JP4391210B2 - シャッター装置の手動式開き装置 - Google Patents

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本発明は、シャッター装置の開閉移動自在なシャッターカーテンを手操作によって開き移動できるようにするための手動式開き装置に係り、例えば、火災等の発生時にシャッターカーテンで防災区画を形成するための防災用シャッター装置や、出入口等の開口部をシャッターカーテンで開閉するための開口部用シャッター装置等に利用できるものである。
開閉移動自在となったシャッターカーテンを備えているシャッター装置には、火災等の発生時にシャッターカーテンで防災区画を形成するための防災用シャッター装置や、出入口等の開口部をシャッターカーテンで開閉するための開口部用シャッター装置等がある。そして、シャッター装置には、下記の特許文献1に示されているように、シャッターカーテンの構成部材となっている特定のスラットに孔を形成し、この孔に手掛け部材を嵌め込み、この手掛け部材に手を掛けてシャッターカーテンを持ち上げることにより、シャッターカーテンを手操作によって開き移動できるようになっているものがある。
実公平4−4462号(第5欄第32行目〜第6欄第23行目、第4図)
このように従来では、シャッターカーテンに手掛け部材を配設するためには、シャッターカーテンに手掛け部材の嵌め込み用孔を形成しなければならない。しかし、シャッター装置には、シャッターカーテンの少なくとも一部が薄厚材で形成されたスクリーン部分となっているスクリーン式シャッター装置があり、シャッターカーテンの手掛け部材を配設するに適切な部分がスクリーン部分になっているスクリーン式シャッター装置では、このスクリーン部分に孔を形成することは好ましくない。
このため、このようなスクリーン式シャッター装置においては、シャッターカーテンのスクリーン部分に孔を形成することなく、シャッターカーテンを手操作で開き移動可能とするための手掛け部材を有効に配設できるようにする工夫が求められる。
本発明の目的は、シャッターカーテンのスクリーン部分に孔を形成しなくても、シャッターカーテンを手操作で開き移動可能とするための手掛け部材を有効に配設できるようになるシャッター装置の手動式開き装置を提供するところにある。
本発明に係るシャッター装置の手動式開き装置は、開閉移動自在なシャッターカーテンと、このシャッターカーテンを手操作で開き移動可能とするために前記シャッターカーテンに設けられた手掛け部材とを有するシャッター装置において、前記シャッターカーテンの少なくとも一部は薄厚材で形成されたスクリーン部分となっており、このスクリーン部分に前記手掛け部材が配設されているとともに、この手掛け部材の配設は、この手掛け部材を、前記スクリーン部分を形成している前記薄厚材と前記シャッターカーテンの厚さ方向に対峙させてなされていることを特徴とするものである。
このシャッター装置の手動式開き装置によると、シャッターカーテンのスクリーン部分への手掛け部材の配設は、手掛け部材を、スクリーン部分を形成している薄厚材とシャッターカーテンの厚さ方向に対峙させてなされるため、スクリーン部分に手掛け部材を嵌め込むなどの孔を形成する必要がなく、このため、シャッターカーテンを手操作で開き移動させるための手掛け部材をスクリーン部分に有効に配設することができる。
このシャッター装置の手動式開き装置において、手掛け部材を、スクリーン部分を形成している薄厚材とシャッターカーテンの厚さ方向に対峙させてシャッターカーテンに配設するためには、スクリーン部分を形成している薄厚材に手掛け部材を縫着、溶着、接着等で直接的に取り付け又は係止、係合等してもよく、ベルクロ、ファスナ等の取付部材を介して間接的に取り付け又は中間部材を用いて係止、係合等してもよく、また、スクリーン部分と手掛け部材との間に、シャッターカーテン等のために必要な任意な部材を介在させて取り付け又は係止、係合等してもよい。
また、手掛け部材の形状、構造等は任意であるが、開き移動したときにおけるシャッターカーテンの格納が、シャッターカーテンが巻取軸に巻き取られることによりなされるシャッター装置においては、手掛け部材を、シャッターカーテンの開閉移動方向とシャッターカーテンの厚さ方向との両方に直交する方向になっているシャッターカーテンの幅方向への長さを有する細長形状の部材とすることが好ましい。
これによると、手掛け部材はシャッターカーテンの幅方向への長さを有する細長形状の部材となっているため、手掛け部材がシャッターカーテンと共に巻取軸に巻き取られるときに、手掛け部材が巻取軸におけるシャッターカーテンの巻径に大きな影響を与えることなく、この巻き取りを円滑に行え、また、巻き取り後のシャッターカーテンの閉じ移動側の端部を巻取軸と平行又は略平行とすることができる。
このように手掛け部材はシャッターカーテンの幅方向への長さを有する細長形状の部材とする場合においては、手掛け部材は、金属や合成樹脂等による硬質材で形成されたものでもよく、シャッターカーテンのスクリーン部分と同様に、可撓性を有する材料で形成されたものでもよく、硬質材で形成されたものと可撓性を有するものとの複合によって形成されたものでもよい。
手掛け部材を硬質材からなるものとする場合において、この手掛け部材をシャッターカーテンのスクリーン部分に配設するためには任意な構造を採用することができ、その一つは、スクリーン部分に袋部を設け、この袋部の内部に手掛け部材の少なくとも一部を挿入することである。
手掛け部材の一部を袋部の内部に挿入した場合には、袋部の内部に挿入されずに露出している手掛け部分に手を掛けることにより、シャッターカーテンを開き移動させることができる。また、手掛け部材の全部を袋部の内部に挿入した場合には、袋部の上から手掛け部材に手を掛けることにより、シャッターカーテンを開き移動させることができる。
