JP2681741B2 - 立坑築造工法とこれに用いる複合土留材 - Google Patents
立坑築造工法とこれに用いる複合土留材Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】集水井、深礎坑、調査坑、換気用
立坑や、シ−ルド工法、推進工法等に於ける立坑などの
各種立坑を築造する工法と、これに用いる土留材に関す
る。
立坑や、シ−ルド工法、推進工法等に於ける立坑などの
各種立坑を築造する工法と、これに用いる土留材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来立坑築造工法として、簡易土留工
法、親坑横矢板工法、鋼矢板工法、鋼管矢板工法、柱列
杭工法、連続地中壁工法、深礎工法、その他の工法があ
る。
法、親坑横矢板工法、鋼矢板工法、鋼管矢板工法、柱列
杭工法、連続地中壁工法、深礎工法、その他の工法があ
る。
【0003】このうち本発明が関わる従来の一般的な深
礎工法は、土留材としてライナ−プレ−トを用い、大型
機械設備が不要な無振動無騒音の工法である。ライナ−
プレ−トは、軽量コンパクトで取り扱いやすいのが大き
な特徴である。施工は、立坑内で掘削を行なうのに従っ
て、切羽部で1段ずつ手作業でライナ−プレ−トを組み
立てる。
礎工法は、土留材としてライナ−プレ−トを用い、大型
機械設備が不要な無振動無騒音の工法である。ライナ−
プレ−トは、軽量コンパクトで取り扱いやすいのが大き
な特徴である。施工は、立坑内で掘削を行なうのに従っ
て、切羽部で1段ずつ手作業でライナ−プレ−トを組み
立てる。
【0004】このような従来の土留材であるライナ−プ
レ−トを改良したものとして、「擁壁用ライナプレ−
ト」が開示されている(特開平3−244790)。こ
の擁壁用ライナプレ−トは、複数のライナ−プレ−トを
組み立て、外周を凹凸のない壁面に形成するとともに、
内周に補強構造を設けたものである。施工にあたって、
予めライナ−プレ−トを環状に組み立てておき、立坑内
の掘削とともに建設機械で圧入する。その後さらに掘削
圧入を進めて、次段のライナ−プレ−トを組立て、掘
削、圧入を繰り返して立坑を築造する。
レ−トを改良したものとして、「擁壁用ライナプレ−
ト」が開示されている(特開平3−244790)。こ
の擁壁用ライナプレ−トは、複数のライナ−プレ−トを
組み立て、外周を凹凸のない壁面に形成するとともに、
内周に補強構造を設けたものである。施工にあたって、
予めライナ−プレ−トを環状に組み立てておき、立坑内
の掘削とともに建設機械で圧入する。その後さらに掘削
圧入を進めて、次段のライナ−プレ−トを組立て、掘
削、圧入を繰り返して立坑を築造する。
【0005】又高深度立坑を能率的に掘削する工法とし
て、「小断面高深度立坑掘削工法」が開発されている
(特公昭63−54868)。この工法は、リング状掘
削刃の内周上に乗せたカウンタ−ウエイトの作用を利用
し、掘削バケットにより掘削しつつライナ−プレ−ト枠
を沈降させるもので、掘削と並行してプレ−ト枠の組立
を行なう。
て、「小断面高深度立坑掘削工法」が開発されている
(特公昭63−54868)。この工法は、リング状掘
削刃の内周上に乗せたカウンタ−ウエイトの作用を利用
し、掘削バケットにより掘削しつつライナ−プレ−ト枠
を沈降させるもので、掘削と並行してプレ−ト枠の組立
を行なう。
【0006】従来の一般的な深礎工法は、根入れ部分が
ないためボイリングやヒ−ビングのおそれがあり、軟弱
な地山や湧水の多い地山では、地山の自立とドライ環境
の確保のため地盤改良等の補助工法が必要となり、経済
性、工程的に問題がある。
ないためボイリングやヒ−ビングのおそれがあり、軟弱
な地山や湧水の多い地山では、地山の自立とドライ環境
の確保のため地盤改良等の補助工法が必要となり、経済
