JP2015042833A - 縦坑を利用した鉄筋組立装置、縦坑を利用した鉄筋組立工法、及び、この工法を用いた縦杭施工法 - Google Patents

縦坑を利用した鉄筋組立装置、縦坑を利用した鉄筋組立工法、及び、この工法を用いた縦杭施工法 Download PDF

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Abstract

【課題】縦筋の吊り下げに大きなクレーンを必要とせず、かつ、縦筋と横筋との組立に余計な場所を取らず、狭隘な山間僻地でも必要な長さの鉄筋の組立を可能とする縦坑を利用した鉄筋組立装置を提供する。【解決手段】鉄筋吊り下げ手段41Dは、少なくとも、最下端の縦筋の一部の先端に固定支持され、他の縦筋を受ける鉄筋受け台47Dと、鉄筋受け台47Dに固定支持された支持縦筋31Aを着脱可能に支持する縦筋支持手段を少なくとも上下に2組備え、一方の縦筋支持手段46Aは、縦坑15Tの上部に固定された固定縦筋支持手段41Lであり、他方の縦筋支持手段46Aは、縦坑15Tの上方であって、昇降手段44の端部に固定されて昇降可能となっている昇降縦筋支持手段41Uであり、固定縦筋支持手段41Lと昇降縦筋支持手段41Uとの少なくともいずれかで、支持縦筋31Aを支持しながら、鉄筋受け台47Dを縦坑15Tの上方から坑底まで上下昇降させる。【選択図】図25

Description

本発明は、掘削完了後の縦坑に鉄筋を施工する際に、この縦坑の周囲及び内部の空間を用いてその鉄筋組立を行う縦坑を利用した鉄筋組立装置、その装置を用いる縦坑を利用した鉄筋組立工法、この工法を用いた縦杭施工法に関する。
送電線用鉄塔や橋梁や高架鉄道などの建築物には、その基礎に強固な基礎縦杭が必要とされる。その基礎縦杭施工工事は山間僻地の不便な場所での施工となることも有り、用いる機材や装置もできるだけ小型で運搬設置の容易なものが望まれ、かつ、施工中は出来るだけ周囲環境への影響を少なくし、施工後は本体建築物以外の工事用機材などは完全に撤去する必要のあるものである。
また、そのような山間僻地での工事については、必要な作業員もできるだけ少なくして、かつ、作業環境もできるだけ良好なものとすることが望まれている。本出願人は、このような課題を解決すべく、特許文献1〜5に記載された種々の技術を提案して来ている。
特許文献1に記載の土留体の施工方法及びそれに使用する土留体の施工装置は、従来、掘削した後、最終的にコンクリート打設するまでの縦孔壁の崩落を防止するために用いられ埋め殺しされていた土留体(「ライナ−」とも言う。)を地上の固定基部に設けれた押し下げ・引き上げ装置により、土留体を掘削が進むに連れ押し下げ、最深部まで掘削が済んだ後には、迅速に土留体を引き上げる特殊な機構を備えて順次土留体を引き上げながら土留体の無い部分にコンクリート打設を順次行い、最後の土留体を引き上げた後には、固定基部と押し下げ・引き上げ装置と共に全部の土留体を回収するという、画期的な発明であった。
また、この特許文献1に記載の施工方法によれば、施工後に出来る基礎縦杭は、土留体の無い縦孔壁部分に直接コンクリート打設されたものであるので、打設後のコンクリート縦杭と地盤とが完全に一体化されて強固な縦杭を得ることができるものであった。つまり、この施工方法によれば、基礎縦杭と地盤との周面摩擦力を格段に向上させることできた。
特許文献2に記載の土留体設置回収式基礎縦杭施工システムは、上記の発明を更に発展・改良させたもので、土留体の内最下部のものを掘削用土留体として、吸引式掘削具、削岩機付き吸引式掘削具、吸引式アースオーガ、鑿岩機などの掘削手段の少なくともいずれか一つを、掘削用土留体の周方向及び径方向に移動可能に、その掘削方向を自由に向けられ、着脱交換可能に設置可能とし、土留体への固定基部から与えられる押圧力を利用して各掘削具に生じる反力に耐えるようにしたもので、掘削に際して、地上においた油圧ショベルとテレスコピックなどの地上からの押圧の必要なくかつ上空を阻害することなく、必要な押圧力で掘削、鑿岩と地上への掘削した土石の排出を可能とするものであった。
特許文献3に記載の管詰まり除去装置は、上記の掘削装置・方法で用いられる土石吸引管が、種々の原因で詰まった場合に、この管詰まり除去装置を詰まりが発生した部分より下流の土石吸引管から挿入して、残っている吸引力により詰まり箇所まで到達させて、詰まり掻き取り翼で除去するもので、これにより、土石吸引管の詰まりの問題を解消することができるようになった。
特許文献4に記載の抑音破砕機は、上下に開口した箱状体で、その4側壁の内対向する一対は相互に平行な側壁で、他の一対は、上部開口に比べ下部開口が小さくなるような前壁と後壁となっており、後壁に、前壁側に伸び出しその後壁に対して油圧シリンダにより上下に昇降する昇降壁を備え、昇降壁の前記前壁側と、前記前壁の前記昇降壁側の表面には、破砕しようとする土石に部分的に圧接する破砕突起が設けられ、前記昇降壁を昇降させながら、上部開口に大きな土石を入れると、下部開口から破砕されたより小さな土石が排出されるもので、大きな土石に緩やかに押圧力が加えられ、騒音が抑制され確実に破砕ができ、かつ、破砕後の土石が散乱しないものであった。
特許文献5に記載の縦孔掘削装置は、上記特許文献1〜4に記載の技術を集大成したもので、小径で深い縦孔を土留体からの押圧力を利用して地上からの操作で掘削でき、縦孔掘削のほぼ完全な無人化を可能とするものであった。
しかしながら、この特許文献5の縦孔掘削装置で縦孔の掘削が完了した後に用いられる、特許文献2の図3、4に記載された鉄筋の組立方法には、以下のような問題があった。
図34は、この本発明の背景技術の鉄筋組立方法を示す概念的縦断面図である。この図34において、固定基礎孔30は、特許文献2に記載のものと同一であり、本願発明でも同じものを用いるので詳細は後述するが、H形鋼を環状とした基台21と、波形円筒状のライナープレート24と、打設されたコンクリート25と、複動油圧ジャッキなどで構成される離接機構22と、この離接機構13の先端側(上下移動側)に設けられた固定リング23とを備えている。
地盤Eに設置され上記構成により土留体15を昇降させる基礎となる固定基礎孔30に設けられた離接機構22は、その先端側の固定リング23により土留体15を強力に締付、開放でき、土留体15を順次固定して下降させ、継ぎ足しながら、掘削装置(後述)で掘削をして、拡底EAを備えた縦坑(この状態では、土留体15の連続したもの)を形成できるものである。
この背景技術の方法では、この縦坑の上に、クレーンフックCF′に下げた縦筋吊り下げリング33′によって必要な長さの縦筋31を仕様上要な本数吊り下げし、クレーンフックCF′を下降させて縦筋31を下降させながら、順次横筋32を取り付けていくと記載されている。
しかし、その場合、クレーンの吊り下げ可能荷重がかなり大きなものが必要とされる。加えて、所定長さの縦筋31に横筋32を組み立てた状態の組立後鉄筋35を吊り下げる場合には、2台の同様な吊り下げ可能荷重のクレーンが必要とされ、クレーン(車)も大型化し、狭隘な山間僻地での施工には無理があるという問題があった。
特許第3947976号公報(図1〜図4) 特許第4296450号公報(図1〜4) 実用新案登録第3166471号公報(図1〜図4) 実用新案登録第3161703号公報(図1〜図5) 実用新案登録第3169577号公報(図1、図2)
本発明は、上記問題を改善しようとするもので、縦筋の吊り下げに大きなクレーンを必要とせず、かつ、縦筋と横筋との組立に余計な場所を取らず、狭隘な山間僻地でも必要な長さの鉄筋の組立を可能とする縦坑を利用した鉄筋組立装置、同装置を用いる縦坑を利用した鉄筋組立工法、及び、この工法を用いた縦杭施工法を提供することを目的とする。
本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置は、掘削後の縦坑にコンクリートを打設する前に、この縦坑に入れる縦筋と横筋とで構成された鉄筋を組み立てる際に、この縦坑を利用する、縦坑を利用した鉄筋組立装置であって、
クレーンで吊り下げて供給される縦筋と、それに組み付ける横筋とを該クレーンに頼らないで、鉄筋の組立終了まで吊り下げ可能な鉄筋吊り下げ手段を備え、
前記鉄筋吊り下げ手段は、少なくとも、組立される鉄筋を載せる鉄筋受け台と、この鉄筋受け台を前記縦坑の上方から坑底まで上下昇降させることが可能な吊り下げ昇降手段とを備えたので、
縦筋の吊り下げに大きなクレーンを必要とせず、かつ、縦筋と横筋との組立に余計な場所を取らず、狭隘な山間僻地でも必要な長さの鉄筋の組立を可能とする、という効果を発揮する。
本発明の縦坑を利用した鉄筋組立工法は、本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置を用い、ラック型架台吊り下げ材と鉄筋受け台とから構成される鉄筋受け籠で組立される縦筋を受けて、順次、横筋と縦筋とを追加して、必要な長さの鉄筋を組立し、その後にラック型架台吊り下げ材を取り外して地上に取り出すようにしたので、上記鉄筋組立装置の効果に加えて、ラック型架台吊り下げ材を再利用できるという効果を発揮する。
本発明の縦杭施工法は、土留体を順次下降させながら、小径で深い縦孔を掘削し縦杭を施工する工法であって、
少なくとも、土留体の内側に着脱可能に取付け可能で、取り外した際には、前記縦孔掘削装置だけを地上に取り出すことができ、掘削方向対して上方となる上部円枠と下方となる下部円枠と前記上部円枠と下部円枠とを連結する複数の縦枠とからなる本体部と、
前記本体部の下部円枠に対して、上下の台座用コロで挟まれて振動無く360度油圧回転駆動可能に設置された台座部と、
この台座部の中心を挟んで台座部の外周近傍まで達する空間を形成する左右一対のガイドレ−ルと、このガイドレール上を上下のコロで挟まれて油圧駆動で移動する移動台と、この移動台に設けられた油圧駆動の3関節アームと、この3関節アームの先端に一本の油圧シリンダで開閉可能に設けられた両口バケットと、この両口バケットの中に前記土留体からの押圧力を反力として震動よって岩盤を鑿岩する鑿岩ロッドが収容されるように設けられた油圧駆動の鑿岩部と、
前記ガイドレ−ル間を前記鑿岩ロッドが前記両口バケットと共に下方の地盤に達して、前記鑿岩ロッドで鑿岩した土石を前記両口バケットに収容した後、その両口バケットの土石を前記ガイドレ−ル上で受ける油圧開閉される受け蓋を備え、前記台座部側に設けられた油圧駆動の受け蓋付き破砕機と、
前記受け蓋で受けた土石が、前記受け蓋が前記破砕機の開口側を閉止することで、前記破砕機に供給され、より小さな土石に破砕され、このより小さく破砕された土石を前記破砕機の下方から前記台座部上に隣接して設けられた強力吸引筒のある位置に移動させるコンベアと、
上記油圧駆動装置を駆動する複数の油圧ポンプと、油圧作動油を貯留する油圧タンクとを備え、
前記鑿岩部を備えた両口バケットと、回転する前記台座部と、前記移動台と、前記受け蓋付き破砕機と、前記コンベアと、前記強力吸引筒とによって、掘削された土石を地上に排出しながら、前記土留体の外径と同じ径の縦孔か、それより広い拡底部を掘削することができる縦孔掘削装置で縦孔を掘削する工程と、
こうして形成された縦坑内に、請求項2記載の縦坑を利用した鉄筋組立工法により必要な長さの鉄筋を設置する工程と、
土留体を順次引き上げながら、土留体の無い縦孔に直接コンクリートを打設して縦杭を施工する工程とを備えたので、上記掘削工程の効果と、上記組立工法の効果と、上記縦杭施工の工程との効果を相乗的に発揮する。
なお、ここでは、上記縦孔掘削装置で掘削された直後の孔を縦孔とし、その内側に土留体が設置された状態のものを縦坑としている。
本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置は、削後の縦坑に設けられる縦筋と横筋とで構成された鉄筋を組み立てる際に、この縦坑を利用する、縦坑を利用した鉄筋組立装置であって、
クレーンで吊り下げて供給される縦筋と、それに組み付けられる横筋とを、鉄筋の組立終了まで吊り下げ可能な鉄筋吊り下げ手段を備え、
前記鉄筋吊り下げ手段は、少なくとも、最下端の縦筋の一部の先端に固定支持され、他の縦筋を受ける鉄筋受け台と、前記鉄筋受け台に固定支持された支持縦筋を着脱可能に支持する縦筋支持手段を少なくとも上下に2組備え、一方の縦筋支持手段は、前記縦坑の上部に固定された固定縦筋支持手段であり、他方の縦筋支持手段は、前記縦坑の上方であって、昇降手段の端部に固定されて昇降可能となっている昇降縦筋支持手段であり、
前記固定縦筋支持手段と前記昇降縦筋支持手段との少なくともいずれかで、支持縦筋を支持しながら、該鉄筋受け台を前記縦坑の上方から坑底まで上下昇降させるものであることを特徴とするので、上記の縦坑を利用した鉄筋組立装置の効果に加え、別個の鉄筋吊り下げ手段が不要となり、また、縦坑と鉄筋の間の間隙が小さい場合にも用いることができる、という効果を発揮する。
本発明の縦坑を利用した鉄筋組立工法は、本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置を用い、鉄筋吊り下げ支持手段によって支持縦筋を支持し、順次、横筋と縦筋とを追加して必要な長さの鉄筋を組立することを特徴とするので、上記縦坑を利用した鉄筋組立装置の効果を組立工法として発揮する。
