JP7099332B2 - 車両側部構造 - Google Patents

車両側部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP7099332B2
JP7099332B2 JP2019001695A JP2019001695A JP7099332B2 JP 7099332 B2 JP7099332 B2 JP 7099332B2 JP 2019001695 A JP2019001695 A JP 2019001695A JP 2019001695 A JP2019001695 A JP 2019001695A JP 7099332 B2 JP7099332 B2 JP 7099332B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
reinforcement
hole
bracket
engaged
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019001695A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019127262A (ja
Inventor
幹夫 中島
寛一 斎藤
貴弥 月ヶ瀬
剛 加藤
晃生 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to DE102019200798.8A priority Critical patent/DE102019200798A1/de
Priority to CN201910062681.7A priority patent/CN110065534B/zh
Priority to US16/256,476 priority patent/US10882561B2/en
Publication of JP2019127262A publication Critical patent/JP2019127262A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7099332B2 publication Critical patent/JP7099332B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両側部構造に関する。
従来、リアホイールハウスと、リアホイールハウスから上方に延びるルーフサイドアウタリインフォースメントとを備える車両側部構造が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
リアホイールハウスは、ホイールハウスアウタパネルおよびホイールハウスインナパネルを含んでいる。ホイールハウスアウタパネルは、車体側壁を構成するフランジ部と、フランジ部から車幅方向外側に延びる外側カバー部とを含んでいる。フランジ部の上側には、ルーフサイドインナパネルが設けられている。外側カバー部は、車幅方向から見て後輪の外周に沿うようにほぼ半円弧状に形成されている。
ルーフサイドアウタリインフォースメントは、断面がほぼハット状であり、上下方向に延びるように形成されている。ルーフサイドアウタリインフォースメントは、ホイールハウスアウタパネルのフランジ部およびルーフサイドインナパネルに対して車幅方向外側に配置され、そのフランジ部およびルーフサイドインナパネルに接合されている。ルーフサイドアウタリインフォースメントの下端部は、ホイールハウスアウタパネルの外側カバー部の上端部に接合されている。
ルーフサイドアウタリインフォースメントの下端部には、車両前方側に補強用のブラケットが設けられている。ブラケットは、ホイールハウスアウタパネルのフランジ部および外側カバー部とルーフサイドアウタリインフォースメントとに接合されている。このブラケットは、リアサイドドアをロックするためのストライカが取り付けられる取付面を有する。そして、ホイールハウスアウタパネル、ルーフサイドアウタリインフォースメントおよびブラケットの車幅方向外側には、車両の外板を構成するサイドアウタパネルが設けられている。
特開2012-116408号公報
ここで、上記した従来の車両側部構造では、側面衝突時に、リアサイドドアに入力される衝突荷重がブラケットを介してルーフサイドアウタリインフォースメントに伝達されるので、リアサイドドアのキャビンへの侵入を抑制することが可能である。しかしながら、ブラケットをルーフサイドアウタリインフォースメントに接合する必要があるので、高い寸法精度が要求されるという問題点がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、高い寸法精度が要求されるのを抑制しながら、側面衝突時におけるリアサイドドアのキャビンへの侵入を抑制することが可能な車両側部構造を提供することである。
本発明による車両側部構造は、リアホイールハウスから上方に延びるリインフォースメントと、リアホイールハウスおよびリインフォースメントの車幅方向外側に配置されたサイドアウタパネルと、サイドアウタパネルの外側に配置され、リアサイドドアをロックするためのストライカと、サイドアウタパネルの内側に配置され、ストライカが取り付けられるブラケットとを備える。ブラケットには、係合部が設けられるとともに、リインフォースメントには、側面衝突時に係合部が係合される被係合部が設けられている。係合部および被係合部の一方が車幅方向に延びる突部であり、係合部および被係合部の他方が孔部であり、突部が孔部に挿入されている。ブラケットにはロッドが設けられるとともに、リインフォースメントには孔部が設けられており、ロッドは、車両前方側がブラケットに取り付けられ、車両後方側が孔部に挿入されている。
このように構成することによって、側面衝突時に、ブラケットの係合部がリインフォースメントの被係合部に係合されることにより、リアサイドドアに入力される衝突荷重がブラケットを介してリインフォースメントに伝達されるので、リアサイドドアのキャビンへの侵入を抑制することができる。また、ブラケットがリインフォースメントに接合されないので、高い寸法精度が要求されるのを抑制することができる。また、側面衝突時に係合部を被係合部に適切に係合させることができる。また、サイドアウタパネルの組付時に、突部が孔部に挿入されていない場合には、突部がブラケットまたはリインフォースメントと干渉することにより、サイドアウタパネルが浮き上がるので、サイドアウタパネルを組み付けることができない。したがって、突部が孔部に挿入された適切な状態でのサイドアウタパネルの組み付けを促すことができる。また、ロッドにより、側面衝突時の衝突荷重を適切に伝達することができる。
上記車両側部構造において、ブラケットは、ストライカが取り付けられる第1面部と、第1面部から車両後方側に延びる第2面部とを含み、第1面部および第2面部にロッドが取り付けられていてもよい。
このように構成すれば、側面衝突時に、第1面部と第2面部との角度が変化するようにブラケットが変形されるのを抑制することができる。すなわち、ブラケットが第1面部および第2面部の境界部で折れ曲がるのを抑制することができる。これにより、ブラケットの変形に起因するリアサイドドアの侵入量の増加を抑制することができる。
