次に、実施形態に係る半導体記憶装置を、図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の実施形態はあくまでも一例であり、本発明を限定する意図で示されるものではない。
また、本明細書において、第1の構成が第2の構成に「電気的に接続されている」と言った場合、第1の構成は第2の構成に直接接続されていても良いし、第1の構成が第2の構成に配線、半導体部材又はトランジスタ等を介して接続されていても良い。例えば、3つのトランジスタを直列に接続した場合には、2つ目のトランジスタがOFF状態であったとしても、1つ目のトランジスタは3つ目のトランジスタに「電気的に接続」されている。
また、本明細書において、回路等が2つの配線等を「導通させる」と言った場合には、例えば、この回路等がトランジスタ等を含んでおり、このトランジスタ等が2つの配線の間の電流経路に設けられており、このトランジスタ等がON状態となることを意味する事がある。
[第1実施形態]
[構成]
図1は、第1実施形態に係るメモリシステム100の構成を示す模式的なブロック図である。
メモリシステム100は、ホストコンピュータ200から送信された信号に応じて、ユーザデータの読出し、書込み、消去等を行う。メモリシステム100は、例えば、メモリチップ、メモリカード、SSD又はその他のユーザデータを記憶可能なシステムである。メモリシステム100は、ユーザデータを記憶する複数のメモリダイMDと、これら複数のメモリダイMD及びホストコンピュータ200に接続されるコントロールダイCDと、を備える。コントロールダイCDは、例えば、プロセッサ、RAM等を備え、論理アドレスと物理アドレスの変換、ビット誤り検出/訂正、ウェアレベリング等の処理を行う。
図2は、本実施形態に係るメモリシステム100の構成例を示す模式的な側面図である。図3は、同構成例を示す模式的な平面図である。説明の都合上、図2及び図3では一部の構成を省略する。
図2に示す通り、本実施形態に係るメモリシステム100は、実装基板MSBと、実装基板MSBに積層された複数のメモリダイMDと、メモリダイMDに積層されたコントロールダイCDと、を備える。実装基板MSBの上面のうち、Y方向の端部の領域にはパッド電極Pが設けられ、その他の一部の領域は接着剤等を介してメモリダイMDの下面に接続されている。メモリダイMDの上面のうち、Y方向の端部の領域にはパッド電極Pが設けられ、その他の領域は接着剤等を介して他のメモリダイMD又はコントロールダイCDの下面に接続されている。コントロールダイCDの上面のうち、Y方向の端部の領域にはパッド電極Pが設けられている。
図3に示す通り、実装基板MSB、複数のメモリダイMD、及び、コントロールダイCDは、それぞれ、X方向に並ぶ複数のパッド電極Pを備えている。実装基板MSB、複数のメモリダイMD、及び、コントロールダイCDに設けられた複数のパッド電極Pは、それぞれ、ボンディングワイヤBを介してお互いに接続されている。
図4は、第1実施形態に係るメモリダイMDの構成を示す模式的なブロック図である。図5は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な回路図である。図6は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的なブロック図である。
図4に示す通り、メモリダイMDは、データを記憶するメモリセルアレイMCAと、メモリセルアレイMCAに接続された周辺回路PCと、を備える。
メモリセルアレイMCAは、図5に示す様に、複数のメモリブロックBLKを備える。これら複数のメモリブロックBLKは、それぞれ、複数のストリングユニットSUを備える。これら複数のストリングユニットSUは、それぞれ、複数のメモリストリングMSを備える。これら複数のメモリストリングMSの一端は、それぞれ、ビット線BLを介して周辺回路PCに接続される。また、これら複数のメモリストリングMSの他端は、それぞれ、共通のソース線SLを介して周辺回路PCに接続される。
メモリストリングMSは、ビット線BL及びソース線SLの間に直列に接続されたドレイン選択トランジスタSTD、複数のメモリセルMC(メモリトランジスタ)、及び、ソース選択トランジスタSTSを備える。以下、ドレイン選択トランジスタSTD、及び、ソース選択トランジスタSTSを、単に選択トランジスタ(STD、STS)と呼ぶ事がある。
メモリセルMCは、チャネル領域として機能する半導体層、電荷蓄積膜を含むゲート絶縁膜、及び、ゲート電極を備える電界効果型のトランジスタである。メモリセルMCのしきい値電圧は、電荷蓄積膜中の電荷量に応じて変化する。メモリセルMCは、1ビット又は複数ビットのデータを記憶する。尚、1のメモリストリングMSに対応する複数のメモリセルMCのゲート電極には、それぞれ、ワード線WLが接続される。これらワード線WLは、それぞれ、1のメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
選択トランジスタ(STD、STS)は、チャネル領域として機能する半導体層、ゲート絶縁膜及びゲート電極を備える電界効果型のトランジスタである。選択トランジスタ(STD、STS)のゲート電極には、それぞれ、選択ゲート線(SGD、SGS)が接続される。ドレイン選択線SGDは、ストリングユニットSUに対応して設けられ、1のストリングユニットSU中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。ソース選択線SGSは、1のメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
周辺回路PCは、図4に示す通り、電圧生成回路VGと、ロウデコーダRDと、センスアンプモジュールSAMと、シーケンサSQCと、を備える。また、周辺回路PCは、キャッシュメモリCMと、アドレスレジスタADRと、コマンドレジスタCMRと、ステータスレジスタSTRと、を備える。また、周辺回路PCは、入出力制御回路I/Oと、論理回路CTRと、を備える。
電圧生成回路VGは、例えば図5に示す様に、複数の動作電圧出力端子31を備える。電圧生成回路VGは、例えば、レギュレータ等の降圧回路及びチャージポンプ回路等の昇圧回路を含む。これら降圧回路及びチャージポンプ回路は、それぞれ、電源電圧VCC及び接地電圧VSSが供給される端子(図4)に接続されている。これらの端子は、例えば、図2、図3を参照して説明したパッド電極Pによって実現される。電圧生成回路VGは、例えば、シーケンサSQCからの制御信号に従って、メモリセルアレイMCAに対する読出動作、書込動作及び消去動作に際してビット線BL、ソース線SL、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD、SGS)に印加される複数通りの動作電圧を生成し、複数の動作電圧出力端子31に同時に出力する。動作電圧出力端子31から出力される動作電圧は、シーケンサSQCからの制御信号に従って適宜調整される。
電圧生成回路VGは、読出動作に際し、動作電圧として読出電圧及び読出パス電圧を生成する。読出電圧は、選択メモリセルMCに記憶されたデータの判別に使用される電圧である。読出電圧がワード線WLに印加された場合、これに接続された複数のメモリセルMCのうちの一部がON状態となり、それ以外のメモリセルMCはOFF状態となる。読出電圧は、例えば、0Vより大きく、7Vより小さい範囲の電圧であっても良い。読出パス電圧は、メモリセルMCをON状態にするための電圧である。従って、読出パス電圧は、読出電圧及び後述するベリファイ電圧よりも大きい。読出パス電圧がワード線WLに印加された場合、これに接続された複数のメモリセルMCは全てON状態となる。読出パス電圧は、例えば、5Vより大きく、10Vより小さい範囲の電圧であっても良い。
また、電圧生成回路VGは、書込動作に際し、動作電圧として書込パス電圧及びプログラム電圧を生成する。書込パス電圧は、メモリセルMCをON状態にするための電圧であり、読出電圧よりも大きい。書込パス電圧がワード線WLに印加された場合、これに接続された複数のメモリセルMCは全てON状態となる。書込パス電圧は、例えば、7Vより大きく、15Vより小さい範囲の電圧であっても良い。プログラム電圧は、メモリセルMCの電荷蓄積膜に電荷を蓄積させるための電圧であり、書込パス電圧よりも大きい。書込プログラム電圧がワード線WLに印加された場合、複数のメモリセルMCのうちの一部の電荷蓄積膜に電子が蓄積し、これによってメモリセルMCのしきい値電圧が増大する。プログラム電圧は、例えば、15Vより大きく、30Vより小さい範囲の電圧であっても良い。
また、電圧生成回路VGは、書込動作に際し、動作電圧としてベリファイ電圧及び読出パス電圧を生成する。ベリファイは、選択メモリセルMCのしきい値電圧が十分に増大したか否かの判別に使用される電圧である。ベリファイ電圧がワード線WLに印加された場合、これに接続された複数のメモリセルMCのうち、しきい値電圧が十分に増大していないものはON状態となり、しきい値電圧が十分に増大したものはOFF状態となる。ベリファイ電圧は、例えば、0Vより大きく、7Vより小さい範囲の電圧であっても良い。