本発明の縦杭施工法は、土留体を順次下降させながら、小径で深い縦孔を掘削し縦杭を施工する工法であって、縦孔掘削装置で縦孔を掘削する工程と、
こうして形成された縦坑内に、本発明の縦坑を利用した鉄筋組立工法により必要な長さの鉄筋を設置する工程と、
鉄筋受け台を坑底に残したまま、土留体を順次引き上げながら、土留体の無い縦孔に直接コンクリートを打設して縦杭を施工する工程とを備えたことを特徴とするので、上記、縦坑を利用した鉄筋組立工法の効果を、縦杭施工法においても発揮する。
本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置と鉄筋組立工法との効果は、上記解決手段に記載した通りである。
本発明の縦杭施工法は、縦坑を掘削するのに土留体を用いた縦坑掘削方法を用い、その後上記鉄筋組立工法を用いて前記縦坑内に鉄筋を組立て、最後、土留体を引き上げながら、土留体の無い縦孔壁部分に直接コンクリートを打設して、縦杭を施工することにしたので、各工法の効果を相乗的に発揮する。特に、施工された縦杭の周面摩擦が格段に向上することが認められる。
本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置及びその装置を用いる縦坑を利用した鉄筋組立工法の一例の概要を示すもので、(a)は、その中間工程の概念的縦断面図、(b)は、(a)のAA横断面図、(c)は、(a)のBB横断面図 図1の鉄筋組立装置及び方法の第1段階の状態を示す概念的断面図 図1の鉄筋組立装置及び方法における縦筋の吊り下げ方法を説明するもので、(a)は縦筋を吊り上げる間際の状態を示す図、(b)は、吊り下げが完了した状態を示す正面図、(c)は(b)の下面図、(d)は(b)の斜視図 図3の縦筋に組み付けられる横筋について説明するもので、(a)はその横筋の積み上げ状態を上から見た上面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(b)の状態の横筋を縦筋に組み付ける手順の説明図 同じ一ロット(一段)分の縦筋を複数回に分けて組み付ける手順を示すもので、(a)は、図4の方法で組み付けられた組み付け後鉄筋に縦筋を追加する直前の状態を示す概念的縦断面図、(b)は追加の縦筋の差し入れが完了した状態を示す概念的縦断面図 (a)は、図1〜図5で説明した鉄筋組立手順を複数回繰り返して必要な長さの鉄筋組立が完了した状態を示す概念的縦断図、(b)は、(a)の状態からラック型架台吊り下げ材を取り外した状態を示す概念的縦断面 上記で説明した鉄筋組立装置及び方法で組立後の鉄筋が縦坑内にある状態で、土留体を引き上げながら、コンクリートを打設している状態を示す概念的縦断面 図7で説明した縦杭施工法により打設が終了し、前記縦杭施工法が完了した状態の縦杭を示す概念的縦断面 (a)〜(d)は、図1の鉄筋組立装置及び方法で縦筋二重巻きの鉄筋を組み立てる手順を説明する概念的説明図 図1の鉄筋組立装置及び方法を用いる縦坑を掘削する、本発明の縦坑掘削装置の一例の平面図 図10の縦孔掘削装置の正面図 図10の縦孔掘削装置に含まれる鑿岩部を備えた両口バケットを示す外観斜視図 図10の縦孔掘削装置に含まれる受け蓋付き破砕機を示すもので、(a)はその正面図、(b)はその側面図,(c)は、図1の鑿岩部を備えた両口バケットから、(a),(b)の受け蓋付き破砕機の受け蓋に掘削された土石が投入される状態を示す外観斜視図 (a)、(b),(c)は、図13(c)の受け蓋から受けた土石が破砕機部分で、大きな土石から小さな土石に破砕される過程を示す外観斜視図 図10の縦孔掘削装置で縦孔の底部を掘削し、破砕された土石を地上へ順次吸引排出している状態を示す概念的縦断面図 図1の鉄筋組立装置及び方法を用いる縦坑を掘削する、本発明の縦孔掘削ユニットを備えた縦孔掘削システムの一例を概念的縦断面図 本発明の縦坑を用いた鉄筋組立装置の中核をなす鉄筋吊り下げ手段の一例を示すもので、(a)はその概念的な縦断面図、(b)は(a)のCC断面図 本発明の縦坑を用いた鉄筋組立装置の中核をなす鉄筋吊り下げ手段の他例を示すもので、(a)はその概念的な縦断面図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は(b)のDD断面図 本発明の縦坑を用いた鉄筋組立装置の中核をなす鉄筋吊り下げ手段の他例を示すもので、(a)はその概念的な縦断面図、(b)は(a)のEE断面図 本発明の縦杭施工法で用いる土留体の他例を示すもので、(a)はその組立状態の上面図、(b)は(a)のFF断面図、(c)は、(a)を構成する土留本体部材の上面図、(d)は(c)の正面図、(e)は(a)の土留体の上下連結態様を示す拡大断面図、(f)は(a)の連結部材の正面図、(g)は(f)の下面図 本発明の縦杭施工法で用いる土留組立体の一例を示す縦断面図 (a)は、図21の土留組立体のライナープレート同士の連結部分の要部拡大断面図、(b)は(a)の側面図、(c)図21の土留組立体の上下連結部分の要部拡大断面図、(d)は(c)の側面図 図21の土留組立体を構成するライナープレートを示すもので、(a)はその外観斜視図、(b)は(a)の側面図、(c)は(a)の上面図 図21の土留組立体を構成する他の部品を示すもので、(a)はその連結雄部材の外観斜視図、(b)はその連結雌部材の外観斜視図、(c)はその補強部材の外観斜視図 本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置及びその装置を用いる縦坑を利用した鉄筋組立工法の他例の概要を示すもので、(a)はその全体構成を示す概念的な縦断面図、(b)は、その鉄筋受け台の上面図、(c)は(b)の鉄筋受け台の要部外観斜視図 図25の鉄筋組立装置及び工法に含まれる鉄筋吊り下げ手段の要部を模式的に示すもので、(a)は、その鉄筋吊り下げ手段を模式的に示す図、(b),(c)は、その縦筋支持手段の要部の正面図、(d)はその支持縦筋連結手段の正面図 ,(e)は(d)の下面図 図25の鉄筋組立装置及び工法に含まれる横筋カゴを模式的に示すもので、(a)は、全体正面図、(b)は(a)の上面図、(c)は(a)の要部縦断面図 図25〜図27の鉄筋組立装置を用いた鉄筋組立工法の手順を示すもので、支持縦筋をクレーンで釣り下げた状態で、鉄筋受け台と所定数の横筋とを取り付けた状態を示す正面図 図25〜図27の鉄筋組立装置を用いた鉄筋組立工法の縦筋追加工程を示す概念的な縦断面図 図25〜図27の鉄筋組立装置を用いた鉄筋組立工法の横筋追加工程を示すもので、(a)、(b)はその概念的な縦断面図 (a)、(b)は、図25〜図27の鉄筋組立装置を用いた鉄筋組立工法の横筋後追加工程を示す概念的な縦断面図、(c)は鉄筋組立が済んだ状態を示す縦断面 (a)は、本発明の鉄筋組立工法を用いた縦杭施工法で用いられる、縦孔掘削装置の他例を示す要部縦断面図、(b)は、市販の電動バックホーを示す概略図 本発明の鉄筋組立工法を用いた縦杭施工法に於ける縦孔掘削装置の他例を示す要部縦断面図 本発明の背景技術の鉄筋組立方法を示す概念的縦断面図
1 本体部
2 台座部
2a 台座用コロ
3 ガイドレ−ル
4 移動台
5 3関節アーム
6 両口バケット
6a 油圧シリンダ
7 鑿岩部
7a 鑿岩ロッド
8 受け蓋付き破砕機
8a 受け蓋
9 コンベア
10 強力吸引筒
11 油圧ポンプ
12 油圧タンク
15 土留体
15T 縦坑
16 土留組立体
16f 裏当補強板材
16g 繋ぎ板
17 連結雄部材
18 連結雌部材
19 補強部材
20 縦孔掘削装置
30 固定基礎孔
31 縦筋
31A 支持縦筋
32 横筋(フープ筋)
35 組立後の鉄筋
41〜41C 吊り下げ昇降手段(ラック型架台吊り下げ材)
41D 鉄筋吊り下げ手段
41L 固定縦筋支持手段
41U 昇降縦筋支持手段
47〜47D 鉄筋受け台
44 昇降用油圧シリンダ(昇降手段)
42,43 ガイドリング
42A 固定ガイドリング
43A 昇降ガイドリング
45 ラック吊りフック
46 仮保持用ストッパ
46A 縦筋支持手段
46B 可動補助具
48,48A 鉄筋組立用ステージ
49 横筋積み上げガイド
49A 横筋カゴ
50 鉄筋受け籠
51 縦坑上作業空間
55〜55B 鉄筋吊り下げ手段
60、60A 鉄筋組立装置
BB 破砕前の土石
SB 破砕後の土石
E 地盤
EA 拡径底孔
VH 縦孔
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
<実施形態1>
図1は、本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置及びその装置を用いる縦坑を利用した鉄筋組立工法の一例の概要を示すもので、(a)は、その中間工程の概念的縦断面図、(b)は、(a)のAA横断面図、(c)は、(a)のBB横断面図である。
<鉄筋組立装置60の構成部品>
図1を用いて、本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置60の構成要素について順に説明する。なお、土留体15が連続して縦坑を形成しており、これを図2で示すように縦坑15Tとする。縦坑15Tの底部分は拡底部EAとなっており、縦坑15Tの外側は地盤Eで囲まれている。
ラック型架台吊り下げ材41:外側面にラックが設けられた矩形状棒体で、適切な単位長さ(例えば、1m〜3m)のものを上下に継ぎ足して、延長可能になっている。縦坑(土留体15が連続したもの)内に埋め込む縦筋31の外周を囲むように、少なくとも4箇所、外周を等分するように設けられる。なお、ラック型架台吊り下げ材の棒体の形状は、矩形に限定されず、円形状であってもよい。
吊り下げ材用ガイドリング42:ラック型架台吊り下げ材41を縦孔の上方部分でガイドするもので、円環状のリング形状となっており、ラック型架台吊り下げ材41の鉛直状態と、外周の等分状態を維持するために、ラック型架台吊り下げ材41の上下移動を拘束しないように挟み込んで、あるいは囲い込んでガイドするガイド部を設けるようにすると良い。
ラック吊り上げガイドリング43:吊り下げ材用ガイドリング42より下方に設けられ、ガイドリング42と同じような形状であり、同じような働きをするものである。
昇降用油圧シリンダ44:ここでは、特許文献2で用いた複動油圧ジャッキなどで構成される離接機構13を転用するものであるが、任意の位置でロッド先端の位置固定可能なチェックバルブ付き油圧シリンダとされている。このシリンダ44は、縦坑掘削の際には、土留体15の昇降(離接)に用いられていたが、縦坑掘削が完了した後に、そのまま、設置位置を適宜移動させて、ラック型架台吊り下げ材41を昇降させるのに用いる。
ラック吊りフック45:昇降用油圧シリンダ44の先端に設けられ、ラック型架台吊り下げ材41のラック部分に噛み合い状態と、非噛み合い状態とに作動可能なフックである。その作動態様は、限定されない。
仮保持用ストッパ46:ラック吊りフック45によるラック型架台吊り下げ材41への非噛み合い状態の際に、フック45によるラック型架台吊り下げ材41の噛み合い解除前から、噛み合い状態後まで、ラック型架台吊り下げ材41が落ちないように保持するものであり、その作動態様、構成はその機能を発揮するものであればよく、限定されない。
鉄筋受け台47:ラック型架台吊り下げ材41の最下端に、ボルト締結手段等により着脱可能に取り付けられた円盤状体、あるいは、縦筋を支える部分だけとしたリング状体であり、組立される鉄筋を下方で受留めるものである。また、鉄筋の組立が終了した後には、ラック型架台吊り下げ材41から切り離されて縦坑底に残され、埋め殺されてしまうものである。
なお、テーパー開孔部を有する位置決め孔を底コンクリートに設けておいて、鉄筋受け台47の下面にこの位置決め孔に対応したテーパー突起を設けて、両者が嵌り合うようにすれば、鉄筋受け籠50を縦坑底の底コンクリート上に接触させる場合の位置決めが的確にできる。
鉄筋組立用ステージ48:吊り下げ材用ガイドリング42の上方に設置され、横筋(フープ筋)32を予め必要数積み重ねておいたり、この横筋32の縦筋31への取付作業を行うための作業場として用いたりするものである。なお、符号24、25については後述する。符号26は、ステージ48を支え、昇降用油圧シリンダ44を設置する縦構造体ともなるH型鋼などで構成されたステージ支持部材である。
横筋積み上げガイド49(図4参照):鉄筋組立用ステージ48などに設置され、横筋32を少なくとも、その外周を等分する3箇所以上の位置で、横積みする際に、その積み上げ状態が維持されるようにガイドするものである。横筋積み上げガイド49は鉛直状態に直立され、上下方向に、必要数の留めピン孔49bが設けられ、この留めピン孔49bに先端が尖った留めピン49aが出し入れ可能に、少なくとも、一つのガイド49に対して、2本以上用意されている。このガイド49の使い方については、図4で説明する。
鉄筋受け籠50:ラック型架台吊り下げ材41とその最下端に設置された鉄筋受け台47とを合わせたものである。
縦坑上作業空間51(図2参照):縦坑(上下に積層された複数の土留体15で構成される)の上端の平坦部分で、後述する縦坑掘削に用いる固定基礎孔30の内部部分で形成され、上記の鉄筋組立用ステージ48の下方となる部分に形成される作業空間のことを意味する。この縦坑上作業空間51で、横筋を積み上げ、横筋の縦筋への取付を行うようにしてもよい。
