JP7264585B2 - キャップ付き容器 - Google Patents
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Description
また、食用油やドレッシング等の粘性のある内容液を収容する容器のキャップとして、注出方向を案内するための注出筒をキャップ本体に備えるとともに、上蓋の頂壁裏面に付着した内容液を回収する液回収リブを頂壁裏面に設けて、液だれを防止するキャップが従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
なお、以下の説明において、図1(a)でみて、左方向を「正面」とし、右方向を「背面」とし、上方向を「上」とし、下方向を「下」とする。
さらに、口部A1には、くびれ凹部2の下方部外周である下端傾斜部2aから、径方向上方に突出する複数の回り止めリブ3が形成され、回り止めリブ3は、上端部3aが球面状に形成され、後述するキャップ本体Bの嵌入リブ25の係合部25aが回り止めリブ3の間に入り易くなっている。
口部A1の内周は、上端面4から下方へ一旦くびれた後、くびれ凹部2の外周と一様な厚みを保ちながら内側に膨出し、くびれ凹部2の環状の垂直面である内周面2bを形成している。
くびれ凹部2の内周面2bは、後述するキャップ本体Bの内筒6の外周面6aと密接してシール部となり、このシール部の下端位置と同じ高さに回り止めリブ3が形成されている。
なお、くびれ凹部2の下端傾斜部2aにおけるパーティングラインP.Lの近傍に回り止めリブ3を形成した場合には、容器本体Aの押出ブロー成形の際に、回り止めリブ3の変形が生じてしまうおそれがあるため、回り止めリブ3は、パーティングラインP.Lを避けて形成することが望ましい。
注出筒10は、内容液の注出方向を案内するため、正面側(ヒンジDと反対側)が背面側(ヒンジD側)よりも高く形成され、さらに、本実施例では、注出流路を形成するために、注出筒10の先端に湾曲部11が設けられている。
除去部13の背面側には、支柱14を介してプルリング15が連設され、プルリング15の正面側の下部には、指先への接圧をやわらかくするために緩衝部16が形成されている。
本実施例では、隔壁5は、薄肉弱化部12を破断して開封するまで容器本体A内を密閉するものとしたが、隔壁5は、予め注出口が開口されたものであっても構わない。
蓋係合部9は、基壁7の上面に突出して形成され、正面側および背面側では、後述する上蓋Cの側周壁31と係合していないが、正面側から見て左右の部分において、蓋係合部9は、上蓋Cの側周壁31と係合して、閉蓋状態が保持される。
さらに、蓋係合部9の正面側上端には、斜め内側方向に突き出した液だれ防止フィン22が形成されている。
さらに、正面側の外筒8の上部外周には、後述する上蓋Cの押さえ部40を収容するための収容凹部23が形成されている。
さらに、外筒8の内周には、容器本体Aの口部A1に設けられた回り止めリブ3と係合するために、嵌合凸条24の下部から径方向下方に向けて複数の嵌入リブ25が延設されている。
嵌入リブ25は、嵌合凸条24の下部から傾斜部25bを経て係合部25aまで延設されているため、キャップを容器本体Aに打栓する際に、嵌入リブ25は、傾斜部25bが案内の役割を果たす。
なお、本実施例では、液回収リブ34は、5本設けられているが、その本数は、内容液の表面張力や粘性などの性状によって適宜決定することができる。
また、液回収リブ34の具体的形状や高さ、肉厚、および延びる領域等についても同様に、適宜決定することができる。
また、密封リング32の外周には、ヒンジD側の所定円弧範囲にわたって、開蓋時に斜め上方に延びる庇状リブ37が突設されている。
押さえ部40は、キャップ本体Bの外筒8の外周に設けられた収容凹部23内に、閉蓋時に収容されるが、外筒8とはわずかに隙間があるか、または当接していてもよい。
本実施例のキャップは、図1に示す閉蓋状態で容器本体Aの口部A1に打栓して装着される。
