JP2004204507A - シャッター装置及びそのメインテナンス方法 - Google Patents

シャッター装置及びそのメインテナンス方法 Download PDF

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Abstract

【課題】巻取軸やこの巻取軸に巻き取られたシャッターカーテンを内部に収納する収納ケースを備えていても、メインテナンス作業を容易に行えるシャッター装置及びそのメインテナンス方法を提供すること。
【解決手段】シャッターカーテン1を繰り出し、巻き取る巻取軸6は天井裏空間に配置され、この巻取軸6と巻取軸6に巻き取られたシャッターカーテン1は、収納ケース5の内部に収納されている。収納ケース5の前面は、取り付け、取り外し可能な前面部材32で形成され、シャッターカーテン交換作業時には、前面部材32が取り外され、これより、吊り元部材47で巻取軸6に結合されていた旧シャッターカーテンの上端部の巻取軸6からの取り外しと、吊り元部材47による新シャッターカーテンの上端部の巻取軸6への結合とを行う。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻取軸から繰り出され、巻き取られるシャッターカーテンを有するシャッター装置及びシャッター装置のメインテナンス方法に係り、例えば、シャッターカーテンで防災区画を形成するための防災用シャッター装置や、出入り口、窓等の開口部をシャッターカーテンで開閉するための開口部用シャッター装置等の各種シャッター装置に利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
シャッターカーテンで防火区画を形成する防災用シャッター装置は、巻取軸と、この巻取軸から繰り出され、巻き取られるシャッターカーテンとを備えて構成されている。また、下記の特許文献1の防災用シャッター装置には、巻取軸及びこの巻取軸に巻き取られたシャッターカーテンを内部に収納し、これらの巻取軸とシャッターカーテンを保護するための収納ケースが設けられている。
【0003】
防災用シャッター装置のシャッターカーテンは、例えば、このシャッターカーテンが汚れたり損揚したりすること、さらには新機能が追加されたシャッターカーテンへ変更すること等を考慮すると、交換できるようにしておくことが求められる。特許文献1の防災用シャッター装置についてのシャッターカーテン交換作業では、旧シャッターカーテンが取り外された巻取軸に新シャッターカーテンを巻き取るために、上端部が巻取軸に結合された紐等による牽引部材を巻取軸から垂らすとともに、この牽引部材の下端部と新シャッターカーテンの上端部とを結合してこの新シャッターカーテンの上端部を左右のガイドレールの内部に挿入し、巻取軸で牽引部材を巻き取ることによって新シャッターカーテンを牽引部材で牽引上昇させ、これにより、新シャッターカーテンの他の部分をガイドレールの内部に順次挿入させながら巻取軸に新シャッターカーテンを巻き取るようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−170463(段落番号0066〜0091、図1及び図10)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
防災用シャッター装置を含む各種シャッター装置では、シャッターカーテン交換作業を含む各種のメインテナンス作業を行うことが求められる。巻取軸やこの巻取軸に巻き取られたシャッターカーテンを収納ケースの内部に収納することによってこれらの巻取軸やシャッターカーテンを保護するようにしているシャッター装置においても、収納ケースに影響されずにメインテナンス作業を容易に行えるようにすることが求められる。
【0006】
本発明の目的は、巻取軸やこの巻取軸に巻き取られたシャッターカーテンを内部に収納する収納ケースを備えていても、メインテナンス作業を容易に行えるようになるシャッター装置及びそのメインテナンス方法を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るシャッター装置は、巻取軸と、この巻取軸から繰り出され、巻き取られるシャッターカーテンと、前記巻取軸及びこの巻取軸に巻き取られた前記シャッターカーテンが内部に収納される収納ケースとを有し、この収納ケースの遮閉されている少なくとも一部が開口可能となっていることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明に係るシャッター装置のメインテナンス方法は、巻取軸と、この巻取軸から繰り出され、巻き取られるシャッターカーテンと、前記巻取軸及びこの巻取軸に巻き取られた前記シャッターカーテンが内部に収納される収納ケースとを有するシャッター装置についてのメインテナンス方法であって、この収納ケースの遮閉されている少なくとも一部が開口可能部分となっており、この開口可能部分を開口させた後、この開口させた部分から前記収納ケースの内部においてメインテナンス作業を行うことを特徴とするものである。
【0009】
本発明では、巻取軸とこの巻取軸に巻き取られたシャッターカーテンとが収納ケースの内部に収納され、これにより巻取軸やシャッターカーテンが保護されるようになっていても、収納ケースの遮閉されている少なくとも一部は開口可能部分となっているため、メインテナンス作業を行うことが必要になったときには、この開口可能部分を開口することにより、収納ケースの内部においてメインテナンス作業を容易に行えることになる。
【0010】
また、開口可能部分は遮閉可能部分でもあるため、メインテナンス作業終了後は、この開口可能部分を遮閉することによって収納ケースをもとの状態に戻すことができ、巻取軸及びこの巻取軸に巻き取られたシャッターカーテンを所定どおり保護できる。