性、工程的に問題がある。
【0007】又ライナ−プレ−ト建て込み時に余掘りを
行なう必要があり、その結果地山とライナ−プレ−トの
間に空隙が生じ、ライナ−プレ−トと地山とを一体化す
るため空隙部にグラウト注入が必要となって、経済性に
問題が残る。さらにライナ−プレ−トの組立ては、立坑
内の切羽部で1枚ずつ手作業で行なわれるため、上下作
業となり安全性に問題があり、工程的にも問題があっ
た。
行なう必要があり、その結果地山とライナ−プレ−トの
間に空隙が生じ、ライナ−プレ−トと地山とを一体化す
るため空隙部にグラウト注入が必要となって、経済性に
問題が残る。さらにライナ−プレ−トの組立ては、立坑
内の切羽部で1枚ずつ手作業で行なわれるため、上下作
業となり安全性に問題があり、工程的にも問題があっ
た。
【0008】前記の擁壁用ライナプレ−トでは、ライナ
−プレ−トを直接圧入するため全圧入力がライナ−プレ
−トにかかり、その耐久性に問題があった。そのため圧
入深度はライナ−プレ−トの剛性に左右される欠点があ
った。そこでライナ−プレ−トの剛性を上げ、ライナ−
プレ−トのみの圧入により立坑を築造した場合、立坑築
造完了後のライナ−プレ−トの撤去は困難となり、使用
した剛性の高いライナ−プレ−トを埋殺ししなければな
らず、経済性に問題があった。
−プレ−トを直接圧入するため全圧入力がライナ−プレ
−トにかかり、その耐久性に問題があった。そのため圧
入深度はライナ−プレ−トの剛性に左右される欠点があ
った。そこでライナ−プレ−トの剛性を上げ、ライナ−
プレ−トのみの圧入により立坑を築造した場合、立坑築
造完了後のライナ−プレ−トの撤去は困難となり、使用
した剛性の高いライナ−プレ−トを埋殺ししなければな
らず、経済性に問題があった。
【0009】さらに前記小断面高深度立坑掘削工法に於
いては、ライナ−プレ−トの外周面に凹凸があるため圧
入時に大きな周面摩擦力が発生し、圧入抵抗となって沈
下が困難になる。又全周面摩擦力がライナ−プレ−トに
かかりライナ−プレ−トの耐久性に問題があった。とく
に大深度となった場合、大きな軸力が最下段のライナ−
プレ−トに作用してライナ−プレ−トが破壊するおそれ
があった。
いては、ライナ−プレ−トの外周面に凹凸があるため圧
入時に大きな周面摩擦力が発生し、圧入抵抗となって沈
下が困難になる。又全周面摩擦力がライナ−プレ−トに
かかりライナ−プレ−トの耐久性に問題があった。とく
に大深度となった場合、大きな軸力が最下段のライナ−
プレ−トに作用してライナ−プレ−トが破壊するおそれ
があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、深礎工法に於ける側面地盤への地盤改良
の省略、前記空隙部へのグラウト注入の省略、土留材の
地上での一括組立て、ライナ−プレ−トへ作用する周面
摩擦力と軸力の軽減、経済的な土留材の構成、工期の短
縮、安全性の向上を図ることにある。
とする課題は、深礎工法に於ける側面地盤への地盤改良
の省略、前記空隙部へのグラウト注入の省略、土留材の
地上での一括組立て、ライナ−プレ−トへ作用する周面
摩擦力と軸力の軽減、経済的な土留材の構成、工期の短
縮、安全性の向上を図ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の立坑築造方法
は、外周面が平滑なスキンプレ−トを有して側方土圧に
対向させるライナ−プレ−トを外側に、圧入力に対抗さ
せる撤去可能なセグメントを内側に、地上で所定の高さ
に一括組み立てて1リングの複合土留材を形成し、先行
する1リングの複合土留材を圧入できる深さに複合土留
材内を掘削しつつ圧入し、続いて後続の1リングの複合
土留材と先行の複合土留材とを連結し、圧入しつつ掘削
することを繰り返して立坑を築造し、立坑築造完了後に
