以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(例1)
図1には、躯体の開口部10に取り付けられる本発明の開閉装置であるパネルシャッター1が示されており、建物等を含む構造物の開口部である貨物運搬車のボックス型荷台の開口部10にそのパネルシャッター1が取り付けられる一例が示されている。本例のパネルシャッター1は、図2に示すように、ガイドレール4、シャッターカーテン5及びドラム37を含む巻取部から構成されている。ガイドレール4、4はボックス型荷台の開口部10を開閉し、シャッターカーテン5をボックス型荷台の開口部10へ案内するための垂直レール18、18と、連結レール20、20を介して垂直レール18、18に連結され、シャッターカーテン5を収納したり、送り出したりする水平レール19、19とから構成されている。
具体的には、図2及び図6に示すように、垂直レール18、18はボックス型荷台の開口部10の両側に立設してあり、円弧状の連結レール20、20に連結されている。水平レール19、19は、その一端が連結レール20、20に連結され、他端にはシャッターカーテン5の移動の終端となるストッパー39が設けられ、ボックス型荷台の天井と略平行になるように対で設置されている。また、図2に示すように、垂直レール18、18と水平レール19、19との間の連結レール20、20は、シャッターカーテン5が垂直状態から水平状態へ移動するときに描く円弧動作に対応できるようにするために、その円弧動作によって描かれる形状に近い円弧状の形状をなしている。また、このガイドレール4、4を構成している、垂直レール18、連結レール20及び水平レール19の対同士は対向して、開口している挿入口18a、20a、19aをそれぞれ向かい合わせてある。
シャッターカーテン5を構成するパネル体6はアルミニウム等の押出、或いは引抜成形材等で形成されることも可能な中空状の部材となっている。具体的には、パネル体6は、図3に示すように、表裏面6a、6bを備えてパネル体6の厚さt(パネル厚t)を有しており、パネル体6の端部にはパネル体6、6同士の連結を可能にする第一連結部8、第二連結部9を有している。パネル体6の一方の端部の第一連結部8では、パネル体6の筒長方向に沿って、パネル体6の表裏面6a、6bに対して斜め方向へ開いた(切り欠いた)外径Dの第一開口部8aが開設され、断面略C形状に形成されている。ここで、筒長方向とは、図4に示すように、パネル6がシャッターカーテン5として移動する方向に対して直交する矢印E方向(パネル体6の幅方向)を示している。
また、パネル体6の他方の端部の第二連結部9でも、同様にパネル体6の筒長方向に沿って、パネル体6の表裏面6a、6bに対して斜め方向へ開いた(切り欠いた)、外径Dより小径である外径Cの第二開口部9aが開設され、断面略C形状に形成されている(図3及び図4参照)。そして、第一連結部8、第二連結部9は、図3に示すように、共にパネル体6の厚さt内(パネル厚t)の間に位置するように形成されている。第一開口部8a(外径D)が第二開口部9a(外径C)より大きく、第一開口部8aと第二開口部9aとは抜き差し自在に嵌合できるように設定されている。また、第二開口部9aの近傍には、パネル体6内の裏面6b側に設けられたナット14、14に通じる孔部14a、14aが設けられている(図3及び図4参照)。さらに、詳細に示せば、第一連結部8では、第一開口部8aに隣接して突起部8bが形成されている。また、第一連結部8はパネル体6の厚さt(パネル厚t)よりも薄い厚さであるt´となっている(図3参照)。つまり、図3及び図4に示すように、第一連結部8ではパネル体6の表面6aに凹部8cを形成することによって、パネル体6の略中央部のパネル体6の厚さt(パネル厚t)に比べ薄くなっている。また、第二連結部9では、図3及び図4に示すように、第二開口部9aを若干越える長さの支持部9bがパネル体6の表面6a側に形成されている。
パネル体6、6同士の連結は、図5に示すように、一方のパネル体6を他方のパネル体6に矢印F方向に近づける。そして、図6に示すように、一方のパネル体6の第二連結部9の第二開口部9aを他方のパネル体6の第一連結部8の第一開口部8aの内方へ移動することで、第二開口部9aを第一開口部8a内へ入れる。その状態で、第一開口部8aと第二開口部9aとが嵌合(嵌合部分)し、第一開口部8a側のパネル体6と第二開口部9a側のパネル体6と伸展した状態で、ローラ受部材21の受け部21bを第一開口部8a及び第二開口部9a側のパネル体6、6の裏面6b、6bの第一開口部8aと第二開口部9aとの嵌合部分へ当接すると同時に、ローラ受部材21の円弧状の端部21aを第一開口部8a側のパネル体6の第一開口部8a内へ導き、第一開口部8aと嵌合している第二開口部9aに当接し、第二開口部9aと共に略円筒状の筒孔15(連結部分)を形成することになる。
第一開口部8aと第二開口部9aとの嵌合についてさらに詳細に示せば、図7示すように、一方のパネル体6を他方のパネル体6に載せて第一連結部8と第二連結部9とを連結することになる。その際、第一連結部8の第一開口部8a及び突起部8bが第二連結部9の第二開口部9aと支持部9bとの間の隙間に入り込むことになる。その結果、第二連結部9の支持部9bは第一連結部8の凹部8cと重なり合うことになる(係合することになる)。支持部9bは凹部8cと厚さがほぼ同じであるため、支持部9bと凹部8cとが重なり合うことによって、第一連結部8と第二連結部9とが嵌合することで、嵌合部分の近傍ではパネル体6の厚さt(パネル厚t)が維持されることになる(図6及び図7参照)。
そして、図6に示すように、ローラ受部材21を取り付け(固定)するために、パネル体6の裏面6b側からボルト11、11を、ローラ受部材21のボルト孔22、22及びパネル体6の孔部14a、14aへ通し、パネル体6内の裏面6b側に設けられたナット14、14に螺合して固定することになる。その結果、第一開口部8aと第二開口部9aとが外れ止めがなされた状態で連結され、一方のパネル体6と他方のパネル体6と(隣接するパネル体6、6同士)が連結されることになる。以上のように、隣接する複数のパネル体6、6同士は、第一開口部8a及び第二開口部9aにより連結しているため、シャッターカーテン5は、複数のパネル体6を揺動(屈曲)自在に連結して構成されている。つまり、図7に示すように、第一開口部8a及びローラ受部材21の円弧状の端部21aが第二開口部9aと面接触しているため、第一開口部8a及びローラ受部材21の円弧状の端部21aと第二開口部9aとが互いに摺動することが可能になり、隣接するパネル体6、6同士が揺動(屈曲)自在となる。
パネル体6が揺動(屈曲)し易い方向としては、ボックス型荷台の内側方向となる図6に示す矢印G方向である。つまり、図6に示すように、第二連結部9の支持部9bと第一連結部8の凹部8cとが重なり合うことになり(係合することになり)、第二連結部9の支持部9bが第一連結部の第一開口部8aを支持することになるため、矢印G方向と反対側への揺動(屈曲)がし難くなっている。そして、その隣接するパネル体6、6同士の連結部分である第一開口部8a、第二開口部9a及びローラ受部材21の円弧状の端部21aとで形成される筒孔15では、ローラ16の軸部16bが抜き差し自在に支持できるようになっている。そして、図8に示すように、隣接するパネル体6、6同士の連結部分である筒孔15には、シャッターカーテン5の両幅方向(両側縁部)から多数のローラ16の軸部16bが支持されるように挿入されている。
つぎに、図9及び図10に示すシャッターカーテン5のボックス型荷台の開口部10を閉鎖する方向の閉鎖位置3方向側端部である最下端部のパネル体7(シャッターカーテン5の閉鎖位置3方向側端部のパネル体)について説明する。最下端部のパネル体7は、パネル体6と同様にアルミニウム等の押出、或いは引抜成形材等で形成されることも可能な中空状の部材となっている。具体的には、図9及び図10に示すように、最下端部のパネル体7は、表裏面7a、7bを備えており、パネル体6と連結する側の端部にはパネル体6との連結を可能にする第一連結部8を有している。最下端部のパネル体7の第一連結部8もパネル体6の第一連結部8と同様であり、図9に示すように、最下端部のパネル体7の筒長方向に沿って、最下端部のパネル体7の表裏面7a、7bに対して斜め方向へ開いた(切り欠いた)外径Dの第一開口部8aが開設され、断面略C形状に形成されている。
ここで、筒長方向とは、図10に示すように、最下端部のパネル7が連結されたシャッターカーテン5が移動する方向に対して直交する矢印E方向(最下端部のパネル体7の幅方向)を示している。また、最下端部のパネル体7の第一連結部8の表面7aには、パネル体6と同様に凹部8cが形成されている。そして、この最下端部のパネル体7の第一開口部8と、パネル体6の第二開口部9とを連結することになる。最下端部のパネル体7とパネル体6との連結は、パネル体6、6同士の連結と同様であり、パネル体6の第二連結部9の第二開口部9aを最下端部のパネル体7の第一連結部8の第一開口部8aの内方へ移動し、第一開口部8aと第二開口部9aとが嵌合(嵌合部分)することにより、連結を行うことになる(図6及び図7参照)。
つぎに、最下端部のパネル体7のパネル体6と連結する側の端部とは反対側(ボックス型荷台の開口部10の閉鎖位置3方向側)の端部近傍について説明する。この最下端部のパネル体7の外面である裏面7b側(ボックス型荷台の内側)では、ボックス型荷台の開口部10の閉鎖位置3方向の端部近傍に、図9及び図10に示すように、最下端部のパネル体7の幅方向へ延びる半円弧状の凹部30が形成されており(設けられており)、また、ボックス型荷台の開口部10の閉鎖位置3と対向する端面部7cには、空隙である略コ字状の溝29が最下端部のパネル体7の幅方向へ延びて形成されており(設けられており)、さらに、半円弧状の凹部30に隣接して最下端部のパネル体7の厚みt方向を貫通する小孔24、24が設けられている(図10参照)。さらに、それぞれの小孔24、24に隣接してローラ受部材27、27を取り付けるためのナット14、14に通じる孔部14a、14aが設けられている。
この最下端部のパネル体7の外面である裏面7b側(ボックス型荷台の内側)の両側縁部にはローラ受部材27、27が取り付けられることになる。具体的には、最下端部のパネル体7に形成された半円弧状の凹部30の両側縁部近傍を覆うように、最下端部のパネル体7の両側縁部近傍にローラ受部材27、27が取り付けられている。ローラ受部材27の形状は、図12に示すように、平板部27aと押さえ部27bとからなり、平板部27aは最下端部の外面であるパネル体7の裏面7b(半円弧状の凹部30)に当接し、最下端部のパネル体7の裏面7bに固定するためのボルト孔32、32が設けられている。
そして、ローラ受部材27の、最下端部のパネル体7の最下端の両側縁部に当接する部分には押さえ部27bを備えている。その押さえ部27bは逆L字状の形状(逆L字状部)をなしており、最下端部のパネル体7の裏面7bに取り付けられたローラ受部材27から最下端部のパネル体7の厚さt方向に延びている(図13参照)。つまり、押さえ部27bは最下端部のパネル体7の外面である裏面7bから最下端部のパネル体7の閉鎖位置3方向側の端面部7cを介して、反対側の外面方向である最下端部のパネル体7の外面である表面7aへ延びている。
