JP7272123B2 - 車両のドア周辺構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両のドア周辺構造に関し、詳しくは、フォークを内蔵したラッチユニットがサイドドア内部に設けられ、ドア閉時に車体側のピラー部に立設固定したストライカを上記ラッチユニットのフォーク内に進入させ、上記フォークを回動してストライカとフォークとを噛合わせる車両のドア周辺構造に関する。
本発明者等による諸種の実験の結果、フロアパネルの振動には、サイドドアの上下振動が影響を及ぼしていることが判明した。
そこで、サイドドアの上下振動を抑制すると、フロアパネルの振動を低減させることが判った。
一般に、サイドドア内には、フォークを内蔵したラッチユニットが設けられており、車体側にはストライカが取付けられている。通常、サイドドアの上下方向の動きの規制は、ストライカとフォークとの係合ではなく、ストライカとラッチユニット内のフェンスブロックとの当接により行なわれている。
上述のフェンスブロックは合成樹脂製であり、金属と比較して剛性が高くなく、サイドドアの上下振動をフェンスブロックにて抑制することは困難であった。そこで、サイドドアの上下方向の動きの規制を図るために、フェンスブロックを鋼鉄製にすることが考えられるが、フェンスブロックは複雑な形状をしているうえ、鋼鉄製にすると重量の増加を招くことから、当該フェンスブロックを鋼鉄製にすることは困難であった。
ところで、特許文献1には、ドア閉時に車体側のストライカとサイドドアに内蔵されたラッチユニット内のフェンスブロックとを上下方向に当接させて、サイドドアをロックするドアロック装置が開示されている。
しかしながら、該特許文献1に開示された従来構造においては、フォークの回動中心と、ストライカの係合部軸心とが車幅方向にずれている関係上、サイドドアに対して上下方向の力が付勢されると、フォークを回そうとする力が作用するので、サイドドアの上下方向の動きの規制を図ることができない、という問題点があった。
特開2014-227703号公報
そこで、この発明は、機構変更や部品点数および重量の増加を招くことなく、サイドドアの上下振動抑制を図ることができ、延いては、フロアパネルの振動をも抑制することができる車両のドア周辺構造の提供を目的とする。
この発明による車両のドア周辺構造は、フォークを内蔵したラッチユニットがサイドドア内部に設けられ、ドア閉時に車体側のピラー部に立設固定したストライカを上記ラッチユニットのフォーク内に進入させ、上記フォークを回動してストライカとフォークとを噛合わせる車両のドア周辺構造であって、上記フォークの回動軸と、ドア閉時に当該フォークと噛合うストライカの係合部の軸心との位置関係を、ドア閉時に車両正面視で上記フォークの回動軸中心と上記ストライカの係合部軸心とを上下方向に結ぶ線が垂直となるよう構成され、上記ストライカの係合部が着脱される係合溝を含む上記フォークの外周部には、樹脂コーティング層が形成されており、ドア閉時に上記ストライカの係合部が上記フォークと接触する部位には、樹脂コーティング層の非コーティング部が設けられ、上記非コーティング部は、ドア閉時において、上記フォークの回動軸中心と上記ストライカの係合部軸心とを上下方向に結ぶ線上に設けられたものである。
上記構成によれば、ドア閉時に車両正面視でフォークの回動軸中心とストライカの係合部軸心とを上下方向に結ぶ線が垂直となるよう構成したので、ドア閉時のストライカとフォークとの位置関係を変更するのみで、機構変更や部品点数および重量の増加を招くことなく、サイドドアの上下振動抑制を図ることができ、延いては、フロアパネルの振動をも抑制することができる。
詳しくは、上記構成により、サイドドアに対して上下方向の力が付勢されても、フォークを回そうとする力が作用しないので、サイドドアの上下方向の動きの規制を図ることができる。
さらに上記構成によれば、ドア閉時においてストライカの係合部がフォークと接触する部位の樹脂コーティング層を廃止して非コーティング部を設けたので、ドア閉時にストライカの係合部とフォークとが直接接触し、樹脂コーティング層を介してこれら両者が接触する構造と比較して、サイドドアの上下振動抑制を図ることができる。
