JP7260785B2 - 電縫管溶接装置及び電縫管溶接方法 - Google Patents
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Description
そのためには、まず溶接異常またはその兆候の発生を的確に検知することが重要であり、従来、溶接部分の撮像画像に基づく異常発生の監視(以下、画像診断という。)や、真空管式高周波電源からの高周波電力の周波数の時間変化率に基づく異常発生の監視(以下、周波数変化監視という。)のうちいずれか一方または両方を用いて、監視するようにしている。このうち、周波数変化監視は、溶接点の変動やスパッタ発生に起因した真空管式高周波電源からの高周波電力の周波数の変化を計測しており、画像診断のように溶接の様相を直接確認するものではないが、画像診断に比べてデータ容量が少なくてすむため、定常的な溶接状態の管理に適している。
しかし、半導体式高周波電源ではスイッチングにより高周波電力を生成しているためスイッチングに起因する高周波ノイズが高周波電力に含まれる場合があり、この場合、高周波電源からの出力を用いる特許文献1~3に開示の技術では、溶接異常を正確に検知することができない。
なお、上記の「溶接異常」には、実際の溶接異常だけでなく溶接異常の兆候も含まれる。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる電縫管溶接装置の一例の概略図である。
図1の電縫管溶接装置1は、製造ラインでその長手方向に走行する金属帯板としての鋼板2を、成形ロール(図示せず)を用いて順次円筒状に成形してオープン管2とし、互いに対向した金属帯板の両側の端面部2aに誘導電流を集中的に流して加熱し、連続的にスクイズロール(図示せず)で圧接しながら溶接し電縫管3とする。
電源装置20は、図示するように、直流電源部110、インバータ部120、変圧器130、共振コンデンサ140及び電圧計150を有する。電源装置20には、これを制御する制御部200が接続される。
整流器111は、その入力端に、交流電力を出力する交流電源300が接続されており、交流電源300からの交流電力を整流して直流電力を出力する。
リアクトル112及びコンデンサ113は、整流器111からの出力(脈流)を平滑化する。平滑化された直流電力は、インバータ部120に供給される。
変圧器130から出力された高周波電力は、共振コンデンサ140と誘導性負荷310との直列回路に供給される。誘導性負荷310は、被加熱物であるオープン管2と誘導コイル10(図1参照)である。変圧器130から高周波電力が誘導性負荷310との直列回路に供給されると、誘導コイル10が磁力線を発生させる。この磁力線により、オープン管2に渦電流が流れる。この渦電流により、オープン管2が非接触で加熱される。
fLC=1/{2π(L0・Cr)1/2} …(1)
Cr:共振コンデンサ140の容量
L0:共振状態となるときの誘導性負荷310のインダクタンス(成分)
R:誘導性負荷310の抵抗成分
L=L0+ΔL
と表すことができる。したがって、上記式(2)は、以下の式(3)のように、インバータ部120に入力される直流電力の電圧Vと上記ずれ量ΔLとの関係式に変換することができる。
このシミュレーションでは、変圧器130から出力された高周波電力が400kWで一定となるようにインバータ部120が定電力制御され、誘導性負荷310のインダクタンスが0.1μHのときに共振状態になるものとし(L0=0.1(μH))、また、以下の条件を満たすようにした。
変圧器130から出力される高周波電力の周波数F:300kHz
変圧器130の降圧比Tr:1/3
リアクトル112のインダクタンス:3mH
コンデンサ113の容量Cd:1000μF
共振コンデンサ140の容量Cr:2.8μF
誘導性負荷310の抵抗成分R:32mΩ
このシミュレーション結果からも、インバータ部120に入力される直流電力の電圧に基づいて、溶接異常の有無の判定が可能であることが推察される。
また、判定部202が、上記入力直流電圧の時間変化を示す波形に基づいて、溶接異常の有無を判定するようにしてもよい。例えば、判定部202が、上記入力直流電圧の波形と、当該波形の基準値である基準波形とを比較し、両波形の一致率に基づいて、異常の有無を判定するようにしてもよい。
また、以上の例では、溶接異常の有無の判定に、インバータ部120に入力される直流電力の電圧の検出結果を用いていたが、該直流電力の電流の検出結果を代わりに用いてもよいし、上記電圧の検出結果及び上記電流の検出結果の両方に基づいて行ってもよい。インバータ部120に入力される直流電力の電流の検出結果を用いる場合、記憶部206に記憶の基準値と比較して、溶接異常の有無を判定してもよいし、当該電流の波形に基づいて判定を行ってもよい。
図2の例の電源装置20は、出力する高周波電力が予め定められ固定であった。それに対し、図6の例の電源装置20aは、出力する高周波電力が、制御部200の周波数設定部207により設定され可変である。
