JP6162353B1 - 減震金物 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に製造することができ、且つ施工性を向上させることができる。【解決手段】減震金物10の下側プレート20は、基礎90の上面から突出するアンカーボルト91が挿通される中心孔21と、中心孔21を囲むとともに上方に向けて突出して形成されたリング突条22とを有している。上側プレート30は、アンカーボルト91が挿通される中心孔33と、中心孔33を含むとともに下側プレート20に向けて膨出されて下側プレート20の上面における中心孔21とリング突条22との間の部分に接触する膨出部32とを有している。下側プレート20及び上側プレート30の双方は、平行に延在する一対の縁部29,39をそれぞれ有している。下側プレート20の一対の縁部29と上側プレート30の一対の縁部39とが平面視においてそれぞれ一致している。【選択図】図1
Description
本発明は、建物の基礎と土台との間に介設されて基礎から土台に伝達される地震エネルギを低減する減震金物に関する。
従来、建物の基礎と土台との間に重ね合わされた状態で介設された下側部材及び上側部材を備えた摩擦減震装置(以下、減震装置)がある(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の減震装置には、基礎の上面から上方に向けて突出するアンカーボルトが挿通されている。土台には、アンカーボルトが挿通される挿通孔が上下に貫通して形成されている。また、挿通孔の上端部は、他の部分よりも拡径された拡径部とされており、アンカーボルトの上端部全体を収容している。アンカーボルトの上端部のうち拡径部の底面よりも突出する部分には、座金及び2つのナットが下側から順に取り付けられている。
特許文献1に記載の減震装置には、基礎の上面から上方に向けて突出するアンカーボルトが挿通されている。土台には、アンカーボルトが挿通される挿通孔が上下に貫通して形成されている。また、挿通孔の上端部は、他の部分よりも拡径された拡径部とされており、アンカーボルトの上端部全体を収容している。アンカーボルトの上端部のうち拡径部の底面よりも突出する部分には、座金及び2つのナットが下側から順に取り付けられている。
減震装置を構成する下側部材は、円盤状をなしており、アンカーボルトが挿通される中心孔を有している。下側部材の上面には、断面が略二等辺三角形または略等脚台形をなすリング突条が形成されている。
上側部材は、中空の円盤状をなしており、アンカーボルトが挿通される中心孔を有している。上側部材の下面には、断面が下方に向けて広がる略等脚台形をなし、下側部材のリング突条を被包するリング被包溝が形成されている。
下側部材の下面及び上側部材の上面には、下方及び上方にそれぞれ突出する凸起や凸条が形成されており、これらの凸起や凸条が基礎や土台に食い込むようになっている。
下側部材の中心孔の内径は、アンカーボルトの外径よりも僅かに大きく設定されているのに対して、上側部材の中心孔の内径及び土台の挿通孔の内径は、基礎(下側部材)と土台(上側部材)とが相対変位できるように下側部材の中心孔の内径よりも大きく設定されている。
下側部材の中心孔の内径は、アンカーボルトの外径よりも僅かに大きく設定されているのに対して、上側部材の中心孔の内径及び土台の挿通孔の内径は、基礎(下側部材)と土台(上側部材)とが相対変位できるように下側部材の中心孔の内径よりも大きく設定されている。
こうした減震装置によれば、基礎に対して地震エネルギが入力された際に、下側部材と上側部材とが滑りながら相対変位することにより基礎から土台に伝達される地震エネルギが低減される。
ところで、特許文献1に記載の減震装置においては、下側部材の下面及び上側部材の上面に凸起や凸条が形成されている。また、上側部材は中空の円盤状をなしている。そのため、下側部材及び上側部材を鋳造にて形成しなければならず、バリ取りなどの後工程が必要となる。
また、基礎と土台との間には、減震装置の他に基礎パッキンが介設されることがある。しかしながら、特許文献1に記載の減震装置は、全体として円盤状をなしているため、基礎の上面において減震装置と略長方形板状をなす基礎パッキンとを隣り合わせて施工すると、基礎パッキンと減震金物の縁部との間に隙間が生じやすい。そのため、基礎と土台との間のスペースにおける減震金物と基礎パッキンとの収まり具合、所謂取り合いが悪く、施工性において改善の余地を残すものとなっている。
本発明の目的は、容易に製造することができるとともに施工性を向上させることのできる減震金物を提供することにある。
