JP7270071B2 - 組成物、スラリー、電極の製造方法及びアルカリ二次電池 - Google Patents

組成物、スラリー、電極の製造方法及びアルカリ二次電池 Download PDF

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Description

本開示は、組成物、該組成物を含むスラリー、該スラリーを用いた電極の製造方法、及び該製造方法によって得られた電極を有するアルカリ二次電池に関する。
アルカリ二次電池の電池性能を向上させるために、高濃度のアルカリ金属塩を含有する組成物を用いた電池が種々検討されている。本出願人は、イオン解離促進剤を使用することで、高濃度(1.8mol/kg以上)のアルカリ金属塩を含有する電解質組成物を提案している(特許文献1)。この電解質組成物を、正極活物質、分散用溶媒等を含む正極スラリー(活物質組成物)を集電体に塗工して得られた正極シートに塗布し、乾燥させて溶媒を除去することで、該電解質組成物を含浸させた複合正極シート(正極)が得られる。
また、本出願人は、アルカリ金属塩と、光及び/又は熱硬化性モノマーと、塩解離剤とを含み、アルカリ金属塩の含有割合がこれら成分の総量100質量%に対して50質量%以上である電解質組成物もPCT/JP2019/026822の出願明細書に開示している。
国際公開第2019/004011号
従来の電極の製造方法、即ち集電体上に活物質組成物を塗工して得られた層に、高濃度のアルカリ金属塩を含有する電解質組成物(電解質溶液)を浸透させて電極を作製する方法では、電池性能にばらつきが生じることがあり、電池性能の安定性の面で改善の余地がある。
また、高濃度のアルカリ金属塩を含有する従来の電解質組成物を活物質組成物中に混ぜ込んで(一括混合して)集電体に塗工するためのスラリーを作製すると、該スラリー中にダマが生じたり、該スラリーの流動性が低下するという問題が発生し、その結果、該スラリーを集電体に塗工することが困難であった。
本開示は、かかる点に鑑みてなされたものであり、アルカリ金属塩を高濃度に含有させても、集電体への塗工が容易なスラリー性状を有すると共に、安定した電池性能を発現する組成物、該組成物を含むスラリー、該スラリーを用いた電極の製造方法、該製造方法によって得られた電極を有するアルカリ二次電池を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の分散剤を含む組成物を用いることで上述の課題がすべて解決されることを見出した。本開示は、具体的には以下のとおりである。
・本開示の組成物、活物質、導電助剤、アルカリ金属塩、塩解離剤及び非イオン性分散剤を含むことを特徴とする。
・本開示のスラリーは、前記の組成物及び溶媒を含むことを特徴とする。
・本開示の電極の製造方法は、前記のスラリーを集電体上に塗布し、乾燥することを特徴とする。
・本開示のスラリーは、前記の製造方法によって得られた電極を有する。
本開示によれば、アルカリ金属塩を高濃度に含有させても、集電体への塗工が容易なスラリー性状を有すると共に、安定した電池性能を発現する組成物、該組成物を含むスラリー、該スラリーを用いた電極の製造方法、該製造方法によって得られた電極を有するアルカリ二次電池を提供することができる。
以下、本開示の実施形態を詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
<組成物>
本実施形態に係る組成物は、活物質と、導電助剤と、アルカリ金属塩と、塩解離剤と、非イオン性分散剤とを含む。この組成物は、集電体と電極合材層とから構成される電極を形成する際に、集電体上に形成される電極合材層の原料(換言すると、集電体に塗工するためのスラリーの原料)として好適に用いられる。また、組成物は、正極及び負極のいずれにも用いることができるが、正極に好適に用いられる。
(活物質)
正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵及び放出できるものであればよく、一般に使用される正極活物質を使用できる。正極活物質としては、リチウムを含有する金属酸化物が挙げられる。リチウムを含有する金属酸化物としては、コバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、リン酸マンガンリチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム、リチウムニッケルコバルトアルミニウム複合酸化物等が挙げられる。正極活物質の具体例としては、MCoO、MNiO、MMnO、MNi1-x-yCoMnやMNi1-x-yCoAl(0≦x≦1、0≦y≦1)で表される三元系酸化物等の遷移金属酸化物;MNiMn(2-y)(0.9≦x≦1.1、0<y<1)で表されるニッケルマンガン酸;MAPO(A=Fe、Mn、Ni、Co)等のオリビン構造を有する化合物;遷移金属を複数取り入れた固溶材料(電気化学的に不活性な層状のMMnOと、電気化学的に活性な層状のMM”O([M”=Co、Ni等の遷移金属]との固溶体)(Mはアルカリ金属イオンを表す)等が例示できる。これら正極活物質は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
正極活物質の含有量(含有率)は、アルカリ二次電池の出力特性及び電気特性を向上する観点から、正極の原料として用いられる組成物(以下「正極組成物」ともいう)に含まれる成分の総量100質量%に対して、好ましくは60質量%以上、より好ましくは66質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であり、好ましくは98質量%以下、より好ましくは95質量%以下、さらに好ましくは90質量%以下である。
負極活物質としては、グラファイト、天然黒鉛、人造黒鉛等の炭素材料、ポリアセン系導電性ポリマー、チタン酸リチウム等の複合金属酸化物、リチウム金属、リチウム合金、シリコン系材料等が挙げられる。これら負極活物質は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
負極活物質の含有量は、アルカリ二次電池の出力特性及び電気特性を向上する観点から、負極の原料として用いられる組成物(以下「負極組成物」ともいう)に含まれる成分の総量100質量%に対して、好ましくは70~99.7質量%、より好ましくは75~99質量%である。
(導電助剤)
導電助剤は、アルカリ二次電池の出力を向上させるために用いられる。導電助剤としては、主として導電性カーボンが用いられる。導電性カーボンとしては、カーボンブラック、ファイバー状カーボン、黒鉛等が挙げられる。導電助剤の中では、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等が挙げられる。これら導電助剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
導電助剤の含有量は、アルカリ二次電池の出力特性及び電気特性を向上する観点から、活物質100質量%に対して、好ましくは0.5~20質量%、より好ましくは1~15質量%、さらに好ましくは1.5~10質量%である。
(アルカリ金属塩)
アルカリ金属塩を構成するアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム等が挙げられる。これらの中では、リチウム、ナトリウム及びカリウムが好ましく、リチウムがより好ましい。
アルカリ金属塩としては、LiFSO等のフルオロスルホン酸のアルカリ金属塩;LiCFSO等のトリフルオロメタンスルホン酸のアルカリ金属塩;LiN(FSO等のイミド系アルカリ金属塩;LiC(CFSO等のパーフルオロアルカンスルホニルメチドのアルカリ金属塩;LiPF(C2m+16-a(0≦a≦6、1≦m≦4)等のフルオロリン酸塩;LiClO等の過塩素酸アルカリ金属塩;LiBF(C2n+14-b(0≦b≦4、1≦n≦4)等のフルオロホウ酸塩;LiBOB等のオキサラトボレートのアルカリ金属塩;リチウムテトラシアノボレート等のシアノホウ酸塩;LiAsF、LiI、LiSbF等のアルカリ金属塩等が挙げられる。これらアルカリ金属塩は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アルカリ金属塩の中では、イミド系アルカリ金属塩が好ましく、一般式(1):
[化1]
MN(XSO)(XSO) (1)
で表される化合物がより好ましい。
式(1)中、Mはアルカリ金属イオンを表す。また、X及びXは、同一又は異なって(互いに独立して)フッ素原子、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数1~6のフルオロアルキル基を表す。炭素数1~6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。炭素数1~6のアルキル基の中では、炭素数1~6の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基が好ましく、炭素数1~6の直鎖状のアルキル基がより好ましい。炭素数1~6のフルオロアルキル基としては、炭素数1~6のアルキル基が有する水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたものが挙げられる。炭素数1~6のフルオロアルキル基の具体例としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。置換基X及びXとしては、フッ素原子、トリフルオロメチル基及びペンタフルオロエチル基が好ましく、フッ素原子及びトリフルオロメチル基がより好ましく、フッ素原子がさらに好ましい。
一般式(1)で表される化合物の中では、アルカリ二次電池の出力特性及び電気特性を向上する観点から、ビス(フルオロスルホニル)イミドのアルカリ金属塩及びビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのアルカリ金属塩が好ましく、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド〔LiN(FSO〕及びリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド〔LiN(CFSO〕がより好ましく、LiN(FSOがさらに好ましい。
