JP5135817B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

この発明は電磁誘導加熱方式の定着装置に関する。
近年、紙などのシートにトナーを定着させる定着装置としては、ウォームアップ時間の短縮や省エネルギなどの要望から、急速加熱、高効率加熱が可能な電磁誘導加熱方式のものが注目されている。一般的な電磁誘導加熱方式の定着装置は、電磁誘導コイルによって加熱される定着部材(ローラやベルトなど)と別の加圧部材(ローラなど)とを互いに圧接してニップを形成し、そのニップを通してトナーが付着されたシートを搬送することによって、上記トナーをシートに定着させるようになっている。
この種の電磁誘導加熱方式の定着装置では、電磁誘導コイルにキャパシタを接続して共振回路を構成している(例えば特許文献1(特開2001−43965号公報)参照。)。そして、商用電源からの交番電力を、上記インバータ回路を介して周波数を変換して、上記共振回路へ供給している。これにより、上記電磁誘導コイルを励磁して、定着部材を発熱させている。
特開2001−43965号公報
ところで、上記インバータ回路による変換後の周波数(以下、変換後の周波数を「駆動周波数」と呼ぶ。)は、上記共振回路の共振周波数(共振点)近傍に設定される。そして、上記定着部材の発熱量(投入電力値)の制御は、インバータ回路で駆動周波数を可変して設定することにより行われる。
ここで、商用電源の電圧が変動すると、インバータ回路を介して上記共振回路に印加される電圧が変わるため、上記電磁誘導コイルに流れる電流が変動する。また、電磁誘導コイル自体の特性ばらつきや、電磁誘導コイルと定着部材との間の組み立て状態のばらつきがあると、共振回路の周波数特性が変動する。これらの様々な変動要因を解消するために、インバータ回路によって駆動周波数を無制限に可変するのを許容すると、上記共振回路をその共振周波数(共振点)で動作させることになって、インバータ回路が破壊されるという危険な事態を招く。
この点に関して、一定のプロテクト周波数を設けて、インバータ回路による駆動周波数がそのプロテクト周波数を超えて上記共振回路の共振周波数に近づくのを禁止する方式が考えられる。しかしながら、一定のプロテクト周波数を設ける方式では、変動し得る共振周波数に対してマージンをもってプロテクト周波数を設けることになる。このため、場合によっては、上記共振回路の実際の共振周波数から大きく離れたところに駆動周波数を設定することになる。このため、本来は上記定着部材に対して十分な電力を投入できる能力があるにもかかわらず、上記定着部材に対して所望の電力を投入できないという問題が生ずる。
そこで、この発明の課題は、電磁誘導コイルとそれに接続されたキャパシタとからなる共振回路を備えた電磁誘導方式の定着装置であって、様々な変動要因があっても、上記定着部材に対して所望の電力を安全に投入できる定着装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の定着装置は、
電磁誘導方式の定着装置であって、
搬送されるシートが外周面に圧接される定着部材と、
上記定着部材を電磁誘導によって直接又は間接に加熱する電磁誘導コイルと、
上記電磁誘導コイルに接続されて等価的に共振回路を構成するキャパシタと、
電源と上記共振回路との間に介挿され、制御信号を受けて、上記電源からの電力を上記制御信号によって設定された駆動周波数で上記共振回路へ出力するインバータ回路と、
上記電源から上記インバータ回路を介して上記共振回路をなす定着部材に実際に投入される投入電力値を検出する電力検出部とを備え、
上記駆動周波数と上記投入電力値との間の対応関係を表す上記共振回路の周波数特性は、上記定着部材と上記電磁誘導コイルとの間の組み立て状態のばらつきを含む変動要因を有し、
上記変動要因の存在下で、上記インバータ回路が出力すべき電力を表す電力指示値を複数設定し、上記インバータ回路へ上記制御信号を出力して上記駆動周波数を可変して、上記各電力指示値毎に、その電力指示値と上記電力検出部が検出した投入電力値とが一致するような駆動周波数を検出することにより、上記共振回路の現状の周波数特性を求める特性取得部と、
上記特性取得部が求めた上記共振回路の上記現状の周波数特性に基づいて、現在要求される要求投入電力値に応じた駆動周波数を設定する制御信号を、上記インバータ回路へ出力する定着制御部とを備え
