JP7275502B2 - 液体内容物包装用の消臭積層体 - Google Patents
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Description
しかしながら、このような包装材料は、臭気だけでなく、大気中の湿気をも吸着し、且つ、一度吸着した臭気を、脱離させてしまうという問題があるため、十分な臭気吸着効果が得られていない。
1.両表面のそれぞれにシーラント層を有する積層体であって、
該積層体の、一方の面の該シーラント層は、低溶出性ポリエチレンと摩擦抵抗低減剤とを含有する低摩擦シーラント層であり、
該積層体の、他方の面の該シーラント層は、該低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する臭気吸着シーラント層であり、
該低溶出性ポリエチレンに含まれる溶出性TOCの濃度は、1.5ppm以上、250ppm以下であり、
該摩擦抵抗低減剤は、スリップ剤と、アンチブロッキング剤とからなり、
該臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が30/1~10000/1の疎水性ゼオライト、および/または、化学吸着剤担持無機多孔体、を含む、
液体内容物包装用の積層体。
2.前記低摩擦シーラント層中の、前記スリップ剤の含有量は、0.01質量%以上、0.2質量%以下である、
上記1に記載の、液体内容物包装用の積層体。
3.前記低摩擦シーラント層中の、前記アンチブロッキング剤の含有量は、0.05質量%以上、1質量%以下である、
上記1または2に記載の、液体内容物包装用の積層体。
4.前記スリップ剤が、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、脂肪酸エステル、炭化水素系ワックス、高級脂肪酸系ワックス、金属石鹸からなる群から選ばれる1種または2種以上である、
上記1~3の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
5.前記アンチブロッキング剤が、合成ゼオライト、天然ゼオライト、タルク、シリカ、珪藻土、カオリン、PMMAからなる群から選ばれる1種または2種以上である、
上記1~4の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
6.さらに、樹脂フィルムからなる中間層を含む、
上記1~5の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
上記6に記載の、液体内容物包装用の積層体。
8.前記ポリアミド系樹脂が、ポリアミド6/66共重合体である、
上記7に記載の、液体内容物包装用の積層体。
9.前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、上記1~8の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
10.前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、
上記1~9の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
11.前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEからなる群から選ばれる1種または2種以上である、
上記1~9の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
12.前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、
上記1~11の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
13.前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10g/10分である、
上記12に記載の、液体内容物包装用の積層体。
14.前記臭気吸着シーラント層中の、前記臭気吸着体の含有量が、0.3質量%以上、15質量%以下である、
上記1~13の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
該臭気吸着層は、前記臭気吸着体と前記低溶出性ポリエチレンとを含有し、
該非臭気吸着層は、前記臭気吸着体を含有せず、前記低溶出性ポリエチレンを含有し、
該臭気吸着層の片面または両面に、該非臭気吸着層を有する、
上記1~14の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
16.前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類からなる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、
上記1~15の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