アルカリ金属塩の含有量(2種類以上を併用する場合は合計含有量)は、アルカリ二次電池の出力特性及び電気特性を向上する観点から、活物質100質量%に対して、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、より一層好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上である。また、アルカリ金属塩の含有量は、アルカリ二次電池の出力特性及び電気特性を向上する観点から、活物質100質量%に対して、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。
また、アルカリ金属塩の含有量は、前記組成物に含まれる成分の総量100質量%に対して、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは27質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下である。
このように、本実施形態に係る組成物では、5質量%以上という高濃度のアルカリ金属塩と共に、非イオン性分散剤を含むため、集電体への塗工が容易なスラリー性状を有するスラリーが得られる。さらに、この組成物を含むスラリーを用いて得られたアルカリ二次電池は、優れたイオン導電性を発揮すると共に、安定した電池性能を発現することができる。
(塩解離剤)
塩解離剤は、アルカリ金属塩のイオンへの解離を促進するものであれば特に制限されないが、ヘテロ元素を有する化合物が好ましい。ヘテロ元素を有する化合物としては、カーボネート化合物、ニトリル化合物、スルホニル化合物、カルボン酸無水物、硫酸エステル化合物、チオエーテル化合物、亜硫酸エステル化合物、含窒素環状化合物等が挙げられる。これら塩解離剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。塩解離剤の中では、アルカリ金属塩のイオンへの解離がより促進され、前記組成物のイオン伝導性をより向上する観点から、カーボネート化合物、ニトリル化合物及びスルホニル化合物が好ましく、スルホニル化合物及びニトリル化合物がより好ましく、スルホニル化合物がさらに好ましい。
カーボネート化合物としては、エチレンカーボネート(EC)、ビニレンカーボネート(VC)、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、メチルビニレンカーボネート(MVC)、エチルビニレンカーボネート(EVC)等の環状カーボネート;フルオロエチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等のフッ素化環状カーボネート等が挙げられる。
ニトリル化合物としては、モノニトリル化合物やジニトリル化合物が挙げられる。
モノニトリル化合物としては、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ペンタンニトリル、ヘキサンニトリル、ヘプタンニトリル、オクタンニトリル、ペラルゴノニトリル、デカンニトリル、ウンデカンニトリル、ドデカンニトリル、シクロペンタンカルボニトリル、シクロヘキサンカルボニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロトノニトリル、3-メチルクロトノニトリル、2-メチル-2-ブテン二トリル、2-ペンテンニトリル、2-メチル-2-ペンテンニトリル、3-メチル-2-ペンテンニトリル及び2-ヘキセンニトリル等が挙げられる。
ジニトリル化合物としては、マロノニトリル、スクシノニトリル(サクシノニトリル)、グルタロニトリル、アジポニトリル、ピメロニトリル、スベロニトリル、アゼラニトリル、セバコニトリル、ウンデカンジニトリル、ドデカンジニトリル、メチルマロノニトリル、エチルマロノニトリル、イソプロピルマロノニトリル、tert-ブチルマロノニトリル、メチルスクシノニトリル、2,2-ジメチルスクシノニトリル、2,3-ジメチルスクシノニトリル、2,3,3-トリメチルスクシノニトリル、2,2,3,3-テトラメチルスクシノニトリル、2,3-ジエチル-2,3-ジメチルスクシノニトリル、2,2-ジエチル-3,3-ジメチルスクシノニトリル、ビシクロヘキシル-1,1-ジカルボニトリル、ビシクロヘキシル-2,2-ジカルボニトリル、ビシクロヘキシル-3,3-ジカルボニトリル、2,5-ジメチル-2,5-ヘキサンジカルボニトリル、2,3-ジイソブチル-2,3-ジメチルスクシノニトリル、2,2-ジイソブチル-3,3-ジメチルスクシノニトリル、2-メチルグルタロニトリル、2,3-ジメチルグルタロニトリル、2,4-ジメチルグルタロニトリル、2,2,3,3-テトラメチルグルタロニトリル、2,2,4,4-テトラメチルグルタロニトリル、2,2,3,4-テトラメチルグルタロニトリル、2,3,3,4-テトラメチルグルタロニトリル、マレオニトリル、フマロニトリル、1,4-ジシアノペンタン、2,6-ジシアノヘプタン、2,7-ジシアノオクタン、2,8-ジシアノノナン、1,6-ジシアノデカン、1,2-ジジアノベンゼン、1,3-ジシアノベンゼン、1,4-ジシアノベンゼン、3,3’-(エチレンジオキシ)ジプロピオニトリル、3,3’-(エチレンジチオ)ジプロピオニトリル及び3,9-ビス(2-シアノエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等が挙げられる。
ニトリル化合物の中では、ジニトリル化合物が好ましく、一般式(2):
[化2]
NC-R-CN (2)
(式中、Rは、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数6~10のアリール基を表す。)で表される化合物がより好ましい。
一般式(2)におけるRとしては、炭素数1~6のアルキル基が好ましい。炭素数1~6のアルキル基としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、n-ヘキシル等が挙げられる。
ジニトリル化合物の中では、マロノニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、ピメロニトリル及びスベロニトリルが好ましく、マロノニトリル、スクシノニトリル、グルタロニトリル及びアジポニトリルがより好ましい。
スルホニル化合物としては、ジメチルスルホン、エチルメチルスルホン、ジエチルスルホン、n-プロピルメチルスルホン、イソプロピルメチルスルホン、n-ブチルメチルスルホン、tert-ブチルメチルスルホン等のスルホン類;スルホラン(テトラメチレンスルホン)、2-メチルスルホラン、3-メチルスルホラン、2,4-ジメチルスルホラン等のスルホラン類;スルトン、1,3-プロパンスルトン、1,4-ブタンスルトン等のスルトン類;ブスルファン、スルホレン、スルファミド、トリフルオロメタンスルホンアミド等が挙げられる。スルホニル化合物の中では、スルホン類、スルホラン類及びアミノ基含有スルホニル化合物が好ましく、ジメチルスルホン、スルホラン、スルファミド及びトリフルオロメタンスルホンアミドがより好ましく、ジメチルスルホンがさらに好ましい。
カルボン酸無水物としては、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、フェニルコハク酸無水物等が挙げられる。
硫酸エステル化合物としては、メタンスルホン酸メチル、トリメチレングリコール硫酸エステル等が挙げられる。
チオエーテル化合物としては、テトラメチルチウラムモノスルフィド等が挙げられる。
亜硫酸エステル化合物としては、エチレンサルファイト等が挙げられる。
含窒素環状化合物としては、1-メチル-2-ピロリジノン、1-メチル-2-ピペリドン、3-メチル-2-オキサゾリジノン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N-メチルスクシンイミド等が挙げられる。これら含窒素環状化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
塩解離剤の含有量は、アルカリ金属塩のイオンへの解離がより促進され、前記組成物のイオン伝導性をより向上する観点から、活物質100質量%に対して、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上である。また、塩解離剤の含有量は、アルカリ金属塩のイオンへの解離がより促進され、前記組成物のイオン伝導性をより向上する観点から、活物質100質量%に対して、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
(非イオン性分散剤)
本実施形態に係る組成物は、非イオン性分散剤を含有する。これにより、高濃度のアルカリ金属塩を含有する組成物を用いて集電体に塗工するためのスラリーを作製した場合であっても、得られるスラリーは、ダマの発生や流動性の低下が抑制される(スラリー性状の向上)。その結果、このスラリーを集電体に塗工することが容易になる(スラリーの塗工性の向上)。さらに、このスラリー中には電解質成分が均一に含有(分散)されているため、該スラリーを塗工して得られた電極中にも電解質成分が均一に分布する。そのため、該電極を有するアルカリ二次電池の電池性能が安定する(電池性能の安定性の向上)。
非イオン性分散剤としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリロニトリル、ポリカプロラクトン、ポリエチレンオキサイド、ポリイソブチレン、ジメチルポリシロキサン、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。これら非イオン性分散剤は、2種類以上を併用してもよい。非イオン性分散剤の中では、アルカリ金属塩を高濃度に含有させても、スラリー性状、スラリーの塗工性及び電池性能の安定性を向上する観点から、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリエチレングリコールが好ましい。
非イオン性分散剤の含有量は、アルカリ金属塩を高濃度に含有させても、スラリー性状、スラリーの塗工性及び電池性能の安定性を向上する観点から、活物質100質量%に対して、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、より一層好ましくは2質量%以上であり、また好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、さらに好ましくは6質量%以下である。