本発明による車両側部構造は、リアホイールハウスから上方に延びるリインフォースメントと、リアホイールハウスおよびリインフォースメントの車幅方向外側に配置されたサイドアウタパネルと、サイドアウタパネルの外側に配置され、リアサイドドアをロックするためのストライカと、サイドアウタパネルの内側に配置され、ストライカが取り付けられるブラケットとを備える。ブラケットには、係合部が設けられるとともに、リインフォースメントには、側面衝突時に係合部が係合される被係合部が設けられている。係合部および被係合部の一方が車幅方向に延びる突部であり、係合部および被係合部の他方が孔部であり、突部が孔部に挿入されている。ブラケットは、ストライカが取り付けられる第1面部と、第1面部から車両後方側に延びる第2面部と、第2面部から車幅方向内側に延びる第3面部とを含み、リインフォースメントには、第3面部が挿入される孔部が設けられている。
このように構成することによって、側面衝突時に、ブラケットの係合部がリインフォースメントの被係合部に係合されることにより、リアサイドドアに入力される衝突荷重がブラケットを介してリインフォースメントに伝達されるので、リアサイドドアのキャビンへの侵入を抑制することができる。また、ブラケットがリインフォースメントに接合されないので、高い寸法精度が要求されるのを抑制することができる。また、側面衝突時に係合部を被係合部に適切に係合させることができる。また、サイドアウタパネルの組付時に、突部が孔部に挿入されていない場合には、突部がブラケットまたはリインフォースメントと干渉することにより、サイドアウタパネルが浮き上がるので、サイドアウタパネルを組み付けることができない。したがって、突部が孔部に挿入された適切な状態でのサイドアウタパネルの組み付けを促すことができる。また、側面衝突時における係合部と被係合部との接触面積を大きくすることができるので、被係合部(孔部)に伝達される衝突荷重を分散することができる。
上記車両側部構造において、第2面部および第3面部にはビード部が形成されていてもよい。
このように構成すれば、第2面部および第3面部の強度の向上を図ることができるので、側面衝突時にブラケットが変形されるのを抑制することができる。
上記車両側部構造において、ブラケットは、第1板材と、第1板材よりも厚みが大きい第2板材とを含み、第1板材により第1面部および第2面部が構成され、第2板材により第2面部および第3面部が構成されていてもよい。
このように構成すれば、ブラケットの質量の増加を抑制しながら、第3面部の強度の向上を図ることができるので、側面衝突時にブラケットが変形されるのを抑制することができる。
上記車両側部構造において、リインフォースメントには、リインフォースメントとは別体のエクステンションが設けられ、エクステンションには、孔部が形成されていてもよい。
このように構成すれば、リインフォースメントの強度の低下を抑制しながら、リインフォースメントに孔部を設けることができる。
本発明による車両側部構造は、リアホイールハウスから上方に延びるリインフォースメントと、リアホイールハウスおよびリインフォースメントの車幅方向外側に配置されたサイドアウタパネルと、サイドアウタパネルの外側に配置され、リアサイドドアをロックするためのストライカと、サイドアウタパネルの内側に配置され、ストライカが取り付けられるブラケットとを備える。ブラケットには、係合部が設けられるとともに、リインフォースメントには、側面衝突時に係合部が係合される被係合部が設けられている。係合部および被係合部の一方が車幅方向に延びる突部であり、係合部および被係合部の他方が孔部であり、突部が孔部に挿入されている。リインフォースメントには、リインフォースメントとは別体のエクステンションが設けられ、エクステンションには、孔部が形成されている。
このように構成することによって、側面衝突時に、ブラケットの係合部がリインフォースメントの被係合部に係合されることにより、リアサイドドアに入力される衝突荷重がブラケットを介してリインフォースメントに伝達されるので、リアサイドドアのキャビンへの侵入を抑制することができる。また、ブラケットがリインフォースメントに接合されないので、高い寸法精度が要求されるのを抑制することができる。また、側面衝突時に係合部を被係合部に適切に係合させることができる。また、サイドアウタパネルの組付時に、突部が孔部に挿入されていない場合には、突部がブラケットまたはリインフォースメントと干渉することにより、サイドアウタパネルが浮き上がるので、サイドアウタパネルを組み付けることができない。したがって、突部が孔部に挿入された適切な状態でのサイドアウタパネルの組み付けを促すことができる。また、リインフォースメントの強度の低下を抑制しながら、リインフォースメントに孔部を設けることができる。
上記車両側部構造において、突部と孔部とが離間されていてもよい。
このように構成すれば、車両走行時に、突部と孔部とが接触するのを抑制することができるので、異音の発生を抑制することができる。また、突部を孔部に挿入しやすいので、サイドアウタパネルの組付作業を容易にすることができる。さらに、突部と孔部との距離を調整することにより、側面衝突時にリアサイドドアの後端の縦壁が車両後方側に引っ張られるタイミングを調整することができる。
記車両側部構造において、孔部の周囲にはバーリング部が形成されていてもよい。
このように構成すれば、側面衝突時に孔部が変形されるのを抑制することができる。
記車両側部構造において、孔部の周囲には補強パッチが設けられていてもよい。
このように構成すれば、孔部の周囲の厚みを大きくすることができるので、側面衝突時に孔部が変形されるのを抑制することができる。
本発明の車両側部構造によれば、高い寸法精度が要求されるのを抑制しながら、側面衝突時におけるリアサイドドアのキャビンへの侵入を抑制することができる。
本実施形態による車両側部構造が適用される車両の一例を示した側面図である。 本実施形態による車両側部構造を示した側面図である。 図2の車両側部構造のブラケットおよびロッドを示した斜視図である。 図2の車両側部構造を説明するための断面図である。 本実施形態による車両側部構造における側面衝突時の動作例を説明するための断面図である。 側面衝突時におけるリアサイドドアの速度変化の一例を示したグラフである。 第1変形例によるブラケットを説明するための斜視図である。 第2変形例によるブラケットを説明するための斜視図である。 第3変形例による補強パッチを説明するための斜視図である。 第4変形例によるエクステンションが設けられたルーフサイドアウタリインフォースメントを説明するための斜視図である。 第5変形例によるブラケットを説明するための斜視図である。 第6変形例によるブラケットを説明するための斜視図である。 第7変形例によるルーフサイドアウタリインフォースメントを説明するための斜視図である。 第8変形例によるルーフサイドアウタリインフォースメントを説明するための斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態による車両側部構造50が適用される車両100について説明する。
車両100は、図1に示すように、キャビン(図示省略)の両側部にフロントサイドドア開口(図示省略)およびリアサイドドア開口2a(図2参照)を有し、フロントサイドドア開口を開閉するフロントサイドドア1およびリアサイドドア開口2aを開閉するリアサイドドア2が設けられている。すなわち、フロントサイドドア1およびリアサイドドア2は、車幅方向(Y1およびY2方向)の両端部に左右一対で設けられ、車両前後方向(X1およびX2方向)において隣接するように配置されている。