【0011】
収納ケースの形状、構造は任意であり、例えば、巻取軸の長さ方向に長い箱形でもよく、巻取軸の長さ方向に長い円筒形でもよく、巻取軸の長さ方向への長さを有しているとともに、下側は箱形で上側が半円筒形等でもよい。また、収納ケースは、シャッターカーテンが出入りする箇所等を除いて全体が面材等で遮蔽された構造で形成されているものでもよく、あるいは、骨組みだけ若しくは骨組みと面材とで形成されて内部が透視、露出等するものでもよい。
【0012】
また、収納ケースは、巻取軸の全体を内部に収納するものでもよく、あるいは、巻取軸の一部、例えば、巻取軸の軸端を外部に露出させて、巻取軸の略全体を内部に収納するもの等でもよい。
【0013】
また、収納ケースは、巻取軸に巻き取られたシャッターカーテンの全体を内部に収納するものでもよく、あるいは、シャッターカーテンの一部、例えば、座板のようにシャッターカーテンの閉鎖側の端部に設けられるエンド部材や、このエンド部材の近傍のシャッターカーテン閉鎖側部分を外部に露出させて、シャッターカーテンの略全体を内部に収納するものでもよい。
【0014】
さらに、収納ケースの内部に収納されるものは、巻取軸とこの巻取軸に巻き取られるシャッターカーテンだけもよく、あるいは、これ以外のものが含まれていてもよい。後者の場合において、収納ケースの内部に収納するものの一例は、巻取軸と平行に配置され、巻取軸から繰り出され、巻き取られるシャッターカーテンの移動を案内するための案内軸である。
【0015】
また、収納ケースのうちの開口される前記開口可能部分は、任意な部分でよく、例えば、収納ケースが、巻取軸の長さ方向に長い箱形であって、前面、背面、上面、下面、両端面の6つの面からなる場合においては、開口可能部分は、前面でもよく、背面でもよく、上面でもよく、下面でもよく、両端面でもよく、両端面のうちの一方の端面でもよい。そして、複数の面を開口可能部分としてもよく、全部の面を開口可能部分としてもよい。
【0016】
また、開口可能部分は、一つの面に関しては、面の全体でもよく、面の一部でもよい。
【0017】
また、開口可能部分は、巻取軸の長さ方向に長く、シャッターカーテンの幅方向全長に亘る長さを有していることが好ましい。
【0018】
これによると、シャッターカーテンの幅方向全長に亘る長さについてメインテナンス作業を行えるとともに、巻取軸によるシャッターカーテンの繰り出し又は巻き取りを行うことにより、シャッターカーテンの開閉移動方向についてもメインテナンス作業を行え、これにより、シャッターカーテンの全体又は略全体に亘るメインテナンス作業を実施できるようになる。
【0019】
収納ケースの遮閉されている少なくとも一部を開口可能部分とするための構造は任意であり、その一例は、収納ケースを形成している収納ケース形成部材を取り外しできるようにすることであり、他の例は、収納ケースを形成している収納ケース形成部材を、ヒンジを中心として回動可能とすることや、収納ケースの面に沿ってスライド可能とすることである。
【0020】
収納ケース形成部材を取り外し可能にする構造は、上記他の例よりも構造の簡単化を図ることができ、また、収納ケース形成部材はメインテナンス作業の邪魔にならないため、前記開口可能部分を、取り外しができる収納ケース形成部材の配置箇所とすることがより好ましい。
【0021】
収納ケースには、この収納ケースの強度を補強するための補強体を設けてもよく、設けなくてもよい。
【0022】
収納ケースに補強体を設ける場合において、この補強体と開口可能部分との位置関係や構造関係は任意でよい。
【0023】
開口可能部分が収納ケース形成部材の取り外しで開口するとともに、この収納ケース形成部材の配置箇所の手前位置において前記補強体が設けられる場合には、この補強体と収納ケース形成部材との間に隙間を設けることが好ましい。
【0024】
これによると、取り外される収納ケース形成部材の手前位置において補強体が配置されても、収納ケース形成部材の取り外しを、隙間からの収納ケース形成部材の抜き取りによって行えるようになり、メインテナンス作業後においては、収納ケース形成部材の取り付けも、隙間への収納ケース形成部材の挿入によって行えるようになる。
【0025】
補強体の形状、構造は任意であり、また、取り外される収納ケース形成部材の形状、構造も任意である。
【0026】
補強体が細幅形状である場合には、収納ケース形成部材を補強体の幅方向に長い形状の1個としてもよく、補強体の幅方向に並設された複数個としてもよい。
【0027】
収納ケース形成部材を後者とすると、補強体の幅方向における収納ケース形成部材の長さはそれ程長くならないため、収納ケース形成部材と補強体との間に設けられる前記隙間からの収納ケース形成部材の抜き取り作業、及びこの隙間への収納ケース形成部材の挿入作業をより容易に行えるようになる。
【0028】
このように収納ケース形成部材を補強体の幅方向に並設された複数個とする場合における補強体の個数は、1個でもよく、補強体の幅方向に配置された複数個でもよい。
【0029】
また、収納ケース形成部材は、例えば、アングル状やチャンネル状等の屈曲断面を有するものでもよく、あるいは、平板状のものでもよい。
【0030】
収納ケース形成部材を平板状のものとすると、収納ケース形成部材と補強体との間に設けられる前記隙間からの収納ケース形成部材の抜き取り作業や、この隙間への収納ケース形成部材の挿入作業を収納ケース形成部材を湾曲させて行えるため、これらの作業の一層の簡単化を図ることができるようになる。
【0031】