セグメントを撤去することに特徴がある。
は、外周面が平滑なスキンプレ−トを有して側方土圧に
対向させるライナ−プレ−トを外側に、圧入力に対抗さ
せる撤去可能なセグメントを内側に、地上で所定の高さ
に一括組み立てて1リングの複合土留材を形成し、先行
する1リングの複合土留材を圧入できる深さに複合土留
材内を掘削しつつ圧入し、続いて後続の1リングの複合
土留材と先行の複合土留材とを連結し、圧入しつつ掘削
することを繰り返して立坑を築造し、立坑築造完了後に
セグメントを撤去することに特徴がある。
【0012】又これに用いる複合土留材は、ライナ−プ
レ−トとライナ−プレ−トの内側に設置されるセグメン
トとからなる。そしてライナ−プレ−トは、外周面が平
滑なスキンプレ−トと側方土圧対抗部材とを有する、複
数の外構成片を連結して掲載される複数の外構成環を、
所定の高さに上下に連結して形成される。
レ−トとライナ−プレ−トの内側に設置されるセグメン
トとからなる。そしてライナ−プレ−トは、外周面が平
滑なスキンプレ−トと側方土圧対抗部材とを有する、複
数の外構成片を連結して掲載される複数の外構成環を、
所定の高さに上下に連結して形成される。
【0013】セグメントは、複数の内構成片を連結して
形成される複数の内構成環を、ライナ−プレ−トの高さ
に上下に連結したものである。
形成される複数の内構成環を、ライナ−プレ−トの高さ
に上下に連結したものである。
【0014】
【作用】ライナ−プレ−トを外側に、セグメントを内側
にして地上で1リングの複合土留材を一括組み立てる。
にして地上で1リングの複合土留材を一括組み立てる。
【0015】1リングの複合土留材内を掘削しつつ圧入
するとき、ライナ−プレ−トの外側は平滑なスキンプレ
−トであるため、周面摩擦力を小さくでき、又側方土圧
対抗部材ににより、セグメントを撤去した状態でも側方
土圧に対抗できる。
するとき、ライナ−プレ−トの外側は平滑なスキンプレ
−トであるため、周面摩擦力を小さくでき、又側方土圧
対抗部材ににより、セグメントを撤去した状態でも側方
土圧に対抗できる。
【0016】又ライナ−プレ−トとセグメントとを組み
合わせることにより、圧入時に作用する周面摩擦力によ
る軸力をライナ−プレ−トが受持ち、刃口抵抗力による
軸力を剛性の高いセグメントに受け持たせることができ
るので、ライナ−プレ−トに作用する軸力が大幅に軽減
される。
合わせることにより、圧入時に作用する周面摩擦力によ
る軸力をライナ−プレ−トが受持ち、刃口抵抗力による
軸力を剛性の高いセグメントに受け持たせることができ
るので、ライナ−プレ−トに作用する軸力が大幅に軽減
される。
【0017】
【実施例】まず図3ないし図10によりこの発明に実施
する複合土留材1について説明すると、1リングの複合
土留材1は3段のライナ−プレ−ト2と2段のセグメン
ト3とによって構成される。
する複合土留材1について説明すると、1リングの複合
土留材1は3段のライナ−プレ−ト2と2段のセグメン
ト3とによって構成される。
【0018】1リングの複合土留材1を構成するライナ
−プレ−ト2は、図4、図5に示すような外構成片21
を複数個リング状に連結して(図3参照)、外構成環2
a、2b、2cをそれぞれ形成し、さらに図6で示すよ
うにこれを上下に3段重ねて連結して形成される。
−プレ−ト2は、図4、図5に示すような外構成片21
を複数個リング状に連結して(図3参照)、外構成環2
a、2b、2cをそれぞれ形成し、さらに図6で示すよ
うにこれを上下に3段重ねて連結して形成される。
【0019】外構成片21について説明すると、22a
は上フランジ、22bは下フランジで、外周面が平滑な
スキンプレ−ト23のそれぞれ上下端に固着されて内側
へ突出する。24は側壁で、上下フランジ22a、22
b、スキンプレ−ト23のそれぞれ左右端部に固着され
ている。