上記定着制御部は、上記特性取得部が求めた上記共振回路の上記現状の周波数特性に基づいて、上記要求投入電力値に応じて、上記共振回路の共振周波数に対して上記駆動周波数が近づく限界を定めるプロテクト周波数を設定することを特徴とする。
なお、電磁誘導によって「直接」に加熱するとは、上記定着部材が電磁誘導コイルによる電磁誘導を直接受けて渦電流によって加熱される場合を指す。また、電磁誘導によって「間接」に加熱するとは、電磁誘導コイルによる電磁誘導を受けて渦電流によって発熱する別の発熱部材を介して上記定着部材が間接的に加熱される場合を指す。
この発明の定着装置では、上記駆動周波数と上記投入電力値との間の対応関係を表す上記共振回路の周波数特性は、上記定着部材と上記電磁誘導コイルとの間の組み立て状態のばらつきを含む変動要因を有する。上記変動要因の存在下で、特性取得部は、上記インバータ回路が出力すべき電力を表す電力指示値を複数設定し、上記インバータ回路へ上記制御信号を出力して上記駆動周波数を可変して、上記各電力指示値毎に、その電力指示値と上記電力検出部が検出した投入電力値とが一致するような駆動周波数を検出することにより、上記共振回路の現状の周波数特性を求める。そして、定着制御部は、上記特性取得部が求めた上記共振回路の上記現状の周波数特性に基づいて、現在要求される要求投入電力値に応じた駆動周波数を設定する制御信号を、上記インバータ回路へ出力する。したがって、様々な変動要因があっても、上記共振回路の現状の周波数特性に応じて上記インバータ回路を適切な駆動周波数で動作させることができる。この結果、上記定着部材に対して所望の電力を安全に投入できる。
また、この定着装置では、上記プロテクト周波数を設定することによって、上記定着部材に対して所望の電力をさらに安全に投入できる。しかも、上記定着制御部は、上記特性取得部が求めた上記共振回路の上記現状の周波数特性に基づいて、上記要求投入電力値に応じて上記プロテクト周波数を設定するので、設定されるプロテクト周波数は様々な変動要因を加味した適切な値に設定される。したがって、上記共振回路の共振周波数に対して大きく離れたところに駆動周波数を設定することがない。したがって、この定着装置では、一定のプロテクト周波数を設ける方式とは異なり、上記定着部材に対して所望の電力を投入できないというような不具合が生じない。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態の定着装置の機構部分を示している。この定着装置の機構部分は、定着部材としての定着ローラ1と、加圧部材としての加圧ローラ2と、電磁誘導コイル3と、温度検出部としての温度検出センサ4とを備えている。これらの部品1,2,3,4は、この定着装置の本体としての図示しないフレームに位置決めして取り付けられている。
定着ローラ1と加圧ローラ2とは、紙などのシート6を通すニップ5を形成するように、図示しないバネなどの付勢手段によって互いに圧接されている。ただし、図5に示すように、ジャム発生時は、電磁誘導コイル3や定着ローラ1を残して、矢印c方向に加圧ローラ2が取り外し可能になっている。また、図6に示すように、部品交換時は、電磁誘導コイル3を残して、定着ローラ1や加圧ローラ2が取り外し可能になっている。
図1に示すように、上記各部品1,2,3,4が上記フレームに取り付けられた状態で、定着ローラ1は図示しない駆動源(モータなど)によって矢印a方向(図1において反時計回り)に回転され、それに従動して、加圧ローラ2は矢印b方向(図1において時計回り)に回転される。定着動作時には、片面6aにトナー9が付着されたシート6が図1においてニップ5を通して下方から上方へ搬送される。これにより、トナー9がシート6に定着される。
定着ローラ1は、例えば鉄製の芯金上に、厚さ5mmのSi(シリコン)スポンジゴム層と、厚さ50μmのNi(ニッケル)とCr(クロム)からなる合金層と、厚さ1mmのSiゴム層と、厚さ20μmのPFA(テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)からなる表層とを設けて構成されている。また、加圧ローラ2は、鉄製の芯金上に、厚さ5mmのSi発泡ゴム層と、厚さ30μmのPFA表層とを設けて構成されている。