手掛け部材の一部を袋部の内部に挿入し、他の部分を袋部から露出させる場合には、この露出部分、すなわち手掛け部分には何も設けなくてもよく、あるいは、手で握りやすくする等のためにパイプや棒材、バー材等による握り部材を設けてもよい。
また、シャッターカーテンのスクリーン部分に袋部を設けるための構造も任意である。その第1番目の例は、スクリーン部分に袋部用薄厚材を配置し、この袋部用薄厚材とスクリーン部分を形成している薄厚材とによって袋部を形成することである。第2番目の例は、スクリーン部分が複数枚の薄厚材で形成され、これらの薄厚材にシャッターカーテンの開閉移動方向に並設された2枚の薄厚材が含まれ、これらの2枚の薄厚材の一部がシャッターカーテンの厚さ方向に重合している場合には、この重合部分を袋部とすることである。
また、開き移動したときにおけるシャッターカーテンの格納が、このシャッターカーテンが巻取軸に巻き取られることによりなされる場合においては、手掛け部材を可撓性を有する薄厚材で形成することにより、この手掛け部材をシャッターカーテンの開閉移動方向への長さを有する細長形状の部材としてもよい。
これによると、シャッターカーテンが開き移動したときにシャッターカーテンと共に巻取軸に巻き取られる手掛け部材がシャッターカーテンの開閉移動方向への長さを有する細長形状の部材となっていても、手掛け部材は薄厚材で形成されているため、手掛け部材が巻取軸におけるシャッターカーテンの巻径に大きな影響を与えることがなく、この巻き取りを円滑に行え、また、巻き取り後のシャッターカーテンの閉じ移動側の端部を巻取軸と平行又は略平行とすることができる。
以上の本発明に係るシャッター装置の手動式開き装置において、手掛け部材の個数は1個でもよく、複数個でもよい。また、手掛け部材に設ける手掛け部分の個数は1個でもよく、複数個でもよい。
手掛け部材に設ける手掛け部分の数を1個とする場合には、この手掛け部分の位置をシャッターカーテンの幅方向の任意な位置とすることができ、その一例は、シャッターカーテンの幅方向の中央又は略中央とすることである。これによると、手掛け部分に手を掛けてシャッターカーテンを開き移動させるた際、手動操作力がシャッターカーテンの幅方向全体に均等又は略均等に加わることになり、これにより、シャッターカーテンの幅方向全体を均一化して開き移動させることができる。
また、本発明に係るシャッター装置の手動式開き装置は、開閉移動自在なシャッターカーテンと、このシャッターカーテンを手操作で開き移動可能とするための手掛け部材とを有するシャッター装置において、前記シャッターカーテンの少なくとも一部は薄厚材で形成されたスクリーン部分となっており、このシャッターカーテンの閉じ移動側の端部又はこの端部の近傍に紐状部材の一方の端部が結合され、この紐状部材は前記シャッターカーテンの開き移動側へ延伸しているとともに不動部材に配置された方向反転部材で延伸方向が前記シャッターカーテンの閉じ移動側へ反転し、この反転した前記紐状部材の他方の端部に前記手掛け部材が設けられていることを特徴とするものである。
このシャッター装置の手動式開き装置によると、紐状部材に設けられた手掛け部材をシャッターカーテンの閉じ移動方向へ引っ張り操作すると、方向反転部材によって延伸方向が反転している紐状部材により、シャッターカーテンの閉じ移動側の端部又はこの端部の近傍がシャッターカーテンの開き移動方向へ引っ張られるため、シャッターカーテンを手操作によって開き移動させることができる。そして、この開き移動操作は紐状部材に設けた手掛け部材によって行えるため、シャッターカーテンのスクリーン部分に手掛け部材を嵌め込む等のための孔を形成する必要がない。
このシャッター装置の手動式開き装置において、紐状部材は、ワイヤーやロープ、ベルト、撚り紐等の任意なものでよい。また、方向反転部材も、滑車やローラ、プーリ等の回転部材でもよく、摩擦力の小さな滑り材等からなる不動部材等でもよい。
以上説明した本発明は、火災等の発生時にシャッターカーテンで防災区画を形成するための防災用シャッター装置や、出入口等の開口部をシャッターカーテンで開閉するための開口部用シャッター装置に適用でき、また、トラック等の車両の荷台やコンテナに設置されるシャッター装置や、車庫用シャッター装置等にも適用できる。
本発明を防災用シャッター装置に適用する場合、シャッターカーテンで防災区画が形成される空間は、建物の室内空間でもよく、地下街の空間でもよく、トンネル内の空間でもよく、船舶等の輸送機器内の空間でもよく、また、エレベータ前の空間でもよい。すなわち、本発明は、エレベータとエレベータホールとの間でシャッターカーテンが閉じ移動するエレベータ用の防災シャッター装置にも適用できる。
また、本発明を開口部用シャッター装置に適用する場合には、その開口部は出入口でもよく、窓等でもよい。
そして、本発明は、シャッターカーテンの開閉移動方向が上下方向となっているシャッター装置や、左右方向となっているシャッター装置、さらには、これらの方向に対する傾き角を有する方向になっているシャッター装置に適用できる。
さらに、本発明は、シャッターカーテンの少なくとも一部が薄厚材からなるスクリーン部分となっていれば、シャッターカーテンの他の部分は任意な部材、材料で形成されていてよい。例えば、複数のスラットの連設で形成されていてもよく、分離不能又は分離可能な複数のパネルの連設で形成されていてもよく、ネットで形成されていてもよく、リンクで連結された複数のパイプで形成されていてもよく、これらのうちの少なくとも2つの複合等で形成されていてよい。
また、スクリーン部分を形成する薄厚材は、布製でもよく、合成樹脂製等でもよい。
また、開き移動したシャッターカーテンを格納するための方式は、前述したように、巻取軸で巻き取るものでもよく、オーバーヘッドドアのように、閉じ移動したときの状態のそのままで又は湾曲させた状態でシャッターカーテンを送り込んで格納するものでもよく、さらには、シャッターカーテンが分離可能な複数のパネルで形成されている部分を有している場合には、それぞれ分離したパネルを互いに重ね合わせて格納するものでもよく、それぞれのパネルをパネル連結部で折り畳んで格納するものでもよい。
