JP7254990B2 - トナーの製造方法 - Google Patents
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Description
その中で、トナーの性能向上のため、トナー粒子表面に有機ケイ素化合物の縮合体を有するトナーが検討されている。
懸濁重合法でトナー表面に有機ケイ素化合物の縮合体を有するトナーを得る方法は、特許文献1の第一製法に開示されている。具体的には、重合性単量体、着色剤及び有機ケイ素化合物を含有する重合性単量体組成物の粒子を水系媒体中で形成し、上記重合性単量体を重合させることによって有機ケイ素化合物の縮合体をトナー粒子の表層に形成させる方法が開示されている。そして、上記製造方法によって、特段の課題なく、トナー粒子表面に有機ケイ素化合物の縮合体を有するトナーを得ることができる。
また、特許文献1の第四製法には、結着樹脂粒子、着色剤粒子及びゾル又はゲル状態の有機ケイ素化合物含有樹脂粒子を水系媒体中で凝集し、会合してトナー粒子を形成する方法が開示されている。
以上のように、乳化凝集法においてトナー粒子表面に有機ケイ素化合物の縮合体を有するトナーを得る場合、反応容器に有機ケイ素化合物の縮合体が付着することにより、連続生産が困難となったり、トナーが凝集したりする課題があり、改善が求められていた。
本発明は上記課題を解決することを目的とする。すなわち、トナー粒子表面に有機ケイ素化合物の縮合体を有するトナーの製造方法において、トナーの凝集や有機ケイ素化合物の縮合体の反応容器付着を抑制することを目的とする。
第一の構成は、結着樹脂を含有する樹脂粒子と、該樹脂粒子表面の有機ケイ素化合物の縮合体と、
を有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
該樹脂粒子が分散された、界面活性剤を含む水系媒体中で、下記式(1)で示される有機ケイ素化合物を縮合し、該トナー粒子を得る縮合工程を有し、
該縮合工程における水系媒体の表面張力が35.0mN/m以上であることを特徴とするトナーの製造方法である。
第二の構成は、結着樹脂を含有する樹脂粒子と、該樹脂粒子表面の有機ケイ素化合物の縮合体と、
を有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
該樹脂粒子が分散された、界面活性剤を含む水系媒体中で、下記式(1)で示される有機ケイ素化合物を縮合し、該トナー粒子を得る縮合工程を有し、
該縮合工程における水系媒体が、2価以上の金属イオンを含む金属塩を含有し、
該金属塩が下記式(2)を満たすことを特徴とするトナーの製造方法である。
Ra(n)-Si-Rb(4-n) (1)
式(1)中、Raは、それぞれ独立してハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を示し、Rbはそれぞれ独立してアルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基又はメタクリロキシアルキル基を示す。nは1~4の整数を示す。
70.0≦A×B (2)
式(2)中、Aは、前記金属塩に含まれる金属イオンの価数を示し、Bは、前記水系媒体における前記金属イオンの含有量(mmol/l)を示す。
本発明の第一の形態は、結着樹脂を含有する樹脂粒子及び該樹脂粒子表面の有機ケイ素化合物縮合体を有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
該樹脂粒子が分散された、界面活性剤を含む水系媒体中で、下記式(1)で示される有機ケイ素化合物を縮合し、該樹脂粒子の表面に該有機ケイ素化合物縮合体を有するトナー粒子を得る縮合工程を有し、
該縮合工程における水系媒体の表面張力が、35.0mN/m以上であることを特徴とするトナーの製造方法である。
Ra(n)-Si-Rb(4-n) (1)
(式(1)中、Raは、それぞれ独立してハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を示し、Rbはそれぞれ独立してアルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基又はメタクリロキシアルキル基を示す。nは1~4の整数を示す。)
該樹脂粒子が分散された、界面活性剤を含む水系媒体中で、下記式(1)で示される有機ケイ素化合物を縮合し、該樹脂粒子の表面に該有機ケイ素化合物縮合体を有するトナー粒子を得る縮合工程を有し、
該縮合工程における水系媒体が、2価以上の金属イオンを含む金属塩を含有し、
該金属塩が下記式(2)を満たすことを特徴とするトナーの製造方法である。
Ra(n)-Si-Rb(4-n) (1)
(式(1)中、Raは、それぞれ独立してハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を示し、Rbはそれぞれ独立してアルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基又はメタクリロキシアルキル基を示す。nは1~4の整数を示す。)
70.0≦A×B (2)
(式(2)中、Aは、該金属塩に含まれる金属イオンの価数を示し、Bは、該水系媒体における該金属イオンの含有量(mmol/l)を示す。)
本発明者らは本発明を完成させるにあたり、以下の検討を行った。
まず、乳化凝集法にて樹脂粒子を得て、その水系媒体中で有機ケイ素化合物を縮合させて、樹脂粒子に有機ケイ素化合物縮合体が移行するかを確認した。しかし、有機ケイ素化合物縮合体は樹脂粒子へ移行しなかった。
上記検討結果を基に、本発明者らは以下のように考え、本発明を完成させた。
よって、有機ケイ素化合物の縮合体を樹脂粒子表面に移行させるためには、有機ケイ素化合物の縮合体を不安定化するか、あるいは樹脂粒子表面近傍に積極的に有機ケイ素化合物の縮合体を引きつけることが有効である。
本発明者らは、鋭意検討の結果、有機ケイ素化合物の縮合体の不安定化の手段として、本発明の第一の形態である水系媒体の表面張力を制御したトナーの製造方法を見出した。また、樹脂粒子表面近傍に有機ケイ素化合物の縮合体を引きつける手段として、本発明の第二の形態である水系媒体中の多価金属イオン量を制御したトナーの製造方法を見出した。
界面活性剤が水系媒体中に存在する場合、界面活性剤は樹脂粒子及び有機ケイ素化合物の縮合体に吸着し、樹脂粒子及び有機ケイ素化合物の縮合体を安定化させる。この時、有機ケイ素化合物の縮合体の樹脂粒子への移行性は、水系媒体中の界面活性剤量及び界面活性剤の界面活性能によって決まる。そして、水系媒体中の界面活性剤量及び界面活性剤の界面活性能は水系媒体の表面張力によって見積もることができる。
しかしながら、本発明者らは鋭意検討の結果、有機ケイ素化合物の縮合と有機ケイ素化合物の縮合体の樹脂粒子表面への移行を同時に行う場合には、水系媒体の表面張力が高い
場合でも樹脂粒子同士の凝集を抑制できることを見出した。そのメカニズムに関しては、樹脂粒子表面に移行した有機ケイ素化合物の縮合体が樹脂粒子同士の凝集を抑制しているためであると本発明者らは推定している。
より具体的には、縮合工程における水系媒体の表面張力が、35.0mN/m以上であると、有機ケイ素化合物の縮合体が樹脂粒子表面に十分に移行することにより、樹脂粒子同士の凝集を抑制しながら、表面に有機ケイ素化合物の縮合体を有するトナー粒子を得ることができる。そして、有機ケイ素化合物の縮合体の反応容器への付着も抑制できる。
好ましくは、水系媒体の表面張力が40.0mN/m以上である、より好ましくは45.0mN/m以上である。水系媒体の表面張力が高いほど、用いる有機ケイ素化合物が少量の場合でも効率よく有機ケイ素化合物の縮合体を樹脂粒子表面に移行させることができる。また、樹脂粒子の凝集抑制の観点から、水系媒体の表面張力は60.0mN/m以下が好ましく、55.0mN/m以下がより好ましい。なお、本発明においては、樹脂粒子を含む水系媒体の表面張力を測定し、その値を水系媒体の表面張力とした。
水系媒体の表面張力は、水系媒体に添加する界面活性剤の種類及び濃度によって制御することができる。
