JP7271326B2 - 開閉装置の修復方法及び開閉装置 - Google Patents
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Description
このような窓用シャッター装置では、ガイドレールや、収納ケース、下枠等、外部に露出する外装部材について、その一部分が、建物の壁材の裏側に埋め込まれ、シール材の充填等により壁材との隙間が水密に塞がれている。
空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体と、前記開閉体を閉鎖方向へ案内する既設ガイドレールと、前記開閉体をその開放方向側で巻き取ったり繰出したりする巻取軸と、前記巻取軸の端部側を支持する既設支持ブラケットと、前記巻取軸及び前記既設支持ブラケットを内在する収納ケースとを備えた開閉装置を修復するようにした開閉装置の修復方法において、前記巻取軸を取り外す工程と、前記既設支持ブラケットの内側に修復用支持ブラケットを設ける工程と、前記修復用支持ブラケットに巻取軸を装着する工程とを含み、前記修復用支持ブラケットは、巻取軸の一端側を支持する一方の支持部と、同巻取軸の他端側を支持する他方の支持部と、これら一方及び他方の支持部を連結して一体化する連結部とを有することを特徴とする開閉装置の修復方法。
第一の特徴は、空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体と、前記開閉体を閉鎖方向へ案内する既設ガイドレールと、前記開閉体をその開放方向側で巻き取ったり繰出したりする巻取軸と、前記巻取軸の端部側を支持する既設支持ブラケットと、前記巻取軸及び前記既設支持ブラケットを内在する収納ケースとを備えた開閉装置を修復するようにした開閉装置の修復方法において、前記巻取軸を取り外す工程と、前記既設支持ブラケットの内側に修復用支持ブラケットを設ける工程と、前記修復用支持ブラケットに巻取軸を装着する工程とを含む(図1~図9、図13参照)。
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明において、「開閉体厚さ方向」とは、閉鎖状態の開閉体の厚さ方向を意味する。また、「開閉体幅方向」とは、開閉体の開閉方向と略直交する方向であって、開閉体の厚さ方向ではない方向を意味する。また、「開閉体開閉方向」とは、開閉体が空間を仕切ったり開放したりするためにスライドする方向を意味する。
また、以下の説明では、開閉体厚さ方向において、屋外側を前、屋内側を後と表現する場合がある。
本実施の形態の修復方法は、既設の巻取軸32を取り外す工程、既設支持ブラケット34(図2参照)の内側に修復用支持ブラケット35(図1及び図9参照)を設ける工程、修復用支持ブラケット35に対し既存の巻取軸32に換えて修復用の巻取軸32’を装着する工程等により、開閉装置の巻取軸の支持構造を修復する。
以下、この修復方法及び各部の構造を詳細に説明する。
この開閉装置1は、構造物開口部の窓サッシSの屋外側に位置するように、構造物壁面に固定されて窓用シャッター装置を構成する。
符号d2は既設ガイドレール20に形成された損傷である。なお、損傷d2は、例えば強風時の飛来物等との接触により形成されたものであり、この損傷の具体例としては、凹みや、欠け、摩耗、塗装剥がれ等が挙げられる。
この開閉体10の幅方向の端部には、必要に応じて、開閉体厚み方向へ突出してガイドレール内から抜けないように係合する抜止め部材13(図6参照)が設けられる。
より詳細に説明すれば、この既設ガイドレール20は、図6に横断面形状を示すように、開閉体10の幅方向の端部を凹状に囲んで上下方向へ案内するガイド本体部21と、このガイド本体部21の後方側(図6の上方側)に設けられて不動部位(例えば、構造物壁面やサッシ等)に止着される止着柱部22とを一体的に有し、上下方向へ連続している。
この上側カバー31aの天壁部の後側の端部には、上方へ折り曲げられた形状の止着片部31a1が設けられる。また、上側カバー31aの前壁部の下端側には、後側へ折り曲げられた凹片部31a2が設けられる。
外壁x1の端部と上側カバー31a上面の間は、シール材等により水密処理が施されている。
この開閉カバー31bの前壁部の上端側には、後側へ折り曲げられて、上側カバー31aの凹片部31a2に重ね合わせられる凹片部31b1が設けられる。そして、同前壁部の下端側には、後側へ曲げられた下壁部31b2が設けられる。また、この下壁部31b2よりも後側には、開閉体10を遊挿するための開口が確保される。
この既設支持ブラケット34は、図3に示すように、側部カバー31cの内面に沿う平板状の本体板部34aと、この本体板部34aの上端側、前端側、下端側で開閉体幅方向へ突出する止着片部34bと、同本体板部34aの後端側で上下方向にわたって開閉体幅方向へ突出する止着片部34cと、本体板部34aの中央側で既設の巻取軸32の端部側を支持する支持片34dとを一体的に具備する。この既設支持ブラケット34は、例えば、板金材料をプレス加工することにより形成される。