以上において、収納ケース形成部材等からなる前記開口可能部分を開口させて行うメインテナンス作業は、収納ケースの内部で行う任意な作業でよく、その一例はシャッターカーテンの交換作業であり、他の例はシャッターカーテンの汚れを除去するシャッターカーテン清掃作業であり、さらに他の例はシャッターカーテンを修復する作業である。また、複数のメインテナンス作業を行うためにも開口可能部分を開口させてもよい。
【0032】
開口可能部分を開口させて行うメインテナンス作業が、巻取軸側の端部が巻取軸に結合されたシャッターカーテンを交換する作業である場合には、開口させた開口可能部分からの作業により、収納ケースの内部において、旧シャッターカーテンの巻取軸側の端部を巻取軸から取り外す作業を行った後に、新シャッターカーテンの巻取軸側の端部を巻取軸に結合する作業を行う。これらの旧シャッターカーテンと新シャッターカーテンの巻取軸側の端部についての巻取軸に対する作業は、これらのシャッターカーテンの巻取軸に対する巻き取り、繰り出しを行うことにより、実施できる。
【0033】
また、収納ケースの開口させた開口可能部分から行うメインテナンス作業がシャッターカーテンの交換作業である場合において、この交換作業は、上記のようにシャッターカーテン全体を交換する作業でもよく、シャッターカーテンの一部を交換する作業でもよい。
【0034】
シャッターカーテン交換作業が後者である場合における第1番目の例は、シャッターカーテンが開閉方向の途中における中桟やファスナー等の中間部材の部分で分離可能に連結された複数の部材からなる場合である。この場合において、閉じ側の部材を交換するためには、巻取軸でシャッターカーテンを、上記分離可能な部分が収納ケースの開口された開口可能部分から見える状態まで巻き取った後又は繰り出した後、この開口可能部分からの作業により、閉じ側の旧部材の取り外し作業、及びこの旧部材に代わって交換される新部材の取り付け作業を行う。
【0035】
また、シャッターカーテン交換作業が上記後者の場合における第2番目の例は、シャッターカーテンが幅方向の途中部分で分離可能に連結された複数の部材からなる場合である。この場合において、これらの部材のうちの1個又は複数個の部材の交換作業を行う場合には、巻取軸でシャッターカーテンを徐々に巻き取ること又は繰り出すことを行うとともに、この巻き取り時又は繰り出し時に、収納ケースの開口された開口可能部分から旧部材の取り外し作業や、この旧部材に代わって交換される新部材の取り付け作業を行う。
【0036】
また、シャッターカーテン交換作業が上記後者の場合における第3番目の例は、シャッターカーテンが上記第1番目の例と上記第2番目の例との組み合わせで形成されている場合である。この場合において、シャッターカーテンを形成している1個又は複数個の部材を交換するためには、上記第1番目の例の場合における作業と上記第2番目の例の場合における作業とを組み合わせた作業を行えばよい。
【0037】
以上において、本発明は、シャッターカーテンの全部又は主要部が任意な材料で形成されたシャッター装置に適用でき、その材料の一例はシートであり、他の例はスラットであり、さらに他の例はパネルであり、このほかにネットや、リンクで連結されたパイプ等でシャッターカーテンの全部又は主要部が形成されたシャッター装置に本発明を適用できる。また、本発明は、シャッターカーテンの全部又は主要部が、これらのうちの少なくとも2つの複合で形成されたシャッター装置にも適用できる。
【0038】
また、シャッターカーテンを繰り出し、巻き取る巻取軸は任意な構造、形式のものでよく、例えば、1本の軸によるものでもよく、あるいは、中心に配置された固定軸の外周に、シャッターカーテンを繰り出し、巻き取るための回転部材が回転自在に配置されたものでもよい。また、後者における回転部材は、固定軸の外周に回転自在に嵌合された複数個のホイールと、固定軸の軸方向に離間して配置されたこれらのホイール同士を連結するバー状等の連結部材とを含んで形成されたものでもよく、あるいは、これらのホイールと、これらのホイールの外周に固定嵌合されてホイール同士を結合するパイプ状部材とを含んで形成されたものでもよい。
【0039】
また、本発明は、巻取軸からのシャッターカーテンの繰り出しと巻取軸によるシャッターカーテンの巻き取りとを、電動モータとブレーキを含んで構成された開閉機によって行う自動式シャッター装置や、シャッターカーテンに作用させる手操作力によって行う手動式シャッター装置に適用できる。さらに本発明は、巻取軸へのシャッターカーテンの巻き取りは、蓄圧されたリターンスプリングのリターン力を利用して又は利用しないで開閉機又は手操作力によって行われ、巻取軸からのシャッターカーテンからの繰り出しは、シャッターカーテンの自重又はこの自重とバランスウェイトや開閉機等による補助力とによって行う自重利用式のシャッター装置にも適用でき、巻取軸からのシャッターカーテンの繰り出しと巻取軸によるシャッターカーテンの巻き取りの方式、原理は任意なものでよい。
【0040】
本発明が適用されるシャッター装置が上記開閉機を備えたものである場合には、前記収納ケースの内部にはこの開閉機が収納されていてもよく、あるいは、開閉機は収納ケースの外部に露出してこの収納ケース等に取り付けられていてもよい。
【0041】
また、本発明は任意な用途のシャッター装置に適用でき、その一例は、火災等の災害発生時に巻取軸から繰り出されたシャッターカーテンで建物や船舶等の構造物の内部やエレベータ等の昇降手段の周辺に防災区画を形成するための防災用シャッター装置であり、他の例は、シャッターカーテンで出入口や窓等の開口部を開閉するための開口部用シャッター装置である。さらに本発明は、車両の荷台に設置されるシャッター装置や、ガレージに設置されるシャッター装置等にも適用できる。
【0042】