<鉄筋組立装置60を用いた縦坑を利用した鉄筋組立工法の概要>
この縦坑を利用した鉄筋組立工法の概略は、上記鉄筋組立装置60の鉄筋受け籠50によって、組立てられて行く鉄筋(31、32)を上下昇降可能に受けながら、鉄筋組立用ステージ48又は縦坑上作業空間51で横筋32を縦筋31に順次取付、及び、縦筋31と縦筋31(一般的には、一本の長さは7m)を上下に重ねて締結して、縦筋31の連結後の全長が縦坑に適合した長さになるまで繰り返すことを特徴とする。
また、この工法では、以下に説明するように、縦筋31は、一ロット(一段)分に必要な全ての本数を一度にクレーンで吊り下げる必要はなく、先に吊り下げた縦筋31と横筋32とが組み立てられたものを鉄筋受け籠50で受けて置くことができる。
よって、この工法では、この小さい定格吊り下げ荷重のクレーンで吊り下げることができる本数だけを吊り下げて、鉄筋受け籠50に預け、残りの縦筋31を吊り下げできる本数だけ吊り下げて、先の縦筋31の間に差し入れるということを繰り返すことで、一段に必要な縦筋31の差し入れを、小さなクレーンで行うことができる、という効果を発揮することができる。以下、図1〜6を用いて、この鉄筋組立工法をより詳しく説明する。
図1は、一段の縦筋31と横筋32との組立されたものを二段まで連結して、3段目の1回目の縦筋をこれから既設の組立後の鉄筋(31+32)に上から繋ごうとする所を示している。この時、縦筋吊り下げリング33には、既組立の鉄筋(31+32)の縦筋31の全本数よりは少ない、小さいクレーンのフックCFで吊り下げ可能な本数の縦筋31が吊り下げられている。これより、この図1の状態に至るまでの、最初の(最下部の)縦筋31を吊り下げ、組み立てる手順から順に説明する。
図2は、図1の鉄筋組立装置及び方法の第1段階の状態を示す概念的断面図である。これより既に説明した部分については、同じ符号を付して重複説明を省略する。この図2では、鉄筋受け籠50が縦坑15T(土留体15の積層されたもので形成される縦坑)の最上部に位置している状態を示している。鉄筋受け籠50のラック型架台吊り下げ材41の最下部のラック部分に仮保持用ストッパ46が噛み合っている。
上方では、昇降用油圧シリンダ44のラック吊りフック45が同様に、ラック型架台吊り下げ材41のより上のラック部分に噛み合って、上下2箇所で確実に、鉄筋受け籠50の現在位置を保持している。鉄筋組立用ステージ48には、横筋32が、1ロット(一段)分の縦筋31に必要な個数だけ積み上げられている。
図3は、図1の鉄筋組立装置及び方法における縦筋の吊り下げ方法を説明するもので、(a)は縦筋を吊り上げる間際の状態を示す図、(b)は、吊り下げが完了した状態を示す正面図、(c)は(b)の下面図、(d)は(b)の斜視図である。
まず、図3(a)に示すように、縦筋吊り下げリング33に、現場にあるクレーンで吊り下げ可能な本数だけ地面に寝かせた状態の縦筋31を連結し、クレーンフックCFを徐々に持ち上げる。この際、縦筋31はまだ横筋32とは組み付けられていないので、それぞれバラバラであり、その持ち上げは困難なものではなく、簡単に、(b)〜(d)のような状態になる。
なお、この際、縦筋吊り下げリング33と縦筋31との連結を、落下防止機能付きのワンタッチ離脱可能な連結手段で行っておくと、後に、図4で説明するように、一部組み立てられた鉄筋(31+32)を、鉄筋受け籠50の鉄筋受け台47上に載せて、縦筋吊り下げリング33との連結を解除するのが容易になる。
図4は、図3の縦筋に組み付けられる横筋について説明するもので、(a)はその横筋の積み上げ状態を上から見た上面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(b)の状態の横筋を縦筋に組み付ける手順の説明図である。
図4(a)に示すように、横筋32は縦筋31と同じ外部形状の異形棒鋼を、上下重なり部32bができるようにリング状とし、それぞれの端部にフック部32aを設けた形状となっている。これを倒れないように積み上げるには、図4(b)に示すように、上下重なり部32bが交互に対向した位置となるように積み上げると良い。
本願発明では、この積み上げた横筋32の倒れを防止するのと、積み上げた横筋32を下から、一本ずつ下方に分離するために、積み上げられた横筋32対応した必要数の留めピン孔49bが設けられた横筋積み上げガイド49と、この留めピン孔49bに出し入れされる留めピン49aとを備えている。
積み上げられた横筋32の最下段の下が、一組の留めピン49aで、その上の横筋32が別の一段上の一組の留めピン49aで支えられた状態で、最下段の横筋32を支持している留めピン49aを抜いて、最下段の横筋32を下方に分離し、吊り下げられている縦筋31に図4(c)に示すように組み付ける(結束線で連結する)。
ついで、抜いた留めピン49aを図示するように、現在、最下段となっている横筋32の上の横筋32を支持する位置の留めピン孔49bに入れて、この横筋32を支持する。その後、縦筋31はクレーンフックCFによって横筋32の一段分だけ下げられ、最下段の横筋32を支持している留めピン49aを抜いて、その横筋32を縦筋31の次の上の位置に組み付ける。
この手順の繰り返しで、7つから10の横筋32を取り付けると、縦筋31と横筋32の組み付け直立状態が維持できるようになるので、この組み付け後の縦筋31(+横筋32)とが、鉄筋受け籠50の鉄筋受け台47上に載るようにして、縦筋吊り下げリング33との連結を解除し、クレーンフックCFを次の作業位置に移動させる。
この状態で、鉄筋受け籠50に載った鉄筋(縦筋31+横筋32)の最上部の横筋32は、鉄筋組立用ステージ48上で、次の横筋32を取付できるような位置となる。そこで、この後は、鉄筋受け籠50の位置を保持したままで、鉄筋組立用ステージ48上で残りの横筋32を、上から鉄筋31の最上部から組み付けて行き、順に繰り返し、組み付けられたもの横筋32に達するまで、続けると縦筋31の全長への横筋の取付が完了する。
鉄筋組立用ステージ48上の上記作業に代えて、昇降用油圧シリンダ44によるラック吊りフック45の下降と、仮保持用ストッパ46による一時保持とを繰り返して、縦筋31の再上端まで横筋32を組み付けるようにしてもよい。この場合、鉄筋受け籠50は横筋32の組み付け完了後、図2の初期状態まで、鉄筋受け籠50を上昇させるのが良い。
図5は、同じ一ロット(一段)分の縦筋を複数回に分けて組み付ける手順を示すもので、(a)は、図4の方法で組み付けられた組み付け後鉄筋に縦筋を追加する直前の状態を示す概念的縦断面図、(b)は追加の縦筋の差し入れが完了した状態を示す概念的縦断面図である。
図4で説明した組み付けが完了すると図5(a)の状態となる。この状態では、横筋32は、縦筋31の全体に組み付けられているが、縦筋31の本数は、まだ、必要な本数になっていない。
そのため、図5(a)に示すように、次の足らない縦筋31を吊り下げて、既設の縦筋31の間になるように差し入れ、鉄筋受け籠50に載る状態とすると、図5(b)の状態となる。そこで、鉄筋組立用ステージ48上と縦坑上作業空間51とを用いて、追加した縦筋31の再上端まで横筋32を組み付ける。これを、縦筋31の本数が必要な本数となるまで繰り返す。なお、この際、横筋32は既に一段分の縦筋31全長に渡って組み付けられているので、追加する必要はない。
これに続く中途段階を示すのが図1(a)であり、この図1(a)は、既に組み付け完了した二段の鉄筋(縦筋31+横筋32)の上から、次の縦筋31が吊り下げられて、差し込まれようとしている状態を示す。これで吊り下げられた縦筋31と下部の縦筋31の対応する位置にあるものが上下に重なるような状態で連結され、以下、横筋32が既に述べたように、新しい縦筋31に組み付けられる。以後の手順は、横筋の組み付け、縦筋の追加、一段分の縦筋の追加の終了、次の段の組み付けという手順で、必要な長さまで、鉄筋(縦筋31+横筋32)の組み付けを行う。
図6(a)は、図1〜図5で説明した鉄筋組立手順を複数回繰り返して必要な長さの鉄筋組立が完了した状態を示す概念的縦断図、(b)は、(a)の状態からラック型架台吊り下げ材を取り外した状態を示す概念的縦断面である。つまり、図6(a)の状態となった後、ラック型架台吊り下げ材41と鉄筋受け台47との取付状態を解除して、ラック型架台吊り下げ材41を取り除くと、図6(b)の状態となる。
この後、ステージ支持部材26を含む他の縦坑を利用した鉄筋組立装置60の他の部品、例えば、鉄筋組立用ステージ48などを取り外し、昇降用油圧シリンダ44を土留体15の昇降に用いることができるように元に戻して離接機構22とすると図7の状態となる。なお、ここまでに説明した方法が、鉄筋組立装置60を用いた本発明の縦坑を利用した鉄筋組立工法である。
上述の説明から解るように、本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置及び縦坑を利用した鉄筋組立工法によれば、縦筋の吊り下げに大きなクレーンを必要とせず、かつ、縦筋と横筋との組立に余計な場所を取らず、狭隘な山間僻地でも必要な長さの鉄筋の組立を可能とするという効果を発揮することができる。また、鉄筋を組立するのに作業員が縦坑内に入らなくともよい、という効果を発揮することができる。
図7は、上記で説明した鉄筋組立装置及び方法で組立後の鉄筋が縦坑内にある状態で、土留体を引き上げながら、コンクリートを打設している状態を示す概念的縦断面、図8は、図7で説明した縦杭施工法により打設が終了し、前記縦杭施工法が完了した状態の縦杭を示す概念的縦断面である。
ここで、固定基礎孔30について、より詳しく説明する。本発明の縦杭施工法の基礎になるのが固定基礎孔30であるが、その構成は、山間の傾斜した地盤Eに基礎孔30用の所定深さ(例えば、1メートル)で、所定内径(例えば、3.5メートル)の基礎下孔を掘削し、孔底にH形鋼を環状とした基台21と、その上に波形円筒状のライナープレート24とを設置したものである。
基台21とライナープレート24とは上下に離間しないように強固に固定し、その後、基台21及びライナープレート24と基礎下孔との間にコンクリート25を打設し固化させる。その後、基台21に複動油圧ジャッキなどで構成される離接機構22の基礎側を固定し、この離接機構22の先端側(上下移動側)に固定リング23を介して着脱可能に土留体15を固定する。
これらの図7、図8は、特許文献2に記載の手順の一部を示したものであり、固定基礎孔30の反力を利用して、土留体15を、離接機構22で順次引き上げ回収しながら、土留体15が抜け出し、露出した地盤Eの縦孔壁に直接コンクリートCCを打設していくと、図8に示すように、小径の縦杭36の施工が完了する。
図9は、(a)〜(d)は、図1の鉄筋組立装置及び方法で縦筋二重巻きの鉄筋を組み立てる手順を説明する概念的説明図である。図9(a)のような二重の縦筋31s,31tが必要な場合、鉄筋受け籠50とクレーンと組み合わせて、まず、図9(b)、(c)に示すように、内側の鉄筋31sに内側の横筋32sを順に組み付けて、その後に、外側の鉄筋31tに外側の横筋32tを順に組み付けて行くようにすると、図1〜6の場合と同様に、小さなクレーンを使いながら、縦坑の周囲に大きな場所を必要とすることなく、二重鉄筋の組立をすることができる。
なお、本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置の技術的思想の中核は、既に説明した全ての構成部品全体を必ずしも含むものではなく、縦筋を吊り下げるクレーンとは別に、縦筋とそれに組み付ける横筋を該クレーンに頼らないで、吊り下げておく吊り下げ手段を設けた点と、この吊り下げ手段のラック型架台吊り下げ材を鉄筋の組立が終了した後には、取り去って再利用できるようにした点にある。これにより、鉄筋の組立が、上述したように、縦坑上作業空間及び鉄筋組立用ステージで行うことができるようになり、縦坑内での作業が不要となる。また、鉄筋を吊り下げるクレーンの吊り下げ荷重を小さくでき、小さいクレーンでの作業が可能となる。また、鉄筋を組立するのに作業員が縦坑内に入らなくともよい、という効果を発揮することができる。
このような吊り下げ手段の例としては、上述のラック型架台吊り下げ材以外に、ワイヤとウインチ(4台均等に巻き上げ、巻きおろしが可能なもの)の組み合わせ、チェーンとチェーンブロックとの組み合わせ、継ぎ足し式のボールネジとこのボールネジ昇降装置、ラックと回転位置決め可能な歯車(駆動源付き)、あるいは、ウォームと半径が無限大で直線状とした継ぎ足し可能なウォームホイールとの組み合わせ(駆動源付き)などであってもよい。
また、土留体同士の上下の連結はこれまで、ボルト・ナットで行っていたが、少なくとも8カ所以上で締め緩めをする必要があり、その連結と連結解除に時間と手間とが必要であった。その代わりに、土留体のフランジ部分の円周方向に上の土留体の下方と下の土留体の上方とが、嵌り合うような嵌り合い部を設けて、上下の土留体が連結するようにすると良い。この場合、上下の土留体の連結と連結解除を、上記嵌め合わせで可能となるので、時間と手間が大幅に省かれる。