また、シャッターカーテンの閉じ移動方向が下方向である場合には、この閉じ移動がなされる方式は、自重式でもよく、手動式でもよく、自重と手動との併用式でもよく、電動モータ等を用いた自動式でもよい。
さらに、本発明では、シャッターカーテンを開き移動させるために手掛け部材を用いるが、シャッターカーテンの開き移動は、この手掛け部材に加える手動操作力だけによってなされてもよく、この手動操作力と、シャッターカーテンが閉じ移動する際に蓄圧されるばね等の蓄圧力とによってなされてもよい。また、シャッターカーテンの通常の開き移動は、電動モータ等の自動駆動装置や、手掛け部材とは別の手動操作部材によってなされるが、非常時に人等が通過できる分だけシャッターカーテンを開き移動させるときに、手掛け部材を用いてもよい。
また、本発明において、手掛け部材は、シャッターカーテンの表裏のうちの片面側に設けてもよく、両面側に設けてもよい。もちろん、手掛け部材によって開き移動させたシャッターカーテンに対する通過方向が決められているシャッター装置においては、手掛け部材をシャッターカーテンの通過方向手前側である片面側だけに設けてもよい。
本発明によると、シャッターカーテンのスクリーン部分に孔を形成しなくても、シャッターカーテンを手操作で開き移動可能とするための手掛け部材を有効に配設できるという効果を得られる。
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。本実施形態に係るシャッター装置は、全閉となったときのシャッターカーテンで防災区画を形成するための防災用シャッター装置であって、しかも、火災発生時にシャッターカーテンがエレベータとエレベータホールとの間で閉じ移動するエレベータ用防災シャッター装置である。以下、このエレベータ用防災シャッター装置を説明する。図1は、そのエレベータ用防災シャッター装置の全体を示す正面図で、図2は図1のS2−S2線断面図、図3は、図1のエレベータ用防災シャッター装置の縦断面図である。
初めにエレベータの全体構造を説明する。図2及び図3に示すように、エレベータの昇降箱1が上下動する建物内の縦穴2とエレベータホール3とを区画する建物躯体となっているコンクリート製の壁4には、下面がエレベータホール3から続く床5となっている開口部6が形成され、エレベータ用出入口であるこの開口部6には、縦穴2側の奥において、エレベータ用扉7が配置されている。壁4の厚さ内から縦穴2側に外れた位置に配置されているこのエレベータ用扉7を開閉移動させるために、図3で示されているように、上部レール8と下部レール9がエレベータ用扉7の上下に設けられている。
上部レール8には、エレベータ用扉7の上部ブラケット7Aに取り付けられた上下のローラ10,11が転動自在に係合し、床5に設けられた下部レール9にはエレベータ用扉7の下面に取り付けられた係合部材12がスライド自在に係合し、上のローラ10で吊り下げられた上吊り式となっているエレベータ用扉7は、これらのローラ10,11と係合部材12の案内作用により図示しない駆動手段の駆動力で開閉移動する。
図1に示すとおり、開口部6の上部内面と左右の側部内面には、上枠部材13と側枠部材14が配設され、開口部6の上部内面を形成する上部内面部材となっている上枠部材13と、側部内面を形成する側部内面部材となっている側枠部材14により、開口部6の内面には三方枠となった開口部用外枠組み15が設けられている。これらの上枠部材13と側枠部材14は、ステンレス等の金属板製であり、開口部6の化粧材となっている。
図3で示すように、上枠部材13は、エレベータホール3側の立上り部13Aと、この立上り部13Aの下端からエレベータ扉7側へ水平に延びる延出部13Bとからなる。立上り部13Aは、壁4における開口部6の上部の下がり壁4Aのエレベータホール3側の表面に設けられた取付部材18に取り付けられ、延出部13Bは、下がり壁4Aの縦穴2側の表面に結合具19とブラケット20を介して結合された保持部材21に結合されている。この保持部材21に前記上部レール8が取り付けられている。
また、上枠部材13の立上り部13Aよりも上の取付部材18は、天井部材16でエレベータホール3と上下に仕切られた天井裏空間17に配置されている。この立上り部13Aには、図1に示すように、エレベータ用インジケータ19が配置されている。
本実施形態に係るエレベータ用防災シャッター装置は、図1に示すように、開閉移動することにより、言い換えると、上下動することにより、開口部6を開放、閉鎖するシャッターカーテン30を備えている。図2に示すように、このシャッターカーテン30の左右両端部、言い換えると、シャッターカーテン30の開閉移動方向と直交するカーテン幅方向の両端部は、抜け止め部材30Aで抜け止めされながらガイド部材であるガイドレール31にスライド自在に挿入されている。シャッターカーテン30の開閉移動を案内するためのガイド部材となっているこれらの左右一対のガイドレール31は、壁4における開口部6の左右両側に設けられている側壁4Bのエレベータホール3側の表面の化粧材32に配置されている。これらのガイドレール31の配置位置は、開口部6の化粧材となっていて上枠部材13と側枠部材14からなる前記三方枠の外枠組み15よりもエレベータホール3側の位置となっている。
図3に示すように、シャッターカーテン30を開閉移動させるための開閉移動手段33は、天井部材16よりも上の空間、すなわち天井裏空間17に配置されている。開閉移動手段33は、シャッターカーテン30の上端部が結合された水平な巻取軸34と、この巻取軸34にスプロケット、チェーン等による伝動手段35を介して連結された開閉機36と、この開閉機36の回転軸36Aに設けられているブレーキを起動及び解除させるためのブレーキ駆動装置37とを有する。ブレーキ駆動装置37には手動操作部が設けられ、この手動操作部を手動操作することによりブレーキの起動及び解除がなされる。また、ブレーキ駆動装置37には、エレベータが設置されている建物又は地下街等の構築物の適所に設置されている火災センサが接続されており、この火災センサが煙又は炎又は熱を検出してその信号がブレーキ駆動装置37に入力することにより、ブレーキが解除されるようになっている。