電磁誘導コイル3は、定着ローラ1の外周面に沿って配置され、定着ローラ1が含むNiCr合金層を電磁誘導によって直接加熱するようになっている。具体的には、電磁誘導コイル3は、層を成すように複数回巻回された導線からなり、その層が図示しないフェライトコアとホルダに支持されて、上記定着ローラ1の外周面に沿うように湾曲されて配置されている。これにより、電磁誘導コイル3が作る磁束は、上記フェライトコアと上記定着ローラ1のNiCr合金層とが作る磁気回路を通るようになっている。
温度検出センサ4は、定着ローラ1の外周面に対向して配置され、公知の赤外線方式で定着ローラ1の表面温度を検出するようになっている。この温度センサ4が検出した温度は配線22を通して定着制御回路21(後述)へ送られる。
図2は、図1の機構部分を制御するための本発明の基礎となる制御系のブロック構成を示している。なお、図2では、簡単のため、加圧ローラ2の図示が省略されている(後述する図3でも同様。)。
この図2に示すように、商用電源(AC電源)12と電磁誘導コイル3との間に、インバータ回路11が介挿されている。インバータ回路11は、商用電源12から商用電力供給路13を通して入力される商用電力を高周波の交番電力に変換して、得られた高周波電力を、高周波電力供給路14を通して電磁誘導コイル3へ出力する。
定着制御部としての定着制御回路21が、温度検出センサ4からの検出信号に基づいて、インバータ回路11に電力指示値を含む制御信号を与える。電力指示値は、インバータ回路11が出力すべき電力値を表す。これにより、定着ローラ1、温度検出センサ4、定着制御回路21、インバータ回路11、定着ローラ1というループが構成され、定着ローラ1の表面温度が目標温度になるようにフィードバック制御が行われる。上述のような定着制御回路21は、例えばCPU(中央演算処理装置)によって構成される。なお、この定着制御回路21は、定着装置のみを制御する回路であっても良いし、上位の全体装置、例えば画像形成装置の全体を制御する回路の一部であっても良い。
上述の定着制御回路21は、具体的には図10のフローに示すように、定着ローラ1の表面温度が目標温度よりも高いか否かを判断して(S1)、定着ローラ1の表面温度が目標温度よりも低い場合(S1でNO)は電力指示値を増加する(S2)。これにより、インバータ回路11から電磁誘導コイル3へ出力される電力値が増加して、定着ローラ1の表面温度が上昇する。一方、定着ローラ1の表面温度が目標温度よりも高い場合(S1でYES)は電力指示値を削減する(S3)。これにより、インバータ回路11から電磁誘導コイル3へ出力される電力値が低下して、定着ローラ1の表面温度が低下する。
図3は、図1に示した機構部分を制御するための、一実施形態の制御系の概略ブロック構成を示している。
この例では、電力検出部としての出力検出装置31が設けられている。この出力検出装置31は、インバータ回路11から電磁誘導コイル3ヘの出力電力値を検出する。なお、出力電力値に代えて、出力電流値を検出しても良い。このような出力検出装置31としては、例えば高周波電力供給路14をなすケーブルに巻回されたピックアップコイルを備え、このピックアップコイルに誘起される逆起電力を用いて電力または電流を検出する公知のものを採用できる。この出力検出装置31が検出した出力電力値は、定着部材1に実際に投入される投入電力値を表すものとして、定着制御回路21へ送られる。なお、出力検出装置31は、インバータ回路11による変換後の周波数(これを「駆動周波数」と呼ぶ。)を検出する機能を有している。
さらに、この例では、出力検出装置31に加えて、電力検出部としての入力検出装置33が設けられている。この入力検出装置33は、商用電源12からインバータ回路11ヘの入力電流値、入力電圧値を検出する。このような入力検出装置33としては、例えば商用電力供給路13をなすケーブルに巻回されたピックアップコイルを備え、このピックアップコイルに誘起される逆起電力を用いて入力電流、入力電圧を検出する公知のものを採用できる。この入力検出装置33が検出した入力電流値、入力電圧値は、定着制御回路21へ送られる。
定着制御回路21は、この例では、出力検出装置31が検出した出力電力値を定着ローラ1への投入電力値として用いて、後述する制御を行う。インバータ回路11からの出力電力値は、定着部材1に実際に投入される電力値を、インバータ回路11への入力電力値よりも正確に表すという利点がある。一方、インバータ回路11への入力電力値を定着ローラ1への投入電力値として用いる場合は、入力検出装置33の構成が出力検出装置31の構成よりも簡単な回路で済むという利点がある。
