JP7278199B2 - 自動分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動分析装置に関する。
医療分野またはバイオテクノロジー分野などにおいては、血液、血清、尿等の試料を試薬と反応させ、試料に含まれる特定の生体成分や化学物質等を検出する自動分析装置が用いられる。
このような自動分析装置の分注プローブによって定められた量が吐出されるためには、吸引された試料、試薬が再現性良く反応液に吐出される必要がある。吐出の過程で反応容器内に吐出した液が飛び散った場合、試料と試薬の混合比に差異が生じ、上記反応が正確に行われない可能性がある。
特許文献1には、吸引工程により複数の液を吸引する際、次の液を吸引する前に気体を吸い込み、分注プローブの液通路内に気体による液分離層を形成し、均一化工程により均一に混合された液を排出する装置が開示されている。
特開2006-349638号公報
試料および試薬を続けて吸引した後に吐出する際、試料と試薬とを分断する空気(以下、分節空気)も同時に吐出される。このとき、分注プローブの先端では分節空気が気泡となって破裂し、反応容器内に飛散すると考えられるが、特許文献1に当該飛散の抑制方法は明示されていない。このような飛散は、試料と試薬との意図しない濃度での混合、試薬と水との意図しない混合、または、衛生面での汚染を引き起こす虞がある。
そこで、本発明の目的は、液体吐出中の分節空気による飛散を回避可能な自動分析装置を提供することにある。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
一実施の形態である自動分析装置は、液体を吸引および吐出するプローブと、プローブと接続したポンプ部と、プローブの位置を移動させる移動部と、を有し、液体を吸引する前に、プローブ内で互いに異なる液体同士を隔てる分節空気を吸引する第1動作を行うものである。ここで、プローブは、その内部に、分節空気とプローブとの間の表面張力が、分節空気の浮力を上回ることで、分節空気が層を維持できる第1領域と、浮力が表面張力を上回ることで、分節空気が層を維持できなくなる第2領域と、を有し、第1領域は、第2領域よりもプローブの先端側に位置している。
本発明によれば、液体吐出中の分節空気による飛散を回避可能な自動分析装置を提供することができる。
実施の形態1に係る分析システムの概略図。 実施の形態1で用いられる試薬プローブの周辺構成を示す概略図。 実施の形態1で用いられる試薬プローブ洗浄部を示す概略図。 実施の形態1で用いられる試薬プローブの洗浄後の内部を示す断面図。 実施の形態1で用いられる試薬プローブの吸引動作を示す概略図。 実施の形態1で用いられる試薬プローブの吐出動作を示す概略図。 実施の形態1で用いられる試薬プローブの内部のシステム水、分節空気および試薬を示す断面図。 図7に示す分節空気の形状の詳細を示す斜視図。 図8に示す分節空気のメニスカス部分の模式図。 分節空気のメニスカス部分の曲率半径とプローブの半径との関係を示す式。 分節空気のメニスカス部分の高さを示す式。 分節空気のメニスカス部分の体積を示す式。 分節空気の円柱部分であるメニスカス部分の高さ方向の距離を示す式。 分節空気の円柱部分であるメニスカス部分の高さ方向の距離を示す式。 実施の形態1で用いられる試薬プローブ内の分節空気に働く浮力と分節空気の表面張力とを示す断面図。 プローブ内径と、分節空気とプローブとの接触距離との関係を示すグラフ。 分節空気の体積と、分節空気とプローブとの接触距離との関係を示すグラフ。 実施の形態2で用いられるプローブの試薬吸引動作および分節空気除去動作を表す概略図。 実施の形態2で用いられるプローブの試料吸引動作および分注動作を表す概略図。 実施の形態3で用いられるプローブを示す断面図。 実施の形態4で用いられるプローブを示す断面図。 実施の形態5で用いられるプローブを示す断面図。 実施の形態6で用いられるプローブにおける分節空気除去動作を表す概略図。 実施の形態7で用いられるプローブを示す断面図。 実施の形態7で用いられるプローブの吸引動作を示す概略図。 実施の形態7で用いられるプローブの吐出動作を示す概略図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、実施の形態では、特に必要なときを除き、同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
(実施の形態1)
<分析システムの構造>
図1は、第1実施の形態に係る分析システム1を上側から示した概略図(平面図)である。図1に示すように、分析システム1は、自動分析装置(以下、「分析装置」と略す)100およびコンピュータ(処理部)200を有している。分析装置100は、サンプルラック151、試薬ディスク171、反応ディスク(インキュベータ)191を備えている。サンプルラック151は、試料を保持するサンプル容器V1を保持する。試薬ディスク171は、試薬を保持する試薬容器V2を保持する。反応ディスク191は、その周上に、反応容器V3を保持する。分析装置100は、さらに、サンプルプローブ110、試薬プローブ121、サンプルプローブ洗浄部131、試薬プローブ洗浄部132、容器洗浄部193、攪拌装置195、光源197および分光検出器198を備えている。