これより図10〜図15を用いて、特許文献5の縦孔掘削装置の使用方法を説明する。この縦坑掘削装置を用いて掘削した縦坑を利用するのが、本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置及び縦坑を利用した鉄筋組立工法の基本ではあるが、本発明の鉄筋組立装置と組立工法は、他の縦孔掘削装置などで掘削された縦坑にも適用が可能なものである。
図10は、本考案の縦孔掘削装置の一例を示す平面図、図11は、図10の縦孔掘削装置の正面図である。
この縦孔掘削装置20は、小径で深い縦孔を掘削するものであって、少なくとも、土留体15の内側に取付部1dにより着脱可能に取付け可能で、取り外した際には、縦孔掘削装置20だけを地上に取り出すことができ、掘削方向対して上方となる上部円枠1aと下方となる下部円枠1b(図11参照)と前記上部円枠1aと下部円枠1bとを連結する複数の縦枠1c(図11参照)とからなる本体部1を備えている。
図11から解るように、この本体部1は、重量型鋼であるH型鋼などを円を形成するように塑性加工した上部円枠1aと下部円枠1bと、これら上下を連結する同様にH型鋼などを用いた縦枠1cとから構成され、それだけでかなりの重量を有すると共に、縦孔掘削装置20の外骨格となり、この上部円枠1aにワイヤ−を巻きつけて、クレーンにより地上へ取り出すことができるものである。
縦孔掘削装置20は、また、本体部1の下部円枠1Bに対して、上下の台座コロ2aで挟まれて振動無く360度油圧回転駆動可能に設置された台座部2と、この台座部2の中心を挟んで台座部2の外周近傍まで達する空間を形成する左右一対のガイドレ−ル3と、このガイドレール3上を上下のコロ(図面では見えない。)で挟まれて油圧駆動で移動する移動台4とを備えている。
縦孔掘削装置20は、また、この移動台4に設けられた油圧駆動の3関節アーム5と、この3関節アーム5の先端に一本の油圧シリンダ(図11参照)で開閉可能に設けられた両口バケット6と、この両口バケット6の中にこの縦孔掘削装置20の土留体15からの押圧力を主な反力として震動よって岩盤を鑿岩する鑿岩ロッド7aが収容されるように設けられた油圧駆動の鑿岩部7とを備えている。
縦孔掘削装置20は、更に、ガイドレ−ル3間を前記鑿岩ロッド7aが前記両口バケット6と共に下方の地盤に達して、前記鑿岩ロッド7aで鑿岩した土石を前記両口バケット6に収容した後、その両口バケット6の土石を前記ガイドレ−ル3上で受ける油圧開閉される受け蓋8aを備え、台座部2側に設けられた油圧駆動の受け蓋付き破砕機8を備えている。
縦孔掘削装置20は、更に、受け蓋8aで受けた土石が、この受け蓋8aが破砕機8の開口側を閉止することで、破砕機8に供給され、より小さな土石に破砕され、このより小さく破砕された土石を破砕機8の下方から台座部2上に隣接して設けられた強力吸引筒10のある位置に移動させるコンベア9と、上記油圧駆動装置を駆動する複数の油圧ポンプ11と、油圧作動油を貯留する油圧タンク12とを備えている。
縦孔掘削装置20は、上記のような構成によって、鑿岩部7を備えた両口バケット6と、回転する台座部2と、移動台4と、受け蓋付き破砕機8と、コンベア9と、強力吸引筒10らとによって、掘削された土石を地上に排出しながら、土留体15の外径と同じ径(実際には、土留体15が容易に填まり込むようなより大きな内径)の縦孔VHか、それより広い拡底部VE(図15参照)を掘削することができることを特徴とする。
この縦孔掘削装置20は、鑿岩ロッド7aを中に備えた両口バケット6を用いて、装置全体の重量(現状の2.4メータ外径のもので約1.5トン)を反力に耐えるものとして、土留体15からの押圧力を更に強化するもので、特許文献1の土留体の施工方法の最下部の土留体15に取り付けて用いられ、掘削が終了した後は、地上に取り出されるものである。
また、ほとんど全ての機器が油圧駆動であるので、適当なモニターを設置すれば、地上からの遠隔操作によって、操作が可能である。特に、鑿岩部7を備えた両口バケット6から受け蓋付き破砕機8への土石の受け渡しは現状ですでに自動化されており、受け蓋付き破砕機8からコンベア9による強力吸引筒10への破砕された土石の移動と、強力吸引筒10による地上への破砕された土石の吸引排出は連続的に行われるものである。
よって、縦孔掘削装置20によれば、小径で深い縦孔を土留体からの押圧力を利用しつつ、地上からの操作で掘削することができ、作業員が孔底に入らなくとも良いという安全性と負担の軽減も図ることができる。
図11に示すように、移動台4に取り付けられた3関節アーム5は、基アーム5aと先アーム5bとで構成され、それぞれ油圧シリンダで傾動し、先アーム5bの先端に取り付けられた両口バケット6も油圧シリンダによってその全体の傾動が可能で、かつ、別に設けれた開閉油圧シリンダ6aによって、開閉可能となっている。
よって、回転する台座部2のガイドレール3を移動する移動台4に取り付けられた、3関節アーム5と、その先の鑿岩ロッド7aを内蔵した両口バケット6によれば、図中に実線で示したように、土留体15より大きい径の所まで掘削できて、いわゆる、拡底部を形成することができると共に、図中、2点鎖線の想像線で示したように掘削と、掘削した土石を受け蓋付き破砕機8の受け蓋8aにも入れることができる。
図12は、図10の縦孔掘削装置に含まれる鑿岩部を備えた両口バケットを示す外観斜視図である。この両口バケット6は、既述したように、内部に鑿岩部7を備え、その先端の鑿岩ロッド7aが両口バケット6の内側に見えている。
この鑿岩ロッド7aを内蔵した両口バケット6は、鑿岩した後に,すぐに、鑿岩された土石を収容することができるので、鑿岩、土石の両口バケット6への収容が即座に行われ、掘削作業のスピードアップを図ることができ、装置がコンパクトになる。
また、この両口バケット6は、単一の油圧シリンダ6aの先端部が、両バケット6c,6dと、基礎リンク6bの3つのリンクのリンク支点6eに回動自在に連結されることによって、両バケット6c,6dを同時に開閉することができる。
図13は、図10の縦孔掘削装置に含まれる受け蓋付き破砕機を示すもので、(a)はその正面図、(b)はその側面図である。この図によると、受け蓋付き破砕機8は、ガイドレール3側にその受け蓋8aが2点鎖線の想像線に示すように大きく開く位置と、実線で示す閉じた位置に油圧シリンダ8bによって開閉自在となっている。破砕機8の本体部8cは、特許文献4に記載のものと同様の構成と作用を持つが、図14を用いて後に説明する。
図13(c)は、図10の鑿岩部を備えた両口バケットから、図12の受け蓋付き破砕機の受け蓋に掘削された土石が投入される状態を示す外観斜視図である。受け蓋付き破砕機8の受け蓋8aは、ガイドレール3側にほぼ水平になるように開き、その上に、両口バケット6が開口し、かつ下向きとなって、掘削後の大きい土石BBが投入されている。
このようなガイドレール3上に展開され、閉じた時には、受け蓋8aに載せられた大きい土石BBが、破砕機8の本体部8cに投入される構成で、スペースを有効に使い、装置の空間利用効率を向上させている。
図14(a)、(b),(c)は、図13の受け蓋から受けた土石が破砕機部分で、大きな土石から小さな土石に破砕される過程を示す外観斜視図である。この破砕機8の本体部分8cは、特許文献4に記載のものと同様の構成となっており、それぞれ破砕突起8fを備え勾配のある前板8dに対して、ほぼ垂直の後板8eが油圧シリンダでゆっくり上下し、その構成により、大きな音を発生させずに、大きな土石BB(10cm角大)を、徐々に小さく破砕して、小さな土石SBとして下端の同じ位置から排出する。ここで、排出された土石SBは、コンベア9で、強力吸引筒10のある所まで運ばれて、順次地上へ吸引排出される。これにより、より小さく破砕された土石を吸引し排出することができ、吸引しやすさを向上させている。
図15は、図10の縦孔掘削装置で縦孔の底部を掘削し、破砕された土石を地上へ順次吸引排出している状態を示す図である。この縦孔掘削装置20は、特許文献2の土留体設置回収式基礎縦杭施工システム用いられた土留体と同じ土留体15の最下部に取り付けられたものである。
このように、本発明の縦孔掘削装置20は、土留体設置回収式基礎縦杭施工システムと組み合わせて用いることで、その役割を最も有効に発揮する。また、強力吸引管が詰まったときには、特許文献3に記載の管詰まり除去装置を用いて、その詰まりをすぐさま除去することができる。
<実施形態2>
図16に示す縦孔掘削方法は、本願出願人が取得した特許第4022570号公報に記載された縦孔掘削ユニット74を、図10〜15で説明した縦孔掘削装置20の代わりに用いるものである。
この縦孔掘削ユニット74は、詳細は図示しないが、震動する鑿岩ロッドで岩盤を鑿岩する鑿岩部と、前記鑿岩部の回りを回るように回転駆動される円筒状の掘削部と、前記鑿岩部を中心として前記掘削部を設置した本体基部と、前記本体基部と前記掘削部との間に設けられた破砕部と、前記鑿岩部で鑿岩され前記掘削部で掘削され前記破砕部で破砕された前記掘削部内の土石を吸引排出する土石吸引手段とを備えている。
加えて、上記破砕部は、前記桟の裏面から後方に向けて設けられた二本一組の後向破砕チップと、前記本体基部から前方に向けて設けられた前向破砕チップとを備え、前記後向破砕チップと前記前向破砕チップとは、掘削部の回転軸方向には相互に重なる部分を持ちながら、前記後向破砕チップが回転する際には、前記前向破砕チップがその二本一組の前記後向破砕チップの間を通過するように構成されていることを特徴とする
この縦孔掘削ユニット74を用いた掘削方法は、地上に設置された油圧建機72と、その先端に設置された伸縮可能なテレスコピック71の先端に吊り下げられた上記縦孔掘削ユニット74と、上記土石吸引手段に地上からの空気吸引力を与え、掘削された土石を地上へ吸引排出するための吸引ダクト75とを備えた縦孔掘削システム80によって、無人で、縦坑を掘削して、掘削した土石を順次地上へ排出することができるものである。
<実施形態3>
段落[0068]、[0069]で説明したように、本発明の鉄筋組立装置の中核は縦筋を吊り下げるクレーンとは別に、縦筋とそれに組み付ける横筋を該クレーンに頼らないで吊り下げておく鉄筋吊り下げ手段を設けた点にあり、以下、図17〜図19を用いて、その鉄筋吊り下げ手段のより具体的な内容について説明する。
図17は、本発明の縦坑を用いた鉄筋組立装置の中核をなす鉄筋吊り下げ手段の一例を示すもので、(a)はその概念的な縦断面図、(b)は(a)のCC断面図である。この鉄筋吊り下げ手段55は、図1のラック型架台吊り下げ材41と昇降用油圧シリンダ44などとの組み合わせに較べ、吊り下げ昇降手段としての吊り下げワイヤ41Aと、このワイヤ41Aを巻き出しし、巻き取りする鉄筋吊り下げウインチ44Aなどとを組み合わせたものである点が異なっている。
鉄筋吊り下げ手段55は、上記構成要素に加え、図1に記載の鉄筋受け台47と同様の鉄筋受け台47Aと、昇降縦ガイド42Aとを備えている。つまり、鉄筋受け台47Aを上下させるのに、ラック型架台吊り下げ材41と昇降用油圧シリンダ44などとの組み合わせを用いるのではなく、吊り下げワイヤ41Aと鉄筋吊り下げウインチ44Aとを用いるようにしたものであり、組立られる鉄筋を囲むように、これら(41Aと44A)は、その鉄筋の外周を4等分する位置に4箇所設けられるものである。
鉄筋吊り下げウインチ44Aは、一般市販のもので、所定の巻き上げ能力を有するものを用い、縦坑15Tの上方で、縦坑掘削に用いる固定基礎孔などの適所に設置される。滑車41aは、このウインチ44Aから巻き出される吊り下げワイヤ41Aを縦坑15T内で昇降される鉄筋受け台47Aの方向、鉛直下方に方向転換させるものである。
昇降縦ガイド42Aは、吊り下げワイヤ41Aが昇降する位置をガイドするように、縦坑15Tの内周に着脱可能に取り付けられ、縦坑15Tの最下端から再上端まで伸びたチャンネル鋼であり、その背側が土留体15の内周に接触し、開口側の両側部で、吊り下げワイヤ41Aをガイドするものである。
ここでは、そのガイドをよりガタのないものとするため、鉄筋受け台47Aの対応する部分に被ガイド突起47bが設けられ、この被ガイド突起47bに吊り下げワイヤ41Aを強固に締付固定するワイヤロック部材47aが設置され、吊り下げワイヤ41Aと鉄筋受け台47Aとの連結を強固なものとしている。
被ガイド突起47bと昇降縦ガイド42Aとの間には、被ガイド突起47bの昇降には支障がなく、かつ、被ガイド突起47bの外周方向の位置が変動しない程度の隙間が設けられている。このような構成により、吊り下げワイヤ41Aによる鉄筋受け台47Aの昇降が、周方向の位置が変動せず、かつ、4点の吊り下げ部分が均等に昇降するようになっている。
一方、ワイヤロック部材47aと、鉄筋受け台47Aの被ガイド突起47bとは、着脱可能な固定手段で連結されており、鉄筋の組立が完了した後には、ワイヤロック部材47aが被ガイド突起47b、つまり、鉄筋受け台47Aから取り外されて、吊り下げワイヤ41Aと共に巻き上げられて、地上へ回収される。また、昇降縦ガイド42Aもその後、縦坑15Tの回収の際に、一緒に地上へと引き上げられた際に回収される。