図7は、IHユニット43に通電を行うインバータ回路11の回路構成を具体的に示している。インバータ回路11の回路構成としては並列共振回路と直列共振回路とが考えられるが、図7は好ましい直列共振回路の例である。
IHユニット43は、図1中に示した電磁誘導コイル3に加えて、電磁誘導コイル3に対して電磁誘導により結合する定着ローラ1やコア32などの寄与を含むものであり、図7中ではインダクタンスLs43と実効抵抗Rs43とからなる直列等価回路によって表されている。なお、これらのインダクタンスLs43と実効抵抗Rs43の値は、一般的にLCRメータと呼ばれるインピーダンス測定器を、電磁誘導コイル3の両端部に接続して測定することにより求められる。
IHユニット43、実際には電磁誘導コイル3には、キャパシタとしての共振コンデンサ44が直列接続されて直列共振回路42を構成している。この直列共振回路42の共振周波数f(単位;Hz)は、次式(1)で与えられる。
=1/(2π(LsC)1/2) …(1)
ただし、LsはインダクタンスLs43の値(単位;H(ヘンリ))、Cは共振コンデンサ44の容量(単位;F(ファラッド))である。
インバータ回路11は、商用電源(AC電源)12に接続されたダイオードブリッジDB41、平滑コイルLf41および平滑コンデンサCf41からなる整流回路41と、それぞれパワートランジスタからなる一対のスイッチング素子45A,45Bと、これらのスイッチング素子45A,45Bを過電圧から保護するためのフライホイールダイオードD45A,D45Bとから構成されている。
上記一対のスイッチング素子45A,45Bは、定着制御回路21によって或る駆動周波数fでオンオフ制御されるようになっている。これにより、IHユニット43を介して定着ローラ1へ電力が投入される。
図8は、直列共振回路42の駆動波形を示している。ILsはIHユニット43を流れる電流を示し、VCEは各スイッチング素子45A,45Bのコレクタ・エミッタ間電圧を示し、また、Tはスイッチング素子オン期間を示している。
図9は、インバータ回路11の駆動周波数fと定着ローラ1へ投入される投入電力Pとの間の対応関係、言い換えれば直列共振回路42の周波数特性を例示している。直列共振回路42では、駆動周波数fと共振周波数fとが一致しているときに、インピーダンスZが最小となり、電流が最も多く流れる。したがって、定着ローラ1へ投入される電力値が最大となる。
図7中に示す定着制御回路21は、定着ローラ1へ投入される電力を制御するために、駆動周波数fを共振周波数fから幾分増加させて、図9に示す周波数特性のスロープに応じて、直列共振回路42に流れる電流を可変して設定する。具体的には、定着制御回路21は、インバータ回路11が出力すべき電力を表す電力指示値を任意に設定することができる。その電力指示値に応じて、インバータ回路11の駆動周波数fを可変して設定する。また、定着制御回路21は、電力指示値、駆動周波数fを設定した際の実際のインバータ回路11の出力電力値や駆動周波数を出力検出装置31の検出結果によって確認することができる。それとともに、定着制御回路21は、インバータ回路11への入力電力値(または入力電流や入力電圧)を入力検出装置33の検出結果によって確認することができる。
さて、様々な変動要因によって、共振回路、この例では直列共振回路42の周波数特性が変動することがある。例えば図4中に示すように、直列共振回路42の共振周波数fがf01、f02というようにシフトすることがある。このような場合に、従来例に関して述べたような一定のプロテクト周波数を設ける方式では、変動し得る共振周波数f01、f02に対してマージンをもってプロテクト周波数を設ける必要がある。このため、例えば図4中の限界線63にプロテクト周波数を設けて、それよりも周波数が高い安全動作領域A02に駆動周波数fを設定することになる。この結果、直列共振回路42の共振周波数fが実際にf01になった場合には、定着ローラ1に対して所望の電力(特に高電力)を投入できないという問題が生ずる。
そこで、この実施形態では、定着制御回路21は特性取得部として働いて、図11に示すような出力特性検出処理S4を含む制御を行う(なお、図11中の処理S1〜S3は図10のものと同じである。)。