サンプルプローブ(サンプル分注プローブ)110は、サンプル容器V1から吸引した試料を反応容器V3に分注する。ここでいうプローブは、液体を吸引・吐出するための流路を構成する容器の先端部のみを指すのではなく、液体を吸引・吐出するためポンプ(例えばシリンダ)から当該先端部までの流路全体の周囲の容器を指す。なお、図1では、サンプルプローブ110が接続された上下回転動作部(移動部)を示している。当該上下回転動作部は、液体を吸引・吐出する箇所を変更するための動作部である。
試薬プローブ(試薬分注プローブ)121は、試薬ディスク171内の試薬容器V2から吸引した試薬を反応容器V3に分注する。なお、図1では、試薬プローブ121が接続された上下回転動作部(移動部)を示している。攪拌装置195は、反応容器V3内の液体を攪拌する。容器洗浄部193は、反応容器V3を洗浄する。光源197は、反応ディスク191の内周付近に設置されており、反応容器V3に対して光を照射する。分光検出器198は、反応容器V3を挟んで光源197の対面に設置されており、光源197が試料に対して照射した光を検出する。
コンピュータ200は、コントローラ300を介して分析装置100に接続されている。コンピュータ200は、分光検出器198に接続されており、分光検出器198による検出結果を用いて試料を分析する。コンピュータ200は表示装置(表示部)211を備えている。コントローラ300は、分析装置100の全体動作を制御する。
図1では、試薬ディスク171内の配置された複数の試薬容器V2を、試薬ディスク171を一部破断して示している。平面視で円形の試薬ディスク171内において、試薬容器V2は試薬ディスク171の中心を囲むように円形に並んで配置されている。また、試薬容器V2は試薬ディスク171の径方向に並んで2つ並んでいる。つまり、試薬ディスク171内には、試薬ディスク171の中心を囲むように並ぶ試薬容器V2の円形の列が、同心円状に2つ存在している。径方向に並ぶ2つの試薬容器V2のそれぞれが保持する試薬は、互いに別の種類の試薬であってもよい。ここでは、試薬および試料は液体である。
分析システム1を用いた分析動作では、まず、サンプル容器V1は血液等の検査対象の試料が入れられた後、サンプルラック151にセットされる。その後、サンプルプローブ110によってサンプル容器V1から採取(吸引)された試料は、反応ディスク191に並べられている反応容器V3内に対して一定量分注(吐出)される。次に、一定量の試薬が、試薬ディスク171に設置された試薬容器V2から試薬プローブ121により反応容器V3内に分注(吐出)される。分注された反応容器V3内の試料および試薬は、攪拌装置195によって攪拌される。
反応ディスク191は、周期的に回転停止を繰り返す。反応容器V3が光源197の前を通過するタイミングで分光検出器198が反応容器V3を透過する光の強さを測定する。分光検出器198による測定は分析項目毎に定められた時間間隔を空けて同一の反応容器V3に対し複数回実行される。その後、容器洗浄部193は反応容器V3内の反応液を排出して洗浄する。洗浄を含むそれらの動作の間に、別の反応容器V3は、別の試料と試薬とを用いて並行して動作(光検出作業など)を行う。コンピュータ200は、分光検出器198が計測したデータを用いて分析の種類に応じた成分の濃度を算出し、その結果を表示装置211に表示する。
これら一連の動作における反応容器V3への試料吐出量、試薬吐出量、攪拌時間、光源197から照射される光の強さの測定を行う上記時間間隔、および、成分濃度の計算方法は、分析の内容毎に定められており、これらを制御する動作プログラムはコンピュータ200で実行される。当該分析の内容を、ここでは分析項目と呼ぶ。コンピュータ200は依頼された分析項目の順に、必要な動作プログラムをコントローラ300に入力し、分析装置100の各ユニットを動作させる。
<試薬プローブの周辺構成>
図2は、第1実施の形態で用いられる試薬プローブ121の周辺構成を示す概略図である。ここでは試薬プローブ121の構造について説明するが、サンプルプローブ110も試薬プローブ121と同様の構成を有する。よって、サンプルプローブ110の周辺構成についての図示および説明は省略する。図2および以下の説明で用いる図では、試薬プローブ121内の液体にハッチングを付している。
試薬プローブ121は、上下回転動作部(移動部)112に接続されている。上下回転動作部112は上下、回転の2軸の移動機構から成る。試薬プローブ121は、上下回転動作部112によって上下移動および回転移動をすることができる。これにより、試薬プローブ121は、試薬吸引位置、反応容器V3への試薬吐出位置または洗浄位置へ移動できる。また、分注流路(流路)T1は、上下回転動作部112の内部を通る試薬プローブ121内の流路である。試薬プローブ121は、上下回転動作部112によって、試薬を採取するために試薬容器V2(図1参照)の設置されている試薬吸引位置まで移動し、さらに、反応容器V3(図1参照)に対して試薬を吐出する位置に移動することができる。