上記目的を達成するための減震金物は、建物の基礎の上面に載置される下側プレート及び前記下側プレートの上面と土台との間に介設される上側プレートを備え、前記基礎に対して地震エネルギが入力された際に、前記下側プレートと前記上側プレートとが滑りながら相対変位することにより前記基礎から前記土台に伝達される地震エネルギを低減する。前記下側プレートは、前記基礎の上面から突出するアンカーボルトが挿通される中心孔と、前記中心孔を囲むとともに上方に向けて突出して形成された突条とを有しており、前記上側プレートは、前記アンカーボルトが挿通される中心孔と、前記中心孔を含むとともに前記下側プレートに向けて膨出されて前記下側プレートの上面における前記突条の内周側の部分に載置される膨出部とを有しており、前記下側プレート及び前記上側プレートの双方は、平行に延在する一対の縁部をそれぞれ有しており、前記下側プレートの周縁及び上側プレートの周縁は共に同一の大きさの長方形状をなし、前記下側プレートの一対の縁部と前記上側プレートの一対の縁部とが平面視においてそれぞれ一致しており、前記上側プレートは、前記膨出部を有する本体プレートと、前記本体プレートの上面に固定された蓋プレートとを有しており、前記蓋プレートには、前記アンカーボルトが挿通される中心孔が形成されている。
同構成によれば、基礎と土台との間に上側プレートと下側プレートとが上下に重ね合わされた状態で介設されることにより、基礎と土台とが相対変位可能とされる。このため、基礎に対して地震エネルギが入力された際には、下側プレートと上側プレートとが滑りながら相対変位しようとする。このとき、下側プレートの上面、特に突条の内周側の部分や突条と、上側プレートの膨出部の底部との間に摩擦力が作用することから、基礎から土台に伝達される地震エネルギを低減することができる。
また、上記構成によれば、金属板材をプレス加工することにより下側プレート及び上側プレートの双方を形成することが可能であることから、減震金物を容易に形成することができる。
また、上記構成によれば、下側プレートの一対の縁部と上側プレートの一対の縁部とがそれぞれ直線状に延在するとともに平面視においてそれぞれ一致する。このため、基礎の上面において減震金物と略長方形板状をなす基礎パッキンとを隣り合わせて施工したときに、基礎パッキンと減震金物の縁部との間の隙間が小さくなる。したがって、基礎と土台との間のスペースにおける減震金物と基礎パッキンとの収まり具合、所謂取り合いがよくなる。したがって、施工性を向上させることができる。
本発明によれば、容易に製造することができるとともに施工性を向上させることができる。
以下、図1〜図6を参照して、一実施形態について説明する。
図1及び図2に示すように、木造建物のコンクリート基礎(以下、基礎90)には、アンカーボルト91の下部が固定されている。アンカーボルト91は、基礎90の上面から上方に向けて突出している。
図1及び図2に示すように、木造建物のコンクリート基礎(以下、基礎90)には、アンカーボルト91の下部が固定されている。アンカーボルト91は、基礎90の上面から上方に向けて突出している。
基礎90の上面には、アンカーボルト91が挿通された減震金物10が載置されている。減震金物10の両側には、通気機能を有する基礎パッキン99が載置されている。減震金物10及び基礎パッキン99の厚さは共に例えば20mmである。
図2に示すように、減震金物10は平面視正方形状をなしている。また、基礎パッキン99は、平面視長方形状をなしている。なお、基礎パッキン99として、通気機能のないものを採用することもできる。
図1に示すように、減震金物10及び基礎パッキン99の上面には、木材からなる土台80が基礎90の延在方向(同図の左右方向)に沿って設けられている。
土台80には、アンカーボルト91が挿通される挿通孔81が上下に貫通して形成されている。また、挿通孔81の上端部は、他の部分よりも拡径された拡径部82とされており、アンカーボルト91の上端部全体を収容している。
土台80には、アンカーボルト91が挿通される挿通孔81が上下に貫通して形成されている。また、挿通孔81の上端部は、他の部分よりも拡径された拡径部82とされており、アンカーボルト91の上端部全体を収容している。
アンカーボルト91の上端部のうち拡径部82の底面よりも突出する部分には、丸座金などの座金92、皿ばね93、及びロックナット94が、下側から順に取り付けられている。
次に、本実施形態の減震金物10について詳細に説明する。なお、以降において、図5及び図6の上下方向及び左右方向をそれぞれ長さ方向及び幅方向として説明する。
図1〜図4に示すように、減震金物10は、基礎90と土台80との間に重ね合わされた状態で介設されるものであり、基礎90の上面に載置される下側プレート20と、下側プレート20の上面と土台80の下面との間に介設される上側プレート30とを有している。