以上のブレーキ駆動装置37は開閉機36に取り付けられ、また、巻取軸34と開閉機36は、前記取付部材18に結合されたブラケット38に取り付けられている。また、図3に示すとおり、シャッターカーテン30は、上述のように構成された開閉移動手段33の巻取軸34から、天井部材16に配置されているまぐさ41のスリットを通って下方へ垂下されている。
シャッターカーテン30は、全部又は主要部が薄厚材からなるスクリーン式のカーテン本体50と、このカーテン本体50の閉じ移動側の先端である下端部に設けられたエンド部材となっている座板51とを有し、ガイドレール31に案内されて開閉移動するシャッターカーテン30が下降していて、上記ブレーキが解除されているために開閉機36の回転軸36A及び巻取軸34を回転させることができる状態になっているときに、開閉機36の回転軸36Aをハンドル等の手動工具又はモータ等からなる電動工具で正回転させ、この正回転が連結手段35を介して巻取軸34に伝達されることにより、シャッターカーテン30を巻取軸34に巻き取らせて開き移動させることができ、これにより、シャッターカーテン30を巻取軸34に格納させて開口部6を開放させることができる。
また、シャッターカーテン30の上昇で座板51が天井部材16の前記まぐさ41の高さ位置まで達していて、上記ブレーキが起動されているときに、言い換えると、シャッターカーテン30が開口部6を開放しているときに、前記火災センサからの煙又は炎又は熱の検出信号がブレーキ駆動装置37に入力され、これによりブレーキが解除されると、座板51を含む自重によってシャッターカーテン30は巻取軸34を逆回転させながら下降し、座板51が前記床5に接触することにより、巻取軸34から繰り出されて閉じ移動したシャッターカーテン30によって開口部6が閉鎖されるようになっている。
これにより、火災の発生時に開口部6は、建物内のエレベータと前記エレベータホール3との間の箇所においてシャッターカーテン30で閉鎖され、全閉となったこのシャッターカーテン30で防災区画が形成される。一方、開閉機36の回転軸36Aを前述したハンドル等で正回転させてシャッターカーテン30を開き移動させる作業は、エレベータ用防災シャッター装置の保守点検時等において行われる。
巻取軸34の外周又は中空となっている巻取軸34の内部等には、上述したように座板51を含む自重によってシャッターカーテン30が巻取軸34を回転させて閉じ移動したときにばね力が蓄圧されるコイルばね等によるリターンばねが配置されており、全閉又は半閉となっているシャッターカーテン30を開き移動させるときには、シャッターカーテン30を巻き取るための巻取軸34にこのリターンばねの蓄圧力が回転補助力として作用するため、シャッターカーテン30を開き移動させるために必要な力を小さくできるようになっている。
なお、例えば、シャッターカーテン30の座板51又はその近傍に被係止部を設け、シャッターカーテン30が全開位置に達しているときにこの被係止部に係止する係止部材を備えている係止装置をまぐさ41に配置し、これによって通常時のシャッターカーテン30を係止装置で全開位置に維持させ、火災の発生をセンサが検知したときに、このセンサからの信号で係止装置のソレノイド等の駆動手段を駆動させることにより、あるいは、火災を知った人が操作部材を操作することにより、あるいは、これらの両方のうちの先になされた一方により、係止部材を被係止部から離脱させ、これにより、座板51を含むシャッターカーテン30の自重によってシャッターカーテン30を、図3で示された開閉機36やブレーキ装置37を省略しても、閉じ移動させることができるようにしてもよい。
エレベータ用防災シャッター装置をこのように構成した場合であっても、上述したように、巻取軸34の内部等にリターンばねを配置することにより、このリターンばねの回転補助力によってシャッターカーテン30を開き移動させるために必要な力を小さくできる。
以上において、シャッターカーテン30の上下動を案内するためのガイドレール31は、エレベータへの出入口である開口部6よりもエレベータホール3側に配置されているため、シャッターカーテン30は、開口部6よりもエレベータホール3側において開閉移動するようになっている。また、シャッターカーテン30を開閉移動させるための開閉移動手段33は、天井裏空間17において、前記壁4の下がり壁4Aに近接されて配置されている。
図2に示すとおり、シャッターカーテン30のカーテン幅方向両端部が挿入されているガイドレール31の内部には、煙遮断部材40が収納配置され、これと同様な煙遮断部材は、シャッターカーテン30が上下に挿通する前記まぐさ41のスリットにも収納配置されている。これにより、シャッターカーテン30が閉じ移動して開口部6を閉鎖しているときに、ガイドレール31の内部及びまぐさ41のスリットを通って煙、炎がシャッターカーテン30に対して反対側へ達するのを防止されるようになっている。なお、火災発生時におけるガイドレール31の内部の煙遮断性や炎遮断性が、例えば、ガイドレール31の内面にシャッターカーテン30が密着するなどによって確保される場合には、ガイドレール31の内部の煙遮断部材40を省略してもよい。
以上において、シャッターカーテン30のカーテン本体50を形成している前述の薄厚材は、シリカクロスやガラスクロスに耐火塗料を塗布及び/又は含浸させたものとなっており、このため、カーテン本体50は、防火性と遮煙性とを有する。もちろん、金属製の座板51も防火性と遮煙性とを有する。
そして、この薄厚材はカーテン本体50の全部又は主要部を形成する部材となっているため、シャッターカーテン30の大部分は、薄厚材で形成されたスクリーン部分となっている。