要するに、ドア閉時のストライカ噛合い部のフォークの樹脂コーティングを廃止するのみで、サイドドアの上下振動抑制を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、リヤドア開口の後縁を形成する車体には、平面視で閉断面部が形成されており、上記ストライカはリヤドアストライカであって、該ストライカは上記閉断面部に取付けられたものである。
上記構成によれば、ストライカを上記閉断面部に取付けたので、当該ストライカの上下方向の取付け剛性の向上を図ることができる。
この発明によれば、機構変更や部品点数および重量の増加を招くことなく、サイドドアの上下振動抑制を図ることができ、延いては、フロアパネルの振動をも抑制することができる効果がある。
本発明の車両のドア周辺構造を、キャブサイドアウタを取外した状態で示す側面図 図1のA-A線矢視断面図 図2のB-B線矢視断面図 ストライカとフォークとの係合途中状態を示す背面図 ストライカとフォークとの係合完了状態を示す背面図 フォークにおける樹脂コーティング層と非コーティング部を示す背面図 (a)は図5のC-C線に沿う部分断面図、(b)は本実施例の荷重特性図 (a)は比較例のストライカとフォークとの係合完了状態を示す正面図、(b)は図8の(a)のD-D線に沿う部分断面図、(c)は比較例の荷重特性図
機構変更や部品点数および重量の増加を招くことなく、サイドドアの上下振動抑制を図ることができ、延いては、フロアパネルの振動をも抑制するという目的を、フォークを内蔵したラッチユニットがサイドドア内部に設けられ、ドア閉時に車体側のピラー部に立設固定したストライカを上記ラッチユニットのフォーク内に進入させ、上記フォークを回動してストライカとフォークとを噛合わせる車両のドア周辺構造であって、上記フォークの回動軸と、ドア閉時に当該フォークと噛合うストライカの係合部の軸心との位置関係を、ドア閉時に車両正面視で上記フォークの回動軸中心と上記ストライカの係合部軸心とを上下方向に結ぶ線が垂直となるよう構成されるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両のドア周辺構造を示し、図1は本発明の車両のドア周辺構造を、キャブサイドアウタを取外した状態で示す側面図、図2は図1のA-A線矢視断面図(但し、図2においては、キャブサイドアウタを取付けて示している)、図3は図2のB-B線矢視断面図、図4はストライカとフォークとの係合途中状態を示す背面図、図5はストライカとフォークとの係合完了状態を示す背面図、図6はフォークにおける樹脂コーティング層と非コーティング部を示す背面図である。但し、図4、図5は車両右側のサイドドア(リヤドア)に内蔵されたラッチユニットと、車体側のストライカとを車両後方から見た状態で示している。また、以下の実施例においては、車両右側のリヤドア周辺構造について例示する。
図1、図2に示すように、後輪(図示せず)の直上部に位置するキャブサイドアウタ1(図2参照)とキャブサイドインナ2との間には、クオータピラーインナを兼ねるキャブサイドレイン3を設けている。
図2に示すように、上述のキャブサイドアウタ1は、アウタ本体1aと、このアウタ本体1aの前端部から車軸方向内方に延びる前壁1bと、この前壁1bの車幅方向内端部から車両前方に延びるフランジ部1cと、を一体形成した車体外板である。
また、上述のキャブサイドインナ2は、インナ本体2aと、このインナ本体2aの前端部から車幅方向外方に延びる前壁2bと、この前壁2bの車幅方向外端部から車両前方に延びるフランジ部2cと、を一体形成したものである。
さらに、上述のキャブサイドレイン3は、レイン本体3aと、このレイン本体3aの前端部から車幅方向内方に延びる前壁3bと、この前壁3bの車幅方向内端部から車両前方に延びるフランジ部3cと、を一体形成したものである。