上端側、前端側、下端側の止着片部34bには、上側カバー31a及び開閉カバー31bが、止着具(例えば、ネジやボルト等)によって止着される。
また後端側の止着片部34cは、構造物壁面x2に対し止着具(例えば、ネジやボルト等)によって止着される。図3中の符号34c1は、止着具を挿通するための貫通孔である。
この支持片34dは、既設支持ブラケット34の本体板部34aに対し、止着具(例えば、ネジやボルト等)によって着脱可能に止着される。
支持アダプター32dは、一端側を既設支持ブラケット34の凹部に嵌合可能な直方体状に形成するとともに、他端側を固定軸32aの端部側に挿入可能な軸状に形成した部材であり、固定軸32aの端部側に、止着具(例えばネジやボルト等)によって、回転不能に固定される。
なお、他例としては、支持アダプター32dを省き、固定軸32aの端部側を、直接、既設支持ブラケット34に嵌合させることも可能である。
この開閉機33は、図示しないブラケット等を介して、収納ケース31内の不動部位に支持されている。
そして、開閉体10の上端部が、既設の巻取軸32の回転体32bから外される。
詳細に説明すれば、既設の巻取軸32及び支持アダプター32dが支持片34dから外されて外部に取り出され、開閉機33及び動力伝達ユニット36が収納部30内の不動部位から外されて外部に取り出され、さらに、支持片34dが既設支持ブラケット34の本体板部34aから外され外部に取り出される。
なお、前記取り出しの順序は、適宜変更が可能である。
この固定軸32a’の周囲には、固定軸32a’に対し回転体32c’を巻き取り方向へ付勢するようにコイルスプリング32d’が装着される。
この固定軸32a’の一端側は後述する修復用支持ブラケット35によって回転不能に支持される。
このチューブラモータ32b’は、固定軸32a’の他半部側(図9によれば左半部側)に同軸状に配設され、その出力軸32b2’が修復用支持ブラケット35によって回転不能に支持される。
なお、この回転体32c’の他例としては、固定軸32a’及びモータケース32b1’の周囲を回転するように設けられた円筒状部材や、籠状部材とすることが可能である。
この修復用支持ブラケット35は、例えば、板金材料の曲げ加工により、平面視コ字状に形成される(図9参照)。
支持部35bは、支持部35aと左右対称に構成され、支持板部35b2及び支持片35b1を有する。
支持片35a1,35b1は、それぞれ、支持板部35a2,35b2に対し、溶接等によって不動に固定される。
具体的に説明すれば、連結部35cが、止着孔35c1に挿通される止着具(例えば、ネジやボルト等)によって、構造物壁面x2、又は構造物壁面x2と一体の骨材(例えば、梁や柱等の構造材を含む)に止着固定される。
なお、図示例では、前記したように、固定軸32a’と出力軸32b2’を、それぞれ、直接、支持片35a1,35b1に止着固定したが、他例としては、上記支持アダプター32dのような中間部材を介して止着固定されるようにしてもよい。
この止着片部72の他例としては、上下方向において部分的に設けられた態様とすることも可能である。
カバー部材80は、既設ガイドレール20及び修復用ガイドレール70の屋外側の露出面を覆う横断面略L字状の部材であり、上下方向へ連続している。このカバー部材80は、既設ガイドレール20及び修復用ガイドレール70に対し、リベット等の止着具74(図11参照)によって止着される。
このカバー部材80の後端部80aは、構造物の外壁x1よりも屋外側に位置する。したがって、カバー部材80の装着作業に伴って構造物の外壁x1を外す必要はない。
この修復用開閉体10’は、既存の開閉体10を取り外す上記手順と逆の手順により修復用の巻取軸32’に吊るされ、左右の修復用ガイドレール70,70に嵌め合わせられる(図11参照)。
この修復は、開閉装置1の前方側から開閉カバー31bを外すことにより形成される開口部Aを介して行われる。このため、外壁x1を壊して収納ケース31全体を構造物壁面x2から外す作業や、外壁x1を再施工する作業等を要することなく、その作業性が良好である。
次に、他の実施態様について説明する。なお、以下に示す実施態様は、上記開閉装置1の一部を変更したものであるため、主にその変更部分について詳述し、重複する詳細説明を省略する。
修復後の開閉装置2’は、開閉装置1’における修復用支持ブラケット35を、左右の修復用支持ブラケット38,39に置換したものである。
上記構成の修復用支持ブラケット38は、止着片部38b3に挿通される止着具(例えば、ネジやボルト等)によって、構造物壁面x2、又は構造物壁面x2と一体の骨材(例えば、梁や柱等の構造材を含む)に止着固定される。
