JP7262052B2 - ライナープレート用の後付け蓋部材 - Google Patents

ライナープレート用の後付け蓋部材 Download PDF

Info

Publication number
JP7262052B2
JP7262052B2 JP2019150532A JP2019150532A JP7262052B2 JP 7262052 B2 JP7262052 B2 JP 7262052B2 JP 2019150532 A JP2019150532 A JP 2019150532A JP 2019150532 A JP2019150532 A JP 2019150532A JP 7262052 B2 JP7262052 B2 JP 7262052B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liner plate
lid member
lid
magnet
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019150532A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021031885A (ja
Inventor
八郎 辻
Original Assignee
辻 ふうな
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 辻 ふうな filed Critical 辻 ふうな
Priority to JP2019150532A priority Critical patent/JP7262052B2/ja
Publication of JP2021031885A publication Critical patent/JP2021031885A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7262052B2 publication Critical patent/JP7262052B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

本発明は、ライナープレート用後付け蓋部材に関する。
基礎抗等の立抗を構築する場合、立坑内に土留め壁として円筒状壁体が設置される。円筒状壁体は、波形鋼板によって円弧状をなすように形成された複数のライナープレートが用いられ、それらが周方向及び円筒の軸方向(上下方向)に連結されることによって構築されている。ライナープレート同士の周方向の連結は、各ライナープレートの周方向端部に設けられた複数のボルト孔同士の位置を合わせ、そのボルト孔にボルトを挿通させ、ナットで締め付ける締結作業により行われる。波形鋼板よりなるライナープレートの外側には蓋部材が取り付けられており、それによりライナープレートの外周部が平滑化されている。
かかる蓋部材の取り付けに関し、蓋部材によって外側全域が覆われた状態となってしまうと、ライナープレート同士を周方向に連結する場合に、ボルト及びナットを用いた締結作業を行うための領域を確保できない。そこで、蓋部材を先付けのものと後付けのものとに分けることが提案されている(例えば特許文献1参照)。この技術では、先付け蓋部材は、ライナープレートの周方向端部に開放部が設けられた状態で取り付けられ、開放部を利用してライナープレート同士の連結のための締結作業が行われる。その後に、当該開放部に後付け蓋部材が取り付けられ、ライナープレートの外側の略全域が蓋部材によって覆われた状態が形成される。
特開2016-186160号公報
上記従来技術において、後付け蓋部材を開放部に取り付けるための構成として、ライナープレートには、開放部が形成される部分の上下両端部に切欠きが形成されている。他方、後付け蓋部材の上下両端には、切欠きに係合するフック部が設けられている。この上下のフック部をライナープレート側の切欠きに係合させることにより、後付け蓋部材が開放部に取り付けられる。
しかしながら、切欠きが形成されていてもライナープレートの強度の要求性能が確保できているかを検査及び検証する必要があるので、既存のライナープレートを用いることができない。また、後付け蓋部材を変形させて取り付ける関係上、後付け蓋部材が変形し易ければ後付け蓋部材が外れ易くなるし、後付け蓋部材が変形しにくければ後付け蓋部材を切欠きに係合させる作業が難しくなるという問題がある。さらに、後付け蓋部材の上下両端でフック部を切欠きに係合させただけの取り付け構成であるため、ライナープレートの上下高さが大きくなれば上下の中間部分が浮きやすくなり、その結果、後付け蓋部材が外れやすくなることも懸念される。