図2に示すように、キャブサイドインナ2のフランジ部2cと、キャブサイドレイン3のフランジ部3cと、をスポット溶接手段にて接合固定すると共に、キャブサイドアウタ1のフランジ部1c前端と、キャブサイドレイン3のフランジ部3c前端と、をスポット溶接手段にて接合固定している。
さらに、図2に示すように、キャブサイドレイン3とキャブサイドアウタ1との間には、クオータピラーレインロア4を設けている。このクオータピラーレインロア4は、キャブサイドアウタ1の前壁1bの背面に沿って車幅方向に延びる前壁4aと、この前壁4aの車幅方向内端部から車両前方に延びるフランジ部4bと、上述の前壁4aの車幅方向外端部から車両後方に延びる後壁4cと、この後壁4cの後端部に対して車幅方向内方へ段差状に形成されて後方に延びるフランジ部4dと、を一体形成したものである。
そして、図2に示すように、クオータピラーレインロア4の前側のフランジ部4bをキャブサイドレイン3のフランジ部3cにスポット溶接手段にて接合固定すると共に、クオータピラーレインロア4の後側のフランジ部4dをキャブサイドレイン3のレイン本体3a前部にスポット溶接手段にて接合固定している。
図2に示すように、キャブサイドレイン3とクオータピラーレインロア4との接合固定構造により、上記各要素3b,3c,4a,4cで囲繞された閉断面部5が形成されている。
一方、図1に示すように、車体上部において複数のルーフサイドレールレインフォースメント6,7を備えたルーフサイドレール8と、車体後部において、このルーフサイドレール8と車体下部のサイドシル(図示せず)とを上下方向に連結しクオータピラーレインアッパ9と上述のクオータピラーレインロア4とを有するクオータピラー10(いわゆるCピラー)と、上述のルーフサイドレール8の車両前後方向中間部とサイドシルの車両前後方向中間部とを上下方向に連結する図示しないセンタピラー(いわゆるBピラー)と、上記サイドシルと、でリヤドア開口11を形成している。
上述のクオータピラーレインアッパ9、クオータピラーレインロア4を有するクオータピラー10は、リヤドア開口11の後縁を形成する車体パネルであって、図2に示すように、当該クオータピラー10には、平面視で上述の閉断面部5が形成されている。
そして、この閉断面部5の前部には、リヤドア用のストライカ12が取付けられている。
詳しくは、図2、図3に示すように、該ストライカ12はストライカベース13を有しており、上記閉断面部5の前部におけるクオータピラーレインロア4の前壁4aと、キャブサイドアウタ1の前壁1bと、をストライカベース13とナットプレート14とで挟持した状態で、上下2組のボルト15およびナット16を用いて、これら各要素13,1b,4a,14を締付け固定することにより、上述の閉断面部5の前部にストライカ12(リヤドアストライカ)を取付けたものであり、これにより、ストライカ12の上下方向の取付け剛性の向上を図るよう構成している。
なお、図1において、17はサイドパネルとしてのサイドパネルインナアッパであり、このサイドパネルインナアッパ17と、ルーフサイドレール8と、クオータピラー10と、の間には、クオータウインド配置用の開口部18が形成されている。
図7の(a)は図5のC-C線に沿うラッチユニットの部分断面図である。
図4、図5、図7の(a)に示すように、前部枢支側がドアヒンジを介して上述のセンタピラーに開閉可能に枢支されたサイドドア(リヤドア)の後部遊端側にはラッチユニット20が内蔵されている。
このラッチユニット20は、図4、図5、図7の(a)に示すように、合成樹脂製のフェンスブロック21と、ベースプレート22と、ケース23と、フェンスブロック21の一方側(外面側)に位置する鋼鉄製のセーフティプレート24と、フェンスブロック21の他方側に位置する鋼鉄製のセットプレート25と、を備えている。
同図に示すように、上述のセーフティプレート24とセットプレート25との間には、フォークの回動軸としてのフォーク軸26を取付けており、同様に、上述のセーフティプレート24とセットプレート25との間には、クローレバーの回動軸としてのクローレバー軸27を取付けている。