図4は、全閉時のシャッターカーテン30をエレベータ側から見た図であって、図1の背面図である。この図4で示されているとおり、カーテン本体50のエレベータ側の面(エレベータホール3側とは反対の面)には、全閉となっているシャッターカーテン30をエレベータ側から持ち上げること、すなわち、手操作でシャッターカーテン30を開き移動させることができるようにするための手掛け部材60が配設されている。この手掛け部材60は硬質材である金属製の丸棒であり、細長部材となっているこの手掛け部材60は、長さ方向が、シャッターカーテン30の開閉移動方向とシャッターカーテン30の厚さ方向との両方に直交するシャッターカーテン30の幅方向となってカーテン本体50に配設されている。また、シャッターカーテン30における手掛け部材60の配設位置は、全閉時におけるシャッターカーテン30における人の腰の高さ程度である。
図5は、前述した左右のガイドレール31に幅方向両端部が挿入される前のシャッターカーテン30の一部を示している。手掛け部材60は、カーテン本体50に設けられた袋部61の内部に挿入されることによってカーテン本体50に配設されている。この袋部61は、カーテン本体50を形成している前記薄厚材に袋部用薄厚材62を縫着することにより形成され、この袋部用薄厚材62はシャッターカーテン30の幅方向に長くなっており、袋部用薄厚材62の上下両端部を長さ方向全長に亘る縫着部62A,62Bとすることにより、カーテン本体50を形成している薄厚材と袋部用薄厚材62との間に、手掛け部材60を挿入できる空間が形成されている。
また、袋部用薄厚材62は、カーテン本体50を形成している薄厚材と同じ又は異なる材料によるものであり、この袋部用薄厚材62には、その長さ方向に偶数個の切れ目62Cが間隔を開けて形成されている。
袋部61の内部への手掛け部材60の挿入は、図6で示されているとおり、シャッターカーテン30の幅方向における袋部61の開口両端部のいずれか一方からなされ、この挿入作業は、図5から分かるように、手掛け部材60の一部を2個で一組をなす切れ目62C同士の間から露出させて行う。図6の実施形態では、切れ目62Cは4個あるため、手掛け部材60は、2個の露出部分をもって袋部61の内部に挿入される。これらの露出部分は、全閉となっているシャッターカーテン30を手掛け部材60で持ち上げて開き移動させる際に、手を掛けるための手掛け部分60Aとなる箇所である。
このため、手掛け部分60Aが2個設けられているこの実施形態の手掛け部材60については、シャッターカーテン60の幅方向全体を両手で均等に持ち上げることができるようにするため、それぞれの手掛け部分60Aが、シャッターカーテン30の幅方向中央からそれぞれの幅方向端部側へ等距離又は略等距離の位置に設けられている。
袋部61の内部への手掛け部材60の挿入作業は、シャッターカーテン30がエレベータ用防災シャッター装置の施工現場へ出荷される前の工場で行ってもよく、その施工現場において、シャッターカーテン30の幅方向両端部を左右のガイドレール31の内部に挿入する前に行ってもよい。また、手掛け部材60を挿入した後に、開口している袋部61の両端部を縫着等で閉じてもよく、閉じなくてもよい。また、袋部61の一方の端部を予め縫着等で閉じておき、開口している他方の端部から手掛け部材60を挿入した後、この開口している端部を縫着等で閉じてもよい。
以上のように、手掛け部材60が、一部が露出した手掛け部分60Aとなりながら、カーテン本体50に設けられた袋部61の内部に挿入されることにより、この手掛け部材60は、袋部61で支持されてシャッターカーテン30に配設されたことになる。この配設は、手掛け部材60を、シャッターカーテン30の前述のスクリーン部分を形成している薄厚材とシャッターカーテン30の厚さ方向に対峙させてなされている。
火災の発生で前述したとおりシャッターカーテン30が全閉となった後、エレベータを利用して避難した人がシャッターカーテン30を開き移動させてエレベータホール3側へ逃げるためには、この避難者は、手掛け部材60の手掛け部分60Aに手を掛けてシャッターカーテン30を持ち上げる。このとき、前述したリターンばねの蓄圧力がシャッターカーテン30を巻き取るための巻取軸34の回転補助力となるため、手掛け部分60Aに加える手操作の持ち上げ力が小さくても、シャッターカーテン30を軽く持ち上げることができる。
持ち上げられたシャッターカーテン30の下を避難者が通過すると、シャッターカーテン30は自重によって閉じ移動し、全閉状態に戻る。
以上説明した本実施形態によると、シャッターカーテン30への手掛け部材60の配設は、全部又は主要部が薄厚材によるスクリーン部分となっているカーテン本体50に袋部61を設け、この袋部61の内部に手掛け部材60の一部を挿入することによりなされているため、手掛け部材60のシャッターカーテン30への配設を、シャッターカーテン30のスクリーン部分に手掛け部材60を嵌め込むなどのための孔を形成することなく、有効に行えることになり、孔を形成することが不適当なスクリーン部分に手掛け部材60を適切に設けることができる。
また、手掛け部材60はシャッターカーテン30の幅方向への長さを有する細長部材となっているため、シャッターカーテン30が全開位置に戻るために手掛け部材60がシャッターカーテン30と共に巻取軸34に巻き取られるとき、手掛け部材60が巻取軸34におけるシャッターカーテン30の巻径に大きな影響を与えることなく、この巻き取りを円滑に行えることになり、また、巻き取り後のシャッターカーテン30の閉じ移動側の端部の座板51を巻取軸34と平行又は略平行とすることができる。すなわち、シャッターカーテン30の巻き取り後において、座板51を前記まぐさ41と平行又は略平行とすることができる。