ローラ受部材27、27は、図12に示すように、最下端部のパネル体7の裏面7b(ボックス型荷台の内側)にそれぞれボルト13二本で最下端部のパネル体7内の裏面7b側に設けられたナット14と螺合して固定し、最下端部のパネル体7の裏面7b側の半円弧状の凹部30には、最下端部のパネル体7の両幅方向(両側縁部)からローラ16、16の軸部16b、16bが組み込まれている。具体的には、図13に示すように、ローラ受部材27、27を最下端部のパネル体7の裏面7b側の最下端の両側縁部近傍に当接することで、平板部27a、27aがその両側縁部近傍のローラ16、16の軸部16b、16bが組み込んである半円弧状の凹部30を覆うことになる。そして、ローラ受部材27(平板部27a)が取り付けられた(固定された)半円弧状の凹部30である筒孔53では、ローラ16の軸部16bが抜き差し自在に支持されることになる(図13参照)。
また、略コ字状の溝29には、図11から図13に示すように、最下端部のパネル体7の幅方向に沿って枠体である弾性部材からなる水切りシール等のシール部材31が挿入されている。この略コ字状の溝29に挿入するシール部材31の頭部の形状は、図11に示すように、T字状の形状(T字状の部分31a)をなしており、最下端部のパネル体7の最下端の両側縁部のいずれかの方向より略コ字状の溝29に挿入し、シール部材31の頭部のT字状の部分31aを最下端部のパネル体7の略コ字状の溝29に沿って移動させることでシール部材31が略コ字状の溝29に挿入されることになる。また、図12に示すように、このシール部材31の長さは最下端部のパネル体7の幅方向に延びる略コ字状の溝29の長さより短くしてある。そのために、略コ字状の溝29にシール部材31が挿入されると略コ字状の溝29(最下端部のパネル体7の閉鎖位置3方向側の端面部7c)にシール部材31がない部分が生じる(図12参照)。
そして、ローラ受部材27、27の押さえ部(逆L字状部)27b、27bで、最下端部のパネル体7の最下端の両側縁部の最下端部のパネル体7の表裏面7a、7bで形成されている略コ字状の溝29の少なくとも一部を塞ぐことで、略コ字状の溝29に挿入されているシール部材31の取り付けを支持することになり(固定することになり)、シール部材31の略コ字状の溝29からの抜け出しを防止している。つまり、略コ字状の溝29(最下端部のパネル体7の閉鎖位置3方向側の端面部7c)のシール部材31がない部分にローラ受部材27、27の押さえ部(逆L字状部)27b、27bが組み込まれシール部材31が挿入された略コ字状の溝29を塞ぐことになる(図13参照)。その結果、ローラ受部材27、27の押さえ部(逆L字状部)27b、27bを組み込みシール部材31が挿入された略コ字状の溝29を塞ぐことで略コ字状の溝29内においてシール部材31を位置決めするとともに固定することになる。
そして、図12に示すように、略コ字状の溝29のシール部材31がない部分に押さえ部(逆L字状部)27b、27bを組み込んでいるので、最下端部のパネル体7の幅方向(両側縁部)からシール部材31の押さえ部(逆L字状部)27b、27bが突出し難くなっている。なお、この場合、押さえ部(逆L字状部)27b、27bで、最下端部のパネル体7の最下端の両側縁部(略コ字状の溝29)を塞いで(押さえて)いるだけであるが、図11に示すように、シール部材31のT字状の部分31aがパネル体6の略コ字状の溝29に入り込んで取り付けられているためシール部材31がパネル体6から外れることを防止している。
また、図12及び図13に示すように、ローラ受部材27、27、或いは半円弧状の凹部30に隣接して最下端部のパネル体7の厚みt方向を貫通する両側縁部側の小孔24、24には、フック状の部材25、25が着脱可能に取り付けられている。フック状の部材25、25の一端は、最下端部のパネル体7の表面7a側で、最下端部のパネル体7の最下端のシール部材31が入り込んで取り付けられている略コ字状の溝29の上方に組み込まれている。そして、図13に示すように、フック状の部材25、25の他端の雌ねじ部が形成されたスペーサ部28、28を、最下端部のパネル体7の表面7aから裏面7bへ通じる小孔24、24へ通してあり、最下端部のパネル体7の裏面7b側からのボルト23、23を小孔24、24へ通し、スペーサ部28、28と螺合して固定することになる。ただし、フック状の部材25、25の他端を雄ねじ状に形成し、最下端部のパネル体7の裏面7b側からナット等で螺合して固定することも可能である。
以上では、ガイドレール4及び、シャッターカーテン5を構成するパネル体6及び最下端部のパネル体7について説明したので、つぎに、ガイドレール4、4への複数のパネル体6、及び最下端部のパネル体7を組み込んでシャッターカーテン5を組み立てる方法について説明する。まず、本例においては、最下端部のパネル体7の端部(閉鎖位置3方向側端部)にローラ16を組み込むために、垂直レール18、18の開放位置2方向側端部より(図14に示す矢印α方向より)、ローラ16、16のタイヤ部16a、16aを中空部18b、18bへ入れる。ローラ16、16のタイヤ部16a、16aを、中空部18b、18b内を図14に示す矢印β方向へ移動してローラ16、16を垂直レール18、18の端部(閉鎖位置3方向側端部)に移動する。そして、ボックス型荷台の開口部10の両側に立設してある垂直レール18、18の間にシャッターカーテン5の最下端となる最下端部のパネル体7を組み込む。
具体的には、図15に示すように、垂直レール18、18の間の閉鎖位置3上に最下端部のパネル体7を置き、垂直レール18、18により最下端部のパネル体7を挟み込むようにする。その際、すでに垂直レール18、18内に入っているローラ16、16の軸部16b、16bを最下端部のパネル体7の幅方向へ延びる半円弧状の凹部30へ組み込む(図15参照)。ただし、この状態では垂直レール18、18の間の閉鎖位置3上に最下端部のパネル体7を挟み込んで置いただけであり、最下端部のパネル体7を支持するものがないために最下端部のパネル体7は図15に示す矢印γ方向(ボックス型荷台の内側、或いは外側)へ倒れ易い状態になっている。特に、最下端部のパネル体7の閉鎖位置と対向する端面部7cには弾性部材からなる水切りシール等のシール部材31が挿入されているために、最下端部のパネル体7は倒れやすい状態になっている。そこで、仮止め部材であるパネル体組込治具50を用いて最下端部のパネル体7が倒れないように支持することになる。
パネル体組込治具50は、図16に示すように、基本的に二枚の平板状の部材51、52からできており、挟持部50aと、保持部50bとから構成されている。挟持部50aは、図16に示すように、略コ字状の形状をなしている。略コ字状の形状は、一方の平板状の部材51の平板部51aにもう一方の平板状の部材52の平板部52cを対向させることにより形成している。つまり、もう一方の平板状の部材52の端部近傍の複数箇所を略直角に折り曲げることにより(折り曲げ位置52e、52f)、平板部52cを形成し、この略コ字状の形状を作り出している。そして、平板部52cの端部には、雌ねじが形成されている孔部52bが設けられている。その雌ねじには、蝶状の頭部とボルト部とから構成された押しねじ52aが螺合している。
また、この略コ字状の形状をなしている挟持部50aから延びて保持部50bが設けられている。この保持部50bは二枚の平板状の部材51、52の平板部51b及び平板部52dとから構成されている。つまり、この平板部51b及び平板部52dとを接着等の手段により重ね合わせることにより保持部50bを形成している。以上が本例において用いるパネル体組込治具50であるが、特にこの構成に限定されることなく、一枚の平板状の部材を折り曲げて、その端部で略コ字状の形状を形成することも可能である。また、略コ字状の形状を形成するに際しても、必ずしも、折り曲げ位置を略直角に折り曲げる必要はなく、平板部51aと平板部52cとが対向する状態を形成できれば折り曲げ位置の折り曲げ角度は任意とすることも可能である。
このパネル体組込治具50は垂直レール18を挟持して取り付け、最下端部のパネル体7を支持することになる。その際、パネル体組込治具50はローラ受部材27の取り付けに妨げとならない位置、例えば最下端部のパネル体7の略中央位置を支持するように取り付けることになる。本例においては、図17に示すように、パネル体組込治具50を最下端部のパネル体7の中央位置に取り付けている。そして、このパネル体組込治具50の使用方法としては、まず、垂直レール18と最下端部のパネル体7との間で形成されている隙間sへパネル体組込治具50の平板状の部材51の端部51aを差し込む(図18及び図19参照)。
垂直レール18と最下端部のパネル体7との間の隙間sは、図18に示すように、垂直レール18の挿入口18aより最下端部のパネル体7のパネル体7の厚さtが薄いことにより生じている隙間sである。この隙間sに、図19に示すように、平板状の部材51の平板部51aを差し込み、平板部51aを垂直レール18の端部18cに接近した状態で(或いは接触しながら)中空部18bへ進入させる。その進入とともに、略コ字状に形成された平板状の部材51の平板部51aに対向する平板状の部材52の平板部52cが垂直レール18の外側面18dに接触することになる。そして、平板状の部材51の平板部51aの先端が垂直レール18の中空部18bへ進入し垂直レール18の内表面18eに接触するような位置まで差し込む(図19参照)。
垂直レール18と、パネル体組込治具50の挟持部50aとの関係が図19に示す状態になったところで孔部52bと螺合している押しねじ52aの蝶状の頭部を回転させる。そして、押しねじ50aのボルトの先端が孔部52bから垂直レール18の外側面18dに押圧が加えられるように、押しねじ52aの蝶状の頭部を回転させる。押しねじ52aのボルトの先端が垂直レール18の外側面18dに押圧を加えながら接触すると、図19に示すように、パネル体組込治具50が垂直レール18を挟み込んで固定された状態になる。その結果、パネル体組込治具50の保持部50bが最下端部のパネル体7を支持することになる。つまり、パネル体組込治具50の挟持部50aが垂直レール18に固定されると、パネル体組込治具50の保持部50bの端部方向(折り返し部52g方向)が最下端部のパネル体7の裏面7bに接触し易くなり、最下端部のパネル体7を支持し、倒れ難くすることになる。このことは、最下端部のパネル体7の図15に示す矢印γ方向(ボックス型荷台の内側、或いは外側)へ倒れ易い状態から、最下端部のパネル体7を、いわゆる仮止めした状態になる(図17参照)。
このように最下端部のパネル体7をパネル体組込治具50により支持した状態で、図17及び図20に示すように、最下端部のパネル体7の裏面7b側の半円弧状の凹部30に組み込まれたローラ16の軸部16bをローラ受部材27(平板部27a)で覆い、ボルト孔32、32にボルト13、13を通し、ナット14、14と螺合して固定する。図示していない垂直レール18側のローラ16の軸部16bについても同様にローラ受部材27(平板部27a)で覆い固定することになる。以上により、図20に示すように、最下端部のパネル体7の垂直レール18、18への組み立ては完了することになる。つぎに、垂直レール18、18の開放位置2方向側端部より、ローラ16、16のタイヤ部16a、16aを中空部18b、18bへ入れる。そして、図21に示すように、ローラ16、16のタイヤ部16a、16aを、中空部18b、18b内を移動して最下端部のパネル体7の第一連結部8内(第一開口部8a内)へローラ16、16を移動し、第一連結部8内(第一開口部8a内)にローラ16、16の軸部16b、16bを置く。