図4、図5、図7の(a)に示すように、上述のフォーク軸26には鋼鉄製のフォーク28を設けており、クローレバー軸27には鋼鉄製のクローレバー29を設けている。
上述のフォーク28はフェンスブロック21の外面側に配置されている。また、該フォーク28は略馬蹄形状に形成されており、当該フォーク28にはストライカ12が係脱可能な係合溝30が形成されている。
上述のラッチユニット20側のセーフティプレート24およびフェンスブロック21と、サイドドア側のラッチユニット対向部とには、車体側のストライカ12を挿通させる進入溝31が形成されている。
そして、サイドドアの閉時に、車体側のピラー部であるクオータピラー10に立設固定したストライカ12を、図4に示すように、上記進入溝31を介して、ラッチユニット20におけるフォーク28内の係合溝30に進入させ、図4の状態から図5に示すように、フォーク28を回動してストライカ12の係合部12Aとフォーク28とを噛合わせるように構成したものである。
上述のクローレバー29は、フォーク28と同様にフェンスブロック21の外面側に配置されており、このクローレバー29は、図5に示すように、ストライカ12の係合部12Aがフォーク28の係合溝30に入り切った時、フォーク28が回動して、ストライカ12の係合部12Aが係合溝30から外方に出ることを防止するためのレバーである。
ストライカ12とフォーク28との係合完了状態を図5に示すように、フォーク軸26と、サイドドア閉時に当該フォーク28と噛合うストライカ12の係合部12Aの軸心との位置関係を、サイドドアの閉時に車両正面視(または、車両背面視)で上記フォーク軸26の中心と、ストライカ12の係合部12Aの軸心と、を上下方向に結ぶ線VERが垂直となるよう構成されている。
このように、サイドドアの閉時(図5参照)に、車両正面視(または、車両背面視)でフォーク軸26の中心と、ストライカ12の係合部12Aの軸心とを上下方向に結ぶ線VERが垂直となるよう構成することで、サイドドアの閉時のストライカ12とフォーク28との位置関係を変更するのみで、機構変更や部品点数および重量の増加を招くことなく、サイドドアの上下振動抑制を図り、延いては、フロアパネルの振動をも抑制するよう構成したものである。
詳しくは、上記構成により、サイドドアに対して上下方向の力が付勢されても、フォーク28を回そうとする力の作用を抑止し、これにより、サイドドアの上下方向の動きの規制を図るよう構成したものである。
図4、図5では、図示の便宜上、樹脂コーティング層の図示を省略したが、具体的には、図6に示すように、上述のストライカ12の係合部12Aが着脱される係合溝30を含むフォーク28の外周部、並びに、当該フォーク28の表裏両面には、樹脂コーティング層40が形成されており、サイドドアの閉時に、ストライカ12の係合部12Aが上記フォーク28と接触する部位、つまり図5に示すストライカ12の係合部12Aとフォーク28と係合完了状態下において、ストライカ12の係合部12Aがフォーク28と接触する係合溝30の内奥部には、樹脂コーティング層を形成しない非コーティング部41が設けられている。
この非コーティング部41の形成範囲は、この実施例では、ストライカ12の係合部12Aの中心に対して円周上90度の範囲に形成されているが、係合溝30の形状や溝幅、および、係合部12Aの直径により変化するものであり、上記範囲に限定されるものではない。
このように、サイドドアの閉時において、ストライカ12の係合部12Aがフォーク28と接触する部位(係合溝30の内奥部)の樹脂コーティング層を廃止して、非コーティング部41を設けることで、サイドドアの閉時にストライカ12の係合部12Aとフォーク28とが直接接触する。この実施例では、鋼鉄製のストライカ12の係合部12Aと、鋼鉄製のフォーク28とが、樹脂コーティング層を介することなく、金属同士で直接接触することになる。
これにより、樹脂コーティング層を介してこれら両者(ストライカの係合部とフォーク)が接触する構造と比較して、サイドドアの上下振動をさらに確実に抑制するよう構成したものである。
