JP7273586B2 - 窒化ホウ素粉末及び樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、窒化ホウ素粉末及び樹脂組成物に関する。
パワーデバイス、トランジスタ、サイリスタ、CPU等の電子部品においては、使用時に発生する熱を効率的に放熱することが課題となっている。この課題に対して、従来、電子部品を実装するプリント配線板の絶縁層の高熱伝導化や、電子部品又はプリント配線板を電気絶縁性の熱インターフェース材(Thermal Interface Materials)を介してヒートシンクに取り付けることが行われてきた。このような絶縁層及び熱インターフェース材には、熱伝導率が高いセラミックス粉末が用いられる。
セラミックス粉末としては、高熱伝導率、高絶縁性、低比誘電率等の特性を有している窒化ホウ素粉末が注目されている。例えば、特許文献1には、凝集体の形状を一層球状化して充填性を高めると共に、粉末強度の向上を図り、さらには高純度化により、当該粉末を充填した伝熱シート等の絶縁性の向上および耐電圧の安定化を達成した六方晶窒化ホウ素粉末として、一次粒子の長径と厚みの比が平均で5~10で、一次粒子の凝集体の大きさが平均粒径(D50)で2μm以上200μm以下で、嵩密度が0.5~1.0g/cmであることを特徴とする六方晶窒化ホウ素粉末が開示されている。
特開2011-98882号公報
ところで、近年、電子部品内の回路の高速化及び高集積化や、電子部品のプリント配線板への実装密度の増加に伴って、放熱の重要性が更に高まっている。そのため、従来にも増して高い熱伝導率を有する窒化ホウ素粉末が求められている。
そこで、本発明は、窒化ホウ素粉末の熱伝導率を向上させることを目的とする。
窒化ホウ素粉末の特性を向上させる場合、特許文献1に開示されているように、窒化ホウ素粉末の平均粒径に着目することがある。しかし、本発明者らの検討によれば、窒化ホウ素粉末の熱伝導率を更に向上させるためには、窒化ホウ素粉末の平均粒径だけでなく、粒度分布をより適切に調整する必要があることが判明した。
本発明の一側面は、窒化ホウ素の一次粒子が凝集してなる窒化ホウ素粉末であって、窒化ホウ素粉末の体積基準の粒度分布において、最頻径と平均径との差の絶対値が10μm以下である、窒化ホウ素粉末である。
最頻径は、40μm以上であってよい。
粒度分布において、10%累積径と90%累積径との差の絶対値は、70μm以下であってよい。
本発明の他の一側面は、樹脂と、上記の窒化ホウ素粉末と、を含有する樹脂組成物である。
本発明によれば、窒化ホウ素粉末の熱伝導率を向上させることができる。
実施例1の窒化ホウ素粉末の粒度分布を示すグラフである。 参考例1の窒化ホウ素粉末の粒度分布を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
一実施形態に係る窒化ホウ素粉末は、窒化ホウ素の一次粒子が凝集してなる窒化ホウ素粉末(塊状窒化ホウ素粉末)である。窒化ホウ素の一次粒子は、例えば鱗片状の六方晶窒化ホウ素粒子であってよい。この場合、窒化ホウ素の一次粒子の長手方向の長さは、例えば、1μm以上であってよく、10μm以下であってよい。
このような窒化ホウ素の一次粒子が凝集してなる窒化ホウ素粉末の体積基準の粒度分布(以下、単に「粒度分布」ともいう)において、最頻径と平均径との差の絶対値が10μm以下となっている。窒化ホウ素粉末の粒度分布は、レーザー回折散乱法により測定される体積基準の粒度分布を意味する。具体的な測定条件は、実施例に記載の測定条件であってよい。窒化ホウ素粉末の最頻径は、粒度分布において頻度(体積%)が最大となる径を意味する。窒化ホウ素粉末の平均径は、粒度分布において累積頻度が50体積%となる径(50%累積径)を意味する。
窒化ホウ素粉末の最頻径と平均径との差の絶対値は、窒化ホウ素粉末の熱伝導率を更に向上させる観点から、好ましくは、9μm以下、8μm以下、7μm以下、6μm以下、5μm以下、4μm以下、又は3μm以下であり、より好ましくは2.5μm以下である。窒化ホウ素粉末の最頻径と平均径とでは、最頻径のほうが大きくてもよく、平均径のほうが大きくてもよい。
窒化ホウ素粉末の最頻径は、窒化ホウ素粉末の熱伝導率を更に向上させる観点から、好ましくは40μm以上、より好ましくは、50μm以上、55μm以上、60μm以上、又は65μm以上、更に好ましくは、70μm以上、75μm以上、又は80μm以上、特に好ましくは85μm以上である。窒化ホウ素粉末の最頻径は、例えば、150μm以下、120μm以下、又は100μm以下であってよい。窒化ホウ素粉末の平均径は、上述した最頻径と平均径との差の絶対値及び最頻径を満たすように適宜調整されればよい。