また、巻取軸から繰り出され、巻き取られるシャッターカーテンの移動方向は上下方向でもよく、左右方向でもよく、これらの方向に対して傾斜した方向でもよい。
【0043】
本発明が防災用シャッター装置に適用される場合には、収納ケースの内部に収納された巻取軸とこの巻取軸に巻き取られたシャッターカーテンとが配置される配置箇所は、通常、天井裏空間に存在する箇所となる。このように配置箇所が天井裏空間である場合において、収納ケースの遮蔽されている少なくとも一部に設ける前記開口可能部分の配置位置は、天井裏空間の高さ寸法等を考慮して設定することが好ましい。
【0044】
例えば、高さ寸法がそれ程高くない天井裏空間では、収納ケースの前面を開口可能部分とすることが好ましい。これによると、天井裏空間の高さ寸法に影響されずに所定のメインテナンス作業を容易に行える。また、高さ寸法が大きい天井裏空間では、収納ケースの上面を開口可能部分とすることが好ましい。これによると、メインテナンス作業を下向きで行え、楽な姿勢で所定の作業を実施できることになる。
【0045】
なお、収納ケースの前面を開口可能部分としておくと、高さ寸法がそれ程高くない天井裏空間にも適用できるととも、高さ寸法が大きい天井裏空間にも適用でき、同じ収納ケースについての汎用性を確保できることになる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るシャッター装置の全体を示す正面図である。このシャッター装置は、建物内で火災が発生したときに防火性、耐火性を有する防災用シャッターカーテン1によって室内に防火区画を形成するための防災用シャッター装置であり、図1は、シャッターカーテン1が全閉となっているときを示している。
【0047】
天井部材2で室内空間3と区画されている天井裏空間4には、収納ケース5の内部に収納された巻取軸6が水平に配置され、この巻取軸6に上端が結合されたシャッターカーテン1は、通常時には巻取軸6に巻き取られて全開となっているが、建物内での火災の発生によって巻取軸6から繰り出されて閉鎖移動を行う。このシャッターカーテン1の閉鎖移動及び巻取軸6に巻き取られる開放移動は、シャッターカーテン1の左右の幅方向両端部が室内空間3の壁や柱等の建物躯体7に取り付けられたガイドレール8に案内されながらなされ、ガイドレール8の内部にスライド自在に挿入されているシャッターカーテン1の幅方向両端部には、ガイドレール8からの抜け出しを防止するためのボルトとナットからなる抜け止め部材9が設けられている。
【0048】
シャッターカーテン1は、シャッターカーテン1の大部分の面積を占めるシート製のカーテン本体10と、このカーテン本体10の下端部に設けられている座板11とを備えた構成となっており、通常時のシャッターカーテン1は、座板11が天井部材2に達する位置まで巻取軸6に巻き取られることにより、全開となっている。カーテン本体10は、シリカクロスやガラスクロス等による耐火性シート又はこのシートに耐火塗料を塗布及び/又は含浸させたもので形成され、防火性、耐火性、さらには遮煙性を有している。
【0049】
前記収納ケース5には、電動モータとブレーキを含んで構成された開閉機12が取り付けられ、この開閉機12は、スプロケットとチェーンからなる伝動手段13を介して巻取軸6と接続されている。シャッターカーテン1が全開となっているときには、開閉機12のブレーキにより巻取軸6の回転が阻止されてシャッターカーテン1は全開状態を維持する。また、図示しない火災検出センサ又は手操作スイッチ装置からの閉鎖信号が開閉機12に設けられている制御装置に入力すると、この制御装置によってブレーキが解除され、これにより、座板11を含むシャッターカーテン1の自重によってシャッターカーテン1は巻取軸6を回転させながら下降移動である閉鎖移動を行い、座板11は室内空間3の床3Aに着床して全閉となる。
【0050】
一方、手操作スイッチ装置からの開放信号が制御装置に入力すると、開閉機12の電動モータが駆動し、この駆動力が伝動手段13を介して巻取軸6に伝達され、巻取軸6が閉鎖移動時とは逆方向に回転することにより、シャッターカーテン1は巻取軸6に巻き取られて上昇移動である開放移動を行う。そして、シャッターカーテン1の座板11が上述の全開の位置まで達すると、電動モータが停止するとともに、ブレーキによって巻取軸6の回転が阻止される。
【0051】
図2には、収納ケース5への開閉機12の取り付け構造が示されている。収納ケース5は、上面、下面、背面、前面及び端面を有する箱形であるとともに、巻取軸6と同じく横長形状となっており、その長さ方向の一方の端面5Aからは収納ケース5の内部に収納されている巻取軸6の一方の端部が突出し、この突出端部にスプロケット14が結合されている。開閉機12はボルト又は溶接等で取付ブラケット15に取り付けられ、この取付ブラケット15が収納ケース5の端面5Aにボルト、ナットで結合されることにより、開閉機12は、取付ブラケット15を介して収納ケース5にこの収納ケース5から全体が露出して取り付けられる。
【0052】
開閉機12の前記電動モータの駆動軸にはスプロケット16が結合されており、取付ブラケット15を介して開閉機12を収納ケース5に取り付けた後、2個のスプロケット14と16にチェーン17を掛け回すことにより、開閉機12の電動モータと巻取軸6とがスプロケット14,16とチェーン17とからなる前記伝動手段13で接続される。
【0053】