要するに、サイドドア閉時のストライカ噛合い部のフォーク28の樹脂コーティング層を廃止するのみで、サイドドアの上下振動を確実に抑制するよう構成したものである。
図7の(b)は、図4、図5、図6、図7の(a)で示した本実施例の荷重特性図、図8の(a)は比較例のストライカとフォークとの係合完了状態を示す正面図、図8の(b)は図8の(a)のD-D線に沿う部分断面図、図8の(c)は比較例の荷重特性図である。ここで、図7の(b)および図8の(c)における荷重特性図は、横軸にサイドドアの変位量をとり、縦軸にストライカ12の係合部12Aとフォーク28との間、すなわち、噛合い部に作用する荷重をとって示す特性図である。
図8の(a)、図8の(b)においては、説明の便宜上、本実施例と同様の作用を奏する部品には、本実施例と同一の符号を付している。但し、図8の(a)に示すように、比較例の構造は、フォーク軸26の中心を上下方向に通る基準垂直線L1と、サイドドアの閉時に車両正面視(または、車両背面視)でフォーク軸26の中心とストライカ12の係合部12Aの軸心とを上下方向に結ぶ線L2との成す角度θが12度に設定されている。
さらに、図8の(b)に示すように、この比較例の構造は、サイドドアの閉時にストライカ12の係合部12Aがフォーク28と接触する部位にも、樹脂コーティング層40が形成されており、樹脂コーティング層の非コーティング部は存在していない。
図8の(c)に示すように、角度θを有すると共に非コーティング部が存在しない比較例においては、サイドドアの下方への変位量が0.1mmの時、噛合い部の荷重は50N/0.1mmであり、バネ定数は500N/mmとなった。
これに対して、図7の(b)に示すように、サイドドアの閉時に車両正面視でフォーク軸26の中心とストライカ12の係合部12Aの軸心とを上下方向に結ぶ線VERが垂直で、かつ、係合部12Aがフォーク28と接触する部位に非コーティング部41が設けられた本実施例においては、サイドドアの下方への変位量が0.1mmの時、噛合い部の荷重は150N/mmであり、バネ定数は比較例の3倍の1500N/mmであり、大幅な噛合い上下剛性の向上を図ることができた。
ここで、サイドドアの閉時に車両正面視でフォーク軸26中心とストライカ12の係合部12Aの軸心とを上下方向に結ぶ線VERは垂直に対して±5°の範囲内であるならば、製作誤作の範囲であって、変位量に対する荷重の値が大きく変わることはない。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印INは車幅方向の内方を示し、矢印OUTは車幅方向の外方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例の車両のドア周辺構造は、フォーク28を内蔵したラッチユニット20がサイドドア内部に設けられ、ドア閉時に車体側のピラー部(クオータピラー10参照)に立設固定したストライカ12を上記ラッチユニット20のフォーク28内に進入させ、上記フォーク28を回動してストライカ12とフォーク28とを噛合わせる車両のドア周辺構造であって、上記フォーク28の回動軸(フォーク軸26)と、ドア閉時に当該フォーク28と噛合うストライカ12の係合部12Aの軸心との位置関係を、ドア閉時に車両正面視で上記フォーク28の回動軸(フォーク軸26)中心と上記ストライカ12の係合部12A軸心とを上下方向に結ぶ線VERが垂直となるよう構成されたものである(図5参照)。
この構成によれば、ドア閉時に車両正面視でフォーク28の回動軸(フォーク軸26)中心とストライカ12の係合部12A軸心とを上下方向に結ぶ線VERが垂直となるよう構成したので、ドア閉時のストライカ12とフォーク28との位置関係を変更するのみで、機構変更や部品点数および重量の増加を招くことなく、サイドドアの上下振動抑制を図ることができ、延いては、フロアパネルの振動をも抑制することができる。
詳しくは、上記構成により、サイドドアに対して上下方向の力が付勢されても、フォーク28を回そうとする力が作用しないので、サイドドアの上下方向の動きの規制を図ることができる。