ロウデコーダRD(図4)は、例えば図5に示す様に、アドレスデータADDをデコードするアドレスデコーダ22と、アドレスデコーダ22の出力信号に応じてメモリセルアレイMCAに動作電圧を転送するブロック選択回路23及び電圧選択回路24と、を備える。
アドレスデコーダ22は、複数のブロック選択線BLKSEL及び複数の電圧選択線33を備える。アドレスデコーダ22は、例えば、シーケンサSQCからの制御信号に従って順次アドレスレジスタADR(図4)のロウアドレスRAを参照し、このロウアドレスRAをデコードして、ロウアドレスRAに対応する所定のブロック選択トランジスタ35及び電圧選択トランジスタ37をON状態とし、それ以外のブロック選択トランジスタ35及び電圧選択トランジスタ37をOFF状態とする。例えば、所定のブロック選択線BLKSEL及び電圧選択線33の電圧を“H”状態とし、それ以外の電圧を“L”状態とする。尚、Nチャネル型でなくPチャネル型のトランジスタを用いる場合には、これらの配線に逆の電圧を印加する。
尚、図示の例において、アドレスデコーダ22には、1つのメモリブロックMBについて1つずつブロック選択線BLKSELが設けられている。しかしながら、この構成は適宜変更可能である。例えば、2以上のメモリブロックMBについて1つずつブロック選択線BLKSELを備えていても良い。
ブロック選択回路23は、メモリブロックMBに対応する複数のブロック選択部34を備える。これら複数のブロック選択部34は、それぞれ、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD、SGS)に対応する複数のブロック選択トランジスタ35を備える。ブロック選択トランジスタ35は、例えば、電界効果型の耐圧トランジスタである。ブロック選択トランジスタ35のドレイン電極は、それぞれ、対応するワード線WL又は選択ゲート線(SGD、SGS)に電気的に接続される。ソース電極は、それぞれ、配線CG及び電圧選択回路24を介して動作電圧出力端子31に電気的に接続される。ゲート電極は、対応するブロック選択線BLKSELに共通に接続される。
尚、図示の例において、ブロック選択回路23には、1つのワード線WLについて1つずつブロック選択トランジスタ35が設けられ、1つの選択ゲート線(SGD、SGS)について1つずつブロック選択トランジスタ35が設けられている。しかしながら、この構成は適宜変更可能である。例えば、1つの選択ゲート線(SGD、SGS)について2つずつブロック選択トランジスタ35を設けても良い。
電圧選択回路24は、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD、SGS)に対応する複数の電圧選択部36を備える。これら複数の電圧選択部36は、それぞれ、複数の電圧選択トランジスタ37を備える。電圧選択トランジスタ37は、例えば、電界効果型の耐圧トランジスタである。電圧選択トランジスタ37のドレイン端子は、それぞれ、配線CG及びブロック選択回路23を介して、対応するワード線WL又は選択ゲート線(SGD、SGS)に電気的に接続される。ソース端子は、それぞれ、対応する動作電圧出力端子31に電気的に接続される。ゲート電極は、それぞれ、対応する電圧選択線33に接続される。
センスアンプモジュールSAMは、複数のビット線BLに接続される。センスアンプモジュールSAMは、例えば図6に示す様に、ビット線BLに対応する複数のセンスアンプユニットSAUを備える。センスアンプユニットSAUは、それぞれ、ビット線BLに接続されたセンスアンプ回路SAと、センスアンプ回路SAに接続された配線lbusと、この配線lbusを介してセンスアンプ回路SAに接続された複数のラッチ回路ADL,BDL,CDL,DDLと、配線lbusと配線dbusとの間に接続されたスイッチトランジスタDSWと、を備える。
センスアンプ回路SAは、例えば、ビット線BLの電流を検知するセンス回路と、このセンス回路によって検知されたデータをラッチするラッチ回路と、このラッチ回路にラッチされたデータに応じてビット線BLに異なる電圧を転送する電圧転送回路と、を備える。センス回路は、例えば、センストランジスタを備える。センストランジスタは、ビット線BLに接続されたゲート電極と、配線lbusに接続されたドレイン電極と、接地端子に接続されたソース電極と、を備える。ラッチ回路は、例えば、lbusに接続されている。電圧転送回路は、例えば、ビット線BLを第1電圧供給線に接続する第1トランジスタと、ビット線BLを第2電圧供給線に接続する第2トランジスタと、を備える。これら第1トランジスタ及び第2トランジスタのゲート電極は、ラッチ回路に接続されている。
ラッチ回路ADL,BDL,CDL,DDLは、書込動作においてメモリセルMCに書き込まれるユーザデータをラッチする。また、ラッチ回路ADL,BDL,CDL,DDLは、各種演算処理等に使用される。
尚、複数のセンスアンプユニットSAUは、それぞれ、複数の配線dbusを含むデータバスDBUSを介してキャッシュメモリCM(図4)に接続される。キャッシュメモリCMは、センスアンプユニットSAUに対応する複数のラッチ回路を備える。キャッシュメモリCMには、書込動作においてメモリセルMCに書き込まれるユーザデータ、又は、読出動作においてメモリセルMCから読み出されたユーザデータがラッチされる。
また、キャッシュメモリCMには、図示しないデコード回路及びスイッチ回路が接続されている。デコード回路は、アドレスレジスタADRに保持されたカラムアドレスCAをデコードする。スイッチ回路は、デコード回路の出力信号に応じて、カラムアドレスCAに対応するラッチ回路をバスDBと導通させる。
シーケンサSQCは、コマンドレジスタCMRに保持されたコマンドデータCMDを順次デコードし、ロウデコーダRD、センスアンプモジュールSAM、及び、電圧生成回路VGに内部制御信号を出力する。また、シーケンサSQCは、適宜自身の状態を示すステータスデータをステータスレジスタSTRに出力する。また、シーケンサSQCは、レディ/ビジー信号を生成し、端子RY//BYに出力する。尚、端子RY//BYは、例えば、図2、図3を参照して説明したパッド電極Pによって実現される。
入出力制御回路I/Oは、データ入出力端子I/O0~I/O7と、これらデータ入出力端子I/O0~I/O7に接続されたコンパレータ等の入力回路及びOCD回路等の出力回路と、を備える。また、入出力回路I/Oは、これら入力回路及び出力回路に接続されたシフトレジスタと、バッファ回路と、を備える。データ入出力端子I/O0~I/O7は、例えば、図2、図3を参照して説明したパッド電極Pによって実現される。データ入出力端子I/O0~I/O7を介して入力されたデータは、論理回路CTRからの内部制御信号に応じて、バッファ回路から、キャッシュメモリCM、アドレスレジスタADR又はコマンドレジスタCMRに出力される。また、データ入出力端子I/O0~I/O7を介して出力されるデータは、論理回路CTRからの内部制御信号に応じて、キャッシュメモリCM又はステータスレジスタSTRからバッファ回路に入力される。
論理回路CTRは、外部制御端子/CEn,CLE,ALE,/WE,/REを介してコントロールダイCDから外部制御信号を受信し、これに応じて入出力制御回路I/Oに内部制御信号を出力する。尚、外部制御端子/CEn,CLE,ALE,/WE,/REは、例えば、図2、図3を参照して説明したパッド電極Pによって実現される。
外部制御端子/CEnは、メモリダイMDの選択に際して用いられる。外部制御端子/CEnに“L”が入力されたメモリダイMDの入出力制御回路I/Oはデータ入出力端子I/O0~I/O7を介したデータの入出力を行う。外部制御端子/CEnに“H”が入力されたメモリダイMDの入出力制御回路I/Oはデータ入出力端子I/O0~I/O7を介したデータの入出力を行わない。
また、外部制御端子CLEは、コマンドレジスタCMRの使用に際して用いられる。外部制御端子CLEに“H”が入力された場合、データ入出力端子I/O0~I/O7を介して入力されたデータはコマンドデータCMDとして入出力制御回路I/O内のバッファメモリに格納され、コマンドレジスタCMRに転送される。
また、外部制御端子ALEは、アドレスレジスタADRの使用に際して用いられる。外部制御端子ALEに“H”が入力された場合、データ入出力端子I/O0~I/O7を介して入力されたデータはアドレスデータADDとして入出力制御回路I/O内のバッファメモリに格納され、アドレスレジスタADRに転送される。
尚、外部制御端子CLE,ALEの双方に“L”が入力された場合、データ入出力端子I/O0~I/O7を介して入力されたデータはユーザデータDATとして入出力制御回路I/O内のバッファメモリに格納され、バスDBを介してキャッシュメモリCMに転送される。