(ポリエーテル系ポリマー)
本実施形態に係る組成物は、ポリエーテル系ポリマーを含んでいてもよく、アルカリ金属塩を高濃度に含有させても、スラリー性状、スラリーの塗工性及び電池性能の安定性をより一層向上する観点から、ポリエーテル系ポリマーを含むものが好ましい。
ポリエーテル系ポリマーは、アルキレンオキシド由来の構造単位を有するものであれば特に制限されないが、エチレンオキシド由来の構造単位(以下「構造単位(a)」ともいう)を有することが好ましい。
ポリエーテル系ポリマーは、更に式(3):
Figure 0007270071000001
(式中、Rは、同一又は異なって、炭素数1~3の炭化水素基を表す。)で表される構造単位(b)、及び/又は式(4):
Figure 0007270071000002
(式中、Rは、同一又は異なって、炭素数1~8の直鎖又は分岐鎖を有する炭化水素基を表す。Rは、同一又は異なって、官能基を有していてもよい、炭素数1~12の炭化水素基を表す。nは、0~12の整数を表す。mは0又は1である。)で表される構造単位(c)を有していてもよい。
前記式(3)におけるRは、同一又は異なって、炭素数1~3の炭化水素基である。炭素数1~3の炭化水素基としては、メチル基、エチル基等が挙げられる。これらの中では、エチル基が好ましい。なお、本明細書において、「同一又は異なって」とは、ポリエーテル系ポリマーが式(3)で表される構造単位(b)を複数有する場合に、それぞれのRが、同一であっても異なっていてもよいことを意味する。
ポリエーテル系ポリマーに、前記式(3)で表される構造単位を導入するための原料単量体としては、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等が挙げられる。これらの中では、ブチレンオキシドが好ましい。
前記式(4)におけるRは、同一又は異なって、炭素数1~8の直鎖又は分岐鎖を有する炭化水素基である。Rの炭素数として、好ましくは1~6であり、より好ましくは1~4である。炭素数1~8の直鎖又は分岐鎖を有する炭化水素基としては、メチレン(-CH-)、エチレン(-CHCH-)、トリメチレン(-CHCHCH-)、テトラメチレン(-CHCHCHCH-)等の、直鎖のアルキレン基;エチリデン[-CH(CH)-]、プロピレン[-CH(CH)CH-]、プロピリデン[-CH(CHCH)-]、イソプロピリデン[-C(CH-]、ブチレン[-CH(CHCH)CH-]、イソブチレン[-C(CHCH-]、ブチリデン[-CH(CHCHCH)-]、イソブチリデン[-CH(CH(CH)-]等の分岐鎖のアルキレン基等が挙げられる。これらの中では、高いイオン伝導度を示す観点から、好ましくはメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン等の直鎖アルキレン基、及びプロピレン、プロピリデン、ブチレン、ブチリデン等の分岐鎖アルキレン基、より好ましくはメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、プロピレン、プロピリデン及びブチレン、さらに好ましくはメチレン、エチレン、プロピレン及びブチレンである。
前記式(4)において、Rは1種であっても2種以上であってもよい。Rが2種以上である場合、-(R-O)-で表されるオキシアルキレン基の付加形態は、ブロック状、ランダム状等のいずれの形態であってもよい。
前記式(4)におけるROで表される基の平均付加モル数を表すnは、0~12であり、R3Oで表されるオキシアルキレン基の種類によっても異なるが、1~8の範囲であることが好ましい。ポリエーテル系ポリマーは、側鎖にオキシアルキレン基を有することにより、イオン伝導性がより優れたものとなる。nは、より好ましくは1~6であり、さらに好ましくは1~4である。
前記式(4)におけるmは、0又は1であるが、nが0のとき、mとしては1が好ましい。
前記式(4)におけるRは、同一又は異なって、官能基を有していてもよく、炭素数1~12の炭化水素基である。前記炭化水素基としては、特に制限されないが、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基等が挙げられる。前記炭化水素基がアリール基の場合、炭素数としては、6~12であることが好ましく、より好ましくは6~8である。前記炭化水素基がアリール基以外の場合、炭素数としては、好ましくは1~8であり、より好ましくは1~4である。炭化水素基としてはアルキル基が好ましく、より好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、n-ヘキシル、n-オクチル、イソブチル、sec-ブチル及びtert-ブチル、さらに好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル及びn-ブチルである。
ポリエーテル系ポリマーに、前記式(4)で表される構造単位を導入するための原料単量体としては、メトキシエチルグリシジルエーエル、プロポキシエチルグリシジルエーテル、ブトキシエチルグシリジルエーテル、メトキシエトキシエチルグリシジルエーテル、プロポキシエトキシエチルグリシジルエーテル、ブトキシエトキシエチルグシリジルエーテル、トリエチレングリコールメチルグリシジルエーテル、トリエチレングリコールプロピルグリシジルエーテル、トリエチレングリコールブチルグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールメチルグリシジルエーテル等が挙げられる。
ポリエーテル系ポリマーは、上記構造単位(a)、(b)、(c)以外の他の構造単位を有していてもよい。他の構造単位としては、特に制限されないが、例えば、側鎖に架橋性官能基を有する構造単位が挙げられる。ポリエーテル系ポリマーが側鎖に架橋性官能基を有する構造単位を有する場合には、セパレーターを使用せずに、電解質膜を形成することが容易になる。
ポリエーテル系ポリマーに、側鎖に架橋性官能基を有する構造単位を導入するための原料単量体としては、エポキシブテン、3,4-エポキシ-1-ペンテン、1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエン、3,4-エポキシ-1-ビニルシクロへキセン、1,2-エポキシ-5-シクロオクテン、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、ソルビン酸グリシジル、グリシジル-4-ヘキサノエート、又は、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、4-ビニルシクロヘキシルグリシジルエーテル、α-テルペニルグリシジルエーテル、シクロヘキセニルメチルグリシジルエーテル、4-ビニルベンジルグリシジルエーテル、4-アリルベンジルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、エチレングリコールアリルグリシジルエーテル、エチレングリコールビニルグリシジルエーテル、ジエチレングリコールアリルグリシジルエーテル、ジエチレングリコールビニルグリシジルエーテル、トリエチレングリコールアリルグリシジルエーテル、トリエチレングリコールビニルグリシジルエーテル、オリゴエチレングリコールアリルグリシジルエーテル、オリゴエチレングリコールビニルグリシジルエーテル等が挙げられる。これらの中では、エポキシブテン及びアリルグリシジルエーテルが好ましく、アリルグリシジルエーテルがより好ましい。
ポリエーテル系ポリマーにおける構造単位(a)の割合は、全構造単位100モル%に対して、好ましくは40~100モル%、より好ましくは70~100モル%、さらに好ましくは90~100モル%である。
ポリエーテル系ポリマーにおける構造単位(b)の割合は、全構造単位100モル%に対して、好ましくは0~30モル%、より好ましくは0~20モル%、さらに好ましくは0~10モル%である。
ポリエーテル系ポリマーにおける構造単位(c)の割合は、全構造単位100モル%に対して、好ましくは0~30モル%、より好ましくは0~20モル%、さらに好ましくは0~10モル%である。
ポリエーテル系ポリマーが他の構造単位を有する場合、ポリエーテル系ポリマーにおける他の構造単位の割合は、全構造単位100モル%に対して、好ましくは0~10モル%、より好ましくは0.1~7モル%、さらに好ましくは0.5~5モル%である。ポリエーテル系重合体が他の構造単位として側鎖に架橋性官能基を有する構造単位を有する場合、その割合が10モル%以下であれば、前記組成物を用いて膜を形成する際に、膜が固くなることをより一層抑制でき、その結果イオン伝導性に優れる。
ポリエーテル系ポリマーは、重量平均分子量が1万~30万であるものが好ましく、より好ましくは3万~20万であり、更に好ましくは5万~15万である。重量平均分子量が1万以上であれば、前記組成物を用いて膜を形成する際の製膜性がより一層向上する。また、30万以下であれば、膜が固くなることをより一層抑制でき、その結果イオン伝導性に優れる。なお、重量平均分子量は、後述する実施例に記載の方法により測定できる。
これらポリエーテル系ポリマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。ポリエーテル系ポリマーの中では、前記構造単位(a)及び構造単位(b)を有するものが好ましい。ポリエーテル系ポリマーに、エーテル結合を有する側鎖官能基を導入することで、ポリマーの運動性が向上し、イオン伝導性、特にLiイオンの伝導性を向上させることができる。
ポリエーテル系ポリマーの含有量は、ポリマーの運動性が向上し、イオン伝導性、特にLiイオンの伝導性を向上させる観点から、活物質100質量%に対して、0質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、より一層好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上である。また、ポリエーテル系ポリマーの含有量は、ポリマーの運動性が向上し、イオン伝導性、特にLiイオンの伝導性を向上させる観点から、活物質100質量%に対して、好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
