JP7270071B2 - 組成物、スラリー、電極の製造方法及びアルカリ二次電池 - Google Patents
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Description
・本開示の組成物、活物質、導電助剤、アルカリ金属塩、塩解離剤及び非イオン性分散剤を含むことを特徴とする。
・本開示のスラリーは、前記の組成物及び溶媒を含むことを特徴とする。
・本開示の電極の製造方法は、前記のスラリーを集電体上に塗布し、乾燥することを特徴とする。
・本開示のスラリーは、前記の製造方法によって得られた電極を有する。
本実施形態に係る組成物は、活物質と、導電助剤と、アルカリ金属塩と、塩解離剤と、非イオン性分散剤とを含む。この組成物は、集電体と電極合材層とから構成される電極を形成する際に、集電体上に形成される電極合材層の原料(換言すると、集電体に塗工するためのスラリーの原料)として好適に用いられる。また、組成物は、正極及び負極のいずれにも用いることができるが、正極に好適に用いられる。
正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵及び放出できるものであればよく、一般に使用される正極活物質を使用できる。正極活物質としては、リチウムを含有する金属酸化物が挙げられる。リチウムを含有する金属酸化物としては、コバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、リン酸マンガンリチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム、リチウムニッケルコバルトアルミニウム複合酸化物等が挙げられる。正極活物質の具体例としては、MCoO2、MNiO2、MMnO2、MNi1-x-yCoxMnyO2やMNi1-x-yCoxAlyO2(0≦x≦1、0≦y≦1)で表される三元系酸化物等の遷移金属酸化物;MxNiyMn(2-y)O4(0.9≦x≦1.1、0<y<1)で表されるニッケルマンガン酸;MAPO4(A=Fe、Mn、Ni、Co)等のオリビン構造を有する化合物;遷移金属を複数取り入れた固溶材料(電気化学的に不活性な層状のM2MnO3と、電気化学的に活性な層状のMM”O([M”=Co、Ni等の遷移金属]との固溶体)(Mはアルカリ金属イオンを表す)等が例示できる。これら正極活物質は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
導電助剤は、アルカリ二次電池の出力を向上させるために用いられる。導電助剤としては、主として導電性カーボンが用いられる。導電性カーボンとしては、カーボンブラック、ファイバー状カーボン、黒鉛等が挙げられる。導電助剤の中では、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等が挙げられる。これら導電助剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
アルカリ金属塩を構成するアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウム等が挙げられる。これらの中では、リチウム、ナトリウム及びカリウムが好ましく、リチウムがより好ましい。
[化1]
MN(X1SO2)(X2SO2) (1)
で表される化合物がより好ましい。
塩解離剤は、アルカリ金属塩のイオンへの解離を促進するものであれば特に制限されないが、ヘテロ元素を有する化合物が好ましい。ヘテロ元素を有する化合物としては、カーボネート化合物、ニトリル化合物、スルホニル化合物、カルボン酸無水物、硫酸エステル化合物、チオエーテル化合物、亜硫酸エステル化合物、含窒素環状化合物等が挙げられる。これら塩解離剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。塩解離剤の中では、アルカリ金属塩のイオンへの解離がより促進され、前記組成物のイオン伝導性をより向上する観点から、カーボネート化合物、ニトリル化合物及びスルホニル化合物が好ましく、スルホニル化合物及びニトリル化合物がより好ましく、スルホニル化合物がさらに好ましい。
[化2]
NC-R1-CN (2)
(式中、R1は、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数6~10のアリール基を表す。)で表される化合物がより好ましい。
本実施形態に係る組成物は、非イオン性分散剤を含有する。これにより、高濃度のアルカリ金属塩を含有する組成物を用いて集電体に塗工するためのスラリーを作製した場合であっても、得られるスラリーは、ダマの発生や流動性の低下が抑制される(スラリー性状の向上)。その結果、このスラリーを集電体に塗工することが容易になる(スラリーの塗工性の向上)。さらに、このスラリー中には電解質成分が均一に含有(分散)されているため、該スラリーを塗工して得られた電極中にも電解質成分が均一に分布する。そのため、該電極を有するアルカリ二次電池の電池性能が安定する(電池性能の安定性の向上)。
本実施形態に係る組成物は、ポリエーテル系ポリマーを含んでいてもよく、アルカリ金属塩を高濃度に含有させても、スラリー性状、スラリーの塗工性及び電池性能の安定性をより一層向上する観点から、ポリエーテル系ポリマーを含むものが好ましい。
本実施形態に係る組成物は、結着剤を含んでいてもよい。結着剤としては、ポリビニリデンフロライド、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂;スチレン-ブタジエンゴム、ニトリルブタジエンゴム等の合成ゴム;ポリアミドイミド等のポリアミド系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリ(メタ)アクリル系樹脂;ポリアクリル酸;カルボキシメチルセルロース等のセルロース系樹脂;等が挙げられる。これら結着剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。また、結着剤は、使用の際に溶媒に溶けた状態であっても、溶媒に分散した状態であっても構わない。結着剤の中では、スチレン-ブタジエンゴム及びカルボキシメチルセルロースが好ましい。