は上フランジ、22bは下フランジで、外周面が平滑な
スキンプレ−ト23のそれぞれ上下端に固着されて内側
へ突出する。24は側壁で、上下フランジ22a、22
b、スキンプレ−ト23のそれぞれ左右端部に固着され
ている。
【0020】25は側方土圧対抗部材で、波状に形成さ
れてスキンプレ−ト23の内周面に固着されている。な
お側方土圧対抗部材25の形状は実施例に限られず、例
えば連続する三角形状や四角形状など任意であり、要は
施工中並びにセグメント3を撤去した後に側方土圧の作
用により、スキンプレ−ト23が変形しない構造であれ
ばよい。なお上下フランジ22a、22bを側方土圧対
抗部材25と一体に形成することもできる。
れてスキンプレ−ト23の内周面に固着されている。な
お側方土圧対抗部材25の形状は実施例に限られず、例
えば連続する三角形状や四角形状など任意であり、要は
施工中並びにセグメント3を撤去した後に側方土圧の作
用により、スキンプレ−ト23が変形しない構造であれ
ばよい。なお上下フランジ22a、22bを側方土圧対
抗部材25と一体に形成することもできる。
【0021】26はセグメント3に設けられた軸力分散
軽減金具36から伝達される鉛直方向力に対する補強金
具で、ほぼ直角三角形状に形成されて、3個の外構成環
2a〜2cのうち最上段の構成環2aの内側上端に、一
定間隔で固着されている。なお27は連結用のボルト孔
であり、左右隣合う外構成片21同志は、止水ゴム28
を挟んで図外ボルト・ナットで連結されて外構成環2a
ないし2cを、又上下の外構成環2aないし2c、及び
上下のライナ−プレ−ト2は、止水ゴム28を挟んで、
図10のようにボルト・ナット29で連結される。
軽減金具36から伝達される鉛直方向力に対する補強金
具で、ほぼ直角三角形状に形成されて、3個の外構成環
2a〜2cのうち最上段の構成環2aの内側上端に、一
定間隔で固着されている。なお27は連結用のボルト孔
であり、左右隣合う外構成片21同志は、止水ゴム28
を挟んで図外ボルト・ナットで連結されて外構成環2a
ないし2cを、又上下の外構成環2aないし2c、及び
上下のライナ−プレ−ト2は、止水ゴム28を挟んで、
図10のようにボルト・ナット29で連結される。
【0022】図7、図8で1リングの複合土留材1を構
成する、セグメント3の内構成片31を示す。この内構
成片31を図3のようにリング状に連結して内構成環3
a、3bを形成し、内構成環3a、3bを上下2段に重
ねて連結して1組のセグメント3が形成される。セグメ
ント3は、鉛直方向力に対する剛性がライナ−プレ−ト
2よりも大きい鋼製のものである。
成する、セグメント3の内構成片31を示す。この内構
成片31を図3のようにリング状に連結して内構成環3
a、3bを形成し、内構成環3a、3bを上下2段に重
ねて連結して1組のセグメント3が形成される。セグメ
ント3は、鉛直方向力に対する剛性がライナ−プレ−ト
2よりも大きい鋼製のものである。
【0023】32aは上フランジ、32bは下フランジ
で外壁33の上下端に固着されて内側へ突出する。34
はライナ−プレ−ト2連結に用いるボルト・ナット取付
用の窓で、上の内構成環3aの内構成片31では外壁3
3の上端部に、又下の内構成環3bの内構成片31では
外壁33の下端部にそれぞれ等間隔で開口されている。
35は側壁で、上下フランジ32a、32b、外壁33
のそれぞれ左右端に固着されている。
で外壁33の上下端に固着されて内側へ突出する。34
はライナ−プレ−ト2連結に用いるボルト・ナット取付
用の窓で、上の内構成環3aの内構成片31では外壁3
3の上端部に、又下の内構成環3bの内構成片31では
外壁33の下端部にそれぞれ等間隔で開口されている。
35は側壁で、上下フランジ32a、32b、外壁33
のそれぞれ左右端に固着されている。