有機ケイ素化合物の縮合体が水系媒体中で安定している場合においても、微粒子分散系では、粒子間の距離が一定以下になると、粒子間の引力が反発力より大きくなる。そのため、有機ケイ素化合物の縮合体は樹脂粒子表面に移行する。ただし、有機ケイ素化合物の縮合体は通常負帯電性のため、同じく負帯電性を有する樹脂粒子表面とは電気二重層の反発により、一定の距離以下に近づきにくい。対して、樹脂粒子表面に正帯電性を持たせることができれば、有機ケイ素化合物の縮合体を樹脂粒子表面に移行させることが可能となる。
本発明者らは、樹脂粒子表面に存在するカルボン酸やスルホン酸等の官能基と二価以上の金属イオンが塩を形成することで、樹脂粒子表面に正帯電性を持たせることができると考えた。そして、鋭意検討の結果、水系媒体中に、二価以上の金属イオンを一定量以上存在させることで、樹脂粒子表面に正帯電性を持たせることが可能となり、有機ケイ素化合物縮合体が樹脂粒子表面に充分に移行することを見出した。
なお、この場合においても、樹脂粒子の電気二重層が薄くなることから、樹脂粒子の凝集が起こることが想定される。しかしながら、有機ケイ素化合物の縮合と有機ケイ素化合物縮合体の樹脂粒子表面への移行を同時に行う場合には、樹脂粒子の凝集を抑制できることを見出した。そのメカニズムに関しては、第一の形態の場合と同様に、樹脂粒子表面に移行した有機ケイ素化合物縮合体が樹脂粒子同士の凝集を抑制するためであると本発明者らは推定している。
70.0≦A×B (2)
なお、複数の金属イオンが含まれる場合は、それぞれの金属イオンについてA×Bを算出し合計する。
これにより、有機ケイ素化合物の縮合体が樹脂粒子表面に十分に移行することができ、表面に有機ケイ素化合物の縮合体を有するトナー粒子を得ることができる。好ましくはAとBの積が80.0以上であり、より好ましくは100.0以上である。AとBの積が大きいほど、用いる有機ケイ素化合物が少量の場合でも効率よく有機ケイ素化合物の縮合体を樹脂粒子表面に移行させることができる。そのため、AとBの積の上限は特に制限されないが、好ましくは300.0以下であり、より好ましくは200.0以下である。
さらに、樹脂粒子表面に均一に正帯電性を持たせられることから、Bは20.0mmol/l以上100.0mmol/l以下であると好ましい。Bを上記の範囲とするためには、通常、水溶性金属塩が用いられる。
また、樹脂粒子の凝集抑制の観点から、水系媒体の表面張力は60.0mN/m以下が好ましく、55.0mN/m以下がより好ましい。
一方、下限に関し、第二の形態においては、水系媒体の表面張力は、25.0mN/m以上が好ましく、30.0mN/m以上がより好ましい。
したがって、縮合工程における水系媒体の界面活性剤濃度は1.0×10-4質量%以上1.0×101質量%以下が好ましい。より好ましくは1.0×10-3質量%以上5.0×100質量%以下である。界面活性剤濃度が上記範囲であると、反応容器表面を界面活性剤が充分に被覆可能である。よって、有機ケイ素化合物の縮合体の反応容器への付着を更に抑制することができる。第一の形態においても上記界面活性剤濃度が好ましい。
縮合工程のpHは、任意の条件で行うことができるが、有機ケイ素化合物の縮合は水系媒体のpHに影響されうる。そのため、水系媒体のpHを制御することで、本発明の効果をより高めることが可能である。
酸性条件下では、アルコキシ基の加水分解はプロトンを触媒として求電子的に進むため、分子内のアルコキシ基の加水分解は逐次的に進行する。よって、シラノール基が有機ケイ素化合物の縮合体中に残りやすく、疎水化が進みにくい。また、3次元的な縮合反応が起こりにくく、分子量も上がりにくい。一方、塩基性条件下では、アルコキシ基の加水分解は水酸化物イオンを触媒として求核的に進むため、分子内のアルコキシ基の加水分解は一斉に進行する。よって、シラノール基が有機ケイ素化合物の縮合体中に残りにくく、疎水化が進みやすい。また、3次元的な縮合反応が起こりやすく、分子量が上がりやすい。
物の縮合体が3次元的な構造を有しやすいため、有機ケイ素化合物の縮合体の粘度が低下する。よって、反応容器への付着及び樹脂粒子同士の凝集を更に抑制可能である。
具体的には、縮合工程における水系媒体のpHは7.5以上12.0以下が好ましく、8.0以上11.0以下がより好ましい。
縮合工程のpHは公知の酸又は塩基で制御することができる。
pHを調整する塩基としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属やその水溶液、アルカリ金属塩やその水溶液、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属やその水溶液、アルカリ土類金属塩、アンモニア、尿素を含むアミン類などが挙げられる。より具体的には、例えば、水酸化リチウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液、水酸化マグネシウム水溶液、炭酸リチウム水溶液、炭酸ナトリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、アンモニア水溶液、尿素等が挙げられる。これらの塩基は特段の制限なく用いることができる。また、これらの塩基は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の製造方法は公知の手段を用いることができ、混練粉砕法や湿式製造法を用いることができる。粒子径の均一化や形状制御性の観点から、湿式製造法が好ましい。さらに、湿式製造法には懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法などを挙げることができ、乳化凝集法を好ましく用いることができる。すなわち、本発明では、結着樹脂を含む樹脂微粒子(ラテックス粒子)を水系媒体中で凝集して樹脂粒子を得る工程を含むことが好ましい。
トナーを乳化凝集法によって製造する場合の、樹脂粒子の製造例を具体的としては以下の(1)、(2)の工程を有する製造例が挙げられる。
(1)水系媒体中において、結着樹脂を含む樹脂微粒子を重合により形成して該樹脂微粒子が分散されてなる分散液を調製する樹脂微粒子分散液調製工程
(2)水系媒体中で該樹脂微粒子を凝集させて樹脂粒子を形成する樹脂粒子形成工程
以下に、上記(1)、(2)の工程について詳細に述べる。
この樹脂微粒子分散液調製工程においては、樹脂微粒子が形成されて、これが樹脂粒子形成工程に供される。
具体的には、結着樹脂を含む樹脂微粒子は、以下の方法で得るとよい。臨界ミセル濃度(CMC)以下の界面活性剤を含有した水系媒体中に、結着樹脂を形成するための重合性単量体に必要に応じて離型剤や荷電制御剤などの内添剤を溶解、又は分散させた単量体溶液を添加する。そこへ、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで、水溶性のラジカル重合開始剤を添加して、液滴中において重合反応を進行させる。なお、前記液滴中に油溶性の重合開始剤が含有されていてもよい。
このような結着樹脂重合工程においては、機械的エネルギーを付与して強制的に乳化(液滴の形成)処理を行うとよい。かかる機械的エネルギーの付与手段としては、ホモミキサー、超音波などの強い撹拌又は超音波振動エネルギーの付与手段を挙げることができる
。樹脂微粒子としてポリエステル樹脂微粒子を用いる場合、通常の重縮合反応にてポリエステル樹脂を合成し、これを微粒子化するとよい。ポリエステル樹脂を微粒子分散液とする方法としては、機械的方法により粉砕し、界面活性剤を用いて水系媒体中で分散する方法、及び転相乳化法などが挙げられるが、本発明においてはいずれの方法を用いてもよい。
樹脂微粒子分散液調製工程において界面活性剤を使用する場合は、公知の界面活性剤を用いることができる。詳細は後述する。
トナー粒子中には、結着樹脂の他に、必要に応じて、着色剤、離型剤、荷電制御剤、などの内添剤が含有されていてもよい。このような内添剤は、例えば、この樹脂微粒子分散液調製工程において、あらかじめ、結着樹脂を形成するためのモノマー溶液に溶解又は分散させておくことによってトナー粒子中に導入することができる。
