JP2002282395A - ガット保護体 - Google Patents

ガット保護体

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JP2002282395A
JP2002282395A JP2001090259A JP2001090259A JP2002282395A JP 2002282395 A JP2002282395 A JP 2002282395A JP 2001090259 A JP2001090259 A JP 2001090259A JP 2001090259 A JP2001090259 A JP 2001090259A JP 2002282395 A JP2002282395 A JP 2002282395A
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band
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hitting
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JP2001090259A
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Yoji Honda
洋二 本多
Akihiro Kozuka
晃弘 小塚
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Mizuno Corp
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Mizuno Corp
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B49/00Stringed rackets, e.g. for tennis
    • A63B49/02Frames
    • A63B49/022String guides on frames, e.g. grommets
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B49/00Stringed rackets, e.g. for tennis
    • A63B49/02Frames
    • A63B2049/0217Frames with variable thickness of the head in the string plane

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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガットを高張力で張設しても破損を来すこと
がなく耐久性に優れ、しかも、質量の増大を最小限に抑
えながら打撃時に良好な弾性特性が発現できるガット保
護体を提供する。 【解決手段】 隣接する筒部4間の帯部7の表面に、ガ
ットの折り返し部を受承する膨出部9が一体的に形成さ
れると共に、該膨出部9が設けられる箇所に対応して、
前記帯部7のラケット側底面10より前記膨出部9内に
向けて凹部11が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラケットフレーム
に装着されるガット保護体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ラケットフレームは、木や金属な
どの材料を用いて形成されていたが、現在では、ラケッ
トフレームに要求される強靭性、剛性及び、反発力等の
諸特性を満足させ、しかも、必要な形状を得やすいとい
った設計上の自由度が大きいという理由から、繊維強化
樹脂製のラケットフレームが主流を占めるようになって
いる。
【0003】通常、この種のラケットフレームは、例え
ば、図13乃至図14に示すように、打球部21と、グ
リップ部22及び、前記打球部21とグリップ部22と
を繋ぐシャフト部23とが繊維強化樹脂製の外殻層24
から成る管状構造を有する構成となっており、前記ラケ
ットフレームの打球部21には、その外周面25と、内
周面26とを貫通するように多数のガット挿通孔27が
穿設されている。そして、前記打球部21の外周面25
には、ガット保護溝28が凹設されていると共に、前記
ガット保護溝28及び、各々のガット挿通孔27には、