そこで、本発明は、ライナープレートに孔開け加工を施すことなく既存のライナープレートに対しても取り付けが可能であり、かつライナープレートに対して強固に取り付けることが可能なライナープレート用の後付け蓋部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明は、
波形鋼材よりなるライナープレートの外側において、当該外側のうち周方向の端部を除く領域が先付け蓋部材によって覆われることにより、前記端部には、前記ライナープレートの上下方向にわたって前記波形鋼板が露出した開放部が設けられ、前記開放部に後付けされて当該開放部を覆うライナープレート用の後付け蓋部材であって、
前記開放部を覆うとともに平坦に形成された蓋本体部と、
前記蓋本体部の裏面側に設けられ、前記蓋本体部によって前記開放部を覆った状態において前記蓋本体部と前記ライナープレートとの間に形成された空間に配置されて、前記ライナープレートに吸着するマグネットと、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、マグネットをライナープレートに吸着させることにより、後付け蓋部材が開放部に取り付けられる。ここで、ライナープレートが波形であることに着目して、ライナープレートと蓋本体部との間に形成された空間にマグネットを配置しているため、ライナープレートに蓋本体部を取り付ける追加加工は不要であり、後付け蓋部材の取付時に蓋本体部を変形させる必要もない。したがって、ライナープレートに孔開け加工を施すことなく既存のライナープレートに対しても後付け蓋部材を取り付けることができ、かつライナープレートに対して後付け蓋部材を強固に取り付けることができる。
ライナープレート用の後付け蓋部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 図1に示す後付け蓋部材を上下反転させた状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 円弧体の周方向の連結部分とその周辺部分とを示す斜視図。 連結部分の開放部に後付け蓋部材を取り付ける手順を説明するための説明図。 連結部分の別の開放部に後付け蓋部材を取り付ける手順を説明するための説明図。 後付け蓋部材が取り付けられた状態を示す断面図であり、(a)は図4(c)の断面図であり、(b)は図5(c)の断面図である。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照しながら説明する。
はじめに、ライナープレート用の後付け蓋部材10(図1及び図2参照)が取付けられるライナープレート20について、簡単に説明する。
図3に示すように、ライナープレート20は、その基本構成として、波形鋼板により形成された円弧状をなすプレート本体21を有している。プレート本体21は、軸方向(上下方向)よりも周(円弧)方向に長く、円弧の内外から見ると矩形状をなすように形成されている。プレート本体21の波形状は、上下方向に沿って波形となるように形成されている。
一般に、プレート本体21が有する波形状は、上下方向の中央において水平に延びた直線を基準に上下対称となっている。本実施形態のプレート本体21では、外側から見て山部22が上下方向の中間部に2つ、山部22の上下方向両側に設けられる谷部23が3つ設けられている(図6も参照)。山部22及び谷部23の断面形状は、略同一に形成されている。山部22の頂上部分と、谷部23の底部分との間は、傾斜部24(図6)によってつながれている。プレート本体21の上下両端部には、それぞれ平面部25,26が設けられている。各平面部25,26の間に山部22及び谷部23が設けられており、各平面部25,26に続いて谷部23が設けられている。山部22の頂上部分と各平面部25,26とはプレート本体21の内外方向にみて同じ位置になっている。
プレート本体21の四辺は、一対の周方向フランジ31,32と、一対の軸方向フランジ33,34とを有している。周方向フランジ31,32は、プレート本体21の上端辺と下端辺とにそれぞれ設けられ、プレート本体21の周方向の全域にわたって設けられている。周方向フランジ31,32は、プレート本体21とともに一枚の鋼板によって成形されている。軸方向フランジ33,34は、プレート本体21の周方向両端において、上下方向に延びる一辺の全域にわたって設けられている。プレート本体21の周方向両端に平板部材が溶接されることにより、軸方向フランジ33,34が形成されている。
