JP7267106B2 - カバー体 - Google Patents
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Description
すなわち本発明に係るカバー体は、車両などが接触して変形した後に元の状態に復元する可撓性を有する弾性柱へ取り付け可能なカバー体であって、
前記弾性柱の柱部が収納される筒状の本体部と、該本体部から外側側方へ突出する拡張部とを備え、
前記本体部は前記柱部の変形に対応可能な柔軟性を有するシート状の基材で形成されると共に、該基材が重ねて配置されて前記拡張部が形成されており、
前記拡張部は外側側方への突出大きさがより小さく設けられた幅狭部を備えると共に、該幅狭部は前記拡張部の下端に形成されて前記本体部の下部に配置されおり、
前記本体部の下端には上方に向かう切込状部が形成され、該切込状部は離間する前記各基材の間に形成されていることを特徴とするものである。
また、車両などが接触して変形した後に元の状態に復元する可撓性を有する弾性柱へ取り付け可能なカバー体であって、
前記弾性柱の柱部が収納される筒状の本体部と、該本体部から外側側方へ突出する拡張部とを備え、
前記本体部は前記柱部の変形に対応可能な柔軟性を有するシート状の基材で形成されると共に、該基材で前記拡張部が構成されており、
前記拡張部は外側側方への突出大きさがより小さく設けられた幅狭部を備えると共に、該幅狭部は前記拡張部の下端に形成されて前記本体部の下部に配置されており、
前記本体部の下端には上方に向かう切込状部が形成され、該切込状部は前記基材で構成される前記拡張部の直下に配置されて、切込状部の上端が拡張部の下端へ至るように形成されていることを特徴とするものである。
また、前記本体部が前記柱部の変形に対応可能な柔軟性を有しているので、車両などが柱部へ接触して変形するときに、本体部が破損しにくくなされる。
また、外側側方への突出大きさがより小さな幅狭部を拡張部に設けるので、拡張部が形成されている部位において、突出大きさが小さく設けられた幅狭部が形成されている部位が他よりも変形しやすくなされる。そして、この幅狭部を前記拡張部の下端に形成して前記本体部の下部に配置させるので、カバー体を弾性柱へ取り付けた状態において、前記幅狭部が柱部の根元に配置されやすくなされる。このため、車両などが接触して柱部が根元で曲がるように変形したときに、幅狭部が配置された本体部の下部の変形が拡張部によって阻害されにくくなされて、本体部の損傷が抑制される。
図面において、1はカバー体である。
カバー体1は、正面視の外形を上下方向に長い略矩形に形成している。
尚、以降のカバー体1の説明において、図1の図中上下方向を上下方向とし、上下方向に対して垂直な図中左右方向を幅方向とし、上下方向と幅方向とに対して垂直な方向を厚さ方向とする。
各基材2a、2bは橙色の反射シートであり、照射された光を光源方向へ向けて反射させる光の再帰反射性を備えている。
前記各基材2a、2bは外形を同一形状に形成しており、光を再起反射させる反射面をそれぞれ厚さ方向外側へ向けた外側面とし、逆側の内側面を互いに当接させて配置している。
尚、カバー体1の背面図は、基材2aが基材2bとなること以外は図1と同一である。
標識部3は、白色の反射シートで形成しており、外側面へ照射された光を光源方向へ向けて反射させる光の再帰反射性を備えている。
標識部3は、帯状の反射シートを基材2a、2bの幅方向の全長に亘って貼着させて設けており、上下方向に間隔をあけて3個配置させている。
また、前記カバー体1は、前記基材2a、2bの外側面全体をそれぞれ覆うように透明な保護シートを貼着させており、各基材2a、2bや各標識部3の表面の損傷などを抑制し、各標識部3の基材2a、2bからの剥落を防止している。
尚、図3では、各基材2a、2bの外側面にそれぞれ貼着させた前記標識部3や前記保護シートの図示を省略して図を簡略化している。
具体的には、前記各基材2a、2bは、内側面をそれぞれ当接させた幅方向両側の端部25を縫い合わせて固定させている。
各基材2a、2bを縫い合わせている縫合部Sは、各端部25の全長に亘り上下方向へ直線状に形成させており、幅方向外側に配置した縫合部S1と、縫合部S1より幅方向内側に配置した縫合部S2を設けている。
図1において破線で描いている前記縫合部S1は、前記各基材2a、2bの幅方向両端近傍にそれぞれ1個ずつ合計2個形成している。
図1において破線で描いている前記縫合部S2は、各縫合部S1から幅方向内側へ間隔をあけた位置に配置させて、それぞれ1個ずつ合計2個形成している。
尚、前記各縫合部S1は、互いの幅方向の間隔を上端から下端に至るまで等間隔に配置させている。