図2には、座板11の構造も示されている。座板11は、前記カーテン本体10の下端部に設けられている袋部10Aに挿入されたフラットバーによる中央部材18と、図3及び図4でも示されている袋部10Aの前後に配置されたフラットバーによる前後部材19,20と、これらの中央部材18と前後部材19,20のそれぞれの下部が内部に挿入され、上面が開口しているチャンネル材による保持部材21とを含んで構成され、袋部10A、中央部材18、前後部材19,20及び保持部材21にボルト22の軸部を貫通挿入し、突出したこの軸部の端部にナット23を螺合締結することにより、これらの袋部10A、中央部材18、前後部材19,20及び保持部材21は結合一体化される。
【0054】
中央部材18は、幅方向の両端部が図1で示した左右のガイドレール8の内部に挿入されている前記カーテン本体10の幅寸法と同じ又は略同じ長さを有し、したがって、中央部材18の両端部はこれらのガイドレール8の内部に挿入されている。これに対して前後部材19,20及び保持部材21は、左右のガイドレール8の間の間隔と同じ又はこれよりも少し短い長さを有し、全体がガイドレール8の外部に露出している。
【0055】
以上において、収納ケース5は、図1で示されている天井裏空間4に存在する建物躯体24に取り付け部材25で取り付けられている。
【0056】
図5は、内部に巻取軸6が収納されている収納ケース5を示す一部破断、一部省略の正面図であり、図6は、図5のS6−S6線断面図である。図6で示されているとおり、収納ケース5は、収納ケース5の上面5Bと背面5Cを形成する板金製の上背面部材30と、収納ケース5の下面5Dを形成する板金製の下面部材31と、収納ケース5の前面5Eを形成する板金製の前面部材32と含んで構成され、上背面部材30の背面5C側の下部30Aと、下面部材31の背面5C側の端部31Aとは、下方へ延出しており、前後方向に間隔を開けているこれらの下部30Aと端部31Aの間は、シャッターカーテン1が収納ケース5の内部から出入りできる開口部33となっていて、この開口部33は、左右方向である収納ケース5の長さ方向全長に亘る長さとなっている。
【0057】
図5で示すように、収納ケース5の長さ方向両側には端面部材34,35が設けられ、これらの端面部材34,35間に亘る長い長さとなっている上背面部材30と下面部材31は、ビス等の止着具36で端面部材34,35の端縁部に設けられているフランジ部34A,35Aに止着されている。また、図6で示されているように、上背面部材30の前部と下面部材31の前部は、互いに近づく側へ屈曲した屈曲部30B、31Bとなっており、これらの屈曲部30B,31Bに、平板状であって屈曲断面となっていない前面部材32がビス等の止着具37で止着されている。
【0058】
図2で示されているように、収納ケース5の周囲には、収納ケース5の長さ方向に細幅となった帯状の補強体40が配設され、収納ケース5の長さ方向に間隔を開けて複数個設けられているこの補強体40は、図6で示されているように、上補強部材41と下補強部材42とからなる。上補強部材41は、収納ケース5の背面5Cと上面5Bと前面5Eとに対面する背面部41Aと上面部41Bと前面部41Cとからなる細幅の屈曲材であり、背面部41Aと上面部41Bは背面5Cと上面5Bに溶接等で結合されている。下補強部材42は、収納ケース5の下面5Dと前面5Eとに対面する下面部42Aと前面部42Bとからなる細幅の屈曲材であり、下面部42Aは下面5Dに溶接等で結合されている。
【0059】
また、上補強部材41の前面部41Cと下補強部材42の前面部42Bは、ボルト43で締結されているとともに、収納ケース5の前面5Eから離間している。
【0060】
収納ケース5の前面5Eを形成している前面部材32は、上背面部材30、下面部材31と異なり、端面部材34,35間に亘る長い長さとなっておらず、図1や図2で示されているとおり、前面部材32は収納ケース5の長さ方向、言い換えると、前記補強体40の幅方向に分割、並設された複数個あり、これらの前面部材32の並設により、収納ケース5の通常は遮蔽された前面5Eが形成されている。
【0061】
これらの前面部材32は、収納ケース5の長さ方向に並設されているため、巻取軸6に巻き取られるシャッターカーテン1の少なくとも幅方向全長に相当する範囲に亘って前面部材32が配置されている。
【0062】
以上のことから、収納ケース5を形成する収納ケース形成部材となっている前面部材32の配置箇所の手前位置には、収納ケース5の強度を補強するための補強体40が配置されているとともに、これらの前面部材32と補強体40との間には、図6で示されているように、隙間Sが設けられている。
【0063】
なお、それぞれの前面部材32は上背面部材30と下面部材31の屈曲部30B,31Bに前述したようにビス等の止着具37で止着されているが、互いに隣接する前面部材32の端部同士を重ねて止着具37で屈曲部30B、31Bに止着してもよく、また、収納ケース5の長さ方向両端側の前面部材32を端面部材34,35のフランジ部34A,35Aにビス等の止着具で止着してもよい。
【0064】
これらの前面部材32と補強体40との間には隙間Sによる間隔が設けられているため、止着具37の取り外しを行い、また、収納ケース5の長さ方向両端側の前面部材32を端面部材34,35のフランジ部34A,35Aにビス等の止着具で止着している場合には、この止着具の取り外しも行うことにより、それぞれの前面部材32を上背面部材30、下面部材31、端面部材34,35から分離して取り外すことができる(図7参照)とともに、これらの前面部材32を上背面部材30、下面部材31、端面部材34,35に止着具で再度取り付けることもできる。
【0065】
このように、収納ケース5の通常は遮蔽された前面5Eを形成している前面部材32は、上背面部材30と下面部材31に対して止着具37で取り付け、取り外し可能となっているため、収納ケース5の前面5Eは開口可能な部分となっている。この開口可能部分は、複数個の前面部材32が並設された長さと同じ長さを有し、この長さは、少なくともシャッターカーテン1の幅方向全長に亘る長さとなっている。