また、ポリエーテル系ポリマーの含有量は、前記組成物に含まれる成分の総量100質量%に対して、0質量%以上、好ましくは1質量%以上、より好ましくは1.5質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上であり、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4.5質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下である。
(結着剤)
本実施形態に係る組成物は、結着剤を含んでいてもよい。結着剤としては、ポリビニリデンフロライド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂;スチレン-ブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム等の合成ゴム;ポリアミドイミド等のポリアミド系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリ(メタ)アクリル系樹脂;ポリアクリル酸;カルボキシメチルセルロース等のセルロース系樹脂;等が挙げられる。これら結着剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。また、結着剤は、使用の際に溶媒に溶けた状態であっても、溶媒に分散した状態であっても構わない。結着剤の中では、スチレン-ブタジエンゴム及びカルボキシメチルセルロースが好ましい。
結着剤の含有量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性等を考慮して適宜決定すればよいが、例えば、電池性能及びイオン電導性を向上する観点から、活物質100質量%に対して、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下である。
(無機固体電解質)
本実施形態に係る組成物は、アルカリ金属イオン伝導性を有する無機系の固体電解質(以下「無機固体電解質」ともいう)を含んでいてもよい。無機固体電解質としては、特に限定されず、例えば、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質、水素化物系固体電解質等を好適に用いることができる。
酸化物系固体電解質としては、ガーネット型構造のリチウムランタンジルコニウム複合酸化物(例えば、Li7-xLa(Zr2-x、M)O12(M:Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Sb、Bi、Sc、Y、Ti、Hf、V、Nb、Ta、W、又はこれら元素の組み合わせ、0≦x≦1)、NASICON型構造のリチウムアルミニウムチタンリン酸複合酸化物(例えば、Li(Al,Ti)(PO、リチウムアルミニウムゲルマニウムリン酸複合酸化物(例えば、Li(Al,Ge)(PO)、ペロブスカイト型構造のリチウムランタンチタン複合酸化物(例えば、LaLiTiO、0.2≦x≦0.5、0.4≦y≦0.7)等が挙げられる。
硫化物固体電解質としては、硫化物系非晶質固体電解質、硫化物系結晶質固体電解質、アルジロダイト型固体電解質等が挙げられる。具体的としては、LiS-P系(Li11、LiPS、Li等);LiS-SiS;LiI-LiS-SiS;LiI-LiS-P;LiI-LiBr-LiS-P;LiS-P-GeS系(Li13GeP16、Li10GeP12等);LiI-LiS-P;LiI-LiPO-P;Li-xPS-xCl(0<x<1)等;又はこれらの組み合わせを挙げられる。
水素化物系固体電解質としては、例えば、水素化ホウ素リチウムの錯体水素化物等が挙げられる。水素化ホウ素リチウムの錯体水素化物の具体例としては、LiBH-LiI系錯体水素化物、LiBH-LiNH系錯体水素化物、LiBH-P系錯体水素化物、LiBH-P系錯体水素化物等が挙げられる。
無機固体電解質は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
無機固体電解質の含有量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視等)、イオン伝導性等を考慮して適宜決定すればよいが、例えば、電池性能およびイオン電導性を向上する観点から、活物質100質量%に対して、0質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、より一層好ましくは1.5質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上である。また好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下である。
(その他の成分)
本実施形態に係る組成物は、アルカリ二次電池の各種特性の向上を目的とする添加剤を含んでいてもよい。正極組成物には、他の成分として、必要により、(メタ)アクリル系ポリマー、ニトリル系ポリマー、ジエン系ポリマー等の非フッ素系ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系ポリマー等のポリマー;アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤等の乳化剤;スチレン-マレイン酸共重合体、アルカリ可溶型(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体等の増粘剤、防腐剤等を含有させてもよい。負極組成物には、他の成分として、必要により、分散剤、増粘剤、防腐剤等の他の成分を含有させてもよい。前記組成物の不揮発分における他の成分の含有率は、好ましくは0~15質量%、より好ましくは0~10質量%である。
以上より、本実施形態に係る組成物は、活物質、導電助剤、アルカリ金属塩、塩解離剤、非イオン性分散剤、必要に応じて、ポリエーテル系ポリマー、結着剤、各種添加剤等の各成分により構成される。この組成物は、例えば、これら各成分を所定の含有量で混合することにより調製できる。
<スラリー>
本実施形態に係るスラリーは、前記組成物(正極組成物又は負極組成物)と、溶媒とを含む。このスラリーは、前記組成物を含むため、スラリー性状に優れ、集電体への塗工が容易である。これにより、スラリーは、集電体上に形成される電極合材層の原料として好適に用いられる。また、スラリーは、正極及び負極のいずれにも用いることができるが、正極に好適に用いられる。以下、正極組成物を含むものを正極スラリー、負極組成物を含むものを負極スラリーともいう。
(溶媒)
溶媒としては、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、エタノール、酢酸エチル、水等が挙げられる。これら溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。溶媒の使用量は特に限定されず、製造方法や、使用する材料に応じて適宜決定すればよい。
前記スラリーは、例えば、前記組成物、溶媒を混合(一括混合)し、ビーズミル、ボールミル、攪拌型混合機等を用いて分散させることによって調製できる。
<電極>
(正極)
正極は、正極集電体及び正極合剤層を含み、正極合剤層が正極集電体上に形成されている。本実施形態では、正極合剤層が正極スラリーから形成されている。
正極集電体に用いられる金属としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、タンタル、金、白金等が挙げられる。これらの中ではアルミニウムが好ましい。なお、正極集電体の形状や寸法は、特に制限されない。
(負極)
負極は、負極集電体及び負極合剤層を含み、負極合剤層が負極集電体上に形成されている。本実施形態では、負極合剤層が負極スラリーから形成されている。
負極集電体に用いられる金属としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、タンタル、金、白金等が挙げられる。これらの中では銅が好ましい。なお、負極集電体の形状や寸法は特に制限されない。
(電極の製造方法)
本実施形態に係る電極の製造方法は、前記スラリーを集電体上に塗布し、乾燥させる。これにより、集電体上に該スラリーからなる電極合剤層が形成された電極を製造できる。この製造方法により得られた電極は、集電体と、該集電体上に前記スラリーから形成されてなる電極合剤層とから構成されているため、電池性能の安定性を向上できる。
電極の製造方法の具体例としては、集電体にスラリーをドクターブレード法等で塗工したり、集電体をスラリーに浸漬した後に、乾燥する方法;スラリーを混練成形し乾燥して得たシートを集電体に導電性接着剤を介して接合し、プレス、乾燥する方法;液状潤滑剤を添加したスラリーを集電体上に塗布または流延して、所望の形状に成形した後、液状潤滑剤を除去し、次いで、一軸または多軸方向に延伸する方法等が挙げられる。なお、電極には、必要により、金型プレス、ロールプレス等を用いて加圧処理を施してもよい。
<アルカリ二次電池>
本実施形態に係るアルカリ二次電池は、電極(正極及び負極)と、正極及び負極との間に設けられた電解質膜とから構成され、この電解質膜が正極及び負極等と共に外装ケースに収容されている。本実施形態では、上述した製造方法によって得られた電極を備える。そのため、このアルカリ二次電池は、安定した電池性能を発現できる。
(電解質膜)
電解質膜としては、例えば、PCT/JP2019/026822の出願明細書や特許文献1に開示された電解質膜を好適に使用できる。電解質膜は、支持体(セパレーター)を含まない自立膜が好ましいが、支持体を含むものでもよい。電解質膜の膜厚は、好ましくは5~300μm、より好ましくは、10~250μm、さらに好ましくは15~200μmである。なお、電解質膜は、後述する実施例に記載の方法により作製できる。
本実施形態に係るアルカリ二次電池の形状は特に限定されず、円筒型、角型、ラミネート型、コイン型、大型等、電池の形状として従来公知の形状はいずれも使用できる。また、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に搭載するための高電圧電源(数10V~数100V)として使用する場合には、個々の電池を直列に接続して構成される電池モジュールとすることもできる。
本実施形態に係るアルカリ二次電池は、特にリチウムイオン二次電池として好適に使用できる。また、このアルカリ二次電池は、上述の電解質膜を使用することにより、全固体ポリマーアルカリ二次電池として好適に使用できる。