そのローラ16、16の軸部16b、16b上に、図22に示すように、パネル体6を載せる。パネル体6を載せることにより、ローラ16、16の軸部16b、16bは最下端部のパネル体7の第一連結部8(第一開口部8a)とパネル体6の第二連結部(第二開口部9a)との嵌合部分で囲まれる。この状態では、パネル体6を、垂直レール18、18の間で挟み込んで、最下端部のパネル体7上に載せただけであり、パネル体6を支持するものがないためにパネル体6は図22に示す矢印γ方向(ボックス型荷台の内側、或いは外側)へ倒れやすい状態になっている。そのために、パネル体組込治具50をローラ受部材21の取り付けに妨げとならない、最下端部のパネル体7と同様の、パネル体6の中央位置を支持するように取り付ける。図23に示すように、パネル体組込治具50を取り付けることにより、パネル体6を仮止めした状態になる。
このようにパネル体6をパネル体組込治具50により支持した状態(仮止めした状態)で、図23に示すように、パネル体6の裏面6b側の最下端部のパネル体7の第一連結部8(第一開口部8a)とパネル体6の第二連結部(第二開口部9a)との嵌合部分で囲まれたローラ16の軸部16bをローラ受部材21(平板部21a)で覆い、ボルト孔22、22にボルト11、11を通し、ナット14、14と螺合して固定する。図示していない垂直レール18側のローラ16の軸部16bについても同様にローラ受部材21(平板部21a)で覆い固定することになる。以上のようにして、最下端部のパネル体7の上に載るパネル体6の垂直レール18、18への組み立ては完了することになる(図23参照)。
このように、ローラ16、16のタイヤ部16a、16aを垂直レール18、18の開放位置2方向側端部へ入れパネル体6の第一連結部8(第一開口部8a)へ移動し、ローラ16、16の軸部16b、16bを挟み込むようにパネル体6を載せる。その結果、ローラ16、16の軸部16b、16bを隣接することになるパネル体6、6の第一連結部8(第一開口部8a)と第二連結部(第二開口部9a)と嵌合部分で囲むことになる。そして、パネル体組込治具50で、その載せられたパネル体6を仮止めした状態にし、ローラ受部材21、21によりローラ16、16の軸部16b、16bを覆うということを繰り返す。その繰り返しにより、ガイドレール4、4への複数のパネル体6、及び最下端部のパネル体7を組み込んでシャッターカーテン5を組み立てることになる。
なお、本例においては、ローラ16を垂直レール18へ入れてパネル体組込治具50により支持されたパネル体6、7によりローラ16の軸部16bを覆う手段を用いているが、図18に示すように、最下端部のパネル体7と垂直レール18との間には隙間s以外隙間wもあるため、パネル体組込治具50により支持されたパネル体6、7の両幅方向からこれらの隙間s、wを利用してローラ16を挿入することことも可能である。また、本例においては、パネル体組込治具50を片側の垂直レール18だけに取り付ける方法を採っているが、両側の垂直レール18、18にパネル体組込治具50、50を用いてパネル体6、最下端部のパネル体7を支持することも可能である。
そして、複数のパネル体6を組み立てたシャッターカーテン5の両側縁部から突出しているローラ16、16の頭部であるタイヤ部16a、16aはガイドレール4、4内を移動することになる。具体的には、図24に示すように、シャッターカーテン5の両側縁部から突出しているローラ16のタイヤ部16aは、シャッターカーテン5の両側縁部側に立設されたガイドレール4、4内を転動することになる。図24では、ガイドレール4、4として垂直レール18、18内を転動するタイヤ部16a、16a示しているが、タイヤ部16a、16aは図24には示していないガイドレール4、4である連結レール20、20及び水平レール19、19についても同様に転動する。この一対の、垂直レール18、連結レール20及び水平レール19には、それぞれローラ16、16のタイヤ部16a、16aが移動できるように、開口している挿入口18a、20a、19aから連続する中空部18b、19b、20bが設けられている。具体的には、図25に示すように、一対の、垂直レール18、連結レール20及び水平レール19の端面を折り曲げて一対の、垂直レール18内、連結レール20内及び水平レール19内に中空部18b、、20b、19bを設けている。そして、この中空部18b、20b、19b内をローラ16のタイヤ部16aが通過できるようになっている。
以上のようにして組み立てられたシャッターカーテン5の最下端部のパネル体7の厚みt方向を貫通する小孔24、24に設けられたフック状の部材25、25には紐状部材35、35の端部が取り付けられている(連結されている)。本例においては、シャッターカーテン5の両幅方向(両側縁部)の多数のローラ16を移動するためにフック状の部材25に取り付けられる紐状部材35としてワイヤ35を用いて説明している。ただし、紐状部材35はワイヤ35に限定されるものではなく、チェーン、ベルト等を用いることも可能である。そして、これらチェーン、ベルト等をフック状の部材25に取り付け、ドラム37等を用いることで巻取ったり、巻き戻したりすることでシャッターカーテン5の両幅方向(両側縁部)の多数のローラ16を移動することが可能である。
そして、フック状の部材25、25のフック部26、26へワイヤ35、35の端部を掛ける(取り付ける)ことになる。このフック状の部材25、25のフック部26、26へのワイヤ35、35の端部の取り付け方について、図13及び図26を用いて説明する。図26に示すように、ワイヤ35、35により樹脂製のリング状の部材36、36を囲むようにワイヤ35、35の端部には樹脂製のリング状の部材36、36が組み込まれている。そして、樹脂製のリング状の部材36、36を囲んだワイヤ35、35の一方の末端部をスリーブ34、34で固定してある。
樹脂製のリング状の部材36、36を組み込んだワイヤ35、35の端部内の樹脂製のリング状の部材36、36の中心孔へフック状の部材25、25を通すことで、樹脂製のリング状の部材36、36を組み込んだワイヤ35、35の端部はフック状の部材25、25のフック部26、26に掛けられることになる(図13参照)。このように樹脂製のリング状の部材36、36を組み込んだワイヤ35、35の端部をフック部26、26に掛けてからフック状の部材25、25を最下端部のパネル体7の厚みt方向を貫通する小孔24、24に固定することになる。そのとき、フック状の部材25、25のフック部26、26は最下端部のパネル体7の表面7a側に突出している(図25参照)。ただし、フック部26、26は、図25に示すように、部材33、33がボックス型荷台の開口部10近傍に取り付けられているため、ボックス型荷台の開口部10の外側からは見え難くなっている。なお、本例では、樹脂製のリング状の部材36、36をワイヤ35、35の端部に組み込んでいるが、滑性のある部材であれば樹脂製の部材に限定されることはない。
そして、このワイヤ35、35は、図2及び図27に示すように、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2近傍にある回転軸40の両側に取り付けられたドラム37、37で巻取られたり、巻き戻されたりすることになる。ドラム37、37には図示しない切り欠きが設けられており、この切り欠きにワイヤ35、37の他方の末端部であるスリーブ38、38が引っ掛けて取り付けてある。従って、ワイヤ35、35をドラム37、37から外す場合には、ドラム37、37に卷回されたワイヤ35、35をドラム37、37とともに回転軸40に沿って、図27の矢印H方向へ移動する(ずらす)ことでドラム37、37を回転軸40から外し、ワイヤ35、35を外すことになる。このドラム37、37は、回転軸40の両端部から挿入されて、図27に示すように、回転軸40の両端部でボルト37a、37aにより固定されて取り付けられており、回転軸40は、このドラム37、37が回転する方向へ回転することになる。また、回転軸40には、図27に示すように、シャッターカーテン5の動作を制御するための弾性部材であるスプリング42が回転軸40を支持しているブラケット43、43の一方のブラケット43に隣接して卷回されている。そして、回転軸40には、卷回されているスプリング42に隣接して、スプリング42の位置決めを行うためのリング44が設けられている。
本発明のパネルシャッター1はシャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を手動にて移動してシャッターカーテン5を開放したり、閉鎖したりすることになる。ただし、駆動装置(モータ)を設けて駆動装置からの回転を回転軸40へ伝達して自動的に回転軸40を回転させてシャッターカーテン5を開放したり、閉鎖したりすることも可能である。
つぎに、本発明の開閉装置であるパネルシャッター1の動作について説明する。はじめにシャッターカーテン5が開放位置2から閉鎖位置3へ移動する場合の動作について説明する。はじめに、シャッターカーテン5は、シャッターカーテン5(最下端部のパネル体7)が水平レール19、19内、或いは連結レール20、20内にあり、ボックス型荷台の外側部12に隠れて外部からはシャッターカーテン5(の最下端部のパネル体7)が見ない開放位置2にある。この状態で、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を手動にて(取っ手部5a、5aを握って)開放位置2から閉鎖位置3へ移動させる。その際に、最下端部のパネル体7に取り付けられたフック状の部材25、25からドラム37、37へつながっているワイヤ35、35が引っ張られドラム37、37が図28に示す矢印A方向へ回転する。その際、ワイヤ35、35が取り付けられた最下端部のパネル体7のフック状の部材25、25とドラム37、37との間のワイヤ35、35には一定の張力が働く。
ドラム37、37の回転に伴い、ドラム37、37が両端部に取り付けられた回転軸40もドラム37、37と同じ矢印A方向へ回転する。そして、ドラム37、37に卷回されたワイヤ35、35が巻き戻される。ワイヤ35、35が巻き戻されることで、シャッターカーテン5の自重に対して、回転軸40に卷回されたスプリング42がワイヤ35、35を巻き取る方向に作用しながら、図28に示すように、シャッターカーテン5をボックス型荷台の開口部10を閉鎖する方向(矢印C方向)へ移動を始める。このとき、シャッターカーテン5の両側縁部に取り付けられた多数のローラ16もパネル体6内(隣接するパネル体6、6同士の連結部分)を軸部16bが、ガイドレール4、4内をタイヤ部16aが、回転しつつ移動を始める。
そして、シャッターカーテン5(の最下端部のパネル体7を含めた複数のパネル体6)が連結レール20、20から垂直レール18、18へ移動する。このとき、シャッターカーテン5の両側縁部に取り付けられた多数のローラ16もパネル体6内(隣接するパネル体6、6同士の連結部分)を軸部16bが、ガイドレール4、4内をタイヤ部16aが回転しつつ、連結レール20、20から垂直レール18、18へ移動する。さらに、手動により最下端部のパネル体7を閉鎖方向へ移動すると、ドラム37、37の矢印A方向の回転が続き回転軸40も回転し、ドラム37、37に卷回されたワイヤ35、35は巻き戻される。ワイヤ35、35が巻き戻されることにより、シャッターカーテン5の両側縁部に取り付けられた多数のローラ16のタイヤ部16aは垂直レール18、18内を回転しつつ移動し、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7は閉鎖位置3に向かう。