【0066】
以上のように、前記開口部33の部分を除いて密閉空間又は略密閉空間となっている収納ケース5の内部空間は、前面部材32の取り外すを行うと、開口した前面5Eを通して外部空間に向かって開放された空間となる。
【0067】
図5で示されているとおり、収納ケース5の両方の端面部材34,35には軸受け部材44,45が取り付けられ、巻取軸6は、これらの軸受け部材44,45を介して端面部材34,35に回転自在に支持された状態で収納ケース5の内部に収納されている。図2で示した収納ケース5の一方の端面5Aを形成している図5の端面部材34から収納ケース5の外部に突出している巻取軸6の端部に、前述したスプロケット14が結合されている。
【0068】
図6で示すように、シャッターカーテン1は上端部が巻取軸6に結合されて巻取軸6に巻き取られている。この上端部の巻取軸6への結合は、図8で示すとおり、カーテン本体10の上端部に形成した袋部10Bに小径の丸棒等による係止部材46を挿入し、この係止部材46を巻取軸6との間で挟持するように吊り元部材47をビス等の止着具48で巻取軸6に止着することにより、なされている。
【0069】
この係止部材46は、図9で示されているように、袋部10Bに対して挿入、抜き取り可能となっている。
【0070】
次に、シャッターカーテン1を交換する作業について説明する。
【0071】
まず、これまで使用していた旧シャッターカーテン1を図1のように全閉位置又は全閉への途中位置まで下降させた後、前記座板11を分解する作業を行う。この分解作業は、図3で示されたボルト22及びナット23の取り外しにより、カーテン本体10から前後部材19,20及び保持部材21を取り除き、この後、カーテン10本体の下端部の袋部10Aに挿入されている中央部材18の両端部を、袋部10Aごと中央部材18を左右に移動させるけんどん作業によって左右のガイドレール8から抜き取り、次いでこの中央部材18を袋部10Aから抜き出すことにより、行われる。
【0072】
この後、図10のように、前記開閉機12による巻取軸6の回転によって旧シャッターカーテン1を巻取軸6に巻き取るとともに、天井裏空間4に登った作業者によって収納ケース5の前面部材32の取り外しを行う。もちろん、前面部材32を取り外した後に、巻取軸6による旧シャッターカーテン1の巻き取りを行ってもよい。
【0073】
旧シャッターカーテン1の全体の巻取軸6への巻き取りが終了した後、すなわち、旧シャッターカーテン1の下端部が図1で示されている天井部材2のシャッターカーテン挿通用スリットを通過した後、この旧シャッターカーテン1の下端部の幅方向両端部を、収納ケース5の前記開口部33に挿入されている左右のガイドレール8の上端部から抜き取る。次いで、巻き取り時とは逆方向に巻取軸6を回転させることにより、旧シャッターカーテン1を、ガイドレール8から前記抜け止め部材9を抜け出させながら、天井裏空間4に繰り出す。
【0074】
なお、このように巻き取り時とは逆方向に巻取軸6を回転させて旧シャッターカーテン1を繰り出すときには、この旧シャッターカーテン1を天井部材2の上記シャッターカーテン挿通用スリットを通過させて室内空間3内へ繰り出し垂下させてもよい。
【0075】
旧シャッターカーテン1の巻取軸6からの繰り出しにより、図11に示すように、旧シャッターカーテン1の巻取軸6側の端部である上端部が露出したときに、巻取軸6の回転を停止させる。そして、この上端部を巻取軸6に結合していた図8の吊り元部材47を止着具48の取り外しによって巻取軸6から取り除くことにより、旧シャッターカーテン1の上端部を巻取軸6から分離させる。次いで、この上端部の前記袋部10Bに挿入されていた図8及び図9の係止部材46を抜き取るとともに、旧シャッターカーテン1の上端部を前記開口部33から収納ケース5の外部に取り出す。
【0076】
このように巻取軸6から旧シャッターカーテン1が分離され、収納ケース5の内部から旧シャッターカーテン1を取り出したときの状態が図12で示されている。
【0077】
なお、旧シャッターカーテン1の上端部を巻取軸6に結合していた吊り元部材47を巻取軸6から取り除く作業は、前面部材32が取り外されて開口している収納ケース5の前面箇所から、作業者が手や工具を収納ケース5の内部に挿入することにより行われる。
【0078】
次いで、旧シャッターカーテン1が天井裏空間4に繰り出されていた場合には、この天井裏空間4において、旧シャッターカーテン1の折り畳み作業等を行い、この旧シャッターカーテン1を天井裏空間4から室内空間3に降ろす。
【0079】
一方、旧シャッターカーテン1と交換される新シャッターカーテン1は、折り畳まれて天井裏空間4に運び込まれており、この新シャッターカーテン1を天井裏空間4で展開するとともに、上端部に形成されている袋部10Bに係止部材46を挿入する。
【0080】
また、このように新シャッターカーテン1が天井裏空間4に運び込まれていない場合には、展開したこの新シャッターカーテンの上端部を天井部材2のシャッターカーテン挿通用スリットを通して室内空間3から天井裏空間4へ進出させた後、この上端部に形成されている袋部10Bに係止部材46を挿入する。
【0081】
そして、このように係止部材46が配置された新シャッターカーテン1の上端部を前記開口部33から収納ケース5の内部に挿入するとともに、この上端部を巻取軸6の外周に回し、止着具48で巻取軸6に取り付けられる吊り元部材47により、係止部材46が配置されている新シャッターカーテン1の上端部を巻取軸6に結合する。この結合作業は、新シャッターカーテン1の上端部が巻取軸6の長さ方向の所定位置に配置されるように、巻取軸6に対するシャッターカーテン1の位置調整を行った後に実施する。