前記ガット保護溝28及び、ガット挿通孔27に嵌合す
る帯部29と筒部30とを有するガット保護体31が装
着され、該ガット保護体31の筒部30に設けられた孔
32内に、ナイロン、シープ、鯨筋等の材料からなるガ
ット33が挿通されて打球面34が形成される構成とな
っている。
【0004】ところで、一般に、ガットの張設は、スト
リングマシーンを使用した機械張りや、巻き棒を使用し
た手張りと呼ばれる方法で、前記ガット保護体31の筒
部30の孔32内に挿通させたガット33を希望する張
力で引張った後に固定するといった作業を、隣接する筒
部30の孔32内へと順次繰り返して行なわれるもので
ある。その際、ガット33は、図15に示すように、各
々の隣接する筒部30の孔32間に跨り、しかも、前記
孔32の帯部29側開口部付近で略直角に近い状態で折
れ曲がって張設されることから、この状態でガット33
に張力が加えられた際には、前記ガット33が当接する
ガット保護体31の孔32の帯部29側開口部領域に応
力が集中する。そのため、比較的大きな張力でガット3
3を張設しようとする場合や、前記ガット保護体31自
体の肉厚が薄い場合などにおいては、前記ガット保護体
31の前記した領域がガット33に押し潰されたり、破
れるなどして破損をきたしてしまうといった問題があっ
た。
【0005】又、隣接する筒部30間において、ガット
33がガット保護体31の帯部29の外面35に常に密
着した状態とはならず、前記外面35から僅かながら浮
きtを生起した状態を成す。従って、このようなガット
33の浮きtの存在により、ボール打撃時においては、
前記浮きtを生起した部分のガット33が伸張して帯部
29の外面35に瞬間的に衝突することにより不快な振
動や音が発生してしまうといった問題もあった。
【0006】そのため、従来では、このような問題を解
決するために、例えば、実開昭61−16171号で
は、図16(a)、(b)に示すように、ラケットフレ
ームに多数穿設されているガット挿通孔のそれぞれに挿
入される筒状のはとめ36と、前記はとめ36の一端に
一体成形される長尺の帯材37とからなるガット保護体
において、前記帯材37のはとめ36を備えない方の面
に、はとめ開口部38間であって、張設されるガット4
1が通過する箇所となる部分に円弧状の膨らみ39を一
体的に形成するように構成されたガット保護体40が提
案され公知となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来提案さ
れるガット保護体40においては、はとめ開口部38間
のガット41の折り返し部分に円弧状の膨らみ39が設
けられることによって、該部を通過するガット41の折
れ曲がりは緩やかな状態を呈するようになり、ガット張
設時にガット41から加わる応力は、はとめ36に設け
られた孔42の帯材37側開口部領域だけでなく円弧状
の膨らみ39によっても受承され分散するようになるこ
とから、ガット保護体40のガット41の折り返し部分
の強度が増強し、高張力でガット41を何回も繰り返し
て張設してもガット保護体40が損傷するようなことは
防止できた。又、同時に、隣接するはとめ開口部38間
において、ガット41がガット保護体40の膨らみ39
に密着した状態で張設されることから、ボール打撃時に
不快な振動や音が発生するような不具合も防止できるも
のであった。
【0008】しかしながら、この種のガット保護体40
においては、前記した膨らみ39を形成することによっ
て、その分ガット保護体40自体の質量を増大させてし
まう傾向にあり、ラケットフレームの質量やバランス設
計等に悪影響を与えてしまう問題がある。
【0009】又、前記ガット保護体40では、膨らみ3
9によってガット41を常に密着状態に支持する構成を
成すものであることから、図16(b)に示すように、
ボール打撃時にガット41が打球部の面内方向(矢印方
向)に引張られる際に、ガット41が伸張する遊びがな
い(ガット41の張力が殆ど緩まない)ため、打撃時の
打球面に作用する弾性は、ガット41自体の素材が持つ
弾性(伸び)と、ラケットフレーム自体の弾性のみに依
存するものと予測される。従って、打撃時においては打
球感が「硬い」フィーリングとなってプレーヤーに不快
感を招くばかりか、十分な弾性特性が期待できないこと
から、反発性が低下すると共に、ボール打撃時の球離れ
が早く(ガット41に対するボールの「食い付き」が悪