以下に、本開示を実施例に基づいて説明する。なお、本開示は、以下の実施例に限定されるものではなく、以下の実施例を本開示の趣旨に基づいて変形、変更することが可能であり、それらを本開示の範囲から除外するものではない。
<実施例1>
(電解質膜の作製)
電解質塩として13.3gのリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(以下「LiFSI」と記す)(株式会社日本触媒製)と、1.8gの硬化性モノマー(A)(2官能アクリレート A-400、新中村化学株式会社製)と、1.8gの硬化性モノマー(B)(ウレタンアクリレート UA-7100、新中村化学株式会社製)と、0.4gの硬化性モノマー(C)(ウレタンアクリレート U-15HA、新中村化学株式会社製)と、塩解離剤として2.7gのジメチルスルホン(以下「DMSO2」と記す)(富士フイルム和光純薬製)と、0.5gの重合開始剤(ESACURE KTO46(2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、α-ヒドロキシケトン及びベンゾフェノン誘導体の混合物)、DKSHジャパン株式会社製)とをそれぞれ計量し、これらの成分を混合した。得られた混合物を恒温槽により60℃で60分間加熱溶解させて、所望の溶液(モノマー添加電解質溶液)を得た。得られたモノマー添加電解質溶液を、テフロン(登録商標)シートに塗工した後、上面にテフロン(登録商標)シートを被せた。超高圧水銀ランプ(4.2mW/cm(365nm)、テフロン(登録商標)シート透過後)を用いて、テフロン(登録商標)シートを介して、テフロン(登録商標)シートの両面から各々90秒間UV光を照射して光重合反応を行い、膜厚30μmの電解質膜を得た。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.96gのLiFSIと、塩解離剤として0.72gのDMSO2と、非イオン性分散剤として1.08gのポリビニルピロリドン(以下「PVP」と記す)(株式会社日本触媒製)を、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLiFePO(以下「LFP」と記す)(GELON LIB Co.,LIMITED製)と、導電助剤として0.54gのアセチレンブラック(以下「AB」と記す)(粉状品、電気化学工業株式会社製)を添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。正極スラリーの各成分の種類(上段)、及び活物質100質量%に対する各成分の含有量(下段、質量%)を表1-1に示す(以下同じ)。
(正極の作製)
前記で得られた正極スラリーを、正極集電体としてカーボンコートアルミニウム箔(SDX-PM、昭和電工パッケージング株式会社製)にアプリケータを用いて均一に塗工(クリアランス150μm)した後、熱風乾燥機を用いて40℃で30分間の加熱乾燥、及び絶対圧で真空度-0.1MPa、70℃で12時間の減圧乾燥を行うことで溶媒を除去し、厚さ48μm、正極重量9.5mg/cm(アルミニウム箔重量除く)の正極を得た。
(正極スラリーの塗工性評価)
正極スラリーの塗工性を以下の評価基準に基づいて評価した。その評価結果を表1-1に示す(以下同じ)。
(スラリー塗工性の評価基準)
◎:正極スラリーは、流動性に非常に優れ、集電体への塗工が極めて容易であった。
〇:正極スラリーは、流動性に優れ、集電体への塗工が容易であった。
×:正極スラリーは、ダマが発生し、流動性が非常に悪く、集電体への塗工が不可能であった。
(リチウム二次電池の作製)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)をΦ14mmで、前記で得られた電解質膜をΦ16mmで、負極用のリチウム箔(0.5mm厚、本城金属株式会社製)をΦ15mmでそれぞれ打ち抜き、リチウム箔、電解質膜、正極の順に重ね合わせた。CR2032型コインセル部材(宝泉株式会社製)の正極ケース、負極キャップ、1.0mm厚のSUS製スペーサー、ウエーブワッシャー、ガスケットを用い、自動コインカシメ機(宝泉株式会社製)でかしめることで3個のコイン型リチウム2次電池を作製した。
(電池評価)
前記で得られた3個のコイン型リチウム2次電池について、充放電試験装置(ACD-01、アスカ電子株式会社製)を用いて充放電試験を行った。温度60℃の環境下、C/20(正極容量150mAh/gとした場合に、1時間で満充電される電流値を1Cとする)で3回充放電(充電終始電圧:3.7V、放電終始電圧:2.75V)を繰り返した。この充放電の後、充電条件C/10で3.7Vまで充電し、10分間休止し、C/2で2.75Vまで放電した。このときの、各電池(3個)の放電容量を表2に示す(以下同じ)。
<実施例2>
(ポリアルキレンオキシド共重合体の合成)
攪拌機、添加口及び温度センサーを備えた1Lオートクレーブ反応器を窒素により置換後、モレキュラーシーブで脱水処理を施したトルエン315部と、t-ブトキシカリウム(1.0Mテトラヒドロフラン溶液)0.97部とを順次投入し、反応器内の圧力がゲージ圧で0.3MPaになるまで窒素で加圧した。
オイルバスで反応器の内温を90℃まで昇温した後、エチレンオキシドの供給を1.16部/分の供給速度で開始し、40分間定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から20分後、モレキュラーシーブにより脱水処理を施したブチレンオキシドの供給を0.26部/分の供給速度で開始し、20分間定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から40分後、エチレンオキシドについては0.77部/分、ブチレンオキシドにつては0.17部/分の供給速度で、それぞれ更に1時間定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から1時間40分後、エチレンオキシドについては0.58部/分、ブチレンオキシドについては0.13部/分の供給速度で、それぞれ更に1時間20分定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から3時間後、エチレンオキシドについて0.39部/分の供給速度で、更に2時間定量的に供給した。エチレンオキシドの供給開始から5時間後、エチレンオキシドについて0.31部/分の供給速度で、更に2.5時間定量的に供給した(エチレンオキシドの供給量:計232.1部、ブチレンオキシドの供給量:計25.8部)。供給中、重合熱による内温上昇および内圧上昇を監視・制御しながら100℃±5℃で反応を行った。供給終了後、さらに100℃±5℃で2時間保持して熟成させた。熟成終了後、減圧脱揮によって反応混合物から溶媒を留去し、Mw11.5万のポリアルキレンオキシド共重合体(ポリエーテル系ポリマー、以下「ポリマーA」と記す)を得た。
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、ポリエーテル系ポリマーとして、前記で得られたポリマーAを0.72g追加したこと、及びPVP量を0.36gに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ53μm、正極重量9.8mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例3>
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、結着剤として0.18gのカルボキシメチルセルロース(以下「CMC」と記す)(株式会社ダイセル製)を追加したこと、及びPVP量を0.90gに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ50μm、正極重量9.7mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例4>
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、0.18gのCMCを追加したこと以外は、実施例2と同様の方法で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ45μm、正極重量9.2mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例5>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として5.04gのLiFSIと、塩解離剤として0.99gのDMSO2と、非イオン性分散剤として0.54gのポリエチレングリコール(以下「PEG」と記す)(富士フイルム和光純薬株式会社:平均分子量7300~9300)と、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABと0.18gのカーボン・ナノファイバー(以下「VGCF」と記す)(昭和電工製)を添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ47μm、正極重量9.4mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例6>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.34gのLiFSIと、塩解離剤として0.36gのDMSO2と、非イオン性分散剤として0.18gのポリビニルアルコール(以下「PVA」と記す)(ナカライテスク株式会社:重合度500、ケン化度86.5~89mol%)と、ポリエーテル系ポリマーとして0.54gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ56μm、正極重量10.1mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例7>
(電解質膜の作製)