このような構成の鉄筋吊り下げ手段55によれば、図1〜6で説明した縦坑を利用した鉄筋組立装置及び縦坑を利用した鉄筋組立工法と同様な効果、つまり、縦筋の吊り下げに大きなクレーンを必要とせず、かつ、縦筋と横筋との組立に余計な場所を取らず、狭隘な山間僻地でも必要な長さの鉄筋の組立を可能とするという効果を発揮することができる。
<実施形態4>
図18は、本発明の縦坑を用いた鉄筋組立装置の中核をなす鉄筋吊り下げ手段の他例を示すもので、(a)はその概念的な縦断面図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は(b)のDD断面図である。この鉄筋吊り下げ手段55Aは、図17の鉄筋吊り下げ手段55に較べ、ワイヤではなく、チェーンで鉄筋受け台47Bを吊り下げる点が異なっている。
鉄筋吊り下げ手段55Aは、吊り下げ昇降手段としての鉄筋吊り下げチェーン41Bと、図17に記載の鉄筋受け台47Aと同様の鉄筋受け台47Bと、昇降縦ガイド42Aと同様の昇降縦ガイド42Bと、鉄筋吊り下げチェーンブロック44Bとを備えている。つまり、鉄筋受け台47Bを昇降させるのに、吊り下げワイヤ41Aと鉄筋吊り下げウインチ44Aとではなく、4組の鉄筋吊り下げチェーンブロック44Bと鉄筋吊り下げチェーン41Bとを用いている。
鉄筋吊り下げチェーンブロック44Bは、一般市販のもので、所定の吊り下げ能力を有するものを用い、縦坑15Tの上方で、縦坑掘削に用いる固定基礎孔などの適所に吊り下げ設置される。滑車41b、41cは、このチェーンブロック44Bの鉄筋吊り下げチェーン41Bをその真下から、縦坑15T内で昇降される鉄筋受け台47Bを吊り下げる方向と位置に合わせるように、水平方向の位置を決め、鉛直下方に向くようにさせるものである。
昇降縦ガイド42Bは、図17の昇降縦ガイド42Aと、チェーン固定部材47bは、図17のワイヤロック部材47aと、被ガイド突起47cは図17の被ガイド突起47bと、それぞれ同様の構成で、同様の作用効果を有するものである。
このような構成の鉄筋吊り下げ手段55Aによれば、図1〜6で説明した縦坑を利用した鉄筋組立装置及び縦坑を利用した鉄筋組立工法と同様な効果、また、図17の鉄筋吊り下げ手段55と同様な効果、つまり、縦筋の吊り下げに大きなクレーンを必要とせず、かつ、縦筋と横筋との組立に余計な場所を取らず、狭隘な山間僻地でも必要な長さの鉄筋の組立を可能とするという効果を発揮することができる。
<実施形態5>
図19は、本発明の縦坑を用いた鉄筋組立装置の中核をなす鉄筋吊り下げ手段の他例を示すもので、(a)はその概念的な縦断面図、(b)は(a)のEE断面図である。この鉄筋吊り下げ手段55Bは、図1のラック型架台吊り下げ材41と昇降用油圧シリンダ44などとの組み合わせに較べ、ウォームホイールの半径を無限大にした直線状のものと、これに噛み合うウォームとを組み合わせたものである点が異なっている。
鉄筋吊り下げ手段55Bは、ウォームホイールの半径を無限大にした直線状のラック形状の鉄筋吊り下げウォームホイール状部材41Cと、このウォームホイール状部材41Cに噛み合うウォーム44aを備えた昇降駆動機44Cと、図1の鉄筋受け台47と同様な構成の鉄筋受け台47Cとを備えている。鉄筋吊り下げウォームホイール状部材41Cは、吊り下げ昇降手段に相当するものである。
鉄筋吊り下げウォームホイール状部材41Cとウォーム44aとの噛み合い状態を維持するために、ウォームホイール状部材41Cがウォーム44a対して水平方向に移動しないようにガイドし、上下方向への移動は許容するようなホイール状部材ガイド44bが、昇降駆動機44Cの本体側から延設されている。昇降駆動機44Cは所定のトルクを発生させる駆動源を備え、ウォーム44aを正逆方向に回転させることができる。
ウォーム44aを正転させると、鉄筋吊り下げウォームホイール状部材41Cが上昇し、ウォーム44aを逆転させると、鉄筋吊り下げウォームホイール状部材41Cが下降する。また、ウォームホイール状部材41Cは、図1のラック型架台吊り下げ材41と同様に単位長さのものを継ぎ足して、必要な長さとすることができるものである。
このようなウォーム44aと鉄筋吊り下げウォームホイール状部材41Cとの組み合わせとすれば、ウォーム44aの進み角を十分小さいものとして置けば、ウォーム44aの回転により、ウォームホイール状部材41Cの上下は可能であるが、ウォームホイール状部材41Cから上下方向の荷重が作用しても、ウォーム44aは回転せず、ウォームホイール状部材41Cの上下方向の位置の維持をすることができる、というセルフストップ機能を発揮させることができる。
その場合、図1では必要であった仮保持用ストッパ46が不要になる。しかし、昇降駆動機44C側にウォーム44aの回転ロック手段を設けてもよい。
このような構成の鉄筋吊り下げ手段55Bによれば、図1〜6で説明した縦坑を利用した鉄筋組立装置及び縦坑を利用した鉄筋組立工法と同様な効果、つまり、縦筋の吊り下げに大きなクレーンを必要とせず、かつ、縦筋と横筋との組立に余計な場所を取らず、狭隘な山間僻地でも必要な長さの鉄筋の組立を可能とするという効果を発揮することができる。
なお、図1のラック型架台吊り下げ材41を用いる場合に、このラック型架台吊り下げ材41を上下昇降させるのに、このラック型架台吊り下げ材41に噛み合う平歯車を用いて、この平歯車を駆動源により回転駆動させて、ラック型架台吊り下げ材41を昇降させるようにしても良い。その場合、その駆動源に平歯車の回転ロック手段を設けておけば、上記と同様に、図1では必要であった仮保持用ストッパ46が不要になる。
<実施形態6>
図20は、本発明の縦杭施工法で用いる土留体の他例を示すもので、(a)はその組立状態の上面図、(b)は(a)のFF断面図、(c)は、(a)を構成する土留本体部材の上面図、(d)は(c)の正面図、(e)は(a)の土留体の上下連結態様を示す拡大断面図、(f)は(a)の連結部材の正面図、(g)は(f)の下面図である。
この土留体15Aは、組立状態では、図20(a)のようになるが、一段が4つの90度円弧状の土留本体部材15aで構成され、この4つで一段の円弧状になったものを、二段纏めて4つの連結部材15fで周方向に相互に分離しないように組立てられている。上下の土留体15Aの連結は、それぞれの土留本体部材15aに設けられた連結凹部15cと、連結凸部15dとの嵌め合わせで達成されている。以下、より詳しく説明する。
土留本体部材15aは、90度の円弧状を形成する周壁部15bと、この周壁部15bの周方向の両端部から中心方向に突出した連結端部15eと、周壁部15bの上下方向の一端に設けられた上述の連結凹部15cと、他端に設けられた上述の連結凸部15dとを備えている。土留本体部材15aを4つ組み合わせると円弧が形成され、その時、それぞれの土留本体部材15aの両端の連結端部15e同士は接触し合う。
連結凹部15cは、図20(e)に示すように、周壁部15bの一端の内周から中心方向に伸びる凹下部材15caと、凹下部材15caの内周端から上方に立ち上がる凹縦部材15cbと、凹縦部材15cbの上端から周壁部15b方向に伸びる凹上部材15ccとを備えている。凹上部材15ccの周壁部15b側周端部分は、この周壁部15bの内周より内側になる程度になっていて、ここに連結すべき土留本体部材15aの周壁部15bを重ねるのに支障がない。
連結凹部15cの凹上部材15ccは開口側に較べて凹上部材15ccに向かうほど、開口の幅が狭くなるようにして、ここに入る連結凸部15dを、嵌め入れるときには入れやすくし、奥までいれた際には、連結凸部15dと連結凹部15cの奥部分との間に隙間がないようにして、上の土留体15Aだけを持ち上げた場合にも、上下の周壁部15b間に隙間が出来ないようにすることができる。
連結凸部15dは、周壁部15bの他端の内周から中心方向に伸びて、上述の連結凹部15cにちょうど填まり込むような形状となっている。連結凹部15cと連結凸部15dとの間の隙間のない嵌め合わせは、上述のように連結凹部15cの開口幅を調節するような方法でもよいが、連結凹部15cの開口幅は変えないで、この連結凸部15dが中心側つまり先端側から、周壁部15b側つまり元側へ行くほど厚くなるように、連結凸部の圧さを調節することで、両者の隙間を無くすようにしてもよい。
連結凹部15cと連結凸部15dとの間の隙間のない嵌め合わせは、連結凹部と連結凸部との双方で調節するようにしてもよい。
連結凹部15cと連結凸部15dとの周方向端部は、連結端部15eに対して連結部材15fを嵌め込むことができるように、所定の隙間ができる程度に、連結端部15eに近接している。これらの連結凹部15cと連結凸部15dとは、周壁部15bに対する上下のリブの役割を果たし、組み立てられた土留体15A全体の構造的強度を向上させている。
土留本体部材15aは、全体を一体成形してもよいが、各部材を溶接で相互に連結する溶接構成としてもよく、適宜、一体成形品を溶接するような構成であってもよい。
連結部材15fは、図20(f),(g)に示すように、鋼板を、その断面が「凹
」状であって、底部から上方へ行くほど間隔が小さくなるように傾斜させて、その先端開口部分で、上記した接触し合っている連結端部15e同士を一定の締め代を持って挟みこむような形状の連結本体部材15faと、その一端を覆う端部カバー部材15fbとを備えている。
端部カバー部材15fbは、連結部材15fがその重さにより、連結端部15e同士を挟んだ状態から脱落するのを防止するためのものであるが、連結本体部材15faがその締め代により、連結端部15e同士にしっかり留まっている場合には、必ずしも必要なものではない。一方、連結本体部材15faが連結端部15e同士に対して、緩く締め付ける程度であるか、入れやすさのために、隙間を設けた程度のものである場合には、端部カバー部材15fbは必要なものである。
なお、ここでは、連結部材15fは、上下に二段積みした土留体15Aの連結端部15e同士を連結する二段用を例示しているが、一段用であっても、三段以上用であってもよい。
ここのような土留本体部材15aと連結部材15fとから構成される土留体15Aの組立方法は、二段積みの例で説明すると、まず、土留本体部材15aを平らな場所で、連結凸部15dが下になり円形を形成するように4個組み合わせ、この一段目の各土留本体部材15aの上方である連結凹部15aに次の土留本体部材15aの連結凸部15aが填まり込むように、図20(e)に示すように、嵌め込む。
とすると、図20(b)に示した二段積みの土留体15Aで円周方向にまだ連結されていないものが出来、ここで、隣接する土留本体部材15a同士で接触している連結端部15eに上から、端部開口側を下にして連結部材15fを4箇所嵌め込むと、図20(a)、(b)に示した二段積みの土留体15Aの組立が完了する。
この組立を繰り返せば、何段積みでも土留体15Aを形成することができ、分解する場合は、この組立と逆の手順で、各段(あるいは、各上下連結段)毎に、連結部材15fを取り外し、ついで、各土留本体部材15aを円周外側方向に外すだけでよい。
このような土留体15Aによれば、従来の土留体は、四分割されたものをそれぞれ上下左右にボルト・ナット締付していたため、組立・分解に非常に長い時間を必要としていたが、連結部材15fの着脱、各土留本体部材15aの配列、上下の嵌合わせ・取り外しだけで組立、分解ができるので、大幅に土留体15Aの組立、分解の時間を短縮することができる。
また、この土留体15Aは、構造的には、連結凹部15aが従来の単なるツバに較べて、比較的にコストがかかるものとなるが、本発明の縦杭施工法においては、土留体15Aは回収して、何度も再利用できるものであり、また、組立・分解工数の低減で十分、そのコストアップ分をカバーすることができる。
この土留体15Aは、本発明の縦杭施工法においては、掘削時には、上方から下方への力が作用するので、上下の土留体15Aを相互に押し合うようになり、土留体15A同士が上下に分離する問題は発生しない。一方、土留体15Aを上へ上昇させ回収しながら、その土留体15Aが無くなった土壁部分にコンクリート打設する場合には、上下の土留体15A間に多少の隙間が生じても、実際上その隙間が問題となることはない。
そういう意味では、上下の土留体15A間に隙間を生じないようにする上記の連結凹部15aと連結凸部15dとの間の隙間をなくす調整機構は必ずしも必要なものではない。
なお、土留本体部材15a、連結部材15fについて、この例では、その構造を解りやすくするために、実際に用いられるものに較べて、板厚の厚いもので説明したが、その板厚は、実際に用いられる土留体について、土質に対応した強度を考慮して適宜決められるものである。また、これらの素材は鋼板であり、メッキをして錆びにくくなるようにしてもよい。
<実施形態7>
図21は、本発明の縦杭施工法で用いる土留組立体の一例を示す縦断面図である。図22(a)は、図21の土留組立体のライナープレート同士の連結部分の要部拡大断面図、(b)は(a)の側面図、(c)図21の土留組立体の上下連結部分の要部拡大断面図、(d)は(c)の側面図である。
この土留組立体16は、縦孔の掘削の際の土留に一般に用いられる円周を4分割した形状のライナープレート16aと、このライナープレート16aを円形に組んだものを2段重ねしたものの下方に設置される連結雄部材17と、上方に設置される連結雌部材18と、ライナープレート16a同士等の連結に補強的に用いられる補強部材19とを備えている。以下、上記の構成部品について説明した後に、これらの図21、22に戻り、全体の構成について、より詳しく説明する。