また、手掛け部材60は硬質材である金属棒となっているため、手掛け部材60はシャッターカーテン30を持ち上げるための手操作力を有効に受けることができる。さらに、袋部61の内部に手掛け部材60を挿入することによってカーテン本体50に手掛け部材60を配設しても、手掛け部材60の一部は袋部61から露出した手掛け部分60Aとなっているため、手掛け部材60へ手操作力を有効に作用させることができる。
また、手掛け部材60はシャッターカーテン30の幅方向全長又は幅方向略全長に亘る長さを有する細長部材であるため、シャッターカーテン30の幅方向全体を同時又は略同時に開き移動させることができる。
図7の実施形態では、カーテン本体50に、袋部61の内部に一部が挿入された手掛け部材60をシャッターカーテン30の開閉移動方向へ複数個配設している。この実施形態によると、シャッターカーテン30を持ち上げて避難する人が、身長の高い人でも、平均的な身長の人でも、子供でも、車椅子に乗った人等でも、その人にとって適切な高さ位置に配設されている特定の手掛け部材60を選択できることになる。
図8の実施形態では、手掛け部材60の手掛け部分60Aの個数を1個としている。このように手掛け部分60Aを1個とする場合には、この手掛け部分60Aの位置をシャッターカーテン30の幅方向中央又は幅方向略中央とする。これにより、シャッターカーテン30の幅方向の一方の端部が下がることなく、シャッターカーテン30の幅方向全体を均一又は略均一に開き移動させることができる。
図9の実施形態では、カーテン本体50に3枚の袋部用薄厚材64で3個の袋部63をシャッターカーテン30の幅方向に設け、これらの袋部63の内部に手掛け部材60を挿入している。3個の袋部63同士の間には間隔があり、これらの間隔において袋部63から露出している手掛け部材60の部分が、手掛け部分60Aとなっている。この実施形態によると、シャッターカーテン30の幅寸法と同じ又は略同じ長さとなった長寸の薄厚材を用意し、この薄厚材に切れ目を設けるという作業を行う必要がないため、作業を容易化できる。
図10及び図11の実施形態は、カーテン本体50のスクリーン部分が、シャッターカーテン30の開閉移動方向に並設された複数枚のスクリーン用薄厚材66によって形成されている場合の実施形態である。図11で示されているとおり、シャッターカーテン30の開閉移動方向に隣接配設されている2枚のスクリーン用薄厚材66のうち、開き移動側のスクリーン用薄厚材66の下部66Aと、閉じ移動側のスクリーン用薄厚材66の上部66Bは、シャッターカーテン30の厚さ方向に重ね合せられ、この重合部分の上下が縫着された縫着部67A,67B(図10を参照)となっていることにより、重合部分が袋部65となっている。
そして、下部66Aには4個の切れ目65Aが形成されており、手掛け部材60は、一部を2個で一組をなす切れ目65A同士の間から露出させて袋部65の内部に挿入される。これにより、手掛け部材60は、袋部65から露出した2個の手掛け部分60Aを生じさせながら、袋部65で支持される。
この実施形態によると、もともとカーテン本体50のスクリーン部分を形成するために必要となっている2枚の薄厚材66を利用して袋部65を形成することができ、特別に袋部用薄厚材を用意する必要がない。
図12の実施形態では、図5及び図6の実施形態における手掛け部材60の手掛け部分60Aに、パイプによる握り部材68を嵌合している。これによると、手掛け部分60Aに設けた握り部材68によって手掛け部分60Aの握りを行うことができ、手掛け部分60Aは握りやすくなるため、シャッターカーテン30を持ち上げるための手操作を容易にできる。
図13の実施形態では、カーテン本体50を形成している薄厚材と袋部用薄厚材72とで形成されている袋部71の内部に挿入された金属棒による手掛け部材70には、1個の手掛け部分70Aが設けられているが、この手掛け部分70Aはクランク状に屈曲し、かつ、手掛け部材70Aにはパイプによる握り部材73が設けられている。この実施形態によると、クランク状の手掛け部分70Aと握り部材73により、シャッターカーテン30を持ち上げるための手操作を一層容易に行える。
図14の実施形態の手掛け部材80は、カーテン本体50を形成している薄厚材に、この薄厚材と同じ又は異なる材料による細長形状の薄厚材を配設することにより形成されている。可撓性を有する手掛け部材80は、その長さ方向がシャッターカーテン30の開閉移動方向となってカーテン本体50に配設されているとともに、上下端部がカーテン本体50を形成している薄厚材に縫着された縫着部81A,81Bとなっている。シャッターカーテン30を持ち上げる際には、縫着部81Aと81Bとの間の中間部分で手掛け部材80を握って持ち上げる。
この実施形態においても、手掛け部材80は、カーテン本体50のスクリーン部分を形成している薄厚材とシャッターカーテン30の厚さ方向に対峙しており、手掛け部材80をこのスクリーン部分に配設するために、スクリーン部分に孔を設ける必要がない。
また、手掛け部材80の材料は薄厚材であるため、この手掛け部材80が、シャッターカーテン30の開閉移動方向が長さ方向となってカーテン本体50に配設されても、シャッターカーテン30が前述した巻取軸34で巻き取られて格納される際、手掛け部材80が巻取軸34におけるシャッターカーテン30の巻径に大きな影響を与えることがなく、したがって、この巻き取りを円滑に行える。
図15の実施形態に係る手掛け部材90の材料も可撓性を有する細長形状の薄厚材となっているが、この手掛け部材90は、その長さ方向がシャッターカーテン30の幅方向とされてカーテン本体50に配設されている。手掛け部材90は、長さ方向両端部がカーテン本体50を形成している薄厚材に縫着された縫着部91A,91Bとなってカーテン本体50に取り付けられている。この実施形態でも、シャッターカーテン30を持ち上げる際には、縫着部91Aと91Bとの間の中間部分で手掛け部材90を握って持ち上げる。