電解質塩として10.6gのLiFSIと5.4gのスルファミド(以下「SA」と記す)(東京化成工業株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を得た。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.60gのLiFSIと、塩解離剤として1.62gのSAと、非イオン性分散剤として0.72gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ49μm、正極重量9.3mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例8>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.70gのLiFSIと、塩解離剤として1.08gのSAと、非イオン性分散剤として0.36gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ58μm、正極重量10.3mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例7と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例9>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として0.90gのLiFSIと、塩解離剤として0.36gのSAと、非イオン性分散剤として0.90gのPVAと、ポリエーテル系ポリマーとして0.18gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ50μm、正極重量10.9mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例7と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例10>
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.1gのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下「LiTFSI」と記す)(キシダ化学株式会社製)と塩解離剤として1.9gのDMSO2を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.70gのLiTFSIと、塩解離剤として0.36gのDMSO2と、非イオン性分散剤として0.54gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.18gのABと0.36gのVGCFを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ47μm、正極重量9.5mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例11>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.68gのLiTFSIと、塩解離剤として0.72gのDMSO2と、非イオン性分散剤として0.72gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして0.54gのポリマーAと、結着剤として0.09gのCMCと0.09gのスチレン-ブタジエンゴム(以下「SBR」と記す)を、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ57μm、正極重量10.7mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例10と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例12>
(電解質膜の作製)
電解質塩として12.0gのLiTFSIと塩解離剤として4.0gのSAを使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.26gのLiTFSIと、塩解離剤として0.36gのSAと、非イオン性分散剤として1.44gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ43μm、正極重量9.1mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例13>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として5.04gのLiTFSIと、塩解離剤として1.35gのSAと、非イオン性分散剤として1.08gのPVAと結着剤として0.09gのCMCと0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ55μm、正極重量10.6mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例12と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例14>
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.1gのLiFSIと塩解離剤として1.9gのスクシノニトリル(以下「SN」と記す)(キシダ化学株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.52gのLiFSIと、塩解離剤として0.27gのSNと、非イオン性分散剤として0.18gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.18gのABと0.18gのVGCFを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ46μm、正極重量9.2mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例15>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.60gのLiFSIと、塩解離剤として0.36gのSNと、非イオン性分散剤として0.72gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ50μm、正極重量10.2mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例14と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例16>
(電解質膜の作製)
電解質塩として12.5gのLiTFSIと塩解離剤として3.5gのSNを使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.78gのLiTFSIと、塩解離剤として0.27gのSNと、非イオン性分散剤として0.18gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ46μm、正極重量9.1mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例17>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.26gのLiTFSIと、塩解離剤として0.18gのSNと、非イオン性分散剤として0.36gのPVAと、ポリエーテル系ポリマーとして0.54gのポリマーAと、結着剤として0.09gのCMCと0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ58μm、正極重量11.2mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例16と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例18>
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.3gのLiFSIと塩解離剤として1.7gのエチレンカーボネート(以下「EC」と記す)(キシダ化学株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.86gのLiFSIと、塩解離剤として0.54gのECと、非イオン性分散剤として0.90gのPVAと、ポリエーテル系ポリマーとして0.18gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ46μm、正極重量9.2mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例19>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.44gのLiFSIと、塩解離剤として0.18gのECと、非イオン性分散剤として0.54gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ55μm、正極重量10.5mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例18と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例20>
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.7gのLiTFSIと塩解離剤として1.3gのECを使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.60gのLiTFSIと、塩解離剤として0.27gのECと、非イオン性分散剤として0.54gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.18gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ45μm、正極重量10.0mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例21>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.70gのLiTFSIと、塩解離剤として0.18gのECと、非イオン性分散剤として0.18gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして1.08gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。正極スラリーの各成分の種類(上段)、及び活物質100質量%に対する各成分の含有量(下段、質量%)を表1-2に示す(以下同じ)。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ57μm、正極重量10.5mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。正極スラリーの塗工性評価の結果を表1-2に示す(以下同じ)。なお、塗工性の評価基準は前記と同じである。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例20と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例22>