く)なり、コントロール性が低下するといった不具合を
生じるものと予測される。
【0010】尚、前記膨らみ39の弾性を高めるため
に、例えば、図17乃至図18に示すように、前記膨ら
み39の幅方向に比較的大きな貫通孔43を形成するよ
うにすれば、前記膨らみ39が、打撃時のガット41の
張力によって面内方向(矢印方向A)に弾性変形を励起
して、良好な弾性特性が得られるようになるが、この場
合、図18(b)に示すように、前記した面内方向への
変形と共に、面内方向と直交する幅方向(矢印方向B)
への変形(ブレ)が生じ易くなり、ガット41を安定し
た状態で支持させることが難しくなると予測される。
又、スイング時には前記した貫通孔43内に空気が通過
することによって不快な風切り音が生じたり、砂や土等
の異物が詰まり易く不体裁な外観を呈するといった問題
を生じる恐れがある。
【0011】そこで、本発明は、このような従来の問題
点に鑑み、ガットを高張力で張設しても破損を来すこと
がなく耐久性に優れ、しかも、質量の増大を最小限に抑
えながら打撃時に良好な弾性特性が発現できるガット保
護体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下のような構成とした。即ち、本発明の
請求項1に係るガット保護体は、ラケットフレームの打
球部に穿設されたガット挿通孔に挿通される複数の筒部
と、該複数の筒部同士を繋ぐ帯部とから構成されるガッ
ト保護体において、前記隣接する筒部間の帯部の表面に
ガットの折り返し部を受承する膨出部が一体的に形成さ
れていると共に、該膨出部と対応する前記帯部のラケッ
ト側底面より前記膨出部内に向けて凹部が設けられてい
ることを特徴とするものである。
【0013】又、請求項2は、前記請求項1に係るガッ
ト保護体であって、前記膨出部は、隣接する筒部間にア
ーチ状に跨る円弧形状に構成されていることを特徴とす
るものである。
【0014】請求項3は、前記請求項1又は、2に係る
ガット保護体であって、前記膨出部の肉厚は、前記帯部
の肉厚と同等又は、それよりも薄く構成されていること
を特徴とするものである。
【0015】請求項4は、前記請求項1、2又は、3に
係るガット保護体であって、前記ガット保護体が、曲げ
弾性率が5000kg/cm〜15000kg/cm
の合成樹脂材料から形成されていることを特徴とする
ものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
き詳細に説明する。図1は、本実施例のガット保護体の
外観図を示し、図2は、図1のa部領域の拡大説明図、
図3は、図2に示すガット保護体の分断説明図、図4
は、本実施例のガット保護体を底面から見た要部拡大説
明図を示す。
【0017】即ち、本実施例のガット保護体1は、図1
に示すように、ラケットフレームの打球部2に穿設され
たガット挿通孔3内に挿通される複数の筒部4と、該複
数の筒部4同士を連結し、且つ前記打球部2の外周面5
に形成されるガット保護溝6の底壁に沿って添設される
帯部7とを備えている。前記筒部4には、ガットを挿通
するための孔8が形成されており、該孔8は、前記帯部
7の表面まで貫通している。
【0018】又、前記ガット保護体1の内、ガットが折
り返し張設される箇所となる隣接する筒部4間の帯部7
の表面には、ガットの折り返し部を受承する膨出部9が
一体的に設けられている。前記膨出部9は、隣接する筒
部4間に跨って張設されるガットの折れ曲がりを緩やか
な状態とするように、前記隣接する筒部4間をアーチ状
に跨ぐような円弧形状を呈するように構成されており、
その高さは、前記筒部4間の中央部領域で最も高くなる
ように構成されている。
【0019】そして、本実施例のガット保護体1では、
図2乃至図4に示すように、前記膨出部9が設けられる
箇所に対応して、前記帯部7のラケット側底面10より
前記膨出部9内に向けて凹部11が設けられている。前
記凹部11は、前記帯部7のラケット側底面10のみに
開口12を有する空隙13を前記膨出部9内に形成し、
前記膨出部9の肉厚を総体的に減ずるように構成されて
いる。
【0020】このように構成されたガット保護体1にお
いては、図5(a)、(b)に示すように、ガット張設
時に隣接する筒部4間に跨って張設されたガット14
が、各々隣接する筒部4の帯部側開口部領域と、膨出部
9の円弧状頂面部15に当接支持されるようになる。従
って、ガット14から加わる応力は、従来のように隣接