このとき、回転軸40に卷回されたスプリング42の作用により、フック状の部材25、25とドラム37、37との間のワイヤ35、35には張力が加わりながら、シャッターカーテン5は、さらにボックス型荷台の開口部10を閉鎖する方向へ移動する。そして、最終的には、ドラム37、37の矢印A方向へ回転により、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7が閉鎖位置3に到達する。このとき、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7に取り付けられたシール部材31が、シャッターカーテン5の開放位置2から閉鎖位置3に向かう速度で閉鎖位置3に当接して到達する。このようにして、シャッターカーテン5はボックス型荷台の開口部10を閉鎖する(図29参照)。
つぎに、このシャッターカーテン5が現在の閉鎖位置3から開放位置2へ移動する場合の動作について説明する。図29に示すように、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7が閉鎖位置3にある状態で、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を手動にて(取っ手部5a、5aを握って)閉鎖位置3から開放位置2へ移動させる。その際に、最下端部のパネル体7に取り付けられたフック状の部材25、25からドラム37、37へつながっているワイヤ35、35が、回転軸40に卷回されたスプリング42の作用により一定の張力を保ちながら、ドラム37、37へ巻き取られて、ドラム37、37が図28に示す矢印B方向へ回転する。具体的には、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を開放位置2へ移動させることで、最下端部のパネル体7の両側縁部に取り付けられたワイヤ35、35がドラム37、37に巻き取られるように、回転軸40に卷回されたスプリング42が作用し、ワイヤ35、35をドラム37、37へ巻き取る方向(矢印B方向)へ回転軸40を回転させる。
ワイヤ35、35が巻き取られることで、回転軸40に卷回されたスプリング42の作用により、シャッターカーテン5はボックス型荷台の開口部10を開放する方向である図28に示す矢印D方向へ移動する。このとき、シャッターカーテン5の両側縁部に取り付けられた多数のローラ16もパネル体6内(隣接するパネル体6、6同士の連結部分)を軸部16bが、ガイドレール4、4内をタイヤ部16aが、回転しつつ移動を始める。その際、ワイヤ35、35が取り付けられた最下端部のパネル体7のフック状の部材25、25とドラム37、37との間のワイヤ35、35には一定の張力が働く。そして、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7が閉鎖位置3から離れ垂直レール18、18に沿って開放位置2へ向かって移動する。さらに、手動により最下端部のパネル体7を開放方向へ移動すると、ドラム37、37の矢印B方向の回転が続き回転軸40も回転し、ドラム37、37に卷回されたワイヤ35、35は巻き取られ、シャッターカーテン5の両側縁部に取り付けられた多数のローラ16は垂直レール18、18内を回転しつつ移動し、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7は開放位置2に向かう。
このとき、回転軸40に卷回されたスプリング42の働きにより、フック状の部材25、25とドラム37、37との間のワイヤ35、35には張力が加わりながら、シャッターカーテン5は、さらにボックス型荷台の開口部10を開放する方向へ移動する。その際、徐々に、スプリング42の作用がシャッターカーテン5の自重を越えることになるため、手動による最下端部のパネル体7の開放位置2方向への移動は容易になる。さらに、回転軸40の図28に示す矢印B方向の回転が続くことにより、ドラム37、37にワイヤ35、35は巻き取られる。ワイヤ35、35が巻き取られることにより、シャッターカーテン5の両側縁部に取り付けられた多数のローラ16は、パネル体6内(隣接するパネル体6、6同士の連結部分)を軸部16bが、ガイドレール4、4内をタイヤ部16aが回転しつつ移動し、垂直レール18、18から、連結レール20、20を経て、水平レール19、19へと移動する。そして、回転軸5に卷回されたスプリング42の作用によりシャッターカーテン5の最下端部のパネル体7に取り付けられたローラ16は垂直レール18、18内を回転しつつ移動してさらに開放位置2へ向かう。
そして、最終的には、回転軸40の矢印B方向への回転により、ワイヤ35、35がフック状の部材25、25(最下端部のパネル体7)を開放位置2方向へ移動し、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7が開放位置2に到達する。このとき、シャッターカーテン5は垂直レール18、18から水平レール19、19へ移動し、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7は水平レール19、19内、或いは連結レール20、20内にあり、ボックス型荷台の外側部12に隠れて外部からはシャッターカーテン5(の最下端部のパネル体7)が見ない状態になる。このようにして、シャッターカーテン5はボックス型荷台の開口部10を開放する。
以上のように、シャッターカーテン5が開放位置2から閉鎖位置3へ、或いは閉鎖位置3から開放位置2への往復運動を繰り返すると、ワイヤ35、35だけではなくワイヤ35、35の端部に組み込まれた樹脂製のリング状の部材36、36とフック状の部材25、25との間に繰り返し張力が加わることになる。また、シャッターカーテン5の隣接するパネル体6、6同士の連結部分(パネル体6、7の連結部分も含む)に取り付けた多数のローラ16の軸部16bが、隣接するパネル体6、6(パネル7)による筒孔15の内壁15a(図31参照)と接触して回転移動が行われ、ローラ16のタイヤ部16aがガイドレール4、4の内壁4a(図31参照)で接触して回転移動が行われている。さらに、最下端部のパネル体7は手動で移動することになるため、ローラ16は回転移動の他に最下端部のパネル体7内及びガイドレール4内(内壁4a)に接触することが多くなる。また、シャッターカーテン5の開放位置2と閉鎖位置3との間の往復運動を繰り返すと、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7の閉鎖位置3への到達による最下端部のパネル体7に取り付けられた(固定された)シール部材31と閉鎖位置3との接触が繰り返し行われることになる。そのため、ワイヤ35、ローラ16及びシール部材31については適宜確認できることが望ましい。
本発明のパネルシャッター1のワイヤ35、最下端部のパネル体7に取り付けられたローラ16及びシール部材31について確認する場合には、最下端部のパネル体7を停止する必要がある。最下端部のパネル体7を確認のために停止する位置はボックス型荷台の開口部10の開放位置2、閉鎖位置3等のいずれの位置であってもよいが、本例においては、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7をボックス型荷台の開口部10の開放位置2と閉鎖位置3との間に停止し確認することになる。
パネルシャッター1に取り付けられているワイヤ35を確認するためには、はじめに樹脂製のリング状の部材36を組み込んだワイヤ35の端部を支持しているフック状の部材25を外す。そのために、図12に示す最下端部のパネル体7に取り付けられているボルト23を外す。フック状の部材25の一端は、ボックス型荷台の表面7a側の最下端部のパネル体7の最下端のシール部材31が取り付けられている略コ字状の溝29の上方に組み込まれており、ボルト23を外すことで、スペーサ部28内でボルト23と螺合して固定されていたフック状の部材25の他端がフリーになる。
そして、最下端部のパネル体7に組み込まれているフック状の部材25をボックス型荷台の開口部10の最下端部のパネル体7の表面7aから抜き取る。そうすると、フック部26に掛けられたワイヤ35が最下端部のパネル体7から離れる。つぎに、回転軸40の両端部に取り付けられたドラム37に卷回されているワイヤ35をドラム37から外す場合には、ドラム37を回転軸40に固定しているボルト37aを緩めて、図27に示すように、卷回されているワイヤ35全体をドラム37とともに回転軸40の外側方向(矢印H方向)へ移動する(ずらす)。この移動によりドラム37を回転軸40から外す。ワイヤ35の端部はドラム37の端面に設けた図示しない切り欠きで位置決めされているにすぎないので、ワイヤ35全体をドラム37から回転軸40の外側方向(矢印H方向)へ移動することで卷回されているワイヤ35全体はドラム37から外れる。そして、樹脂製のリング状の部材36を組み込んだワイヤ35をフック状の部材25から外してワイヤ35の状況を確認することになる。以上のように、消耗部品であるワイヤ35の確認だけではなく交換する場合でもパネルシャッター1全体を分解することなく部分的に分解することで交換を可能にしている。また、このようにパネルシャッター1全体を分解することなく部分的に分解することができるため、ワイヤ35の確認だけでなく交換では、いずれか一方のワイヤ35としたり、両方のワイヤ35としたりすることも可能になる。
また、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7に取り付けられているローラ16及びシール部材31を確認するためには、最下端部のパネル体7の両側縁部近傍のローラ受部材27、27を外す必要がある。そのために、ボックス型荷台の内側から図12に示す最下端部のパネル体7(の裏側7b)の両側縁部近傍でそれぞれローラ受部材27、27を固定するために取り付けられているボルト13、13を外す。具体的には、ローラ受部材27、27を固定しているそれぞれのボルト13、13は最下端部のパネル体7内の裏面7bに設けられたナット14、14と螺合しているので、螺合を解いてボルト13、13を外すことになる。ボルト13、13を外すことにより、ローラ受部材27、27は最下端部のパネル体7から離れる。
ローラ受部材27、27を最下端部のパネル体7から外すと、図30に示すように、最下端部のパネル体7の円弧状の凹部30内にローラ16、16の軸部16b、16bが入っている。そのため、ガイドレール4、4(垂直レール18、18)内の中空部18b、18bと、ガイドレール4、4(垂直レール18、18)と最下端部のパネル体7との隙間とを利用することで最下端部のパネル体7からローラ16、16のタイヤ部16a、16aを取り出すことができ、ローラ16、16のタイヤ部16a、16a、軸部16b、16bの状態を確認したり、交換したりすることができる。また、ローラ受部材27、27を最下端部のパネル体7から外すことで、最下端部のパネル体7の表裏面7a、7bで形成され、シール部材31の頭部のT字状の部分31aが入り込んでいる、略コ字状の溝29を塞いでいたローラ受部材27、27の押さえ部(逆L字状部)27b、27bも外れる。そのため、シール部材31を最下端部のパネル体7の最下端の両側縁部のいずれかの方向より、略コ字状の溝29内のシール部材31の頭部のT字状の部分31aを移動させることにより、シール部材31を抜き取ることができ、最下端部のパネル体7から抜き取られたシール部材31を確認したり、交換したりすることができる。以上のように、消耗部品であるローラ16、16、或いはシール部材31の確認だけでなく交換する場合でも、パネルシャッター1全体を分解することなく部分的に分解することで確認したり、交換したりすることを可能にしている。