フロントサイドドア1は、窓開口11aを有するドア本体11と、窓開口11aを開閉するドアガラス12と、ドアガラス12を昇降させるウィンドウレギュレータ(図示省略)とを含んでいる。ドア本体11は、ドアアウタパネルおよびドアインナパネルによって箱状に形成され、その内部空間にウィンドウレギュレータやロック機構(図示省略)などが収容されている。ドア本体11は、前端部がヒンジ(図示省略)を介してAピラー3aに連結されている。ロック機構は、ドア本体11の後端部に配置され、Bピラー3bに設けられたストライカ(図示省略)に係合可能に構成されている。ロック機構がストライカに係合されることにより、フロントサイドドア1がフロントサイドドア開口を閉じた状態で保たれる。
リアサイドドア2は、窓開口21aを有するドア本体21と、窓開口21aを開閉するドアガラス22と、ドアガラス22を昇降させるウィンドウレギュレータ(図示省略)とを含んでいる。ドア本体21は、ドアアウタパネルおよびドアインナパネルによって箱状に形成され、その内部空間にウィンドウレギュレータやロック機構23(図4参照)などが収容されている。ドア本体21は、前端部がヒンジ(図示省略)を介してBピラー3bに連結されている。ロック機構23は、ドア本体21の後端部に配置され、後述するストライカ8(図4参照)に係合可能に構成されている。ロック機構23がストライカ8に係合されることにより、リアサイドドア2がリアサイドドア開口2aを閉じた状態で保たれる。
そして、車両100の後輪4の上側に車両側部構造50が設けられている。車両側部構造50は、車幅方向の両端部に左右一対で設けられている。
-車両側部構造-
次に、図2~図4を参照して、本実施形態による車両側部構造50について説明する。なお、以下では、一対の車両側部構造50のうちの左側の車両側部構造50について説明する。右側の車両側部構造50は左側と同様に構成されているため説明を省略する。
車両側部構造50は、図2~図4に示すように、リアホイールハウス5(図2参照)と、ルーフサイドアウタリインフォースメント6と、サイドアウタパネル7(図4参照)と、ストライカ8(図4参照)と、ブラケット9とを備えている。なお、図2では、サイドアウタパネル7およびストライカ8の図示を省略し、図3では、リアホイールハウス5、サイドアウタパネル7およびストライカ8の図示を省略している。また、ルーフサイドアウタリインフォースメント6は、本発明の「リインフォースメント」の一例である。
リアホイールハウス5は、図2に示すように、ホイールハウスアウタパネル51およびホイールハウスインナパネル(図示省略)を含み、後輪4(図1参照)の上側を覆うように構成されている。
ホイールハウスアウタパネル51は、車体側壁を構成するフランジ部511と、フランジ部511から車幅方向外側(Y1方向側)に延びる外側カバー部512とを含んでいる。フランジ部511は、車幅方向と交差するように配置されている。フランジ部511の上側には、車体側壁を構成するルーフサイドインナパネル(図示省略)がフランジ部511に沿うように設けられている。フランジ部511およびルーフサイドインナパネルの車両前方側(X1方向側)の端部は、リアサイドドア開口2aの縁部の一部を構成している。外側カバー部512は、車幅方向から見て後輪4の外周に沿うようにほぼ半円弧状に形成されている。
ホイールハウスインナパネルは、内側カバー部および縦壁部を含んでいる。内側カバー部は、フランジ部511および外側カバー部512の境界部から車幅方向内側(Y2方向側)に延びるように形成されるとともに、車幅方向から見て後輪4の外周に沿うようにほぼ半円弧状に形成されている。縦壁部は、内側カバー部の車幅方向内側の端部に配置され、車幅方向から見てほぼ半円状に形成されている。
ルーフサイドアウタリインフォースメント6は、ホイールハウスアウタパネル51のフランジ部511およびルーフサイドインナパネルに対して車幅方向外側に配置されるとともに、ホイールハウスアウタパネル51の外側カバー部512の上方に配置されている。このルーフサイドアウタリインフォースメント6は、図3に示すように、上下方向(Z方向)に延びる本体部61と、フランジ部62および63とを含んでいる。
本体部61は、断面がほぼU字状に形成され、開放端が車幅方向内側を向くように配置されている。本体部61は、側面61aと、側面61aの車両前方側の端部から車幅方向内側に延びる前面61bと、側面61aの車両後方側(X2方向側)の端部から車幅方向内側に延びる後面61c(図4参照)とを有する。フランジ部62は、本体部61の開放端から互いに離れる側に延びるように形成され、ホイールハウスアウタパネル51のフランジ部511およびルーフサイドインナパネルに接合されている。フランジ部63は、本体部61の下端部に形成され、ホイールハウスアウタパネル51の外側カバー部512の上端部に接合されている。
すなわち、ルーフサイドアウタリインフォースメント6は、外側カバー部512の上端部から上方に延びるように構成されている。そして、ルーフサイドアウタリインフォースメント6とホイールハウスアウタパネル51およびルーフサイドインナパネルとにより閉断面が形成されている。
また、ルーフサイドアウタリインフォースメント6の車幅方向の内側には、図4に示すように、ルーフサイドインナリインフォースメント10が設けられている。ルーフサイドインナリインフォースメント10は、ホイールハウスアウタパネル51のフランジ部511に接合されるとともに、ホイールハウスインナパネルに接合されている。そして、ルーフサイドインナリインフォースメント10およびホイールハウス5により閉断面が形成されている。
サイドアウタパネル7は、ホイールハウス5およびルーフサイドアウタリインフォースメント6の車幅方向外側に配置され、車両100の外板を構成する。サイドアウタパネル7は、ストライカ8が配置されるストライカ配置面7aを有する。ストライカ配置面7aは、車両前後方向と交差するように配置され、ルーフサイドアウタリインフォースメント6の前面61bと間隔を隔てて配置されている。サイドアウタパネル7は、ホイールハウスアウタパネル51のフランジ部511の車両前方側の端部に接合されている。このため、サイドアウタパネル7の車両前方側の端部は、リアサイドドア開口2aの縁部の一部を構成している。なお、リアサイドドア開口2aの周縁には、ウェザストリップ71が装着されている。
ストライカ8は、リアサイドドア2をロックするために設けられ、リアサイドドア2のロック機構23が係合可能に構成されている。このストライカ8は、ベースプレート81と、ベースプレート81に形成されたU字状のストライカ本体82とを有する。ストライカ8は、サイドアウタパネル7の外側に配置されるとともに、ベースプレート81がストライカ配置面7aに沿うように配置されている。これにより、ストライカ本体82がベースプレート81に対して車両前方側に配置されており、ロック機構23がストライカ本体82に係合可能である。
そして、本実施形態の車両側部構造50では、側面衝突時に機能する構造部分が設けられている。具体的には、車両側部構造50は、側面衝突時にリアサイドドア2に入力される衝突荷重をルーフサイドアウタリインフォースメント6に伝達可能に構成されている。
-側面衝突用の構造部分-
次に、図2~図4を参照して、本実施形態による車両側部構造50における側面衝突時に機能する構造部分について説明する。
ルーフサイドアウタリインフォースメント6の下端部近傍には、図4に示すように、側面61aに後述するロッド92が挿入される円形の孔部64が形成されている。また、ルーフサイドアウタリインフォースメント6の孔部64の周囲には、補強パッチ65が設けられている。補強パッチ65は、L字状のプレートであり、ルーフサイドアウタリインフォースメント6の側面61aおよび前面61bに接合されている。補強パッチ65の孔部64と対応する位置には円形の孔部65aが形成され、その孔部65aの周囲にはバーリング部65bが形成されている。バーリング部65bは、孔部65aの周縁に形成された円環状の突出部(フランジ部)である。このバーリング部65bは、車幅方向内側(Y2方向側)に突出するように形成され、孔部64の内部に配置されている。すなわち、バーリング部65bが孔部64に嵌め合わされている。なお、孔部65aは、本発明の「被係合部」の一例である。
