状部の延在方向に所定間隔を隔てて複数形成されて前記ストリングが先端に接触する突出部を更に備えていることを特徴とするグロメット。
  2. 前記帯状部には、前記筒部の内部に通じる開口が形成され、当該開口における前記帯状部の延出方向両側に前記膨出部がそれぞれ連なり、
    前記膨出部は、前記帯状部の他方の面側から見たときに、前記帯状部の延出方向に直交する方向の幅が前記開口から離れるに従って次第に小さくなることを特徴とする請求項1に記載のグロメット。
  3. 前記突出部は、接触する前記ストリングと交差する方向に延びる形状を備え、その延在方向に直交する断面が頂部に向かって細くなる突出形状に形成され、延在方向中間部がくびれる形状に形成されていることを特徴とする請求項または請求項に記載のグロメット。
  4. 前記請求項1ないし請求項の何れかに記載のグロメットと、前記ストリングが張設されて打球面を形成するフレームとを備えたラケットであって、
    前記グロメットが前記フレームに装着され、張設された前記ストリングが前記膨出部で折り返されることを特徴とするラケット。
  5. 前記膨出部は、前記フレームの中央領域において幅方向に延出する前記ストリングを折り返す部分に形成されていることを特徴とする請求項に記載のラケット。
  6. 前記膨出部には、前記ストリングが食い込んで張設されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のラケット。
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