本実施形態に係る組成物は、アルカリ金属イオン伝導性を有する無機系の固体電解質(以下「無機固体電解質」ともいう)を含んでいてもよい。無機固体電解質としては、特に限定されず、例えば、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質、水素化物系固体電解質等を好適に用いることができる。
本実施形態に係る組成物は、アルカリ二次電池の各種特性の向上を目的とする添加剤を含んでいてもよい。正極組成物には、他の成分として、必要により、(メタ)アクリル系ポリマー、ニトリル系ポリマー、ジエン系ポリマー等の非フッ素系ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系ポリマー等のポリマー;アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤等の乳化剤;スチレン-マレイン酸共重合体、アルカリ可溶型(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体等の増粘剤、防腐剤等を含有させてもよい。負極組成物には、他の成分として、必要により、分散剤、増粘剤、防腐剤等の他の成分を含有させてもよい。前記組成物の不揮発分における他の成分の含有率は、好ましくは0~15質量%、より好ましくは0~10質量%である。
本実施形態に係るスラリーは、前記組成物(正極組成物又は負極組成物)と、溶媒とを含む。このスラリーは、前記組成物を含むため、スラリー性状に優れ、集電体への塗工が容易である。これにより、スラリーは、集電体上に形成される電極合材層の原料として好適に用いられる。また、スラリーは、正極及び負極のいずれにも用いることができるが、正極に好適に用いられる。以下、正極組成物を含むものを正極スラリー、負極組成物を含むものを負極スラリーともいう。
溶媒としては、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン、エタノール、酢酸エチル、水等が挙げられる。これら溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。溶媒の使用量は特に限定されず、製造方法や、使用する材料に応じて適宜決定すればよい。
(正極)
正極は、正極集電体及び正極合剤層を含み、正極合剤層が正極集電体上に形成されている。本実施形態では、正極合剤層が正極スラリーから形成されている。
負極は、負極集電体及び負極合剤層を含み、負極合剤層が負極集電体上に形成されている。本実施形態では、負極合剤層が負極スラリーから形成されている。
本実施形態に係る電極の製造方法は、前記スラリーを集電体上に塗布し、乾燥させる。これにより、集電体上に該スラリーからなる電極合剤層が形成された電極を製造できる。この製造方法により得られた電極は、集電体と、該集電体上に前記スラリーから形成されてなる電極合剤層とから構成されているため、電池性能の安定性を向上できる。
本実施形態に係るアルカリ二次電池は、電極(正極及び負極)と、正極及び負極との間に設けられた電解質膜とから構成され、この電解質膜が正極及び負極等と共に外装ケースに収容されている。本実施形態では、上述した製造方法によって得られた電極を備える。そのため、このアルカリ二次電池は、安定した電池性能を発現できる。
電解質膜としては、例えば、PCT/JP2019/026822の出願明細書や特許文献1に開示された電解質膜を好適に使用できる。電解質膜は、支持体(セパレーター)を含まない自立膜が好ましいが、支持体を含むものでもよい。電解質膜の膜厚は、好ましくは5~300μm、より好ましくは、10~250μm、さらに好ましくは15~200μmである。なお、電解質膜は、後述する実施例に記載の方法により作製できる。
(電解質膜の作製)
電解質塩として13.3gのリチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(以下「LiFSI」と記す)(株式会社日本触媒製)と、1.8gの硬化性モノマー(A)(2官能アクリレート A-400、新中村化学株式会社製)と、1.8gの硬化性モノマー(B)(ウレタンアクリレート UA-7100、新中村化学株式会社製)と、0.4gの硬化性モノマー(C)(ウレタンアクリレート U-15HA、新中村化学株式会社製)と、塩解離剤として2.7gのジメチルスルホン(以下「DMSO2」と記す)(富士フイルム和光純薬製)と、0.5gの重合開始剤(ESACURE KTO46(2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、α-ヒドロキシケトン及びベンゾフェノン誘導体の混合物)、DKSHジャパン株式会社製)とをそれぞれ計量し、これらの成分を混合した。得られた混合物を恒温槽により60℃で60分間加熱溶解させて、所望の溶液(モノマー添加電解質溶液)を得た。得られたモノマー添加電解質溶液を、テフロン(登録商標)シートに塗工した後、上面にテフロン(登録商標)シートを被せた。超高圧水銀ランプ(4.2mW/cm2(365nm)、テフロン(登録商標)シート透過後)を用いて、テフロン(登録商標)シートを介して、テフロン(登録商標)シートの両面から各々90秒間UV光を照射して光重合反応を行い、膜厚30μmの電解質膜を得た。
電解質塩として3.96gのLiFSIと、塩解離剤として0.72gのDMSO2と、非イオン性分散剤として1.08gのポリビニルピロリドン(以下「PVP」と記す)(株式会社日本触媒製)を、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLiFePO4(以下「LFP」と記す)(GELON LIB Co.,LIMITED製)と、導電助剤として0.54gのアセチレンブラック(以下「AB」と記す)(粉状品、電気化学工業株式会社製)を添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。正極スラリーの各成分の種類(上段)、及び活物質100質量%に対する各成分の含有量(下段、質量%)を表1-1に示す(以下同じ)。
前記で得られた正極スラリーを、正極集電体としてカーボンコートアルミニウム箔(SDX-PM、昭和電工パッケージング株式会社製)にアプリケータを用いて均一に塗工(クリアランス150μm)した後、熱風乾燥機を用いて40℃で30分間の加熱乾燥、及び絶対圧で真空度-0.1MPa、70℃で12時間の減圧乾燥を行うことで溶媒を除去し、厚さ48μm、正極重量9.5mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)の正極を得た。