また、外部制御端子/WEは、データ入出力端子I/O0~I/O7を介したデータの入力に際して用いられる。データ入出力端子I/O0~I/O7を介して入力されたデータは、外部制御端子/WEの電圧の立ち上がり(入力信号の切り換え)のタイミングで入出力制御回路I/O内のシフトレジスタ内に取り込まれる。
また、外部制御端子/REは、データ入出力端子I/O0~I/O7を介したデータの出力に際して用いられる。データ入出力端子I/O0~I/O7から出力されるデータは、外部制御端子/REの電圧の立ち上がり(入力信号の切り換え)のタイミングで切り替わる。
[読出動作]
次に、本実施形態に係る半導体記憶装置の読出動作について説明する。尚、以下の説明においては、メモリセルアレイMCAに記憶されたユーザデータをキャッシュメモリCMに転送する動作を、第1読出動作と呼ぶ。また、キャッシュメモリCMに保持されたユーザデータをデータ入出力端子I/O0~I/O7を介してコントロールダイCDに出力する動作を、第2読出動作と呼ぶ。
図7は、第1読出動作について説明するためのタイミングチャートである。
図7には、第1読出動作に際してメモリダイMDに入力されるコマンドセットを例示している。このコマンドセットは、データC101,A101,A102,A103,A104,A105及びデータC102を含む。
タイミングt101において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、コマンドデータCMDとしてデータC101を入力する。即ち、データ入出力端子I/O0~I/O7の電圧をデータC101の各ビットに応じて“H”又は“L”に設定し、外部制御端子CLEに“H”を入力し、外部制御端子ALEに“L”を入力した状態で、外部制御端子/WEを“L”から“H”に立ち上げる。データC101は、第1読出動作の開始時に入力されるコマンドである。
タイミングt102において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA101を入力する。即ち、データ入出力端子I/O0~I/O7の電圧をデータA101の各ビットに応じて“H”又は“L”に設定し、外部制御端子CLEに“L”を入力し、外部制御端子ALEに“H”を入力した状態で、外部制御端子/WEを“L”から“H”に立ち上げる。データA101は、カラムアドレスCAの一部である。
タイミングt103において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA102を入力する。データA102は、カラムアドレスCAの一部である。
タイミングt104において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA103を入力する。データA103は、ロウアドレスRAの一部である。データA103は、例えば、メモリブロックBLK(図5)を特定するブロックアドレスと、ストリングユニットSU及びワード線WLを特定するページアドレスと、を含む。
タイミングt105において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA104を入力する。データA104は、ロウアドレスRAの一部である。データA104は、例えば、ブロックアドレス及びページアドレスを含む。
タイミングt106において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA105を入力する。データA105は、コントロールダイCDによって制御される複数のメモリダイMDから一のメモリダイMDを特定するチップアドレスを含む。
タイミングt107において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、コマンドデータCMDとしてデータC102を入力する。データC102は、第1読出動作に関するコマンドセットの入力が終了したことを示すコマンドである。
タイミングt108において、端子RY//BYが“H”状態から“L”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが禁止される。また、メモリダイMDにおいて第1読出動作が実行される。
タイミングt109において、メモリダイMDにおける第1読出動作が終了する。また、端子RY//BYが“L”状態から“H”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが許可される。
図8は、第1読出動作について説明するためのフローチャートである。図9は、第1読出動作について説明するためのタイミングチャートである。尚、以下の説明においては、各メモリセルMCが複数ビットのデータを記憶し、第1読出動作に際して複数通りの読出電圧が使用される例について説明する。
ステップS101においては、変数kが1に設定される。この動作は、例えば、図9のタイミングt108に実行される。
ステップS102においては、非選択ワード線WLに読出パス電圧VREADが供給される。例えば、電圧生成回路VG(図5)の所定の動作電圧出力端子31から読出パス電圧VREADが出力される。また、データA101~A105に対応するワード線WLが選択ワード線WLとして特定され、それ以外のワード線WLが非選択ワード線WLとして特定される。また、これら複数の非選択ワード線WLが、ブロック選択トランジスタ35、配線CG及び電圧選択トランジスタ37を介して上記所定の動作電圧出力端子31と導通する。また、ステップS102においては、データA101~A105に対応するドレイン選択線SGD及びソース選択線SGSに、電圧VSGが供給される。電圧VSGは、選択トランジスタ(STD,STS)がON状態となる程度の大きさを有する。この動作は、例えば、図9のタイミングt121に実行される。
ステップS103においては、選択ワード線WLに読出電圧VCGRが供給される。この動作は、例えば、図9のタイミングt122,t125に実行される。
ステップS104においては、センス動作が実行される。例えば、ビット線BL(図5)に所定のビット線電圧を供給している状態において、センスアンプ回路SA(図6)のセンスノードを一定期間ビット線BLと導通させる。センス動作は、例えば、図9のタイミングt123~t124、及び、タイミングt126~t127に実行される。尚、センス動作の実行後には、センストランジスタが配線lbus(図6)と導通し、配線lbusの電荷が放電又は維持される。また、センスアンプユニットSAU内のいずれかのラッチ回路が配線lbusと導通し、このラッチ回路によって配線lbusのデータがラッチされる。
ステップS105においては、変数kがK(Kは自然数)に達したか否か判定される。達していなかった場合には、ステップS106に進む。達していた場合には、ステップS107に進む。尚、図9には、Kが2である場合を例示している。
ステップS106においては、変数kに1が加算される。また、電圧生成回路VG(図5)において、読出電圧VCGRを増大させ、又は、減少させる。その後、ステップS103に進む。
ステップS107においては、選択ワード線WL、非選択ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に、接地電圧VSSが供給される。この動作は、例えば、図9のタイミングt128に実行される。
ステップS108においては、センスアンプ回路SA内のラッチ回路にラッチされたデータを、配線lbus(図6)、スイッチトランジスタDSW、配線dbusを介してキャッシュメモリCM(図4)に転送する。この動作は、例えば、図9のタイミングt128からタイミングt109までの間に実行される。その後、第1読出動作を終了させる。
図10は、第2読出動作について説明するためのタイミングチャートである。
図10には、第2読出動作に際してメモリダイMDに入力されるコマンドセットを例示している。このコマンドセットは、データC103,A101,A102,A103,A104,A105及びデータC104を含む。
タイミングt121において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、コマンドデータCMDとしてデータC103を入力する。データC103は、第2読出動作の開始時に入力されるコマンドである。
タイミングt122において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA101を入力する。
タイミングt123において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA102を入力する。
タイミングt124において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA103を入力する。
タイミングt125において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA104を入力する。