窒化ホウ素粉末の粒度分布において、累積頻度が10体積%となる径(10%累積径)は、窒化ホウ素粉末の熱伝導率を更に向上させる観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上、更に好ましくは30μm以上又は40μm以上、特に好ましくは50μm以上又は60μm以上である。窒化ホウ素粉末の10%累積径は、例えば70μm以下であってよい。
窒化ホウ素粉末の粒度分布において、累積頻度が90体積%となる径(90%累積径)は、例えば、200μm以下、180μm以下、160μm以下、140μm以下、又は120μm以下であってよく、例えば、90μm以上、100μm以上、又は110μm以上であってよい。
窒化ホウ素粉末の粒度分布において、10%累積径と90%累積径との差の絶対値は、窒化ホウ素粉末の熱伝導率を更に向上させる観点から、好ましくは、100μm以下、90μm以下、又は80μm以下、より好ましくは70μm以下、更に好ましくは60μm以下である。10%累積径と90%累積径との差の絶対値は、化ホウ素粉末の熱伝導率を更に向上させる観点から、好ましくは30μm以上、より好ましくは40μm以上、更に好ましくは45μm以上である。
窒化ホウ素粉末の圧壊強度は、例えば窒化ホウ素粉末を樹脂と混合して用いる場合に、樹脂との混練時又はプレス時に応力で窒化ホウ素粉末が崩れ、熱伝導率が低下することを抑制する観点から、好ましくは5.0MPa以上、より好ましくは5.5MPa以上、更に好ましくは6.0MPa以上である。窒化ホウ素粉末の圧壊強度は、JIS R1639-5:2007に従って測定される圧壊強度(粒子強度、単一顆粒圧壊強さとも呼ばれる)を意味する。
上述したような粒度分布(更には圧壊強度)を有する窒化ホウ素粉末は、例えば、塊状の炭化ホウ素を粉砕する粉砕工程と、粉砕された炭化ホウ素を窒化して炭窒化ホウ素を得る窒化工程と、炭窒化ホウ素を脱炭させる脱炭工程とを備える製造方法により製造することができる。
粉砕工程では、塊状の炭化ホウ素(炭化ホウ素塊)を一般的な粉砕機又は解砕機を用いて粉砕する。このとき、粉砕時間の短縮及び炭化ホウ素塊の仕込み量の増加により、最頻径と平均径との差の絶対値が8μm以下である炭化ホウ素粉末を得る。なお、炭化ホウ素粉末の最頻径及び平均径は、上述した窒化ホウ素粉末の最頻径及び平均径と同様に測定される。これにより、上述した粒度分布を有する窒化ホウ素粉末(特に、最頻径と平均径との差の絶対値が10μm以下である窒化ホウ素粉末)が得られる。
続いて、窒化工程では、窒化反応を進行させる雰囲気下かつ加圧条件下で、炭化ホウ素粉末を焼成することにより、炭窒化ホウ素を得る。
窒化工程における雰囲気は、窒化反応を進行させる雰囲気であり、例えば、窒素ガス及びアンモニアガス等であってよく、これらの一種単独又は2種以上の組合せであってよい。当該雰囲気は、窒化のしやすさとコストの観点から、好ましくは窒素ガスである。当該雰囲気中の窒素ガスの含有量は、好ましくは95体積%以上、より好ましくは99.9体積%以上である。
窒化工程における圧力は、好ましくは0.6MPa以上、より好ましくは0.7MPa以上であり、好ましくは1.0MPa以下、より好ましくは0.9MPa以下である。当該圧力は、更に好ましくは0.7~1.0MPaである。窒化工程における焼成温度は、好ましくは1800℃以上、より好ましくは1900℃以上であり、好ましくは2400℃以下、より好ましくは2200℃以下である。焼成温度は、更に好ましくは1800~2200℃である。圧力条件及び焼成温度は、炭化ホウ素の窒化を更に好適に進行させ、工業的にも適切な条件であることから、好ましくは、1800℃以上かつ0.7~1.0MPaである。
窒化工程における焼成時間は、窒化が十分に進む範囲で適宜選定され、好ましくは6時間以上、より好ましくは8時間以上であり、好ましくは30時間以下、より好ましくは20時間以下であってよい。
脱炭工程では、窒化工程にて得られた炭窒化ホウ素を、常圧以上の雰囲気にて、所定の保持温度で一定時間保持する熱処理を行う。これにより、脱炭かつ結晶化された窒化ホウ素の一次粒子(一次粒子が鱗片状の六方晶窒化ホウ素)が凝集してなる窒化ホウ素粒子を得ることができる。
脱炭工程における雰囲気は、常圧(大気圧)の雰囲気又は加圧された雰囲気である。加圧された雰囲気の場合、圧力は、例えば0.5MPa以下、好ましくは0.3MPa以下であってよい。
脱炭工程では、例えば、まず、所定の温度(脱炭開始可能な温度)まで昇温した後に、所定の温度で保持温度まで更に昇温する。所定の温度(脱炭開始可能な温度)は、系に応じて設定可能であり、例えば、1000℃以上であってよく、1500℃以下であってよく、好ましくは1200℃以下である。所定の温度(脱炭開始可能な温度)から保持温度へ昇温する速度は、例えば5℃/分以下であってよく、好ましくは、4℃/分以下、3℃/分以下、又は2℃/分以下であってもよい。