【0024】 36は軸力分散軽減金具で、直角三角形
に形成され、下の内構成環3bの下端部で、前記ライナ
ープレート2側の補強金具26と上下に対応する位置
に、等間隔で固着されている。37はボルト孔で、左右
に隣合う内構成片31同志は図外ボルト・ナットで連結
して内構成環3a、3bが形成され、又上下の内構成環
3a、3b、及び上下のセグメント3は、図10のよう
にボルト・ナット38で連結される。なお図8中、39
aは縦リブ、39bは横リブである。
に形成され、下の内構成環3bの下端部で、前記ライナ
ープレート2側の補強金具26と上下に対応する位置
に、等間隔で固着されている。37はボルト孔で、左右
に隣合う内構成片31同志は図外ボルト・ナットで連結
して内構成環3a、3bが形成され、又上下の内構成環
3a、3b、及び上下のセグメント3は、図10のよう
にボルト・ナット38で連結される。なお図8中、39
aは縦リブ、39bは横リブである。
【0025】次に、このような複合土留材1を用いて立
坑を築造する工法を説明する。図1及び図2に於いて、
グランドアンカ−4を施工する。グランドアンカ−4の
本数及び定着長は、対象とする地山と立坑との規模によ
り選択する。複合土留材1の圧入に先立ち、立坑位置に
刃口5を設置する。刃口5を設置する場合、或る程度地
盤を掘削しておいたほうが設置しやすい。
坑を築造する工法を説明する。図1及び図2に於いて、
グランドアンカ−4を施工する。グランドアンカ−4の
本数及び定着長は、対象とする地山と立坑との規模によ
り選択する。複合土留材1の圧入に先立ち、立坑位置に
刃口5を設置する。刃口5を設置する場合、或る程度地
盤を掘削しておいたほうが設置しやすい。
【0026】次いで複合土留材1を組み立てるのである
が、実施例の場合、1リングの複合土留材1の高さを、
組立て、搬入を容易にするためそれぞれ1500mmと
している。
が、実施例の場合、1リングの複合土留材1の高さを、
組立て、搬入を容易にするためそれぞれ1500mmと
している。
【0027】組立てはまずライナ−プレ−ト2を3段に
陸組みする。次にライナ−プレ−ト2の内側にセグメン
ト3を2段組み立てる。このとき次のリングとの連結を
容易にするため、ライナ−プレ−ト2のボルト孔27
と、セグメント3の窓34の位置とを合わせおく。又ラ
イナ−プレ−ト2側の補強金具26と、セグメント3側
の軸力分散軽減金具36との位置合わせを行なう。
陸組みする。次にライナ−プレ−ト2の内側にセグメン
ト3を2段組み立てる。このとき次のリングとの連結を
容易にするため、ライナ−プレ−ト2のボルト孔27
と、セグメント3の窓34の位置とを合わせおく。又ラ
イナ−プレ−ト2側の補強金具26と、セグメント3側
の軸力分散軽減金具36との位置合わせを行なう。
【0028】このようにして陸組みした1リングの複合
土留材1aを、図2のように立坑掘削位置へ投入する。
複合土留材1aを刃口5に固定する。同時にセグメント
3の窓34を利用してライナ−プレ−ト2と刃口5との
連結用ボルト・ナット29を締めつける。さらにセグメ
ント3と刃口5との連結用ボルト・ナットを締めつけ
る。
土留材1aを、図2のように立坑掘削位置へ投入する。
複合土留材1aを刃口5に固定する。同時にセグメント
3の窓34を利用してライナ−プレ−ト2と刃口5との
連結用ボルト・ナット29を締めつける。さらにセグメ
ント3と刃口5との連結用ボルト・ナットを締めつけ
る。
【0029】複合土留材1aの上部に加圧リング6を設
置し、グランドアンカ−4を反力体として圧入を開始す
る。図中7は加圧架台、8は圧入ジャッキである。圧入
力が大きくなった場合は、クラムシェル等で立坑内を掘
削し、圧入抵抗力を減少させながら圧入する。後続の複
合土留材1bを組み立てて、先行の複合土留材1aと連
結する。このように複合土留材1の組立て、圧入を繰り