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.2gのLiFSIと塩解離剤として1.8gのスルホラン(以下「SL」と記す)(キシダ化学株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.26gのLiFSIと、塩解離剤として0.36gのSLと、非イオン性分散剤として0.90gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.18gのABと0.36gのVGCFを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ51μm、正極重量10.5mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例23>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.14gのLiFSIと、塩解離剤として1.26gのSLと、非イオン性分散剤として0.36gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.54gのポリマーAと、結着剤として0.09gのCMCと、0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ52μm、正極重量10.0mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例22と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例24>
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.8gのLiTFSIと塩解離剤として1.2gのSLを使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.14gのLiTFSIと、塩解離剤として0.90gのSLと、非イオン性分散剤として1.44gのPVAと、結着剤として0.09gのCMCと0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ51μm、正極重量10.5mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例25>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.80gのLiTFSIと、塩解離剤として0.36gのSLと、非イオン性分散剤として0.72gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ47μm、正極重量9.5mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例24と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例26>
(電解質膜の作製)
電解質塩として12.2gのLiFSIと塩解離剤として3.8gのトリフルオロメタンスルホンアミド(以下「TFMS」と記す)(東京化成工業株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.98gのLiFSIと、塩解離剤として0.63gのTFMSと、非イオン性分散剤として0.54gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.36gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ50μm、正極重量10.2mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例27>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.86gのLiFSIと、塩解離剤として1.44gのTFMSと、非イオン性分散剤として0.36gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABと0.18gのVGCFを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ43μm、正極重量9.5mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例26と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例28>
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.2gのLiTFSIと塩解離剤として1.8gのTFMSを使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.96gのLiTFSIと、塩解離剤として0.90gのTFMSと、非イオン性分散剤とし1.26gのPEGと、結着剤として0.09gのCMCと0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABと0.18gのVGCFを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ56μm、正極重量10.7mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例29>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.62gのLiTFSIと、塩解離剤として0.45gのTFMSと、非イオン性分散剤として0.90gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ43μm、正極重量9.5mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例26と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例30>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.70gのLiFSIと、塩解離剤として0.90gのDMSO2と、非イオン性分散剤として0.36gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.54gのポリマーAと、結着剤として0.09gのCMCと0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLi(Ni1/3Co1/3Mn1/3)O(以下「NCM」と記す)(Umicore製)と、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ47μm、正極重量10.3mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、充電終始電圧を4.3Vとした以外は実施例1と同様の条件で電池評価を実施した。
<実施例31>
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例4と同様のスラリーを用いて同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ45μm、正極重量9.2mg/cm(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)の正極表面に、実施例1と同様の方法で作製したモノマー添加電解質溶液をアプリケータによって均一に塗工(クリアランス80μm)した後、上面にテフロン(登録商標)シートを被せた。超高圧水銀ランプ(4.2mW/cm(365nm)、テフロン(登録商標)シート透過後)を用いて、テフロン(登録商標)シートを介して、90秒間UV光を照射して光重合反応を行い、膜厚40μmの電解質層を正極表面に作製した。この電解質層付き正極(アルミニウム箔付)をΦ14mmで、負極用のリチウム箔をΦ15mmでそれぞれ打ち抜き、それぞれを重ね合わせた。CR2032型コインセルの作製および電池評価は、実施例1と同様の方法で実施した。
<実施例32>
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、無機固体電解質としてLi0.33La0.55TiO(以下「LLT」と記す)の粉末0.90gを追加したこと以外は実施例1と同様の配合で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ49μm、正極重量9.9mg/cm(アルミニウム箔重量除く)の正極を得た。
(リチウム二次電池の作製)および(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例33>
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、無機固体電解質としてLiLaZr12(以下「LLZ」と記す)の粉末1.80gを追加したこと以外は実施例30と同様の配合で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ45μm、正極重量11.0mg/cm(アルミニウム箔重量除く)の正極を得た。
(リチウム二次電池の作製)および(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<実施例34>