定量ポンプ(ポンプ部)115は、駆動部113とプランジャ114とを有し、バルブ116を通じてポンプ117に接続されている。定量ポンプ115はコントローラ300(図1参照)によって動作を制御される。定量ポンプ115は試薬プローブ121に接続されている。試薬プローブ121による吸引動作および吐出動作は、定量ポンプ115に固定されたプランジャ114が上下動作(往復動作)することで実行される。吸引動作前の試薬プローブ121(分注流路T1)と定量ポンプ115とはシステム水L1で満たされている。なお、システム水L1は、例えば純水などである。
分注動作中、試薬プローブ121は試薬吸引位置、試薬吐出位置および洗浄位置を移動し、試料が吐出された反応容器V3内に試薬を吐出する。試薬容器V2内の試薬は純水で規定量希釈して試料と混合する濃度に調整されている。定量ポンプ115の動作によって試薬プローブ121が試薬を吐出する際、定量ポンプ115は吸引時に動作した量よりも多く動き、試薬プローブ121内のシステム水L1も吐出することで、試料と試薬の混合液を適正に希釈する。試薬プローブ121の吸引動作および吐出動作の詳細については後述する。
<洗浄動作>
図3は、試薬プローブ洗浄部132の構成を示す概略図である。サンプルプローブ洗浄部131(図1参照)と試薬プローブ洗浄部132とは同様の構成を有している。以下では試薬プローブ洗浄部132を例にして説明するが、試薬プローブ洗浄部132の構成の説明は省略する。
図3に示すように、試薬プローブ洗浄部132は、洗浄水吐出ノズル133、洗浄容器134およびポンプ135を有している。洗浄容器134上には、ポンプ135にバルブ136を介して繋がった洗浄水吐出ノズル133が設置されている。洗浄容器134に試薬プローブ121が移動してくると、コンピュータ200(図1参照)はバルブ136を開き、洗浄水吐出ノズル133から洗浄容器134内に外部洗浄液L3を吐出する。このようにして、試薬プローブ121の外側部分が洗浄される。この動作を以下では外部洗浄と呼ぶ。なお、外部洗浄液L3にはシステム水L1と同じ液体(純水など)を用いる。
また、外部洗浄と同時に図2に示されるバルブ116も開き、試薬プローブ121内にシステム水L1を流すことで、試薬プローブ121内(図2に示す分注流路T1内)の洗浄が行われる。この動作を以下では内部洗浄と称する。内部洗浄動作では、矢印W1に示す方向にシステム水L1を流す。
図4は、洗浄動作後の試薬プローブ121内を示す断面図である。上記の外部洗浄および内部洗浄の終了後、バルブ116およびバルブ136は閉じられる。それらの洗浄動作完了後、試薬プローブ121の先端には分節空気A1が吸引される。なお、ここでいうプローブの先端とは、液体の吸引および吐出が行われる側の端部であって、吸引・吐出口を有する箇所であり、プローブのポンプ側の端部ではない。
試薬プローブ121は分節空気A1が層を維持できる第1領域1Aと、分節空気A1が層を維持できなくなる第2領域2Aとを有している。第1領域1Aは、第2領域2Aよりも試薬プローブ121の先端側に位置している。つまり、試薬プローブ121の先端が下を向いているときには、第2領域2Aは第1領域1Aの上に位置する。
ここでは、プローブの短手方向(径方向)において、分節空気がプローブの周囲の内壁の全てに接している状態を、「分節空気が層を維持している」という(図7参照)。これに対し、分節空気がプローブの周囲の全ての内壁のうち、一部から離れている状態を、「分節空気が層を維持していない」という(図5のうち、右側の2つの図参照)。第1領域1Aでは、分節空気とプローブとの表面張力が、分節空気自身の浮力を上回ることで、文節空気は層を維持することができる。
ここでは、第2領域2Aの試薬プローブ121の内径は、第1領域1Aの試薬プローブ121の内径よりも大きい。図4では、第1領域1Aの試薬プローブ121の内径が一定である第1部分と、第2領域2Aの試薬プローブ121の内径が一定である第2部分と、それらの部分同士の間において試薬プローブ121の内径が第1領域1A側から第2領域2A側に向かって拡大する第3部分とを示している。図4では、第1領域1Aと第2領域2Aとの境界を、第3部分と第2部分との間に示している。しかし、当該境界は、第1部分よりも第2部分側であれば、第3部分のいずれの箇所に位置していてもよい。また、第3部分が無く、第1部分と第2部分とが急峻な段差により互いに接続されていてもよい。
<吸引吐出動作>
上記洗浄動作後、試薬プローブ121によって試薬の吸引、吐出動作が行われる。図5は、試薬プローブ121の吸引動作を示す概略図である。図6は、試薬プローブ121の吐出動作を示す概略図である。図5および図6では、左から右に向かって、順に試薬プローブ121の先端における動作を示している。
上記洗浄動作後、試薬プローブ121は試薬吸引位置上空まで回転移動し、試薬容器V2内の試薬L2の液面に向かって下降する。このとき、図4を用いて説明したように、試薬プローブ121内にはシステム水L1が存在し、システム水L1から試薬プローブ121の先端までの領域では、試薬プローブ121内に分節空気A1が存在している。試薬プローブ121が試薬L2の液面に接触したとき、システム水L1は分節空気A1によって隔てられているため、試薬L2と接触しない。