保持温度は、粒成長が良好に起こりやすく、得られる窒化ホウ素粉末の熱伝導率を更に向上できる観点から、好ましくは1800℃以上、より好ましくは2000℃以上である。保持温度は、好ましくは2200℃以下、より好ましくは2100℃以下であってよい。
保持温度における保持時間は、結晶化が十分に進む範囲で適宜選定され、例えば、0.5時間超えであってよく、粒成長が良好に起こりやすい観点から、好ましくは1時間以上、より好ましくは3時間以上、更に好ましくは5時間以上、特に好ましくは10時間以上である。保持温度における保持時間は、例えば40時間未満であってよく、粒成長が進みすぎて粒子強度が低下することを低減でき、また、工業的な不都合も低減できる観点から、好ましくは30時間以下、より好ましくは20時間以下である。
脱炭工程においては、原料として、窒化工程で得られた炭窒化ホウ素に加えて、ホウ素源を混合して脱炭及び結晶化を行ってもよい。ホウ素源としては、ホウ酸、酸化ホウ素、又はその混合物が挙げられる。この場合、必要に応じて当該技術分野で用いられるその他の添加物を更に用いてもよい。
炭窒化ホウ素とホウ素源との混合割合は、適宜選定される。ホウ素源としてホウ酸又は酸化ホウ素を用いる場合、ホウ酸又は酸化ホウ素の割合は、炭窒化ホウ素100質量部に対して、例えば100質量部以上であってよく、好ましくは150質量部以上であり、また、例えば300質量部以下であってよく、好ましくは250質量部以下である。
以上のようにして得られる窒化ホウ素粉末に対して、篩によって所望の粒度分布を有する窒化ホウ素粉末が得られるように分級する工程(分級工程)を実施してもよい。これにより、最頻径と平均径との差の絶対値が10μm以下である窒化ホウ素粉末が更に好適に得られる。
以上説明した窒化ホウ素粉末は、例えば、放熱部材に好適に用いられる。窒化ホウ素粉末は、放熱部材に用いられる場合、例えば樹脂と共に混合された樹脂組成物として用いられる。すなわち、本発明の他の一実施形態は、樹脂と、上記の窒化ホウ素粉末とを含有する樹脂組成物である。
樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フッ素樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、全芳香族ポリエステル、ポリスルホン、液晶ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、マレイミド変性樹脂、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン)樹脂、AAS(アクリロニトリル-アクリルゴム・スチレン)樹脂、AES(アクリロニトリル・エチレン・プロピレン・ジエンゴム-スチレン)樹脂等を用いることができる。
樹脂組成物がプリント配線板の絶縁層に用いられる場合、樹脂は、耐熱性及び回路への接着強度に優れる観点から、好ましくはエポキシ樹脂であり、より好ましくは、ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はナフタレン型エポキシ樹脂である。樹脂組成物が熱インターフェース材に用いられる場合、樹脂は、耐熱性、柔軟性及びヒートシンク等への密着性に優れる観点から、好ましくはシリコーン樹脂である。
樹脂組成物は、樹脂を硬化させる硬化剤を更に含有していてよい。硬化剤は、樹脂の種類によって適宜選択される。例えばエポキシ樹脂と共に用いられる硬化剤としては、フェノールノボラック化合物、酸無水物、アミノ化合物、イミダゾール化合物等が挙げられ、イミダゾール化合物が好適に用いられる。硬化剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、例えば、0.5質量部以上又は1.0質量部以上であってよく、15質量部以下又は10質量部以下であってよい。
窒化ホウ素粉末の含有量は、樹脂組成物の全体積を基準として、樹脂組成物の熱伝導率を向上させ、優れた放熱性能が得られやすい観点から、好ましくは30体積%以上、より好ましくは40体積%以上であり、成形時に空隙の発生、並びに、絶縁性及び機械強度の低下を抑制できる観点から、好ましくは85体積%以下、より好ましくは80体積%以下である。
以下、実施例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