なお、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7に取り付けられているいずれか一方のローラ16だけを確認することも可能である。その場合には、最下端部のパネル体7の両側縁部近傍の確認する必要のあるいずれか一方のローラ受部材27を外すことになる。そのために、最下端部のパネル体7内の裏面7bに設けられたナット14、14と螺合している、そのローラ受部材27を固定しているボルト13、13の螺合を解いて、ボルト13、13を外し、ローラ受部材27を最下端部のパネル体7から離す。そして、ガイドレール4(垂直レール18)内の中空部18bと、ガイドレール4(垂直レール18)と最下端部のパネル体7との隙間とを利用して最下端部のパネル体7からローラ16のタイヤ部16aを取り出し、ローラ16のタイヤ部16a、軸部16b状態を確認したり、交換したりすることになる。
以上では、パネルシャッター1に取り付けられているワイヤ35を確認、或いは交換するためにフック状の部材25及びワイヤ35を外した後に、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7に取り付けられているローラ16及びシール部材31を確認、或いは交換するためにローラ受部材27を外し、ローラ16及びシール部材31を外した。ただし、このような順序で各部品を外す必要はなく、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7に取り付けられているローラ16及びシール部材31を確認、或いは交換した後に、パネルシャッター1に取り付けられているワイヤ35を確認、或いは交換することも可能である。また、パネルシャッター1に取り付けられているワイヤ35だけを確認、或いは交換したり、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7に取り付けられているローラ16及びシール部材31だけを確認、或いは交換したりすることも可能である。
さらに、シャッターカーテン5の隣接するパネル体6、6同士の連結部分である第一開口部8a、第二開口部9a及びローラ受部材21の円弧状の端部21aとで形成される筒孔15内で回転移動が行われているローラ16の軸部16b、ガイドレール4、4内で回転移動が行われているローラ16のタイヤ部16aに関して、それらローラ16のタイヤ部16a及び軸部16bについても確認する必要がある場合もある。その場合、確認したいシャッターカーテン5の隣接するパネル体6、6同士の連結部分にあるローラ受部材21を外すことが必要になる。そのために、図6及び図24に示すローラ受部材21を固定するために取り付けられているボルト11、11を外すことになる。ローラ受部材21を固定しているボルト11、11は一方のパネル体6内の裏面6b側に設けられたナット14、14と螺合しているので、その螺合を解いてボルト11、11を外す。ボルト11、11を外すことにより、ローラ受部材21は隣接するパネル体6、6同士の連結部分から離れる。
そして、図31に示すように、ローラ16の軸部16bは第一開口部8aと第二開口部9aとの嵌合部分に入っており、ガイドレール4、4(垂直レール18、18)内の中空部18bと、ガイドレール4(垂直レール18)とパネル体6との間の隙間とを利用することで隣接するパネル体6、6同士の嵌合部分からローラ16のタイヤ部16aを取り出すことができ、ローラ16のタイヤ部16a、軸部16bの状態を確認したり、交換したりすることができる。このように、シャッターカーテン5の両側縁部のいずれのローラ16を確認、或いは交換する場合であっても、パネルシャッター1全体を分解することなく確認、或いは交換したい箇所を部分的に分解することで対応することを可能にしている。
(例2)
つぎに、本発明の他の例である例2について図面を参照して説明する。
図32では、本発明である、シャッターカーテン5の開放位置2方向側のパネル体6と連結するための調整パネル体であるパネル体61が示されている。パネル体61のパネル体6と連結する端部にはシャッターカーテン5を構成する他のパネル体6と同様の形状の第二連結部79を備えている。この第二連結部79では、例1で示したように、パネル体6の筒長方向(図32に示す矢印E方向)に沿って、表裏面61a、61bに対して斜め方向へ開いた(切り欠いた)パネル体6の第一連結部8(第一開口部8a)の外径Dより小径である外径Cの第二開口部79aが開設され、断面略C形状に形成されている。そして、この第二連結部79も、パネル体6の第二連結部9と同様に最下端部のパネル体7の厚さt内(パネル厚t)の間に位置するように形成されている。そして、パネル体6の第一開口部8a(外径D)がパネル体61の第二開口部79a(外径C)より大きく、第一開口部8aと第二開口部79aとは抜き差し自在に嵌合できるように設定されている。
パネル体61をシャッターカーテン5と連結したときに、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)となるパネル体61の端部は、他のパネル体6と連結できるようなヒンジ部構造ではなく、凹部状の形状(凹部61c)をなしている。凹部61cは、パネル体61のパネル体61の厚さt(パネル厚t)を維持した状態でパネル体61の表裏面61a、61bを延長することで形成されている。パネル体61の凹部61cは、外側面が凸部状の形状を有する補助パネル体63、65と連結することが可能になっている。補助パネル体63、65は、図33に示すように、補助パネル体63、65の外側面が凸部状の形状(凸部63a、凸部65a)をなしており、この補助パネル体63、65の外側面の凸部63a、凸部65aがパネル体61の凹部61cと連結することになる。
パネル体61の凹部61cと補助パネル体63の凸部63aとの連結は、接触し合う凹部61cと凸部63aとを貫通する孔を設け固定部材であるボルトとナット等で固定することになる。つまり、パネル体61の凹部61cの底面部61dの幅方向(図32に示す矢印E方向)のいずれかの位置に孔を設け、その孔に対向する位置に設けられた、補助パネル体63の凸部63aの底面部63bの(図33に示す矢印E方向に設けられた)孔とを重ね合わせ固定部材であるボルト等を挿入しナット等により固定することになる。従って、固定部材であるボルトとナット等を外すことにより、パネル体61から補助パネル体63を外すことも可能であり、補助パネル体63はパネル体61と着脱可能になっている。ただし、固定部材を用いることなく、パネル体61の凹部61cと補助パネル体63の凸部63aとを組み合わせ(係合させ)、凹部61cをかしめることでパネル体61と補助パネル体63とを連結することも可能である。以上では、パネル体61の凹部61cと補助パネル体63の凸部63aとの連結について説明したが、パネル体61の凹部61cと補助パネル体65の凸部65aとの連結についても同様に行うことができる。
そして、シャッターカーテン5全体の長さ(シャッターカーテン5の移動方向に沿った長さ)、具体的には、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)がボックス型荷台の開口部10の開放位置2より高く、シャッターカーテン5がボックス型荷台の開口部10の開放位置2と閉鎖位置3との間を移動する軌跡が回転軸40(巻取部)より低くなるように設定することになる。そのために、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)はパネル体61、或いは補助パネル体63、65のいずれかになる。特に、種々の開放位置2に応じるために、本例においては二種類の補助パネル体63、65を用意しているが、さらに補助パネル体の種類を増やすことも可能である。
本例を示す図34では、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2に対応して、シャッターカーテン5の端部位置((開放位置2方向側端部位置)(シャッターカーテン5全体の長さ)を調整するために、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)に取り付けるパネル体61、補助パネル体63、65について示してある。まず、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2に対応して、シャッターカーテンの端部位置(開放位置2方向側端部位置)をパネル体61(パネル体6とパネル体61との連結)にすることが可能である(図34(a))。具体的には、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2が図35(a)に示す位置であるならば、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)はパネル体61になる。
また、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2が高ければ(ボックス型荷台の開口部10が大きければ)、図34(b)に示すように、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)を補助パネル体63とすることも可能である。つまり、パネル体6とパネル体61とを連結し、パネル体61にさらに補助パネル体63を連結することになる。具体的には、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2が図35(b)に示す位置であるならば、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)は補助パネル体63になる。さらに、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2の高さ(ボックス型荷台の開口部10の大きさ)に対応して、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)を補助パネル体65とすることも可能である(図34(c))。つまり、パネル体6とパネル体61とを連結し、パネル体61に補助パネル63より長い補助パネル体65を連結することになる。具体的には、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2が図35(c)に示す位置であるならば、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)は補助パネル体65になる。