タイミングt126において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA105を入力する。
タイミングt127において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、コマンドデータCMDとしてデータC104を入力する。データC104は、第2読出動作に関するコマンドセットの入力が終了したことを示すコマンドである。
タイミングt128において、端子RY//BYが“H”状態から“L”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが禁止される。また、メモリダイMDにおいて第2読出動作が実行される。
タイミングt129において、メモリダイMDにおける第2読出動作が終了する。また、端子RY//BYが“L”状態から“H”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが許可される。
タイミングt130において、コントロールダイCDはメモリダイMDから、データD101を出力させる。即ち、外部制御端子CLEに“L”を入力し、外部制御端子ALEに“L”を入力した状態で、外部制御端子/REを“L”から“H”に立ち上げる。これに伴い、データ入出力端子I/O0~I/O7の電圧が、データD101の各ビットに応じて“H”又は“L”に設定される。コントロールダイCDは、この8ビット分のデータD101を取得する。データD101は、読出動作によってメモリセルMCから読み出されたユーザデータのうちの8ビット分のデータである。
タイミングt131において、コントロールダイCDはメモリダイMDからデータD102を出力させる。データD102は、読出動作によってメモリセルMCから読み出されたユーザデータのうちの8ビット分のデータである。以下同様に、コントロールダイCDはメモリダイMDからユーザデータを8ビットずつ出力させる。
[書込動作]
次に、本実施形態に係る半導体記憶装置の書込動作について説明する。
図11は、書込動作について説明するためのタイミングチャートである。
図11には、書込動作に際してメモリダイMDに入力されるコマンドセットを例示している。このコマンドセットは、データC201,A201,A202,A203,A204,A205,D201,D202~D2XX及びデータC202を含む。
タイミングt201において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、コマンドデータCMDとしてデータC201を入力する。データC201は、書込動作の開始時に入力されるコマンドである。
タイミングt202において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA201を入力する。データA201は、カラムアドレスCAの一部である。
タイミングt203において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA202を入力する。データA202は、カラムアドレスCAの一部である。
タイミングt204において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA203を入力する。データA203は、ロウアドレスRAの一部である。データA203は、例えば、メモリブロックBLK(図5)を特定するブロックアドレスと、ストリングユニットSU及びワード線WLを特定するページアドレスと、を含む。
タイミングt205において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA204を入力する。データA204は、ロウアドレスRAの一部である。データA204は、例えば、ブロックアドレス及びページアドレスを含む。
タイミングt206において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、アドレスデータADDとしてデータA205を入力する。データA205は、コントロールダイCDによって制御される複数のメモリダイMDから一のメモリダイMDを特定するチップアドレスを含む。
タイミングt207において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、ユーザデータとしてデータD201を入力する。即ち、データ入出力端子I/O0~I/O7の電圧をデータD201の各ビットに応じて“H”又は“L”に設定し、外部制御端子CLEに“L”を入力し、外部制御端子ALEに“L”を入力した状態で、外部制御端子/WEを“L”から“H”に立ち上げる。データD201は、書込動作によってメモリセルMCに書き込まれるユーザデータのうちの8ビット分のデータである。
タイミングt208において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、ユーザデータとしてデータD202を入力する。データD202は、書込動作によってメモリセルMCに書き込まれるユーザデータのうちの8ビット分のデータである。以下同様に、コントロールダイCDはメモリダイMDにユーザデータとして8ビットずつデータを入力する。
タイミングt209において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、ユーザデータとしてデータD2XXを入力する。データD2XXは、書込動作によってメモリセルMCに書き込まれるユーザデータのうちの8ビット分のデータである。
タイミングt210において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、コマンドデータCMDとしてデータC202を入力する。データC202は、書込動作に関するコマンドセットの入力が終了したことを示すコマンドである。
タイミングt211において、端子RY//BYが“H”状態から“L”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが禁止される。また、メモリダイMDにおいて書込動作が実行される。
タイミングt212において、メモリダイMDにおける書込動作が終了する。また、端子RY//BYが“L”状態から“H”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが許可される。
タイミングt213において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、例えば、コマンドデータCMDとしてデータC203を入力する。データC203は、ステータスレジスタSTR(図4)にラッチされたステータスデータの出力を要求するコマンドである。
タイミングt214において、コントロールダイCDはメモリダイMDから、例えば、データD211を出力させる。データD211は、ステータスデータである。
図12は、書込動作について説明するためのフローチャートである。図13は、書込動作に含まれるプログラム動作について説明するためのフローチャートである。図14は、書込動作に含まれるベリファイ動作について説明するためのフローチャートである。図15は、書込動作について説明するためのタイミングチャートである。
ステップS201においては、例えば図12に示す様に、変数nが1に設定される。変数nは、書込ループの回数を示す変数である。この動作は、例えば、図15のタイミングt211に実行される。また、例えば、センスアンプユニットSAU(図6)のラッチ回路ADL,BDL,CDL,DDLに、メモリセルMCに書き込まれるユーザデータがラッチされる。
ステップS202においては、プログラム動作が実行される。プログラム動作は、選択ワード線WLにプログラム電圧を供給してメモリセルMCのしきい値電圧を増大させる動作である。この動作は、例えば、図15のタイミングt221からタイミングt226にかけて、及び、タイミングt241からタイミングt246にかけて実行される。
ステップS203においては、サスペンド動作を実行するか否か判定される。本実施形態に係るサスペンド動作は、書込動作を一時的に中断する動作である。サスペンド動作が実行された場合、例えば、書込動作が中断されている間に、上述の第1読出動作や第2読出動作等を実行可能である。また、第1読出動作や第2読出動作等が終了した場合には、書込動作を再開することが可能である。サスペンド動作を実行するか否かの判定は、例えば、シーケンサSQC(図4)によってコマンドレジスタCMRを参照し、サスペンド動作の実行を指示するコマンドデータCMDの有無を確認することによって行っても良い。ステップS203においてサスペンド動作を実行する場合、書込動作はステップS204から再開される。サスペンド動作を実行しない場合、ステップS204に進む。
ステップS204においては、ベリファイ動作が実行される。ベリファイ動作は、選択メモリセルMCのしきい値電圧が所望の大きさに到達したか判定するための動作である。この動作は、例えば、図15のタイミングt226からタイミングt241にかけて、及び、タイミングt246からタイミングt261にかけて実行される。