ライナープレート20は上下方向に2つ連結され、一つの円弧体Rが形成されている。円弧体Rを形成するためのライナープレート20同士の連結は、図6に示すように、ボルト及びナットよりなる締結具T1を用いて行われる。
複数(例えば4~5個)の円弧体Rが周方向に連結されることにより、円筒状壁体(図示略)が形成される。図3に示すように、円弧体R同士の周方向の連結も、ボルト及びナットよりなる締結具T2を用いて行われる。軸方向フランジ33,34には、プレート本体21の波形状によって形成される谷部分に対応してボルト孔(図示略)が形成されている。円弧体R同士の周方向の連結にはこのボルト孔(図示略)が用いられ、プレート本体21よりも外側から締結作業が行われる。
各円弧体R1,R2の上端部及び下端部には、L字状部材36,37が円弧体Rの周方向全域にわたって設けられている。円弧体R同士を上下に連結する場合には、L字状部材36,37が用いられる。
円弧体Rにおいて、上下の各ライナープレート20には、その外側に先付け蓋部材41が設けられている。先付け蓋部材41は、プレート本体21に対してビスBによって取り付けられている。先付け蓋部材41が取り付けられることにより、周方向に隣接する円弧体R同士の連結部分Aに、右開放部42と左開放部43とが形成されている。右開放部42は、連結部分Aを外側から見た右側において、一方の円弧体R1の周方向左端部に上下2つ設けられている。左開放部43は、連結部分Aを外側から見た左側において、他方の円弧体R2の周方向右端部に上下2つ設けられている。これにより、連結部分Aには合計4つの開放部42,43が設けられている。
各開放部42,43の周方向長さ(幅)はいずれも略同じであり、軸方向フランジ33,34と先付け蓋部材41の端縁との間の幅(周方向長さ)が各開放部42,43の幅(周方向長さ)となっている。各開放部42,43ではプレート本体21が上下方向全域にわたって開放されている。これら開放部42,43を用いて、周方向に隣接する円弧体R1,R2同士が締結具T2を用いてライナープレート20の外側から作業者によって連結される。
開放部42,43においては、プレート本体21が外側に向けて露出した状態となり、波形状によって形成される山部22や谷部23が現れている。右開放部42の右側では、先付け蓋部材41の周方向端縁が上下方向に延び、左開放部43の左側では、先付け蓋部材41の周方向端縁が上下方向に延びている。
次に、後付け蓋部材10について説明する。図1及び図2に示されているように、後付け蓋部材10は、蓋本体部11と、一対の突片12と、マグネット13とを有している。
蓋本体部11は、鋼板によって長尺かつ矩形状をなすように形成され、表裏両面の全域が平坦をなすように形成されている。蓋本体部11の短手方向の長さは開放部42,43の周方向長さと同じかそれよりも若干短く形成され、長手方向の長さは開放部42,43の上下方向長さと同じかそれよりも若干短く形成されている。
なお、後付け蓋部材10が開放部42,43に取り付けられると、蓋本体部11の長手方向が上下方向となる。また、蓋本体部11が有する一対の長辺部11a,11bのうち先付け蓋部材41と周方向に隣接する側は、後述する図4(c)及び図5(c)に示すように、先付け蓋部材41の周方向端縁に隣接し、当該端縁に沿って上下方向に延びた状態となる。
一対の突片12は、一対の長辺部11a,11bのうちの一方から短手方向に突出するように設けられている。一対の突片12のうち一方は蓋本体部11の長手方向中央部よりも一端寄りに、他方は同じく長手方向中央部よりも他端寄りに配置され、右長辺部11aの長手方向中間部を挟んだ両側において、離間して設けられている。各突片12は、矩形状をなす鋼板の板面が蓋本体部11の背面に重ね合わされた状態で設けられ、溶接により両者が接合されることにより蓋本体部11に取り付けられている。各突片12は隣接する山部22間の間隔よりも小さい上下幅に形成されている。
マグネット13は1個設けられており、蓋本体部11の背面側において、一対の突片12の間であって、かつ蓋本体部11の長手方向中間部に設けられている。図1(b)及び図2(b)に示すように、蓋本体部11の背面には、鋼板よりなるマグネット支持体14が取り付けられている。マグネット13は、マグネット支持体14によって支持されている。
