JP7274357B2 - 舗装材目地部の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一般家庭にあるような庭での美観や雑草の繁殖防止、舗装材や砂骨材の雰囲気を表面に出したい部分で使用する水硬性プレミックス目地材及びその製造方法に関するものである。
未舗装の土地や庭を、美観や歩行等の実用化を行うために、アスファルト舗装を施したり、コンクリートを打設したり、土壌改良を行い、転圧施工する等の方法がある。
未舗装の土地や庭を、アスファルトやコンクリートを用いたり、土壌改良転圧施工する方法等は、型枠や大きな重機等専用の設備が必要となり、美観も単調となりやすい事から、土壌の表面だけを美観に優れた土系、もしくは樹脂系の舗装材を用いて処理したり、美観や意匠を狙い、石やブロック等を用いてその組み合わせで処理する事が多くある。
未舗装の土地や庭を、石やブロック等の舗装材を用いて、美観や意匠を損ねない処理を行うためには、舗装材の配置検討等の手間のかかる細かい作業が多くなりがちであり、レイアウトの際に隙間が空いてしまうと、雑草等が生える原因となってしまい、非常に美観を損ねる結果となってしまう。
そのために現在では、簡単に施工が出来る美観に優れた土系、もしくは樹脂系の舗装材が、プレミックス製品で販売されている。
その中でも、特に安価で簡単に施工できる材料として、セメントや酸化マグネシウム等の、水硬性物質を用いて処方された材料を、施工面に散布し、散水施工を施して、簡単に舗装処理できるプレミックス製品が、汎用的に使用されている事が多い。
特許文献1には、散水施工を行うための散布する材料を、セメントと生石灰及び砂を、30~5mm程度に圧縮成形させ造粒する製法が、開示されている。
また、特許文献2には、道路の緑地帯に、雑草が生えるのを防止するために、貝殻粉粒体とセメントを混合したものを硬化材とした材料を散布後、散水施工する方法が開示されている。
また、特許文献3には、コンクリートブロック、コンクリート平板、レンガ、舗石等を舗装材として用い、その目地部分に使用する間詰用の骨材として、水硬性のあるクリンカーを粉砕して、粒度調整したものを使用し、散水施工する事が開示されている。
また、特許文献4には、砂入り人工芝等の基礎として、セメント等の固化材と紛体エマルジョン等の団粒化材とを混合したのち、転圧施工し、散水施工を施したのち、アクリル系エマルジョンの保護剤を散布して仕上げる方法が開示されている。
さらに、特許文献5には、コンクリートブロック、コンクリート平板、レンガ、舗石等を敷設する場合の目地材として、セメントと繊維と砂を混合させたものを用い、繊維の絡まりにより、砂とセメントの分離を防止させ、より効率的に均一な材料が、目地に充填された後に、散水施工できる方法が開示されている。
さらに、特許文献6には、分子量が1000以下のポリアルキレングリコールを、セメント等の水硬性組成物中の、水硬性紛体100重量部に対して、1.25~30質量部の割合で配合したものを作業時の粉塵発生の抑制のために添加したプレミックス製品の製造方法が開示されている。
特開平8-26809号公報 特開2001-204272号公報 特開2002-256505号公報 特開2002-348807号公報 特開平6-144910号公報 特開2017-36212号公報
未舗装の土地や庭を、美観や意匠を伴った施行方法として、コンクリートブロック、コンクリート平板、レンガ、舗石等を用いた方法が、従来から採用されている。これらの舗装材を用いた場合、パーツ毎の組み合わせとなり、部材同士の隙間が空く。その隙間を、砂やモルタル等で詰めて処理する事が一般的な方法である。また、労働者の高齢化や有効労働力人口不足の問題から、誰でも簡単に施工できる有効な材料の開発が望まれている。