打栓工程は、キャップ本体Bの内筒6と外筒8との間に形成される環状溝部に容器本体Aの口部A1を当てがい、上蓋Cの上から押圧力が加えられると、最初に、外筒8の嵌入リブ25は、係合部25aから傾斜部25bに案内されて、口部A1の係合突条1を乗り越え、続いて、嵌合凸条24も係合突条1を乗り越え、くびれ凹部2の上部に嵌合するとともに、嵌入リブ25の係合部25aは、口部A1の回り止めリブ3の上端部3aに案内されて、回り止めリブ3と隣接する回り止めリブ3の間に係合され、口部A1は、内筒6の外周と外筒8の内周、および基壁7と嵌合凸条24とによって挟持され、キャップが装着される。
この際に、口部A1のくびれ凹部2の内周面2bは、キャップ本体Bの内筒6の外周面6aと密接してシール部となり、シール部の下端位置と同じ高さに回り止めリブ3が形成されているので、容器本体Aからの液漏れを防ぐことができる。
プルリング15の正面側の下部には、薄板状の緩衝部16を設けているので、手指が当たると緩衝部16が容易に屈曲して、手指への接圧をやわらかくすることができる。
容器を振ったときに攪拌された内容液は、注出口から流出して頂壁30裏面の密封リング32の内側にも付着するが、付着した液は、複数の液回収リブ34に導かれ、それぞれ背面側の基部に流下し、さらに密封リング32の内周を速やかに流下して容器内に回収され、頂壁30裏面の付着液を少なくすることができる。
このとき、密封リング32の先端部33は、注出筒10と密接して周方向に連続したシールラインを形成し、容器が倒れたり傾いたりして注出口から内容液が流出してもキャップ外に漏れることがない。
また、摘み部39の下端には押さえ部40が設けられているので、指でキャップ本体Bの注出筒10や湾曲部11に触れることがないので、指が汚れたり、キャップ本体B内が汚れたりすることがない。
容器本体Aは、本実施例では押出ブロー成形されたものであるが、2軸延伸ブロー成形されたものでもよい。
また、食用油などの内容液が粘性の高いものであっても、注出筒およびその湾曲部によって注出時の液だれを防ぎ、液回収リブなどによって上蓋開閉時の液だれを防止するとともに、垂れた液を回収することができ、キャップ内を清潔に保つことができるので、とくに衛生的な使用環境を必要とする粘性のある液状食品を充填する容器に好適である。
A1 口部
B キャップ本体
C 上蓋
D ヒンジ
P.L パーティングライン
1 係合突条
2 くびれ凹部
2a 下端傾斜部
2b 内周面
3 回り止めリブ
3a 上端部
4 上端面
5 隔壁
6 内筒
6a 外周面
7 基壁
8 外筒
9 蓋係合部
10 注出筒
11 湾曲部
12 薄肉弱化部
13 除去部
14 支柱
15 プルリング
16 緩衝部
22 液だれ防止フィン
23 収容凹部
24 嵌合凸条
25 嵌入リブ
25a 係合部
25b 傾斜部
30 頂壁
31 側周壁
32 密封リング
33 先端部
34 液回収リブ
36 舌片
37 庇状リブ
39 摘み部
40 押さえ部
Claims (4)
- 容器本体と、容器本体の口部に打栓されるキャップ本体と、キャップ本体を閉塞可能な上蓋とを備えるキャップ付き容器であって、
容器本体は、口部外周に形成されたくびれ凹部と、くびれ凹部の下方部外周である下端傾斜部から径方向上方に突設された複数の回り止めリブとを有し、
キャップ本体は、容器本体内と連通する注出口と、容器本体の口部の外周に嵌合する外筒と、容器本体の口部の内周に嵌合する内筒とを有し、
外筒は、内周に、くびれ凹部と嵌合する嵌合凸条と、嵌合凸条の下部から延設され、容器本体の回り止めリブと係合可能な複数の嵌入リブとを有し、
内筒の外周面は、くびれ凹部の内周面と密接してシール部となることを特徴とするキャップ付き容器。 - 回り止めリブは、容器本体のパーティングラインを避けた位置に対向して形成されることを特徴とする請求項1に記載のキャップ付き容器。
- 嵌入リブは、外筒の内周に等間隔に形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のキャップ付き容器。
- キャップは、キャップ本体と上蓋とがヒンジを介して連設されたヒンジキャップであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のキャップ付き容器。
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