図1〜図4に示すように、減震金物10は、基礎90と土台80との間に重ね合わされた状態で介設されるものであり、基礎90の上面に載置される下側プレート20と、下側プレート20の上面と土台80の下面との間に介設される上側プレート30とを有している。
<下側プレート20>
図1、図2、図3及び図6に示すように、下側プレート20は、所定の厚さ(例えば1.2mm)のステンレス鋼板をプレス加工することにより形成されており、平面視正方形状をなしている。すなわち、下側プレート20は、長さ方向に沿って平行に延在する一対の縁部29をそれぞれ有している。なお、下側プレート20の4つの角部は円弧状に面取りされている。
図1、図2、図3及び図6に示すように、下側プレート20は、所定の厚さ(例えば1.2mm)のステンレス鋼板をプレス加工することにより形成されており、平面視正方形状をなしている。すなわち、下側プレート20は、長さ方向に沿って平行に延在する一対の縁部29をそれぞれ有している。なお、下側プレート20の4つの角部は円弧状に面取りされている。
図1、図4及び図6に示すように、下側プレート20には、アンカーボルト91が挿通される中心孔21と、中心孔21を囲むとともに上方に向けて突出して形成された略円環状のリング突条22とが形成されている。中心孔21の内径は、アンカーボルト91の外径よりも僅かに大きく設定されている。
図6に示すように、下側プレート20の幅方向における両縁部29とリング突条22との間には、長さ方向に沿って延在する一対のストレート突条24がそれぞれ形成されている。リング突条22とストレート突条24との間の部分は、上方に向けて突出されており、リング突条22及びストレート突条24に連なっている。
図4及び図6に示すように、一対のストレート突条24の裏面には、一対の下側溝部25が形成されている。
<上側プレート30>
図1〜図5に示すように、上側プレート30は、本体プレート31と、本体プレート31の上面に固定された蓋プレート40とを有している。
<上側プレート30>
図1〜図5に示すように、上側プレート30は、本体プレート31と、本体プレート31の上面に固定された蓋プレート40とを有している。
まず、本体プレート31について説明する。
本体プレート31は、所定の厚さ(例えば1.2mm)のステンレス鋼板をプレス加工することにより形成されており、平面視正方形状をなしている。すなわち、上側プレート30は、平行に延在する一対の縁部39をそれぞれ有している。本体プレート31の周縁及び下側プレート20の周縁は共に同一の大きさの正方形状をなしている。
本体プレート31は、所定の厚さ(例えば1.2mm)のステンレス鋼板をプレス加工することにより形成されており、平面視正方形状をなしている。すなわち、上側プレート30は、平行に延在する一対の縁部39をそれぞれ有している。本体プレート31の周縁及び下側プレート20の周縁は共に同一の大きさの正方形状をなしている。
したがって、図1及び図4に示すように、下側プレート20の一対の縁部29と上側プレート30の一対の縁部39とが平面視においてそれぞれ一致している。なお、本体プレート31の4つの角部は、下側プレート20の角部と同様にして円弧状に面取りされている。
図1、図3〜図5に示すように、本体プレート31は、アンカーボルト91が挿通される中心孔33と、中心孔33を含むとともに下側プレート20に向けて膨出されて下側プレート20の上面におけるリング突条22の内周側の部分に載置される下面視円形状の膨出部32とを有している。中心孔33の内径は、下側プレート20の中心孔21の内径よりも大きく設定されている。
図1、図3及び図5に示すように、膨出部32における中心孔33の周縁部34は、膨出部32の底部37から屈曲されて上方に向けて突出している。
図1、図4及び図5に示すように、膨出部32の底部37には、複数の貫通孔35が周方向に間隔をおいて形成されている。本実施形態では、4つの貫通孔35が周方向に等間隔にて形成されている。
図1、図4及び図5に示すように、膨出部32の底部37には、複数の貫通孔35が周方向に間隔をおいて形成されている。本実施形態では、4つの貫通孔35が周方向に等間隔にて形成されている。
本体プレート31の幅方向における両縁部39と膨出部32との間には平面部38が形成されている。両縁部39は、平面部38よりも長さ方向全体にわたって上方に位置しており、両縁部39と平面部38との間には段差が形成されている。
次に、蓋プレート40について説明する。
図1〜図4に示すように、蓋プレート40は、所定の厚さ(例えば1.2mm)のステンレス鋼板をプレス加工することにより形成されており、平面視長方形状をなしている。すなわち、蓋プレート40の周縁は長方形状をなしている。
図1〜図4に示すように、蓋プレート40は、所定の厚さ(例えば1.2mm)のステンレス鋼板をプレス加工することにより形成されており、平面視長方形状をなしている。すなわち、蓋プレート40の周縁は長方形状をなしている。