17.前記化学吸着剤が、アミノ基またはヒドロキシル基を有するものである、
上記1~16の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
18.前記疎水性ゼオライトの含有量が、前記臭気吸着シーラント層中に0.3質量%以上、15質量%以下である、
上記1~17の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
19.23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、
上記1~18の何れかに記載の、液体内容物包装用の積層体。
20.上記1~19の何れかに記載の液体内容物包装用の積層体を用いて作製された、液体内容物用包装材料。
21.上記20に記載の液体内容物用包装材料から作製された、液体内容物用包装体。
本発明の積層体は、液体内容物包装用の積層体であって、図1に示すように、両表面にシーラント層を有し、一方の面のシーラント層は、低溶出性ポリエチレンと摩擦抵抗低減剤とを含有する低摩擦シーラント層であり、他方の面のシーラント層は、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する臭気吸着シーラント層であり、さらには、必要に応じて、中間層等の他の層を含むこともできる。
低摩擦シーラント層は、少なくとも、低溶出性ポリエチレンと摩擦抵抗低減剤とを含有する層である。
含有する低摩擦層と、低溶出性ポリエチレンを含有するが摩擦抵抗低減剤を含有しない非低摩擦層で構成されていてもよい。この場合、低摩擦層が積層体の最表面に積層されていることが、良好な低摩擦性を得る為には好ましい。
ここで、接着剤には、汎用の接着剤を用いても、低溶出性ポリエチレンを用いてもよい。
低溶出性ポリエチレンは、水への有機成分の溶出量が少ないポリエチレンである。
ここで、液体内容物中の有機物の濃度は、本発明においては、全有機体炭素(TOC=Total Organic Carbon)の濃度によって示される。
0805(有機体炭素(TOC)自動計測器)等で規格化されている。
上記範囲よりも低いものを得ることは困難であり、且つ実用上の効果に有意差を示し難い。上記範囲よりも高いと、包装袋を作製した際の液体内容物への長期間の耐臭味変化性が劣る虞がある。
パウチ袋比重:S[g/cm3]
パウチ袋サイズ:15cm×44cm×50μm厚
パウチ袋重量:W=15×44×50×10-4×2×S=6.6×S[g]
パウチ袋中に含まれる溶出性TOCの濃度:C[ppm]
とすると、
パウチ袋中に含まれる溶出性TOCの全重量=C×W[g]
これが水1000gに溶出するので、
充填水中のTOCの増加濃度=C×W/1000=C×6.6×S×10-3[ppm]
例えば、パウチ袋を構成する低溶出性ポリエチレンフィルムの比重が0.92、含有される溶出性TOCの濃度が1.7ppmの場合は、
充填水中のTOCの増加濃度=1.7×6.6×0.92×10-3=0.01[ppm]
の様に算出される。
さらに、低溶出性ポリエチレンフィルムからの有機物の溶出量を低くする為には、下記の方法が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明において、該摩擦抵抗低減剤は、スリップ剤と、アンチブロッキング剤とからなる。
(スリップ剤)
本発明において、スリップ剤には、公知のスリップ剤を特に制限無く用いることができる。
ラフトしたエポキシ樹脂、シリコーンをグラフトしたポリエーテル、シリコーンをグラフトしたポリエステル、ブロック型シリコーンアクリル共重合体、ポリグリセロール変性シリコーン、パラフィン等が挙げられる。これらのスリップ剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明において、アンチブロッキングには、公知のアンチブロッキング剤を特に制限無く用いることができる。
臭気吸着シーラント層は、少なくとも、低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する層である。
上記範囲よりも少ないと、臭気吸着効果が発現され難く、上記範囲よりも多いと、製膜性が悪化する虞がある。
上記範囲よりも薄いと、充分なヒートシール強度、ラミネート強度、臭気吸着効果を得ることが困難であり、上記範囲よりも厚いとシーラント層としてのヒートシール性と剛性とのバランスが困難になり易い。
積層方法は特に限定されず、公知または慣用の製膜方法、積層方法を適用することができる。
ここで、接着剤には、汎用の接着剤を用いても、低溶出性ポリエチレンを用いてもよい。
臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が30/1~10000/1の疎水性ゼオライトおよび/または化学吸着剤担持無機多孔体を含むものである。
臭気吸着体と熱可塑性樹脂とを混練する方法としては、公知または慣用の混練方法を適用することができる。