また、前記各各縫合部S2は、互いの幅方向の間隔が上方から下方へ向かうほど大きくなるように配置させて設けている。
また、各縫合部S2より幅方向外側に位置する各基材2a、2bの各端部25は、筒状の本体部11から外方へ突出する拡張部15を構成するように設けられる。
具体的には、カバー体1を構成する各基材2a、2bの下部には、下方に至るほど幅方向の大きさが小さくなる傾斜部26をそれぞれ形成している。
前記傾斜部26は、各縫合部S1の幅方向外側から各縫合部S2の幅方向内側へ至るように形成している。即ち、前記傾斜部26は、基材2a、2bの各端部25で形成される拡張部15の下端を構成しており、下方に至るほど幅方向への突出の大きさが小さくなる拡張部15の幅狭部16を形成している。
各基材2a、2bにおいて、前記下端部27の幅方向の一方の端27aから幅方向の中央Cまでの間隔は、他方の端27bから中央Cまでの間隔よりも大きく形成している。
外形を同一形状に形成した前記各基材2a、2bを重ね合わせて配置させたとき、図1~3に示すように、一方の基材2の端27aが、他方の基材2の端27bより幅方向外側に配置される。
図4に示す弾性柱8は、ベース部82と、このベース部82の上部に固定されて立設される柱部81とを備えている。
柱部81は、円筒形の本体筒81aを備え、その開口する上端を塞ぐようにキャップ81bを固定している。
また、本体筒81aの外側面には、照射された光を光源方向へ反射させる再帰反射性を有する反射シート83を貼着している。
柱部81は、車両の接触などにより弾性的に曲がり、その後元の状態へ復元する可撓性を有するように、本体筒81aを熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成している。
前記本体筒81aが弾性材料で形成されていることで、外力を受けたときに柱部81は全体的に弾性変形することができるが、車両などが接触したとき、柱部81はベース部82へ接続している根元付近で曲がるように変形することが多い。
特に、車両が走行する道路路面などの設置面G上に設置させて利用する道路用標示体として用いられる弾性柱8においては、柱部81が車両に踏み倒され、柱部81の側面が設置面Gへ当接するくらいまで折れ曲がり変形した後に元の立設状態へ復元するよう設計されており、柱部81の根元において略直角に折れ曲がることが想定されている。
図8に示すように、前記カバー体1は、各基材2a、2bの内側面を離間させた筒形状の本体部11の内側に弾性柱8の柱部81を挿入させており、柱部81の外側面へ基材2a、2bの内側面を両面テープ(図示せず)で固定している。
前記カバー体1は、図1~3に示すように、一方の基材の下端部27の端27aを、他方の基材2の端27bより幅方向外側に配置させているので、各基材2a、2bの内側面を離間させるときに、前記端27aを指でつまんで容易に作業することができる。
前記カバー体1は、図6、7に示すように、本体部11の下部において各拡張部15が形成されていないので、この部位において本体部11はより容易に変形する。即ち、変形しやすく設けられた本体部11の下部は、柱部81の弾性変形に追随しやすく、外力が集中しにくく設けられるので、柱部81の変形による損傷が生じにくい。
前述の通り、柱部81は根元で曲がるように変形しやすいので、本体部11の下部に拡張部15を形成しない部位を設けることで、本体部11の損傷を効果的に抑制できる。
拡張部15が形成された範囲において、幅狭部16が形成された位置は他よりも本体部11の変形を阻害しにくく、本体部11がより容易に変形する。即ち、幅狭部16を形成することにより、柱部81の変形による本体部11の損傷が生じにくくなされる。更に、幅狭部16を拡張部15の下端に形成して本体部11の下部に配置することで、本体部11の損傷を効果的に抑制できる。
切込状部17は、本体部11の下端から上方へ向かう切れ込み状部位であり、本実施形態のカバー体1は切込状部17を側面視略五角形の切り欠き状に形成している。
具体的には、前記切込状部17は、図7に示すように、基材2aと基材2bとにそれぞれ形成された各下端部27の間に形成され、各傾斜部26の間を通じて前記拡張部15の下端へ至るように形成されている。
前記本体部11は、前記切込状部17を備えることで、下部においてより容易に変形するように設けられるので、柱部81の変形による本体部11の損傷を効果的に抑制できる。
また、切込状部17を前記拡張部15の真下に配置させることで、拡張部15による本体部11の変形の阻害が抑制され、本体部11の損傷をより効果的に抑制できる。
図9に示すカバー体1は、カバー体1の下部の形状と、縫合部S2の配置が、図1に示す前記カバー体1と異なる主な事項である。