マグネット支持体14は、被取付け片14aと、片持ち支持片14bとを有している。被取付け片14aの板面は蓋本体部11の背面に重ね合わされ、その状態で溶接により両者が接合されることによりマグネット支持体14が蓋本体部11に取り付けられている。片持ち支持片14bは、被取付け片14aとともにV字形状をなすように、被取付け片14aの端部から被取付け片14aに対して斜めに延びている。片持ち支持片14bは、ライナープレート20のプレート本体21が有する傾斜部24に沿うように傾斜している。
図1に示すように、一対の突片12が蓋本体部11の右長辺部11aから右方向へ突出し、かつ図1(b)に示す状態を上下方向とすると、片持ち支持片14bは被取付け片14aの上端から斜め下方に向かって延びている。この状態は、後述するように右開放部42に取り付けられる状態であり、片持ち支持片14bは、プレート本体21が有する3つの谷部23のうち中央に設けられた谷部23の上側にありかつ斜め下方に延びる上側傾斜部24aと対峙する。
他方、図2に示すように、図1に示す後付け蓋部材10を反転させ、一対の突片12が蓋本体部11の左長辺部11bから左方向へ突出し、かつ図2(b)に示す状態を上下方向とすると、片持ち支持片14bは被取付け片14aの上端から斜め上方に向かって延びている。この状態は、後述するように左開放部43に取り付けられる状態であり、片持ち支持片14bは、プレート本体21が有する3つの谷部23のうち中央に設けられた谷部23の下側にありかつ斜め上方に延びる下側傾斜部24bと対峙する。
片持ち支持片14bの被取付け片14aと向かい合う面とは反対側の面には、マグネット13が取り付けられている。マグネット13は円板状をなすように形成され、片持ち支持片14bの先端部寄りに設けられている。マグネット13が有する一対の円形状面のうち、片持ち支持片14bに取り付けられる側とは反対側の面が吸着面となっている。
後付け蓋部材10は以上の構成を備えており、図3に示す円弧体R1,R2の連結部分Aに形成された各開放部42,43に取り付けられる。その取付けは、作業者の手により次の手順を経て行われる。
図4は、図3に示す円弧体R1,R2同士の連結部分Aに設けられた各開放部42,43のうち、右開放部42に後付け蓋部材10が取り付けられる手順を示している。図4(a)に示すように、作業者は、後付け蓋部材10を、一対の突片12が右側へ突出する状態(図1(a)に示す状態)に保持する。次いで、図4(b)に示すように、先付け蓋部材41の内側の谷部23に一対の突片12を入り込ませる。その際、一対の突片12を先付け蓋部材41の端縁に当接させることにより、一対の突片12が差し込みのガイドとなる。そして、図4(c)に示すように、後付け蓋部材10の蓋本体部11を先付け蓋部材41とともに平滑な周面が形成される状態とする。これにより、右開放部42の全域が後付け蓋部材10によって塞がれる。
この状態では、蓋本体部11において突片12が突出する側の右長辺部11aが、先付け蓋部材41の端縁に隣接し、互いの端面が向き合った状態で上下方向に延びている。一方、左長辺部11bは、右側の円弧体R1の左側に設けられた軸方向フランジ33に隣接し、左長辺部11bの端面が軸方向フランジ33の平面部分と向き合った状態で上下方向に延びている。また、右側の円弧体R1に取り付けられた先付け蓋部材41の周方向端部の背面には、一対の突片12が当接している。
図6(a)に示すように、後付け蓋部材10の背面側には、斜め下方に延びる片持ち支持片14bに取り付けられたマグネット13が設けられている。後付け蓋部材10によって右開放部42が塞がれた状態では、マグネット支持体14は、プレート本体21が有する中央の谷部23に収容され、マグネット13の吸着面は斜め下方に延びる上側傾斜部24aに吸着されている。この吸着により、後付け蓋部材10が連結部分Aの右開放部42に取り付けられるとともに、蓋本体部11の上端部はプレート本体21の上側平面部25に当接し、下端部はプレート本体21の下側平面部26に当接する。この状態で、後付け蓋部材10は確実に保持される。なお、中央の谷部23は、蓋本体部11とライナープレート20との間に形成された空間に相当する。
図5は、図3に示す円弧体R1,R2同士の連結部分Aに設けられた各開放部42,43のうち、左開放部43に後付け蓋部材10が取り付けられる手順を示している。図5(a)に示すように、作業者は、後付け蓋部材10を、正面視において一対の突片12が左側へ突出する状態(図2に示す状態)に保持する。この状態とするには、正面視において一対の突片12が右側へ突出する状態(図1(a)に示す状態)から上下を反転させれば足りる。