【0082】
このように吊り元部材47によって行う巻取軸6への新シャッターカーテン1の上端部の結合作業も、前面部材32が取り外されて開口している収納ケース5の前面箇所から、作業者が手や工具を収納ケース5の内部に挿入することにより行う。
【0083】
次いで、巻取軸6による新シャッターカーテン1の巻き取りを行い、この新シャッターカーテン1の下端部が左右のガイドレール8の上端より上又はその近くに達するまで新シャッターカーテン1が巻取軸6に巻き取られたときに、巻取軸6の回転を停止する。この後、新シャッターカーテン1の下端部の幅方向両端部を左右のガイドレール8に内部に挿入するとともに、収納ケース5の開口していた前面箇所を前面部材32で遮蔽し、収納ケース5をもとの状態に戻す。
【0084】
そして、巻き取り時とは逆方向への巻取軸6の回転によって新シャッターカーテン1を図13で示すように巻取軸6から繰り出し、この繰り出しは、新シャッターカーテン1に予め取り付けていたそれぞれの抜け止め部材9をガイドレール8の内部に順次挿入しながら行う。
【0085】
新シャッターカーテン1の下端部が所定の高さ位置に達した後に巻取軸6の回転を停止させ、この下端部の幅方向両端部をそれぞれのガイドレール8の内部から抜き取り、この下端部の前記袋部10Aに座板11の中央部材18を挿入するとともに、この中央部材18の両端部を左右のガイドレール8の内部にけんどん作業で挿入する。次いで、前記前後部材19,20や保持部材21をボルト22、ナット23で中央部材18に取り付ける作業を行うことにより、これらの中央部材18、前後部材19,20、保持部材21からなる座板11を新シャッターカーテン1の下端部に設ける。
【0086】
そして、新シャッターカーテン1を巻取軸6の巻き取りで全開位置まで上昇させることにより、シャッターカーテンの交換作業を終了する。
【0087】
なお、以上において、収納ケース5の開口していた前面箇所を前面部材32で遮蔽する作業は、巻取軸からの新シャッターカーテン1の繰り出し後や、以上のシャッターカーテン交換作業後に行ってもよく、その時期は任意である。
【0088】
また、シャッターカーテン交換作業のために行う旧シャッターカーテン1の巻き取りや繰り出し及び新シャッターカーテン1の巻き取りや繰り出しは、前記開閉機12で巻取軸6を回転させることにより行ってもよく、開閉機12のブレーキを解除させて巻取軸6を手操作で回転させることにより行ってもよい。
【0089】
さらに、旧シャッターカーテン1の上端部を巻取軸6から取り外す作業や、新シャッターカーテン1の上端部を巻取軸6に結合する作業は、この作業を容易に行えるようにするために、図2の取付ブラケット15で収納ケース5に取り付けられていた開閉機12を収納ケース5から取り外して行ってもよい。
【0090】
以上説明した本実施形態によると、この実施形態に係る防災シャッター装置が、巻取軸6及びこの巻取軸6に巻き取られたシャッターカーテン1を保護するために、これらの巻取軸6とシャッターカーテン1を内部に収納する収納ケース5を備えたものとなっていても、通常は遮蔽されている収納ケース5の前面5Eは、取り付け、取り外し可能な前面部材32で形成されているため、この前面5Eを、所定の作業を行うときに任意に開口させることができる開口可能部分とすることができる。このため、シャッターカーテン交換作業を行うとき、前面部材32の取り外しにより、収納ケース5の内部において、巻取軸6に結合されていた旧シャッターカーテン1の上端部を巻取軸6から取り外す作業と、新シャッターカーテン1の上端部を巻取軸6に結合する作業とを行え、シャッターカーテン交換作業を容易に行える。
【0091】
また、前面部材32を取り外すと、収納ケース5の前面の全部、すなわち、シャッターカーテン1の幅方向全長に亘る長さが開口するため、シャッターカーテン1の幅方向全長について、旧シャッターカーテン1の上端部を巻取軸6から取り外す作業と、新シャッターカーテン1の上端部を巻取軸6に結合する作業とを行える。
【0092】
また、収納ケース5には、収納ケース5の必要とされる強度を確保するための補強体40が設けられ、この補強体40は、収納ケース5の取り外される前面部材32の手前位置に配置されているが、これらの前面部材32と補強体40との間には隙間Sが設けられているため、前面部材32の取り外し作業及び取り付け作業を容易に行える。
【0093】
さらに、前面部材32は補強体40の幅方向に並設された複数個となっていて、それぞれの前面部材32についての補強体40の幅方向長さはそれ程長くなっていないため、補強体40に影響されることなく、前面部材32の取り外し作業、取り付け作業を容易に行える。
【0094】
また、前面部材32は平板状であって、アングル等の屈曲した断面形状の部材とはなっていないため、取り外し作業及び取り付け作業のときに湾曲させることにより、前面部材32を前記隙間Sに対して容易に抜き取り、挿入させることができ、前面部材32の取り外す作業、取り付け作業を一層容易に行える。
【0095】
また、収納ケース5の開口可能部分は、収納ケース5の前面であるため、この収納ケース5が配置される天井裏空間4の高さ寸法が大きくても、小さくても、収納ケース5の内部でのシャッターカーテン交換についての所定の作業を行え、このため、本実施形態によると、高さ寸法が異なる天井裏空間4についての汎用性を有することになる。
【0096】
以上の説明において、収納ケース5の前面部材32を取り外して行うメインテナンス作業は、シャッターカーテン交換作業であったが、前面部材32の取り外しは、これ以外のメインテナンス作業のためにも行ってもよい。