即ち、図9に示すカバー体1は、図1に示すカバー体1と同様に、シート状の基材2a、2bを厚さ方向に重ねて配置して、縫合部S1、S2における縫合によって縫い合わせて形成しており、各縫合部S2の間に筒状の本体部11を設け、各縫合部S2の外側に拡張部15をそれぞれ設けている。
前記カバー体1は、各基材2a、2bの内側面を離間させた筒形状の本体部11の内側に、弾性柱8の柱部81を挿入させて取り付けるように設けている。
前記カバー体1は、拡張部15の下端に幅狭部16を備えることで、図1に示す前記カバー体1と同様に、柱部81の変形による本体部11の損傷を効果的に抑制できる。
尚、図9に示すカバー体1の各幅狭部16は、傾斜部16aと平行部16bとを備えているが、これに限るものではない。例えば、幅狭部16に平行部16bを設けずに、傾斜部16aの下端がカバー体1の下端へ至るように設けてよい。また、幅狭部16に傾斜部16aを設けずに、幅方向の突出大きさをより小さく設けた平行部16bを拡張部15の下部に段状に設けて、幅狭部16を形成してもよい。
切込状部17は、本体部11の下端から上方へ向かう切れ込みであり、各縫合部S2の間に配置して各基材2a、2bにそれぞれ形成している。
前記切込状部17を形成することで、図1に示すカバー体1と同様に、本体部11が下部においてより容易に変形するように設けられるので、柱部81の変形による本体部11の損傷を効果的に抑制できる。
図9に示す前記切込状部17は、本体部11の変形の際に、切込状部17の端へ外力が集中して損傷することを抑制するために、各基材2a、2bに円形の貫通孔17aを形成して、この貫通孔17aへ各切込状部17の上端を接続させている。
尚、前記切込状部17は、切れ込み形状に形成しているが、これに限るものではなく、溝状や、他の形状に切り落とした切り欠き状に形成してもよい。また、切込状部17を形成する数や配置などを変更してもよい。切込状部17を形成しなくてもよいが、本体部11の下部の損傷を抑制するために、切込状部17を設けるのが好ましい。
例えば、前記各カバー体1は、重ね合わせた基材2a、2bの端部25を縫い合わせて筒状の本体部11と各拡張部15を形成しているが、これに限るものではない。
接着や溶着や、他の部材を用いて基材2a、2bの各端部25を結合させて、筒状の本体部11と各拡張部15を形成してもよい。
11 本体部
15 拡張部
16 幅狭部
17 切込状部
2 基材
25 端部
26 傾斜部
27 下端部
3 標識部
8 弾性柱
81 柱部
82 ベース部
83 反射シート
G 設置面
S 縫合部
Claims (5)
- 車両などが接触して変形した後に元の状態に復元する可撓性を有する弾性柱へ取り付け可能なカバー体であって、
前記弾性柱の柱部が収納される筒状の本体部と、該本体部から外側側方へ突出する拡張部とを備え、
前記本体部は前記柱部の変形に対応可能な柔軟性を有するシート状の基材で形成されると共に、該基材が重ねて配置されて前記拡張部が形成されており、
前記拡張部は外側側方への突出大きさがより小さく設けられた幅狭部を備えると共に、該幅狭部は前記拡張部の下端に形成されて前記本体部の下部に配置されおり、
前記本体部の下端には上方に向かう切込状部が形成され、該切込状部は離間する前記各基材の間に形成されていることを特徴とするカバー体。 - 車両などが接触して変形した後に元の状態に復元する可撓性を有する弾性柱へ取り付け可能なカバー体であって、
前記弾性柱の柱部が収納される筒状の本体部と、該本体部から外側側方へ突出する拡張部とを備え、
前記本体部は前記柱部の変形に対応可能な柔軟性を有するシート状の基材で形成されると共に、該基材で前記拡張部が構成されており、
前記拡張部は外側側方への突出大きさがより小さく設けられた幅狭部を備えると共に、該幅狭部は前記拡張部の下端に形成されて前記本体部の下部に配置されており、
前記本体部の下端には上方に向かう切込状部が形成され、該切込状部は前記基材で構成される前記拡張部の直下に配置されて、切込状部の上端が拡張部の下端へ至るように形成されていることを特徴とするカバー体。 - 前記本体部の下端に前記拡張部が形成されていないことを特徴とする請求項1又は2に記載のカバー体。
- 前記切込状部は、前記拡張部の直下に配置されて形成されていることを特徴とする請求項3に記載のカバー体。
- 前記本体部は上方から下方に至るほど内径が大きくなる筒状に形成され、弾性柱へ取り付けた状態において、柱部分外側面と本体部内側面との間隔が上方よりも下方が大きく設けられるように形成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のカバー体。
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