また、このような内添剤は、別途内添剤のみよりなる内添剤微粒子の分散液を調製し、樹脂粒子形成工程において樹脂微粒子と共に該内添剤微粒子を凝集させることにより、トナー粒子中に導入することもできる。
上記内添剤としては、後述するトナーの構成材料の項に記載の材料を用いることができる。
この樹脂粒子形成工程においては、必要に応じて、樹脂微粒子とともに、着色剤微粒子、離型剤や荷電制御剤などのその他のトナー構成成分の微粒子を凝集させることもできる。
樹脂微粒子及びその他内添剤微粒子を凝集、融着する具体的な方法として、以下の方法が挙げられる。水系媒体中に凝集剤を臨界凝集濃度以上となるよう添加し、次いで、樹脂微粒子のガラス転移点以上であって、かつ、これら混合物の融解ピーク温度以下の温度に加熱する。これにより、樹脂微粒子及び必要に応じて添加した着色剤微粒子などの微粒子の塩析を進行させると同時に融着を並行して進める。所望の粒子径まで成長したところで、凝集停止剤を添加して粒子成長を停止させる。さらに、必要に応じて粒子形状を制御するために加熱を継続して行う。
この昇温までの時間としては通常30分間以内であることが好ましく、10分間以内であることがより好ましい。また、昇温速度としては1℃/分以上であることが好ましい。昇温速度の上限は特に規定されるものではないが、急速な融着の進行による粗大粒子の発生を抑制する観点から、15℃/分以下とすることが好ましい。さらに、反応系がガラス転移点以上の温度に到達した後、上記反応系の温度を一定時間保持することにより、融着を継続させることが好ましい。これにより、コア粒子の成長と、融着とを効果的に進行させることができ、最終的に得られるトナー粒子の耐久性を向上することができる。
凝集剤としては、公知の2価以上の金属イオンを有する金属塩を用いることができる。詳細は後述する。
樹脂粒子形成工程において界面活性剤を使用する場合は、公知の界面活性剤を使用することができる。詳細は後述する。
<有機ケイ素化合物>
本発明には、下記式(1)で表される有機ケイ素化合物を用いる。有機ケイ素化合物は、式(1)で表される構造であれば、2種以上の有機ケイ素化合物を用いてもよい。
Ra(n)-Si-Rb(4-n) (1)
(式(1)中、Raは、それぞれ独立してハロゲン原子、ヒドロキシ基又は(好ましくは炭素数1~6の)アルコキシ基を示し、Rbはそれぞれ独立して、(好ましくは炭素数1~8の)アルキル基、(好ましくは炭素数1~8の)アルケニル基、(好ましくは炭素数6~12の)アリール基、(好ましくは炭素数1~8の)アシル基又は(好ましくは炭素数1~8のアルキル鎖を有する)メタクリロキシアルキル基を示す。nは1~4(好ましくは2~4)の整数を示す。)
以降、式(1)中のRaを官能基、Rbを置換基と呼称する。
式(1)で表される有機ケイ素化合物としては、特段の制限なく、公知の有機ケイ素化合物を用いることができる。具体的には、以下の、官能基を一つ有する一官能シラン化合物、官能基を二つ有する二官能シラン化合物、官能基を三つ有する三官能シラン化合物、官能基を四つ有する四官能シラン化合物が挙げられる。
一官能シラン化合物として、トリメチルエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリイソブチルメトキシシラン、トリイソプロピルメトキシシラン、トリ2-エチルヘキシルメトキシシランなどが挙げられる。
二官能シラン化合物として、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
三官能シラン化合物として、以下のものが挙げられる。
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルジエトキシメトキシシラン、メチルエトキシジメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、等の置換基としてアルキル基を有する三官能シラン化合物;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、等の置換基としてアルケニル基を有する三官能シラン化合物;フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等の置換基としてアリール基を有する三官能シラン化合物;
γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルジエトキシメトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルエトキシジメトキシシラン等の置換基としてメタクリロキシアルキル基を有する三官能シラン化合物等。
四官能シラン化合物として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。
中でも、二官能・三官能・四官能のシラン化合物は、縮合によって高分子量化することが可能であり、トナー粒子上に充分な厚みの有機ケイ素化合物の縮合体を形成することができるため、好ましい。
さらに、三官能のシラン化合物は、3次元的に縮合が進行することに加え、縮合によって疎水化が進行するために、架橋度が高く、かつ疎水化度の高い有機ケイ素化合物の縮合体を得ることができる。よって、トナー粒子上に強固な有機ケイ素化合物の縮合体を形成可能であり、同時に、排水中の有機ケイ素化合物量を低減できるため、好ましい。
また、上記式(1)中のRbは炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルケニル基、炭素数6のアリール基又はメタクリロキシプロピル基であることが好ましい。
例えば、有機ケイ素化合物をそのまま添加してもよい。また、水系媒体と混合し加水分
解した後に添加してもよい。
有機ケイ素化合物は、加水分解した後に縮合反応がおこる。この2つの反応の最適pHは異なる。このため、事前に樹脂粒子とは別に、有機ケイ素化合物と水系媒体を混合し、加水分解反応に適したpH(好ましくは1.0~7.0)で加水分解させた後に縮合させることで、効果的に反応を進めることができるため、好ましい。
有機ケイ素化合物は、有機ケイ素化合物の縮合体としての含有量が、結着樹脂100.0質量部に対し、0.5質量部以上10.0質量部以下となる範囲で用いることが好ましい。
本発明には界面活性剤を用いる。界面活性剤としては、公知のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤を使用することができる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩や、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸塩や、ステアリン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩、等を挙げることができる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンオニウムブロマイド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン誘導体、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル、グリセロールモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノラウレート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、等が挙げられる。
中でも、多価金属塩との相互作用が大きく、有機ケイ素化合物の縮合体の樹脂粒子への移行が更に促進されることから、アニオン性界面活性剤を用いることが好ましい。
本発明の第二の形態では、2価以上の金属イオンを有する金属塩を用いる。第一の形態においても該金属塩を用いてもよい。