従来の技術では、コンクリートブロック、コンクリート平板、レンガ、舗石等の設置を施す際の隙間には、隙間の大きさに応じて、分級された珪砂等の骨材を敷き詰めたりしていたが、単に材料を敷き詰めただけの場合、降雨や風等の影響により、材料が流出してしまうため、セメント等の固化材を骨材に混合させた材料を水で混錬し、目地部に充填する方法や、セメント等の固化材を骨材に混合させた紛体材料自体を目地部に充填し、その後散水施工を行い、硬化させる方法が選択される。セメント等の固化材と骨材を、水と混錬させて目地部に充填させる左官方法は、ミキサ等の混練装置や、コテ等の専用器具が必要であり、モルタル材料を的確に目地部に充填させていかないと、充填不良や目地部以外の汚れ等が伴い、熟練した職人しか納得した仕上がりにならず、また、その部分を解消したセメント等の固化材を骨材に混合させた紛体材料自体を、目地に充填した後散水施工する方法では、セメント等の固化材と骨材との材料分離や、コンクリートブロック、コンクリート平板、レンガ、舗石等の表面に付着したセメント等の固化材が、散水施工したのちに白華現象等が発生し、美観に悪影響を与える。
そこで本発明は、コンクリートブロック、コンクリート平板、レンガ、舗石等を用い、その目地部を、誰でも簡単にかつ美観に悪影響を与えない材料の、製法及び施工方法を提供するものである。
即ち、本発明は問題を解決するに鋭意検討した結果、簡単かつ美観に優れる水硬性プレミックス目地材は、降雨や風等で流出しないように硬化させるための、ポルトランドセメント等のセメント類、美観や意匠性を持たせるための骨材、セメント類の水和反応性能の安定化、硬化後のひび割れに対する柔軟化及び舗装材への付着による汚れを緩和させるための粉末樹脂、セメント類かつ粉末樹脂を骨材に均一にコーティングさせるための、適正粘度を有した水溶性液体を、適正量混合したプレミックス材料を使用する。その施工方法としては、コンクリートブロック、コンクリート平板、レンガ、舗石等の舗装材を配置した後、水硬性プレミックス目地材を、その上部全体にばらまき、ほうき等を用いて、舗装材表面に材料が残らないように、舗装材の目地部に材料を充填していき、その後、目の細かいジョウロや噴霧器等を用いて、水硬性プレミックス目地材へ散水するだけで、実用性能が発現可能な材料を提供する。
本発明の水硬性プレミックス目地材は、コンクリートブロック、コンクリート平板、レンガ、舗石等の舗装材表面への汚れが無く、かつ誰でも簡単に舗装材の目地部へ材料を充填する事が可能であり、降雨や風等で流出する事のない硬化目地材を完成させる事が出来る。
本発明で使用するセメントは、水硬性のものであれば、公知の物を制限なく用いる事ができる。例えば、JIS(日本工業規格)で認められているポルトランドセメント類、それ以外の白色ポルトランドセメント、アルミナセメント、超速硬セメント等があげられる。これら水硬性セメント粉末体は、水硬性プレミックス目地材合計100質量部中2~15質量部含まれるのが好ましい。2質量部未満では十分な実用強度が得られず、15質量部を超える場合は、骨材にセメントを効率よくコーティングするための水溶性液体の添加量が大きくなり、不経済になると同時に、舗装材表面へのセメントの付着も多くなり、施工後の白華現象等が発生し、美観に優れない。降雨や風等での流出を抑える硬化目的としての使用量を考えると、3~8質量部が好ましい。
本発明で使用する粉末樹脂は、一般的なセメントモルタルの保水性能を付与するものなら限定されず、例えば、ポリビニールアルコールや酢酸ビニル樹脂、さらに、アクリル酸エステル樹脂等の再乳化粉末樹脂類で、造膜効果があり、水分で溶解が早いタイプのものが、散水施工を行った際の、セメントの硬化性能を補う効果が大きい。粉末樹脂は、前記のセメント粉末体100質量部に対して5~120質量部含まれるのが好ましい。5質量部未満では、散水施工した際の水分が十分に保持されず、セメントが硬化する際にドライアウトを発生させ、強度不足になり、ひび割れに対する柔軟化も低下すると同時に、セメントが舗装材に接触しやすくなり、施工後に白華現象等を生じさせ、美観を損ねる。120質量部を超えると、骨材にセメントを効率よくコーティングするための水溶性液体の添加量が大きくなり、不経済になると同時に、セメントの水和反応性も妨げるため、硬化不良の原因となる。実用性能とコストを考えると、50~100質量部がより好ましい。