正極スラリーの塗工性を以下の評価基準に基づいて評価した。その評価結果を表1-1に示す(以下同じ)。
(スラリー塗工性の評価基準)
◎:正極スラリーは、流動性に非常に優れ、集電体への塗工が極めて容易であった。
〇:正極スラリーは、流動性に優れ、集電体への塗工が容易であった。
×:正極スラリーは、ダマが発生し、流動性が非常に悪く、集電体への塗工が不可能であった。
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)をΦ14mmで、前記で得られた電解質膜をΦ16mmで、負極用のリチウム箔(0.5mm厚、本城金属株式会社製)をΦ15mmでそれぞれ打ち抜き、リチウム箔、電解質膜、正極の順に重ね合わせた。CR2032型コインセル部材(宝泉株式会社製)の正極ケース、負極キャップ、1.0mm厚のSUS製スペーサー、ウエーブワッシャー、ガスケットを用い、自動コインカシメ機(宝泉株式会社製)でかしめることで3個のコイン型リチウム2次電池を作製した。
前記で得られた3個のコイン型リチウム2次電池について、充放電試験装置(ACD-01、アスカ電子株式会社製)を用いて充放電試験を行った。温度60℃の環境下、C/20(正極容量150mAh/gとした場合に、1時間で満充電される電流値を1Cとする)で3回充放電(充電終始電圧:3.7V、放電終始電圧:2.75V)を繰り返した。この充放電の後、充電条件C/10で3.7Vまで充電し、10分間休止し、C/2で2.75Vまで放電した。このときの、各電池(3個)の放電容量を表2に示す(以下同じ)。
(ポリアルキレンオキシド共重合体の合成)
攪拌機、添加口及び温度センサーを備えた1Lオートクレーブ反応器を窒素により置換後、モレキュラーシーブで脱水処理を施したトルエン315部と、t-ブトキシカリウム(1.0Mテトラヒドロフラン溶液)0.97部とを順次投入し、反応器内の圧力がゲージ圧で0.3MPaになるまで窒素で加圧した。
正極スラリーに用いられる原料に、ポリエーテル系ポリマーとして、前記で得られたポリマーAを0.72g追加したこと、及びPVP量を0.36gに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ53μm、正極重量9.8mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、結着剤として0.18gのカルボキシメチルセルロース(以下「CMC」と記す)(株式会社ダイセル製)を追加したこと、及びPVP量を0.90gに変更したこと以外は、実施例1と同様の方法で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ50μm、正極重量9.7mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、0.18gのCMCを追加したこと以外は、実施例2と同様の方法で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ45μm、正極重量9.2mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として5.04gのLiFSIと、塩解離剤として0.99gのDMSO2と、非イオン性分散剤として0.54gのポリエチレングリコール(以下「PEG」と記す)(富士フイルム和光純薬株式会社:平均分子量7300~9300)と、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABと0.18gのカーボン・ナノファイバー(以下「VGCF」と記す)(昭和電工製)を添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ47μm、正極重量9.4mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.34gのLiFSIと、塩解離剤として0.36gのDMSO2と、非イオン性分散剤として0.18gのポリビニルアルコール(以下「PVA」と記す)(ナカライテスク株式会社:重合度500、ケン化度86.5~89mol%)と、ポリエーテル系ポリマーとして0.54gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ56μm、正極重量10.1mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として10.6gのLiFSIと5.4gのスルファミド(以下「SA」と記す)(東京化成工業株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を得た。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.60gのLiFSIと、塩解離剤として1.62gのSAと、非イオン性分散剤として0.72gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ49μm、正極重量9.3mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.70gのLiFSIと、塩解離剤として1.08gのSAと、非イオン性分散剤として0.36gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ58μm、正極重量10.3mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例7と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として0.90gのLiFSIと、塩解離剤として0.36gのSAと、非イオン性分散剤として0.90gのPVAと、ポリエーテル系ポリマーとして0.18gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ50μm、正極重量10.9mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例7と