する筒部4の帯部側開口部領域だけでなく膨出部9の円
弧状頂面部15によっても受承されて分散するようにな
ることから、高張力でガット14を張設した場合にあっ
ても前記ガット保護体1に加わる応力は極めて小さいも
のとなる。
【0021】又、前記膨出部9は凹部11が設けられる
ことによって、薄肉の円弧状頂面部15と左右の両側面
部16とから構成される断面逆凹型形状を呈した薄肉構
造となる。従って、打撃時においては、図6(a)、
(b)に示すように、ガット14を受承する薄肉の円弧
状頂面部15が、打撃時に加わる応力によって面内方向
(矢印方向A)に押され変形することにより、ガット1
4に一時的な緩みを与えて打球面に適度な弾性を付与
し、良好な反発性や、コントロール性、更には、ソフト
な打球感を発現させることができる。又、前記円弧状頂
面部15に連なる左右の両側面部16が、前記面内方向
と直交する幅方向(矢印方向B)への変形(ブレ)を抑
制し、ガット14を安定した状態に支持する。
【0022】更に、このような膨出部9内に設けられる
凹部11は、貫通孔を設けるものと異なり、ラケットフ
レームに装着した際に前記凹部11の開口12は閉鎖さ
れ密閉構造を成す。従って、スイング時に不快な風切り
音が生じたり、砂や土等の異物が詰まるような不具合は
ない。又、前記凹部11を設ける分、ガット保護体1自
体の質量が軽減される。
【0023】前記膨出部9によって得られる弾性は、前
記膨出部9を構成する肉厚Tが薄いもの程、良好な特性
を発揮させることができる。尚、前記肉厚Tは、前記膨
出部9を構成するガット保護体1自体の弾性率の相違に
よってその好適な厚みは種々異なるが、本実施例のガッ
ト保護体1では、前記膨出部9の肉厚Tを帯部7の肉厚
Toと略同等或いは、それよりも薄く構成している。具
体的には、0.8mm〜2.5mmの肉厚に構成される
ことが好ましく、とりわけ0.9mm〜1.5mmの肉
厚とすることが望ましい。前記肉厚Tが0.8mmより
も薄いと強度不足となり、長期に亘ってガット14を支
持することが難しくなる。又、前記肉厚Tが2.5mm
よりも厚いと、良好な弾性特性が期待できなくなる。
【0024】尚、前記肉厚Tに関し、前記膨出部9の円
弧状頂面部15を構成する肉厚T1と、左右の両側面部
16を構成する肉厚T2とを同じとしても良いが、前記
膨出部9の幅方向への変形(ブレ)を確実に抑制しなが
らも、面内方向への良好な弾性特性を発現させるため
に、前記左右両側面部16の肉厚T2が前記円弧状頂面
部15の肉厚T1に比し厚くなる構成としても良い。
【0025】このような本実施例のガット保護体1を製
造するには、図示はしないが、成形用金型のキャビティ
内に、ガット保護体成形用の合成樹脂材料を射出成形す
るといった通常の射出成形法によって成形される。前記
凹部11を形成するにあたっては、前記成形用金型のキ
ャビティ内に、前記凹部11形成用の突起或いは、ピン
を設けておき、射出成形と同時に一体的に凹部11を形
成する手段が講じられる他、成形後に切削加工を施すこ
とにより前記凹部11を形成することもできる。
【0026】前記ガット保護体1を構成する材料として
は、耐摩耗性に優れ、しかも適度な柔軟性を有する合成
樹脂材料が望ましい。具体的には、ナイロン等のアミド
系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン
系樹脂、ABS、AES等のスチレン系樹脂、ポリカー
ボネート、ポリエチレンテレフタレート等のエステル系
樹脂、ポリアセタール等のエーテル系樹脂等が挙げら
れ、なかでも前記材料の曲げ弾性率が5000kg/c
〜15000kg/cm、とりわけ7000kg
/cm〜10000kg/cmの特性を有する材料
が好ましい。前記材料の曲げ弾性率が5000kg/c
よりも小さいと、耐摩耗性に劣り長期に亘って使用
することが難しく、又、前記ガット保護体1自体が脆く
なり、特に筒部4にあっては、ガット挿通孔3との接触
部分で容易に破損を来してしまう恐れがある。又、前記
材料の曲げ弾性率が15000kg/cmよりも大き
いと、柔軟性に欠けてしまい、ガット保護体1を打球部
2の外周面5の形状に沿わせて装着させることが困難と
なる他、打撃時に加わる面内方向への応力に対して、膨
出部9が変形し難くなり、打球面に充分な弾性を持たせ
ることができない。
【0027】尚、本発明のガット保護体1は、上記実施
例に示す形態の他、図7に示すように、ガット保護体1