次に、試薬L2の液面に浸漬した試薬プローブ121が試薬吸引を開始する。試薬吸引開始直後、分節空気A1は層を維持できる第1領域1Aを上昇していく。吸引が進むと、やがて分節空気A1が第2領域2Aまで上昇する。分節空気A1は、第2領域2Aまで上昇すると層を維持できなくなり、気泡となる。気泡となった分節空気A1は浮力によって試薬プローブ121内の吐出領域(吐出範囲)外まで上昇する。これにより、試薬L2とシステム水L1が接触した状態になる。ここでいう吐出領域(吐出範囲)とは、上記試料吸引動作の後に行う吐出動作において吐出される試薬L2およびシステム水L1が保持されている領域であり、当該試薬L2および当該システム水L1の相互間の領域を含む。
次に、図6に示すように、試薬吸引を完了した試薬プローブ121は、サンプルプローブ110によって試料L4が吐出された反応容器V3の設置されている吐出位置まで移動し、試薬L2およびシステム水L1を続けて吐出する。このとき、試薬L2とシステム水L1との間には分節空気A1が無いため、吐出動作時に試薬プローブ121先端で気泡は形成されない。したがって、気泡の破裂による試薬などの飛び散りを発生させることなく吐出動作を行うことができる。
なお、吸引動作前の試薬L2の濃度は、一定量の純水などと混ざることで理想の濃度となるように調整されており、ここでは、図6に示すように、試薬L2の吐出後にシステム水L1を一定量吐出している。したがって、図5に示すように分節空気A1が浮上し、試薬L2とシステム水L1とが互いに接触した際に混合が生じても問題はない。
<第1領域および第2領域の規定方法>
次に、第1領域1Aおよび第2領域2Aの規定方法について説明する。図7は、プローブ内のシステム水、分節空気および試薬を示す断面図である。第1領域1Aに分節空気A1が保持されているとき、分節空気A1はシステム水L1と試薬L2とを隔てる層となっている。このとき、分節空気A1の体積をVair、分節空気A1と試薬プローブ121との接触距離をt、第1領域1Aのプローブの内径を2r、分節空気A1のメニスカス部分の曲率半径をRとする。距離tは、円筒形状を有する試薬プローブ121の長手方向(軸方向)の長さである。
図8は、図7に示した分節空気A1の形状の詳細を表した斜視図である。分節空気A1の体積Vairは、試薬プローブ121の長手方向(軸方向)における両端のメニスカス部分Vmの体積Vvmと、中央の円柱部分Vnの体積とにより構成される。ここでは、円柱部分Vnの断面積をS、メニスカス部分Vmの高さをhとする。
図9は、図8に示す分節空気A1のメニスカス部分Vmの模式図である。つまり、図9は試薬プローブ121内の分節空気A1のメニスカス部分Vmと、プローブ径および接触角の関係とを示す図である。ここでは、液体(溶液)とプローブの内壁との接触角をθとする。このとき、メニスカス部分の曲率半径Rと第1領域1Aのプローブの半径rとの関係は、図10に示す式1で表すことができる。
メニスカス部分Vmの高さhは、図11に示す式2で表せる。
メニスカス部分Vmの体積Vvmは、図12に示す式3で表せる。
円柱部分であるメニスカス部分Vmの高さ方向の距離(高さ)tは、図13に示す式4で表せる。
式4は、式1~3を用いて、図14に示す式5で表せる。すなわち、図4では、分節空気の円柱部分であるメニスカス部分Vmの高さ方向の距離tを式5で示している。
t≦0となった時、分節空気A1はプローブ内壁と接触しなくなるため、層を維持できなくなる。しかし、実際には分節空気A1には分節空気A1自身の浮力が働いているため、t≦0を満たしていなくても分節空気A1は層を維持できなくなる。そのため、分節空気A1が層を形成できなくなる条件は以下の式6で表せる。
t≦閾値Th ・・・(6)
図15は、試薬プローブ内の分節空気に働く浮力と分節空気の表面張力とを示す断面図である。図15に示すように、分節空気A1から試薬プローブ121の内壁に向かって表面張力fが働いており、また、分節空気A1には上方向への浮力Fが働いている。距離tの値が閾値Thよりも大きい場合には、分節空気A1は層を維持できる。これは、分節空気A1と試薬プローブ121との間の表面張力fが、分節空気A1自身の浮力Fを上回ることで分節空気A1が層を維持できていることを意味する。
このように、第1領域1Aでは分節空気A1が層を維持できるが、第2領域2Aでは、t≦閾値Thとなり、分節空気A1が層を維持できない。つまり第2領域2Aでは、浮力Fが表面張力fを上回ることで、分節空気A1は層を維持できなくなる。このため、分節空気A1は試薬プローブ121の内壁から離脱して浮上する。
次に、上記式を用いた内径計算の例を説明する。
体積Vairが20μl、接触角θが70°の溶液を吸引したとき、プローブ内径r=1.9で分節空気が層を形成できなくなるという実験結果が得られた。この場合、式5を用いて計算したところ、t=1.7が得られた。つまり、この場合では、tの閾値Thは1.7である。従って、この分注系において、分節空気が層を形成できなくなるのは、t≦1.7となる。この結果を元とし、同溶液、同吸引速度で分節空気を1μlに変更した時に本実施の形態が適用できるプローブ内径を求める。