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.1gのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下「LiTFSI」と記す)(キシダ化学株式会社製)と塩解離剤として1.9gのDMSO2を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.70gのLiTFSIと、塩解離剤として0.36gのDMSO2と、非イオン性分散剤として0.54gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.18gのABと0.36gのVGCFを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ47μm、正極重量9.5mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.68gのLiTFSIと、塩解離剤として0.72gのDMSO2と、非イオン性分散剤として0.72gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして0.54gのポリマーAと、結着剤として0.09gのCMCと0.09gのスチレン-ブタジエンゴム(以下「SBR」と記す)を、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ57μm、正極重量10.7mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例10と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として12.0gのLiTFSIと塩解離剤として4.0gのSAを使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.26gのLiTFSIと、塩解離剤として0.36gのSAと、非イオン性分散剤として1.44gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ43μm、正極重量9.1mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として5.04gのLiTFSIと、塩解離剤として1.35gのSAと、非イオン性分散剤として1.08gのPVAと結着剤として0.09gのCMCと0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ55μm、正極重量10.6mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例12と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.1gのLiFSIと塩解離剤として1.9gのスクシノニトリル(以下「SN」と記す)(キシダ化学株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.52gのLiFSIと、塩解離剤として0.27gのSNと、非イオン性分散剤として0.18gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.18gのABと0.18gのVGCFを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ46μm、正極重量9.2mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.60gのLiFSIと、塩解離剤として0.36gのSNと、非イオン性分散剤として0.72gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ50μm、正極重量10.2mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例14と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として12.5gのLiTFSIと塩解離剤として3.5gのSNを使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.78gのLiTFSIと、塩解離剤として0.27gのSNと、非イオン性分散剤として0.18gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ46μm、正極重量9.1mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.26gのLiTFSIと、塩解離剤として0.18gのSNと、非イオン性分散剤として0.36gのPVAと、ポリエーテル系ポリマーとして0.54gのポリマーAと、結着剤として0.09gのCMCと0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ58μm、正極重量11.2mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例16と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.3gのLiFSIと塩解離剤として1.7gのエチレンカーボネート(以下「EC」と記す)(キシダ化学株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.86gのLiFSIと、塩解離剤として0.54gのECと、非イオン性分散剤として0.90gのPVAと、ポリエーテル系ポリマーとして0.18gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ46μm、正極重量9.2mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.44gのLiFSIと、塩解離剤として0.18gのECと、非イオン性分散剤として0.54gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ55μm、正極重量10.5mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