この実施形態によると、手掛け部材90は薄厚材からなり、しかも、細長形状の手掛け部材90は、長さ方向がシャッターカーテン30の幅方向となってカーテン本体50に配設されているため、シャッターカーテン30が前述した巻取軸34で巻き取られて格納される際、手掛け部材90が巻取軸34におけるシャッターカーテン30の巻径に与える影響を図14の実施形態よりも小さくでき、このため、この巻き取りを一層円滑に行える。
図16〜図17は、手掛け部材をシャッターカーテンに取り付け等で配設していない実施形態を示す。図16は、全閉時のシャッターカーテン30をエレベータ側から見た図であり、図17は図16のS17−S17線断面図である。
この実施形態では、シャッターカーテン30の座板51のエレベータ側の部分に紐状部材100の一方の端部が結合され、この紐状部材100はシャッターカーテン30の開き移動方向へ延伸し、図17で示されているとおり、この延伸方向の途中で、天井部材16でエレベータホール3と仕切られている天井裏空間17に配置された滑車101に掛けられ、方向反転部材となっているこの滑車101で紐状部材100の延伸方向はシャッターカーテン30の閉じ移動方向へ反転されている。そして、このように延伸方向が反転した紐状部材100の他方の端部に手掛け部材102が設けられている。なお、滑車101は、天井裏空間17に配置された不動部材となっている取付部材18に取り付けられている。
天井部材16に配置されているまぐさ103には係止装置104が設置され、この係止装置104は、シャッターカーテン30の厚さ方向に進退自在となっている係止部材105を備えている。図18で示されているとおり、巻取軸34にシャッターカーテン30が巻き取られてこのシャッターカーテン30が全開となっているときには、ばね等の弾性部材で常に前進方向へ付勢されている係止部材105の先端が、座板51に形成されている窪み状の被係止部51Aに係止しており、これにより、シャッターカーテン30は全開位置に保持されている。
火災の発生が図示しないセンサで検出されると、このセンサからの信号により、係止部材105は係止装置104内に配置されているソレノイド等の駆動手段で後退する。これにより、被係止部51Aへの係止部材105の係止が解除され、シャッターカーテン30は座板51を含む自重によって閉じ移動を開始し、図17で示された全閉位置に達する。このようにシャッターカーテン30が巻取軸34を回転させて閉じ移動するとき、巻取軸34の外周又は内部に配置されているコイルばね等によるリターンばねが蓄圧される。
このようにして火災の発生でシャッターカーテン30が全閉となった後、エレベータを利用して避難した人がシャッターカーテン30を開き移動させてエレベータホール3側へ逃げるためには、避難者は、手掛け部材102をシャッターカーテン30の閉じ移動側へ引き下げる。これにより、紐状部材100に作用する引張力でシャッターカーテン30は座板51から持ち上げられ、このとき、リターンばねの蓄圧力がシャッターカーテン30を巻き取るための巻取軸34の回転補助力となるため、手掛け部分102に加える手操作力が小さくても、シャッターカーテン30を容易に持ち上げることができる。
持ち上げられたシャッターカーテン30の下を避難者が通過すると、シャッターカーテン30は自重によって閉じ移動し、全閉状態に戻る。
また、避難訓練などを行った後、シャッターカーテン30を全開位置に戻すときには、先ず、手掛け部材102の引き下げ操作でシャッターカーテン30を全開までの途中位置まで開き移動させ、次いで座板51に大きな押し上げ力を加える。これにより、シャッターカーテン30はリターンばねの蓄圧力との合力で上昇する。このとき、係止装置104の係止部材105は前記弾性部材の付勢力で前進位置に達しているが、図17で示されている座板51の傾斜面51Bが係止部材105の傾斜面105Aに当接することにより、係止部材105は一旦後退し、座板51がまぐさ103の位置に達すると、係止部材105は弾性部材の付勢力で前進して座板51の被係止部51Aに係止する。これにより、全閉位置に達したシャッターカーテン30はその位置に保持される。
このようにシャッターカーテン30が全開位置に戻るとき、座板51の内部は中空となっていて、この内部空間は座板51の上面に形成された開口部51Cで座板51の外部と連通しているため、図18で示されているように、紐状部材100を座板51の内部空間に収納しながらシャッターカーテン30を全開位置まで移動させることができる。
この実施形態では、これまでの実施形態と異なり、シャッターカーテン30を手操作で開き移動させるための手掛け部材102を、全部又は主要部がスクリーン部分となっているシャッターカーテン30のカーテン本体50に取り付け等で配設していないが、以上説明したように、シャッターカーテン30を引張力で開き移動させるための紐状部材100に手掛け部材102を設けることによっても、シャッターカーテン30のスクリーン部分を形成している薄厚材に孔を形成することなく、シャッターカーテン30を手操作で開き移動可能とするための手掛け部材102を有効に配設できる。
本発明は、手操作で開き移動させるシャッターカーテンを備えている防災用シャッター装置等のシャッター装置に利用できる。
本発明の一実施形態に係るシャッター装置であるエレベータ用防災シャッター装置の全体を示す正面図である。 図1のS2−S2線断面図である。 図1のエレベータ用防災シャッター装置の縦断面図である。 全閉時のシャッターカーテンをエレベータ側から見た図である。 左右のガイドレールに幅方向両端部が挿入される前のシャッターカーテンの一部を示す図である。 全部又は主要部がスクリーン部分となっているカーテン本体に設けられた袋部の内部に金属棒による手掛け部材を挿入することを示している斜視図である。 金属棒による手掛け部材をシャッターカーテンの開閉移動方向に複数個配設した実施形態を示す図5と同様の図である。 袋部の内部に挿入された金属棒による手掛け部材に、袋部から露出した手掛け部分が1個設けられた実施形態を示す図5と同様の図である。 3枚の袋部用薄厚材を用いて3個の袋部を形成した実施形態を示す図5と同様の図である。 