体積基準の粒度分布において、平均径が55μmであり、最頻径と平均径との差の絶対値が8μm以下である炭化ホウ素粉末をカーボンルツボに充填し、抵抗加熱炉を用い、窒素ガス雰囲気で、2000℃、0.8MPaの条件で20時間加熱することにより炭窒化ホウ素(BCN)を得た。得られた炭窒化ホウ素100質量部と、ホウ酸200質量部とをヘンシェルミキサーを用いて混合した後、混合物を窒化ホウ素ルツボに充填し、抵抗加熱炉を用いて、常圧、窒素ガス雰囲気で、保持温度2000℃、保持時間10時間で加熱することにより、一次粒子が凝集して塊状になった窒化ホウ素粉末を得た。得られた窒化ホウ素粉末を乳鉢により10分間解砕した後、篩目109μmのナイロン篩にて分級を行った。これにより、一次粒子が凝集して塊状になった窒化ホウ素粉末を得た。
(実施例2)
体積基準の粒度分布において、平均径37μmであり、最頻径と平均径との差の絶対値が8μm以下である炭化ホウ素粉末を用い、窒化ホウ素粉末を分級する際の篩の篩い目を86μmに変更した以外は、実施例1と同様の条件で窒化ホウ素粉末を得た。
(実施例3)
体積基準の粒度分布において、平均径が30μmであり、最頻径と平均径との差の絶対値が8μm以下である炭化ホウ素粉末を用い、窒化ホウ素粉末を分級する際の篩の篩い目を75μmに変更した以外は、実施例1と同様の条件で窒化ホウ素粉末を得た。
(参考例1)
体積基準の粒度分布において、平均径が33μmであり、最頻径と平均径との差の絶対値が8μmを超える炭化ホウ素粉末を用い、窒化ホウ素粉末を分級する際の篩の篩い目を86μmに変更した以外は、実施例1と同様の条件で窒化ホウ素粉末を得た。
[粒度分布の測定]
得られた各窒化ホウ素粉末について、ベックマンコールター製レーザー回折散乱法粒度分布測定装置(LS-13 320)を用い、本装置で設定可能な測定条件である、0.04~2000μmの粒径範囲を116分割した条件(log(μm)=0.04の幅)で、体積基準の粒度分布を測定した。粒度分布の代表例として、実施例1の窒化ホウ素粉末の粒度分布を図1に、参考例1の窒化ホウ素粉末の粒度分布を図2にそれぞれ示す。また、各実施例及び参考例の窒化ホウ素粉末の最頻径と平均径との差の絶対値(|最頻径-平均径|)、最頻径、平均径、10%累積径と90%累積径との差の絶対値(|D90-D10|)、10%累積径(D10)及び90%累積径(D90)を表1に示す。
[圧壊強度の測定]
得られた各窒化ホウ素粉末について、JIS R1639-5:2007に従って圧壊強度を測定した。測定装置としては、微小圧縮試験器(「MCT-W500」、島津製作所社製)を用いた。圧壊強度(σ、単位:MPa)は、粒子内の位置によって変化する無次元数(α=2.48、単位なし)と圧壊試験力(P、単位:N)と粒子径(d、単位:μm)から、σ=α×P/(π×d)の式を用いて算出した。
[熱伝導率の測定]
ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、HP4032)100質量部と、硬化剤としてイミダゾール類(四国化成社製、2E4MZ-CN)10質量部との混合物に対し、得られた窒化ホウ素粉末を50体積%となるように混合して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を、PET製シート上に厚みが1.0mmになるように塗布した後、500Paの減圧脱泡を10分間行った。その後、温度150℃、圧力160kg/cm条件で60分間のプレス加熱加圧を行って、0.5mmのシートを作製した。
得られたシートから10mm×10mmの大きさの測定用試料を切り出し、キセノンフラッシュアナライザ(NETZSCH社製、LFA447NanoFlash)を用いたレーザーフラッシュ法により、測定用試料の熱拡散率A(m/秒)を測定した。また、測定用試料の比重B(kg/m)をアルキメデス法により測定した。また、測定用試料の比熱容量C(J/(kg・K))を、示差走査熱量計(DSC;リガク社製、ThermoPlusEvoDSC8230)を用いて測定した。これらの各物性値を用いて、熱伝導率H(W/(m・K))をH=A×B×Cの式から求めた。結果を表1に示す。
Figure 0007273586000001

Claims (3)

  1. 窒化ホウ素の一次粒子が凝集してなる窒化ホウ素粉末であって、
    前記窒化ホウ素粉末の体積基準の粒度分布において、最頻径と平均径との差の絶対値が10μm以下であり、前記最頻径が70μm以上であり、10%累積径と90%累積径との差の絶対値が70μm以下である、窒化ホウ素粉末。
  2. 前記最頻径が80μm以上である、請求項1に記載の窒化ホウ素粉末。
  3. 樹脂と、請求項1又は2に記載の窒化ホウ素粉末と、を含有する樹脂組成物。
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