また、この修復方法では、左右の既設支持ブラケット34のうち、その一方のみを修復用支持ブラケット38(又は39)により修復することも可能である。
上記実施の態様では、既設の巻取軸32を修復用の巻取軸32’に交換するようにしたが、他例としては、先に取り外した既設の巻取軸32を、交換することなく、修復用支持ブラケット35に装着することも可能である。
この場合、修復用支持ブラケット35の支持片35a1,35b1間が、修復前よりも狭くなるので、既設の巻取軸32は、例えば、支持アダプター32dを省いた状態で、直接、支持片35a1に止着すればよい。
さらに、他例としては、収納ケース31の上部側に修復用支持ブラケット35を通過可能な開口部を設け、この開口部を開閉カバーにより開閉可能に塞いだ態様とすることも可能である。
10’:修復用開閉体
20:既設ガイドレール
30:収納部
31:収納ケース
31a:上側カバー
31b:開閉カバー
32:巻取軸(既設)
32’:巻取軸(修復用)
34:既設支持ブラケット
35:修復用支持ブラケット
35a:支持部
35a1,35b1:支持片
35a2,35b2:支持板部
35c:連結部
38,39:修復用支持ブラケット
A:開口部
Claims (7)
- 空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体と、前記開閉体を閉鎖方向へ案内する既設ガイドレールと、前記開閉体をその開放方向側で巻き取ったり繰出したりする巻取軸と、
前記巻取軸の端部側を支持する既設支持ブラケットと、前記巻取軸及び前記既設支持ブラケットを内在する収納ケースとを備えた開閉装置を修復するようにした開閉装置の修復方法において、
前記巻取軸を取り外す工程と、前記既設支持ブラケットの内側に修復用支持ブラケットを設ける工程と、前記修復用支持ブラケットに巻取軸を装着する工程とを含み、
前記修復用支持ブラケットは、巻取軸の一端側を支持する一方の支持部と、同巻取軸の他端側を支持する他方の支持部と、これら一方及び他方の支持部を連結して一体化する連結部とを有することを特徴とする開閉装置の修復方法。 - 前記修復用支持ブラケットに巻取軸を装着する前記工程では、前記修復用支持ブラケットに対し既設の巻取軸に換えて修復用の巻取軸を装着することを特徴とする請求項1記載の開閉装置の修復方法。
- 前記修復用支持ブラケットに巻取軸を装着する前記工程では、先に取り外した既設の巻取軸を前記修復用支持ブラケットに装着することを特徴とする請求項1記載の開閉装置の修復方法。
- 前記収納ケースは、前記修復用支持ブラケットを通過可能な開口部と、該開口部を開閉可能に塞ぐ開閉カバーとを備え、
前記既設支持ブラケットの内側に修復用支持ブラケットを設ける前記工程では、前記開閉カバーを開放してした状態で前記開口部に前記修復用支持ブラケットを通過させることを特徴とする請求項1~3何れか1項記載の開閉装置の修復方法。 - 前記開閉体を幅寸法の狭い修復用開閉体に交換する工程を含むことを特徴とする請求項1~4何れか1項記載の開閉装置の修復方法。
- 前記既設ガイドレールに対し、前記修復用開閉体の幅方向端部を閉鎖方向へ案内する修復用ガイドレールを設ける工程を含むことを特徴とする請求項5記載の開閉装置の修復方法。
- 空間を仕切るようにして閉鎖動作する開閉体と、前記開閉体をその開放方向側で巻き取ったり繰出したりする巻取軸と、前記巻取軸を内在する収納ケースとを備えた開閉装置において、
前記収納ケース内に、前記巻取軸の端部側を支持可能に形成された既設支持ブラケットと、この既設支持ブラケットの内側に位置する修復用支持ブラケットとが設けられ、
前記修復用支持ブラケットは、巻取軸の一端側を支持する一方の支持部と、同巻取軸の他端側を支持する他方の支持部と、これら一方及び他方の支持部を連結して一体化する連結部とを有し、
前記巻取軸の端部側が、前記修復用支持ブラケットによって支持されていることを特徴とする開閉装置。
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JP2004204507A (ja) | 2002-12-25 | 2004-07-22 | Bunka Shutter Co Ltd | シャッター装置及びそのメインテナンス方法 |
JP2004257167A (ja) | 2003-02-27 | 2004-09-16 | Sanwa Shutter Corp | 建築用開閉装置の巻取り装置 |
JP2013217128A (ja) | 2012-04-11 | 2013-10-24 | Bunka Shutter Co Ltd | シャッター装置の改修方法 |
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