返す。
置し、グランドアンカ−4を反力体として圧入を開始す
る。図中7は加圧架台、8は圧入ジャッキである。圧入
力が大きくなった場合は、クラムシェル等で立坑内を掘
削し、圧入抵抗力を減少させながら圧入する。後続の複
合土留材1bを組み立てて、先行の複合土留材1aと連
結する。このように複合土留材1の組立て、圧入を繰り
返す。
【0030】掘削が終了すると最後に底盤コンクリ−ト
9を打設する。必要がなければ底盤コンクリ−ト9は省
略できる。状況に応じて水中打設を行ない、立坑内の水
替えを行なう。最後に複合土留材1の圧入時に圧入材と
して用いたセグメント3を撤去して、再利用を図る。
9を打設する。必要がなければ底盤コンクリ−ト9は省
略できる。状況に応じて水中打設を行ない、立坑内の水
替えを行なう。最後に複合土留材1の圧入時に圧入材と
して用いたセグメント3を撤去して、再利用を図る。
【0031】
【発明の効果】立坑築造施工中並びに完了後、側方土圧
にはライナ−プレ−トを、施工中の圧入力にはセグメン
トを対抗させるため、さらに実施例のように軸力分散軽
減金具を設けると、これにより周面摩擦力によってライ
ナ−プレ−トに作用する軸力を分散軽減できるため、各
部材は必要最小限の剛性で構成可能である。そのうえラ
イナ−プレ−ト外周にスキンプレ−トを取付けることで
周面摩擦力が軽減できるので、大深度まで施工できる。
にはライナ−プレ−トを、施工中の圧入力にはセグメン
トを対抗させるため、さらに実施例のように軸力分散軽
減金具を設けると、これにより周面摩擦力によってライ
ナ−プレ−トに作用する軸力を分散軽減できるため、各
部材は必要最小限の剛性で構成可能である。そのうえラ
イナ−プレ−ト外周にスキンプレ−トを取付けることで
周面摩擦力が軽減できるので、大深度まで施工できる。
【0032】複合土留材の圧入により立坑を築造するこ
とから、陸上での複合土留材の組立てが可能で、しかも
実施例のようにセグメントに窓を設けることによって、
一括組立てが容易であり、安全性からも工程的にも有利
である。
とから、陸上での複合土留材の組立てが可能で、しかも
実施例のようにセグメントに窓を設けることによって、
一括組立てが容易であり、安全性からも工程的にも有利
である。
【0033】複合土留材を圧入するため、対象となる地
山は自立する必要性がなく、実施例のように止水ゴムを
用いると複合土留材の止水性が高いので、側面の地盤改
良及び空隙部のグラウトが不要である。又セグメントは
立坑圧入完了後、撤去して再利用が可能なため経済的で
ある。
山は自立する必要性がなく、実施例のように止水ゴムを
用いると複合土留材の止水性が高いので、側面の地盤改
良及び空隙部のグラウトが不要である。又セグメントは
立坑圧入完了後、撤去して再利用が可能なため経済的で
ある。
【0034】直線、曲線形のライナ−プレ−ト及びセグ
メントを組み合わせることにより、任意の形の立坑を築
造できる。
メントを組み合わせることにより、任意の形の立坑を築
造できる。
【図1】立坑の築造が完了したときの縦断面図である。
【図2】複合土留材の圧入途中の縦断面図である。
【図3】複合土留材の平面図である。
【図4】ライナ−プレ−トの外構成片の平面図である。
【図5】図4のA−A線拡大断面図である。
【図6】3段1組のライナ−プレ−トの縦断面略図であ
る。
る。
【図7】セグメントの内構成片の平面図である。
【図8】図7のB−B線拡大断面図である。
【図9】2段1組のセグメントの縦断面略図である。
【図10】上下のライナ−プレ−ト及びセグメントの連
結状態を示す要部縦断面図である。
結状態を示す要部縦断面図である。
1 複合土留材 2 ライナ−プレ−ト 2a〜2c外構成環 21 外構成片 23 スキンプレ−ト 25 側方土圧対抗部材 26 補強金具 28 止水ゴム 3 セグメント 3a、3b内構成環 31 内構成片 33 外壁 34 窓 36 軸力分散軽減金具