以上のように、シャッターカーテン5にパネル体61を連結して、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)としたり、シャッターカーテン5にパネル体61と補助パネル体63、或いは補助パネル体65とを連結して、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)としたりすることで、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)がボックス型荷台の開口部10の開放位置2を越える(より高くなる)ことでシャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)とボックス型荷台の開口部10の開放位置2との間に隙間をなくすことが可能になる。このように、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)は開放位置2に対して調整されているため、シャッターカーテン5をボックス型荷台の開口部10の開放位置2と閉鎖位置3との間を移動しても(ガイドレール4、4を移動しても)、シャッターカーテン5の端部(開放位置2方向側端部位置)がシャッターカーテン5を移動させるための(移動を制御するための)回転軸40、ドラム37等を含めた巻取部に接触しない長さ(シャッターカーテン5の移動方向)に調整されることになる。
図36では、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)に、シャッターカーテン5全体の長さ(シャッターカーテン5の移動方向に沿った長さ)を調整する調整パネル体であるパネル体61と、そのパネル体61と連結された補助パネル体63とが示されている。本例においては、パネル体61と補助パネル体63との連結を、図36に示すように、固定部材であるボルトとナットとを用いて行っている。図36では、シャッターカーテン5の開放位置2方向側のパネル体61のみでは開放位置2とシャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)との間に隙間vが生じている。その隙間vをなくすために、パネル体61に補助パネル体63を連結して、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)とすることで開放位置2とシャッターカーテン5全体の長さとの調整を図っている。
つまり、シャッターカーテン5によりボックス型荷台の開口部10を閉鎖したときに、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2を越えた位置(より高い位置)に補助パネル体63の端部がくる。そのため、図36に示すように、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2よりシャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)にある補助パネル体63が高い位置にあり、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2と補助パネル体63の端部との間に隙間vが生じなくしている。ただし、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)がボックス型荷台の開口部10の開放位置2を大幅に越える高い位置になると、シャッターカーテン5がボックス型荷台の開口部10の開放位置2と閉鎖位置3との間で移動するときに、回転軸40、ドラム37を含めた巻取部に接触する可能性が生じることになる。従って、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)は、回転軸40、ドラム37を含めた巻取部に接触しないようにすることを考慮して、ボックス型荷台の開口部10開放位置2との隙間をなくすように、適宜、パネル体61、補助パネル体63、或いは補助パネル体65を選択しなければならない。
つぎに、図36に示すパネル体61と補助パネル体63とを連結したシャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部)のガイドレール4、4内、特に連結レール20、20内の移動の軌跡について、図37を用いて説明する。図36に示す本例ではシャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)は補助パネル体63であり、補助パネル体63の軌跡を中心に説明する。まず、シャッターカーテン5の図示しない最下端部のパネル体7を手動にて移動させ、シャッターカーテン5を開放位置2から閉鎖位置3の方向へ、図37の実線の矢印に従って、移動させる。パネル体61及び補助パネル体63は(カ)の状態である水平レール19、19から(オ)の状態である連結レール20、20へ移動する。さらに、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を開放位置2から閉鎖位置3へ移動すると、パネル体61及び補助パネル体63は連結レール20、20内の(オ)の状態から、(エ)、(ウ)の状態へ移動し、補助パネル体63は円弧を描く軌道を始める。
また、さらに、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を開放位置2から閉鎖位置3へ移動すると、パネル体61及び補助パネル体63は連結レール20、20内の(ウ)の状態から(イ)の状態へ移動する。このとき、パネル体61及び補助パネル体63は連結レール20、20に沿って垂直レール18、18へ向かうとともに、補助パネル体63は円弧を描く軌道により、回転軸40とともに回転しているドラム37、37(巻取部)に接近する。補助パネル体63の長さが適切な長さに設定されているため(シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)(補助パネル体63)が開放位置2に対して調整されているため)、接近するが、接触することがない小さな円弧の軌道を描きながらドラム37、37から遠ざかっていく。そして、最終的には、パネル体61及び補助パネル体63は(イ)の状態である連結レール20、20から(ア)の状態である垂直レール18、18へ移動する。
以上では、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を開放位置2から閉鎖位置3へ移動させる場合について説明したが、閉鎖位置3から開放位置2へ移動させる場合も同様である。まず、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を手動にて閉鎖位置3から開放位置2の方向へ、図37の点線の矢印に従って、移動させる。パネル体61及び補助パネル体63は(ア)の状態である垂直レール18、18内から(イ)の状態である連結レール20、20へ移動し、(イ)の状態は(ア)の状態に対して斜め方向で、連結レール20、20に補助パネル体63が入り、水平レール19、19に向かう位置にある。シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を手動にて、さらに閉鎖位置3から開放位置2の方向へ移動させる。パネル体61及び補助パネル体63は連結レール20、20内の(イ)の状態から(ウ)の状態へ移動する。
このとき、パネル体61及び補助パネル体63は連結レール20、20に沿って水平レール19、19へ向かうとともに、補助パネル体63は円弧を描く軌道を始め、回転軸40とともに回転しているドラム37、37(巻取部)に接近する。補助パネル体63の長さが適切な長さに設定されているため(シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)(補助パネル体63)が開放位置に対して調整されているため)、接近するが、接触することがない小さな円弧の軌道を描きながらドラム37、37から遠ざかっていく。また、さらに、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を閉鎖位置3から開放位置2へ移動すると、パネル体61及び補助パネル体63は連結レール20、20内の(ウ)の状態から、(エ)、(オ)の状態へ移動し、水平レール19、19へ近づく。そして、最終的には、パネル体61及び補助パネル体63は(オ)の状態である連結レール20、20から(カ)の状態である水平レール19、19へ移動する。
本例では、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)が補助パネル体63である場合について説明したが、ボックス型荷台の開口部10大きさによっては(開放位置2の高さによっては)、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)がパネル体61、或いは補助パネル体65となる場合もある。そのような場合であっても本例に示す補助パネル体63と同様の動作をシャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)であるパネル体61、或いは補助パネル体65が行うことになる。
従来のシャッターカーテン5は、図38(a)(b)に示すように、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)には長めのパネル体66、67等を取り付けていた。そして、パネルシャッター1のシャッターカーテン5を取り付けるボックス型荷台等の開口部10の大きさに応じて、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)に取り付けられたパネル体66、67を、図38(a)(b)に示す切断線(二点鎖線)68、69で切断して用いていた。このように、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)のパネル体66、67を切断することで、ボックス型荷台等の開口部10の開放位置2よりシャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)を高くして開放位置2とシャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)との間の隙間をなくしていた。
さらに、図38(a)(b)に示す切断線(二点鎖線)68、69で切断に際しては、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)は開放位置2に対して調整するだけではなく、シャッターカーテン5がボックス型荷台の開口部10の開放位置2と閉鎖位置3との間を移動して、シャッターカーテン5の端部(開放位置2方向側端部位置)が回転軸40、ドラム37等を含めた巻取部に接触しない長さ(シャッターカーテン5の移動方向に沿った長さ)に調整する必要があった。特に、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)が開放位置2と閉鎖位置3との間を移動する際に、描く円弧の軌道を小さくして、シャッターカーテン5のコンパクトな納まり(収納)を実現するには、パネル体66、67の切断線68、69の位置を慎重に選定しなければならないが、シャッターカーテン5のコンパクトな納まり(収納)を実現するための切断線68、69の位置の選定は容易なものではなかった。
そこで、本発明のパネル体61及び補助パネル体63、65を、シャッターカーテン5が取り付けられるボックス型荷台等の開口部10の大きさによって(ボックス型荷台等の開口部10の開放位置2に対応して)使い分けることで、シャッターカーテン5の長さ(シャッターカーテン5の移動方向に沿った長さ)を適切な長さに設定することができる。つまり、パネルシャッター1がボックス型荷台等の開口部10に取り付けられた後に、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)にあるパネル体61がボックス型荷台等の開口部10の開放位置2に対して適切な位置にあれば、補助パネル63、或いは補助パネル65を取り付ける必要はなくなる。