図11中の出力特性検出処理S4は、具体的には図12に示すような処理である。
すなわち、まず、インバータ回路11が出力すべき電力を表す或る電力指示値を設定する(S11)。この電力指示値は、リアルタイムで現在要求されている投入電力値(これを「投入電力値」と呼ぶ。)がある場合は、その要求投入電力値に対応する指示値であるのが望ましい。この電力指示値設定とともに、その設定した電力指示値に応じて、インバータ回路11へ制御信号を出力して駆動周波数fを設定する。なお、直列共振回路42の標準的な周波数特性に基づいて、電力指示値に応じた駆動周波数fが既知であるものとする。
次に、出力検出装置31から出力電力値(定着ローラ1への投入電力値を表す。以下同様。)を表す検出信号を受けて(S12)、それらの電力指示値と出力電力値とが一致するか否かを判断する(S13)。電力指示値と出力電力値とが一致していなければ(S13でNO)、ステップS14に進んで、インバータ回路11の駆動周波数fを可変して設定する。そして、上記電力指示値と出力電力値とが一致するまで、ステップS12〜S14の処理を繰り返す。このようにして、上記電力指示値と出力電力値とを一致させる(S13でYES)。そして、そのときの入力電圧と駆動周波数fを取得する(S15)。
続いて、これまで取得したデータで、直列共振回路42の周波数特性を認識できるか否かを判断する(S16)。なお、一般的に言って、直列共振回路42の周波数特性は、インバータ回路11の駆動周波数fと出力電力値(または入力電力値)との対応データが2組、または3組あれば、認識可能である。ここで、対応データが不足していて、まだ周波数特性を認識できなければ(S16でNO)、ステップS17に進んで、最後に取得した駆動周波数fと出力電力値との対応データを記憶した上、ステップS11に戻る。
次に、ステップS11では、これまでに設定した電力指示値とは異なる別の電力指示値を設定する。そして、ステップS12〜S15の処理を繰り返して、再びステップS16で、直列共振回路42の周波数特性を認識できるか否かを判断する。直列共振回路42の周波数特性を認識できれば(S16でYES)、その周波数特性を取得する(S18)。それとともに、その周波数特性、すなわちインバータ回路11の駆動周波数fと出力電力値との対応関係に基づいて、要求投入電力値に応じて、その要求投入電力値に適したプロテクト周波数を設定する(S18)。この後、制御をリターンする。
定着制御回路21は、この後、具体的には図11のステップS1に制御が戻ったときに、図12の処理(出力特性検出処理)によって求めた直列共振回路42の周波数特性に基づいて、要求投入電力値に応じた駆動周波数fを設定する制御信号を、インバータ回路11へ出力する。したがって、様々な変動要因があっても、現状の周波数特性に応じてインバータ回路11を適切な駆動周波数fで動作させることができる。
また、設定されたプロテクト周波数は、直列共振回路42の現状の周波数特性に基づき、かつ要求投入電力値に応じたものであるから、様々な変動要因を加味した適切な値になっている。したがって、直列共振回路42の共振周波数fに対して大きく離れたところに駆動周波数fを設定することがない。例えば、現状の周波数特性が図4中に示した特性51(共振周波数f01)であれば、プロテクト周波数は限界線53に設定され、それよりも周波数が高い安全動作領域A01にインバータ回路11の駆動周波数fが設定される。また、現状の周波数特性が図4中に示した特性61(共振周波数f02)であれば、プロテクト周波数は限界線63に設定され、それよりも周波数が高い安全動作領域A02にインバータ回路11の駆動周波数fが設定される。したがって、この定着装置では、一定のプロテクト周波数を設ける方式とは異なり、定着ローラ1に対して所望の電力を投入できないというような不具合が生じない。
この結果、この定着装置によれば、定着ローラ1に対して所望の電力を安全に投入できる。
上述の制御の例では、図11に示したように、定着動作の制御フローの一部として出力特性検出処理S4を含めた。しかしながら、これに限られるものではなく、上述の出力特性検出処理は、本来の定着動作の制御フローとは別に、特別なモードで実行しても良い。