金属塩としては例えば、塩化アルミニウム(AlCl3)、硫酸アルミニウム(Al2(SO4)3)、水酸化アルミニウム(Al(OH)3)、リン酸アルミニウム(AlPO4)、ポリ塩化アルミニウム等の3価のアルミニウム塩、塩化鉄(III)(FeCl3)、硫酸鉄(III)(Fe2(SO4)3)、水酸化鉄(III)、塩化鉄(II)(FeCl2)、硫酸鉄(II)(FeSO4)、水酸化鉄(II)、ポリ硫酸鉄、ポリシリカ鉄等の3価および2価の鉄塩、塩化マグネシウム(MgCl2)、硫酸マグネシウム(MgSO4)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)等の2価のマグネシウム塩、塩化カルシウム(CaCl2)、硫酸カルシウム(CaSO4)、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)、リン酸水素カルシウム(CaHPO4)、リン酸2水素カルシウム(Ca(H2PO4)2)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、ヒドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)等の2価のカルシウム塩、塩化コバルト(CoCl2)、硫酸コバルト(CoSO4)等の2価のコバルト塩などが挙げられる。これらの中でも、塩化アルミニウム、塩化鉄(III)、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)、リン酸水素カルシウム(CaHPO4)、リン酸2水素カルシウム(Ca(H2PO4)2)、ヒドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)が好ましい。金属塩は、好ましくは2価又は3価であり、中でも
、負帯電性の有機ケイ素化合物の縮合体との相互作用が大きく、有機ケイ素化合物の縮合体の樹脂粒子への移行がさらに促進されることから、3価の金属イオンを含む金属塩がより好ましい。
トナー粒子中の樹脂粒子は、結着樹脂を含有する。
結着樹脂としては、例えば、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
ビニル樹脂の合成に用いることのできる重合性単量体としては、スチレン、α-メチルスチレンなどのスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸2-エチルヘキシルなどのメタクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸;マレイン酸などの不飽和ジカルボン酸;マレイン酸無水物などの不飽和ジカルボン酸無水物;アクリロニトリルなどのニトリル系ビニル単量体;塩化ビニルなどの含ハロゲン系ビニル単量体;ニトロスチレンなどのニトロ系ビニル単量体;を例示することができる。
乳化重合凝集法や懸濁重合法等によって結着樹脂を得る場合に用いることができる重合性単量体は、特段の制限なく従来公知の単量体を用いることができる。
具体的には、結着樹脂の項に挙げたビニル系単量体が挙げられる。
重合開始剤としては、特段の制限なく公知の重合開始剤を用いることができる。
具体的には以下の、過酸化水素、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸化-tert-ブチル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化クロロベンゾイル、過酸化ジクロロベンゾイル、過酸化ブロモメチルベンゾイル、過酸化ラウロイル、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、ペルオキシ炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシド、1-フェニル-2-メチルプロピル-1-ヒドロペルオキシド、過トリフェニル酢酸-tert-ブチル、過ギ酸-tert-ブチル、過酢酸-tert-ブチル、過安息香酸-tert-ブチル、過フェニル酢酸-tert-ブチル、過メトキシ酢酸-tert-ブチル、過N-(3-トルイル)パルミチン酸-tert-ブチルベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシピバレ-ト、t-ブチルパーオキシイソブチレ-ト、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等に代表される過酸化物系重合開始剤;2,2’-アゾビス-(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス-4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等に代表されるアゾ系またはジアゾ系重合開始剤等が挙げられる。
トナー粒子は着色剤を含有してもよい。
着色剤としては、特段の制限なく従来公知のブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各色及び他の色の顔料、染料、並びに磁性体等を用いることができる。
ブラック着色剤としては、具体的にはカーボンブラック等に代表されるブラック顔料等が用いられる。
イエロー着色剤としては、具体的には以下の、モノアゾ化合物;ジスアゾ化合物;縮合アゾ化合物;イソインドリノン化合物;ベンズイミダゾロン化合物;アントラキノン化合
物;アゾ金属錯体;メチン化合物;アリルアミド化合物等に代表されるイエロー顔料及びイエロー染料等が挙げられる。更に具体的には以下の、C.I.ピグメントイエロー74,93,95,109,111,128,155,174,180,185,C.I.ソルベントイエロー162等が挙げられる。
具体的には、C.I.ピグメントレッド2,3,5,6,7,23,48:2,48:3,48:4,57:1,81:1,122,144,146,150,166,169,177,184,185,202,206,220,221,238,254,269、C.I.ピグメントバイオレッド19等が挙げられる。
シアン着色剤としては、具体的には銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物;塩基染料レーキ化合物等に代表されるシアン顔料及びシアン染料等が挙げられる。さらに具体的には、C.I.ピグメントブルー1,7,15,15:1,15:2,15:3,15:4,60,62,66等が挙げられる。
着色剤の含有量は、結着樹脂又は結着樹脂を生成しうる重合性単量体100.0質量部に対して1.0~20.0質量部であることが好ましい。
トナー粒子は離型剤を含有してもよい。
具体的には、ベヘン酸ベヘニル、ステアリン酸ステアリル、パルミチン酸パルミチルなどの1価アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;セバシン酸ジベヘニルなどの2価カルボン酸とモノアルコールのエステル類;ヘキサンジオールジベヘネートなどの2価アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;グリセリントリベヘネートなどの3価アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラパルミテートなどの4価アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;ジペンタエリスリトールヘキサステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサパルミテートなどの6価アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;ポリグリセリンベヘネートなどの多官能アルコールとモノカルボン酸とのエステル類;カルナバワックス、ライスワックスなどの天然エステルワックス類;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムなどの石油系炭化水素ワックス及びその誘導体;フィッシャートロプシュ法による炭化水素ワックス及びその誘導体;ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィン系炭化水素ワックス及びその誘導体;高級脂肪族アルコール;ステアリン酸、パルミチン酸などの脂肪酸;酸アミドワックスが挙げられる。