次いで、図5(b)に示すように、先付け蓋部材41の内側の谷部23に一対の突片12を入り込ませる。その際、一対の突片12を先付け蓋部材41の端縁に当接させることにより、一対の突片12が差し込みのガイドとなる。そして、図5(c)に示すように、後付け蓋部材10の蓋本体部11を先付け蓋部材41とともに平滑な周面が形成される状態とする。これにより、左開放部43の全域が後付け蓋部材10によって塞がれる。
この状態では、蓋本体部11において突片12が突出する側の左長辺部11bが、先付け蓋部材41の端縁に隣接し、互いの端面が向き合った状態で上下方向に延びている。一方、右長辺部11aは、左側の円弧体R2の右側に設けられた軸方向フランジ34に隣接し、右長辺部11aの端面が軸方向フランジ34の平面部分と向き合った状態で上下方向に延びている。また、左側の円弧体R2に取り付けられた先付け蓋部材41の周方向端部の背面には、一対の突片12が当接している。
図6(b)に示すように、後付け蓋部材10の背面側には、右開放部42に取り付ける状態から反転され、マグネット13は、斜め上方に延びる片持ち支持片14bに設けられている。後付け蓋部材10によって左開放部43が塞がれた状態では、マグネット支持体14は、プレート本体21が有する中央の谷部23に収容され、マグネット13の吸着面は斜め上方に延びる下側傾斜部24bに吸着されている。この吸着により、後付け蓋部材10が連結部分Aの左開放部43に取り付けられ、蓋本体部11の上端部はプレート本体21の上側平面部25に当接し、下端部はプレート本体21の下側平面部26に当接する。この状態で、後付け蓋部材10は確実に保持される。なお、ここでも、中央の谷部23は、蓋本体部11とライナープレート20との間に形成された空間に相当する。
以上説明したように、後付け蓋部材10を用いて連結部分Aの各開放部42,43を塞ぐようにすることにより、次のような作用効果が得られる。
(1)蓋本体部11の裏面側に設けられたマグネット13がプレート本体21に吸着することにより、後付け蓋部材10が開放部42,43に取り付けられる。そのため、ライナープレート20に孔開け加工を施すことなく後付け蓋部材10を取り付けることができる。また、上下両端に設けられたフック部を切欠きに係合させて取り付けていただけの従来技術とは異なり、マグネット13の吸着力を利用することにより、ライナープレート20に対して後付け蓋部材10を強固に取り付けることができる。
(2)従来の後付け蓋部材では、上下両端に設けられたフック部と蓋本体部とが同一面にあるため、フック部をライナープレート20側の切欠きに差し込むと、全体がゆがんでしまう問題がある。この点、本実施形態の後付け蓋部材10では、マグネット13がプレート本体21に吸着することで取り付けられるため、蓋本体部11を変形させる必要がない。そのため、十分な強度を確保しつつ、無駄な隙間ができないようにピッタリと固定することができる。
(3)従来の後付け蓋部材は、上下両端に設けられたフック部を切欠きに係合させて開放部42,43に取り付けられ、プレート本体21への取付け部分が上下両端に存在する。そのため、当該後付け蓋部材が長手方向に長くなると、非取付け状態にある長手方向(上下方向)中間部が外側へ浮いて湾曲し、それによって後付け蓋部材10の内側へつながる隙間が形成されてしまうことが懸念されていた。その点、この実施形態の後付け蓋部材10は、蓋本体部11の裏面側の長手方向中間部に設けられたマグネット13が、プレート本体21に吸着することで開放部42,43に取り付けられる。そのため、後付け蓋部材10の長手方向中間部が浮いて湾曲してしまうことを抑制できる。
(4)マグネット13は、片持ち支持片14bにより、吸着面がプレート本体21の波形状を形成する傾斜部24a,24bの傾斜面に沿うように傾斜した状態で、蓋本体部11の裏面側に設けられている。マグネット13の吸着面は斜め下向き又は斜め上向きのいずれかの状態とされ、プレート本体21が有する中央の谷部23の上側傾斜部24a又は下側傾斜部24bに吸着させている。
一般に、ライナープレート20のプレート本体21は、複数の山部22及び谷部23を有して上下対称となる波形状が形成されている。後付け蓋部材10の取付け対象がこのようなライナープレート20である場合に、本実施形態の後付け蓋部材10では、傾斜部24の傾斜に沿って吸着面が傾斜し、かつ上側傾斜部24a及び下側傾斜部24bのうちの一方に吸着するようにマグネット13が支持されている。そこから後付け蓋部材10の上下を反転させれば、吸着面が傾斜する向きも反転し、他方の傾斜部24a,24bに吸着させることができる。そのため、長辺部11a,11bの一方から突出する突片12を有する後付け蓋部材10を、右開放部42及び左開放部43のいずれにも取り付けることができる。