そのような特別なモードで上述の出力特性検出処理を行った場合、直列共振回路42の周波数特性と、想定される各投入電力値毎のプロテクト周波数とを図示しない記憶部に記憶しておくのが望ましい。これにより、本来の定着動作の制御フローに入ったときに、その記憶部から、直列共振回路42の周波数特性と要求投入電力値に応じたプロテクト周波数を読み出すことで、出力特性検出処理のための時間を省略できる。したがって、処理時間を短縮することができる。
なお、上述の実施形態では、定着部材としての定着ローラ1が、電磁誘導コイルによる電磁誘導を直接受けて渦電流によって加熱される場合(これを直接加熱方式と呼ぶ。)について説明したが、これに限られるものではない。この発明は、定着部材が電磁誘導コイルによる電磁誘導を受けて渦電流によって発熱する別の発熱部材を介して間接的に加熱される場合(これを間接加熱方式と呼ぶ。)にも好適に適用される。
また、上述の実施形態では、電磁誘導コイル3と共振コンデンサ44とが直列接続されて直列共振回路42を構成するものとしたが、これに限られるものではない。この発明は、電磁誘導コイルとキャパシタとで並列共振回路を構成する場合にも適用可能である。
本発明の一実施形態の定着装置の機構部分の構成を示す図である。 図1の機構部分を制御するための本発明の基礎となる制御系のブロック構成を示す図である。 図1の機構部分を制御するための、一実施形態の制御系のブロック構成を示す図である。 図1中の電磁誘導コイルとキャパシタとが作る直列共振回路の周波数特性がシフトした例において、本発明の作用効果を説明する図である。 ジャム発生時に、電磁誘導コイルや定着ローラを残して、加圧ローラが取り外される態様を示す図である。 部品交換時に、電磁誘導コイルを残して、定着ローラや加圧ローラが取り外される態様を示す図である。 図3中のインバータ回路の構成を具体的に示す図である。 図3中のインバータ回路による直列共振回路の駆動波形を示す図である。 電磁誘導コイルとキャパシタとが作る直列共振回路の周波数特性を例示する図である。 定着ローラの表面温度を制御する一般的な制御フローを示す図である。 本発明の一実施形態の定着装置の概略制御フローを示す図である。 図11中の出力特性検出処理(S4)の制御フローを具体的に示す図である。
1 定着ローラ
2 加圧ローラ
3 電磁誘導コイル
4 温度検出センサ
5 ニップ
11 インバータ回路
12 商用電源
21 定着制御回路
31 出力検出装置
33 入力検出装置

Claims (1)

  1. 電磁誘導方式の定着装置であって、
    搬送されるシートが外周面に圧接される定着部材と、
    上記定着部材を電磁誘導によって直接又は間接に加熱する電磁誘導コイルと、
    上記電磁誘導コイルに接続されて等価的に共振回路を構成するキャパシタと、
    電源と上記共振回路との間に介挿され、制御信号を受けて、上記電源からの電力を上記制御信号によって設定された駆動周波数で上記共振回路へ出力するインバータ回路と、
    上記電源から上記インバータ回路を介して上記共振回路をなす定着部材に実際に投入される投入電力値を検出する電力検出部とを備え、
    上記駆動周波数と上記投入電力値との間の対応関係を表す上記共振回路の周波数特性は、上記定着部材と上記電磁誘導コイルとの間の組み立て状態のばらつきを含む変動要因を有し、
    上記変動要因の存在下で、上記インバータ回路が出力すべき電力を表す電力指示値を複数設定し、上記インバータ回路へ上記制御信号を出力して上記駆動周波数を可変して、上記各電力指示値毎に、その電力指示値と上記電力検出部が検出した投入電力値とが一致するような駆動周波数を検出することにより、上記共振回路の現状の周波数特性を求める特性取得部と、
    上記特性取得部が求めた上記共振回路の上記現状の周波数特性に基づいて、現在要求される要求投入電力値に応じた駆動周波数を設定する制御信号を、上記インバータ回路へ出力する定着制御部とを備え
    上記定着制御部は、上記特性取得部が求めた上記共振回路の上記現状の周波数特性に基づいて、上記要求投入電力値に応じて、上記共振回路の共振周波数に対して上記駆動周波数が近づく限界を定めるプロテクト周波数を設定することを特徴とする定着装置。
JP2007031758A 2007-02-13 2007-02-13 定着装置 Expired - Fee Related JP5135817B2 (ja)

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