JP7248463B2 - 自動車用内燃機関のオイルパン - Google Patents
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Description
「上面にシリンダブロックが固定される左右の側壁と、タイミングチェーンを覆うフロントカバーの側に位置した前壁と、ミッションケースが固定される後ろ壁とを有していて、底部のうち前記後ろ壁と連続した部位には排気管が通る抉り部を形成しており、このため、前記底部は、前記後ろ壁と連続した抉り部の箇所では浅底部になってそれより前側の部位は深底部になっている」
という基本構成になっている。
「前記後ろ壁には、後ろ向きに開口した凹所が、前記左右の側壁の側に広がるように形成されて、前記凹所の前部を構成する前板は、前記後ろ壁の後面と平行な鉛直部と、前記鉛直部の下端から前記浅底部に向けて前向きに傾斜した傾斜部とを有しており、
バッフルプレートを固定するためのリアボス体が、前記浅底部と前記前壁の傾斜部とに一体に繋がった状態で上向きに立設されている」
という特徴を有している。
「前記左右の側壁に、クランク軸心方向から見た縦断正面視でクランク状に曲がった段状補強部が、前記浅底部の箇所では内側に寄った状態で全長にわたって形成されており、前記左右段状補強部の後端が前記リアボス体に繋がっている」
という構成になっている。
更に請求項3の発明は、請求項2において、
「前記段状補強部の前端には、前記前壁の内面に回り込む前延長部が形成されている」
という構成になっている。
凹所を構成する前板下部を傾斜部に形成すると、後ろ壁に対して下向き荷重として作用したミッションケースの重量(下向きモーメント)が、傾斜部に対しては、当該傾斜部を下向きに圧縮させるような力として作用するため、更に、オイルパンの剛性を向上できる。
しかも、段状補強部は、オイルパンの周壁の形状を変更することで形成されており、加工コストが嵩んだり重量が増大したりすることはないため、コストアップや燃費悪化は生じない。請求項3のように段状補強部に前延長部を形成すると、捩じりに対する剛性も大幅にアップできる。
本実施形態が適用されている内燃機関は3気筒であり、図3に示すように、オイルパン1は、クランク軸心O(図2も参照)の方向に長くて上面にシリンダブロック2が固定される左右の側壁3と、タイミングチェーン(図示せず)を覆うフロントカバー4が固定される前壁5と、ミッションケース6が固定される後ろ壁7と、これらに前後壁5,7と側壁3とに連続した底部8とを有している。なお、クランク軸心Oは、オイルパン1の上面よりも少し上に位置している。
図2,3に示すように、後ろ壁7には、後ろ向きに開口した凹所18が左右両側に広がるように形成されており、凹所18には、クランク軸心Oの略放射方向に延びる複数本のリブ19が形成されている。そして、凹所18の前面を構成する前板20のうち略上半部はリア重合面13と平行な鉛直部20aになって、それよりも下方の部位は、下に行くに従って前にずれた(後傾した)傾斜部20bになっている。図1では、傾斜部20bを網掛けで表示している。
ミッションケース6は片持ち梁の状態でシリンダブロック2及びオイルパン1に固定されているため、オイルパン1には、下向きに曲げるような外力が作用する。特に、後ろ壁7と側壁3及び浅底部8aとの連接部に大きな応力が作用する(後ろ壁7を手前に押すような外力が作用する。)。
1 オイルパン
2 シリンダブロック
3 側壁
4 フロントカバー
5 前壁
6 ミッションケース
7 後ろ壁
8 底部
8a 浅底部
8b 深底部
10 排気管
11 抉り部
18 凹所
20 前板
20a 傾斜部
21 バッフルプレート
22 リアボス体
23 段状補強部
23a 前延長部
Claims (3)
- 車両前部に設けたエンジンルームに、クランク軸心を車幅方向に長い姿勢と成して排気側面を車両前進方向に向けた姿勢で配置される内燃機関に使用されるオイルパンであって、
上面にシリンダブロックが固定される左右の側壁と、タイミングチェーンを覆うフロントカバーの側に位置した前壁と、ミッションケースが固定される後ろ壁とを有していて、底部のうち前記後ろ壁と連続した部位には排気管が通る抉り部を形成しており、このため、前記底部は、前記後ろ壁と連続した抉り部の箇所では浅底部になってそれより前側の部位は深底部になっている構成において、
前記後ろ壁には、後ろ向きに開口した凹所が、前記左右の側壁の側に広がるように形成されて、前記凹所の前部を構成する前板は、前記後ろ壁の後面と平行な鉛直部と、前記鉛直部の下端から前記浅底部に向けて前向きに傾斜した傾斜部とを有しており、
バッフルプレートを固定するためのリアボス体が、前記浅底部と前記前壁の傾斜部とに一体に繋がった状態で上向きに立設されている、
自動車用内燃機関のオイルパン。 - 前記左右の側壁に、クランク軸心方向から見た縦断正面視でクランク状に曲がった段状補強部が、前記浅底部の箇所では内側に寄った状態で全長にわたって形成されており、前記左右段状補強部の後端が前記リアボス体に繋がっている、
請求項1に記載した自動車用内燃機関のオイルパン。 - 前記段状補強部の前端には、前記前壁の内面に回り込む前延長部が形成されている、
請求項2に記載した自動車用内燃機関のオイルパン。
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