(5)プレート本体21の傾斜部24a,24bに吸着するマグネット13は、傾斜する片持ち支持片14bの先端寄りに設けられている。そのため、マグネット13の吸着対象となる傾斜部24a,24bの傾きにばらつきがあったとしても、片持ち支持片14bの撓みによりそのばらつきを吸収することが可能となる。これにより、取付け対象となるライナープレート20の種類が多くなり、後付け蓋部材10の汎用性を高めることができる。
なお、本発明は、上記実施形態の後付け蓋部材10の構成に限られるものではなく、例えば次のような構成を採用してもよい。
(a)上記実施の形態では、一対の突片12は蓋本体部11とは別に形成され、蓋本体部11に溶接等によって接合されている。これに代えて、蓋本体部11と一対の突片12とが設けられた形に鋼板を切断加工するなど、両者を一体に形成してもよい。
(b)上記実施の形態では、一対の突片12は蓋本体部11の長辺部11a,11bのうち一方において、長手方向中間部を挟んだ両側に設けられている。その位置は任意であり、例えば、図1及び図2に示した位置よりも端部側に設けてもよい。また、突片12の形状や大きさ、突出長さも任意であり、実施形態のように矩形状ではなく、先端を円弧状に形成したり、突出長をより長くしたりしてもよい。
(c)上記実施の形態では、マグネット13は、一対の突片12の間であって、かつ蓋本体部11の長手方向中間部に設けられている。これに代えて、蓋本体部11の長手方向のうち一方側に片寄った位置にマグネット13が設けられるようにしてもよい。
(d)上記実施の形態では、マグネット支持体14の片持ち支持片14bによって、マグネット13が片持ち支持されている。これに代えて、例えば傾斜面を有するブロック状の部材によってマグネット支持体14が形成されるようにしてもよい。また、マグネット13が片持ち支持される構成でも、マグネット13が片持ち支持片14bの先端側に設けられるのではなく、基端側と先端部との中間部や基端寄りの位置に設けられるようにしてもよい。
(e)上記実施の形態では、1個の円板状をなすマグネット13が、プレート本体21が有する傾斜部24に沿うように吸着面が傾斜した状態で設けられ、プレート本体21の傾斜部24に吸着されるようになっている。これに代えて、例えば谷部23の底部に吸着するマグネットが設けられたり、プレート本体21の外面に吸着する薄板状のマグネットが設けられたりしてもよい。また、マグネット13は複数設けられてもよいし、それはマグネットの構成が上記実施形態のマグネット13と異なっても同じである。さらに、マグネット13の平面形状は、四角形状など円形以外の形状であってもよい。
(f)上記実施の形態では、上下方向に2つのライナープレート20を連結して一つの円弧体Rとし、複数の円弧体Rを周方向に連結して円筒状壁体(図示略)を形成する例が示されている。これに代えて、上下方向に3つ以上のライナープレート20を連結して円弧体Rとしたり、周方向にも複数のライナープレート20を連結して円弧体を形成したりしてもよい。また、複数のライナープレート20を連結して円弧体Rをいったん形成し、それを連結して円筒状壁体とするのではなく、一つのライナープレート20を周方向に連結して円筒状壁体(図示略)を形成してもよい。
(g)上記実施の形態では、ライナープレート20のプレート本体21が有する波形状は、外側から見て山部22が上下方向中間部に2つ、山部22の上下方向両側に設けられる谷部23が3つ設けられ、上下対称の形状となっている。プレート本体21の波形状が有する山部22や谷部23の数は任意であり、また、上下非対称の波形状であってもよい。ただし、プレート本体21の波形状が上下非対称である場合、後付け蓋部材10を反転させると、マグネット13の吸着位置が合わなくなることも考えられる。その場合、左右の開放部42,43それぞれに合わせた後付け蓋部材を準備することとなる。
10…後付け蓋部材、11…蓋本体部、12…突片、13…マグネット、14…マグネット支持体、14b…片持ち支持片、20…ライナープレート、23…谷部、24…傾斜部、41…先付け蓋部材、42,43…開放部。

Claims (5)

  1. 波形鋼板よりなるライナープレートの外側において、当該外側のうち周方向の端部を除く領域が先付け蓋部材によって覆われることにより、前記端部には、前記ライナープレートの上下方向にわたって前記波形鋼板が露出した開放部が設けられ、前記開放部に後付けされて当該開放部を覆うライナープレート用の後付け蓋部材であって、