図16は、上記評価に用いた分注系においてVair=1としたときのプローブ内径rと、分節空気とプローブとの接触距離である距離tとの関係を示すグラフである。t>Thの時は分節空気が層を維持でき、t≦Thの時は層を維持できなくなる。グラフ中ではr=rthの時点でt≦Thとなる。言い換えれば、rthは、t=Thのときのプローブの内径である。すなわち、rthは、分節空気の浮力Fが表面張力fを上回ることで分節空気が層を維持できなくなる内径の下限の閾値である。つまり、プローブの内径がrth以上であるとき、分節空気の浮力Fが表面張力fを上回るため、分節空気は層を維持できなくなる。
よって、分節空気が層を維持できる第1領域1Aと、分節空気が層を維持できなくなる第2領域2Aとを備えた本実施の形態のプローブを設計するためには、第1領域1Aのプローブの内径2rと、第2領域2Aのプローブの内径2rとが、以下の式7の条件を満たすようにプローブを設計すればよい。ここで、rは第2領域2Aのプローブの半径である。
2r<rth≦2r ・・・(7)
また、同様の検討を他の液性の溶液でも実施することで、より汎用性の高い設計値を得ることができる。
次に、プローブ内径が既に決まっている分注系における、分節空気の体積Vairの計算例を説明する。
図17は、上記例と同様の分注系において第1領域1Aのプローブの内径2r=1.0、第2領域2Aのプローブの内径2r=1.5であったときの、分節空気の体積Vairと、分節空気とプローブとの接触する距離tとの関係を示すグラフである。図17では、2r=1.0である場合のグラフを三角形のプロットにより表し、2r=1.5である場合のグラフを丸いプロットにより表している。第1領域1Aでは、2r=1.0であったとき、Vairth1<Vairを満たせば、分節空気は層を維持できる。また、第2領域2Aでは、2r=1.5である場合、Vairth2>Vairであれば、分節空気は層を維持できなくなる。従って、プローブの第1領域1Aにおいて分節空気が層を維持でき、プローブの第2領域2Aにおいて分節空気が層を維持できなくなるようにするためには、以下の式8を満たす体積を有する分節空気を用いればよい。
Vairth1<Vair<Vairth2 ・・・(8)
ここで、Vairth1は、プローブの第1領域1Aにおいて、t=Thのときの分節空気の体積であり、Vairth2は、プローブの第2領域2Aにおいて、t=Thのときの分節空気の体積である。このとき、プローブの第1領域1Aでは、t≦Thのときに分節空気が層を維持でき、プローブの第2領域2Aでは、t≧Thのときに分節空気が層を維持できる。言い換えれば、ここでの第1領域1AにおけるThは、分節空気が層を維持できる上限の閾値であり、第2領域2AにおけるThは、分節空気が層を維持できる下限の閾値である。
すなわち、Vairth1は、プローブの第1領域1Aにおいて、分節空気が層を維持できないときの体積Vairの上限の閾値である。また、Vairth2は、プローブの第2領域2Aにおいて、分節空気が層を維持できるときの体積Vairの下限の閾値である。
<本実施の形態の効果>
分析装置を構成する分注プローブによって試薬を吸引する際には、予め分注プローブの大部分を満たすシステム水が試薬容器内の試薬に混ざることを防ぐため、分注プローブの先端に分節空気を一定量吸引した状態で分注プローブの先端を試薬の表面に接触させ、その後吸引を行う。このため、試薬を吸引した状態の分注プローブ内では、分注プローブの先端近傍の試薬と、システム水との間に分節空気が層を形成する。
その後、試薬とシステム水とを反応容器に吐出しようとすると、システム水を吐出する前に分節空気が吐出される。このとき、分節空気は反応容器で気泡を形成した後破裂する。この破裂が起こったとき、気泡の膜を主に構成する試薬が周囲に飛散することが考えられる。飛散した試薬などは、例えば、凝固した後に反応容器内に剥がれ落ちることが考えられ、その場合、試料および試薬の混合比にばらつきが生じ、試料および試薬を混合して行う分析を、再現性よく正確に行うことができない虞がある。また、上記のように分節空気から成る気泡が破裂し、試薬などが飛散すると、衛生面での汚染を引き起こす虞がある。
上記の問題は、試薬の吐出時のみならず、試料の吐出時にも起こり得る。
そこで、本実施の形態では、図4に示すように、分節空気A1が層を維持できる第1領域1Aと、分節空気A1が層を維持できなくなる第2領域2Aとを備えたプローブを用いている。
言い換えれば、本実施の形態の分析装置は、液体を吸引および吐出するプローブと、当該プローブと接続したポンプ部と、当該プローブの位置を移動させる移動部とを有し、液体を吸引する前に、当該プローブ内で互いに異なる液体同士を隔てる分節空気を吸引する第1動作を行う分析装置である。当該プローブは、その内部に、当該分節空気と当該プローブとの間の表面張力が、当該分節空気の浮力を上回ることで、当該分節空気が層を維持できる第1領域と、当該浮力が当該表面張力を上回ることで、当該分節空気が層を維持できなくなる第2領域と、を有し、当該第1領域および当該第2領域は、当該プローブの先端側から順に位置している。
