JP7278871B2 - ヒンジキャップ - Google Patents
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Description
しかし、除去部を開口するために、蓋体を開けた後、プルリングなどを引っ張って除去部を除去するという作業が必要となり、面倒であるとともに力の弱い利用者にとっては開口に苦労するという問題があった。
このため、従来は、栓体とキャップ本体との嵌合力を上げることで対処していたが、嵌合力を上げると、蓋体の開蓋に要する力が大きくなるという新たな問題が生じる。
また、蓋体の具体的実施形態として、蓋体は、頂壁と、頂壁の周縁部から垂設された側周壁と、頂壁の下面から垂設され、内方に栓体を保持する抜け止め筒とを備え、頂壁は、抜け止め筒の内側に周設された変形可能な薄肉部を備えることを特徴とする構成を採用する。
なお、以下の説明において、図1(b)でみて、上方向を「上」とし、下方向を「下」とする。
容器Eは、口部1を有する容器であり、口部1の外周面には、嵌合突条2が設けられている。
なお、栓体Dの素材としては、ポリプロピレンまたは硬質ポリエチレンなど耐熱に適した合成樹脂を使用することが好ましい。
外周壁部9には、内周下部に容器Eの口部1の嵌合突条2と係合する係合突部10が設けられている。
また、係合面4dの側周面には、上部に係止突部14が周設され、ヒンジC側に上部から係合凹所13の上面まで連なる位置決め突部15が突設されている。
上壁16には、ヒンジCと反対側の中央部から両側に向かい所定の範囲まで穿設された液戻し孔18と、ヒンジC側に穿設された空気置換孔19が配設されている。
頂壁20の下面には、抜け止め筒22の内側に変形可能な薄肉部23が周設されている。
なお、本実施例の密着筒31は、閉蓋時に先端部が注出筒5の内周と内方注出筒17の外周とに挟まれることで、密封性を向上させている。
さらに、密着筒31の内側には、内側天壁30bの内縁下面から垂設され、閉蓋時に先端部外周が内方注出筒17の内周上部に挿入され密封状態とする内側密着筒35が設けられている。
本実施例では、ベンド部37は、外側天壁30aに4個所設けられているが、ベンド部37は、周方向に間隔をおいて複数個所設けられていれば、いくつでも構わない。
また、本実施例では、ベンド部37の上面に突設された突部38は、閉蓋時に蓋体Bの頂壁20の下面に当接しているが、当接または近接していればよい。
係合筒32の外周上端には、栓体Dを蓋体Bに装着した際に、外縁部が蓋体Bの抜け止め筒22の抜け止め突部26より上方に位置し、外縁端下面が抜け止め突部26の先端上面と係合して抜け落ちることを防止する係止部39が突設され、抜け止め筒22と頂壁20との間で揺動可能な径で形成されている。
本実施例のヒンジキャップは、最初に閉蓋する工程の前に、蓋体B内に栓体Dを組み付ける必要があり、図4に示す蓋体Bを開いた状態で、図示しないマーク等によって栓体Dと蓋体Bとの周方向の位置を合わせ、抜け止め筒22の内周に栓体Dを押し込むと、栓体Dの外縁部の係止部39が、抜け止め筒22内周の抜け止め突部26を乗り越えて、栓体Dが抜け止め筒22内に保持される。
その際、図1に示すように、蓋体Bに装着した栓体Dの密着筒31の先端部は、キャップ本体Aの注出筒5の内周と内方注出筒17の外周とに挟まれた状態で密着して密封され、さらに、内側密着筒35の外周下部は、内方注出筒17の内周に密着して密封される。
また、閉蓋途中に、栓体Dは、ヒンジC側の係合筒32に凹設された位置決め凹部40がキャップ本体Aの位置決め突部15と係合し、栓体Dが蓋体B内で回転しないように閉蓋していく。
なお、本実施例では、係合筒32は、ヒンジCと反対側の所定範囲の内周に、閉蓋状態で基壁4の係合面4dの係止突部14に係合しないように切り欠かれた内周切り込み部41が設けられているため、係合筒32の内周下端部は、ヒンジCと反対側の所定範囲を除き、キャップ本体Aの係合面4dの係止突部14と密着して係止される。
また、閉蓋時に、栓体Dのそれぞれのベンド部37に形成された突部38が蓋体Bの頂壁20の下面に当接するので、係合筒32下面が係合凹所13底面と当接または近接していることと合わせて、ヒンジキャップ内で栓体Dが揺れることを防止している。