離型剤の含有量は、結着樹脂又は結着樹脂を生成しうる重合性単量体100.0質量部に対して1.0~30.0質量部であることが離型性の観点から好ましい。5.0~20.0質量部であるとより好ましい。
トナー粒子は荷電制御剤を含有してもよい。
荷電制御剤としては、特段の制限なく従来公知の荷電制御剤を用いることができる。具
体的には、負帯電制御剤として、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸などの芳香族カルボン酸の金属化合物;スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体;アゾ染料若しくはアゾ顔料の金属塩又は金属錯体;ホウ素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン等が挙げられる。
また、正帯電制御剤として、四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物;グアニジン化合物;ニグロシン系化合物;イミダゾール化合物等が挙げられる。
なお、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を有する重合体又は共重合体としては、スチレンスルホン酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、2-メタクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸などのスルホン酸基含有ビニル系モノマーの単重合体、又は結着樹脂の項に示したビニル系単量体と上記スルホン酸基含有ビニル系モノマーの共重合体等を用いることができる。
荷電制御剤の含有量は、結着樹脂又は結着樹脂を生成しうる重合性単量体100.0質量部に対して0.01~5.0質量部であることが好ましい。
トナーは、有機ケイ素化合物の縮合体を有することによって、外部添加剤がない場合においても、優れた流動性等の特性を示す。しかし、更なる改善を目的として、トナー粒子に外部添加剤を用いてもよい。
外部添加剤としては特段の制限なく従来公知の外部添加剤を用いることができる。具体的には;湿式製法シリカ、乾式製法シリカなどの原体シリカ微粒子、又はそれら原体シリカ微粒子にシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルなどの処理剤により表面処理を施したシリカ微粒子;酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子、酸化亜鉛微粒子、チタン酸ストロンチウム微粒子などの金属酸化物微粒子又は上記金属酸化物を疎水化処理した金属酸化物微粒子;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩;サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸などの芳香族カルボン酸の金属錯体;ハイドロタルサイトなどの粘土鉱物;フッ化ビニリデン微粒子、ポリテトラフルオロエチレン微粒子などの樹脂微粒子等が挙げられる。
外部添加剤の含有量は、トナー粒子100.0質量部に対して0.1~5.0質量部であることが好ましい。
以下のように、乳化凝集法を用いて、樹脂粒子1を調製した。
(結着樹脂微粒子分散液の調製)
スチレン80.0部、アクリル酸ブチル18.7部、カルボキシ基付与モノマーとしてアクリル酸1.3部を混合し溶解させた。この溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4.0部をイオン交換水150部に混合した水溶液を添加して、分散させた。さらに10分間ゆっくりと撹拌しながら、過硫酸カリウム0.3部をイオン交換水10部に混合した水溶液を添加した。窒素置換をした後、70℃で6時間乳化重合を行った。重合終了後、反応液を室温まで冷却し、イオン交換水を添加することで固形分濃度が20.0質量%、体積基準のメジアン径が0.2μmの結着樹脂微粒子分散液を得た。
コンデンサー、温度計、水滴下装置、アンカー翼を備えたジャケット付き3リットル反応槽(東京理化器械(株)製:BJ-30N)を水循環式恒温槽にて40℃に維持した。上記反応槽に酢酸エチル160.0部とイソプロピルアルコール100.0部との混合溶剤を投入し、これに非晶性ポリエステル樹脂(テレフタル酸とプロピレンオキサイド変性(2モル付加物)ビスフェノールAの縮合体 Mw:7800、Tg:70℃、酸価8.0mgKOH/g)を300.0部投入して、スリーワンモーターを用い150rpmで攪拌を施し、溶解させて油相を得た。この攪拌されている油相に10.0質量%アンモニア水溶液を、滴下時間5分間で14.0部滴下し、10分間混合した後、更にイオン交換水900.0部を毎分7.0部の速度で滴下して転相させて、乳化液を得た。
すぐに、得られた乳化液800.0部とイオン交換水700.0部とを2リットルのナスフラスコに入れ、トラップ球を介して真空制御ユニットを備えたエバポレータ(東京理化器械(株))にセットした。ナスフラスコを回転させながら、60℃の湯バスで加温し、突沸に注意しつつ7kPaまで減圧し溶剤を除去した。溶剤回収量が1,100.0部になった時点で常圧に戻し、ナスフラスコを水冷して分散液を得た。得られた分散液に溶剤臭は無かった。この分散液におけるポリエステル樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は130nmであった。その後、イオン交換水を加えて固形分濃度が20.0質量%になるように調製し、これをポリエステル樹脂微粒子分散液とした。
・カーボンブラック(Nipex35;Orion Engineered Carbons社製):
100.0部
・アニオン性界面活性剤 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム: 16.0部
・イオン交換水: 384.0部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて60分間分散して着色剤を分散させてなる着色剤微粒子分散液を調製した。着色剤微粒子分散液における着色剤微粒子の体積基準のメジアン径は130nm、着色剤微粒子濃度は20.0質量%であった。
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃): 100.0部
・アニオン性界面活性剤 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 16.0部
・イオン交換水: 384.0部
上記各成分を混合し、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリン社製、ゴーリンホモジナイザ)を用いて、内液温度120℃にて離型剤を溶解した。その後、分散圧力5MPaで120分間分散処理し、次に40MPaで360分間分散処理した後、冷却して、離型剤微粒子分散液1を得た。この離型剤微粒子分散液中の微粒子の体積基準のメジアン径は、225nmであった。その後、イオン交換水を加えて固形分濃度が20.0質量%になるように調整した。
・結着樹脂微粒子分散液: 500.0部
・ポリエステル樹脂微粒子分散液: 25.0部
・着色剤微粒子分散液: 40.0部
・離型剤微粒子分散液: 25.0部
・イオン交換水: 325.0部
・アニオン性界面活性剤 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:10.0部
上記各成分を、温度計、pH計、攪拌器を具備した3リットルの反応容器に入れ、温度25℃にて、0.3mol/Lの硝酸を加えてpHを3.0にした。その後、ホモジナイザー(IKAジャパン(株)製:ウルトラタラクスT50)にて5,000rpmで分散
しながら、塩化アルミニウム水溶液(0.3質量%)を130.0部添加して6分間分散した。