Claims (4)
- 【請求項1】 外周面が平滑なスキンプレ−トを有して
側方土圧に対抗させるライナ−プレ−トを外側に、圧入
力に対抗させる撤去可能なセグメントを内側に、地上で
所定の高さに一括組み立てて1リングの複合土留材を形
成し、先行する1リングの複合土留材を圧入できる深さ
に複合土留材内を掘削しつつ圧入し、次いで後続の1リ
ングの複合土留材を先行の複合土留材と連結して圧入し
つつ掘削することを繰り返して立坑を築造し、立坑築造
完了後にセグメントを撤去する立坑築造工法。 - 【請求項2】 ライナ−プレ−トとライナ−プレ−トの
内側に設置されるセグメントとからなり、ライナ−プレ
−トは、外周面が平滑なスキンプレ−トと側方土圧対抗
部材とを有する、複数の外構成片を連結して形成される
複数の外構成環を、所定の高さに上下に連結してなり、
セグメントは、複数の内構成片を連結して形成される複
数の内構成環を、ライナ−プレ−トの高さに上下に連結
してなる立坑築造工法に用いる複合土留材。 - 【請求項3】 セグメントは、周面摩擦力によりライナ
−プレ−トに作用する軸力を分散させる軸力分散軽減金
具を有する請求項2の立坑築造工法に用いる複合土留
材。 - 【請求項4】 セグメントは、ライナ−プレ−トを組立
てるための窓を有する請求項2又は3の立坑築造工法に
用いる複合土留材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17606293A JP2681741B2 (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 立坑築造工法とこれに用いる複合土留材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17606293A JP2681741B2 (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 立坑築造工法とこれに用いる複合土留材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0711862A JPH0711862A (ja) | 1995-01-13 |
JP2681741B2 true JP2681741B2 (ja) | 1997-11-26 |
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ID=16007053
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP17606293A Expired - Fee Related JP2681741B2 (ja) | 1993-06-23 | 1993-06-23 | 立坑築造工法とこれに用いる複合土留材 |
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JP6005611B2 (ja) * | 2013-08-29 | 2016-10-12 | 住友林業株式会社 | 角部ライナープレートの組立て構造 |
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JP7262052B2 (ja) * | 2019-08-20 | 2023-04-21 | 辻 ふうな | ライナープレート用の後付け蓋部材 |
-
1993
- 1993-06-23 JP JP17606293A patent/JP2681741B2/ja not_active Expired - Fee Related
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