例18と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.7gのLiTFSIと塩解離剤として1.3gのECを使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.60gのLiTFSIと、塩解離剤として0.27gのECと、非イオン性分散剤として0.54gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.18gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ45μm、正極重量10.0mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.70gのLiTFSIと、塩解離剤として0.18gのECと、非イオン性分散剤として0.18gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして1.08gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。正極スラリーの各成分の種類(上段)、及び活物質100質量%に対する各成分の含有量(下段、質量%)を表1-2に示す(以下同じ)。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ57μm、正極重量10.5mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。正極スラリーの塗工性評価の結果を表1-2に示す(以下同じ)。なお、塗工性の評価基準は前記と同じである。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例20と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.2gのLiFSIと塩解離剤として1.8gのスルホラン(以下「SL」と記す)(キシダ化学株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.26gのLiFSIと、塩解離剤として0.36gのSLと、非イオン性分散剤として0.90gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.18gのABと0.36gのVGCFを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ51μm、正極重量10.5mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.14gのLiFSIと、塩解離剤として1.26gのSLと、非イオン性分散剤として0.36gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.54gのポリマーAと、結着剤として0.09gのCMCと、0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ52μm、正極重量10.0mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例22と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.8gのLiTFSIと塩解離剤として1.2gのSLを使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.14gのLiTFSIと、塩解離剤として0.90gのSLと、非イオン性分散剤として1.44gのPVAと、結着剤として0.09gのCMCと0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ51μm、正極重量10.5mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.80gのLiTFSIと、塩解離剤として0.36gのSLと、非イオン性分散剤として0.72gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ47μm、正極重量9.5mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例24と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として12.2gのLiFSIと塩解離剤として3.8gのトリフルオロメタンスルホンアミド(以下「TFMS」と記す)(東京化成工業株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.98gのLiFSIと、塩解離剤として0.63gのTFMSと、非イオン性分散剤として0.54gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.36gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ50μm、正極重量10.2mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.86gのLiFSIと、塩解離剤として1.44gのTFMSと、非イオン性分散剤として0.36gのPEGと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABと0.18gのVGCFを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ43μm、正極重量9.5mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例26と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(電解質膜の作製)