また、パネルシャッター1がボックス型荷台等の開口部10に取り付けられた後に、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)がボックス型荷台等の開口部10の開放位置2より低い場合には(シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)とボックス型荷台等の開口部10の開放位置2との間に隙間がある場合には)、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)にあるパネル体61に補助パネル体63、或いは補助パネル体65を取り付け、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)をボックス型荷台等の開口部10の開放位置2に対して適切な位置に調節する(微調整する)ことになる。
つまり、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)をボックス型荷台等の開口部10の開放位置2より単に高くするだけではなく、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)のパネル体61に連結する補助パネル63、65を適宜使い分けて、シャッターカーテン5が開放位置2と閉鎖位置3との間を移動する際に、巻取部であるドラム37(回転軸40)等と接触することなく、パネル体61に連結した補助パネル体63、或いは補助パネル体65の円弧の軌道を小さくし、シャッターカーテン5のコンパクトな納まり(収納)を実現することになる。
なお、シャッターカーテン5の端部位置(開放位置2方向側端部位置)にあるパネル体61とパネル体6との連結についても、例1で示したパネル体組込治具50を用いて行われている。つまり、図39に示すように、ローラ16、16のタイヤ部16a、16aを垂直レール18、18の開放位置2方向側端部へ入れパネル体6の第一連結部8(第一開口部8a)へ移動し、ローラ16、16の軸部16b、16bを第一連結部8(第一開口部8a)に置く。そして、パネル体6の上にパネル体61を載置し、パネル体61の第二連結部79(第二開口部79a)とパネル体6の第一連結部(第一開口部8a)とを嵌合させ、ローラ16、16の軸部16b、16bを囲む。
ローラ16、16の軸部16b、16bをパネル体6の第一連結部8(第一開口部8a)とパネル体61の第二連結部79(第二開口部79a)と、で囲んだ状態でパネル体61を保持するために、パネル体61に隣接するガイドレール4の部分に仮止め部材であるパネル体組込治具50を取り付ける。つまり、この状態では、垂直レール18、18の間のパネル体6上にパネル体61を挟み込んで置いただけであり、パネル体61はボックス型荷台の内側、或いは外側に倒れ易い状態になっている。そのために、パネル体組込治具50をローラ受部材21の取り付けの邪魔にならないような位置、例えばパネル体61の中央位置に対応するようなガイドレール4の部分に取り付けることになる(図39参照)。
このパネル体組込治具50をガイドレール4に取り付けることでボックス型荷台の内側、或いは外側に倒れ易い状態だったパネル体61が倒れ難い状態となる。そして、図39に示すように、ローラ受部材21、21の受け部21b、21bをパネル体61の裏面61b及びパネル6の裏面6b、つまり第一開口部8aと第二開口部79aとの嵌合部分へ当接し、ローラ受部材21の円弧状の端部21aを第一開口部8a側のパネル体6の第一開口部8a内へ導き、第一開口部8aと嵌合している第二開口部79aに当接し、第二開口部79aと共に略円筒状の筒孔15を形成し、ローラ受部材21、21のボルト孔22、22へボルト11、11を組み込み固定する。
このように、ローラ受部材21、21により第一連結部8(第一開口部8a)と第二連結部79(第二開口部79a)との間にあるローラ16、16の軸部16b、16bを覆うことでローラ16、16の位置決めを行い、パネル体61とパネル体6との連結が完了することになる。なお、パネル体61とパネル体6とは揺動(屈曲)自在に連結されている。つまり、第一開口部8a及びローラ受部材21の円弧状の端部21aが第二開口部79aと面接触しているため、第一開口部8a及びローラ受部材21の円弧状の端部21aと第二開口部79aとが互いに摺動することが可能になっている。
なお、このパネル体組込治具50の使用方法は例1に示す通りである。まず、図18に示すように、ガイドレール4(垂直レール18)とパネル体61との間で形成されている隙間へパネル体組込治具50の平板状の部材51の端部51aを差し込む。そして、ガイドレール4(垂直レール18)と、パネル体組込治具50の挟持部50aとの関係を図19に示す状態にし、孔部52bと螺合している押しねじ52aの蝶状の頭部を回転させて、パネル体組込治具50の挟持部50aがガイドレール4(垂直レール18)を挟み込んで固定された状態にする。その結果、パネル体組込治具50の保持部50bの端部方向(折り返し部52g)がパネル体61の裏面61bに接触し易くなり、パネル体61を支持し、倒れ難くすることになる。以上により、パネル体61がボックス型荷台の内側、或いは外側へ倒れ易い状態から、パネル体61を倒れ難い、いわゆる仮止めした状態になる(図39参照)。
(例3)
つぎに、本発明の別の例である例3について図面を参照して説明する。
図40には、本発明である樹脂製のパイプ41を取り付けた回転軸40が示されている。回転軸40は、シャッターカーテン5を移動させるためにシャッターカーテン5を支持する働きをなしている。つまり、回転軸40は、ワイヤ35、35等を介して、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2と閉鎖位置3との間でシャッターカーテン5が移動できるように、シャッターカーテン5へ動作の基点となる働きをなしている。回転軸40は、ボックス型荷台の開口部10の開放位置2近傍に、図40に示すように、ブラケット43、43により支持され、ブラケット43、43内の軸受等により回転可能な状態で取り付けられている。そのブラケット43、43に隣り合って回転軸40の両端にはドラム37、37がボルト37a、37aの固定部材により回転軸40に固定されて取り付けられている。このドラム37、37により、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7に取り付けられているワイヤ35、35を巻き取ったり、巻き戻したりすることになる。
そして、図40に示すように、一方のブラケット43と弾性部材であるスプリング42との位置決めを行うためのリング44との間に緩衝部材となるパイプ状の部材である樹脂製のパイプ41が取り付けられている。そして、この樹脂製のパイプ41の外表面側には、図41に示すように、シャッターカーテン5の動作を制御や補助するための弾性部材であるスプリング42が卷回されている。このように、樹脂製のパイプ41は回転軸40とスプリング42との間にあり、スプリング42と適度なクリアランス(隙間46)を有して対向して設けられている。本例においては、図41に示すように、樹脂製のパイプ41をスプリング42より短くし、スプリング42内に設けている。ただし、樹脂製のパイプ41をスプリング42内に設けることに限定されることなく、樹脂製のパイプ41をスプリング42を越えて設けることも可能である。
つぎに、このような樹脂製のパイプ41を取り付けた回転軸40を組み込んだパネルシャッター1におけるシャッターカーテン5が開放位置2から閉鎖位置3へ移動する場合の動作について説明する。シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を開放位置2から閉鎖位置3方向へ移動させる。その際、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7に取り付けられているワイヤ35、35はドラム37、37から閉鎖位置3方向へ巻き戻される。そのようにワイヤ35、35が巻き戻されることに伴いドラム37、37も図28に示す矢印A方向へ回転し、回転軸40も矢印A方向へ回転する。この回転軸40の矢印A方向への回転が回転軸40に卷回されているスプリング42へも伝わり、スプリング42からはシャッターカーテン5の自重による閉鎖位置3方向へ働く力をなるべく相殺することを目的に開放位置2方向に付勢する作用が働くため、ワイヤ35、35を巻き取る方向へ回転軸40を回転させようとする作用が伝わる。
このとき、回転軸40とスプリング42との間の回転軸40の長手方向の隙間46でのスプリング42が、スプリング42が持つ柔軟性による撓みにより、回転軸40の断面方向に沿って往復運動(揺動)することになる。そして、その揺動により、スプリング42が回転軸40と接触する方向に揺動するが、回転軸40とスプリング42との間には樹脂製のパイプ41が取り付けられているため、スプリング42は樹脂製のパイプ41と接触し易くなる。スプリング42が樹脂製のパイプ41と接触した場合には、樹脂製のパイプ41の弾力性や柔軟性等により、スプリング42の揺動を吸収し易くなる。その結果、スプリング42は直接に回転軸40と接触し難くなり、スプリング42と回転軸40との接触による接触音を発生し難くすることが可能になる。これは、スプリング42と回転軸40の双方を金属製材料にて構成した場合に特に有効であり、樹脂製のパイプ41をこれらスプリング42と回転軸40との間に配置することで、これら双方の接触による金属製材料同士の接触音の発生を抑制することが可能になる。
また、シャッターカーテン5が閉鎖位置3から開放位置2へ移動する場合には、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を閉鎖位置3から開放位置2方向へ移動させる。シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7に取り付けられているワイヤ35、35が、回転軸40に巻回されたスプリング42の作用により一定の張力を保ちながら、ドラム37、37へ巻き取られて、ドラム37、37が図28に示す矢印B方向へ回転する。つまり最下端部のパネル体7を開放位置2へ移動させることで、最下端部のパネル体7の両側縁部に取り付けたワイヤ35、35がドラム37、37に巻き取られるように、回転軸40に巻回されたスプリング42が作用し、ワイヤ35、35をドラム37、37へ巻き取る方向(図28に示す矢印B方向)へ回転軸40を回転させる。
このときにも、回転軸40とスプリング42との間の回転軸40の長手方向の隙間46でのスプリング42の、スプリング42が持つ柔軟性による撓みにより、回転軸40の断面方向に沿って往復運動(揺動)することになる。そして、その揺動により、スプリング42が回転軸40と接触する方向に揺動するが、回転軸40とスプリング42との間には樹脂製のパイプ41が取り付けられているため、スプリング42は樹脂製のパイプ41と接触し易くなる。スプリング42が樹脂製のパイプ41と接触した場合には、樹脂製のパイプ41の弾力性や柔軟性等により、スプリング42の揺動を吸収し易くなる。その結果、スプリング42は直接に回転軸40と接触し難くなり、スプリング42と回転軸40との接触による接触音を発生し難くすることが可能になる。以上のように、シャッターカーテン5を開放位置2から閉鎖位置3へ移動する場合だけではなく、閉鎖位置3から開放位置2へ移動する場合でも同様に、スプリング42と回転軸40の双方を金属製材料にて構成した場合に、特に有効である。本例で示す樹脂製のパイプ41を金属性材料にて構成した、これらスプリング42と回転軸40との間に配置することで、これら双方の接触による金属製材料同士の接触音の発生を抑制することが可能になる。