【0097】
そのメインテナンス作業の一つは、シャッターカーテン1が汚れたときに行うシャッターカーテン1の清掃作業である。この清掃作業は、前面部材32を取り外した後、全開のシャッターカーテン1を巻取軸6の回転で徐々に下降させ、この下降時に、前面箇所を開口させた収納ケース5の内部に手や清掃用具を挿入することにより、実施できる。
【0098】
また、ほかのメインテナンス作業は、シャッターカーテン1に修繕すべき箇所が生じたときに、この箇所を修復する作業である。この修復作業は、前面部材32を取り外した後、全開のシャッターカーテン1を巻取軸6の回転で徐々に下降させ、この下降時に、修繕すべき箇所が現れたときに、前面箇所を開口させた収納ケース5の内部に手や修繕用具を挿入することにより、実施できる。
【0099】
これらのメインテナンス作業は、収納ケース5の開口可能部分がシャッターカーテン1の幅方向全長に亘る長さとなっていることから、清掃すべき箇所や修繕すべき箇所がシャッターカーテン1のいずれの箇所で生じても、所定どおり行えることになる。
【0100】
【発明の効果】
本発明によると、巻取軸やこの巻取軸に巻き取られたシャッターカーテンを内部に収納する収納ケースをシャッター装置が備えていても、メインテナンス作業を容易に行えるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る防災用シャッター装置の全体を示す図であって、シャッターカーテンの全閉時を示す正面図である。
【図2】巻取軸を回転させる開閉機の収納ケースへの取り付け構造とシャッターカーテンの座板の構造とを示す分解斜視図である。
【図3】図1で示されたシャッターカーテンの座板の縦断面図である。
【図4】座板の分解縦断面図である。
【図5】巻取軸を内部に収納した収納ケースについての一部破断、一部省略の正面図である。
【図6】図5のS6−S6線断面図である。
【図7】収納ケースの前面を形成している前面部材を取り外したときを示す図6と同様の図である。
【図8】巻取軸へのシャッターカーテンの上端部の結合状態を示す断面図である。
【図9】図8で示されているシャッターカーテンの袋部に対して係止部材が挿入、抜き取り可能になっていることを示す斜視図である。
【図10】シャッターカーテン交換作業のために旧シャッターカーテンを巻取軸に巻き取るときを示す正面図である。
【図11】旧シャッターカーテンを巻取軸から取り外すために巻取軸から旧シャッターカーテンを天井裏空間に繰り出したときを示す正面図である。
【図12】旧シャッターカーテンを巻取軸から分離させて収納ケースの内部から取り出したときを示す正面図である。
【図13】旧シャッターカーテンと交換された新シャッターカーテンを巻取軸から繰り出すときを示す正面図である。
【符号の説明】
1 シャッターカーテン
5 収納ケース
5 開口可能部分である前面
6 巻取軸
8 ガイドレール
10 カーテン本体
12 開閉機
40 補強体
32 収納ケース形成部材である前面部材
46 係止部材
47 吊り元部材
S 隙間

Claims (8)

  1. 巻取軸と、この巻取軸から繰り出され、巻き取られるシャッターカーテンと、前記巻取軸及びこの巻取軸に巻き取られた前記シャッターカーテンが内部に収納される収納ケースとを有し、この収納ケースの遮閉されている少なくとも一部が開口可能となっていることを特徴とするシャッター装置。
  2. 請求項1に記載のシャッター装置において、前記開口可能となっている部分は、前記シャッターカーテンの幅方向全長に亘る長さを有していることを特徴とするシャッター装置。
  3. 請求項1又は2に記載のシャッター装置において、前記開口可能となっている部分は、前記収納ケースを形成している収納ケース形成部材の取り外しにより開口することを特徴とするシャッター装置。
  4. 請求項3に記載のシャッター装置において、前記収納ケースには、前記取り外される収納ケース形成部材の配置箇所の手前位置において前記収納ケースの強度を補強するための補強体が設けられ、この補強体と前記収納ケース形成部材との間に隙間が設けられていることを特徴とするシャッター装置。
  5. 請求項4に記載のシャッター装置において、前記補強体は細幅形状であり、前記収納ケース形成部材は、前記補強体の幅方向に並設された複数個となっていることを特徴とするシャッター装置。
  6. 請求項4又は5に記載のシャッター装置において、前記収納ケース形成部材は平板状であることを特徴するシャッター装置。
  7. 巻取軸と、この巻取軸から繰り出され、巻き取られるシャッターカーテンと、前記巻取軸及びこの巻取軸に巻き取られた前記シャッターカーテンが内部に収納される収納ケースとを有するシャッター装置についてのメインテナンス方法であって、この収納ケースの遮閉されている少なくとも一部が開口可能部分となっており、この開口可能部分を開口させた後、この開口させた部分から前記収納ケースの内部においてメインテナンス作業を行うことを特徴とするシャッター装置のメインテナンス方法。
  8. 請求項7に記載のシャッター装置のメインテナンス方法において、前記メインテナンス作業には巻取軸側の端部が前記巻取軸に結合されている前記シャッターカーテンを交換する作業が含まれ、このシャッターカーテン交換作業は、前記開口させた部分からの作業により、前記収納ケースの内部において、旧シャッターカーテンの巻取軸側の端部を前記巻取軸から取り外す作業を行った後に、新シャッターカーテンの巻取軸側の端部を前記巻取軸に結合する作業を行うことを特徴とするシャッター装置のメインテナンス方法。
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