しく、汎用のポリエチレン、ポリプロピレン、メチルペンテンポリマー、酸変性ポリオレフィン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、及びこれらの樹脂の混合物等が挙げられるが、これらの樹脂に限定されず、臭気吸着シーラント層全体のヒートシール性や製膜性に大きな悪影響を与えない範囲内で用いることができる。
マスターバッチ中の、化学吸着剤担持無機多孔体の含有率は、0.5質量%以上、40質量%以下が好ましく、1質量%以上、20質量%以下がより好ましい。
本発明において用いられる疎水性ゼオライトは、SiO2/Al2O3モル比が、30/1~8000/1であることが好ましい。ゼオライトは、一般的にSiO2/Al2O3モル比が高い程、疎水性が高くなる。
本発明において、化学吸着剤担持無機多孔体とは、無機多孔体に化学吸着剤を担持させたものであり、溶出性の有機物や、UV照射、γ線照射、EB照射や、ホットパック、ボイル等の殺菌・滅菌処理時に包装体から発生する臭気物質を吸着する機能を有するものである。
本発明において、無機多孔体としては、その表面に多数の細孔を有する任意の無機化合物を用いることができ、例えば、ゼオライト、二酸化ケイ素、ケイ酸塩、活性炭、チタニア、燐酸カルシウム等の無機燐酸塩、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、及びこれらの混合物が挙げられる。
体とした後で、上記製膜性や均一な分散や混練特性等の観点から、粉体状が好ましい。
(化学吸着剤)
本発明において、化学吸着剤とは、溶出性の有機物や、殺菌・滅菌処理時に樹脂の分解等により発生する臭気物質と化学反応を起こして結合する反応性官能基を有し、且つ、上記無機多孔体上に担持され得る化合物である。
本発明において、樹脂フィルムからなる中間層は、必要に応じて積層体に含まれる層である。
樹脂フィルムは、未延伸であっても、1軸延伸であっても、2軸延伸であってもよい。
本発明において、中間層は、押出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜化法を用いて単層、又は多層製膜したものを用いることができる。
中間層の厚みは、包装用途に応じて、当業者が適宜に決定することができるが、好ましくは6~150μm、より好ましくは9~130μmである。
本発明では、各層間に接着層を設けて積層することも可能である。接着層は、接着剤または任意のアンカーコート剤からなってよい。
本発明の液体内容物用包装材料は、本発明の液体内容物包装用の積層体の積層体から作成される包装材料であり、必要に応じて、基材層、機能材層等を有することもできる。基材層、機能層等は、公知のものを公知の方法で積層して用いることができる。
本発明の液体内容物包装体は、本発明の液体内容物用包装材料から作製された包装体で
ある。
本発明において、液体内容物とは、飲料水、ジュース類、点滴用輸液、醤油、ソース、等の調味液体、つゆ、はちみつ、タレ、ドレッシング等の液体全般を指すものである。
[低溶出性ポリエチレン]
下記の充填水のTOC増加濃度は、サイズ15cm×44cm×50μm厚のパウチ袋に、水量1000gを充填した際の、測定値である。
・低溶出性ポリエチレン1:(株)プライムポリマー社製、ウルトゼックス1520L。C6-LLDPE、密度0.916g/cm3、MFR2.3g/10分。溶出性TOCの濃度(充填水のTOC増加濃度)0.56ppm。
・低溶出性ポリエチレン2:(株)プライムポリマー社製、ウルトゼックス2021L。C6-LLDPE、密度0.920g/cm3、MFR2.0g/10分。溶出性TOCの濃度(充填水のTOC増加濃度)0.39ppm。
・低溶出性ポリエチレン3:三菱ケミカル(株)社製、カーネルKF283。エチレン/α‐オレフィン共重合体、密度0.921g/cm3、MFR2.5g/10分。溶出性TOCの濃度(充填水のTOC増加濃度)0.55ppm。
・低溶出性ポリエチレン4:(株)プライムポリマー社製、ウルトゼックス3520L。C6-LLDPE、密度0.931g/cm3、MFR2.1g/10分。溶出性TOCの濃度(充填水のTOC増加濃度)0.26ppm。
・低溶出性ポリエチレン5:(株)プライムポリマー社製、ネオゼックス3510F。C4-LLDPE、密度0.933g/cm3、MFR1.6g/10分。溶出性TOCの濃度(充填水のTOC増加濃度)0.32ppm。
・汎用ポリエチレン1:日本ポリエチレン(株)社製、ノバテックLC600A。LDPE。密度が0.918g/cm3、MFR7g/10分。
・汎用ポリエチレン2:(株)プライムポリマー社製エボリューSP2020。C6-LLDPE、密度0.916g/cm3、MFR2.1g/10分。
・疎水性ゼオライト1:水澤化学工業(株)製疎水性ゼオライト、ミズカシーブスEX-122。SiO2/AL2O3モル比=32/1、平均粒子径=2.5~5.5μm。
・疎水性ゼオライト2:水澤化学工業(株)社製疎水性ゼオライト、シルトンMT400。SiO2/AL2O3モル比=400/1、平均粒子径=5~7μm。
・疎水性ゼオライト3:水澤化学工業(株)製疎水性ゼオライト、シルトンMT-8000。SiO2/AL2O3モル比=8000/1、平均粒子径=0.8μm。