ブラケット9は、ストライカ8を保持するリテーナ91が取り付けられるとともに、孔部65aに挿入されるロッド92が取り付けられている。たとえば、ブラケット9の厚みが1.2mmであり、ロッド92の直径が16mmである。ブラケット9は、サイドアウタパネル7の内側に配置されている。このブラケット9は、ほぼZ字状に形成されたプレートであり、3つの面部9a~9cを有する。
面部9aは、車両前後方向に延びるように形成され、ホイールハウスアウタパネル51のフランジ部511とサイドアウタパネル7との間に配置されている。面部9aの車両前方側(X1方向側)の端部は、フランジ部511およびサイドアウタパネル7に挟み込まれた状態で接合されている。面部9aの車両後方側(X2方向側)の端部には、面部9bが車幅方向外側(Y1方向側)に延びるように形成されている。面部9bは、サイドアウタパネル7のストライカ配置面7aに沿うように配置され、リテーナ91が取り付けられている。リテーナ91には、ボルトなどの締結部材(図示省略)によりストライカ8のベースプレート81が固定されている。面部9bの車幅方向外側の端部には、面部9cが車両後方側に延びるように形成されている。面部9cは、ルーフサイドアウタリインフォースメント6の側面61aよりも車幅方向外側に配置されている。面部9bおよび9cには、ロッド92が取り付けられている。なお、面部9bおよび9cは、それぞれ、本発明の「第1面部」および「第2面部」の一例である。
ロッド92は、車両前方側がブラケット9に取り付けられ、車両後方側が孔部65aに挿入されている。具体的には、ロッド92は、図3に示すように、3つの屈曲部が形成された丸棒であり、4つの棒部92a~92dを有する。
棒部92aは、車幅方向に延びるように形成され、ブラケット9の面部9bに取り付けられている。この棒部92aは、リテーナ91の下方に配置されている。棒部92aの車幅方向外側の端部には、棒部92bが上方に延びるように形成されている。棒部92bは、面部9bおよび9cの境界部に沿って延びるように形成され、その境界部に取り付けられている。棒部92bおよび面部9b(図2参照)は、下端部に対して上端部が車両後方側に配置されるように若干傾斜されている。棒部92bの上端部には、棒部92cが車両後方側に延びるように形成されている。棒部92cの車両前方側は、面部9cに取り付けられている。棒部92cは、ルーフサイドアウタリインフォースメント6の側面61aよりも車幅方向外側に配置されている。棒部92cの車両後方側の端部には、棒部92dが車幅方向内側に延びるように形成されている。棒部92dがルーフサイドアウタリインフォースメント6の孔部65aに挿入されている。
すなわち、ロッド92がブラケット9から車両後方側に延びて車幅方向内側に折れ曲がるフック状に形成されている。つまり、ロッド92の車両後方側は、L字状に形成され、車幅方向内側に突出する棒部92dが孔部65aに挿入されている。したがって、側面衝突時に、ロッド92の棒部92dがルーフサイドアウタリインフォースメント6の孔部65aに係合されるようになっている。なお、棒部92dは、本発明の「係合部」および「突部」の一例である。
ここで、孔部65aの直径は棒部92dの直径よりも大きくされており、棒部92dと孔部65aとが離間されている。すなわち、孔部65aに挿入される棒部92dは、その孔部65aと接触していない。孔部65aにおいて最も車両前方側の部分と、棒部92dにおいて最も車両前方側の部分との距離D(図4参照)は、予め設定された値である。この距離Dを調整することにより、側面衝突時にリアサイドドア2の後端の縦壁21b(図4参照)が車両後方側に引っ張られるタイミングを調整することが可能である。たとえば、距離Dは、後述する期間T2(図6参照)に縦壁21bに荷重が作用されてリアサイドドア2の車両後方側の部分の侵入速度が低減されるように設定されている。
-側面衝突時の動作例-
次に、図5を参照して、本実施形態による車両側部構造50における側面衝突時の動作例について説明する。
車両100の側面に対して衝突物150が衝突されると、衝突物150がリアサイドドア2の車両前方側の部分に接触される。衝突物150は、たとえば車両を模したMDB(Moving Deformable Barrier;ムービングデフォーマブルバリア)である。このため、衝突物150によりリアサイドドア2の車両前方側の部分が車幅方向内側へと押し込まれ、それに伴いリアサイドドア2の車両後方側の部分が車両前方側へと引っ張られる。このとき、リアサイドドア2のロック機構23がストライカ8に係合されていることから、図5に示すように、リアサイドドア2によりブラケット9が車両前方側に引っ張られ、ロッド92の棒部92dがルーフサイドアウタリインフォースメント6の孔部65aに係合される。これにより、リアサイドドア2に入力される衝突荷重がブラケット9およびロッド92を介してルーフサイドアウタリインフォースメント6に伝達される。すなわち、リアサイドドア2に入力される衝突荷重の一部をルーフサイドアウタリインフォースメント6によって負担することができる。したがって、リアサイドドア2のキャビンへの侵入を抑制することが可能である。
また、側面衝突時において、リアサイドドア2の車両前方側の部分が車幅方向内側に押し込まれながら、リアサイドドア2の車両後方側の部分が車両前方側に移動される際に、ロッド92の棒部92dがルーフサイドアウタリインフォースメント6の孔部65aに係合され、リアサイドドア2の後端の縦壁21bがルーフサイドアウタリインフォースメント6によって車両後方側に引っ張られると、リアサイドドア2の車両後方側の部分においてドアインナパネルがドアアウタパネル側(Y1方向側)に近づこうとするため、リアサイドドア2の車両後方側の部分のキャビンへの侵入をより抑制することが可能である。なお、リアサイドドア2の縦壁21bがルーフサイドアウタリインフォースメント6によって車両後方側に引っ張られるときには、衝突物150によってリアサイドドア2の車両前方側の部分が車幅方向内側に押し込まれており、リアサイドドア2の車両後方側の部分は、車両後方側の端部が車幅方向外側に配置されるように車両前後方向に対して傾斜されている。すなわち、リアサイドドア2の車両後方側の部分は、車両前方側が車幅方向内側に配置されるように傾斜されている。
-側面衝突時のリアサイドドアの速度変化-
次に、図6を参照して、本実施形態による車両側部構造50における側面衝突時のリアサイドドア2の速度変化について説明する。なお、図6では、本実施形態の車両側部構造50における側面衝突時のリアサイドドア2の速度変化を示すとともに、側面衝突時に機能する構造部分が設けられていない比較例の車両側部構造における側面衝突時のリアサイドドアの速度変化を示した。以下では、比較例の車両側部構造における側面衝突時のリアサイドドアの速度変化について説明した後に、本実施形態の車両側部構造50における側面衝突時のリアサイドドア2の速度変化について説明する。
[比較例による速度変化]
図6に示すように、比較例による車両側部構造では、側面衝突時に、衝突物からの入力によってリアサイドドアの車幅方向内側への速度が上昇する。そして、時点t1において、衝突物に押されて車幅方向内側に移動するリアサイドドアがキャビン内のリアシートに当たり、リアサイドドアの速度が低下される。