ステップS205においては、全ての選択メモリセルMC、又は、一定の割合の選択メモリセルMCのしきい値電圧が目標値に達したか否か判定される。達していなかった場合には、ベリファイフェイルと判定され、ステップS206に進む。達していた場合には、ベリファイパスと判定され、ステップS210に進む。
ステップS206においては、変数nがN(Nは自然数)に達したか否か判定される。達していなかった場合には、ステップS207に進む。達していた場合には、ステップS209に進む。
ステップS207においては、変数nに1が加算される。また、電圧生成回路VG(図5)において、プログラム電圧VPGMを増大させる。その後、ステップS208に進む。
ステップS208においては、サスペンド動作を実行するか否か判定される。サスペンド動作を実行する場合、書込動作はステップS202から再開される。サスペンド動作を実行しない場合、ステップS202に進む。
ステップS209においては、ステータスデータとしてステータスNGを示すデータを生成し、ステータスレジスタSTR(図4)にラッチさせる。その後、書込動作を終了させる。
ステップS210においては、ステータスデータとしてステータスOKを示すデータを生成し、ステータスレジスタSTR(図4)にラッチさせる。その後、書込動作を終了させる。
次に、図13及び図15を参照して、プログラム動作について説明する。
ステップS221においては、プログラム動作のセットアップ動作が実行される。例えば、センスアンプユニットSAU(図6)中のラッチ回路ADL,BDL,CDL,DDLにラッチされたデータに応じて、しきい値電圧の調整が行われるメモリセルMCに接続されたビット線BL(以下、「書込ビット線BL」と呼ぶ。)と、しきい値電圧の調整が禁止されるメモリセルMCに接続されたビット線BL(以下、「禁止ビット線BL」と呼ぶ。)と、を判別する。また、書込ビット線BLに接地電圧程度の電圧を供給し、禁止ビット線BLに所定の禁止電圧を供給して、ビット線BLの電圧を調整する。この動作は、例えば、図15のタイミングt221,t241に実行される。
ステップS222においては、サスペンド動作を実行するか否か判定される。サスペンド動作を実行する場合、書込動作はステップS221から再開される。サスペンド動作を実行しない場合、ステップS223に進む。
ステップS223においては、選択ワード線WL及び非選択ワード線WLに書込パス電圧VPASSが供給される。また、ステップS223においては、データA201~A205に対応するドレイン選択線SGDに、電圧VSGDが供給される。電圧VSGDは、図9を参照して説明した電圧VSGよりも小さく、ビット線BL(図5)の電圧に応じてドレイン選択トランジスタSTDがON状態又はOFF状態となる程度の大きさを有する。この動作は、例えば、図15のタイミングt222,t242に実行される。
ステップS224においては、選択ワード線WLにプログラム電圧VPGMが供給される。この動作は、例えば、図15のタイミングt223,t243に実行される。
ステップS225においては、選択ワード線WLの放電を行う。例えば、選択ワード線WLに書込パス電圧VPASSが供給される。この動作は、例えば、図15のタイミングt224,t244に実行される。
ステップS226においては、選択ワード線WL、非選択ワード線WL及びドレイン選択線SGDに接地電圧VSSが供給される。この動作は、例えば、図15のタイミングt225,t245に実行される。その後、プログラム動作を終了させる。
次に、図14及び図15を参照して、ベリファイ動作について説明する。
ステップS231においては、変数mが1に設定される。この動作は、例えば、図15のタイミングt226,t246に実行される。
ステップS232においては、非選択ワード線WLに読出パス電圧VREADが供給される。また、ステップS232においては、データA201~A205に対応するドレイン選択線SGD及びソース選択線SGSに、電圧VSGが供給される。この動作は、例えば、図15のタイミングt226,t246に実行される。
ステップS233においては、選択ワード線WLにベリファイ電圧VVFYが供給される。この動作は、例えば、図15のタイミングt227,t231,t234,t247,t251,t254に実行される。
ステップS234においては、サスペンド動作を実行するか否か判定される。サスペンド動作を実行する場合、書込動作はステップS232から再開される。サスペンド動作を実行しない場合、ステップS235に進む。
ステップS235においては、センス動作が実行される。センス動作は、例えば、図15のタイミングt229~t230、t232~t233、t235~t236、t249~t250、t252~t253、t255~t256に実行される。
ステップS236においては、変数mがM(Mは自然数)に達したか否か判定される。達していなかった場合には、ステップS237に進む。達していた場合には、ステップS239に進む。尚、図15には、Mが3である場合を例示している。
ステップS237においては、変数mに1が加算される。また、電圧生成回路VG(図5)において、ベリファイ電圧VVFYを増大させ、又は、減少させる。その後、ステップS238に進む。
ステップS238においては、サスペンド動作を実行するか否か判定される。サスペンド動作を実行する場合、書込動作はステップS232から再開される。サスペンド動作を実行しない場合、ステップS233に進む。
ステップS239においては、選択ワード線WL、非選択ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に、接地電圧VSSが供給される。この動作は、例えば、図15のタイミングt237,t257に実行される。
ステップS240においては、例えば、センスアンプユニットSAU内のラッチ回路にラッチされたデータに基づいて、各メモリセルMCのしきい値電圧が目標値に達したか否か判定される。しきい値電圧が目標値に達したメモリセルMCに接続されたビット線BLは、禁止ビット線BLに設定される。この場合、センスアンプユニットSAU(図6)中のラッチ回路ADL,BDL,CDL,DDLにラッチされたデータが更新される。また、ステップS240においては、センスアンプ回路SA内のラッチ回路にラッチされたデータを、配線lbus(図6)等を介して、図示しないカウンタに転送しても良い。カウンタは、目標値に達したメモリセルMCの数、又は、目標値に達していないメモリセルMCの数を数えても良い。尚、図12のステップS205においては、この図示しないカウンタの計数結果が参照されても良い。
[サスペンド動作]
図16は、サスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。尚、以下の説明では、サスペンド動作によって書込動作を中断し、書込動作が中断されている間に第1読出動作を実行する例について説明する。しかしながら、書込動作が中断されている間に第2読出動作を実行することも可能であるし、第1読出動作及び第2読出動作の双方を実行することも可能である。
上述の通り、本実施形態に係るサスペンド動作は、書込動作を一時的に中断する動作である。サスペンド動作は、例えば、図11を参照して説明したタイミングt210からタイミングt212までの間に実行される。
タイミングt301において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、コマンドデータCMDとしてデータC301を入力する。データC301は、書込動作を中断させる際に入力されるコマンドである。尚、データC301は、端子RY//BYが“L”状態であっても入力可能なコマンドである。
タイミングt302において、端子RY//BYが“L”状態から“H”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが許可される。
タイミングt303からタイミングt305にかけて、第1読出動作に際してメモリダイMDに入力されるコマンドセット(データC101,A101,A102,A103,A104,A105及びデータC102。図7参照。)が入力される。
タイミングt306において、端子RY//BYが“H”状態から“L”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが禁止される。また、メモリダイMDにおいて第1読出動作が実行される。
タイミングt307において、メモリダイMDにおける第1読出動作が終了する。また、端子RY//BYが“L”状態から“H”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが許可される。
タイミングt310において、コントロールダイCDはメモリダイMDに、コマンドデータCMDとしてデータC302を入力する。データC302は、書込動作を再開させる際に入力されるコマンドである。