    前記開放部を覆うとともに平坦に形成された蓋本体部と、
    前記蓋本体部の裏面側に設けられ、前記蓋本体部によって前記開放部を覆った状態において前記蓋本体部と前記ライナープレートとの間に形成された空間に配置されて、前記ライナープレートに吸着するマグネットと、
    を備え
    前記蓋本体部には、前記蓋本体部によって前記開放部を覆った状態において前記先付け蓋部材と前記ライナープレートとの間に形成された空間に差し込まれる突片が設けられており、
    前記突片が前記蓋本体部の裏面に固定されていることにより、当該後付け蓋部材によって前記開放部を覆った状態において、前記突片が前記先付け蓋部材と当接しつつ、前記蓋本体部と前記先付け蓋部材との互いに隣接する端面が向き合うように構成されている、ライナープレート用の後付け蓋部材。
  2. 前記突片を一対備え、
    一対の前記突片は、前記蓋本体部の上下に離間して配置されており、
    前記マグネットは、上下方向にみて一対の前記突片に挟まれる位置に配置されている請求項に記載のライナープレート用の後付け蓋部材。
  3. 前記蓋本体部の裏面に設けられ、前記マグネットの吸着面が前記蓋本体部に対して傾斜した状態で、前記マグネットを支持するマグネット支持体を更に備え、
    前記吸着面は、前記ライナープレートの波形状を形成する山部と谷部との間の傾斜部に沿うようにして傾斜している請求項1又は2に記載のライナープレート用の後付け蓋部材。
  4. 波形鋼板よりなるライナープレートの外側において、当該外側のうち周方向の端部を除く領域が先付け蓋部材によって覆われることにより、前記端部には、前記ライナープレートの上下方向にわたって前記波形鋼板が露出した開放部が設けられ、前記開放部に後付けされて当該開放部を覆うライナープレート用の後付け蓋部材であって、
    前記開放部を覆うとともに平坦に形成された蓋本体部と、
    前記蓋本体部の裏面側に設けられ、前記蓋本体部によって前記開放部を覆った状態において前記蓋本体部と前記ライナープレートとの間に形成された空間に配置されて、前記ライナープレートに吸着するマグネットと、
    を備え、
    前記蓋本体部の裏面に設けられ、前記マグネットの吸着面が前記蓋本体部に対して傾斜した状態で、前記マグネットを支持するマグネット支持体を更に備え、
    前記吸着面は、前記ライナープレートの波形状を形成する山部と谷部との間の傾斜部に沿うようにして傾斜している、ライナープレート用の後付け蓋部材。
  5. 前記マグネット支持体は、前記吸着面が傾斜した状態で前記マグネットを片持ち支持する片持ち支持片を備え、
    前記マグネットは、前記片持ち支持片の先端寄りに設けられている請求項3又は4に記載のライナープレート用の後付け蓋部材。
JP2019150532A 2019-08-20 2019-08-20 ライナープレート用の後付け蓋部材 Active JP7262052B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019150532A JP7262052B2 (ja) 2019-08-20 2019-08-20 ライナープレート用の後付け蓋部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019150532A JP7262052B2 (ja) 2019-08-20 2019-08-20 ライナープレート用の後付け蓋部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021031885A JP2021031885A (ja) 2021-03-01
JP7262052B2 true JP7262052B2 (ja) 2023-04-21

Family

ID=74676760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019150532A Active JP7262052B2 (ja) 2019-08-20 2019-08-20 ライナープレート用の後付け蓋部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7262052B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015042833A (ja) 2013-01-23 2015-03-05 辻 八郎 縦坑を利用した鉄筋組立装置、縦坑を利用した鉄筋組立工法、及び、この工法を用いた縦杭施工法