図23は、図21の土留組立体を構成するライナープレートを示すもので、(a)はその外観斜視図、(b)は(a)の側面図、(c)は(a)の上面図である。このライナープレート16aは、一般に市販されているものであるが、土留組立体16の全体の構成を理解するのに必要な範囲で、その形状を、この図22によって説明する。
ライナープレート16aは、鋼板を波形に形成したのち、4分の1円となるように円弧状にした波形本体16bと、これで形成される円形の中心軸方向の波形本体16bの上端と下端に形成され、上下同士を連結するための上下連結縁16cと、円周方向の両端に形成され、隣同士を連結するための円周連結縁16dと、上下連結縁16cと円周連結縁16dと、波形本体16bの上下の平坦部分とに設けられた複数の連結孔16eとを備えている。
なお、波形本体16bの上下の平坦部分に設けられた複数の連結孔16eは、本願で用いるライナープレート16aに独自のものであるが、以下で説明するように、補強部材19などを取りつけるためのもので、必要に応じて設けられるものである。
通常は、このライナープレート16aを4つ円形を形成するように隣接させて、円周連結縁16dの連結孔16eを用いて、ボルト・ナットなどの締結手段で着脱可能に連結し、一段の円筒状のものを形成し、本願で言う土留体として用いる。しかし、本願発明では、この土留体の上下の連結と解除とを効率化するために図21、22で後に説明するような改良を行った。
図24は、図21の土留組立体を構成する他の部品を示すもので、(a)はその連結雄部材の外観斜視図、(b)はその連結雌部材の外観斜視図、(c)はその補強部材の外観斜視図である。
図24(a)の連結雄部材17は、市販の押出型鋼のチャンネル鋼をその両脚部が円の内周と外周となるように円弧状に加工し、その脚部分を貫通するように複数の上下連結孔17aを設け、その背部分にライナープレート16aの上下連結縁16cの連結孔16eに対応した複数のライナ連結孔17bを設けたものである。上下連結孔17aはライナ連結孔17bに対して、円周方向に異なる位置に設けて、双方に取りつけるボルト・ナットなどの締付手段が干渉しないようにするのが良い。
図24(b)の連結雌部材18は、市販の軽量型鋼のC型鋼をその両脚部が円の内周と外周となるように円弧状に加工し、その脚部分を貫通するように複数の上下連結孔18aを設け、その背部分にライナープレート16aの上下連結縁16cの連結孔16eに対応した複数のライナ連結孔18bを設けたものである。この場合も、上下連結孔18aはライナ連結孔18bに対して、円周方向に異なる位置に設けて、双方に取りつけるボルト・ナットなどの締結手段が干渉しないようにするのが良い。
連結雌部材18は、連結雄部材17の中にお互い脚部分を相対させた状態で、填まり込むような規格、大きさのものを用いるのが良い。連結雌部材18の上下連結孔18aは、連結雄部材17の上下連結孔17aと同じ位置に設けられ、双方の上下連結孔18a,17aを貫通させて、ボルトなどの締結手段を通すことができるようになっている。
図24(c)の補強部材19は、市販の押出型鋼のアングル鋼をどちらか一方の辺が円の外周となるように円弧状に加工し、その円周側の辺と、円弧の中心向きの辺とに、ライナープレート16aの上下連結縁16cの連結孔16eと、波形本体16bの上下の平坦部分に設けられた複数の連結孔16eとに対応した複数のライナ連結孔19aを設けたものである。
連結雄部材17、連結雌部材18及び補強部材19は、円周を4等分するような円弧状となっている点は、ライナープレート16aと同様である。つまり、これらの円弧を形成する各部材の円弧長さの中心角は90度である。
さて、このようなライナープレート16a、連結雄部材17、連結雌部材18、補強部材19を用いて、土留組立体16を組み立てる手順について、図21、22を用いて説明する。
まず、4つのライナープレート16aを円を形成するようにその円周連結縁16dを隣接させる。ここで、円周連結縁16dに形成された連結孔16eを用いて、隣同士のライナープレート16aをボルト・ナットなどの締結手段により着脱可能に連結する。こうして、一段の円筒状のものが形成され、本願で言う土留体となる。このような土留体を2つ用意する。
この二つの土留体を上下に間に4つの補強部材19を介して重ねる。この際、補強部材19の円弧と、ライナープレート16aの円弧とが45度ずれるように重ねる。補強部材19の円弧の中心向きの辺に設けられたライナ連結孔19aとライナープレート16aの上下連結縁16cに設けられた連結孔16eとを用い、ボルト・ナットなどの締結手段により上下の円筒状のライナープレート16aを連結する。
上記のように補強部材19の円弧と、ライナープレート16aの円弧とが45度ずれるように重ねて両者を連結すると、全体として円筒状の土留組立体16の土台となるものの円筒構造の構造的形状維持強度が強化される。
次に、この2段円筒状態のライナープレート16aの外周側に、鋼板を4分の1円弧状に曲げた裏当補強板材16fを、各段毎に、補強部材19の円周側の辺に設けられたライナ連結孔19aとライナープレート16aの波形本体16bの上下の平坦部分に設けられた連結孔16eとを用い、ボルト・ナットなどの締結手段により取り付ける。
また、この際、図22(a),(b)に示すように上下の裏当補強板材16fをつなぐような鋼板を4分の1円弧状に曲げた繋ぎ板16gを介在させるようにすると、上下の裏当補強板材16fの透き間を覆い、上下の裏当補強板材16fを強度的に連結することができる。
この外周部分の裏当補強板材16fと繋ぎ板16gとは、ライナープレート16aの上下方向の強度不足を補強すると共に、ライナープレート16aの波形本体16bの波形を覆って、掘削しようとする、あるいは、掘削後の縦孔を土留組立体16がスムーズに上下することを可能にするものである。
次に、こうして形成された2段円筒状態のライナープレート16aの下側に、補強部材19を介して同様に連結雄部材17を、上側に補強部材19を介して同様に連結雌部材18を取り付ける。これで土留組立体16の組立が終了する。この際、ライナープレート16aの円弧に対して、補強部材19+連結雄部材17、及び、補強部材19+連結雌部材18の円弧を45度ずれるように重ねる。その理由と効果とは上記の通りである。
図21、22は、このようにして組み立てられた土留組立体16を上下に連結した状態を示している。その連結方法を説明する。それは簡単で、図22(c),(d)に示すように、上の土留組立体16の連結雄部材17を、下の土留組立体16の連結雌部材18が嵌まるように重ね、連結雄部材17の上下連結孔17aと連結雌部材18の上下連結孔18aとを一致させ、ここに外側から長いボルト17cを貫通させ、連結雄部材17の上下連結孔17aの外側に固着されたナットに螺合させ締めつけると、上下の土留組立体16の連結が完了する。
なお、ナットは、連結雄部材17の上下連結孔17aの内側に固着するようにしても良い。その場合、このナットが連結雄部材17の脚部に干渉するようであれば、脚部端に開放された逃がし切り欠きを、この脚部に設けるのが良い。
この土留組立体16においては、このように連結雄部材17と連結雌部材18とを貫通するように水平方向にボルト17cを入れて締めつけるだけで、上下の土留組立体16の連結ができ、逆に、連結解除するときは、各ボルト17cを緩めて外すだけで良いので作業性がよい。また、その際の作業は、土留組立体16の外側からボルト17cを入れて、土留組立体16の外側の広い空間で、ボルト締めが可能で、動力式の締め機も使うことができて作業性が良い。
土留組立体16の内側には、コンクリート打設をする前には、鉄筋が組まれた状態となり、中で作業員が作業することは困難であるが、上記のように、作業員は、土留組立体16の内側に入る必要がなくなり、外側からだけの作業で、土留組立体16の連結、連結解除をすることができる。
なお、ボルト17cは、この例に示すように、ナベ頭でマイナス溝が設けられたものを用いるのがよい。六角穴付きボルトでは、掘削した土壁と接する側となり、土砂が穴に入り込んで、その除去作業が煩わしい。一方、マイナス溝だとたとえ土砂が入り込んでも除去は容易である。また、ナベ頭なら、土壁側への突出量が少なく、土留組立体16の昇降の際の支障となりにくい。この点で、トラス型や平型の頭でも良い。
これに比べ、連結雄部材17と連結雌部材18などを用いない、従来のライナープレート16aだけの組立においては、上下の連結の際には、上下連結縁16cの複数の連結孔16eに上下方向にボルト・ナットなどの締結手段を入れて、かつ、狭い、ライナープレート16aで構成される円筒状体の内側で締付作業をしなければならないので、その連結に大変な手間と時間を要していた。それは、解除の場合も同じである。
本願の土留組立体16において、このような上下連結の手間が大きく省けるということは、土留組立体16を順に連結して、縦孔の中に下げ入れ、その後、コンクリート打設をしながら順に土留組立体16を上昇させて、連結解除して地上に取り出す、という本発明縦杭施工法では、大きな時間と手間の節約に繋がり、工事期間を大きく短縮することができる。
なお、土留組立体16を上下に必要に応じて連結し、また、連結解除することで、本発明縦杭施工法で説明した土留体として、必要な長さのものが提供されることになる。なお、縦杭の直径については、ライナープレート16aの規格品を適宜選択することで、用途に応じた直径のものを形成することができる。
裏当補強板材16f、繋ぎ板16g及び補強部材19は、ライナープレート16aを上下に連結したり、ライナープレート16aと、連結雄部材17及び連結雌部材18とを連結する際の補強として用いるが、縦杭を設ける土質により、強度があまり問題とならない場合には、省略してもよいものである。また、ライナープレートとしては、円周を8等分した、円弧の中心角が45度のものを採用してもよく、その場合、円周連結縁が上下方向の補強の役割を果たすので、この場合も、強度的には裏当補強板材などを不要とすることができる可能性がある。
また、図21,22では、補強部材19を介在させたため、裏当補強板材16fの
内面とライナープレート16aの波形本体16bの最外周外面との間に隙間があるが、この隙間を埋めるようにこの部分だけに補強板を挟むようにすると、裏当補強板材16fの半径方向の強度が波形本体16bに支えられて向上する。なお、波形本体16bの波形状の補強を有するライナープレートに代えて、裏当補強板材16fの内周に接触するような鋼管(円管が好適であるが、これに限定されない。)の補強枠を設けるようにしても良い。
また、ここでは、ライナープレートが円周を4分割するものについて説明したが、円周の直径に応じて、5分割、6分割、それ以上の分割のものもあり、その場合には、連結雄部材、連結雌部材、補強部材などもそれに対応したものとなる。かつ、これらの部材とライナープレートと重ね合わせも各継ぎ目が相手の円弧の中心、あるいは、円弧部分になるように行なわれる。円弧形状維持強度を向上させるためである。
また、連結雄部材17、連結雌部材18、及び、補強部材19は市販品を用いたので、少量生産の場合は、材料費を下げることができる。しかし、これらの素材は、市販品に限定されるものではない。土留組立体16は、ライナープレート16aを2段積したものを例示したが、1段積、3段積以上であってもよい。
<実施形態8>
図25は、本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置及びその装置を用いる縦坑を利用した鉄筋組立工法の他例の概要を示すもので、(a)はその全体構成を示す概念的な縦断面図、(b)は、その鉄筋受け台の上面図、(c)は(b)の鉄筋受け台の要部外観斜視図、図26は、図25の鉄筋組立装置及び工法に含まれる鉄筋吊り下げ手段の要部を模式的に示すもので、(a)は、その鉄筋吊り下げ手段を模式的に示す図、(b),(c)は、その縦筋支持手段の要部の正面図、(d)はその支持縦筋連結手段の正面図 ,(e)は(d)の下面図である。
なお、図26(a)においては、中央に鉄筋吊り下げ手段41D(41U)の上面図を配置し、その左右に、この鉄筋吊り下げ手段41Dの内の上の昇降縦筋支持手段41Uの昇降手段(昇降用油圧シリンダ)44の縦断面図を示している。また、図26(b),(c)は、図26(a)のAA矢視断面図となっている。
これまで、図1〜図19を用いて説明した実施形態1〜5は、いずれも組立に使用される鉄筋とは、別個の鉄筋吊り下げ手段55〜55Bを、組立られる鉄筋と縦坑15Tとの間に設けて、これで鉄筋受け台47〜47Cを吊り下げるものであった。しかしながら、この方法では、この鉄筋吊り下げ手段55〜55Bの分だけ鉄筋と縦坑15Tとの間隔(間隙)が必要となり、縦坑15Tの規格によっては、間隔を確保できない場合もあった。
この実施形態8は、そのような鉄筋と縦坑15Tとの間に充分な間隔が確保できない場合にも本願の縦坑を利用した鉄筋組立ができるようにしたもので、実施形態1〜5と異なる点は、縦筋31の一部を鉄筋吊り下げ手段41Dの一部である支持縦筋31Aとして用い、この支持縦筋31Aを着脱可能に支持する縦筋支持手段46Aを用いた鉄筋吊り下げ手段41Dを備えた点である。以下、より具体的に説明する。