本発明で使用する水溶性液体は、混合した際にセメントが水和反応を起こさないために、水溶液中の水分含有量が極めて少なく5%以下かつ、セメントと粉末樹脂を骨材にコーティングさせ、舗装材への付着が少なくなるような粘性のもので、散水施工した際に速やかに水に溶ける水溶性のもので尚かつ、プレミックス製品としての保存を考慮し、不揮発性のものであれば限定されず、例えば、エチレングリコール類、ポリエチレングリコール類、プロピレングリコール類、ポリエーテル類等が挙げられ、粘度が5~2000CPS程度の物が使用しやすい。あまりにも水溶性液体の粘度が高くなると、プレミックス製品にする際、均一な混合体になるまでの混練時間がかかり、生産性が悪化する。さらに、散水施工時に材料中の水溶性液体が、水分とうまく置換されず、水が流出してしまい、その後のセメントへの水分供給が悪くなり、硬化不良を生じる。
また、これら水溶性液体は、水硬性プレミックス目地材合計100質量部中0.3~2質量部含まれるのが好ましい。0.3質量部未満では、骨材へのセメント及び粉末樹脂が十分にコーティングさせられず、材料分離を生じ、舗装材表面にセメント成分が付着し、散水施工後に白華現象等を生じさせ、美観を損ねる。2質量部を超える場合は、水硬性プレミックス目地材自体が粘性を増してしまい、施工中の舗装材表面での材料移動に負担がかかる。さらに、充填箇所でブロッキング現象が発生し、下部が中空状態になり、施工性に問題が生じると同時に、経済性も悪くなる。全体的な性能を考えると、0.5~1.5質量部が好ましい。
本発明で使用する骨材は、目地材としての風合いをもつものなら限定されず、天然硅砂、川砂、鋳造砂型用人工硅砂等の、人工又は天然の骨材を、適度に粒度調整したものを用いる。例えば、一般的な目地の隙間が3~10mm程度の場合であれば、5号クラスの粒度の珪砂を用いる。
本発明の水硬性プレミックス目地材は、前記以外の成分も、本発明の効果を実質的に阻害しない範囲で含有する事が出来る。例えば、公知のセメント、コンクリート製品等に添加する、防カビ剤、凝結遅延剤、凝結促進剤、消泡剤、増粘剤、起泡剤、防錆剤、減水剤、乾燥収縮低減剤、膨張剤、保水剤、着色剤、防凍剤等の混和剤やフライアッシュ、シリカヒューム、高炉スラグ微粉末、石灰石微粉末等の混和材がある。
本発明で使用する散水施工用の水は、セメントの硬化や、粉末樹脂の、造膜作用に悪影響を及ぼす成分を含有していなければ問題は無く、水道水、地下水、河川湖沼水等の水を用いる事ができ、好ましくは、「JIS A 5308 付属書9 レディーミクストコンクリートの練混ぜに用いる水」に適合する物を用いる。また、組成物を有効的に使用するために必要な水量は、本発明の特性を阻害しない範囲で付与できる水量であれば良いが、その与える水量は、施工環境によって異なる。例えば、本発明の水硬性プレミックス目地材を充填する箇所が、水の浸透が殆どない個所であれば、材料全体の100質量部に対して、3~50質量部であり、施工時の目安としては、施工表面の水平レベル以上に水を散水しない事である。好ましくは、散水の方法は2段階とし、初めの散水は、材料全体100質量部に対して、0.5~3質量部の散水とし、施工表面がなじんでから、2次散水を行う。2次散水の水量は、材料全体100質量部に対して、2.5~49.5質量部の散水とする。この2段階の散水施工により、散水時の水圧で施工表面の、水圧による流出が防止でき、施工後の表面美観を保つ事が出来る。
以下、実施例、比較例により、本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
表-1に示す実施例、比較例の試験用水硬性プレミックス目地材の混合は、ダルトン社製容量50リットルのプラネタリーミキサを用いて行った。
試験用水硬性プレミックス目地材の施工は、市販のスコップを用い、土壌をおおよそ平らにならした状態で、表面を足で転圧し、その上にレベリングを取るために、1号珪砂を約2センチ敷き均し、市販のインターロッキングブロックを、目地間隔10ミリ及び50ミリと開けて配置していき、インターロッキングブロック表面全体に、表-1に示す配合の、水硬性プレミックス目地材を撒いた後、インターロッキングブロックの表面に材料が残らないように、市販の清掃用ほうきで、隙間に材料を充填し、市販の園芸用ジョウロを用いて、水道水を施工面全体にまんべんなく1次散水を行い、水硬性プレミックス目地材の表面を、触指にて少し締まりが出来た事を確認し、2次散水を行った。
(実施例1~2及び比較例1~2)