タイミングt311において、端子RY//BYが“H”状態から“L”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが禁止される。また、メモリダイMDにおいて書込動作が再開される。
図17は、図15のタイミングt221からタイミングt222までの間に上記データC301が入力された場合に実行されるサスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。
タイミングt221からタイミングt222までの間のいずれかの入力タイミングでデータC301が入力された場合、図13のステップS222において、サスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。これにより、タイミングt222において書込動作が中断され、リカバリ動作が実行される。リカバリ動作では、例えば、ビット線BL、ワード線WL、選択ゲート線(SGD,SGS)(図5)等に接地電圧VSS程度の大きさの電圧が供給される。また、例えば、電圧生成回路VG(図5)の動作電圧出力端子31等に接地電圧VSS程度の大きさの電圧が供給される。
尚、図示の例では、ワード線WLへの書込パス電圧VPASSの供給が開始される前に、ワード線WLに接地電圧VSS程度の大きさの電圧が供給されている。
タイミングt306からタイミングt307にかけては、上述の通り、第1読出動作が実行される。
タイミングt311においては、書込動作が再開される。尚、書込動作が中断されてから再開されるまでの間、図12の変数n及び図14の変数mは図示しないレジスタ等に保持される。従って、タイミングt311においては、書込動作のn回目の書込ループのステップS221が開始される。また、例えば書込動作が再開されてからステップS221の処理が終了する前にデータC301が再度入力された場合、例えば、図13のステップS222において、再びサスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。
図18は、図15のタイミングt222からタイミングt226までの間に上記データC301が入力された場合に実行されるサスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。
タイミングt222からタイミングt226までの間のいずれかの入力タイミングでデータC301が入力された場合、図12のステップS203において、サスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。これにより、タイミングt226において書込動作が中断され、リカバリ動作が実行される。
タイミングt306からタイミングt307にかけては、上述の通り、第1読出動作が実行される。
タイミングt311においては、書込動作が再開される。尚、書込動作が中断されてから再開されるまでの間、図12の変数n及び図14の変数mは図示しないレジスタ等に保持される。従って、タイミングt311においては、書込動作のn回目の書込ループのステップS204が開始される。
図19は、図15のタイミングt226からタイミングt228までの間に上記データC301が入力された場合に実行されるサスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。
タイミングt226からタイミングt228までの間のいずれかの入力タイミングでデータC301が入力された場合、図14のステップS234において、サスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。これにより、タイミングt228において書込動作が中断され、リカバリ動作が実行される。
尚、図示の例では、センス動作が実行される前に、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に接地電圧VSS程度の大きさの電圧が供給されている。従って、書込動作が中断されない場合と異なり、選択ワード線WLにベリファイ電圧VVFYが供給されている時間が、タイミングt227からタイミングt231までの時間よりも短い。また、非選択ワード線WLに読出パス電圧VREADが供給されている時間、及び、選択ゲート線(SGD,SGS)に電圧VSGが供給されている時間が、タイミングt226からタイミングt237までの時間よりも短い。
タイミングt306からタイミングt307にかけては、上述の通り、第1読出動作が実行される。
タイミングt311においては、書込動作が再開される。尚、書込動作が中断されてから再開されるまでの間、図12の変数n及び図14の変数m(=1)は図示しないレジスタ等に保持される。従って、タイミングt311においては、書込動作のn回目の書込ループの1つ目のベリファイ電圧に対応する処理のステップS232が開始される。また、例えば書込動作が再開されてからステップS233の処理が終了する前にデータC301が再度入力された場合、例えば、図14のステップS234において、再びサスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。
図20は、図15のタイミングt228からタイミングt231までの間に上記データC301が入力された場合に実行されるサスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。
タイミングt228からタイミングt231までの間のいずれかの入力タイミングでデータC301が入力された場合、図14のステップS238において、サスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。これにより、タイミングt231において書込動作が中断され、リカバリ動作が実行される。
尚、図示の例では、ベリファイ電圧VVFYが調整される前に、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に接地電圧VSS程度の大きさの電圧が供給されている。従って、書込動作が中断されない場合と異なり、非選択ワード線WLに読出パス電圧VREADが供給されている時間、及び、選択ゲート線(SGD,SGS)に電圧VSGが供給されている時間が、タイミングt226からタイミングt237までの時間よりも短い。
タイミングt306からタイミングt307にかけては、上述の通り、第1読出動作が実行される。
タイミングt311においては、書込動作が再開される。尚、書込動作が中断されてから再開されるまでの間、図12の変数n及び図14の変数m(=2)は図示しないレジスタ等に保持される。従って、タイミングt311においては、書込動作のn回目の書込ループの2つ目のベリファイ電圧に対応する処理のステップS232が開始される。
図21は、図15のタイミングt231からタイミングt232までの間に上記データC301が入力された場合に実行されるサスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。
タイミングt231からタイミングt234までの間のいずれかの入力タイミングでデータC301が入力された場合、図14のステップS234において、サスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。これにより、タイミングt232において書込動作が中断され、リカバリ動作が実行される。
尚、図示の例では、センス動作が実行される前に、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に接地電圧VSS程度の大きさの電圧が供給されている。従って、書込動作が中断されない場合と異なり、選択ワード線WLにベリファイ電圧VVFYが供給されている時間が、タイミングt231からタイミングt234までの時間よりも短い。また、非選択ワード線WLに読出パス電圧VREADが供給されている時間、及び、選択ゲート線(SGD,SGS)に電圧VSGが供給されている時間が、タイミングt226からタイミングt237までの時間よりも短い。
タイミングt306からタイミングt307にかけては、上述の通り、第1読出動作が実行される。
タイミングt311においては、書込動作が再開される。尚、書込動作が中断されてから再開されるまでの間、図12の変数n及び図14の変数m(=2)は図示しないレジスタ等に保持される。従って、タイミングt311においては、書込動作のn回目の書込ループの2つ目のベリファイ電圧に対応する処理のステップS232が開始される。また、例えば書込動作が再開されてからステップS233の処理が終了する前にデータC301が再度入力された場合、例えば、図14のステップS234において、再びサスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。