図25、26に示すように、この縦坑を利用した鉄筋組立装置60Aは、上述の鉄筋組立装置60に比べ、縦筋31の一部であって鉄筋受け台47Dに固定される縦筋31を鉄筋吊り下げ手段41Dの一部である支持縦筋31Aとして用い,この支持縦筋31Aを着脱可能に支持する縦筋支持手段46A(図26参照)を鉄筋吊り下げ手段41Dの支持手段として用いた点が異なっている。
鉄筋受け台47Dは、必要な縦筋を受けることができるようなリング状であって、その円周を4等分する位置に、それぞれ3本ずつ支持鉄筋31Aが定められた間隔をおいて固定されている。この固定の方法は、図26(c)に示すように、予め短寸の縦筋片31aを所定の位置に鉄筋受け台47Dに貫通穴を形成した上で、この貫通穴に縦筋片31aを貫通させた後に溶接等の方法で固定し、その後に、鉄筋連結手段34を用いて、クレーンで吊り下げられた支持鉄筋31Aと連結するようにすると、支持鉄筋31Aと鉄筋受け台47Dとの現場での固定作業が支持鉄筋31Aを直接溶接するより簡単になる。
しかしながら、鉄筋受け台47Dに設けられた貫通穴に、クレーンで吊り下げられた支持鉄筋31Aを貫通させて、その場で、支持鉄筋31Aを鉄筋受け台47Dに溶接等により固定するようにしてもよい。鉄筋受け台47Dの外周には、図17の鉄筋受け台47Aの被ガイド突起47bと同様な作用効果を有する被ガイド突起47dが設けられ、縦坑15T側にも、図示してはいないが、図17の昇降縦ガイド42Aと同様な昇降縦ガイドが設けられている。ただし、これらの被ガイド突起47dと昇降縦ガイドとは必須の構成要素ではない。
鉄筋受け台47Dには、また、そのリング形状を維持し、構造的強度を高めるための四角形状の補強枠47eが設けられている。補強枠47eは、この鉄筋受け台47Dで坑底から坑上端までのすべての縦筋と横筋とを支えた場合にも鉄筋受け台47Dが変形しないように強度的に補強するものであるが、例えば、リング形状の内周を小さくすることで代替してもよい。また、補強枠は、形成される縦坑の径と深さとによって、必要とされない場合もある。
ステージ48Aは、図1のステージ48と同じ役割をするものであるが、図1のステージ48に比べ、より高い位置に設けられている。このステージ48Aは上方の作業場となり、主に、後述するように横筋32の置き場所となるものである。符号51は縦坑15T上方の固定基礎孔30の内側にある縦坑上作業空間51である。
図25に示すように、鉄筋吊り下げ手段41Dは、縦坑15Tの上部に固定された固定ガイドリング42Aに設けられた固定縦筋支持手段41Lと、縦坑15Tの上方であって、この上方に固定された昇降手段(昇降用油圧シリンダ)44の端部に固定された昇降ガイドリング43Aに設けられ昇降可能となっている昇降縦筋支持手段41Uとを上下に2組備えている。
上下の昇降縦筋支持手段41Uと固定縦筋支持手段41Lとに共通するのは、それぞれ、H型鋼の周方向に可動な可動補助具46Bを介して、複数の、支持縦筋を着脱可能に支持する縦筋支持手段46Aを吊り下げていることである。この例では、可動補助具46Bは、各ガイドリング42A、43Aの円周を4等分する位置に設けられている。
図26(b)、(c)に示す縦筋支持手段46Aは、市販のものであり、異形棒鋼である縦筋の外形を利用して所定の重量に耐えるように、図示したように縦筋をロック状態で支持することができ、懸架用の懸架部46aと、縦筋の支持ロック状態を維持するためのロック維持手段46bと、そのロックを設定解除するためのロック操作手段46cとを備えている。縦筋支持手段46Aは、懸架部46aによって、可動補助具46Bに吊り下げられている。
ロック維持手段46bは二点鎖線の状態から実線の状態に戻るように、ロック操作手段46cは図26(c)の状態から図26(b)の状態に戻るように、常に付勢されている。また、ロック維持手段46bは実線の通常状態で、ロック操作手段46cの図26(b)のロック状態を維持するように作用する。
可動補助具46Bは、ガイドリング43Aを包むような角鋼管の可動本体部46dと、この可動本体部46dの下方に設置された径方向移動支持部46eと、この径方向移動支持部46eに対して、ガイドリング43Aで形成された円周の中心方向に沿って移動する移動懸架補助具46fとを備えている。この移動懸架補助具46fに縦筋支持手段46Aの懸架部46aが吊り下げられている。縦筋支持手段46Aには、それぞれ対応する径方向移動支持部46eと移動懸架補助具46fとが必要である。修正
本発明の上下の昇降縦筋支持手段41Uと固定縦筋支持手段41Lとにおいては、このような構成の縦筋支持手段46Aと可動補助具46Bとの組み合わせにより、図26(b)、(c)のような二つの位置と状態とを形成することができる。
図26(b)は、縦筋支持手段46Aがガイドリング43Aの円周の一番内位置(中心に近い位置)、つまり、昇降縦筋支持手段41Uの内側位置にあって、支持縦筋31Aをロック支持している状態を示している。図26(c)は、これに対し、支持縦筋31Aを開放し縦筋支持手段46Aが昇降縦筋支持手段41Uの外側位置にあって、支持縦筋31Aと縦筋支持手段46Aとの間に間隙があって、横筋32がこの間隙を上下通過可能な状態を示している。
図26(b)の縦筋支持手段46Aの支持縦筋31Aをロック支持状態と、図26(c)の開放状態とを達成するには、ロック維持手段46bとロック操作手段46cとを適宜二点鎖線方向に下げ操作すれば良い。こうして、開放、支持の操作には、二段階の操作を必要として誤動作による解除・支持を防止している。なお、ロック維持手段とロック操作手段とは紐状のものを含むものであってもよい。
縦筋支持手段46Aを用いる個数は、一個あたりの定格支持可能荷重と、組み立てる鉄筋(縦筋と横筋等の全体)の総重量との関係で決められるものであるが、例えば、縦坑の内径が3メートルで、深さが20メートルの場合で、鉄筋重量が20トンとなる場合は、2トン定格の縦筋支持手段46Aを、この例のように、3個ずつ4か所で、合計12個用いると、全体の定格重量が、24トンとなって、必要な鉄筋を坑上端から坑底までずっと支持することができる。
なお、縦筋支持手段46Aを用いる位置と個数、つまり、支持鉄筋31Aの位置と個数は、組み立てられる鉄筋の外径と長さ(深さ)とによって定まる必要な全体の定格重量によって決められるもので、この例の4等分で各3個ずつの計12個だけに限定されず、等分数は、2等分や、3等分、4等分以上であっても良く、個数もこの例示のものに限定されない。
図26(d)、(e)に示す支持縦筋連結手段34は、市販のものであり、異形棒鋼である縦筋の外形を利用して所定の重量に耐えるように、図示したように支持縦筋31A同士を上下に連結することができるものである。ここで、支持縦筋31Aの連結は、相互に連結方向が、支持縦筋31Aに取り付ける横筋32に両方が接触するように、つまり、横筋32の円周方向になるように連結するようになっている。そうでないと、支持縦筋31Aへの横筋32の結束ができないからである。
この支持縦筋連結手段34で支持縦筋31Aを上下に連結すると、連結した上の支持鉄筋31Aは、鉄筋1本分だけ横筋の周方向に位置がずれることになる。このため連結前後の下の支持鉄筋31Aを受ける縦筋支持手段46Aの円周方向の位置と、上の支持鉄筋31Aの円周方向との位置が鉄筋1本分だけ横筋の周方向にずれる。このずれを吸収するのが、既に説明したガイドリング42A、43Aの円周方向に位置可動に設けられた可動補助具46Bである。
この円周方向のずれは、この図26の例では、12本の支持縦筋31Aすべてについて同じ方向にずらすようにするのが良い。そして、その次の上下連結をする際には、反対方向へすべての支持縦筋31Aをずらすようにすれば、可動補助具46Bの移動が最小範囲に収まるのでよい。しかし、ずらし方向は必ずしも、交互でなくともよい。こうして、通常縦筋の市販長さは、一定の長さ(例えば、7m)に決められているが、その市販のものを使って、いくらでも長い縦坑用の鉄筋を組み立てることができる。
なお、可動補助具46Bをガイドリング42A、43A上での円周方向に移動させる場合には、この可動補助具46Bが吊り下げている縦筋支持手段46Aが支持鉄筋31Aを支持していない状態で行うと、鉄筋などの荷重が負荷されないので、人の手でも容易に移動させることができる。この際、図26(b),(c)で説明したように、ガイドリング42A、43Aの径方向の移動も行われる。
つまり、支持鉄筋31Aを支持する場合には、縦筋支持手段46Aが支持鉄筋31Aを支持できるように図26(b)の状態に、これに対し、支持鉄筋31Aを開放した場合には横筋の通過間隙を確保するために図26(c)の状態に移動させる。この縦筋支持手段46Aの移動も上述の通り無負荷の状態で行われる。
つまり、下の固定縦筋支持手段41Lの可動補助具46Bと縦筋支持手段46Aとを移動させる場合は、支持鉄筋31Aを上の昇降縦筋支持手段41Uで支持するようにし、上の昇降縦筋支持手段41Uの可動補助具46Bと縦筋支持手段46Aとを移動させる場合は、下の固定縦筋支持手段41Lで支持鉄筋31Aを支持するようにすればよい。
この移動の際、可動補助具46Bの移動量は支持縦筋31A一本分だけで、移動量が決まっているので、両端位置を規制するようなストッパを、ガイドリング42A、43Aの可動補助具46Bが設けられている部分に設けておくと、移動作業を簡単にかつ間違いなく行うことができる。ただし、これは交互に反対方向に支持縦筋31Aを上下に連結する場合に限定される。
図27は、図25の鉄筋組立装置及び工法に含まれる横筋カゴを模式的に示すもので、(a)は、全体正面図、(b)は(a)の上面図、(c)は(a)の要部縦断面図である。この図27の横筋カゴ49Aは、図4で説明した横筋カゴ49に比べ、横筋32をそれぞれ個々に内側から受ける横筋受け49eを備えている点が異なっている。
横筋カゴ49Aは、横筋32の内周を4等分する位置に設けられた縦部材49cと、この縦部材49c同士を横筋32の内側部分で連結する横部材49dと、縦部材49cの横筋32の内周に対面する側に設けられた前記横筋受け49eと、上方の横部材49dの上側に設けられたフック部49fとを備えている。
縦部材49cと横部材49dとは平棒鋼で構成されたものとするのがよい。横筋受け49eは、横筋32を円周側方の内周側から受け入れるもので、略丸棒状の横筋32の少なくとも半周を受けて、4つの位置の横筋受け49eで受けられた横筋32は自然状態では、落下することはない。フック部49fは、この横筋カゴ49Aをセットされた横筋32と共に、クレーンなどで吊り下げる際に用いるものである。
この横筋カゴ49Aには、定尺の縦筋31に取り付けるべき個数の横筋32が取り付けられるようにするのが、鉄筋の組立上は便利である。つまり、一回の横筋カゴ49Aの横筋32の本数で、定尺一本分の縦筋31に必要な本数を確保することができる。
この横筋カゴ49Aは、図27(a)の状態で吊り下げられて、縦坑側で準備ができた縦筋31A(31)の先端部分から、図27(b)に示すように縦部材49cが縦筋31A(31)と縦筋31(A31)との間に入るようにして下降させ、人が縦坑側から取れる高さになったら、図27(c)から解るように、一番下の横筋32から順に、人の手で少し内径を広げるようにすることで、簡単に横筋カゴ49Aから取り外せ、既設の縦筋31A(31)の外側を下降させて、目的位置で縦筋31A(31)に取り付けるようにすることができる。
なお、図27(c)に示したように、この横筋カゴ49Aにおいては、図4の横筋カゴ49のように横筋32の上下重なり部32bを交互に対向した位置となるように積み上げる必要はなく、同じ位置で積み上げることができ、それは、本来の縦筋31(31A)への取り付け位置ともなるので、その点でも横筋32の取り付け工程がより省人化される。
横筋カゴ49Aの縦部材49cの本数は、この例の4本に限定されず、2本以上であれば良い。また、縦部材49cに横筋32がしっかり嵌め受けられる場合には、縦部材49cだけでのクレーン吊り下げが可能となり、横部材49dは必ずしも必須のものではない。
また、横筋カゴ49Aの横筋受けは、図示の半円形のものに限定されず、波板を用いたものや、また、棒状の突起を所定間隔で設けたようなものであってもよい。
さて、上述のような構成の縦坑を利用した鉄筋組立装置60Aを用いて、縦坑を利用して鉄筋を組み立てる方法について以下、図28〜31などを用いて説明する。まず、地上に支持縦筋31Aを必要な本数だけ、この例では、12本用意して、図3(a)で説明したように、縦筋吊り下げリング33に連結し、図3(b)〜(d)に示すように吊り下げる。
この状態で、図28に示すように、地上で鉄筋受け台47Dを支持縦筋31Aに固定した後、所定の本数の横筋32を順次、支持縦筋31Aに組みつけて行く(初期工程)。この際、必要に応じて、支持縦筋31Aと横筋32との接合部分を単に結束線で結束するだけでなく、溶接するようにしてもよい。溶接すると、単に、両者の結束だけでなく、両者の相対的な方向性も維持することができ、支持縦筋31Aと横筋32とで構成された鉄筋カゴ部分のカゴ形状の形状維持強度が増す。