次に、時点t2において、リアサイドドアの車両前方側の部分のドアアウタパネルおよびドアインナパネルが底付きし(潰しきられ)、リアサイドドアの速度が上昇される。その後、時点t3において、リアサイドドアの速度が低下される。
次に、時点t4において、リアサイドドアを支えるBピラーが変形され、リアサイドドアの速度が上昇される。そして、時点t5において、車両および衝突物の変形が終わり、リアサイドドア(車両)の速度が衝突物の速度と同じになる。
ここで、時点t3から時点t5までの期間T1は、側面衝突時にキャビン側に侵入するリアサイドドアのキャビンへの影響が大きい期間である。このため、期間T1におけるリアサイドドア2の速度を低減することが望まれる。
[本実施形態による速度変化]
本実施形態による車両側部構造50では、側面衝突時に、衝突物150からの入力によってリアサイドドア2の車幅方向内側への速度が上昇する。そして、時点t1において、衝突物150に押されて車幅方向内側に移動するリアサイドドア2がキャビン内のリアシートに当たり、リアサイドドア2の速度が低下される。
次に、時点t2において、リアサイドドア2の車両前方側の部分のドアアウタパネルおよびドアインナパネルが底付きし、リアサイドドア2の速度が上昇される。また、リアサイドドア2の車両後方側の部分が車両前方側に移動されることにより、ロッド92の棒部92dとルーフサイドアウタリインフォースメント6の孔部65aとの係合が開始される。その後、時点t3において、リアサイドドア2の速度が低下される。
ここで、本実施形態では、時点t3からの期間T2において、リアサイドドア2の後端の縦壁21bがルーフサイドアウタリインフォースメント6によって車両後方側に引っ張られることにより、リアサイドドア2の車両後方側の部分においてドアインナパネルがドアアウタパネル側に近づこうとする。これにより、本実施形態の車両側部構造50では、比較例に比べて、リアサイドドア2の速度が低減される。
次に、時点t4において、リアサイドドア2を支えるBピラー3bが変形され、リアサイドドア2の速度が上昇される。そして、時点t5において、車両100および衝突物150の変形が終わり、リアサイドドア2(車両100)の速度が衝突物150の速度と同じになる。
なお、図6において、比較例における時点t1~t5と、本実施形態における時点t1~t5とは、それぞれ、厳密には異なるが、ほぼ同じタイミングである。たとえば、時点t1は衝突開始から16msecが経過する時点であり、時点t2は衝突開始から22msecが経過する時点であり、時点t3は衝突開始から28msecが経過する時点であり、時点t4は衝突開始から38msecが経過する時点であり、時点t5は衝突開始から50msecが経過する時点である。また、たとえば、期間T1は、衝突開始からの経過時間が28msecから50msecまでの期間であり、期間T2は、衝突開始からの経過時間が28msecから36msecまでの期間である。
-効果-
本実施形態では、上記のように、リアサイドドア2用のストライカ8にブラケット9が取り付けられ、かつ、ブラケット9に棒部92dが設けられるとともに、ルーフサイドアウタリインフォースメント6に孔部65aが設けられることによって、側面衝突時に、棒部92dが孔部65aに係合されることにより、リアサイドドア2に入力される衝突荷重がブラケット9を介してルーフサイドアウタリインフォースメント6に伝達されるので、リアサイドドア2のキャビンへの侵入を抑制することができる。また、ブラケット9がルーフサイドアウタリインフォースメント6に接合されないので、高い寸法精度が要求されるのを抑制することができる。その結果、高い寸法精度が要求されるのを抑制しながら、側面衝突時におけるリアサイドドア2のキャビンへの侵入を抑制することができる。
また、本実施形態では、棒部92dが孔部65aに挿入されていることによって、側面衝突時に棒部92dを孔部65aに適切に係合させることができる。また、サイドアウタパネル7の組付時に、棒部92dが孔部65aに挿入されていない場合には、棒部92dがルーフサイドアウタリインフォースメント6と干渉することにより、サイドアウタパネル7が浮き上がるので、サイドアウタパネル7を組み付けることができない。したがって、棒部92dが孔部65aに挿入された適切な状態でのサイドアウタパネル7の組み付けを促すことができる。
また、本実施形態では、棒部92dと孔部65aとが離間されることによって、車両走行時に、棒部92dと孔部65aとが接触するのを抑制することができるので、異音の発生を抑制することができる。また、棒部92dを孔部65aに挿入しやすいので、サイドアウタパネル7の組付作業を容易にすることができる。さらに、棒部92dと孔部65aとの距離Dを調整することにより、側面衝突時にリアサイドドア2の後端の縦壁21bが車両後方側に引っ張られるタイミングを調整することができる。そして、縦壁21bが時点t3に車両後方側に引っ張られるように距離Dが設定されることにより、期間T2においてリアサイドドア2のキャビンへの侵入をより抑制することができる。ここで、リアサイドドアのベルトラインリインフォースメントおよびインパクトビームの耐力を高くするとともに、それらの着地点となるドアオープニングの耐力を高くすることにより、リアサイドドアのキャビンへの侵入を抑制することが考えられるが、この手法で本実施形態と同等の侵入抑制効果を得ようとした場合には重量が大きくなる。たとえば、本実施形態における側面衝突時に機能する構造部分の重量が1.2kg程度であるのに対して、ベルトラインリインフォースメントおよびインパクトビームやその着地点の耐力を高くする手法で本実施形態と同等の効果を得ようとする場合には重量が4.2kg程度増加する。すなわち、本実施形態では、重量の増加を抑制しながら、リアサイドドア2のキャビンへの侵入を抑制することができる。
また、本実施形態では、ブラケット9にロッド92が設けられ、そのロッド92が棒部92dを有することによって、ロッド92により、側面衝突時の衝突荷重を適切に伝達することができる。
また、本実施形態では、ストライカ8が取り付けられる面部9bと、面部9bから車両後方側に延びる面部9cとをブラケット9が有し、面部9bおよび9cにロッド92が取り付けられることによって、側面衝突時に、面部9bと面部9cとの角度が変化するようにブラケット9が変形されるのを抑制することができる。すなわち、ブラケット9が面部9bおよび9cの境界部で折れ曲がるのを抑制することができる。これにより、ブラケット9の変形に起因するリアサイドドア2の侵入量の増加を抑制することができる。
また、本実施形態では、孔部65aの周囲にバーリング部65bが形成されることによって、側面衝突時に孔部65aが変形されるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、孔部65aの周囲に補強パッチ65が設けられることによって、孔部65aの周囲の厚みを大きくすることができるので、側面衝突時に孔部65aが変形されるのを抑制することができる。また、ルーフサイドアウタリインフォースメント6に孔部64を形成したことによる強度の低下を補うことができる。
-他の実施形態-
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、左右両方の車両側部構造50に側面衝突時に機能する構造部分が設けられる例を示したが、これに限らず、左右のいずれか一方の車両側部構造のみに側面衝突時に機能する構造部分が設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、ロッド92が孔部65aに挿入されている例を示したが、これに限らず、側面衝突時にロッドが孔部に挿入されて係合されるようになっていれば、衝突前に予めロッドが孔部に挿入されていなくてもよい。