図5を用いて説明したように、試薬L2の吸引を開始した直後において、第2領域2Aよりもプローブの先端側に位置する第1領域では、分節空気A1が層を構成しているが、さらに吸引を行って分節空気A1が第2領域2Aに達すると、分節空気A1は層を構成することができなくなり浮上する。このため、システム水L1と試薬L2とは互いに接し、その後の吐出動作では、試薬L2とシステム水L1とを連続的に吐出することができ、試薬L2の吐出動作とシステム水L1の吐出動作との間に分節空気A1を吐出することはない。
したがって、分節空気の吐出による気泡の破裂を防ぐことができ、試薬などの飛散を防ぐことができる。このため、試料および試薬を混合して行う分析を、再現性よく正確に行うことができる。また、当該飛散による衛生面での汚染を防ぐことができる。すなわち、分析装置の信頼性を向上させることができる。
(実施の形態2)
図18および図19は、試料、試薬を連続で吸引し、同一の動作で吐出する分析装置における、分注プローブの試薬吸引動作および分節空気除去動作を表す概略図である。図19は、当該分注プローブの試料吸引動作および分注動作を表す概略図である。図18および図19では、左から右に向かって、順に分注プローブ122の先端における動作を示している。なお、本実施の形態ではサンプルプローブと試薬プローブが共通となるため、単に分注プローブと表記する。すなわち、本実施の形態では、前記実施の形態1と異なり、分注プローブを1つのみ用いて試薬および試料を反応容器へ分注する。
本実施の形態では図5を用いて説明した動作によって試薬を吸引した状態から、洗浄位置に分注プローブを移動し、図3を用いて説明した外部洗浄のみを行う。つまり、このとき内部洗浄は行わない。このとき、分注プローブの先端(分注プローブ内において、試薬L2よりも先端側の領域)には、分節空気A2(図18参照)が吸引されている。
当該洗浄動作後、図18に示すように、分注プローブ122は試料吸引位置上空まで回転移動し、サンプル容器V1内の試料L4の液面に向かって下降する。
試料L4の液面に浸漬した分注プローブ122は、試料吸引を開始する。ここで試料L4の液面に分注プローブ122が接したとき、試料L4と分注プローブ122内の試薬L2との間には、層を構成する分節空気A2が介在している。
試料吸引開始直後、分節空気A2は層を維持できる第1領域1Aを上昇していく。吸引が進むと、やがて分節空気A2が第2領域2Aまで上昇する。分節空気A2は、第2領域2Aまで上昇すると層を維持できなくなり、気泡となる。気泡となった分節空気A2は浮力によって分注プローブ122内の吐出領域外まで上昇する。このとき、分注プローブ122内では試料L4と試薬L2とが接触した状態になる。ここでいう吐出領域とは、上記試料吸引動作の後に行う吐出動作において吐出される試料L4、試薬L2およびシステム水L1が保持されている領域であって、当該試料L4、当該試薬L2および当該システム水L1の相互間の領域を含む。
試料吸引を完了した分注プローブ122は吐出位置(反応容器V3の直上)まで移動し、試料L4、試薬L2およびシステム水L1を順に吐出する。このとき、試料、試薬およびシステム水のそれぞれの間には分節空気が無いため、分注プローブ122は気泡を吐出しない。よって、気泡の破裂による試薬または試料などの飛散の発生を防げる。
(実施の形態3)
ここでは、第1領域と第2領域との間に段差を有さない分注プローブについて説明する。
図20は、本実施の形態に係る分注プローブを示す断面図である。図20に示すように、本実施の形態の分注プローブ123のプローブ内径は、分注プローブ123の先端(下端)から上に行くに従って連続的に広がっていく形状をしている。つまり、分注プローブ123のプローブ内径は、第1領域1Aから第2領域2Aに亘って連続的に変化している。このため、分注プローブ123の内壁は、第1領域1Aから第2領域2Aに亘って、分注プローブ123の軸方向に対してテーパーを有している。
すなわち、分注プローブ123の先端(下端)側の第1領域1Aの内径は2rであり、第1領域1Aよりも上の第2領域2Aの内径は、2rより大きい2rである。分注プローブ123の中心軸に沿う断面において、分注プローブ123の先端から第2領域2Aに亘る分注プローブ123の内壁は直線状である。
分節空気を分注プローブ123の先端から吸引した場合、内径2rの位置では分節空気が層を形成するが、内径2rの位置(第2領域2A)まで分節空気を吸引すると、分節空気は層を形成できなくなる。図20に示した形状であれば、モールド成型による分注プローブ123の大量生産が容易であり、プローブ先端形状のみを用意することで、分注するたびに新しいプローブ先端に交換できる。このため、洗浄時間の短縮(省略)が可能となり、試薬などが意図せず他の試料と混ざる危険性を大幅に軽減できる。
(実施の形態4)
図21は、本実施の形態で用いられるプローブを示す断面図である。ここでは、比較的細い分注プローブの一部に、比較的太い第2領域を配置した例について説明する。