続いて、反応容器に攪拌器、マントルヒーターを設置し、スラリーが充分に攪拌されるように攪拌器の回転数を調整した。撹拌を継続しながら、温度40℃までは0.2℃/分の昇温速度、40℃を超えてからは0.05℃/分の昇温速度で90℃まで昇温し、90℃で180分間熱処理工程を行った。その後、冷却水にて容器を20℃まで冷却した。
冷却後のスラリーを、目開き15μmのナイロンメッシュに通過させ粗大粉を除去し、メッシュを通過した樹脂粒子分散液に、硝酸を加えてpH6.0に調製した後、アスピレータで減圧ろ過した。ろ紙上に残った樹脂粒子を手でできるだけ細かく砕いて、温度30℃でトナー量の10倍のイオン交換水に投入し、30分間攪拌混合した後、再度アスピレータで減圧ろ過し、ろ液の電気伝導度を測定した。ろ液の電気伝導度が5μS/cm以下になるまでこの操作を繰り返し、樹脂粒子を洗浄した。
洗浄された樹脂粒子を湿式乾式整粒機で細かく砕いてから、35℃のオーブン中で36時間真空乾燥して、樹脂粒子1を得た。樹脂粒子1の重量平均粒径(D4)は6.48μmであった。なお、樹脂粒子1の重量平均粒径は、以下の樹脂粒子及びトナーの粒径測定に準じて測定した
細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置(商品名:コールター・カウンター Multisizer 3)と、専用ソフト(商品名:ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51、ベックマン・コールター社製)を用いる。アパーチャー径は100μmを用い、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、ベックマン・コールター社製のISOTON II(商品名)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように上記専用ソフトの設定を行う。
上記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は(標準粒子10.0μm、ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON II(商品名)に設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに上記電解水溶液200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに上記電解水溶液30mLを入れる。ここにコンタミノンN(商品名)(精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器(商品名:Ultrasonic Dispersion System Tetora150、日科機バイオス(株)製)
の水槽内にイオン交換水所定量とコンタミノンN(商品名)を2mL添加する。
(4)上記(2)のビーカーを上記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるよう
にビーカーの高さ位置を調整する。
(5)上記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、樹脂粒子またはトナー10mgを少量ずつ上記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した上記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー(粒子)を分散した上記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の上記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
以下のように、溶解懸濁法を用いて、樹脂粒子2を調製した。
(離型剤分散液の製造)
平均粒子径20μmに解砕したフィッシャートロプシュワックス(融点78℃):100.0部を、メタノール:100.0部に入れ、回転数150rpmで10分間撹拌して洗浄した後、濾別した。これを3回繰り返した後、濾別し、乾燥して離型剤を回収した。得られた離型剤:100.0部、酢酸エチル:100.0部を、直径20mmのジルコニアビーズを入れたアトライタ(日本コークス工業株式会社製)に入れ、150rpmで120分間分散させた。ジルコニアビーズを分離して、離型剤分散液を得た。
・カーボンブラック(Nipex35;Orion Engineered Carbons社製):
20.0部
・酢酸エチル: 80.0部
上記材料を直径1.7mmのジルコニアビーズを入れたアトライタ(日本コークス工業株式会社製)に入れ、回転数200回転/分で300分間回転させた。ジルコニアビーズを分離して着色剤分散液を得た。
・酢酸エチル: 400.0部
・結着樹脂 スチレン-アクリル酸n-ブチル共重合体: 100.0部
(スチレン-アクリル酸n-ブチル共重合比=80.0:20.0、Mp=22000、Mw=35000、Mw/Mn=2.4、Tg=60℃)
・非晶性ポリエステル樹脂(テレフタル酸とプロピレンオキサイド変性(2モル付加物)ビスフェノールAの縮合体 Mw:7800、Tg:70℃、酸価8.0mgKOH/g):
5.0部
・離型剤分散液: 10.0部
・着色剤分散液: 40.0部
を均一に混合してトナー組成物を形成した。
反応容器中のイオン交換水380.0部に、リン酸ナトリウム(ラサ工業社製・12水和物)5.6部を投入し、窒素パージしながら65℃で60分間保温した。
T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて、12000rpmにて攪拌しながら、イオン交換水20.0部に3.6部の塩化カルシウム(2水和物)を溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。さらに、
水系媒体に10.0質量%塩酸を投入し、pHを6.0に調整し、水系媒体を得た。
上記水系媒体を30℃に保持し、回転数12000rpmを維持しつつ、上記トナー組成物を水系媒体に投入し、2分間造粒した。その後、イオン交換水500.0部を投入した。通常のプロペラ撹拌装置に変更し、水系媒体を30~35℃に保持し、撹拌装置の回転数を150rpmとして、容器内を52kPaに減圧して酢酸エチルの残留量が200ppmになるまで留去した。次いで、水系媒体を80℃に昇温し、80℃で30分間加熱処理した。これを25℃まで冷却した。
冷却後のスラリーを、目開き15μmのナイロンメッシュに通過させ粗大粉を除去し、メッシュを通過した樹脂粒子分散液に、硝酸を加えてpH6.0に調製した後、アスピレータで減圧ろ過した。ろ紙上に残ったトナーを手でできるだけ細かく砕いて、温度30℃でトナー量の10倍のイオン交換水に投入し、30分間攪拌混合した後、再度アスピレータで減圧ろ過し、ろ液の電気伝導度を測定した。ろ液の電気伝導度が5μS/cm以下になるまでこの操作を繰り返し、樹脂粒子を洗浄した。
洗浄された樹脂粒子を湿式乾式整粒機で細かく砕いてから、35℃のオーブン中で36時間真空乾燥して、樹脂粒子2を得た。樹脂粒子2の重量平均粒径(D4)は6.53μmであった。
以下のように、懸濁重合法を用いて、樹脂粒子3を調製した。
反応容器中のイオン交換水380.0部に、リン酸ナトリウム(ラサ工業社製・12水和物)5.6部を投入し、窒素パージしながら65℃で60分間保温した。
T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて、12000rpmにて攪拌しながら、イオン交換水20.0部に3.6部の塩化カルシウム(2水和物)を溶解した塩化カルシウム水溶液を一括投入し、分散安定剤を含む水系媒体を調製した。さらに、水系媒体に10.0質量%塩酸を投入し、pHを6.0に調整し、水系媒体を得た。
・スチレン: 60.0部
・カーボンブラック(Nipex35;Orion Engineered Carbons社製):
8.0部
上記材料をアトライタ(日本コークス工業株式会社製)に投入し、さらに直径1.7mmのジルコニア粒子を用いて、220rpmで5.0時間分散させて、顔料分散液を調製した。