電解質塩として14.2gのLiTFSIと塩解離剤として1.8gのTFMSを使用した以外は実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として3.96gのLiTFSIと、塩解離剤として0.90gのTFMSと、非イオン性分散剤とし1.26gのPEGと、結着剤として0.09gのCMCと0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABと0.18gのVGCFを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ56μm、正極重量10.7mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた電解質膜と正極(アルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.62gのLiTFSIと、塩解離剤として0.45gのTFMSと、非イオン性分散剤として0.90gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ43μm、正極重量9.5mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例26と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として2.70gのLiFSIと、塩解離剤として0.90gのDMSO2と、非イオン性分散剤として0.36gのPVPと、ポリエーテル系ポリマーとして0.54gのポリマーAと、結着剤として0.09gのCMCと0.09gのSBRを、溶媒としてイオン交換水11.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLi(Ni1/3Co1/3Mn1/3)O2(以下「NCM」と記す)(Umicore製)と、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリー(正極組成物と溶媒を含む)を得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ47μm、正極重量10.3mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、充電終始電圧を4.3Vとした以外は実施例1と同様の条件で電池評価を実施した。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例4と同様のスラリーを用いて同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ45μm、正極重量9.2mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)であった。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)の正極表面に、実施例1と同様の方法で作製したモノマー添加電解質溶液をアプリケータによって均一に塗工(クリアランス80μm)した後、上面にテフロン(登録商標)シートを被せた。超高圧水銀ランプ(4.2mW/cm2(365nm)、テフロン(登録商標)シート透過後)を用いて、テフロン(登録商標)シートを介して、90秒間UV光を照射して光重合反応を行い、膜厚40μmの電解質層を正極表面に作製した。この電解質層付き正極(アルミニウム箔付)をΦ14mmで、負極用のリチウム箔をΦ15mmでそれぞれ打ち抜き、それぞれを重ね合わせた。CR2032型コインセルの作製および電池評価は、実施例1と同様の方法で実施した。
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、無機固体電解質としてLi0.33La0.55TiO3(以下「LLT」と記す)の粉末0.90gを追加したこと以外は実施例1と同様の配合で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ49μm、正極重量9.9mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)の正極を得た。
(リチウム二次電池の作製)および(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、無機固体電解質としてLi7La3Zr2O12(以下「LLZ」と記す)の粉末1.80gを追加したこと以外は実施例30と同様の配合で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ45μm、正極重量11.0mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)の正極を得た。
(リチウム二次電池の作製)および(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
正極スラリーに用いられる原料に、無機固体電解質としてLi1.5Al0.5Ge1.5P3O12(以下「LAGP」と記す)の粉末1.08gを追加したこと以外は実施例3と同様の配合で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
実施例1と同様の方法で正極を作製し、正極スラリーの塗工性評価を実施した。得られた正極は、厚さ50μm、正極重量10.2mg/cm2(アルミニウム箔重量除く)の正極を得た。
(リチウム二次電池の作製)および(電池評価)
前記で得られた正極(アルミニウム箔付)と実施例1と同様の電解質膜を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.14gのLiFSIと、塩解離剤として0.90gのDMSO2と、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、イオン交換水13.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として4.14gのLiFSIと、塩解離剤として0.90gのDMSO2と、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAと、結着剤として0.18gのCMCを、イオン交換水13.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABと、イオン性分散剤として0.27gのDKSディスコート N-14(第一工業製薬株式会社)を添加し、撹拌することで正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.26gのLiTFSIと、塩解離剤として0.36gのSAと、ポリエーテル系ポリマーとして0.72gのポリマーAを、イオン交換水13.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABを添加し、撹拌することで正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