・化学吸着剤担持無機多孔体1:東亞合成(株)社製、ケスモンNS-241。アミノ基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径3.5μm。
・化学吸着剤担持無機多孔体2:東亞合成(株)社製、ケスモンNS-80E。ヒドロキシル基含有化合物担持無機多孔体。平均粒子径2μm。
・アンチブロッキング剤1:東京インキ(株)社製、PEX-ABT-16。合成ゼオライト・タルク添加マスターバッチ。合成ゼオライト45質量%、タルク5質量%、低密度ポリエチレン50質量%を含有。
・スリップ剤1:三井住友ポリオレフィン(株)社製、EMB-10。スリップ剤のマスターバッチ。エルカ酸アミド4質量%含有。
・ナイロン樹脂1:宇部興産(株)社製、UBE5033B。ポリアミド6/66共重合体。
・接着剤1:三井化学社(株)社製、アドマーNF557。変性ポリオレフィン。
臭気吸着層に使用するマスターバッチは下記のように調整して作製した。
(マスターバッチ1の調整)
汎用ポリエチレン1と、疎水性ゼオライト1とを下記の割合でメルトブレンドし、マスターバッチ1(MB1)を得た。
汎用ポリエチレン1 90質量部
疎水性ゼオライト1 10質量部
表1の配合に従って、マスターバッチ1と同様に、メルトブレンドし、マスターバッチ2~6(MB2~6)を得た。
表2に示された配合で各原料をドライブレンドすることによって、低摩擦シーラント層樹脂組成物1~9を得た。
表3に示された配合で各原料をドライブレンドすることによって、臭気吸着シーラント層樹脂組成物1~12を得た。
上記で得た低摩擦シーラント層樹脂組成物1と、ナイロン樹脂1と、接着剤1と、臭気吸着シーラント層樹脂組成物1とを用いて、インフレーション法により、下記層構成の積層体を得た。
そして、得られた積層体を包装材料として用いて、各種評価を実施した。層構成及び評価結果を表4に示す。
低摩擦シーラント層樹脂組成物1(45μm)/接着剤1(5μm)/ナイロン樹脂1(20μm)/接着剤1(5μm)/臭気吸着シーラント層樹脂組成物1(45μm)(計120μm)
表4~7に示された各水準の原料を用いて、実施例1と同様に操作して、積層体を得て、同様に評価した。
[製膜性]
積層体の外観を観察し、官能的に評価した。評価基準は以下の通りである。
○:積層体に皺やぶつが生じることなく製膜が可能。
×:積層体に皺やぶつが多数生じ、製膜が困難。
図4に記載の錘13に、図5に記載のように、カットした積層体12の臭気吸着シーラント層側の面上に乗せて、積層体12の端を上に折って錘13に両面テープにより積層体を固定した。
測定は個々に5回行い、その平均値を求めた。
詳細条件は下記の通り。
使用機器:東洋精機 Friction Tester TR-2
積層体をA4サイズ(30cm×21cm)に断裁し、ゲルボフレックステスター(テスター産業(株)社製、BE-1005)で、屈曲後に、各サンプルの30cm×21cmの面内に発生したピンホールの数をカウントした。
温度:23℃
ゲルボ屈曲回数:5000回
(充填水のTOC増加濃度)
積層体を用いて、パウチ袋(15cm×44cm)状の包装体を作製した。パウチ袋の内面には予めUV照射殺菌処理を施した。
TOC増加濃度=保管後の充填水TOC濃度-充填前の水のTOC濃度
充填前の水のTOC濃度:0.02ppm
UV照射殺菌処理条件
UV波長:253.7nm
照射時間:10秒
温度:25℃
積層体を用いて、パウチ袋(13cm×17cm)を作製した。パウチ袋の内面には予めUV照射殺菌処理を施した。UV照射殺菌処理は、TOC増加濃度と同条件で実施した。
そして、得られたパウチ袋に、65℃の水(サントリー(株)社製、日本の天然水)1
00gをホットパック充填して包装体液体充填物を作製し、10℃、1週間保管後に官能評価を実施した。
官能評価の指標は下記の通り。官能評価実験の参加者は5人であり、平均値を算出して評価結果とした。
1:臭味がきつい
2:臭味が多少軽減している
3:臭味が大幅に軽減している
4:充填前の天然水と同等
低溶出性ポリエチレンを用いた全実施例の包装体は良好な、製膜性、低摩擦シーラント層の静止摩擦係数、TOC溶出濃度、臭味変化を示した。
2 低摩擦シーラント層
3 臭気吸着シーラント層
4 接着層
5 中間層
10 化学吸着剤担持無機多孔体
12 積層体(低摩擦シーラント層が外側)
13 錘
14 金属板(鏡面真鍮板)
15 ヒーター
16 滑車
17 フォースゲージ
18 縦型電動計測スタンド
Claims (21)
- 両表面のそれぞれにシーラント層を有する積層体であって、
該積層体の、一方の面の該シーラント層は、低溶出性ポリエチレンと摩擦抵抗低減剤とを含有する低摩擦シーラント層であり、
該積層体の、他方の面の該シーラント層は、該低溶出性ポリエチレンと臭気吸着体とを含有する臭気吸着シーラント層であり、
該低溶出性ポリエチレンのフィルム中に含まれる溶出性TOCの濃度は、17ppm以上、93ppm以下であり、
該摩擦抵抗低減剤は、スリップ剤と、アンチブロッキング剤とからなり、