また、上記実施形態では、ロッド92と孔部65aとが離間される例を示したが、これに限らず、ロッドと孔部とが接触されていてもよい。
また、上記実施形態では、ブラケット9にロッド92が設けられる例を示したが、これに限らず、ブラケットにロッドが設けられておらず、ブラケットが孔部に挿入されるようにしてもよい。この場合、孔部が長孔であってもよい。このように構成すれば、側面衝突時におけるブラケット(係合部)と孔部との接触面積を大きくすることができるので、孔部に伝達される衝突荷重を分散することができる。
たとえば、図7に示す第1変形例のように、ブラケット200が面部200a~200dを有していてもよい。面部200aは、上記した面部9aと同様に構成されている。面部200bは、面部200aの車両後方側(X2方向側)の端部から車幅方向外側(Y1方向側)に延びるように形成され、ストライカを保持するリテーナが取り付けられている。面部200bの車幅方向外側の端部には、面部200cが車両後方側に延びるように形成されている。面部200cの車両後方側の端部には、面部200dが車幅方向内側(Y2方向側)に延びるように形成されている。面部200cおよび200dには、ビード部201が形成されている。ビード部201は、面部200cから車幅方向外側に突出するように形成されるとともに、面部200cにおいて車両前後方向(X1およびX2方向)に延びるように形成されている。また、ビード部201は、面部200dから車両後方側に突出するように形成されるとともに、面部200dにおいて車幅方向(Y1およびY2方向)に延びるように形成されている。そして、面部200dがルーフサイドアウタリインフォースメントの孔部に挿入されている。このようにビード部201を形成することによって、面部200cおよび200dの強度の向上を図ることができるので、側面衝突時にブラケット200が変形されるのを抑制することができる。なお、面部200bおよび200cは、それぞれ、本発明の「第1面部」および「第2面部」の一例である。面部200dは、本発明の「第3面部」、「係合部」および「突部」の一例である。
また、図8に示す第2変形例のように、ブラケット210が2枚の板材211および212によって構成されていてもよい。板材212は板材211よりも厚みが大きい。たとえば、板材211の厚みが1.2mmであり、板材212の厚みが8mmである。板材211は、ほぼZ字状に形成され、3つの面部211a~211cを有する。板材212は、ほぼL字状に形成され、2つの面部212aおよび212bを有する。面部211aは、上記した面部9aと同様に構成されている。面部211bは、面部211aの車両後方側(X2方向側)の端部から車幅方向外側(Y1方向側)に延びるように形成され、ストライカを保持するリテーナが取り付けられている。面部211bの車幅方向外側の端部には、面部211cが車両後方側に延びるように形成されている。面部212aは、車両前後方向(X1およびX2方向)に延びるように形成され、面部211cに接合されている。面部212aの車両後方側の端部には、面部212bが車幅方向内側(Y2方向側)に延びるように形成されている。そして、面部212bがルーフサイドアウタリインフォースメントの孔部に挿入されている。このように構成すれば、ブラケット210の質量の増加を抑制しながら、孔部に挿入される面部212bの強度の向上を図ることができるので、側面衝突時にブラケット210が変形されるのを抑制することができる。なお、板材212にビード部が形成されていてもよい。また、板材211および212は、それぞれ、本発明の「第1板材」および「第2板材」の一例である。面部211bは、本発明の「第1面部」の一例である。面部211cおよび212aは、本発明の「第2面部」の一例である。面部212bは、本発明の「第3面部」、「係合部」および「突部」の一例である。
また、上記実施形態では、補強パッチ65が孔部65aの周囲の全体に設けられる例を示したが、これに限らず、補強パッチが設けられていなくてもよいし、補強パッチが孔部の周囲の一部のみに設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、補強パッチ65にバーリング部65bが形成され、ルーフサイドアウタリインフォースメント6にバーリング部が形成されない例を示したが、これに限らず、ルーフサイドアウタリインフォースメントにバーリング部が形成され、補強パッチにバーリング部が形成されないようにしてもよい。また、ルーフサイドアウタリインフォースメントおよび補強パッチの両方にバーリング部が形成されていてもよいし、ルーフサイドアウタリインフォースメントおよび補強パッチの両方にバーリング部が形成されないようにしてもよい。
たとえば、図9に示す第3変形例のように、補強パッチ220がルーフサイドアウタリインフォースメント6の孔部64の周囲の一部のみに設けられていてもよい。補強パッチ220は、L字状に形成され、ルーフサイドアウタリインフォースメント6の側面61aおよび前面61bに接合されている。補強パッチ220には円弧状の切欠部221が形成され、その切欠部221に孔部64が配置されている。すなわち、孔部64の周囲の車両前方側(X1方向側)の半分のみに補強パッチ220が設けられている。側面61aの車両前方側の端部から孔部64までの距離は、たとえば10mm程度である。なお、ルーフサイドアウタリインフォースメント6および補強パッチ220にバーリング部が形成されていないが、ルーフサイドアウタリインフォースメント6および補強パッチ220の少なくともいずれか一方にバーリング部が形成されていてもよい。また、孔部64は、本発明の「被係合部」の一例である。
また、上記実施形態では、ルーフサイドアウタリインフォースメント6に孔部65aが設けられる例を示したが、これに限らず、図10に示す第4変形例によるルーフサイドアウタリインフォースメント230のように、孔部232を有するエクステンション231が設けられていてもよい。ルーフサイドアウタリインフォースメント230には、被係合部として機能する孔部が形成されていない。エクステンション231は、ルーフサイドアウタリインフォースメント230とは別体であり、ルーフサイドアウタリインフォースメント230に対して車両前方側(X1方向側)に配置されている。このエクステンション231は、一方端部231aがルーフサイドアウタリインフォースメント230の側面230aに接合され、他方端部231bがルーフサイドアウタリインフォースメント230の前面230bに接合されている。孔部232は、エクステンション231の側面230aから車両前方側に延びる面に形成されている。孔部232には、ブラケットの突部が挿入されている。このように構成すれば、ルーフサイドアウタリインフォースメント230の強度の低下を抑制しながら、ルーフサイドアウタリインフォースメント230に孔部232を設けることができる。さらに、ブラケットまたはロッドの車両前後方向の長さを短くすることができる。なお、孔部232の周囲には、バーリング部が形成されていてもよいし、補強パッチが設けられていてもよい。また、ルーフサイドアウタリインフォースメント230は、本発明の「リインフォースメント」の一例であり、孔部232は、本発明の「被係合部」の一例である。