(正極スラリーの作製)
電解質塩として1.44gのLiTFSIと、塩解離剤として0.18gのECと、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAを、イオン交換水13.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.36gのABと、イオン性分散剤として0.09gのDKSディスコート N-14を添加し、撹拌することで正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
(正極スラリーの作製)
結着剤として0.36gのCMCを、イオン交換水10.0gに溶解した後、活物質として18.0gのLFPと、導電助剤として0.54gのABを添加し、撹拌することで正極スラリーを得た。
(電解質溶液の作製)
電解質塩として4.14gのLiFSIと、塩解離剤として0.90gのDMSO2と、ポリエーテル系ポリマーとして0.90gのポリマーAと、10.8gのアセトニトリル(LBGグレード、キシダ化学株式会社製)に溶解させ、電解質溶液を得た。
(正極の作製)
前記で得られた正極スラリーをカーボンコートアルミニウム箔上に均一に塗工した後、熱風乾燥機を用いて40℃で30分間の加熱乾燥、及び絶対圧で真空度-0.1MPa、70℃で12時間の減圧乾燥を行うことで溶媒を除去し、LFP、ABおよびCMCからなる厚さ30μm(カーボンコートアルミニウム箔を除く)の層を得た。この層表面に、前記で得られた電解質溶液をアプリケータによって均一に塗工(クリアランス30μm)し、さらに熱風乾燥機を用いて40℃で30分間の加熱乾燥、及び絶対圧で真空度-0.1MPa、70℃で12時間の減圧乾燥を行うことで溶媒を除去し、厚さ38μm(カーボンコートアルミニウム箔を除く)の正極を得た。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(カーボンコートアルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極の作製)
比較例5で作製した正極スラリーをカーボンコートアルミニウム箔上に均一に塗工したのち、熱風乾燥機を用いて40℃で30分間の加熱乾燥、及び絶対圧で真空度-0.1MPa、70℃で12時間の減圧乾燥を行うことで溶媒を除去し、LFP、ABおよびCMCから成る厚さ30μm(カーボンコートアルミニウム箔を除く)の層を得た。この層表面に、比較例5で作製した電解質溶液をアプリケータによって均一に塗工(クリアランス60μm)し、さらに熱風乾燥機を用いて40℃で30分間の加熱乾燥および絶対圧で真空度-0.1MPa、70℃で12時間の減圧乾燥を行うことで溶媒を除去し、厚さ45μm(カーボンコートアルミニウム箔を除く)の正極を得た。
(リチウム二次電池の作製)及び(電池評価)
前記で得られた正極(カーボンコートアルミニウム箔付)を用い、実施例1と同様の方法で、リチウム二次電池を作製し、電池評価を実施した。
(正極スラリーの作製)
活物質をLFPに変更し、分散剤を添加しなかった以外は実施例33と同様の配合で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
(正極スラリーの作製)
分散剤をイオン性分散剤であるDKSディスコート N-14に変更した以外は実施例33と同様の配合で正極スラリーを得た。
(正極の作製)及び(正極スラリーの塗工性評価)
前記で得られた正極スラリーは、流動性が非常に悪く、塗工が不可能であったため、正極の作製を中止した(スラリーの塗工性:×)。
Claims (11)
- 活物質、導電助剤、アルカリ金属塩、塩解離剤及び非イオン性分散剤を含み、
前記アルカリ金属塩の含有量は、前記活物質100質量%に対して、5質量%以上30質量%以下であり、
前記アルカリ金属塩としてビス(フルオロスルホニル)イミドのアルカリ金属塩及びビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドのアルカリ金属塩からなる群より選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする組成物。 - ポリエーテル系ポリマーをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 結着剤をさらに含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
- 無機固体電解質をさらに含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記非イオン性分散剤が、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリエチレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記塩解離剤が、カーボネート化合物、ニトリル化合物及びスルホニル化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記ポリエーテル系ポリマーが、アルキレンオキシド由来の構造単位を有することを特徴とする請求項2に記載の組成物。
- 前記結着剤が、スチレン-ブタジエンゴム及び/又はカルボキシメチルセルロースであることを特徴とする請求項3に記載の組成物。
- 請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物及び溶媒を含むことを特徴とするスラリー。
- 請求項9に記載のスラリーを集電体上に塗布し、乾燥することを特徴とする電極の製造方法。
- 請求項10に記載の製造方法によって得られた電極を有するアルカリ二次電池。
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