JP2016186160A (ja) 2015-03-27 2016-10-27 日鐵住金建材株式会社 外側面状ライナープレート

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5419047Y2 (ja) * 1975-11-06 1979-07-16
JPS603191Y2 (ja) * 1978-09-10 1985-01-29 株式会社愛洋産業 ライナ−プレ−ト
JPS5934639Y2 (ja) * 1979-01-12 1984-09-25 株式会社愛洋産業 マグネット式エア−マット取付具
JPS57172095A (en) * 1981-11-16 1982-10-22 Aiyou Sangyo Kk Liner plate
JPS61161353U (ja) * 1985-03-27 1986-10-06
JPH03244790A (ja) * 1990-02-22 1991-10-31 Kyoei Doken:Kk 擁壁用ライナプレート
JPH0649592U (ja) * 1992-12-09 1994-07-08 株式会社ホウショウ 立坑掘削用装置
US5401122A (en) * 1993-04-29 1995-03-28 Gwinnett Enterprises, Limited Excavation shield apparatus and method
JP2681741B2 (ja) * 1993-06-23 1997-11-26 アイサワ工業株式会社 立坑築造工法とこれに用いる複合土留材

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015042833A (ja) 2013-01-23 2015-03-05 辻 八郎 縦坑を利用した鉄筋組立装置、縦坑を利用した鉄筋組立工法、及び、この工法を用いた縦杭施工法
JP2016186160A (ja) 2015-03-27 2016-10-27 日鐵住金建材株式会社 外側面状ライナープレート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021031885A (ja) 2021-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5647666B2 (ja) 太陽電池モジュール取付構造
CA2426389A1 (en) Slot drain
JP7262052B2 (ja) ライナープレート用の後付け蓋部材
US10801202B2 (en) Connection clip for securing a panel to a support grid
US8940160B2 (en) Recessed restrictor plate
JP3638679B2 (ja) フリーアクセスフロア
JP5801784B2 (ja) 連結部材および筐体
JP6995349B2 (ja) 吸音パネル
JPH0849597A (ja) 係合装置を備えた金属積層形ガスケット
KR101417507B1 (ko) 강관 접합 구조물
WO2020125540A1 (zh) 电池模组
JP2018050661A (ja) ラックの側枠構造体
JP6807098B2 (ja) 押さえ具
JP6397976B1 (ja) パイプ抱持バンド取付具およびその組み立て方法
JP4796844B2 (ja) レンジフードファン
JP2021014693A (ja) 鉄筋緊結金具
US2686548A (en) Nut retainer device
JP2021059888A (ja) 鋼管杭用の頭部蓋
JP2019078077A (ja) 天井下地材補強構造
KR102099145B1 (ko) 모터 지지 구조체
JP6627070B1 (ja) 固定金具及び屋根板取り付け金具
RU62135U1 (ru) Накладка
JP2012132170A (ja) フロアパネル
JP4814688B2 (ja) ダクト
JP6162353B1 (ja) 減震金物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7262052

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150