また、上記実施形態では、ロッド92が挿入される専用の孔部65aが設けられる例を示したが、これに限らず、ルーフサイドアウタリインフォースメントに接合などのために孔部が形成されている場合には、その孔部にロッドが挿入されるようにしてもよい。このように構成すれば、ロッドが挿入される専用の孔部を形成する必要がないので、ルーフサイドアウタリインフォースメントの強度の低下を抑制することができる。
また、上記実施形態では、ロッド92の断面形状が円形である例を示したが、これに限らず、ロッドの断面形状が多角形などであってもよい。同様に、孔部65aが円形である例を示したが、これに限らず、孔部が多角形などであってもよい。
また、上記実施形態では、ルーフサイドアウタリインフォースメント6に孔部65aを設けるとともに、その孔部65aに挿入されるロッド92をブラケット9に設ける例を示したが、これに限らず、ブラケットに孔部を設けるとともに、その孔部に挿入される突部をルーフサイドアウタリインフォースメントに設けるようにしてもよい。
たとえば、図11に示す第5変形例のように、ブラケット240に孔部241が形成されていてもよい。孔部241は、円形であり、周囲にバーリング部242が形成されている。この孔部241には、ルーフサイドアウタリインフォースメントに設けられた突部が挿入されている。なお、孔部241は、長孔であってもよいし、バーリング部242が形成されていなくてもよい。孔部241の周囲に補強パッチが設けられていてもよい。また、孔部241は、本発明の「係合部」の一例である。
また、図12に示す第6変形例のように、ブラケット250に孔部251が形成され、そのブラケット250が2枚の板材252および253によって構成されていてもよい。板材253は板材252よりも厚みが大きい。たとえば、板材252の厚みが1.2mmであり、板材253の厚みが8mmである。孔部251は、円形であり、厚みの異なる板材252および253によって構成されている。板材253は、板材252に対して車両後方側(X2方向側)に配置されている。孔部251には、ルーフサイドアウタリインフォースメントに設けられた突部が挿入されている。そして、側面衝突時には、板材253がルーフサイドアウタリインフォースメントの突部に接触されるようになっている。なお、孔部251は、長孔であってもよいし、バーリング部が形成されていてもよい。また、孔部251は、本発明の「係合部」の一例である。
また、図13に示す第7変形例のように、ルーフサイドアウタリインフォースメント260に棒状の突部261が設けられていてもよい。突部261は、ルーフサイドアウタリインフォースメント260の側面260aから車幅方向外側(Y1方向側)に突出するように形成されている。突部261は、ブラケットに設けられた孔部に挿入されている。このように構成すれば、ルーフサイドアウタリインフォースメント260に孔部を形成する必要がないので、ルーフサイドアウタリインフォースメント260の強度の低下を抑制することができる。なお、ルーフサイドアウタリインフォースメント260は、本発明の「リインフォースメント」の一例であり、突部261は、本発明の「被係合部」の一例である。
また、図14に示す第8変形例のように、ルーフサイドアウタリインフォースメント270に板状の突部271が設けられていてもよい。突部271は、ルーフサイドアウタリインフォースメント270の側面270aから車幅方向外側(Y1方向側)に突出するように形成されている。突部271は、ブラケットに設けられた孔部に挿入されている。このように構成すれば、ルーフサイドアウタリインフォースメント270に孔部を形成する必要がないので、ルーフサイドアウタリインフォースメント270の強度の低下を抑制することができる。なお、ルーフサイドアウタリインフォースメント270は、本発明の「リインフォースメント」の一例であり、突部271は、本発明の「被係合部」の一例である。
また、上記実施形態において、ルーフサイドアウタリインフォースメント6の車両前方側のフランジ部62の一部がリアサイドドア開口2aまで延ばされていてもよい。
また、上記実施形態において、各部材間(たとえば、ルーフサイドアウタリインフォースメントと補強パッチとの間)に図示省略した発泡材が挟み込まれていてもよい。
本発明は、リアホイールハウスから上方に延びるリインフォースメントを備える車両側部構造に利用可能である。
2 リアサイドドア
5 リアホイールハウス
6、230、260、270 ルーフサイドアウタリインフォースメント(リインフォースメント)
7 サイドアウタパネル
8 ストライカ
9、200、210、240、250 ブラケット
9b、200b、211b 面部(第1面部)
9c、200c、211c、212a 面部(第2面部)
50 車両側部構造
64、65a、232 孔部(被係合部)
65、220 補強パッチ
65b、242 バーリング部
92 ロッド
92d 棒部(係合部、突部)
200d、212b 面部(第3面部、係合部、突部)
201 ビード部
211 板材(第1板材)
212 板材(第2板材)
231 エクステンション
241、251 孔部(係合部)
261、271 突部(被係合部)

Claims (10)

  1. リアホイールハウスから上方に延びるリインフォースメントと、
    前記リアホイールハウスおよび前記リインフォースメントの車幅方向外側に配置されたサイドアウタパネルと、
    前記サイドアウタパネルの外側に配置され、リアサイドドアをロックするためのストライカと、
    前記サイドアウタパネルの内側に配置され、前記ストライカが取り付けられるブラケットとを備える車両側部構造であって、
    前記ブラケットには、係合部が設けられるとともに、前記リインフォースメントには、側面衝突時に前記係合部が係合される被係合部が設けられ
    前記係合部および前記被係合部の一方が車幅方向に延びる突部であり、前記係合部および前記被係合部の他方が孔部であり、前記突部が前記孔部に挿入され、
    前記ブラケットにはロッドが設けられるとともに、前記リインフォースメントには前記孔部が設けられており、
    前記ロッドは、車両前方側が前記ブラケットに取り付けられ、車両後方側が前記孔部に挿入されていることを特徴とする車両側部構造。
  2. 請求項に記載の車両側部構造において、
    前記ブラケットは、前記ストライカが取り付けられる第1面部と、前記第1面部から車両後方側に延びる第2面部とを含み、
    前記第1面部および前記第2面部に前記ロッドが取り付けられていることを特徴とする車両側部構造。
  3. リアホイールハウスから上方に延びるリインフォースメントと、
    前記リアホイールハウスおよび前記リインフォースメントの車幅方向外側に配置されたサイドアウタパネルと、
    前記サイドアウタパネルの外側に配置され、リアサイドドアをロックするためのストライカと、
    前記サイドアウタパネルの内側に配置され、前記ストライカが取り付けられるブラケットとを備える車両側部構造であって、
    前記ブラケットには、係合部が設けられるとともに、前記リインフォースメントには、側面衝突時に前記係合部が係合される被係合部が設けられ
    前記係合部および前記被係合部の一方が車幅方向に延びる突部であり、前記係合部および前記被係合部の他方が孔部であり、前記突部が前記孔部に挿入され、
    前記ブラケットは、前記ストライカが取り付けられる第1面部と、前記第1面部から車両後方側に延びる第2面部と、前記第2面部から車幅方向内側に延びる第3面部とを含み、
    前記リインフォースメントには、前記第3面部が挿入される前記孔部が設けられていることを特徴とする車両側部構造。
  4. 請求項に記載の車両側部構造において、