なお、このように自由状態の支持縦筋31Aを必要な本数だけまずクレーンで吊り下げ、その後に、必要に応じて横筋等を地上で取り付けるという方法自体がこれまで、あまり、試みられていなかったことであり、このような工程を採用することで、横筋32の最初の取り付け作業が地上で行えるので、その取り付け時間を短縮することができる。また、この初期工程によれば、先に横筋32を支持縦筋31Aに組み付けた後に、その組み付け後の鉄筋をクレーンで吊り上げる際の困難さの問題も発生しない。
この鉄筋組立装置60Aを用いる場合には、最初の支持鉄筋31Aに鉄筋受け台47Dを取り付けておく必要から、上記初期工程を地上で行うようにし、その流れの中で、必要な本数の横筋32も取り付けるようにしたものである。一方、地上では、鉄筋受け台47Dだけを図25で説明したように最初の支持鉄筋31Aに固定するようにして、横筋32の取り付けは、縦坑を利用して行うようにしてもよい。
図28の状態の鉄筋を本発明の鉄筋組立装置60Aの縦坑15Tの中にいれた状態が図25(a)に示した状態である。この状態では、支持鉄筋31Aは、固定縦筋支持手段41Lで支持されている。
図29は、図25〜図27の鉄筋組立装置を用いた鉄筋組立工法の縦筋追加工程を示す概念的な縦断面図である。上記の工程の次には、図29に示す縦筋追加工程がある。つまり、残りの縦筋31を順次クレーンCRで吊り下げて、既にある横筋32に取り付けていく作業を繰り返すと、図29においてクレーンCRの無い状態となり、この縦筋追加工程が終了する。
図30は、図25〜図27の鉄筋組立装置を用いた鉄筋組立工法の横筋追加工程を示すもので、(a)、(b)はその概念的な縦断面図である。横筋追加工程では、図30(a)、(b)に示すように、下の固定縦筋支持手段41Lで支持鉄筋31Aを支持しながら、横筋32をステージ48A上の横筋カゴ49Aから下方に取り出して、縦筋31+31Aの外側に一定間隔で取り付けて行く。
図31(a)、(b)は、図25〜図27の鉄筋組立装置を用いた鉄筋組立工法の横筋後追加工程を示す概念的な縦断面図、(c)は鉄筋組立が済んだ状態を示す縦断面である。横筋後追加工程について説明する。
上記横筋追加工程は、上の昇降縦筋支持手段41Uの下降ストロークの間続けることができるが、上の昇降縦筋支持手段41Uが最下部まで達した時には、一度、支持縦筋31Aを下の固定縦筋支持手段41Lで支持して、上の昇降縦筋支持手段41Uを再度その最上部まで上昇させる必要がある。しかし、横筋32の縦筋31への取り付けピッチより、縦筋支持手段46Aの支持縦筋支持長さ(市販品の仕様に依存する。)が長い場合には、横筋32を所定のピッチでは取り付けできない部分が必然的に生じる。
しかし、それでは、鉄筋の仕様強度を満足することができないので、その横筋未取り付け部分に横筋を後から横筋を追加する必要があり、それをここでは、横筋後追加工程とし、以下に説明する。図31(a)において固定縦筋支持手段41Lの縦筋支持手段46Aで支持されている部分が横筋未取り付け部分であるとする。
この横筋未取り付け部分については、図31(b)に示すように、上の昇降縦筋支持手段41Uをその昇降ストロークの4分の3程度の所まで上げてから、その縦筋支持手段46Aで支持縦筋31Aを支持してから、下の固定縦筋支持手段41Lの縦筋支持手段46Aでの支持を開放し、この縦筋支持手段46Aが支持縦筋31Aから離れ、図26(c)に示した位置になるようにする。
その状態で、あるいは、支持縦筋31Aを支持した状態の上の昇降縦筋支持手段41Uを一度上に上げて、開放された横筋未取り付け部分に横筋32を追加するとよい。この際、横筋追加工程で横筋未取り付け部分のすぐ上の横筋32の下に余分の横筋32を仮留め状態で残しておくと、この横筋追加工程を非常にスムーズに行うことができる。
なお、上記の工程において、縦筋31の継ぎ足しが必要になった場合は、図28で説明した方法と同様の方法で、まず、支持縦筋31Aだけを継ぎ足して、図26(d)に示したように上下の支持縦筋31Aを連結し、その後は、横筋32を支持縦筋31Aがカゴ状状態を維持できる程度まで取り付ける(縦筋継ぎ足し工程)。ここで、支持縦筋31Aの上下連結は、結束線で結束してもよく、溶接でもよい。
こうして、初期工程の後、順次、縦筋追加工程、横筋追加工程、縦筋継ぎ足し工程、横筋後追加工程を、少なくとも上下の昇降縦筋支持手段41U、固定縦筋支持手段41Lのいずれかで支持縦筋31Aを支持しながら、縦坑15Tの上端付近まで、鉄筋の組立が済んだら、図31(c)の状態となる。
その後、坑底に鉄筋受け台47Dを残したまま、土留体15を順次引き上げて、坑壁の露出した部分にコンクリートを打設して行くと、縦杭の施工が完了し、図8のような縦杭CCが出来る。この際、繰り返しとなるが、コンクリートが坑壁の露出部分に直に打設され固化するので、縦杭CCの周面摩擦が格段に向上する。
このコンクリートの初期打設の際、坑底に鉄筋受け台47Dが残されているので、それが重しとなり、コンクリート打設による鉄筋の浮き上がりを防止して、理想的なコンクリート打設を行うことができる。
上述から解るように、この実施形態の縦坑を利用した鉄筋組立装置60Aによれば、縦筋組立装置60の効果である、縦筋の吊り下げに大きなクレーンを必要とせず、かつ、縦筋と横筋との組立に余計な場所を取らず、狭隘な山間僻地でも必要な長さの鉄筋の組立を可能とする、という効果を発揮する。その上、縦筋の一部である支持縦筋31Aを吊り下げ手段とするので、別個の吊り下げ手段が不要となり、その分コストを下げることができる。また、縦坑15Tと組み立てるべき鉄筋との間の間隙に制約がある場合にも、鉄筋の縦坑を利用した組立ができるという効果を発揮することができる。本発明の上記鉄筋組立工法によれば、上記鉄筋組立装置の効果を、組立工法として発揮することができる。
加えて、従来の鉄筋組立工法においては、本来の縦筋の設置の前に、掘削後の縦坑に溶接等の方法で仮縦筋を設置し、この仮縦筋の内側に横筋を仮留めした後に、その内側に本来の縦筋を入れ、この縦筋と横筋とを結束等した後に、更に仮縦筋を取り除くという余分な工程が必要であったが、本発明の鉄筋組立方法では、そのような余分な工程が不要となり、大幅な工程削減を達成することができる。
また、上記従来の鉄筋組立方法では、横筋の水平と相互間隔の維持は横筋の内側から行わざるを得ないので、手間がかかり、かつ、正確に行うことができなかった。しかし、本発明の鉄筋組立方法では、本来の縦筋31(31A)の外側に取り付けられる横筋32をステージ48A上や、縦坑上作業空間51で行うことができ、横筋32の全周を見通しながら、その水平と相互間隔の維持をすることができるので、それを正確に行うことができる。
更に、この縦坑を利用した鉄筋組立装置60Aと組立工法とによれば、支持縦筋31Aが上下に鉄筋連結手段34によって連結されて坑底から坑上端まで強固に一本化した状態でコンクリート内に打設され、かつ、鉄筋連結手段34部分は、コンクリート内での上下左右前後方向への位置規制構造体として機能するので、形成された縦杭CCの構造的強度がその分だけ向上するものと思われる。
上記の縦坑を利用した鉄筋組立装置60Aと組立工法の効果は、これらを用いる縦杭施工法においても発揮される。
<実施形態9>
図32(a)は、本発明の鉄筋組立工法を用いた縦杭施工法で用いられる、縦孔掘削装置の他例を示す要部縦断面図、(b)は、市販の電動バックホーを示す概略図である。この図32に示す縦孔掘削方法は、市販の電動バックホーの一部を縦孔掘削装置20Aとして、図10〜15で説明した縦孔掘削装置20の代わりに用いるものである。
この電動バックホー型縦孔掘削装置20Aは、図32(b)に示すように、市販の電動バックホーDBから、水平移動のためのクローラ部分と、このクロール部分に連結された旋回部分(二点鎖線で示す。)を取り除いた本体部77を、縦孔掘削装置20の移動台4に設置したものである。電動バックホー型縦孔掘削装置20Aは、また、縦孔掘削装置20と同様の両口バケット6Aと、破砕機8Aと、この破砕機8Aに連結された強力吸引筒10Aとを備えており、縦坑掘削を行うことができる。
このような構成で、この電動バックホー型縦孔掘削装置20Aを用いた掘削方法によれば、縦孔掘削装置20を用いた場合の掘削方法と同様な効果を発揮する上に、市販品の本体部77をそのまま使えるので、掘削装置20Aの製造が簡単になる、という効果を発揮する。
図33は、本発明の鉄筋組立工法を用いた縦杭施工法で用いられる縦孔掘削装置の他例を示す要部縦断面図である。この図33に示す縦孔掘削方法は、市販の電動バックホー型縦孔掘削装置20Bを、図10〜15で説明した縦孔掘削装置20の代わりに用いるものである。
この電動バックホー型縦孔掘削装置20Bは市販品そのままで、図10〜15で説明した縦孔掘削装置20と同様の破砕機8Bと、この破砕機8Bに連結された強力吸引筒10Bとを備えており、縦坑掘削を行うことができる。
このような構成で、この電動バックホー型縦孔掘削装置20Bを用いた掘削方法によれば、縦孔掘削装置20を用いた場合の掘削方法と同様な効果を発揮する上に、市販品をそのまま使えるので、掘削装置20Bの製造が非常に簡単になる、という効果を発揮する。
ここで説明した縦孔掘削装置20A、20B、また、先に説明した縦孔掘削装置20,更に、図16で説明した縦孔掘削ユニット74のいずれも、実施形態1、3〜5、実施形態8のいずれの縦坑を利用した鉄筋組立方法のいずれとも組み合わせることができ、その場合には、それぞれの効果を相乗的に発揮するものである。
なお、本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置、縦坑を利用した鉄筋組立工法、及び、この工法を用いた縦杭施工法は、上記の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含み、それらの組み合わせたものは、その組み合わされる個々の部分の効果を相乗的に発揮することができる。
例えば、昇降用油圧シリンダは、特許文献2に記載の土留体設置回収式基礎縦杭施工システムで用いられた離接機構13を転用するのが、無駄がなくて良いか、縦坑を利用した鉄筋組立装置で専用に用いられるチェックバルブ付き油圧シリンダであっても良い。また、固定基礎孔30についても、特許文献2のものに限定されない。
また、図9では、二重の鉄筋の例を示したが、三重以上のものにも同様に本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置及び組立方工法を用いることができる。また、土留体の下降を用いながら掘削する装置もここで説明した装置に限定されず、特許第4022570号公報記載の縦孔掘削ユニットや、特許第3965421号記載の掘削具、掘削装置や、特許第4022570号公報記載の縦孔掘削ユニットや、特許第4000004号公報のアースオーガによる縦坑の掘削装置や、その他の従来の手掘りや掘削装置によるものであってもよい。
本発明の縦坑を利用した鉄筋組立装置、縦坑を利用した鉄筋組立工法、及び、この工法を用いた縦杭施工法は、縦筋の吊り下げに大きなクレーンを必要とせず、かつ、縦筋と横筋との組立に余計な場所を取らず、狭隘な山間僻地でも必要な長さの鉄筋の組立を可能とすることが要請される、送電線用鉄塔や橋梁や高架鉄道などの建築物のための強固な基礎縦杭を施工するような土木関連の産業分野に用いることができる。

Claims (3)

  1. 掘削後の縦坑に設けられる縦筋と横筋とで構成された鉄筋を組み立てる際に、この縦坑を利用する、縦坑を利用した鉄筋組立装置であって、
    クレーンで吊り下げて供給される縦筋と、それに組み付けられる横筋とを、鉄筋の組立終了まで吊り下げ可能な鉄筋吊り下げ手段を備え、
    前記鉄筋吊り下げ手段は、少なくとも、最下端の縦筋の一部の先端に固定支持され、他の縦筋を受ける鉄筋受け台と、前記鉄筋受け台に固定支持された支持縦筋を着脱可能に支持する縦筋支持手段を少なくとも上下に2組備え、一方の縦筋支持手段は、前記縦坑の上部に固定された固定縦筋支持手段であり、他方の縦筋支持手段は、前記縦坑の上方であって、昇降手段の端部に固定されて昇降可能となっている昇降縦筋支持手段であり、
    前記固定縦筋支持手段と前記昇降縦筋支持手段との少なくともいずれかで、支持縦筋を支持しながら、該鉄筋受け台を前記縦坑の上方から坑底まで上下昇降させて鉄筋を組み立てることを特徴とする縦坑を利用した鉄筋組立装置。
  2. 請求項1記載の縦坑を利用した鉄筋組立装置を用い、鉄筋吊り下げ支持手段によって支持縦筋を支持し、順次、横筋と縦筋とを追加して必要な長さの鉄筋を組立することを特徴とした、縦坑を利用した鉄筋組立工法。
  3. 土留体を順次下降させながら、小径で深い縦孔を掘削し縦杭を施工する工法であって、
    縦孔掘削装置で縦孔を掘削する工程と、
    こうして形成された縦坑内に、請求項2記載の縦坑を利用した鉄筋組立工法により必要な長さの鉄筋を設置する工程と、
    鉄筋受け台を坑底に残したまま、土留体を順次引き上げながら、土留体の無い縦孔に直接コンクリートを打設して縦杭を施工する工程とを備えたことを特徴とする縦杭施工法。
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