分注プローブの径が太くなると、流路内を満たすシステム水がより多く必要になる。本実施の形態の分析装置は、図2に示す定量ポンプ115の動作によって生じる分注流路T1内の圧力変動がシステム水L1を伝搬することで、吸引、吐出動作を実現している。分注流路T1内のシステム水量が増え、圧力の伝搬速度が低下することは、定量ポンプ115の動作と吸引吐出動作の間の応答速度が低下することを意味し、分注性能の低下につながる可能性がある。
そこで、図21に示すように、第2領域2Aを形成する範囲を最小限に留めれば、分注性能の低下を回避できる。ここでは、分注プローブ124は、先端の第1領域1Aと、第1領域1Aの上の第2領域2Aと、第2領域2Aの上の第3領域3Aとを有している。言い換えれば、分注プローブ124は、先端側から順に並ぶ第1領域1A、第2領域2Aおよび第3領域3Aを備えている。第1領域1Aと第3領域3Aとの間の第2領域2Aの内径は、第1領域1Aの内径および第3領域3Aの内径のいずれよりも大きい。
第3領域3Aの内径は、例えば第1領域1Aの内径と同じである。すなわち、第3領域3Aは、分節空気と分注プローブ124との間の表面張力が、分節空気の浮力を上回ることで、分節空気が層を維持できる領域である。
(実施の形態5)
図22は、本実施の形態に係るプローブを示す断面図である。図22に示すように、第1領域および第2領域は、分注プローブの先端ではなく、分注プローブ125の先端と定量ポンプ115との間の流路ブロック10内に設けられていてもよい。流路ブロック10は分注プローブ125を構成する一部分であり、第2領域2Aと、第2領域2Aよりも分注プローブの先端側に位置する第1領域1Aとを備えている。分注プローブ125の先端部11と流路ブロック10とは流路T2により互いに接続されており、流路ブロック10と定量ポンプ115とは流路T3により互いに接続されている。流路ブロック10の一方の端部は接合部S1で流路T2に接続されており、流路ブロック10の他方の端部は接合部S2で流路T3に接続されている。つまり、流路ブロック10と流路T2、T3とは、それぞれ分離することができる。
ここでは、例えば、分注プローブ125の先端部11および流路T2のそれぞれの内径は、流路ブロック10の第2領域2Aの内径未満であり、例えば、流路ブロック10の第1領域1Aの内径以下である。また、流路T3の内径は、流路ブロック10の第2領域2Aの内径未満である。
本実施の形態では、分注プローブ125の先端部11の長さを短く設計することが可能である。また、流路ブロック10の位置は流路T2、T3の長さの調整で規定することができるため、装置内レイアウトの調整が容易となる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、溶液吸引後、より確実に気泡化した分節空気を吐出領域から追い出す手法を説明する。図23は、本実施の形態に係るプローブにおける分節空気除去動作を表す概略図である。図23では、左から右に向かって、順に分注プローブ126の先端における動作を示している。
図5を用いて説明した吸引動作を行った際、図5の左から4番目の図に示すように、分節空気A1が層を形成できなくなって気泡化しても、分節空気A1が分注プローブ126(図23参照)の内壁に付着して浮上しない場合が考えられる。そこで、図23に示すように、上記のように分節空気A1が気泡化した後、分注プローブ126を左右方向(分注プローブ126の径方向、水平方向、横方向)に動作させ、振動を与える。これにより、気泡を吐出領域1Bの外へ移動させる。なお、当該動作は左右だけでなく、上下方向(分注プローブ126の軸方向)に行ってもよい。
(実施の形態7)
本実施の形態では、気泡化した分節空気を追い出す位置を規定する方法を説明する。気泡化した分節空気はプローブ内を上昇し、流路内かつ吐出領域外に付着する。このとき気泡化した分節空気の体積、付着箇所によっては、流路内の圧力伝搬に影響を及ぼし、分注性能の低下を招く可能性がある。当該影響は、特に分節空気の体積が大きい時に起き易い。
図24は、洗浄動作後の分注プローブを示す断面図である。図25は、本実施の形態に係るプローブの吸引動作を示す概略図である。図26は、本実施の形態に係るプローブの吐出動作を示す概略図である。図25および図26では、左から右に向かって、順に試薬プローブ121の先端における動作を示している。
図3を用いて説明した外部洗浄および内部洗浄の終了後、バルブ116(図2参照)およびバルブ136(図3参照)は閉じられる。その後、コントローラ300(図1参照)が定量ポンプ115(図2参照)に指令を送り、分節空気A3を吸引する。分節空気A3を吸引した後、バルブ136が再び開き、外部洗浄液L3が洗浄水吐出ノズル133(図3参照)から吐出される。この状態で再度コントローラ300が定量ポンプ115に指令を送り、試薬プローブ121は外部洗浄液L3をシステム水L5として吸引する。次に、バルブ136が再び閉じられ、外部洗浄液L3の吐出が止まる。この時点でコントローラ300は再度吸引の指令を送り、試薬プローブ121の先端には分節空気A1が吸引される。分節空気A3は、第2領域2Aにおいても層を維持できる体積であって、分節空気A1よりも大きい体積を有している。これにより、図24に示す構成を得る。