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、無機固体電解質としてLi1.5Al0.5Ge1.512(以下「LAGP」と記す)の粉末1.08gを追加したこと以外は実施例3と同様の配合で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ50μm、正極重量10.2mg/cm(アルミニウム箔重量除く)の正極を得た。
(リチウム二次電池の作製)および(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<比較例1>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.14gのLiFSIと、塩解離剤として0.90gのDMSO2と、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、イオン交換水13.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
<比較例2>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.14gのLiFSIと、塩解離剤として0.90gのDMSO2と、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、イオン交換水13.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABと、イオン性分散剤として0.27gのDKSディスコート N-14(第一工業製薬株式会社)を添加し、撹拌することで正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
<比較例3>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.26gのLiTFSIと、塩解離剤として0.36gのSAと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、イオン交換水13.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
<比較例4>
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.44gのLiTFSIと、塩解離剤として0.18gのECと、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAを、イオン交換水13.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABと、イオン性分散剤として0.09gのDKSディスコート N-14を添加し、撹拌することで正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
<比較例5>
(正極スラリーの作製)
結着剤として0.36gのCMCを、イオン交換水10.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリーを得た。
(電解質溶液の作製)
電解質塩として4.14gのLiFSIと、塩解離剤として0.90gのDMSO2と、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAと、10.8gのアセトニトリル(LBGグレード、キシダ化学株式会社製)に溶解させ、電解質溶液を得た。
(正極の作製)
前記で得られた正極スラリーをカーボンコートアルミニウム箔上に均一に塗工した後、熱風乾燥機を用いて40℃で30分間の加熱乾燥、及び絶対圧で真空度-0.1MPa、70℃で12時間の減圧乾燥を行うことで溶媒を除去し、LFP、ABおよびCMCからなる厚さ30μm(カーボンコートアルミニウム箔を除く)の層を得た。この層表面に、前記で得られた電解質溶液をアプリケータによって均一に塗工(クリアランス30μm)し、さらに熱風乾燥機を用いて40℃で30分間の加熱乾燥、及び絶対圧で真空度-0.1MPa、70℃で12時間の減圧乾燥を行うことで溶媒を除去し、厚さ38μm(カーボンコートアルミニウム箔を除く)の正極を得た。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(カーボンコートアルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<比較例6>
(正極の作製)
比較例5で作製した正極スラリーをカーボンコートアルミニウム箔上に均一に塗工したのち、熱風乾燥機を用いて40℃で30分間の加熱乾燥、及び絶対圧で真空度-0.1MPa、70℃で12時間の減圧乾燥を行うことで溶媒を除去し、LFP、ABおよびCMCから成る厚さ30μm(カーボンコートアルミニウム箔を除く)の層を得た。この層表面に、比較例5で作製した電解質溶液をアプリケータによって均一に塗工(クリアランス60μm)し、さらに熱風乾燥機を用いて40℃で30分間の加熱乾燥および絶対圧で真空度-0.1MPa、70℃で12時間の減圧乾燥を行うことで溶媒を除去し、厚さ45μm(カーボンコートアルミニウム箔を除く)の正極を得た。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(カーボンコートアルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
<比較例7>
(正極スラリーの作製)
活物質をLFPに変更し、分散剤を添加しなかった以外は実施例33と同様の配合で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
<比較例8>
(正極スラリーの作製)
分散剤をイオン性分散剤であるDKSディスコート N-14に変更した以外は実施例33と同様の配合で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
Figure 0007270071000003
Figure 0007270071000004
表1-1および表1-2の結果から、各実施例の正極スラリーは、活物質、導電助剤、アルカリ金属塩及び塩解離剤と共に、非イオン性分散剤をさらに含む組成物を含むため、アルカリ金属塩を高濃度に含有させても、流動性に優れ、集電体への塗工が容易なスラリー性状を有することが分かった。これに対して、各比較例の正極スラリーは、非イオン性分散剤を含まないため、流動性に劣り、集電体への塗工が可能なスラリー性状を得られないことが分かった。
イオン性分散剤を含む比較例2および4において、良好なスラリー性状が得られない理由としては、スラリー中にアルカリ金属塩由来のイオンを高濃度で含有するため、イオン性分散剤の電荷反発による分散作用が打ち消されるためと考えられる。一方、非イオン性分散剤では、主に立体障害による分散作用が働くため、スラリー中のイオン濃度に関わらず、活物質等が均一に分散された、流動性に優れたスラリーが得られるものと考えられる。
また、各実施例の正極スラリーでは、上記の組成物にポリエーテル系ポリマー、結着剤及び無機固体電解質の少なくとも1種をさらに含むものであっても、優れたスラリー性状を有することが分かった。
Figure 0007270071000005
表2の結果から、前記組成物の各成分を一括混合した正極スラリーを集電体に塗布し、乾燥するという製造方法によって得られた電極を有する各実施例のリチウムイオン二次電池は、放電容量のばらつきが低減され、電池ごとの放電容量のばらつきが小さく、安定した電池性能となることが分かった。これに対して、活物質及び導電助剤を含むスラリーを集電体上に塗布して得られた層の表面に、アルカリ金属塩及び塩解離剤を含む電解質溶液を塗布して含浸させる製造方法(従来の製造方法)によって得られた電極を有する比較例5及び6のリチウム二次電池は、放電容量のばらつきが大きく、電池ごとの電池性能が安定しないことが分かった。なお、比較例6は、比較例5よりも前記電解質溶液の含浸量を多くして、前記層の表面に該電解質溶液を十分に浸透させたものであるが、放電容量のばらつきを低減できなかった。
従来の製造方法では、正極表層から電解質成分を正極内部へ浸透させるため、均一な浸透が難しく、電解質成分の浸透具合にばらつきが生じ、その結果、電池性能のばらつきにつながったものと考えられる。
以上説明したように、本開示は、アルカリ二次電池に用いられる電極の原料として用いられる組成物及びスラリーに適している。

Claims (11)

  1. 活物質、導電助剤、アルカリ金属塩、塩解離剤及び非イオン性分散剤を含み、
    前記アルカリ金属塩の含有量は、前記活物質100質量%に対して、5質量%以上30質量%以下であり、
    前記アルカリ金属塩としてビス(フルオロスルホニル)イミドのアルカリ金属塩及びビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのアルカリ金属塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする組成物。
  2. ポリエーテル系ポリマーをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 結着剤をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 無機固体電解質をさらに含むことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記非イオン性分散剤が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記塩解離剤が、カーボネート化合物、ニトリル化合物及びスルホニル化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記ポリエーテル系ポリマーが、アルキレンオキシド由来の構造単位を有することを特徴とする請求項に記載の組成物。
  8. 前記結着剤が、スチレン-ブタジエンゴム及び/又はカルボキシメチルセルロースであることを特徴とする請求項に記載の組成物。
  9. 請求項1~のいずれか1項に記載の組成物及び溶媒を含むことを特徴とするスラリー。
  10. 請求項に記載のスラリーを集電体上に塗布し、乾燥することを特徴とする電極の製造方法。
  11. 請求項10に記載の製造方法によって得られた電極を有するアルカリ二次電池。
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