の帯部7の幅方向両端に打球部2の外周面5の一部或い
は、全体を被覆する耳部17を備える形態のものであっ
ても良い。
【0028】図8乃至図9は、本発明のその他の実施例
を示す。即ち、図8に示したガット保護体1は、本発明
の第2実施例を示すもので、基本的構成は前述した実施
例と同じであるが、ガット保護体1の耳部17の立上が
り部18に、膨出部9の左右両側面部16を支持する梁
19が一体的に形成された構成を成している。又、図9
は、本発明の第3実施例を示しており、膨出部9の幅が
広げられ、前記膨出部9の左右両側面部16が、耳部1
7の立上がり部18と一体化した構成を成している。
【0029】このような第2、第3実施例の構成によれ
ば、前記膨出部9の、面内方向と直交する幅方向(矢印
方向B)への変形(ブレ)をより確実に抑制出来、前記
面内方向(矢印方向A)のみの弾性変形を許容するよう
になる。
【0030】
【実施例】本発明の効果を確認する為に、下記の実施例
1と、比較例1〜4のガット保護体を用意した。
【0031】即ち、実施例1として用意したガット保護
体1は、図1乃至図4に示すように、上述した実施の形
態と同様、隣接する筒部4間の帯部7表面に、ガットの
折り返し部を受承する膨出部9を一体的に設けると共
に、該膨出部と対応する前記帯部7のラケット側底面1
0より前記膨出部9内に向けて凹部11を形成したもの
を用意した。前記膨出部9の肉厚Tは、円弧状頂面部1
5で0.9mm(T1)、左右の両側面部16で1.5
mm(T2)の肉厚に構成した。尚、前記ガット保護体
1は、曲げ弾性率が7800kg/cmのナイロン樹
脂により形成した。
【0032】又、比較例1としては、図10(a)、
(b)に示すように、上記実施例1のガット保護体1の
ような膨出部9を有さず、帯部7の表面が平坦な形状に
形成されたものを用意した。尚、比較例1のガット保護
体は、実施例1と同様、曲げ弾性率が7800kg/c
のナイロン樹脂により形成した。
【0033】そして、比較例2としては、図11
(a)、(b)に示すように、実施例1と同様に帯部7
の表面に膨出部9を備えるが、凹部11を有さず前記膨
出部9が中実構造に構成されて成るものを用意した。こ
の比較例2のガット保護体を形成する材料は、比較例1
と同様のものを用いた。
【0034】比較例3としては、ガット保護体を形成す
る材料として、曲げ弾性率が1800kg/cmのナ
イロンエラストマーを用いた他は、比較例2と略同様な
構成を有するガット保護体を用意した。
【0035】更に、比較例4としては、図12(a)、
(b)に示すように、比較例2のガット保護体に設けら
れる膨出部9に、該膨出部9の幅方向に貫通する比較的
大きな貫通孔20を形成し、該膨出部9の円弧状頂面部
15を構成する肉厚T1が、実施例1と同様の0.9m
mとなるように構成したものを用意した。
【0036】これらの実施例1と、比較例1〜4のガッ
ト保護体をラケットフレームに装着し、実打試験を行な
った。この実打試験では、一般のアマチュアプレーヤー
を対象にして、実際に、実施例1と比較例1〜4のガッ
ト保護体を装着したラケットフレームでボールを打撃
し、その際、プレーヤーが体感した打撃時の反発性、操
作性(振り抜き易さ)、フィーリング(打球感)、コン
トロール性等の評価を行なった。この時の試験結果を以
下の表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】又、実打試験後、ラケットフレームからガ
ットを取り去り、ガット保護体の損傷具合の検証も行な
った。この時の結果を以下の表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】このような試験及び、検証結果より、本実
施例1のガット保護体1では、比較例1〜4のガット保
護体に比し、優れた耐久性が得られると同時に、打撃時
の反発性、操作性、コントロール性、更には打球感等に
おいて共に優れた効果が得られるものであることを確認
できた。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明は、ラケットフレ
ームの打球部に穿設されたガット挿通孔に挿通される複
数の筒部と、該複数の筒部同士を繋ぐ帯部とから構成さ
れるガット保護体において、前記隣接する筒部間の帯部
の表面にガットの折り返し部を受承する膨出部が一体的
に形成されていると共に、該膨出部と対応する前記帯部