該臭気吸着体は、SiO2/Al2O3モル比が30/1~10000/1の疎水性ゼオライト、および/または、化学吸着剤担持無機多孔体、を含む、
液体内容物包装用の積層体。 - 前記低摩擦シーラント層中の、前記スリップ剤の含有量は、0.01質量%以上、0.2質量%以下である、
請求項1に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記低摩擦シーラント層中の、前記アンチブロッキング剤の含有量は、0.05質量%以上、1質量%以下である、
請求項1または2に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記スリップ剤が、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、脂肪酸エステル、炭化水素系ワックス、高級脂肪酸系ワックス、金属石鹸からなる群から選ばれる1種または2種以上である、
請求項1~3の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記アンチブロッキング剤が、合成ゼオライト、天然ゼオライト、タルク、シリカ、珪藻土、カオリン、PMMAからなる群から選ばれる1種または2種以上である、
請求項1~4の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - さらに、樹脂フィルムからなる中間層を含む、
請求項1~5の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記中間層の樹脂フィルムが、ポリアミド系樹脂を含む、
請求項6に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記ポリアミド系樹脂が、ポリアミド6/66共重合体である、
請求項7に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記低溶出性ポリエチレンの密度が、0.90g/cm3以上、0.94g/cm3以下である、請求項1~8の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。
- 前記低溶出性ポリエチレンが、LLDPEである、
請求項1~9の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記低溶出性ポリエチレンが、C4-LLDPE、C6-LLDPE、C8-LLDPEからなる群から選ばれる1種または2種以上である、
請求項1~9の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記臭気吸着体が、熱可塑性樹脂と、予め、臭気吸着体/熱可塑性樹脂の質量比が、0.5/99.5~40/60の割合で溶融混練されている、
請求項1~11の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、0.2~10g/10分である、
請求項12に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記臭気吸着シーラント層中の、前記臭気吸着体の含有量が、0.3質量%以上、15質量%以下である、
請求項1~13の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記臭気吸着シーラント層は、臭気吸着層と非臭気吸着層とからなる、多層構成であり、
該臭気吸着層は、前記臭気吸着体と前記低溶出性ポリエチレンとを含有し、
該非臭気吸着層は、前記臭気吸着体を含有せず、前記低溶出性ポリエチレンを含有し、
該臭気吸着層の片面または両面に、該非臭気吸着層を有する、
請求項1~14の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記化学吸着剤が、アルデヒド類、ケトン類、及びカルボン酸類からなる群から選択される1種または2種以上との反応性を有する官能基を有するものである、
請求項1~15の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記化学吸着剤が、アミノ基またはヒドロキシル基を有するものである、
請求項1~16の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 前記疎水性ゼオライトの含有量が、前記臭気吸着シーラント層中に0.3質量%以上、15質量%以下である、
請求項1~17の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 23℃における5000回のゲルボフレックス後のピンホール発生個数が、0個、または1個以上、160個以下である、
請求項1~18の何れか1項に記載の、液体内容物包装用の積層体。 - 請求項1~19の何れか1項に記載の液体内容物包装用の積層体を用いて作製された、液体内容物用包装材料。
- 請求項20に記載の液体内容物用包装材料から作製された、液体内容物用包装体。
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