具体的には、インバータ部400は、4つのスイッチ401~404と、1つのコンデンサ405とを有する。上記4つのスイッチ401~404はフルブリッジ回路を構成する。インバータ部400は、スイッチ401~404のスイッチングにより誘導性負荷310に蓄積された磁気エネルギーを回収してコンデンサ405に静電エネルギーとして蓄積することと、当該蓄積した静電エネルギーを誘電性負荷に供給することを行う。
次にコンデンサ405が充電を完了するまでにスイッチ402、403の組をオン(スイッチ401、404の組はオフ)にすると、コンデンサ405に充電されたエネルギーはスイッチ402、403を通じて放電され、電流が誘導性負荷310を紙面の上から下に流れ出す。
このシミュレーションでは、変圧器130から出力された高周波電力が400kWで一定となるようにインバータ部400が定電力制御され、誘導性負荷310のインダクタンスが0.1μHのときに共振状態になるものとし、また、以下の条件を満たすようにした。
変圧器130から出力される高周波電力の周波数F:300kHz
変圧器130の降圧比Tr:1/3
リアクトル112のインダクタンス:3mH
コンデンサ405の容量Cm:0.28μF
誘導性負荷310の抵抗成分R:32mΩ
このシミュレーション結果から、誘導性負荷310に供給する高周波電力が、制御部200の周波数設定部207での設定に応じて可変である場合にも、インバータ部400に入力される直流電力の電圧Vmに基づいて、溶接異常の有無の判定が可能であることが分かる。
図8は、本発明の第2実施形態にかかる電縫管溶接装置の一例の概略図である。
第1実施形態にかかる電縫管溶接装置1は、誘導加熱方式で通電し加熱を行うものであったのに対し、図8の本実施形態にかかる電縫管溶接装置1aは、直接通電方式で通電し加熱を行うものである。したがって、電縫管溶接装置1aは、図1の誘導コイル10は設けられておらず、一対の直接通電用の電極10aが設けられている。電極10aは、円筒状に成形されたオープン管2の周方向両端面の上部に押し当てられるように設けられている。
電縫管溶接装置が本実施形態のように構成されていても本発明は適用することができる。
2 オープン管(鋼板)
2a 端面部
2b 溶融部
2c 溶接シーム
3 電縫管
3a 溶接部
10 誘導コイル
10a 電極
11 インピーダコア
20、20a 電源装置
30 撮像装置
110、110a 直流電源部
111 整流器
112 リアクトル
113 コンデンサ
120 インバータ部
121~124 スイッチ
130 変圧器
140 共振コンデンサ
150 電圧計
200 制御部
201 スイッチ制御部
202 判定部
203 撮像制御部
204 判別部
205 駆動制御部
206 記憶部
207 周波数設定部
300 交流電源
310 誘導性負荷
400 インバータ部
401~404 スイッチ
405 コンデンサ
Claims (5)
- 走行する金属帯板を円筒状のオープン管に成形し、当該オープン管の周方向両端部同士を、高周波電力により溶接する電縫鋼管溶接装置であって、
スイッチを有し、前記スイッチのスイッチングにより、直流電力を前記高周波電力に変換し出力する高周波生成部と、
前記高周波生成部に入力される直流電力の電流及び電圧の少なくともいずれか一方を検出する検出部と、
前記検出部での検出結果に基づいて、溶接異常の有無を判定する判定部と、を備えることを特徴とする、電縫管溶接装置。 - 前記判定部は、前記検出部で検出された前記直流電力の電流及び電圧の少なくともいずれか一方と基準値とを比較し、その比較結果に基づいて、溶接異常の有無を判定することを特徴とする、請求項1に記載の電縫管溶接装置。
- 前記判定部は、前記検出部で検出された前記直流電力の電流の波形及び電圧の波形の少なくともいずれか一方に基づいて、溶接異常の有無を判定することを特徴とする、請求項1に記載の電縫管溶接装置。
- 前記金属帯板の溶接部を撮像する撮像部と、
前記判定部により溶接異常が有ると判定された場合に、前記撮像部での撮像結果に基づいて、溶接条件を補正する補正部と、を備えることを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の電縫管溶接装置。 - 走行する金属帯板を円筒状のオープン管に成形し、当該オープン管の周方向両端部同士を、高周波電力により溶接する電縫鋼管溶接方法であって、
高周波生成部が有するスイッチのスイッチングを行い、直流電力を前記高周波電力に変換し出力する高周波生成工程と、
前記高周波生成部に入力される直流電力の電流及び電圧の少なくともいずれか一方を検出する検出工程と、
前記検出工程での検出結果に基づいて、溶接異常の有無を判定する判定工程と、を含むことを特徴とする、電縫管溶接方法。
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