以上のように、シャッターカーテン5を開放位置2と閉鎖位置3との間で移動させても回転軸40とスプリング42との接触による接触音を発生し難くすることが可能になる。なお、本例では樹脂製のパイプ41を用いたが、スプリング42と回転軸40との間の緩衝部材としての役割を果たせれば回転軸40へ取り付ける前からパイプ状の形状の部材に限られるわけではない。つまり、回転軸40へ取り付けられることにより、回転軸40の外形と略同一であるパイプ状の形状をなす緩衝部材であってもよい。従って、回転軸40のスプリング42を取り付ける箇所に樹脂テープ等を巻いて緩衝部材とすることも可能である。
従来では、一般に図42に示すように、スチール製である回転軸45に同じくスチール製のスプリング48を直接に卷回しており、シャッターカーテン5を開放位置2と閉鎖位置3との間で移動させるために回転軸45を回転させると、回転軸45とスプリング48との間の回転軸45の長手方向の隙間49でのスプリング48の、スプリング48が持つ柔軟性による撓みにより、スプリング48が揺動して回転軸45と接触し接触音を発生し易い状況にあった。
そのために、本発明の樹脂製のパイプ41を回転軸40上のスプリング42が卷回される箇所に取り付ける。そのことにより、スプリング42が回転軸40の回転時に、回転軸40とスプリング42との間の回転軸40の長手方向の隙間46でスプリング42が持つ柔軟性による撓みにより、揺動して樹脂製のパイプ41と接触し易くなる。この接触の際に、樹脂製のパイプ41の弾力性や柔軟性等によりスプリング42の揺動を吸収し易くなる。そして、樹脂製のパイプ41がスプリング42と回転軸40との間の緩衝材としての役割を果たし、スプリング42と回転軸40との接触による接触音を発生し難くすることができ、開閉装置であるパネルシャッター1の動作時に発生する騒音の低減を図ることができる。
(例4)
つぎに、本発明のさらに別の例である例4について図面を参照して説明する。
図43には、ナイロン等の樹脂製の中空円筒である樹脂管17を取り付けたローラ16が示してある。本例では、図43(a)に示すように、樹脂管17はタイヤ部16aまでは覆わず、軸部16bの大部分を覆っている。つまり、本例では、ローラ16の軸部16bより短い樹脂管17を軸部16bに通すことにより、軸部16bを樹脂管17で覆っている(図43(b))。ただし、軸部16b全体を樹脂管17で覆ったり、タイヤ部16aを含めて樹脂製の部材でローラ16全体を覆ったりすることも可能である。また、ローラ16の軸部16bを樹脂製の中空円筒である樹脂管17ではなく、樹脂テープにより覆ったりすることも可能である。例えば、樹脂テープによりローラ16の軸部16bを覆うことにより、ローラ16の軸部16bに樹脂状の管(樹脂管17)を形成することも可能である。
以上のようなローラ16の樹脂管17で覆った軸部16bを、図44に示すように、隣接するパネル体6、6同士の連結部分(パネル体6と最下端部のパネル体7との連結部分も含む)である第一開口部8a、第二開口部9a及びローラ受部材21の円弧状の端部21aとで形成される筒孔15へ挿入すると、樹脂管17で覆った軸部16bが抜き差し自在に支持されるようになる。また、図45に示すように、ローラ16の樹脂管17で覆った軸部16bを、最下端部のパネル体7の円弧状の凹部30にローラ受部材27を当接することで形成される筒孔53へ挿入すると、樹脂管17で覆った軸部16bが抜き差し自在に支持されるようになる。そして、図46及び図47に示すように、全ての隣接するパネル体6、6同士の連結部分(パネル体6と最下端部のパネル体7との連結部分も含む)の筒孔15、及び最下端部のパネル体7の筒孔53には、シャッターカーテン5の両幅方向から軸部16bを樹脂管17で覆ったローラ16が挿入され、支持されることになる。また、シャッターカーテン5の両側縁部から突出しているローラ16のタイヤ部16aは、図46及び図47に示すように、シャッターカーテン5の両側縁部側に設けられたガイドレール4、4内を転動(移動)することになる。
つぎに、以上のように軸部16を樹脂管17で覆ったローラ16を取り付けたシャッターカーテン5の開放位置2と閉鎖位置3との間を移動する動作について、ローラ16と、筒孔15及び最下端部のパネル体7の筒孔53との関係を中心に説明する。まず、シャッターカーテン5の最下端部のパネル体7を開放位置2から閉鎖位置3方向へ、或いは閉鎖位置3から開放位置2方向へ移動させる。図46及び図47に示すように、ガイドレール4、4内でローラ16のタイヤ部16aが回転し始め、閉鎖位置3方向、或いは開放位置2方向へ移動を始める。それと同時に各隣接するパネル体6、6同士の連結部分(パネル体6と最下端部のパネル体7との連結部分も含む)の筒孔15内、及び最下端部のパネル体7の筒孔53内でローラ16の樹脂管17で覆った軸部16bも回転し始め、閉鎖位置3方向、或いは開放位置2方向へ移動を始める。
ローラ16の樹脂管17で覆った軸部16bの閉鎖位置3方向、或いは開放位置2方向のいずれかの方向への移動により、ローラ16のタイヤ部16aガイドレール4、4内を移動し、シャッターカーテン5の隣接するパネル体6、6同士の連結部分(パネル体6と最下端部のパネル体7との連結部分も含む)の筒孔15も移動し、筒孔15内の、筒孔15と樹脂管17で覆った軸部16bとの間の隙間により、樹脂管17で覆った軸部16bがその隙間内で回転しつつ、樹脂管17で覆った軸部16bが筒孔15内の内壁15aと接触する(図44参照)。また、同様に、最下端部のパネル体7の筒孔53内の、筒孔53と樹脂管17で覆った軸部16bとの隙間により、樹脂管17で覆った軸部16bがその隙間内で回転しつつ、樹脂管17で覆った軸部16bが、筒孔53の内壁53aと接触する(図45参照)。
その際、軸部16aは樹脂管17で覆われているため、筒孔15内の内壁15aと軸部16bと接触しても、また、筒孔53の内壁53aと軸部16bと接触しても接触音が発生し難くなる。つまり、樹脂管17が筒孔15内の内壁15a及び筒孔53内の内壁53aと、軸部16bとの間の緩衝材となり、筒孔15内の内壁15a及び筒孔53の内壁53aと、軸部16bとの直接の接触を避け易くなる。そのため、シャッターカーテン5を開放位置2から閉鎖位置3方向へ、或いは閉鎖位置3から開放位置2方向へ移動させた場合に、ローラ16の回転移動による筒孔15内及び筒孔53内での接触音の発生を抑えることが可能になる。
本例では、ローラ16の軸部16bを樹脂管17で覆うことで、隣接するパネル体6、6同士の連結部分(パネル体6と最下端部のパネル体7との連結部分も含む)の筒孔15内の内壁15a及び最下端部のパネル体7の筒孔53内の内壁53aと、軸部16bとの接触による接触音の発生を抑えている。ただし、筒孔15内の内壁15a及び筒孔53内の内壁53aと、軸部16bとの接触音を抑えるためには、ローラ16の軸部16bを樹脂管17で覆うだけではなく、軸部16bの強度を考慮に入れ、軸部16bを樹脂製の部材にすることも可能である。また、本例ではローラ16の軸部16bを樹脂管17で覆っているが、例えば、樹脂テープ等をローラ16の軸部16bに単に巻き付けるということも可能である。
また、スチール製のローラ受部材21、ローラ受部材27を樹脂製のローラ受部材21、ローラ受部材27へ変更することでもローラ16の軸部16bと、筒孔15内の内壁15a及び筒孔53内の内壁53aとの接触音の発生を抑えることができる。さらに、樹脂コーキングのために、筒孔15内の内壁15a及び筒孔53内の内壁53aへ樹脂製の部材を貼り付けることでも、筒孔15内の内壁15a及び筒孔53内の内壁53aと、ローラ16の軸部16bとの直接の接触を避けることができ、接触音の発生を抑えることができる。また、隣接するパネル体6、6同士の連結部分(パネル体6と最下端部のパネル体7との連結部分も含む)の筒孔15、及び最下端部のパネル体7の筒孔53を樹脂製の部材にし、後から隣接するパネル体6、6同士(隣接するパネル体6と最下端部のパネル体7とを含む)及び最下端部パネル体7に取り付けることでも連結部分の筒孔15内の内壁15a及び筒孔53内の内壁53aと、ローラ16の軸部16bとの接触音の発生を抑えることも可能である。なお、以上では筒孔15内の内壁15a及び筒孔53内の内壁53aと、軸部16bとの接触音の発生を抑えるために、樹脂製の部材を用いる場合について説明したが、接触音の発生を抑えられれば、筒孔15内の内壁15a及び筒孔53内の内壁53aと、軸部16bとの接触による接触音を吸収できる、例えば、弾力性のある部材であれば樹脂製の部材に限定されることなく樹脂製の部材と同様に用いることが可能である。
従来、隣接するパネル体6、6同士の連結部分(パネル体6と最下端部のパネル体7との連結部分も含む)及び最下端部のパネル体7の両幅方向(シャッターカーテン5の両幅方向)からローラ16の軸部16bが取り付けられていた。そして、シャッターカーテン5の閉鎖位置3と開放位置2との間での移動では、ローラ16のタイヤ部16aがガイドレール4、4内で回転移動が行われるとともに、ローラ16の軸部16bも隣接するパネル体6、6同士の連結部分及び最下端部のパネル体7内で回転移動が行われていた。その際、シャッターカーテン5の移動とともに、隣接するパネル体6、6同士の連結部分(パネル体6と最下端部のパネル体7との連結部分も含む)の内壁及び最下端部のパネル体7内の内壁と、ローラ16の軸部16bとが接触せざるを得ず、接触音を生じやすい状況にあった。
本発明では、樹脂製の部材である樹脂管17でローラ16の軸部16bを覆うことで、シャッターカーテン5が移動する際のローラ16の回転で、隣接するパネル体6、6同士の連結部分(パネル体6と最下端部のパネル体7との連結部分も含む)である筒孔15内の内壁15a及び最下端部のパネル体7の筒孔53内の内壁53aと、ローラ16の軸部16bとの接触による接触音の発生を抑えることができる。つまり、樹脂管17が筒孔15内の内壁15a及び筒孔53内の内壁53aと、軸部16bとの間の緩衝材となり、筒孔15内の内壁15a及び筒孔53の内壁53aと、ローラ16の軸部16bとが樹脂管17を挟んだ状態で接触することになるため、筒孔15内の内壁15a及び筒孔53内の内壁53aと、軸部16bとが直接に接触する場合に比べ、接触音の発生を抑えられ、パネルシャッター1の動作時における騒音の低減に寄与することができる。
なお、本発明の例である例1から例4までのシャッターカーテン5の移動方向は上下方向であるが、本発明の開閉装置のシャッターカーテン5は上下方向に限定されることなく、左右方向、水平方向、或いは傾斜方向等へ移動することが可能である。
1…パネルシャッター、2…開放位置、3…閉鎖位置、4…ガイドレール、5…シャッターカーテン、6…パネル体、7…最下端部のパネル体、10…ボックス型荷台(等)の開口部、15…筒孔、16…ローラ、18…垂直レール、19…水平レール、20…連結レール、21、27…ローラ受部材、24…小孔、25…フック状の部材、29…略コ字状の溝、30…半円弧状の凹部、31…シール部材、35…ワイヤ(紐状部材)、36…樹脂製のリング状の部材、37…ドラム、40…回転軸、50…パネル体組込治具