図22は、図15のタイミングt232からタイミングt234までの間に上記データC301が入力された場合に実行されるサスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。
タイミングt232からタイミングt234までの間のいずれかの入力タイミングでデータC301が入力された場合、図14のステップS238において、サスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。これにより、タイミングt234において書込動作が中断され、リカバリ動作が実行される。
尚、図示の例では、ベリファイ電圧VVFYが調整される前に、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に接地電圧VSS程度の大きさの電圧が供給されている。従って、書込動作が中断されない場合と異なり、非選択ワード線WLに読出パス電圧VREADが供給されている時間、及び、選択ゲート線(SGD,SGS)に電圧VSGが供給されている時間が、タイミングt226からタイミングt237までの時間よりも短い。
タイミングt306からタイミングt307にかけては、上述の通り、第1読出動作が実行される。
タイミングt311においては、書込動作が再開される。尚、書込動作が中断されてから再開されるまでの間、図12の変数n及び図14の変数m(=3)は図示しないレジスタ等に保持される。従って、タイミングt311においては、書込動作のn回目の書込ループの3つ目のベリファイ電圧に対応する処理のステップS232が開始される。
図23は、図15のタイミングt234からタイミングt235までの間に上記データC301が入力された場合に実行されるサスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。
タイミングt234からタイミングt235までの間のいずれかの入力タイミングでデータC301が入力された場合、図14のステップS234において、サスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。これにより、タイミングt235において書込動作が中断され、リカバリ動作が実行される。
尚、図示の例では、センス動作が実行される前に、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に接地電圧VSS程度の大きさの電圧が供給されている。従って、書込動作が中断されない場合と異なり、選択ワード線WLにベリファイ電圧VVFYが供給されている時間が、タイミングt234からタイミングt237までの時間よりも短い。また、非選択ワード線WLに読出パス電圧VREADが供給されている時間、及び、選択ゲート線(SGD,SGS)に電圧VSGが供給されている時間が、タイミングt226からタイミングt237までの時間よりも短い。
タイミングt306からタイミングt307にかけては、上述の通り、第1読出動作が実行される。
タイミングt311においては、書込動作が再開される。尚、書込動作が中断されてから再開されるまでの間、図12の変数n及び図14の変数m(=3)は図示しないレジスタ等に保持される。従って、タイミングt311においては、書込動作のn回目の書込ループの3つ目のベリファイ電圧に対応する処理のステップS232が開始される。また、例えば書込動作が再開されてからステップS233の処理が終了する前にデータC301が再度入力された場合、例えば、図14のステップS234において、再びサスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。
図24は、図15のタイミングt235からタイミングt241までの間に上記データC301が入力された場合に実行されるサスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。
タイミングt235からタイミングt241までの間のいずれかの入力タイミングでデータC301が入力された場合、図12のステップS208において、サスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。これにより、タイミングt241において書込動作が中断され、リカバリ動作が実行される。
タイミングt306からタイミングt307にかけては、上述の通り、第1読出動作が実行される。
タイミングt311においては、書込動作が再開される。尚、書込動作が中断されてから再開されるまでの間、図12の変数n及び図14の変数mは図示しないレジスタ等に保持される。従って、タイミングt311においては、書込動作のn回目の書込ループのステップS221が開始される。
以上、書込動作において、タイミングt221からタイミングt241までのいずれかの入力タイミングで上記データC301が入力される場合について説明した。ここで、書込動作におけるそれ以外の入力タイミングで上記データC301が入力された場合であっても、上述したいずれかの入力タイミングに対応する入力タイミングで上記データC301が入力された場合には、上述したステップと同様のステップにおいてサスペンド動作が実行される。
例えば、図25は、図15のタイミングt241からタイミングt242までの間に上記データC301が入力された場合に実行されるサスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。タイミングt241からタイミングt242までのタイミングは、タイミングt221からタイミングt222までのタイミングに対応する。従って、タイミングt241からタイミングt242までの間のいずれかの入力タイミングで上記データC301が入力された場合には、タイミングt221からタイミングt222までの間に上記データC301が入力された場合と同様に、図13のステップS222においてサスペンド動作を実行する旨の判定が行われる。これにより、タイミングt242において書込動作が中断され、リカバリ動作が実行される。
[第1実施形態の効果]
例えば図16を参照して説明した様に、第1実施形態においてサスペンド動作を実行する場合、コントロールダイCDは、書込動作中のタイミングt301に、メモリダイMDにコマンドデータCMDとしてデータC301を入力する。また、その後のタイミングt302において端子RY//BYが“L”状態から“H”状態となり、メモリダイMDへのアクセスが許可される。以下、タイミングt301からタイミングt302までの時間のことを、待ち時間t1と呼ぶ場合がある。
半導体記憶装置の高速化に伴い、待ち時間t1の短縮が望まれている。待ち時間t1の短縮のためには、例えば、書込動作において、サスペンド動作の判定処理を複数回実行することが考えられる。
ここで、例えば図15を参照して説明した例においては、タイミングt221からタイミングt226にかけてプログラム動作が実行される。タイミングt221からタイミングt226までの時間は、書込動作に含まれる複数の処理の中でも、比較的長い時間を要する処理となる場合がある。従って、待ち時間t1の短縮のためには、例えば、タイミングt223からタイミングt224の間に、サスペンド動作の判定処理を実行することも考えられる。
しかしながら、タイミングt223からタイミングt224の間では、選択ワード線WLにプログラム電圧VPGMが供給されており、メモリセルMCのしきい値電圧が変化している。この様な処理を2回に分けて行った場合、メモリセルMCのしきい値電圧の変化の態様が異なってしまい、メモリセルMCの信頼性の低下を招いてしまう可能性がある。また、メモリセルMCに対する高電圧の印可回数が増大して、メモリセルMCの寿命の低下を招く恐れがある。
そこで、第1実施形態に係る半導体記憶装置においては、例えば図17を参照して説明した様に、プログラム動作が開始されるタイミングt221から書込パス電圧VPASSの供給が開始されるタイミングt222までの間にコマンドデータCMDとして上記データC301が入力された場合、タイミングt222においてサスペンド動作を実行することとしている。
また、第1実施形態に係る半導体記憶装置においては、例えば図18を参照して説明した様に、書込パス電圧VPASSの供給が開始されるタイミングt222からプログラム動作が終了するタイミングt226までの間にコマンドデータCMDとして上記データC301が入力された場合、タイミングt226においてサスペンド動作を実行することとしている。
この様な態様によれば、メモリセルMCの信頼性の低下及び寿命の低下を抑制しつつ、待ち時間t1を短縮できる場合がある。
また、第1実施形態に係る半導体記憶装置においては、例えば図19、図21、図23等を参照して説明した様に、ベリファイ動作が開始されるタイミングt226又はベリファイ電圧の供給が開始されるタイミングt231,t234からセンス動作が開始されるよりも前のタイミングt228,t232,t235までの間にコマンドデータCMDとして上記データC301が入力された場合、タイミングt228,t232,t235においてサスペンド動作を実行することとしている。