のラケット側底面より前記膨出部内に向けて凹部が設け
られる構成を成すことから、ガット張設によるガットの
応力は、各々隣接する筒部の帯部側開口部領域と、膨出
部との双方に受承されて分散するため、高張力でガット
を張設したり、繰り返しの張設或いは、使用によっても
容易に破損を来してしまうようなことはない。
【0042】又、前記膨出部は凹部が設けられることに
よって薄肉構造となり、打撃時においては、ガットを受
承する前記膨出部の薄肉の円弧状頂面部が、打撃時に加
わる応力によって面内方向に押され変形することによ
り、ガットに一時的な緩みを与えて打球面に適度な弾性
を付与し、良好な反発性や、コントロール性、更には、
ソフトな打球感を発現させることができる。又、前記円
弧状頂面部に連なる左右の両側面部が、前記面内方向と
直交する幅方向への変形(ブレ)を抑制し、ガットを常
に安定した状態に支持できる。
【0043】更に、このように帯部のラケット側底面よ
り前記膨出部内に設けられる凹部は、貫通孔を設けるも
のと異なり、ラケットフレームに装着した際に閉鎖され
密閉構造を成す。従って、スイング時に不快な風切り音
が生じたり、砂や土等の異物が詰まるような不具合はな
く、又、前記凹部を設ける分、ガット保護体自体の質量
を軽減することができるため、ラケットフレームの質量
やバランス設計に悪影響を与えるようなことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のガット保護体の外観図。
【図2】図1のa部拡大説明図。
【図3】本実施例のガット保護体の要部分断説明図。
【図4】本実施例のガット保護体を底面から見た説明
図。
【図5】本実施例のガット保護体にガットを張設した状
態を表す説明図。
【図6】ボール打撃時のガット保護体の挙動を表す説明
図。
【図7】その他の実施例を表す説明図。
【図8】その他の実施例を表す説明図。
【図9】その他の実施例を表す説明図。
【図10】比較例のガット保護体を表す説明図。
【図11】比較例のガット保護体を表す説明図。
【図12】比較例のガット保護体を表す説明図。
【図13】ラケットフレームの正面図。
【図14】図13のb部領域における構成説明図。
【図15】従来のガット保護体にガットを張設した状態
を表す説明図。
【図16】従来のガット保護体の説明図。
【図17】従来のガット保護体の説明図。
【図18】従来のガット保護体の説明図。
【符号の説明】
1 ガット保護体 2 打球部 3 ガット挿通孔 4 筒部 5 外周面 6 ガット保護溝 7 帯部 8 孔 9 膨出部 10 底面 11 凹部 12 開口 13 空隙 14 ガット 15 円弧状頂面部 16 側面部 17 耳部 18 立上がり部 19 梁 20 貫通孔 21 打球部 22 グリップ部 23 シャフト部 24 外殻層 25 外周面 26 内周面 27 ガット挿通孔 28 ガット保護溝 29 帯部 30 筒部 31 ガット保護体 32 孔 33 ガット 34 打球面 35 外面 36 はとめ 37 帯材 38 はとめ開口部 39 膨らみ 40 ガット保護体 41 ガット 42 孔 43 貫通孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラケットフレームの打球部に穿設された
    ガット挿通孔に挿通される複数の筒部と、該複数の筒部
    同士を繋ぐ帯部とから構成されるガット保護体におい
    て、前記隣接する筒部間の帯部の表面にガットの折り返
    し部を受承する膨出部が一体的に形成されていると共
    に、該膨出部と対応する前記帯部のラケット側底面より
    前記膨出部内に向けて凹部が設けられていることを特徴
    とするガット保護体。
  2. 【請求項2】 前記膨出部は、隣接する筒部間にアーチ
    状に跨る円弧形状に構成されていることを特徴とする請
    求項1記載のガット保護体。
  3. 【請求項3】 前記膨出部の肉厚は、前記帯部の肉厚と
    同等又は、それよりも薄く構成されていることを特徴と
    する請求項1又は、2記載のガット保護体。
  4. 【請求項4】 前記ガット保護体は、曲げ弾性率が50
    00kg/cm〜15000kg/cmの合成樹脂
    材料から形成されていることを特徴とする請求項1、2
    又は、3記載のガット保護体。
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