また、この発明の一実施形態においては、上記ストライカ12の係合部12Aが着脱される係合溝30を含む上記フォーク28の外周部には、樹脂コーティング層40が形成されており、ドア閉時に上記ストライカ12の係合部12Aが上記フォーク28と接触する部位には、樹脂コーティング層40の非コーティング部41が設けられたものである(図6参照)。
この構成によれば、ドア閉時においてストライカ12の係合部12Aがフォーク28と接触する部位の樹脂コーティング層40を廃止して、非コーティング部41を設けたので、ドア閉時にストライカ12の係合部12Aとフォーク28とが直接接触し、樹脂コーティング層40を介してこれら両者が接触する構造と比較して、サイドドアの上下振動の抑制を図ることができる。
要するに、ドア閉時のストライカ噛合い部のフォーク28の樹脂コーティングを廃止するのみで、サイドドアの上下振動抑制を図ることができる。
さらに、この発明の一実施形態においては、リヤドア開口11の後縁を形成する車体(クオータピラー10参照)には、平面視で閉断面部5が形成されており、上記ストライカ12はリヤドアストライカであって、該ストライカ12は上記閉断面部5に取付けられたものである(図1、図2参照)。
この構成によれば、ストライカ12を上記閉断面部5に取付けたので、当該ストライカ12の上下方向の取付け剛性の向上を図ることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の車体側のピラー部は、実施例のクオータピラー10に対応し、以下同様に、
フォークの回動軸は、フォーク軸26に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
上記実施例においては、車両右側のリヤドアと車体との間のドア周辺構造について例示したが、本願発明は他のドアと車体との間のドア周辺構造に適用することができる。
以上説明したように、本発明は、フォークを内蔵したラッチユニットがサイドドア内部に設けられ、ドア閉時に車体側のピラー部に立設固定したストライカを上記ラッチユニットのフォーク内に進入させ、上記フォークを回動してストライカとフォークとを噛合わせる車両のドア周辺構造について有用である。
5…閉断面部
10…クオータピラー(ピラー部)
11…リヤドア開口
12…ストライカ
12A…係合部
20…ラッチユニット
26…フォーク軸(フォークの回動軸)
28…フォーク
40…樹脂コーティング層
41…非コーテング部
VER…結ぶ線

Claims (2)

  1. フォークを内蔵したラッチユニットがサイドドア内部に設けられ、
    ドア閉時に車体側のピラー部に立設固定したストライカを上記ラッチユニットのフォーク内に進入させ、
    上記フォークを回動してストライカとフォークとを噛合わせる車両のドア周辺構造であって、
    上記フォークの回動軸と、ドア閉時に当該フォークと噛合うストライカの係合部の軸心との位置関係を、ドア閉時に車両正面視で上記フォークの回動軸中心と上記ストライカの係合部軸心とを上下方向に結ぶ線が垂直となるよう構成され
    上記ストライカの係合部が着脱される係合溝を含む上記フォークの外周部には、樹脂コーティング層が形成されており、
    ドア閉時に上記ストライカの係合部が上記フォークと接触する部位には、樹脂コーティング層の非コーティング部が設けられ、
    上記非コーティング部は、ドア閉時において、上記フォークの回動軸中心と上記ストライカの係合部軸心とを上下方向に結ぶ線上に設けられた
    車両のドア周辺構造。
  2. リヤドア開口の後縁を形成する車体には、平面視で閉断面部が形成されており、
    上記ストライカはリヤドアストライカであって、
    該ストライカは上記閉断面部に取付けられた
    請求項1に記載の車両のドア周辺構造。
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