次に、図25に示すように、図5を用いて説明した動作と同様の動作を行うことで、試薬プローブ121内に試薬L2を吸引する。試薬吸引によって第2領域2Aへ移動した分節空気A1は層を維持できなくなり、気泡化する。気泡化した分節空気A1は試薬プローブ121内を上昇し、分節空気A3に取り込まれる。このような動作を実施することで、気泡化した分節空気A1の移動先を分節空気A3の位置に制御できる。
言い換えれば、分節空気A1が分節空気A3の位置よりも試薬プローブ121の奥側(先端の反対側、ポンプ側)に移動することを防ぐことができる。これにより、気泡化した分節空気が、流路内の圧力伝搬に影響を及ぼすなどして分注性能が低下することを防ぐことができる。
また、分節空気A1を取り込んだ分節空気A3を吐出すれば、流路内の気泡を追い出すことができるため、洗浄時に消費される洗浄水量を低減できる。
このように、本実施の形態では、分節空気A1を吸引する第1動作前に、プローブ内で互いに異なる液体同士を隔てる分節空気A3を吸引する第2動作を行い、第1動作での吸引により上昇してきた分節空気A1を、分節空気A3が捕獲する。これにより、分析装置の信頼性を向上させることができる。
以上、本発明者らによってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、ここでは分析装置を生化学検査に用いることを想定して説明したが、本願の分析装置は、免疫検査のための免疫測定装置、または、生化学検査および免疫検査の両方に使用できる生化学・免疫統合型分析装置であってもよい。
1 分析システム
1A 第1領域
2A 第2領域
100 自動分析装(分析装置)
110 サンプルプローブ
115 定量ポンプ
121 試薬プローブ
122~126 分注プローブ
A1~A3 分節空気
L1 システム水
L2 試薬
L3 外部洗浄液
L4 試料
V1 サンプル容器
V2 試薬容器
V3 反応容器

Claims (5)

  1. 液体を吸引および吐出するプローブと、
    前記プローブと接続したポンプ部と、
    前記プローブの位置を移動させる移動部と、
    を有し、
    液体を吸引する前に、前記プローブ内で互いに異なる液体同士を隔てる第1分節空気を吸引する第1動作を行う自動分析装置であって、
    前記プローブは、その内部に、
    前記第1分節空気と前記プローブとの間の表面張力が、前記第1分節空気の浮力を上回ることで、前記第1分節空気が層を維持できる第1領域と、
    前記浮力が前記表面張力を上回ることで、前記第1分節空気が層を維持できなくなる第2領域と、
    を有し、
    前記第1領域は、前記第2領域よりも前記プローブの先端側に位置し、
    前記第1動作の前に、前記プローブ内で互いに異なる液体同士を隔て、前記第1分節空気よりも体積が大きい第2分節空気を前記第2領域に備え、前記第1動作での吸引により上昇してきた前記第1分節空気を、前記第2分節空気が前記第2領域において捕獲する、自動分析装置。
  2. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記プローブの内径は、前記第1領域から前記第2領域に亘って連続的に変化している、自動分析装置。
  3. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記プローブは、その内部に、前記表面張力が前記浮力を上回ることで、前記第1分節空気が層を維持できる第3領域をさらに有し、
    前記第2領域は、前記第3領域よりも前記プローブの先端側に位置している、自動分析装置。
  4. 請求項1記載の自動分析装置において、
    前記プローブを上下方向または水平方向に動作させることで、前記第2領域内の前記第1分節空気を吐出領域外に移動させる、自動分析装置。
  5. 液体を吸引および吐出するプローブと、
    前記プローブと接続したポンプ部と、
    前記プローブの位置を移動させる移動部と、
    を有し、
    液体を吸引する前に、前記プローブ内で互いに異なる液体同士を隔てる第1分節空気を吸引する第1動作を行う自動分析装置であって、
    前記プローブは、その内部に、前記プローブの先端側から順に位置する第1領域および第2領域を備え、
    前記第1領域の前記プローブの内径を2rとし、前記第2領域の前記プローブの内径を2rとし、前記第1分節空気の浮力が、前記第1分節空気と前記プローブとの間の表面張力を上回ることで前記第1分節空気が層を維持できなくなる前記プローブの内径の下限の値をrthとしたとき、2r<rth≦2rを満たし、
    前記第1動作の前に、前記プローブ内で互いに異なる液体同士を隔て、前記第1分節空気よりも体積が大きい第2分節空気を前記第2領域に備え、前記第1動作での吸引により上昇してきた前記第1分節空気を、前記第2分節空気が前記第2領域において捕獲する、自動分析装置。
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