    前記第2面部および前記第3面部にはビード部が形成されていることを特徴とする車両側部構造。
  5. 請求項またはに記載の車両側部構造において、
    前記ブラケットは、第1板材と、前記第1板材よりも厚みが大きい第2板材とを含み、
    前記第1板材により前記第1面部および前記第2面部が構成され、前記第2板材により前記第2面部および前記第3面部が構成されていることを特徴とする車両側部構造。
  6. 請求項1~5のいずれか1つに記載の車両側部構造において、
    前記リインフォースメントには、前記リインフォースメントとは別体のエクステンションが設けられ、
    前記エクステンションには、前記孔部が形成されていることを特徴とする車両側部構造。
  7. リアホイールハウスから上方に延びるリインフォースメントと、
    前記リアホイールハウスおよび前記リインフォースメントの車幅方向外側に配置されたサイドアウタパネルと、
    前記サイドアウタパネルの外側に配置され、リアサイドドアをロックするためのストライカと、
    前記サイドアウタパネルの内側に配置され、前記ストライカが取り付けられるブラケットとを備える車両側部構造であって、
    前記ブラケットには、係合部が設けられるとともに、前記リインフォースメントには、側面衝突時に前記係合部が係合される被係合部が設けられ
    前記係合部および前記被係合部の一方が車幅方向に延びる突部であり、前記係合部および前記被係合部の他方が孔部であり、前記突部が前記孔部に挿入され、
    前記リインフォースメントには、前記リインフォースメントとは別体のエクステンションが設けられ、
    前記エクステンションには、前記孔部が形成されていることを特徴とする車両側部構造。
  8. 請求項1~7のいずれか1つに記載の車両側部構造において、
    前記突部と前記孔部とが離間されていることを特徴とする車両側部構造。
  9. 請求項のいずれか1つに記載の車両側部構造において、
    前記孔部の周囲にはバーリング部が形成されていることを特徴とする車両側部構造。
  10. 請求項のいずれか1つに記載の車両側部構造において、
    前記孔部の周囲には補強パッチが設けられていることを特徴とする車両側部構造。
JP2019001695A 2018-01-24 2019-01-09 車両側部構造 Active JP7099332B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102019200798.8A DE102019200798A1 (de) 2018-01-24 2019-01-23 Fahrzeugseitenaufbau
CN201910062681.7A CN110065534B (zh) 2018-01-24 2019-01-23 车辆侧部构造
US16/256,476 US10882561B2 (en) 2018-01-24 2019-01-24 Vehicle side structure

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018010002 2018-01-24
JP2018010002 2018-01-24

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019127262A JP2019127262A (ja) 2019-08-01
JP7099332B2 true JP7099332B2 (ja) 2022-07-12

Family

ID=67472912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019001695A Active JP7099332B2 (ja) 2018-01-24 2019-01-09 車両側部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7099332B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6852109B2 (ja) 2019-04-10 2021-03-31 株式会社豊田自動織機 ストライカ取付構造
JP6888042B2 (ja) 2019-04-10 2021-06-16 株式会社豊田自動織機 ストライカ取付構造
WO2021006124A1 (ja) 2019-07-08 2021-01-14 住友金属鉱山株式会社 リチウムイオン二次電池用正極活物質およびリチウムイオン二次電池

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017132293A (ja) 2016-01-25 2017-08-03 本田技研工業株式会社 車体構造

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017132293A (ja) 2016-01-25 2017-08-03 本田技研工業株式会社 車体構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019127262A (ja) 2019-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7099332B2 (ja) 車両側部構造
CN110065534B (zh) 车辆侧部构造
JP5360156B2 (ja) 車両用バックドア構造
JP5556469B2 (ja) 車両の側部車体構造
JP4405327B2 (ja) フロントフェンダ構造
JP2009137467A (ja) 自動車のピラー構造
JP4853243B2 (ja) 車体下部構造
JPWO2010092737A1 (ja) 車両用ドア構造体
JP5001907B2 (ja) 車両のロック部構造
KR102371245B1 (ko) 차량의 센터 필러 구조
US11235644B2 (en) Vehicle-body structure of vehicle
US10967909B2 (en) Side vehicle-body structure of vehicle
WO2014061383A1 (ja) 車両用開閉体構造
JP6969338B2 (ja) 車両側部構造
JP4887991B2 (ja) 車両の樹脂ルーフ構造
JP2019031231A (ja) 車両用ドア構造
JP6587549B2 (ja) 樹脂製バックドアの補強構造
JP4718232B2 (ja) バックドア構造
JP5694702B2 (ja) 車両におけるフードロックストライカの取付構造
JP3458559B2 (ja) 自動車用ドア車室侵入抑制装置
JP7415375B2 (ja) 車両の側部構造
JP6725870B2 (ja) 車両用ドア構造
JP7081334B2 (ja) 車両のドア構造
JP2013082306A (ja) スライドドア車のロッカ構造
JP6493184B2 (ja) 車両側部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220511

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220613

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7099332

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151