図2に示すように、蓋プレート40の長さ(同図の上下方向の長さ)は、本体プレート31の長さと同一である。また、蓋プレート40の幅(同図の左右方向の長さ)は、本体プレート31の幅よりも小さくされている。なお、蓋プレート40の4つの角は面取りされていない。
蓋プレート40には、アンカーボルト91が挿通される中心孔41が形成されている。中心孔41の内径は、土台80の挿通孔81の内径よりも僅かに小さく設定されている。また、中心孔41の内径は、下側プレート20の中心孔21の内径よりも大きく設定されている。本実施形態では、中心孔41の内径は、本体プレート31の中心孔33の内径よりも大きく設定されている。
蓋プレート40は、本体プレート31の平面部38の上面に対して溶接により固定されている。本実施形態では、蓋プレート40の4つの角部に近接した部分に、本体プレート31と蓋プレート40とを溶接した溶接部36がそれぞれ形成されている。
図3及び図4に示すように、上側プレート30の上面における本体プレート31の幅方向の両縁部39と蓋プレート40の幅方向の両縁部49との間には、直線状に延在する一対の上側溝部45が形成されている。
前述した下側プレート20の一対の下側溝部25は、上側プレート30の一対の上側溝部45に対応する位置、すなわち幅方向における一対の上側溝部45と同一の位置に形成されている。
図1〜図4に示すように、上側プレート30と下側プレート20とを正規の姿勢にて重ね合わせた状態で、一対の上側溝部45と一対の下側溝部25とには、輪ゴム50がそれぞれ掛けられている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
基礎90と土台80との間に上側プレート30と下側プレート20とが上下に重ね合わされた状態で介設されることにより、基礎90と土台80とが相対変位可能とされている。このため、基礎90に対して300gal以上の地震エネルギが入力された際には、下側プレート20と上側プレート30とが滑りながら相対変位しようとする。このとき、下側プレート20の上面、特にリング突条22の内周側の平坦な部分やリング突条22と、上側プレート30の膨出部32の底部37との間に摩擦力が作用することから、基礎90から土台80に伝達される地震エネルギを低減することができる。
基礎90と土台80との間に上側プレート30と下側プレート20とが上下に重ね合わされた状態で介設されることにより、基礎90と土台80とが相対変位可能とされている。このため、基礎90に対して300gal以上の地震エネルギが入力された際には、下側プレート20と上側プレート30とが滑りながら相対変位しようとする。このとき、下側プレート20の上面、特にリング突条22の内周側の平坦な部分やリング突条22と、上側プレート30の膨出部32の底部37との間に摩擦力が作用することから、基礎90から土台80に伝達される地震エネルギを低減することができる。
また、金属板材をプレス加工することにより下側プレート20及び上側プレート30の双方を形成することが可能であることから、減震金物10を容易に形成することができる。
また、下側プレート20の一対の縁部29と上側プレート30の一対の縁部39とがそれぞれ直線状に延在するとともに平面視においてそれぞれ一致する。このため、基礎90の上面において減震金物10と略長方形板状をなす基礎パッキン99とを隣り合わせて施工したときに、基礎パッキン99と減震金物10の縁部との間の隙間が小さくなる。したがって、基礎90と土台80との間のスペースにおける減震金物10と基礎パッキン99との収まり具合、所謂取り合いがよくなる。したがって、施工性を向上させることができる。
以上説明した本実施形態に係る減震金物によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)減震金物10は、基礎90の上面に載置される下側プレート20及び下側プレート20の上面と土台80の下面との間に介設される上側プレート30を有している。下側プレート20は、基礎90の上面から突出するアンカーボルト91が挿通される中心孔21と、中心孔21を囲むとともに上方に向けて突出して形成されたリング突条22とを有している。上側プレート30は、アンカーボルト91が挿通される中心孔33と、中心孔33を含むとともに下側プレート20に向けて膨出されて下側プレート20の上面におけるリング突条22の内周側の部分に接触する膨出部32とを有している。下側プレート20及び上側プレート30の双方は、平行に延在する一対の縁部29,39をそれぞれ有している。下側プレート20の一対の縁部29と上側プレート30の一対の縁部39とが平面視においてそれぞれ一致している。