表-1に示す実施例1~3及び、比較例1~2の配合において、使用するセメントの量を変化させ、それに伴う性能評価を行った。
(実施例4~5及び比較例3~4)
表-1に示す実施例4~5及び、比較例3~4の配合において、使用する粉末樹脂の量を変化させ、それに伴う性能評価を行った。
(実施例6~7及び比較例5~6)
表-1に示す実施例6~7及び、比較例5~6において、使用する水溶性液体の量を変化させ、それに伴う性能評価を行った。
表-1に示す実施例8において、基本となる配合に添加剤を混入させて、それに伴う性能評価を行った。
表-1に示す実施例9において、使用するセメントの種類を変えて、それに伴う性能評価を行った。
(比較例7)
表-1に示す比較例7において、使用する水溶性液体の種類を変えて、それに伴う性能評価を行った。
Figure 0007274357000001
※以下に試験用水硬性プレミックス目地材の配合に用いた商品名を表す。
セメント:
普通ポルトランドセメント・・・宇部三菱セメント社製 JIS規格品
超速硬セメント・・・DENKA社製 スーパーセメントS-5
粉末樹脂:
粉末樹脂A・・・日本酢ビポバール社製 JP18S
粉末樹脂B・・・三菱ケミカル社製 GL-03
水溶性液体:
水溶性液体A・・・日本触媒社製 ジエチレングリコール
水溶性液体B・・・旭硝子社製 プロピレングリコール
水溶性液体C・・・青木油脂工業社製 PEG-12
珪砂:
トーヨーマテラン社製 愛知県産天然珪砂5号及び7号
添加剤:
曽我社製 防カビ剤バイオテック2P
試験方法
(1)硬さ評価
試験用水硬性プレミックス目地材の施工2日後、材料の終結時間が過ぎた後、インターロッキングブロックの施工経験熟練者が、目地部の硬化体を指で削って硬さを調査した。
○:十分に硬い。
△:指で削り取れる。
×:簡単に指で削り取れる。
(2)舗装材の汚れ評価
試験用水硬性プレミックス目地材の施工2日後、材料の終結時間が過ぎた後、インターロッキングブロックの施工経験熟練者及び40代の健全な一般女性が、舗装材表面の汚れを目視にて評価した。
○:2名とも汚れが無くきれいと評価
△:1名もしくは2名が、少し汚れていると評価
×:1名もしくは2名が、汚れていると評価。
(3)施工作業性評価
ビニル製の袋に20kgで充填された、試験用水硬性プレミックス目地材の施工を、インターロッキングブロックの施工経験熟練者が行い、施工作業性の評価を行った。
○:材料分離等無く、簡単に目地部に材料を充填できる。
△:材料分離傾向、目地部に材料を充填するために少し工夫がいる。
×:材料分離、目地部に材料を充填する事が困難。
(4)生産性評価
ダルトン社製容量50リットルのプラネタリーミキサを用いて、1バッチの質量30kgの、試験用水硬性プレミックス目地材の製造を行い、均一な製品になるために必要な混合時間を測定し、評価を行った。
○:材料投入の順序に問わず、混合時間が3分以内で完成する。
△:骨材に水溶性液体を投入混合した後、その他の材料を投入混合し、合計混合時間が 3分以内で完成する。
×:材料の投入の工夫の有無に関わらず、混合時間が3分より長い時間で完成する。
(5)材料コスト
試験材料のコストを比較した。
○:性能に対して安価
△:性能に対して同等価
×:性能に対して高価
Figure 0007274357000002
表-2に示す試験結果から事項を述べる。
比較例1が表すように、セメントの添加量が、水硬性プレミックス目地材全体100質量部中2質量部より少ない場合、散水施工を行っても、施工された水硬性プレミックス目地材材料中の、水和反応性固化成分が少なすぎて、狙いの強度発現が出ない。
比較例2が表すように、セメントの添加量が、水硬性プレミックス目地材全体100質量部中15質量部より多い場合、セメントを骨材にコーティングさせる水溶性液体の、添加量が増えて不経済になるばかりでなく、舗装材表面に触れるセメントの部分が多くなり、材料分離を引き起こしやすくなり、舗装材表面に付着したセメント成分が、散水施工後水和反応を起こし、白華現象が起きやすくなり、舗装材表面の美観を損ねる。