この様な態様によれば、待ち時間t1を短縮できる場合がある。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。第2実施形態に係る半導体記憶装置は、基本的には第1実施形態に係る半導体記憶装置と同様に構成されている。しかしながら、第2実施形態に係る半導体記憶装置においては、書込動作及びサスペンドに含まれる処理等が一部異なっている。
図26は、書込動作について説明するためのタイミングチャートである。
図26には、書込動作に際してメモリダイMDに入力されるコマンドセットを例示している。このコマンドセットは、基本的には図11のコマンドセットと同様であるが、データC202のかわりに、データC212を含む。
図26の例では、基本的に図11の例と同様の態様でコマンドセットが入力される。しかしながら、タイミングt210においては、データC202のかわりに、データC212が入力される。また、タイミングt211では端子RY//BYが“H”状態から“L”状態となる。しかしながら、その直後のタイミングt262では端子RY//BYが“L”状態から“H”状態となり、その後で書込動作が開始される(図28参照)。
図27は、サスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。
本実施形態においては、書込動作の実行中に端子RY//BYが“H”状態であり、メモリダイMDへのアクセスが許可されている。従って、サスペンド動作の実行に際して、書込動作を中断させるコマンド(図16のデータC301)が入力されない。即ち、サスペンド動作の実行に際しては、例えば図27に例示する様に、図7を参照して説明したコマンドセットが書込動作の実行中に入力される。
また、本実施形態においては、書込動作の再開に際して、書込動作を再開させるコマンド(図16のデータC302)が入力されない。例えば、図27に例示する様に、タイミングt307において読出動作が終了した後、タイミングt311にて、書込動作が自動的に再開される。
図28は、サスペンド動作について説明するためのタイミングチャートである。
本実施形態に係るサスペンド動作は、基本的には第1実施形態に係るサスペンド動作と同様に実行される。しかしながら、上述の様に、本実施形態においては、書込動作を中断させるコマンド(データC301)が入力されない。従って、この様なコマンド(データC301)の有無に基づいてサスペンド動作を実行するか否か判定するのではなく、例えば、第1読出動作又は第2読出動作を開始させるコマンド(データC102,C104)の有無に基づいてサスペンド動作を実行するか否か判定する。例えば、サスペンド動作の判定処理(図12のステップS203,S208、図13のステップS222、及び、図14のステップS234,S238)においては、例えば、シーケンサSQC(図4)によってコマンドレジスタCMRを参照し、書込動作を中断させるコマンド(データC301)ではなく、第1読出動作又は第2読出動作を開始させるコマンド(データC102,C104)の有無を確認する。
[その他の実施形態]
以上、第1実施形態及び第2実施形態に係る半導体記憶装置について説明した。しかしながら、これらの実施形態に係る半導体記憶装置はあくまでも例示であり、具体的な構成、動作等は適宜調整可能である。
例えば、書込動作、読出動作、ベリファイ動作等に際してコントロールダイCDからメモリダイMDに入力されるコマンドセットは、適宜調整可能である。例えば、上述の例では、読出動作、書込動作に際してメモリダイMDに入力されるコマンドセットが、アドレスデータADDに対応する5つのデータを含んでいた。しかしながら、アドレスデータADDとして入力されるデータの数は、6つであっても良いし、その他の数であっても良い。
また、例えば、書込動作の各ステップにおける処理は、適宜調整可能である。
例えば、図13のステップS221では、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に一定の電圧を供給しても良い。この様な場合、例えば、図15、図28等に例示した様に、タイミングt221からタイミングt222までの期間又はこれに対応する期間に、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に一定の電圧が供給される。また、図13のステップS221では、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に、複数の電圧を順次供給しても良い。例えば、図29に示す例では、タイミングt221から一定期間、ワード線WLに読出パス電圧VREADが供給され、選択ゲート線(SGD,SGS)に電圧VSGが供給される。また、これら電圧の供給が終了してからタイミングt222までの期間に、ワード線WL及び選択ゲート線(SGD,SGS)に接地電圧VSS程度の電圧が供給される。
また、例えば、図13のステップS223からステップS225までの処理では、ステップS223においてワード線WLに一度だけ書込パス電圧VPASSが供給されている。しかしながら、この様な態様は適宜変更可能である。例えば、ステップS224とステップS225との間に、書込パス電圧VPASSを増大させるステップを設けても良い。
また、例えば、図14のステップS232からステップS238までの処理では、ステップS232においてワード線WLに一度だけ読出パス電圧VREADが供給されている。しかしながら、この様な態様は適宜変更可能である。例えば、ステップS237とステップS238との間又はその他のタイミングに、読出パス電圧VREADを増大させるステップを設けても良い。
また、例えば、図14のステップS233では、選択ワード線WLに直接ベリファイ電圧VVFYを供給しても良い。この様な場合、例えば、図15、図28等に例示した様に、タイミングt227,t231,t234又はこれに対応するタイミングから、選択ワード線WLに一定のベリファイ電圧VVFYが供給される。また、図14のステップS233では、選択ワード線WLを高速に充電するために、充電開始直後の一定期間において、目標とするベリファイ電圧VVFYよりも大きい電圧を選択ワード線WLに供給しても良い。例えば、図30に示す例では、タイミングt227,t231,t234又はこれに対応するタイミングから一定期間、選択ワード線WLにベリファイ電圧VVFYよりも大きい電圧が供給される。また、この様な一定期間が経過したタイミングで、選択ワード線WLにベリファイ電圧VVFYが供給される。
尚、上述の様に、図14のステップS237においては、ベリファイ電圧VVFYを増大させても良いし、減少させても良い。ベリファイ電圧を減少させる場合には、例えば図14のステップS233において、選択ワード線WLの電荷を高速に放電するために、放電開始直後の一定期間において、目標とするベリファイ電圧VVFYよりも大きい電圧を選択ワード線WLに供給しても良い。
また、第1読出動作の各ステップにおける処理も、適宜調整可能である。例えば、ベリファイ動作について実行可能な種々の処理は、第1読出動作についても実行可能である。
また、例えば、図2,3には、実装基板MSBに複数のメモリダイMD及びコントロールダイCDが積層され、実装基板MSB、複数のメモリダイMD及びコントロールダイCDのパッド電極PがボンディングワイヤBを介して接続されている例を示した。しかしながら、例えば、積層された複数のメモリダイMDを第1のパッケージとし、コントロールダイCDを第2のパッケージとしても良い。また、実装基板MSB及び複数のメモリダイMDのパッド電極Pは、ボンディングワイヤBでなく、他の電極や配線等によって接続されていても良い。例えば、メモリダイMDの基板等を貫通する電極、所謂TSV(Through Silicon Via)電極等によって接続されていても良い。
また、例えば、図4には、外部制御端子/CEn,CLE,ALE,/WE,/REを示した。ここで、これら外部制御端子に関する符号の“/”は、入力される信号が反転信号であることを示している。外部制御端子が反転信号を入力するものを、非反転信号を入力するものにしても良いし、非反転信号を入力するものを、反転信号を入力するものにしても良い。この場合、上記外部制御端子のうちの少なくとも一つが、CEn,/CLE,/ALE,WE,REに置き換えられても良い。例えば、外部制御端子としてWEを採用する場合、この外部制御端子WEを“H”から“L”に立ち下げるタイミングで、データの入力を行っても良い。同様に、外部制御端子としてREを採用する場合、この外部制御端子WEを“H”から“L”に立ち下げるタイミングで、データの切り替えを行っても良い。
また、例えば図6には、配線lbusに4つのラッチ回路ADL,BDL,CDL,DDLが接続されている図を例示した。しかしながら、配線lbusに接続されるラッチ回路の数は、適宜調整可能である。
[その他]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。