(1)減震金物10は、基礎90の上面に載置される下側プレート20及び下側プレート20の上面と土台80の下面との間に介設される上側プレート30を有している。下側プレート20は、基礎90の上面から突出するアンカーボルト91が挿通される中心孔21と、中心孔21を囲むとともに上方に向けて突出して形成されたリング突条22とを有している。上側プレート30は、アンカーボルト91が挿通される中心孔33と、中心孔33を含むとともに下側プレート20に向けて膨出されて下側プレート20の上面におけるリング突条22の内周側の部分に接触する膨出部32とを有している。下側プレート20及び上側プレート30の双方は、平行に延在する一対の縁部29,39をそれぞれ有している。下側プレート20の一対の縁部29と上側プレート30の一対の縁部39とが平面視においてそれぞれ一致している。
こうした構成によれば、上記作用を奏することから、基礎90と土台80との間のスペースにおける減震金物10と基礎パッキン99との取り合いがよくなる。したがって、施工性を向上させることができる。
また、上記構成によれば、金属板材をプレス加工することにより下側プレート20及び上側プレート30の双方を形成することが可能であることから、減震金物10を容易に形成することができる。
よって、容易に製造することができるとともに施工性を向上させることができる。
(2)上側プレート30の縁部39及び下側プレート20の縁部は共に同一の大きさの正方形状をなしている。
(2)上側プレート30の縁部39及び下側プレート20の縁部は共に同一の大きさの正方形状をなしている。
こうした構成によれば、減震金物10の縁部全体を基礎パッキン99の縁部と隣り合わせることができる。このため、基礎90と土台80との間のスペースにおける基礎パッキン99との収まり具合を一層向上させることができる。また、下側プレート20及び上側プレート30の形状が簡単になることから、こえらプレートを容易に形成することができる。
(3)膨出部32における中心孔33の周縁部34は、膨出部32の底部37から屈曲されて上方に向けて突出している。このため、所定の厚さの金属板材から剛性の高い上側プレート30を容易に形成することができる。
(4)膨出部32の底部37には、貫通孔35が形成されている。
減震金物10の施工途中の降雨などにより、上側プレート30の膨出部32の内部に水が入りむことがある。
減震金物10の施工途中の降雨などにより、上側プレート30の膨出部32の内部に水が入りむことがある。
この点、上記構成によれば、膨出部32の底部37に形成された貫通孔35を通じて膨出部32の内部の入り込んだ水を外部に排出することができる。
(5)上側プレート30は、膨出部32を有する本体プレート31と、本体プレート31の上面に固定された蓋プレート40とを有している。蓋プレート40には、アンカーボルト91が挿通される中心孔41が形成されている。
(5)上側プレート30は、膨出部32を有する本体プレート31と、本体プレート31の上面に固定された蓋プレート40とを有している。蓋プレート40には、アンカーボルト91が挿通される中心孔41が形成されている。
こうした構成によれば、本体プレート31の上面に蓋プレート40が固定されることにより上側プレート30が形成されているため、上側プレート30の剛性を高めることができる。したがって、所定の厚さの金属板材から剛性の高い上側プレート30を容易に形成することができる。
(6)本体プレート31の周縁は正方形状をなしており、蓋プレート40の周縁は長方形状をなしている。蓋プレート40の幅は本体プレート31の幅よりも小さくされている。上側プレート30の上面における本体プレート31の幅方向の両縁部39と蓋プレート40の幅方向の両縁部49との間には、直線状に延在する一対の上側溝部45が形成されている。下側プレート20の下面における上側プレート30の一対の上側溝部45に対応する部位には、直線状に延在する一対の下側溝部25が形成されている。
こうした構成によれば、上側プレート30と下側プレート20とを正規の姿勢にて重ね合わせた状態で、一対の上側溝部45と一対の下側溝部25とに輪ゴム50をそれぞれ掛けることができる。これにより、上側プレート30と下側プレート20とを正規の姿勢にて重ね合わせた状態で保持することができ、基礎90のアンカーボルト91に対して減震金物10を一度に外挿することができる。したがって、減震金物10の施工性を向上させることができる。
また、工場からの出荷時等に上側プレート30と下側プレート20とを正規の姿勢にて重ね合わせた状態で上記輪ゴム50を掛けておけば、施工現場において上側プレート30や下側プレート20が上下反対の姿勢で施工されるミスの発生を適切に回避することができる。
<変形例>
