JP7282596B2 - フェノール樹脂発泡体組成物及びフェノール樹脂発泡体 - Google Patents
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Description
液体状レゾール型フェノール樹脂は、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアルキルフェノール、パラフェニルフェノール、レゾルシン等のフェノール類、若しくはそれらの誘導体と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラール、アセトアルデヒド等のアルデヒド類とを原料とし、それらをアルカリ触媒下で反応して得られる。
本実施形態のフェノール樹脂発泡体組成物に含有する界面活性剤は、フェノール樹脂発泡体を形成するときに通常用いられている界面活性剤を使用できる。例えば、ノニオン系界面活性剤として、ポリシロキサン系、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ヒマシ油エチレンオキサイド付加物等が非限定的に挙げられる。但し、本実施形態のフェノール樹脂発泡体組成物で用いる界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤に限らず、アニオン系界面活性剤を用いることもできる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
発泡剤は、構成成分として炭化水素を含む。炭化水素としては、炭素数が3~7の環状又は鎖状のアルカン、アルケン、アルキンが好ましく、具体的には、ノルマルブタン、イソブタン、シクロブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ネオペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、2,2-ジメチルブタン、2,3-ジメチルブタン、シクロヘキサン等を挙げることができる。その中でも、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ネオペンタン等のペンタン類及びノルマルブタン、イソブタン、シクロブタン等のブタン類が好適に用いられる。これら炭化水素は単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態のフェノール樹脂発泡体組成物で用いる酸硬化剤としては、液体状レゾール型フェノール樹脂を硬化できる酸性の硬化剤であればよい。例えば、硫酸、リン酸等の無機酸の他、ベンゼンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ナフトールスルホン酸、フェノールスルホン酸等の有機酸、等が非限定的に挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
セルロースナノファイバーは、セルロースを素材とした繊維状の形態を有する。その繊維径は、数nm~数百nm程度であり、繊維長は数百nm~数μm程度である。
本実施形態のフェノール樹脂発泡体組成物で用いることのできる可塑剤としては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル等、従来から知られているフタル酸系化合物や、フタル酸とジエチレングリコールの反応生成物であるポリエステルポリオール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、併用してもよい。
本実施形態のフェノール樹脂発泡体組成物で用いることのできる有機アミノ基含有化合物としては、代表的には尿素が挙げられる。有機アミノ基含有化合物は、フェノール樹脂発泡体からのホルムアルデヒド放散を抑制し、発泡体の強度を増大させると考えられる(前記特許文献3)。
本実施形態のフェノール樹脂発泡体組成物においては、必要によって金属炭酸塩を含有させてもよい。この金属炭酸塩としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛等が挙げられる(前記特許文献3)。
フェノール樹脂発泡体組成物からフェノール樹脂発泡体を得るには、例えば次のような方法が採用できる。すなわち、送給コンベアの上方と下方に面材を連続的に供給し、両面材の間にフェノール樹脂発泡体組成物を挟み込んだ状態で加熱炉に導き、この加熱炉内でフェノール樹脂発泡体組成物を加熱しつつ発泡及び硬化させ、フェノール樹脂発泡体を得ることができる。また加熱炉内には、複数対の抑えローラが配置されており、この抑えローラによって面材の両外側から加圧され、過剰な発泡を抑えながら、フェノール樹脂発泡体の厚さを調整する。
(1)液体状レゾール型フェノール樹脂:品番 PF-339(旭有機材工業株式会社製)
(2)界面活性剤:ヒマシ油エチレンオキサイド付加物(付加モル数30)
(3)酸硬化剤:パラトルエンスルホン酸とキシレンスルホン酸の混合物
(4)セルロースナノファイバー
カルボキシメチル化したセルロースナノファイバー
(5)発泡核剤:微細SiO2粉(比較例2だけに添加)
(6)発泡剤:イソプロピルクロリドとイソペンタンの混合物
(7)可塑剤:フタル酸とジエチレングリコールをモル比1:2で反応してなるポリエステルポリオール
(8)有機アミノ基含有化合物(ホルムアルデヒドキャッチャー剤):尿素
(9)金属炭酸塩:炭酸カルシウム
これらの原料を用い、表1に示す割合(表中の成分の数値はすべて質量部を示す)で混合してフェノール樹脂発泡体組成物を調製し、これを一対の面材(パルプとガラスの混抄紙製)で挟みつつ発泡、硬化させて発泡体を作製した。
)に吐出し、これを75℃の乾燥機に入れ、樹脂温度が下がり始めるまで硬化させて成形
し、成型物を型枠から取り出した後85℃の乾燥機に入れ、4.5時間養生させてフェノール樹脂発泡体を作製した。
フェノール樹脂発泡体の熱伝導率は、JIS A 1412-2に従い測定した。熱伝導率は、断熱性の評価基準となるものであり、熱伝導率の低い方が良好な断熱性を示していることを意味する。この熱伝導率が0.019W/m・K以下であれば、極めて優れた断熱性を示している。
フェノール樹脂発泡体中の独立気泡率は、JIS K 7138:2006に従い測定した。このとき、フェノール樹脂発泡体の厚さ方向で3等分し、夫々の箇所(上層、中層、下層)で独立気泡率を測定し、その平均値も求めた。
平均気泡径は、下記の方法によって測定した。まずフェノール樹脂発泡体の厚さ方向のほぼ中央から試験片を切出した。試験片の厚さ方向の切断面を50倍拡大で撮影し、撮影された画像に、長さ9cmの直線を4本引いた。このとき、ボイド(2mm2以上の空隙)を避けるように直線を引いた。各直線が横切った気泡の数(JIS K6400-1:2004に準じて測定したセル数)を直線毎に計数し、直線1本当たりの平均値を求めた。気泡の数の平均値で1800μmを除し、求められた値を平均気泡径とした。
Claims (3)
- 液体状レゾール型フェノール樹脂、界面活性剤、発泡剤、酸硬化剤及びセルロースナノファイバーを含み、
前記セルロースナノファイバーの含有量が、前記液体状レゾール型フェノール樹脂100質量部に対して0.1~0.4質量部であることを特徴とするフェノール樹脂発泡体組成物。 - 更に、可塑剤、有機アミノ基含有化合物及び金属炭酸塩の少なくとも1種を含有する請求項1に記載のフェノール樹脂発泡体組成物。
- 請求項1または2に記載のフェノール樹脂発泡体組成物からなるフェノール樹脂発泡体であって、発泡体中の独立気泡率が90%以上であり、熱伝導率が0.019W/m・K以下であることを特徴とするフェノール樹脂発泡体。
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