打栓工程は、装着部3の内筒8と外周壁部9との間に形成された環状溝に容器Eの口部1を当てがい、蓋体Bの上から押圧力が加えられ、外周壁部9の係合突部10が口部1の嵌合突条2を乗り越えて嵌合し、容器Eの口部1が内筒8の外周と外周壁部9の内周、および蓋係合部7の下面とによって挟持されることで装着される。
なお、本実施例では、ベンド部37の上面に、蓋体Bと当接する突部38を突設し、蓋体Bの頂壁20の下面と点接触させているが、ベンド部37の上端面を直接、蓋体Bと当接または近接させることも可能である。
打栓時、または落下時の衝撃がなくなった時点で、ベンド部37の復元力により、栓体Dは元の形状に戻る。
さらに、前述のように、栓体Dのベンド部37による効果と相まって、蓋体Bが開いてしまうことがない。
その際、蓋体Bと連動して栓体DもヒンジCを支点に回動するが、栓体Dの係合筒32のヒンジCと反対側に内周切り込み部41が設けられることにより、この内周切り込み部41がキャップ本体Aの基壁4の係合面4dに形成された係止突部14と嵌合していないために、蓋体Bを開蓋する際の抵抗を減らすことができ、スムースに開蓋することができる。
本実施例では、キャップ本体Aの注出筒5には、内周下端部から連設された上壁16と、上壁16の内縁に立設された内方注出筒17と、上壁16のヒンジCと反対側に穿設された液戻し孔18と、上壁16のヒンジC側に穿設された空気置換孔19とが設けられているので、容器E内の内容液は、容器Eの傾きが小さいときには、内容液が液戻し孔18から注出筒5に案内されるので、少量ずつ注出することができる。
このとき、上壁16のヒンジC側に空気置換孔19を開口しているので、内容液が内方注出筒17を塞いでも、空気置換ができ、安定して注出することができる。
その後、蓋体Bを再び閉蓋すると、蓋体Bに保持された栓体Dの密着筒31および内側密着筒35がキャップ本体Aの注出筒5および内方注出筒17に密着し、キャップ本体A内を密封することができ、ヒンジキャップの開封後も、繰り返し蓋体Bを開閉して使用することができる。
B 蓋体
C ヒンジ
D 栓体
E 容器
1 口部
2 嵌合突条
3 装着部
4 基壁
4a 下壁部
4b 傾斜部
4c 上壁部
4d 係合面
5 注出筒
6 係止突条
7 蓋係合部
8 内筒
9 外周壁部
10 係合突部
13 係合凹所
14 係止突部
15 位置決め突部
16 上壁
17 内方注出筒
18 液戻し孔
19 空気置換孔
20 頂壁
21 側周壁
22 抜け止め筒
23 薄肉部
24 係合凹部
25 把手部
26 抜け止め突部
30 天壁
30a 外側天壁
30b 内側天壁
30c 中央天壁
31 密着筒
32 係合筒
35 内側密着筒
36 切欠口
37 ベンド部
38 突部
39 係止部
40 位置決め凹部
41 内周切り込み部
Claims (5)
- 容器の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して取り付けられた蓋体と、蓋体内に保持される栓体とからなるヒンジキャップであって、
キャップ本体は、口部の開口を封鎖する基壁と、基壁を貫通する注出口の周囲から立設された注出筒と、注出筒外方の基壁に形成された係合面とを備え、
栓体は、天壁と、天壁から垂設され、注出筒の内周を密封する密着筒と、天壁の外縁部から垂設され、係合面と係合する係合筒と、天壁の密着筒と係合筒との間に形成され、蓋体と当接して上下方向に変形復元可能なベンド部とを備え、
ベンド部は、天壁に形成された切欠口の外周側から内周側上方に向けて形成されたことを特徴とするヒンジキャップ。 - ベンド部は、天壁の周方向に間隔をおいて複数形成されたことを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
- ベンド部は、上面に蓋体と当接可能な突部を備えることを特徴する請求項1または2に記載のヒンジキャップ。
- 係合筒は、ヒンジと反対側の内周に内周切り込み部が形成されたことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
- 蓋体は、頂壁と、頂壁の周縁部から垂設された側周壁と、頂壁の下面から垂設され、内方に栓体を保持する抜け止め筒とを備え、
頂壁は、抜け止め筒の内側に周設された変形可能な薄肉部を備えることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のヒンジキャップ。
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