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・下側溝部25及び上側溝部45を省略することもできる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・下側溝部25及び上側溝部45を省略することもできる。
・本体プレート31を厚くするなどして本体プレート31単体での剛性を確保することができるのであれば、蓋プレート40を省略することもできる。
・水抜きのための貫通孔35の数や大きさ、位置を適宜変更することができる。また、貫通孔35を省略することもできる。
・水抜きのための貫通孔35の数や大きさ、位置を適宜変更することができる。また、貫通孔35を省略することもできる。
・膨出部32における中心孔33の周縁部34が底部37から屈曲されていなくてもよい。
・下側プレート20及び上側プレート30は平行に延在する一対の縁部29,39をそれぞれ有していればよく、下側プレートの周縁及び上側プレートの周縁が隣り合う辺の長さが異なる長方形状をなすものであってもよい。また、下側プレートの周縁及び上側プレートの周縁が例えば台形状をなすものであってもよい。
・下側プレート20及び上側プレート30は平行に延在する一対の縁部29,39をそれぞれ有していればよく、下側プレートの周縁及び上側プレートの周縁が隣り合う辺の長さが異なる長方形状をなすものであってもよい。また、下側プレートの周縁及び上側プレートの周縁が例えば台形状をなすものであってもよい。
・上記実施形態では、基礎パッキン99と共に施工される厚さ20mmの減震金物10について例示したが、密閉型の床下空間を必要とする基礎断熱タイプの建物などのように基礎パッキン99が施工されない場合には、図7に示すように、減震金物10の厚さを例えば5mmにすることもできる。この場合、上側プレート30の膨出部32の膨出量を小さくすればよく、下側プレート20については、上記実施形態のものを流用することができる。
10…減震金物、20…下側プレート、21…中心孔、22…リング突条、24…ストレート突条、25…下側溝部、29…縁部、30…上側プレート、31…本体プレート、32…膨出部、33…中心孔、34…周縁部、35…貫通孔、36…溶接部、37…底部、38…平面部、39…縁部、40…蓋プレート、41…中心孔、45…上側溝部、49…縁部、50…輪ゴム、80…土台、81…挿通孔、82…拡径部、90…基礎、91…アンカーボルト、92…座金、93…皿ばね、94…ロックナット、99…基礎パッキン。
Claims (4)
- 建物の基礎の上面に載置される下側プレート及び前記下側プレートの上面と土台との間に介設される上側プレートを備え、前記基礎に対して地震エネルギが入力された際に、前記下側プレートと前記上側プレートとが滑りながら相対変位することにより前記基礎から前記土台に伝達される地震エネルギを低減する減震金物において、
前記下側プレートは、前記基礎の上面から突出するアンカーボルトが挿通される中心孔と、前記中心孔を囲むとともに上方に向けて突出して形成された突条とを有しており、
前記上側プレートは、前記アンカーボルトが挿通される中心孔と、前記中心孔を含むとともに前記下側プレートに向けて膨出されて前記下側プレートの上面における前記突条の内周側の部分に載置される膨出部とを有しており、
前記下側プレート及び前記上側プレートの双方は、平行に延在する一対の縁部をそれぞれ有しており、
前記下側プレートの周縁及び上側プレートの周縁は共に同一の大きさの長方形状をなし、前記下側プレートの一対の縁部と前記上側プレートの一対の縁部とが平面視においてそれぞれ一致しており、
前記上側プレートは、前記膨出部を有する本体プレートと、前記本体プレートの上面に固定された蓋プレートとを有しており、
前記蓋プレートには、前記アンカーボルトが挿通される中心孔が形成されている、
減震金物。 - 前記膨出部における前記中心孔の周縁部は、前記膨出部の底部から屈曲されて上方に向けて突出している、
請求項1に記載の減震金物。 - 前記膨出部の底部には、貫通孔が形成されている、
請求項2に記載の減震金物。 - 前記本体プレートの周縁及び前記蓋プレートの周縁は共に長方形状をなしており、
前記蓋プレートの幅は前記本体プレートの幅よりも小さくされており、
前記上側プレートの上面における前記本体プレートの幅方向の両縁部と前記蓋プレートの幅方向の両縁部との間には、直線状に延在する一対の上側溝部が形成されており、
前記下側プレートの下面における前記上側プレートの一対の前記上側溝部に対応する部位には、直線状に延在する一対の下側溝部が形成されている、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の減震金物。
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