比較例3が表すように、粉末樹脂の添加量が、セメント粉末体100質量部中5質量部より少ない場合、セメントを舗装材表面に触れにくくするための性能が発揮されず、材料分離を引き起こしやすくなり、舗装材表面に付着したセメント成分が、散水施工後水和反応を起こし、白華現象が起きやすくなり、舗装材表面の美観を損ねる。また、散水施工時に、セメントの水和反応のために必要な水を保水する性能が発揮できないため、ドライアウト現象が発生し、硬化不良となり、狙いの強度発現が出ない。さらに、ひび割れに対する柔軟化も低下する。
比較例4が表すように、粉末樹脂の添加量が、セメント粉末体100質量部中120質量部より多い場合、散水施工後のセメントの水和反応性を妨害し、硬化不良となりやすくなると同時に、粉末樹脂の添加量が増えて不経済になる。
比較例5が表すように、水溶性液体の添加が、水硬性プレミックス目地材料全体100質量部中0.3質量部より少ない場合は、セメント及び粉末樹脂を骨材にコーティングさせる水溶性液体の量が少なすぎて、材料分離を発生させ、良好な施工が出来なくなると同時に、舗装材表面に付着したセメント成分が、散水施工後水和反応を起こし、白華現象が起きやすくなり、舗装材表面の美観を損ねる。
比較例6が表すように、水溶性液体の添加が、水硬性プレミックス目地材料全体100質量部中2質量部より多い場合は、セメント及び粉末樹脂がコーティングされた骨材同士の付着力が大きくなり、材料自体の横移動が重くなり、施工性が悪いと同時に不経済となる。また、散水施工後の水の浸透性が悪くなり、特に10ミリ程度の幅の狭い目地部分で、材料同士でのブロッキング現象が発生し、施工不良になる。
比較例7が表すように、水硬性プレミックス目地材料に用いる水溶性液体の粘性が、2000CPSより高い粘度の物を使用すると、均一な製品になるために必要な混合時間が長くなり、生産性が悪くなると同時に、散水施工を行った際に、水がうまく水溶性液体と置換されず流出しやすくなり、セメント及び粉末樹脂への水分の供給量が少なくなり、硬化不良が発生しやすくなる。
上記試験結果により、水硬性プレミックス目地材材料全体100質量部中、セメント粉末体が2~15質量部、水溶性液体が0.3~2質量部、粉末樹脂がセメント粉末体100質量部中5~120質量部に、本発明の硬化を実質的に阻害しない範囲の公知の混和材及び混和剤、及び、施工箇所にあった風合いを出すためと、強度特性を補助するための、粒度調整された骨材を含有する、水硬性プレミックス目地材に対して、水を3~50質量部の範囲で散水施工すれば、舗装材表面が汚れにくく、降雨や風等での流出がしにくい目地材が完成する。
本発明の水硬性プレミックス目地材料は、施工に際して特別な器具が不要で、少ない労力にて、誰でも簡単に施工でき、施工中の舗装材表面の汚れもなく、施工後硬化するため、降雨や風等での流出が極めて少なく、施工箇所に隣接する敷地内に流出した目地材が入ってきて困る場所や、美観にこだわる目地材としての使用以外に、骨材の選択により、骨材表面模様や色等を生かした雑草防止舗装材料としても利用可能である。

Claims (3)

  1. 水硬性プレミックス目地材組成物を、コンクリートブロック、コンクリート平板、レンガ、舗石等の舗装材の目地部分に充填する工程と、当該水硬性プレミックス目地材組成物の表面に水を散水する工程とを備える舗装材目地部の施工方法であって、
    該水硬性プレミックス目地材組成物は、100質量部中、セメント粉末体が2~15質量部、水溶性液体が0.3~2質量部、粉末樹脂が、セメント粉末体100質量部に対して5~120質量部、をそれぞれ含有し、本発明の効果を実質的に阻害しない範囲の公知の混和材及び混和剤、及び、施工箇所にあった風合いを出すためと強度特性を補助するための粒度調整された骨材、をそれぞれ含有する、
    ことを特徴とする舗装材目地部の施工方法。
  2. 前記水硬性プレミックス目地材料組成物のうち、水溶性液体が、水溶液中の水分含有量が極めて少なく、5%以下かつ不揮発性のものからなることを特徴とする、請求項記載の舗装材目地部の施工方法。
  3. 前記水溶性液体が、エチレングリコール類、ポリエチレングリコール類、プロピレングリコール類、ポリエーテル類からなることを特徴とする、請求項記載の舗装材目地部の施工方法。
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