シャッターカーテンのスクリーン部分が複数枚の薄厚材で形成されている場合における実施形態を示す図5と同様の図である。 図10の実施形態について、複数枚の薄厚材の縫着前を示した斜視図である。 手掛け部材の手掛け部分に握り部材を設けた実施形態を示す図5と同様の図である。 手掛け部材の手掛け部分をクランク状とし、この手掛け部分に握り部材を設けた実施形態を示す図5と同様の図である。 薄厚材からなる細長形状の手掛け部材を、長さ方向をシャッターカーテンの開閉移動方向としてシャッターカーテンのスクリーン部分に配設した実施形態を示す図5と同様の図である。 薄厚材からなる細長形状の手掛け部材を、長さ方向をシャッターカーテンの幅方向としてシャッターカーテンのスクリーン部分に配設した実施形態を示す図5と同様の図である。 紐状部材に設けた手掛け部材でシャッターカーテンを開き移動させる実施形態を示す図で、全閉時のシャッターカーテンをエレベータ側から見た図である。 図16のS17−S17線断面図である。 シャッターカーテンの全開状態を示す図17を同様の図である。
符号の説明
30 シャッターカーテン
31 ガイドレール
34 巻取軸
50 全体又は主要部がスクリーン部分となっているカーテン本体
51 座板
60,70,80,90,102 手掛け部材
60A,70A 手掛け部分
61,63,65,71 袋部
62,64,72 袋部用薄厚材
66 スクリーン用薄厚材
100 紐状部材
101 方向反転部材である滑車

Claims (9)

  1. 開閉移動自在なシャッターカーテンと、このシャッターカーテンを手操作で開き移動可能とするために前記シャッターカーテンに設けられた手掛け部材とを有するシャッター装置において、
    前記シャッターカーテンの少なくとも一部は可撓性を有する布で形成されたスクリーン部分となっており、このスクリーン部分に硬質材で形成された前記手掛け部材が配設されているとともに、この手掛け部材の配設は、この手掛け部材を、前記スクリーン部分を形成している前記と前記シャッターカーテンの厚さ方向に対峙させてなされており、
    前記手掛け部材における前記シャッターカーテンの幅方向の少なくとも一部の全体は、前記スクリーン部分と、可撓性を有する布で形成された袋部用薄厚材とによって覆われており、
    前記シャッターカーテンの幅方向の両端部はガイドレールにスライド自在に挿入され、このシャッターカーテンは、エレベータ用出入口である開口部よりもエレベータホール側に配置されている前記ガイドレールに案内されることにより、前記開口部よりもエレベータホール側において上下方向に開閉移動自在となっており、
    全閉となっている前記シャッターカーテンは、前記スクリーン部分の前記エレベータ側の面において前記手掛け部材により持ち上げて開き移動可能となっていることを特徴とするシャッター装置の手動式開き装置。
  2. 請求項1に記載のシャッター装置の手動式開き装置において、前記手掛け部材により持ち上げられて開き移動した前記シャッターカーテンは、自重により閉じ移動可能となっていることを特徴とするシャッター装置の手動式開き装置。
  3. 請求項1又は2に記載のシャッター装置の手動式開き装置において、開き移動したときにおける前記シャッターカーテンの格納はこのシャッターカーテンが巻取軸に巻き取られることによりなされ、前記手掛け部材は前記シャッターカーテンの幅方向への長さを有する細長形状の部材となっていることを特徴とするシャッター装置の手動式開き装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のシャッター装置の手動式開き装置において、前記手掛け部材には、前記全体が覆われている部分と、外部に露出している部分とが前記シャッターカーテンの幅方向に設けられていることを特徴とするシャッター装置の手動式開き装置
  5. 請求項4に記載のシャッター装置の手動式開き装置において、外部に露出している前記部分は、前記シャッターカーテンの幅方向に複数個設けられていることを特徴とするシャッター装置の手動式開き装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のシャッター装置の手動式開き装置において、前記全体が覆われている部分は、前記スクリーン部分と、前記袋部用薄厚材とによって形成された袋部の内部に挿入されていることを特徴とするシャッター装置の手動式開き装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のシャッター装置の手動式開き装置において、前記ガイドレールは、前記開口部を形成する左右の側壁の前記エレベータホール側の表面に配置されていることを特徴とするシャッター装置の手動式開き装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のシャッター装置の手動式開き装置において、天井部材により前記エレベータホールと上下に仕切られている天井裏空間には、前記シャッターカーテンを開閉移動させるための開閉移動手段が配置されていることを特徴とするシャッター装置の手動式開き装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のシャッター装置の手動式開き装置において、前記エレベータホールと天井裏空間とを上下に仕切る天井部材に配置されているまぐさには、係止装置が配置されているとともに、この係止装置が備えている係止部材が係止する被係止部材が前記シャッターカーテンに設けられ、前記係止部材が前記被係止部材に係止することにより全開となっている前記シャッターカーテンは、前記係止部材が前記被係止部材から離脱することにより前記シャッターカーテンの自重により閉じ移動することを特徴とするシャッター装置の手動式開き装置。
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