上記顔料分散液に下記材料を加えた。
・スチレン: 20.0部
・n-ブチルアクリレート: 20.0部
・非晶性ポリエステル樹脂(テレフタル酸とプロピレンオキサイド変性(2モル付加物)ビスフェノールAの縮合体 Mw:7800、Tg:70℃、酸価8.0mgKOH/g):
5.0部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃): 5.0部
これを65℃に保温し、T.K.ホモミクサー(特殊機化工業株式会社製)を用いて、500rpmにて均一に溶解、分散し、重合性単量体組成物を調製した。
水系媒体の温度を70℃、撹拌装置の回転数を12000rpmに保ちながら、水系媒体中に重合性単量体組成物を投入し、重合開始剤であるt-ブチルパーオキシピバレート7.0部を添加した。そのまま上記撹拌装置にて12000rpmを維持しつつ10分間造粒した。
高速撹拌装置からプロペラ撹拌羽根に撹拌機を代え、150rpmで攪拌しながら70℃を保持して300分間重合を行い、85℃に昇温して120分間加熱することで重合反応を行い、25℃まで冷却した。
冷却後のスラリーを、目開き15μmのナイロンメッシュに通過させ粗大粉を除去し、
メッシュを通過した樹脂粒子分散液に、硝酸を加えてpH6.0に調製した後、アスピレータで減圧ろ過した。ろ紙上に残ったトナーを手でできるだけ細かく砕いて、温度30℃でトナー量の10倍のイオン交換水に投入し、30分間攪拌混合した後、再度アスピレータで減圧ろ過し、ろ液の電気伝導度を測定した。ろ液の電気伝導度が5μS/cm以下になるまでこの操作を繰り返し、樹脂粒子を洗浄した。
洗浄された樹脂粒子を湿式乾式整粒機で細かく砕いてから、35℃のオーブン中で36時間真空乾燥して、樹脂粒子3を得た。樹脂粒子3の重量平均粒径(D4)は6.50μmであった。
以下のように、粉砕法を用いて、樹脂粒子4を調製した。
・結着樹脂 スチレン-アクリル酸n-ブチル共重合体: 100.0部
(スチレン-アクリル酸n-ブチル共重合比=80:20、Mp=22000、Mw=35000、Mw/Mn=2.4、Tg=60℃)
・カーボンブラック(Nipex35;Orion Engineered Carbons社製):
8.0部
・フィッシャートロプシュワックス(融点78℃): 10.0部
上記材料をFMミキサ(日本コークス工業株式会社製)で前混合した後、二軸混練機(池貝鉄工社製PCM-30型)によって、溶融混練して混練物を得た。得られた混練物を冷却し、ハンマーミル(ホソカワミクロン社製)で粗粉砕した後、機械式粉砕機(ターボ工業社製T-250)で粉砕して微粉砕粉末を得た。得られた微粉砕粉末を、コアンダ効果を利用した多分割分級機(日鉄鉱業社製:EJ-L-3型)を用いて分級し、樹脂粒子4を得た。樹脂粒子4の重量平均粒径(D4)は6.51μmであった。
樹脂粒子1の製造方法において、減圧ろ過後の洗浄工程を行わなかった以外は同様にして樹脂粒子5を得た。樹脂粒子5の重量平均粒径(D4)は6.48μmであった。
(樹脂粒子分散液1)
反応容器にイオン交換水400.0部を入れた。そこに界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:以下、DBSNa)を、界面活性剤濃度が2.5×10-2質量%となるように加えた。そこに、100.0部の樹脂粒子1を加え、温度25℃にて、ホモジナイザー(IKAジャパン(株)製:ウルトラタラクスT50)で5,000rpmで6分間分散した。その後、1.0規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0に調整し、樹脂粒子分散液1を得た。樹脂粒子分散液1の表面張力は50.2mN/mであった。
なお、表面張力は、温度25℃で、自動表面張力計(商品名「DY‐300」、協和界面科学製)を用いて、白金プレート法で測定した。
使用する材料の組み合わせ、界面活性剤濃度及び水系媒体のpHを表1のように変更する以外は、樹脂粒子分散液1の製造例と同様にして、樹脂粒子分散液2~16、33、及び34を得た。得られた樹脂粒子分散液の表面張力、界面活性剤濃度及びpHを表1に示す。
なお、樹脂粒子分散液16に関しては、樹脂粒子分散液の調整において界面活性剤を添加していないが、樹脂粒子に残留した界面活性剤によって、表面張力が低下していた。表面張力の値から、界面活性剤濃度は1.7×10-2質量%と推定した。
反応容器にイオン交換水400.0部を入れた。そこに界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム:以下、DBSNa)及び金属塩(塩化アルミニウム6水和物)を、界面活性剤濃度が1.0×100質量%、金属イオン濃度が40.0mmol/lとなるように加えた。そこに、100.0部の樹脂粒子1を加え、温度25℃にて、ホモジナイザー(IKAジャパン(株)製:ウルトラタラクスT50)で5,000rpmで6分間分散した。その後、1.0規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0に調整し、樹脂粒子分散液17を得た。
使用する材料の組み合わせ及び水系媒体のpHを表2のように変更する以外は、樹脂粒子分散液17の製造例と同様にして、樹脂粒子分散液18~31を得た。得られた樹脂粒子分散液の金属イオン濃度及びpHを表2に示す。また、併せて樹脂粒子分散液33及び34の金属イオン濃度及びpHも表2に示す。
樹脂粒子1の製造例において、90℃で180分間熱処理し冷却した後の分散液をデカンテーションし、固形分濃度20.0質量%の分散液を得た。上記分散液に対し、金属塩(塩化アルミニウム(6水和物))を金属イオン濃度が40.0mmol/Lとなるように加えた。その後、1.0規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9.0に調整し、樹脂粒子分散液32を得た。
(有機ケイ素化合物の加水分解液1)
撹拌機、温度計を備えた反応容器に、イオン交換水80.0部を秤量し、10質量%塩酸を用いて、pHを3.0に調整した。その後、撹拌しながら加熱し、温度を70℃にした。
その後、メチルトリエトキシシラン20.0部を添加し、撹拌を継続して有機ケイ素化合物の加水分解液1を得た。加水分解の完了は、メチルトリエトキシシランの添加当初、2相に分離している液が1相になったことをもって確認した。
(有機ケイ素化合物の加水分解液2~10)
有機ケイ素化合物の種類を表3に記載したように変更する以外は有機ケイ素化合物の加水分解液1と同様にして、有機ケイ素化合物の加水分解液2~10を得た。
(実施例1)
樹脂粒子分散液1を100.0部反応容器に秤量し、撹拌しながら70℃まで昇温させた。そこに、1mol/LのNaOH水溶液でpH9.0に調整した6.0部の有機ケイ素化合物の加水分解液1を加え、240分間撹拌し、縮合工程を行った。
その後、桐山濾紙(No.5C:空孔径1μm)を用いてろ過し、粒子とろ液とを分離した。得られた粒子を、さらに100部のイオン交換水で洗浄し、25℃で24時間真空乾燥を行い、トナー1を得た。
樹脂粒子分散液及び有機ケイ素化合物の加水分解液を表4のように変更する以外は実施例1と同様にして、実施例2~19、22~40、比較例1、2のトナーを得た。なお、加水分解液のpHは投入直前に樹脂粒子分散液のpHと同じになるように調整して用いた。
樹脂粒子分散液1を100.0部反応容器に秤量し、撹拌しながら80℃まで昇温させた。そこに、1mol/LのNaOH水溶液でpH9.0に調整した2.0部の有機ケイ素化合物の加水分解液9及び1.0部のコロイダルシリカ(個数平均粒径80nm、固形分40.0質量%)を加え、240分間撹拌し、縮合工程を行った。
その後、桐山濾紙(No.5C:空孔径1μm)を用いてろ過し、粒子とろ液とを分離した。得られた粒子を、更に100部のイオン交換水で洗浄し、25℃で24時間真空乾燥を行い、トナー20を得た。
樹脂粒子分散液および有機ケイ素化合物の加水分解液を表4のように変更する以外は実施例20と同様にして、実施例21、41、42及び比較例3のトナーを得た。なお、加水分解液のpHは投入直前に樹脂粒子分散液のpHと同じになるように調整して用いた。
実施例及び比較例で得られたトナー(トナー1~45)と、その製造時に得られたろ液を、下記方法にて評価した。評価結果を表4に示す。なお、実施例1~21を、それぞれ参考例1~21とする。
<トナー中の有機ケイ素化合物の縮合体の量>
トナー中の有機ケイ素化合物の縮合体を以下の方法で評価した。
ケイ素化合物量の測定は、波長分散型蛍光X線分析装置「Axios」(PANalytical社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いる。なお、X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気は真空、測定径(コリメーターマスク径)は27mm、測定時間10秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。
測定サンプルとしては、専用のプレス用アルミリングの中にトナー4gを入れて平らにならし、錠剤成型圧縮機「BRE-32」(前川試験機製作所社製)を用いて、20MPaで、60秒間加圧し、厚さ2mm、直径39mmに成型したペレットを用いる。
有機ケイ素の縮合体を含まない樹脂粒子100部に対して、シリカ(SiO2)微粉末を0.5部となるように添加し、コーヒーミルを用いて充分混合する。同様にして、シリカ微粉末を5.0部、10.0部となるように樹脂粒子とそれぞれ混合し、これらを検量線用の試料とする。
それぞれの試料について、錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにして検量線用の試料のペレットを作製し、PETを分光結晶に用いた際に回折角(2θ)=109.08°に観測されるSi-Kα線の計数率(単位:cps)を測定する。この際、X線発生装置の加速電圧、電流値はそれぞれ、24kV、100mAとする。得られたX線の計数率を縦軸に、各検量線用試料中のSiO2添加量を横軸として、一次関数の検量線を得る。次に、分析対象のトナーを錠剤成型圧縮機を用いて上記のようにしてペレットとし、そのSi-Kα線の計数率を測定する。そして、上記の検量線からトナー中の有機ケイ素化合物の縮合体の量を求める。
[評価基準]
A:トナー中の有機ケイ素化合物の縮合体の量が1.0質量%以上
B:トナー中の有機ケイ素化合物の縮合体の量が0.8質量%以上1.0質量%未満
C:トナー中の有機ケイ素化合物の縮合体の量が0.5質量%以上0.8質量%未満
D:トナー中の有機ケイ素化合物の縮合体の量が0.5質量%未満
ろ液中のケイ素化合物量を以下の方法で評価した。
得られたろ液をポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液とした。サンプル溶液中のケイ素化合物量を以下の方法で測定し、ろ液中のケイ素化合物量とした。
ケイ素強度は、蛍光X線分析装置 Axios(PANalytical製)及び測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「SuperQ ver.4.0F」(PANalytical社製)を用いて、蛍光X線の強度により定量した。
試料カップとしてP2プラスチック製液体試料カップ(PANalytical製)、液体カップ用フィルムとしてマイラーフィルム6.0μ(PANalytical製)を用いた。液体カップ用フィルムを張った試料カップに、サンプルを3ml精秤し、蛍光X線分析装置 Axiosで測定し、サンプルに含有されるケイ素のネット強度を得る。なお、X線管球のアノードとしてはRhを用い、測定雰囲気はヘリウム、測定径(コリメーターマスク径)は27mm、測定時間10秒とする。また、軽元素を測定する場合にはプロポーショナルカウンタ(PC)、重元素を測定する場合にはシンチレーションカウンタ(SC)で検出する。
定量にあたっては、各有機ケイ素化合物に対して、濃度0.1質量%、0.5質量%、1.0質量%及び2.0質量%の各濃度の加水分解液を作製し、上記測定方法で測定して検量線を作成した。そして、各サンプル溶液の測定値と上記検量線より、ろ液中のケイ素化合物量を定量した。
[評価基準]
A:ろ液中のケイ素化合物量が0.5質量%以下
B:ろ液中のケイ素化合物量が0.5質量%を超えて0.8質量%以下
C:ろ液中のケイ素化合物量が0.8質量%を超えて1.3質量%以下
D:ろ液中のケイ素化合物量が1.3質量%を超える
反応容器付着を以下の方法で評価した。
実施例及び比較例のトナー製造を同一の容器を用いて3回連続で行い、トナー製造後の反応容器、撹拌羽根への有機ケイ素化合物の縮合体の付着状態を観察し、以下の基準で評価した。
[評価基準]
A:3回製造後も付着物なし
B:3回製造後にわずかにベタベタした付着物有
C:1回製造後にわずかにベタベタした付着物有
D:1回製造後に多量のベタベタした付着物有
トナーの凝集を以下の方法で評価した。
トナーの重量平均粒径をD4Tとし、樹脂粒子の重量平均粒径D4Jとして、下記式(4)の値から縮合工程におけるトナーの凝集を評価した。
D4T/D4J (4)
[評価基準]
A:上記式(4)の値が1.10以下
B:上記式(4)の値が1.10を超えて1.20以下
C:上記式(4)の値が1.20を超えて1.30以下
D:上記式(4)の値が1.30を超える
Claims (7)
- 結着樹脂を含有する樹脂粒子と、
該樹脂粒子表面の有機ケイ素化合物の縮合体と、
を有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
該樹脂粒子が分散された、界面活性剤を含む水系媒体中で、下記式(1)で示される有機ケイ素化合物を縮合し、該トナー粒子を得る縮合工程を有し、
該縮合工程における水系媒体が、2価以上の金属イオンを含む金属塩を含有し、
該金属塩が下記式(2)を満たすことを特徴とするトナーの製造方法。
Ra(n)-Si-Rb(4-n) (1)
(式(1)中、Raは、それぞれ独立してハロゲン原子、ヒドロキシ基又はアルコキシ基を示し、Rbはそれぞれ独立してアルキル基、アルケニル基、アリール基、アシル基又はメタクリロキシアルキル基を示す。nは1~4の整数を示す。)
70.0≦A×B (2)
(式(2)中、Aは、該金属塩に含まれる金属イオンの価数を示し、Bは、該水系媒体における該金属イオンの含有量(mmol/l)を示す。) - 前記縮合工程における前記水系媒体の表面張力が、60.0mN/m以下である請求項1に記載のトナーの製造方法。
- 前記式(1)におけるnが、2~4の整数である請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
- 前記縮合工程における前記水系媒体のpHが、7.5以上12.0以下である請求項1~3のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
- 前記結着樹脂を含む樹脂微粒子を水系媒体中で凝集して前記樹脂粒子を得る工程を含む請求項1~4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
- 前記縮合工程における前記水系媒体中の前記界面活性剤の濃度が、1.0×10-4質量%以上1.0×101質量%以下である請求項1~5のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
- 前記式(1)中、Raは、それぞれ独立してハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1~6のアルコキシ基を示し、Rbはそれぞれ独立して、炭素数1~8のアルキル基、炭素数1~8のアルケニル基、炭素数6~12のアリール基、炭素数1~8のアシル基又は炭素数1~8のアルキル鎖を有するメタクリロキシアルキル基を示す請求項1~6のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
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